JP5020158B2 - 無線受信装置、干渉除去方法、無線通信システムおよび無線通信方法 - Google Patents
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Description
菊間信良、「アレーアンテナによる適応信号処理」、株式会社科学技術出版、1998年9月20日、p.115-123 守倉正博、外1名、「インプレス標準教科書シリーズ 改訂版802.11高速無線LAN教科書」、株式会社インプレス ネットビジネスカンパニー、2005年1月1日、p.200-201
図1は同実施形態による無線受信装置の構成を示すブロック図である。
この図で示す無線受信装置は、アンテナ10〜10N、受信部11〜11N、メモリ12〜12N、FFT窓調整部13〜13N、FFT部14〜14N、プリアンブル判定部15〜15N、干渉信号抽出部16〜16N、IFFT部17〜17N、干渉除去ウエイト生成部18、ウエイト乗算部19、OFDM復号部20を備えている。つまり、無線受信装置はN系統の符号11から符号17で示した各処理部を備えている。そして、本実施形態における無線受信装置は、直交周波数分割多重(OFDM)のデジタル変調方式により送信された信号を受信する。
ここで、プリアンブル信号について説明する。プリアンブル信号には、通常、時系列の信号が用いられる。これは上記非特許文献2に開示されている。プリアンブル信号は、ある周期性を持った信号を繰り返し送るなどの方法が用いられ、無線受信装置では、このプリアンブル信号の情報を予め既知のデータと保持している。そして、受信したプリアンブル信号と既知のプリアンブル信号との情報の相関をとることで、受信信号のタイミング検出を行なっている。なお、プリアンブル信号は、周波数領域で見ると、全てのサブキャリアに信号をマッピングしているわけではなく、ある特定のサブキャリアのみに信号をマッピングしている。本願発明では、この特徴を利用している。
図4は無線受信装置の処理フローを示す図である。
次に、図1、図3、図4を用いて本実施形態による無線受信装置の処理について説明する。
まず、受信部11が信号を受信し(ステップS1)、メモリ12に記録する(ステップS2)。無線受信装置で受信した信号には、所望信号と干渉信号が含まれている。従って、プリアンブル信号区間の時系列信号を抽出するために、FFT窓調整部13が、FFTのウインドウを設定する時刻(FFTのスタート時間)を調整する(ステップS3)。なお、従来の方法でも相関演算により、ある程度のプリアンブル信号の開始時刻は推定できるので、ここでは、そのプリアンブルの時刻位置を正確に推定するための処理となる。次に、FFT部14が、FFTのウインドウ設定時間(FFTのスタート時間)からプリアンブル区間長まで、アンテナ素子ごとに受信信号のFFTを行なう(ステップS4)。そして、プリアンブル判定部15が、予めプリアンブルが設定されているサブキャリアの総電力を計算する(ステップS5)。FFTウインドウが正しい時刻位置に設定されていれば、図2で示すような信号が無線受信装置で復元できるため、ある電力閾値を設けてプリアンブル区間の信号であるかどうかを判定すればよい(ステップS6)。また、プリアンブルが設定されているサブキャリアの総電力が閾値未満である場合には、その信号を破棄し(ステップS7)、FFT窓調整部13が、再度メモリ12に記録されている受信信号のデータを読み込んで、同一データに対してFFTウインドウを少しずらして上記処理を繰り返す。そして、閾値以上である場合には、その信号を後ろの処理部へ出力する。ここで、プリアンブル信号の区間が設定された後は、アンテナごとの受信信号をウエイト乗算部19へ分岐する。この分岐された信号にはプリアンブル信号とともにデータ本体も含まれる。
W=[w1,w2,・・・,wN]T ・・・(2)
S=[1,0,・・・,0]T ・・・(3)
無線受信装置では、プリアンブルのタイミングが比較的容易に検出できることを上記したが、干渉電力が大きくなると、プリアンブル信号区間の相関検出が難しくなる。図5はその対策のための無線送信装置における信号割当の概要を示しており、送信側で工夫を行なっている。つまりプリアンブル信号区間のサブキャリアをN1〜N5とすると、プリアンブル信号区間以外では、図5に示すように、サブキャリアには信号を付加しない。こうすることで、プリアンブル信号区間以外では、所望信号が到来しないので、無線受信装置のプリアンブル判定部15においてプリアンブル信号区間の検出精度を良くすることができる。
12・・・メモリ
13・・・FFT窓調整部
14・・・FFT部
15・・・プリアンブル判定部
16・・・干渉信号抽出部
17・・・IFFT部
18・・・干渉除去ウエイト生成部
19・・・ウエイト乗算部
20・・・OFDM復号部
Claims (14)
- 複数の送信アンテナを有する無線送信装置から送信され、一部の周波数のサブキャリアに既知のプリアンブル信号が周期的に設定されたOFDM信号を受信する無線受信装置であって、
N(N≧2)個の無線アンテナ素子と、
前記アンテナ素子系列ごとに受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭を検出するフーリエ変換ウインドウ調整部と、
前記フーリエ変換ウインドウ調整部で検出された信号からプリアンブル区間長までの信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
前記プリアンブルが設定されていないサブキャリアにおける第1電力を算出し、当該第1電力が予め定められた第1閾値を超える場合には、前記信号における前記プリアンブル信号を0と置き換え出力し、前記算出した第1電力が前記第1閾値以下である場合にはウエイト乗算の停止指示を出力する干渉信号抽出部と、
前記干渉信号抽出部から出力されたプリアンブル信号が0と置き換えられた信号の逆フーリエ変換を行なう逆フーリエ変換部と、
前記アンテナ素子系列毎の前記逆フーリエ変換部から出力された各信号それぞれの干渉除去用のウエイト値を算出する干渉除去ウエイト生成部と、
前記ウエイト乗算の停止指示の出力を受けていない場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部から分岐出力されて直接入力を受け付けた信号と、前記算出したウエイト値とを用いて、前記アンテナ素子系列ごとに乗算して合成するウエイト乗算部と、
を備えることを特徴とする無線受信装置。 - 前記干渉除去ウエイト生成部が、前記受信信号と当該受信信号の複素共役転置乗算で得られる相関行列と、第1要素のみを1としそれ以外を0とする拘束ベクトルとを用いて電力最小化法により前記ウエイト値を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信装置。 - 前記干渉除去ウエイト生成部が、前記受信信号と当該受信信号の複素共役転置乗算で得られる相関行列の最小固有値に相当する固有ベクトルを用いて電力最小化法により前記ウエイト値を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の無線受信装置。 - 前記干渉信号抽出部は、前記第1電力の算出において、プリアンブルが設定されていないサブキャリアの総電力、またはプリアンブルが設定されていないサブキャリアの平均電力のいずれかを算出する
ことを特徴とする請求項3に記載の無線受信装置。 - 前記フーリエ変換部の出力信号を受け付けて、前記プリアンブルが設定されたサブキャリアにおける第2電力を算出し、当該第2電力が予め定められた第2閾値以下である場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部に、前記受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭をずらす指示を行うプリアンブル判定部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の無線受信装置。 - 前記プリアンブル判定部は、前記第2電力の算出において、プリアンブルが設定されているサブキャリアの総電力、またはプリアンブルが設定されているサブキャリアの平均電力のいずれかを算出する
ことを特徴とする請求項請求項5に記載の無線受信装置。 - 複数の送信アンテナを有する無線送信装置から送信され、一部の周波数のサブキャリアに既知のプリアンブル信号が周期的に設定されたOFDM信号を受信する、 N(N≧2)個の無線アンテナ素子を備えた無線受信装置における干渉除去方法であって、
フーリエ変換ウインドウ調整部が、前記アンテナ素子系列ごとに受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭を検出し、
フーリエ変換部が、前記フーリエ変換ウインドウ調整部で検出された信号からプリアンブル区間長までの信号をフーリエ変換し、
干渉信号抽出部が、前記プリアンブルが設定されていないサブキャリアにおける第1電力を算出し、当該第1電力が予め定められた第1閾値を超える場合には、前記信号における前記プリアンブル信号を0と置き換え出力し、前記算出した第1電力が前記第1閾値以下である場合にはウエイト乗算の停止指示を出力し、
逆フーリエ変換部が、前記干渉信号抽出部から出力されたプリアンブル信号が0と置き換えられた信号の逆フーリエ変換を行ない、
干渉除去ウエイト生成部が、前記アンテナ素子系列毎の前記逆フーリエ変換部から出力された各信号それぞれの干渉除去用のウエイト値を算出し、
ウエイト乗算部が、前記ウエイト乗算の停止指示の出力を受けていない場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部から分岐出力されて直接入力を受け付けた信号と、前記算出したウエイト値とを用いて、前記アンテナ素子系列ごとに乗算して合成する
ことを特徴とする干渉除去方法。 - 前記干渉除去ウエイト生成部が、前記受信信号と当該受信信号の複素共役転置乗算で得られる相関行列と、第1要素のみを1としそれ以外を0とする拘束ベクトルとを用いて電力最小化法により前記ウエイト値を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の干渉除去方法。 - 前記干渉除去ウエイト生成部が、前記受信信号と当該受信信号の複素共役転置乗算で得られる相関行列の最小固有値に相当する固有ベクトルを用いて電力最小化法により前記ウエイト値を算出する
ことを特徴とする請求項7に記載の干渉除去方法。 - 前記干渉信号抽出部は、前記第1電力の算出において、プリアンブルが設定されていないサブキャリアの総電力、またはプリアンブルが設定されていないサブキャリアの平均電力のいずれかを算出する
ことを特徴とする請求項9に記載の干渉除去方法。 - プリアンブル判定部が、前記フーリエ変換部の出力信号を受け付けて、前記プリアンブルが設定されたサブキャリアにおける第2電力を算出し、当該第2電力が予め定められた第2閾値以下である場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部に、前記受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭をずらす指示を行う
ことを特徴とする請求項7から請求項10のいずれかに記載の干渉除去方法。 - 前記プリアンブル判定部は、前記第2電力の算出において、プリアンブルが設定されているサブキャリアの総電力、またはプリアンブルが設定されているサブキャリアの平均電力のいずれかを算出する
ことを特徴とする請求項11に記載の干渉除去方法。 - 複数の送信アンテナを有する無線送信装置と、
当該無線送信装置から送信され、一部の周波数のサブキャリアに既知のプリアンブル信号が周期的に設定されたOFDM信号を受信する無線受信装置と、
を備えた無線通信システムであって、
前記無線受信装置が、
N(N≧2)個の無線アンテナ素子と、
前記アンテナ素子系列ごとに受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭を検出するフーリエ変換ウインドウ調整部と、
前記フーリエ変換ウインドウ調整部で検出された信号からプリアンブル区間長までの信号をフーリエ変換するフーリエ変換部と、
前記プリアンブルが設定されていないサブキャリアにおける第1電力を算出し、当該第1電力が予め定められた第1閾値を超える場合には、前記信号における前記プリアンブル信号を0と置き換え出力し、前記算出した第1電力が前記第1閾値以下である場合にはウエイト乗算の停止指示を出力する干渉信号抽出部と、
前記干渉信号抽出部から出力されたプリアンブル信号が0と置き換えられた信号の逆フーリエ変換を行なう逆フーリエ変換部と、
前記アンテナ素子系列毎の前記逆フーリエ変換部から出力された各信号それぞれの干渉除去用のウエイト値を算出する干渉除去ウエイト生成部と、
前記ウエイト乗算の停止指示の出力を受けていない場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部から分岐出力されて直接入力を受け付けた信号と、前記算出したウエイト値とを用いて、前記アンテナ素子系列ごとに乗算して合成するウエイト乗算部と、
を備えることを特徴とする無線通信システム。 - 複数の送信アンテナを有する無線送信装置から送信され、一部の周波数のサブキャリアに既知のプリアンブル信号が周期的に設定されたOFDM信号を受信する、 N(N≧2)個の無線アンテナ素子を備えた無線受信装置における無線通信方法であって、
フーリエ変換ウインドウ調整部が、前記アンテナ素子系列ごとに受信信号におけるプリアンブル信号区間の先頭を検出し、
フーリエ変換部が、前記フーリエ変換ウインドウ調整部で検出された信号からプリアンブル区間長までの信号をフーリエ変換し、
干渉信号抽出部が、前記プリアンブルが設定されていないサブキャリアにおける第1電力を算出し、当該第1電力が予め定められた第1閾値を超える場合には、前記信号における前記プリアンブル信号を0と置き換え出力し、前記算出した第1電力が前記第1閾値以下である場合にはウエイト乗算の停止指示を出力し、
逆フーリエ変換部が、前記干渉信号抽出部から出力されたプリアンブル信号が0と置き換えられた信号の逆フーリエ変換を行ない、
干渉除去ウエイト生成部が、前記アンテナ素子系列毎の前記逆フーリエ変換部から出力された各信号それぞれの干渉除去用のウエイト値を算出し、
ウエイト乗算部が、前記ウエイト乗算の停止指示の出力を受けていない場合には、前記フーリエ変換ウインドウ調整部から分岐出力されて直接入力を受け付けた信号と、前記算出したウエイト値とを用いて、前記アンテナ素子系列ごとに乗算して合成する
ことを特徴とする無線通信方法。
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