JP5021189B2 - 抗にきび菌剤、抗にきび菌皮膚衛生品、及び抗にきび菌化粧品 - Google Patents

抗にきび菌剤、抗にきび菌皮膚衛生品、及び抗にきび菌化粧品 Download PDF

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Description

本発明は、高い抗菌作用を発揮する抗にきび菌剤、並びに、該抗にきび菌剤の抗菌作用を利用した抗にきび菌皮膚衛生品及び抗にきび菌化粧品に関する。
特許文献1には、沖縄産プロポリス原体から抽出された抗菌剤が開示されている。この抗菌剤には、ニムフェオール−A,B,C(nymphaeol-A,B,C)から選ばれる少なくとも1種のフラバノン化合物が含有されている。
非特許文献1には、マハング(オオバギ)の落葉のアレロパシー成分を明らかにするために、その標本をメタノールで抽出して分画した研究結果が報告されている。その結果、既知の(−)−ニンファエオール−Cとともに、新規化合物のタナリフラバノンA及びBを単離して分子構造を解明した。さらに、2種の新規フラバノンは、200ppmにおいてレタス幼根の成長を阻害した。
特開2005−29778号公報 M.H.Tseng, C.H.Chou, Y.M.Chen and Y.H.Kuo、マハング落葉由来のアレロパシー作用を有するプレニルフラバノン類(Allelopathic prenylflavanones from the fallen leaves of Macaranga tanarius)、J.Nat.Prod., 64, 827-828, 2001.
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、オオバギ抽出物が顕著に高い抗にきび菌作用を発揮することを見出したことによりなされたものである。その目的とするところは、高い抗にきび菌効果を発揮することができる抗にきび菌剤を提供することにある。別の目的とするところは、皮膚を衛生的にすることが容易な抗にきび菌皮膚衛生品を提供することにある。その他の目的とするところは、保存性に優れた抗にきび菌化粧品を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の抗にきび菌剤は、機溶媒を主成分とする抽出溶媒にてオオバギ葉より抽出されるオオバギ抽出物を有効成分とすることを要旨とする。
請求項2に記載の抗にきび菌剤は、請求項1に記載の発明において、前記抽出溶媒は、有機溶媒の配合量が体積比で80〜100%であることを要旨とする。
請求項3に記載の抗にきび菌剤は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記有機溶媒は低級アルコールであることを要旨とする。
請求項4に記載の抗にきび菌剤は、請求項3に記載の発明において、前記低級アルコールはメタノール及びエタノールから選ばれる少なくとも一種であることを要旨とする。
請求項に記載の抗にきび菌皮膚衛生品は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の抗にきび菌剤を有効成分とすることを要旨とする。
請求項に記載の抗にきび菌化粧品は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の抗にきび菌剤を含有することを要旨とする。
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、高い抗にきび菌効果を発揮することができる抗にきび菌剤を提供することができる。請求項に記載の発明によれば、皮膚を衛生的にすることが容易な抗にきび菌皮膚衛生品を提供することができる。請求項に記載の発明によれば、保存性に優れた抗にきび菌化粧品を提供することができる
以下、本発明の抗菌剤、悪臭発生予防剤、口腔衛生品、皮膚衛生品、化粧品及び飲食品を具体化した一実施形態について説明する。
本実施形態の抗菌剤は、オオバギ抽出物を有効成分とするものである。オオバギ抽出物には、少なくともニムフェオール−B(nymphaeol-B;5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-geranylflavanone)及びニムフェオール−C(nymphaeol-C;5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(3''',3'''-dimethylallyl)-2'-geranylflavanone)が含有されている。さらに、このオオバギ抽出物には、プロポリンA(propolin A;5,7,3',4'-tetrahydroxy-2'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanone)及び/又はニムフェオール−A(nymphaeol-A;5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-geranylflavanone)が含有されていることが好ましい。
これらのニムフェオール−A,B,C及びプロポリンAはいずれも、オオバギ抽出物中の主要な成分であることから抗菌活性の本体(活性成分)であると考えられるが、オオバギ抽出物中のその他の微量成分にも抗菌活性を発揮する活性成分が存在する可能性もある。その他の微量成分としては、5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanone、5,7,3',4'-tetrahydroxy-6-(7''-hydroxy-3'',7''-dimethyl-oct-2''-enyl)-flavanone、5,7,4'-trihydroxy-3'-(7''-hydroxy-3'',7''-dimetyl-oct-2''-enyl)-flavanone、イソニムフェオール−B(isonymphaeol-B;5,7,3',4'-tetrahydroxy-5'-geranylflavanone)、5,7,4'-trihydroxy-3'-geranylflavanoneなどが挙げられ得る。
このオオバギ抽出物は、細菌類などに対する高い抗菌作用を有しており、特にグラム陽性菌に対する強力な抗菌作用を有している。また、オオバギ抽出物は、高い抗酸化作用も同時に有している。このオオバギ抽出物は、高い抗菌作用を利用して、微生物が発生原因となる体臭や悪臭を抑えることが可能な悪臭発生予防剤として利用することができる。また、このオオバギ抽出物は、高い抗菌作用を利用して、口腔衛生品や皮膚衛生品のような医薬品や医薬部外品の有効成分として利用することができる。また、このオオバギ抽出物を化粧品や飲食品に含有させることによって、高い保存性を有する様々な製品の提供が可能となる。
オオバギ(大葉木)は、マカランガ・タナリウス(Macaranga tanarius)とも呼ばれ、トウダイグサ科オオバギ属に属する常緑広葉樹(雌雄異株)であり、沖縄、台湾、中国南部、マレー半島、フィリピン、マレーシア、インドネシア、タイなどの東南アジア、オーストラリア北部などに生育している。
オオバギ抽出物を製造するための原料としては、オオバギの各器官やそれらの構成成分が用いられる。このような原料としては、単独の器官又は構成成分を用いてもよく、或いは二種以上の器官や構成成分を混合して用いてもよい。オオバギ抽出物の抗菌活性を高めるために、原料には葉身及び/又は茎の先端部が含まれていることが好ましい。茎の先端部は、茎の成長点及び葉芽を含んでおり、葉身に比べて柔らかい。原料は、採取したままの状態、採取後に粉砕、破砕若しくはすり潰した状態、採取・乾燥後に粉砕、破砕若しくはすり潰した状態、又は、採取後に粉砕、破砕若しくはすり潰しさらに乾燥させた状態で抽出処理に供され得る。原料の破砕は、カッターや裁断機、クラッシャーなどを用いて行うことができる。破砕した後の原料は、三角形状や四角形状などの多角形状を始めとしてどのような形状であっても構わない。なお、原料を多角形状に破砕する場合、1辺が1cm程度であることが好ましい。また、原料を粉砕する場合は、ミル、クラッシャー、グラインダーが使用でき、原料をすり潰す場合には、ニーダーもしくは乳鉢を用いて行なうことができる。
オオバギ抽出物は、ニムフェオール−B及びニムフェオール−Cを抽出可能なあらゆる抽出方法が採用され得るが、有機溶媒抽出にて抽出された有機溶媒抽出物であることが特に好ましい。有機溶媒抽出は、有機溶媒を主成分とする抽出溶媒中に前記原料を浸漬させて撹拌又は放置することにより行われる。
抽出溶媒としては、メタノール、エタノール、ブタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、ヘキサンなどの有機溶媒を主成分とする溶媒が用いられる。なお、有機溶媒を主成分とする溶媒とは、抽出溶媒中に占める前記有機溶媒(単独及び二種以上の組合せのいずれでもよい)の配合量が体積比で40%以上である溶媒を指し、好ましくは有機溶媒の配合量が45%以上である溶媒を指し、より好ましくは有機溶媒の配合量が50%以上である溶媒を指し、特に好ましくは60%以上である溶媒を指す。なお、前記有機溶媒は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ちなみに、抽出溶媒中に二種以上の前記有機溶媒が含有されている場合、それら複数の有機溶媒の配合量の総和が、抽出溶媒全体に対して40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは60%以上であればよい。
抽出溶媒中に配合可能な有機溶媒以外の溶媒としては、水が挙げられる。また、抽出溶媒中には、有機塩、無機塩、緩衝剤、乳化剤、デキストリンなどの溶質が含有されていても構わない。前記溶質としては、水に対する有機溶媒抽出物の溶解度を高めるために、乳化剤又は環状デキストリンが好適に使用される。抽出溶媒としては、抽出率を高めるために、好ましくは低級アルコール又は含水低級アルコールが用いられ、より好ましくはメタノール、含水メタノール、エタノール及び含水エタノールから選ばれる少なくとも一種が用いられ、さらに好ましくはメタノール及び/又はエタノールが用いられ、特に好ましくはメタノールが用いられる。
この有機溶媒抽出では、有機溶媒抽出物を抽出溶媒中に移行させた後に固液分離が行われる。固液分離は、膜分離や遠心分離などの公知の分離方法によって、抽出溶媒(抽出液)と固形分(残渣)とを分離する。この固液分離によって抽出溶媒から分離された固形分は、抽出溶媒(第1回目の抽出溶媒と同一の組成及び異なる組成のいずれでもよい)によって再び有機溶媒抽出することも可能である。固液分離後に得られる抽出液(オオバギの有機溶媒抽出物を含む溶液)は、水に対する溶解性が低く、水中では沈澱などが生じやすいため、乳化剤や環状デキストリンなどを含む水中で保存することが好ましい。また、この抽出液は、必要に応じて濃縮及び乾燥することもできる。
なお、前記有機溶媒抽出に先立って上記原料を水抽出(熱水抽出)することにより、原料中に含まれる夾雑物を除去(減少)して有機溶媒抽出物(活性成分)の抽出率を高めることが可能である。水抽出は、好ましくは90℃以上の熱水中に前記原料を浸漬させ、好ましくは90℃以上の温度を維持した状態で撹拌(ニーダー、プロペラ等による攪拌)又は放置することにより行われる。この水抽出では、有機溶媒抽出物を固形分(残渣)側に残したまま、夾雑物を水側に移行させることができ、夾雑物は水抽出物として水中に存在する。水抽出は、更に煮出すことにより実施されることが特に望ましい。煮出す場合、時間は長いほど、より多くの夾雑物を水側に移行させることができる。ちなみに、粉砕機や磨砕機で微粉砕された状態の原料を水抽出(熱水抽出)すると、オオバギ由来の有用な成分が水(熱水)中に溶出して損失するおそれがあることから、このような場合には、粉砕や磨砕する工程を実施せず、水抽出に供されることが好ましい。次に、この水抽出では、水抽出物を水中に移行させた後に固液分離が行われる。固液分離は、メッシュでの分離、フィルター分離、膜分離、遠心分離などの公知の分離方法によって、水と固形分(残渣)とを分離する。この固液分離によって分離された固形分は、引き続き前記有機溶媒抽出に供される。この水抽出における好ましい条件としては、オオバギ生葉重量の20倍量の水を用い、抽出時間を20分程度にするとよい。
本実施形態の悪臭発生予防剤(悪臭発生軽減剤)は、上記オオバギ抽出物を有効成分とし、好ましくは上記オオバギの有機溶媒抽出物を有効成分とするものである。悪臭発生予防剤は、オオバギ抽出物の抗菌作用(殺菌作用)を利用して、微生物が発生原因となる悪臭の予防又は消臭を行うことが可能である。悪臭発生予防剤の具体的な用途としては、デオドラントスプレー、デオドラントローション、体臭予防剤、おむつ用消臭剤(排泄物防臭剤)、トイレ消臭剤、ペット消臭用品(ペット用消臭剤)、消臭シート、衣類用消臭剤、汚泥などの工場からの産業廃棄物の消臭剤(汚泥消臭剤)などが挙げられる。このような悪臭発生予防剤は、屋内、屋外、皮膚の表面、又は排泄物・廃棄物の表面若しくは内部で、悪臭発生菌(腐敗菌)のような微生物を死滅させたり、該微生物の増殖を抑制したりすることにより、これら微生物の増殖や生命活動に起因して発生する悪臭の予防・軽減に効果を発揮し得る。
本実施形態の口腔衛生品は、上記オオバギ抽出物を有効成分とし、好ましくは上記オオバギの有機溶媒抽出物を有効成分とするものである。口腔衛生品としては、練歯磨などの歯磨剤、洗口剤、歯肉マッサージクリーム、局所塗布剤、トローチ剤、タブレット、チューイングガム、デンタルフロスなどが挙げられる。このような口腔衛生品は、口腔内の細菌類に作用して口腔内を清潔にし、口臭を防いだり、炎症反応を抑えたり、或いは虫歯、歯槽膿漏、歯肉炎などの予防や治療に有用である。
本実施形態の皮膚衛生品は、上記オオバギ抽出物を有効成分とし、好ましくは上記オオバギの有機溶媒抽出物を有効成分とするものである。皮膚衛生品としては、手拭き、尻拭き、足拭き、全身用などの清拭用ティッシュやタオル、ウェットティッシュ、ボディソープ、ハンドソープ、石鹸、入浴剤(浴用剤)、絆創膏、ハンドクリームなどのボディケア製品、洗顔フォーム、洗顔クリーム、にきび予防剤などのスキンケア製品(フェイスケア製品)、シェービングクリーム、シェービングローション、シェービングフォームなどが挙げられる。このような皮膚衛生品は、皮膚に付着する細菌類などに作用して皮膚表面を清潔にしたり、炎症反応を抑えたりするために有用である。
本実施形態の化粧品は、上記オオバギ抽出物を含有し、好ましくは上記オオバギの有機溶媒抽出物を含有するものである。化粧品としては、化粧水、乳液、ファンデーション、フェイスパウダー、頬紅、口紅、マスカラ、アイライナー、アイシャドー、クレンジング、マニキュア、毛髪化粧料などが挙げられる。このような化粧品は、皮膚表面などを清潔に保ったりするために有用であるうえ、該化粧品に含まれるオオバギ抽出物は、防腐剤などとして化粧品の保存性を高めることができる。
本実施形態の飲食品は、上記オオバギ抽出物を含有し、好ましくは上記オオバギの有機溶媒抽出物を含有する飲料品や食品である。飲料品としては、サイダー、レモンスカッシュ、コーラなどの炭酸飲料、緑茶、ウーロン茶、紅茶などの茶飲料、ミネラルウォーターなどの清涼飲料、果汁入り飲料、牛乳、コーヒー、ビール、発泡酒、日本酒、ウイスキー、焼酎、カクテルなどの酒類、フルーツシロップ、健康飲料、嗜好飲料、ゼリー飲料、栄養ドリンク剤などが挙げられる。食品としては、ヨーグルト、スープ、カレー、のど飴、キャンディー、クッキー、ケーキ、和菓子、スナック菓子、或いは錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップなどの製剤が挙げられる。また、ペクチンやカラギーナンなどのゲル化剤、乳糖やデキストリンなどの賦形剤、香料、甘味料などの食品添加物にもオオバギ抽出物を含有させることが可能である。
これらの飲食品は、オオバギ抽出物によって高い保存性を発揮するため、長期間に亘って安定した品質を保持することが可能である。即ち、オオバギ抽出物を保存料として利用することが可能である。また、オオバギ抽出物を含む飲食品は、例えば胃腸内の細菌類(例えばピロリ菌など)に対して抗菌作用を発揮し得る。一方、鮮やかな濃緑色を呈するオオバギ抽出物を、例えば茶飲料に対する着色料として利用することも可能である。また、オオバギ抽出物は、高い抗酸化作用を有しているため、生体内で活性酸素を消去して様々な健康増進作用も発揮し得る。
従って、本実施形態の抗菌剤は、オオバギ抽出物、好ましくはオオバギの有機溶媒抽出物を有効成分としているため、高い抗菌効果を発揮することができる。本実施形態の悪臭発生予防剤は、オオバギ抽出物、好ましくはオオバギの有機溶媒抽出物を有効成分としているため、微生物が発生原因となる体臭や悪臭を抑えることが可能である。本実施形態の口腔衛生品及び皮膚衛生品はいずれも、前記抗菌剤を有効成分としているため、口臭や体臭を防いだり、炎症反応を抑えたりして身体を衛生的かつ健康的に保持することができる。本実施形態の化粧品は、前記抗菌剤を含有しているため、保存性に優れるとともに、化粧された部位を衛生的かつ健康的に保持することができる。本実施形態の飲食品は、前記抗菌剤を含有しているため、保存性に優れていることから、長期間に亘って安定した品質を保持することが容易である。
<試料の調製>
(オオバギのエタノール抽出物の調製)
オオバギの乾燥葉を細かく刻んだ後に乳鉢ですり潰した。すり潰された乾燥葉10gに対して100mlの100%エタノールを加えた後、約1週間室温(25℃)暗所で放置することにより有機溶媒抽出を行った。続いて、ろ過により固液分離を行って抽出液を得た後、該抽出液を乾固することによりオオバギのエタノール抽出物を得た。このエタノール抽出物を下記Photo Diode Array-HPLC(HPLC条件1)で分析したときのクロマトグラム及び該クロマトグラム上の主要なピークを構成する化合物を図1(a)に示す。この結果から、オオバギの葉を抽出することで有効成分が得られることを確認した。
HPLC条件1
カラム : Shiseido Capcell Pak ODS UG-120 (4.6×250mm)
溶媒 : A:水(2%酢酸)、B:アセトニトリル(2%酢酸)
溶出条件: 0-60min(グラジエント溶出;A:B=80:20→A:B=20:80)
流速 : 1ml/min
検出 : UV280nm
注入量 : 10μl
温度 : 30℃
(オオバギの80%エタノール抽出物の調製)
オオバギの乾燥葉を1辺が1cm程度になるように細かく刻んだ後に乳鉢ですり潰した。すり潰された乾燥葉10gに対して500mlの80%含水エタノールを加えた後、1晩室温(25℃)暗所で放置することにより有機溶媒抽出を行った。続いて、ろ過により固液分離を行って抽出液を得た後、該抽出液を乾固することによりオオバギの80%エタノール抽出物2.9gを得た。この80%エタノール抽出物を下記HPLC条件2で分析したときのクロマトグラムを図1(b)に示す。その結果、図1(b)に示すクロマトグラムのピーク面積より算出すると、ニムフェオール−A,B,Cの合計は、80%エタノール抽出物に含まれる全固形分の40%であったことが確認された。よって、便宜的にニムフェオール−A,B,Cを有効成分であるとすれば、80%エタノール抽出物に含まれる有効成分の純度は40%となる。
HPLC条件2
システム: PDA−HPLCシステム(島津製作所)、LC10ADvpシリーズ、UV;SPD−10Avp、PDA;SPD−M10Avp
カラム : Luna C18 (2.0×250mm)(島津GLC)
溶媒 : A:水(5%酢酸)、B:アセトニトリル(5%酢酸)
溶出条件: 0-20min(グラジエント溶出;A:B=80:20→A:B=30:70)
20-50min(グラジエント溶出;A:B=30:70→A:B= 0:100)
50-60min(A:B= 0:100)
60-75min(A:B=80: 20)
流速 : 0.2ml/min
PDA検出:UV190−370nm
UV検出: UV287nm
注入量 : 20μl
温度 : 40℃
(オオバギの熱水抽出物の調製)
オオバギの乾燥葉を1辺が1cm程度になるように細かく刻んだ後に乳鉢ですり潰した。すり潰された乾燥葉10gに対して500mlの熱水(90℃以上)を加えた後、1晩室温(25℃)暗所で放置することにより熱水抽出を行った。続いて、ろ過により固液分離を行って抽出液を得た後、該抽出液を乾固することによりオオバギの熱水抽出物を得た。この熱水抽出物を上記HPLC条件2で分析したときのクロマトグラムを図1(c)に示す。その結果、熱水抽出しただけでは、オオバギの葉に含まれる有効成分は抽出されなかった。
<オオバギの有機溶媒抽出物の抗菌活性試験(参考例)
80%エタノール抽出物の抗菌活性を種々の細菌類に対して比較した。即ち、80%エタノール抽出物(純度40%)を所定の濃度(0〜500ppm)で含有する寒天プレートを作製した後、下記表1に示す菌種を同表に示す接種菌数で接種し、各菌種の増殖に適した条件で培養した。各菌種に対する抗菌活性を評価した結果を表1に示す。
表1より、真菌類に対する抗菌効果は500ppmでも認められなかったが、細菌類(グラム陰性菌及びグラム陽性菌)に対しては100〜200ppmの濃度で抗菌活性が認められた。
<オオバギの有機溶媒抽出物及びカテキンの抗菌活性の比較(参考例)
オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)及び市販の中国産緑茶カテキンパウダー(カテキン含量80%以上)をそれぞれ、NB(Nutrient Broth)培地(栄研器材)に所定の濃度(図2の凡例参照)になるように添加した後、それぞれ試験管内に10mlずつ分注し、オートクレーブ滅菌した。なお、オオバギ抽出物及びカテキンのいずれも添加していないNB培地のみの試験管(コントロール)も同様に準備した。次に、上記表1に示すグラム陰性菌及びグラム陽性菌をそれぞれ試験管内に接種した後、接種直後におけるコントロールの菌数を測定した。続いて、各菌種の増殖に適した条件で24時間培養した後、各試験管内の菌数を測定した。結果を図2(a)〜(e)に示す。
図2(a)〜(e)に示すように、オオバギの有機溶媒抽出物は、一部の菌種(S.enteritidis)に対してはカテキンよりも抗菌活性が劣るものの、多くの菌種に対してはカテキンよりも高い抗菌活性を有することが示された。特に、グラム陽性菌に対して高い抗菌活性を発揮した。さらに、カテキンでは抗菌活性が低い菌種(S.aureus, L.plantarum, E.coli)に対して、オオバギの有機溶媒抽出物は高い抗菌活性を発揮した。従って、オオバギの有機溶媒抽出物は、多くの菌種に対してカテキンよりも低濃度で高い抗菌活性を発揮した。さらに、オオバギの有機溶媒抽出物とカテキンとを組み合わせることにより、多種類の菌種に有効な抗菌剤が提供され得ることも容易に把握される。
<オオバギの有機溶媒抽出物及びチモールの抗菌活性の比較1>
アクネ菌(P.acnes、JCM6425)に対する抗菌活性を予備的に比較した。具体的には、まず、寒天プレート全体に前記アクネ菌を3.7×10CFU/プレートとなるように接種した。次に、オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)及びイソプロピルメチルフェノール(チモール;関東化学製、鹿特級)をそれぞれ所定の濃度(図3参照)で染み込ませたペーパーディスク(アドバンテック製、薄手8mm)と、何も染み込ませていないペーパーディスク(コントロール)とを前記寒天プレートに載せ、35℃で4日間培養した。4日間培養後の各寒天プレートの表面に形成された阻止円の直径をそれぞれ測定した。結果を図3(a)、(b)に示す。
図3(a)、(b)は、4日間培養後の各寒天プレートの表面を撮影した写真を示す。同図に示すように、2500ppmの濃度のオオバギの有機溶媒抽出物を染み込ませたペーパーディスク(図3の2)の下面には直径20mmの阻止円が形成され、同濃度のチモールを染み込ませたペーパーディスク(図3の3)の下面には直径14mmの阻止円が形成された。また、5000ppmのオオバギの有機溶媒抽出物を染み込ませたペーパーディスク(図3の2)の下面には直径25mmの阻止円が形成され、同濃度のチモールを染み込ませたペーパーディスク(図3の3)の下面には直径14mmの阻止円が形成された。従って、オオバギの有機溶媒抽出物は、アクネ菌に対する高い抗菌活性を有するチモールよりも、低濃度で高い抗菌活性を発揮した。
<オオバギの有機溶媒抽出物及びチモールの抗菌活性の比較2>
オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)及びチモールをそれぞれ、NB培地又は0.2%グルコース含有NB培地に200ppm添加した後、それぞれ試験管内に10mlずつ分注し、オートクレーブ滅菌した。なお、オオバギ抽出物及びチモールのいずれも添加していない試験管(コントロール)も同様に準備した。次に、下記表2に示すグラム陰性菌及びグラム陽性菌をそれぞれ試験管内に接種した後、接種直後におけるコントロールの菌数を測定した。続いて、各菌種の増殖に適した条件(培養温度は表2参照)で24時間培養した後、各試験管内の菌数を測定した。結果を図4(a)〜(e)に示す。
図4(a)〜(e)に示すように、オオバギの有機溶媒抽出物は、グラム陰性菌に対してはチモールよりも抗菌活性が劣るものの、グラム陽性菌に対してはチモールよりも高い抗菌活性を有することが示された。従って、オオバギの有機溶媒抽出物とチモールとを組み合わせることにより、グラム陽性菌及びグラム陰性菌の両方に有効な抗菌剤が提供され得ることが容易に把握される。
<オオバギの有機溶媒抽出物の抗菌活性の作用時間の検討>
オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)をNB培地に500ppm添加した後、試験管内に10mlずつ分注し、オートクレーブ滅菌した。次に、上記表2に示すブドウ球菌、にきび菌及び虫歯菌をそれぞれ試験管内に接種した後、接種直後における菌数をそれぞれ測定した。続いて、各菌種の増殖に適した条件で3時間まで培養した。培養開始から0.5時間、1時間、2時間、3時間後に培養液を少量ずつ採取し、それぞれ菌数を測定した。結果を図5(a)に示す。その結果、オオバキの有機溶媒抽出物は、ブドウ球菌及びにきび菌に対しては極めて迅速に抗菌活性を発揮し、1時間以内にはほとんど全ての菌を死滅させた。但し、虫歯菌に対しては、ブドウ球菌及びにきび菌よりも若干遅れて抗菌活性が発揮された。
次に、抗菌活性が迅速に発揮されたブドウ球菌及びにきび菌に対して、コントロールとの比較に基づいて、迅速に発揮された抗菌活性がオオバギの有機溶媒抽出物によるものか否かを確認した。即ち、オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)をNB培地に500ppm添加した後、試験管内に10mlずつ分注し、オートクレーブ滅菌した。なお、オオバギ抽出物を添加していない試験管(コントロール)も同様に準備した。次に、ブドウ球菌及びにきび菌をそれぞれ試験管内に接種した後、接種直後におけるコントロールの菌数を測定した。続いて、各菌種の増殖に適した条件で1時間まで培養した。培養開始から0.5時間、1時間後に培養液を少量ずつ採取し、それぞれ菌数を測定した。結果を図5(b)に示す。その結果、オオバキの有機溶媒抽出物を添加していないコントロールでは、各菌種に対する抗菌活性が発揮されていないことから、ブドウ球菌及びにきび菌に対する抗菌活性は、オオバギの有機溶媒抽出物によるものであることが明確に確認された。
図5(a)、(b)では、オオバギの有機溶媒抽出物によって30分以内に全て死滅した細菌類が確認されている。そこで、これらの細菌類に対する抗菌活性が発現される時間を分単位で調べることを試みた。即ち、オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)をNB培地に500ppm添加した後、試験管内に10mlずつ分注し、オートクレーブ滅菌した。次に、ブドウ球菌、にきび菌及び虫歯菌をそれぞれ試験管内に接種した後、接種直後における菌数をそれぞれ測定した。続いて、各菌種の増殖に適した条件で5分間まで培養した。培養開始から1分、3分、5分後に培養液を少量ずつ採取し、それぞれ菌数を測定した。結果を図5(c)に示す。その結果、オオバキの有機溶媒抽出物には、にきび菌を1分以内に死滅させる程の強力な抗菌活性があることが確認された。また、オオバキの有機溶媒抽出物には、ブドウ球菌を5分以内にかなり強力に死滅させる活性があることも確認された。
<油脂による抗菌活性阻害の検討1>
オオバギの有機溶媒抽出物を含む抗菌剤を皮膚の表面に塗布することを想定し、皮脂による抗菌活性の阻害が引き起こされるか否かについて検討した。まず、寒天プレート全体にブドウ球菌を10CFU/プレートとなるように接種した。次に、パルミチン酸(関東化学製、特級)0.1g及びオレイン酸(関東化学製、97%)0.1gをエタノール10gに溶解させた後、その溶液15μlをペーパーディスク(アドバンテック製、薄手8mm)に染み込ませて風乾した。乾燥後の各ペーパーディスクに、オオバギの80%エタノール抽出物(純度40%)、塩化セチルピリジウム(CPC)及びチモールをそれぞれ30μlずつ(濃度は表3参照)染み込ませた後、各ペーパーディスクを前記寒天プレート上に載せ、35℃で48時間培養した。また、コントロールとしては、油脂(パルミチン酸及びオレイン酸)を使用しないこと以外は同様に作製したペーパーディスクを用いて同じ試験を実施した。48時間培養後の各寒天プレートの表面に形成された阻止円の直径をそれぞれ測定した。結果を下記表3に示す。
表3より、オオバギの有機溶媒抽出物は、1000ppm以下の低濃度では油脂による抗菌活性の阻害が見られたが、2500ppm以上の高濃度では油脂による抗菌活性の阻害はほとんど見られなかった。ちなみに、チモールでは2500ppm以下の低濃度で阻害が起こり、CPCでは1000ppm以下の低濃度で阻害が起こったが、2500ppm以上の高濃度では逆に抗菌活性が上昇した。
<抽出方法の検討>
オオバギから抗菌活性を示す成分を大量に抽出する方法について検討した。なお、検討作業の簡素化を図るために、オオバギの有機溶媒抽出物中における含有量の高い主要な成分であるニムフェオール−A,B,Cに着目した。また、データは示さないが、本発明者らの予備試験により、オオバギの葉に高い抗菌活性があることが分かっている。
(実施例)
オオバギの生葉を沖縄県で採集して冷凍した。冷凍されたオオバギの葉392.4gを解凍し、水洗後に一辺2〜3cmの四角形状にカットした。次に、20倍量の精製水を加え、90℃以上の温度で20分間熱水抽出を行った。続いて、メッシュろ過により固液分離を行って、熱水抽出液及び固形分をそれぞれ分離した。次に、熱水抽出後の固形分(オオバギの葉)に20倍量のエタノールを加え、室温で42時間有機溶媒抽出を行い、メッシュろ過により固液分離を行って、オオバギのエタノール抽出物(一次抽出物)を得た。得られた一次抽出物をエバポレーターで濃縮後に凍結乾燥した。
次に、前記一次抽出物を回収した後の固形分(オオバギの葉)をミキサーで粉砕した後、1000mlのエタノールを加え、室温で24時間有機溶媒抽出を行い、メッシュろ過により固液分離を行って、オオバギのエタノール抽出物(二次抽出物)を得た。得られた二次抽出物をエバポレーターで濃縮後に凍結乾燥した。以上の工程で得られたオオバギの熱水抽出液、一次抽出物及び二次抽出物をそれぞれ上記HPLC条件2でHPLC分析した。結果を図6(a)〜(c)に示す。
(比較例)
オオバギの生葉を沖縄県で採集して冷凍した。冷凍されたオオバギの葉100gを解凍し、水洗後に一辺2〜3cmの四角形状にカットした。次に、20倍量のエタノールを加え、室温で42時間有機溶媒抽出を行い、メッシュろ過により固液分離を行って、オオバギのエタノール抽出物を得た。得られたエタノール抽出物をエバポレーターで濃縮した。得られたエタノール抽出物を上記HPLC条件2でHPLC分析した。その結果、データは示さないが、比較例のエタノール抽出物に含まれるニムフェオール−A,B,Cの含有率の合計(純度)は41.3%であった。
<結果の考察>
図6(a)に示すように、オオバギの熱水抽出液中にはニムフェオール−A,B,Cが検出されなかった。また、この熱水抽出液には、比較例のエタノール抽出物のクロマトグラム(図示略)において初期に溶出されたピークが多量に検出された。図6(b)に示すように、一次抽出物には、高純度のニムフェオール−A,B,Cが含まれていた。ちなみに、一次抽出物中のニムフェオール−A,B,Cの純度(クロマトグラムのピーク面積から算出)は70.3%、収率は2.9%であった。図6(c)に示すように、二次抽出物では、一次抽出物と比較して、純度は比較的高かったが、期待されるほどニムフェオール−A,B,Cが多く含まれてはいなかった(収率0.22%)。
従って、オオバギから抗菌活性を有する成分を抽出する場合、熱水抽出を行った後の葉を使用して有機溶媒抽出を行うことにより、夾雑物が容易に除去されるとともに、高純度の活性成分が多量に抽出されやすいことが示された。また、有機溶媒抽出は、製造コストを抑えるためには1回実施することが好ましく、より多くの有効成分を得るためには2回実施することも可能であることが示された。ちなみに、一次抽出物と二次抽出物とを合わせた場合の収率は3.13%であった。
<油脂による抗菌活性阻害の検討2>
実施例8で得られたオオバギの一次抽出物(純度70%)を用いて、上記実施例7と同様の方法で油脂による抗菌活性阻害の検討を行った。結果を下記表4に示す。
表4より、熱水抽出を行った後の葉を使用して有機溶媒抽出されたオオバギの一次抽出物では、1000ppm以下の低濃度でも油脂による抗菌活性の阻害がほとんど起こらなかった。従って、有機溶媒抽出に先立って熱水抽出にて夾雑物を除去することにより、高純度の有効成分が多量に得られるとともに、油脂による抗菌活性阻害の程度を小さくすることが可能な抗菌剤が得られることが確認された。
<茶飲料での抗菌効果の検討(参考例)
ブレンド緑茶を熱水抽出することにより、タンニン量12.5mg/100mlの緑茶の熱水抽出液(緑茶飲料)を調製した。調製された緑茶飲料に実施例8で得られたオオバギの一次抽出物(純度70%)をそれぞれ下記表5に示す濃度となるように添加し、それぞれの調合液のタンニン量が12.5mg/100mlになるように調整した後、350mlのペットボトル(PET)に充填し、同表に示す濃度の菌をそれぞれ接種した。また、菌種を接種していないコントロール(未接種)も準備した。これらのペットボトルを保持殺菌(ホットパック)した後に冷却し、35℃で4週間保存した後、各ペットボトル内の緑茶飲料のpHを測定した。また、一部のペットボトルについては、緑茶飲料0.1mlを寒天プレート上に接種して菌数をカウントした。結果を下記表5に示す。なお、B.coagulans及び芽胞菌ブレンド(B.coagulansを主体とした8種の芽胞菌からなる混合物)については、それぞれ2本のペットボトルについて行った試験の結果を示す。
表5より、オオバギの一次抽出物を緑茶飲料などの飲食品に添加することにより、B.coagulans及び芽胞菌の増殖を抑えて、高い抗菌活性を発揮することが確認された。即ち、オオバギ抽出物は、飲食品に添加するための保存料として利用可能であることが示された。
<抽出溶媒の検討>
沖縄県で採集して冷凍したオオバギの生葉を解凍し、はさみで細かくカットした。カットした葉0.2〜0.3gと、溶媒10mlとをチューブ内に入れ、室温で2週間浸漬させて溶媒抽出を行った後、フィルターろ過してろ液を採取した。前記溶媒は、下記表6に示す溶媒をそれぞれ用いた。なお、表6に示す溶媒は、例えば左最上段ではメタノール:水=100:0の溶媒、右最下段では酢酸エチル:メタノール=30:70の混合溶媒を用いたことを意味する。
得られた上澄み液をそれぞれ上記HPLC条件2でHPLC分析した。各上澄み液についてクロマトグラムを得た後、各クロマトグラム上でニムフェオール−B(nymB)及びニムフェオール−C(nymC)のピーク高さをそれぞれ測定した。溶媒抽出に用いたオオバギの生葉1mgあたりの各ピーク高さを表6に示す。また、同表には活性成分の抽出量を大雑把に把握するため、nymB及びnymCのピーク高さの合計も示す。
これまでの各実施例の結果より、ニムフェオール−Aの含有量(抽出量)は、ニムフェオール−B,Cよりも極端に少なかったため、本実施例ではニムフェオール−B,Cのピーク高さについてのみ調べた。その結果、表6より、活性成分の抽出溶媒としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチルの順に好ましく、DMSO、メタノール及びエタノールが特に好ましいことが示された。但し、DMSOは取り扱い性などの点からあまり実用的でないため、メタノールやエタノールなどの低級アルコールが好ましいと言える。
低級アルコール又は含水低級アルコールを抽出溶媒として用いる場合、アルコール濃度が高い方が多量の活性成分を抽出できることも示された。ちなみに、30%以下の含水メタノールでは活性成分が抽出されず、30%以下の含水エタノールでは抽出率が低かったため、含水アルコールを抽出溶媒として用いる場合、アルコール濃度が40%以上であることが好ましいと考えられる。また、メタノールとエタノールとの混合溶媒を用いるよりも、メタノール単独又は60%以上の含水メタノールを用いる方が抽出率を高めることができることも示された。
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である
・ オオバギ抽出物をシャンプー、リンス、毛髪染色料、毛髪脱色料などのヘアケア製品に含有させてもよい。
・ オオバギ抽出物を、入浴剤、洗濯用洗剤などに添加して利用することも可能である。
・ オオバギ抽出物を、下着、靴下、シーツ、枕カバーなどの衣料や寝具、或いはおむつ、生理用品、マスク、トイレットペーパー、ティッシュペーパーなどに付着させて利用することも可能である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
前記抗菌剤を製造する方法であって、オオバギの葉を水抽出した後の固形分を有機溶媒抽出することを特徴とする抗菌剤の製造方法。
オオバギ抽出物を有効成分とする医薬品。オオバギ抽出物を有効成分とする医薬部外品。
(a)は実施例1で調製したオオバギのエタノール抽出物をPDA−HPLC分析したときのクロマトグラム、(b)は同じくオオバギの80%エタノール抽出物を分析したときのクロマトグラム、(c)は同じくオオバギの熱水抽出物を分析したときのクロマトグラム。 (a)〜(e)はいずれも、実施例3のオオバギの80%エタノール抽出物及びカテキンの抗菌活性を比較した試験の結果を示すグラフ。 (a)及び(b)は実施例4の寒天プレート上の阻止円を撮影した写真と阻止円の直径の測定値とを示す図。 (a)〜(e)はいずれも、実施例5のオオバギの80%エタノール抽出物及びチモールの抗菌活性を比較した試験の結果を示すグラフ。 (a)〜(c)はいずれも、実施例6の抗菌活性の作用時間の検討結果を示すグラフ。 (a)は実施例8のオオバギの熱水抽出液をHPLC分析したときのクロマトグラム、(b)は実施例8の一次抽出物をHPLC分析したときのクロマトグラム、(c)は実施例8の二次抽出物をHPLC分析したときのクロマトグラム。

Claims (6)

  1. 機溶媒を主成分とする抽出溶媒にてオオバギ葉より抽出されるオオバギ抽出物を有効成分とすることを特徴とする抗にきび菌剤。
  2. 前記抽出溶媒は、有機溶媒の配合量が体積比で80〜100%である請求項1に記載の抗にきび菌剤。
  3. 前記有機溶媒は低級アルコールである請求項1又は請求項2に記載の抗にきび菌剤。
  4. 前記低級アルコールはメタノール及びエタノールから選ばれる少なくとも一種である請求項3に記載の抗にきび菌剤。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の抗にきび菌剤を有効成分とする抗にきび菌皮膚衛生品。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の抗にきび菌剤を含有する抗にきび菌化粧品。
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