JP5018177B2 - Ip電話端末およびプログラム - Google Patents
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Description
このようにして、発信側のIP電話端末は、IP網上のSIPサーバを介して着信側の相手先端末と各種メッセージをやり取りした後、相手先端末からの応答メッセージに応じて相手先端末とIP網を介して直接接続し、音声パケットを用いたVoIP音声通話を開始する。
すなわち、相手先端末を呼出先とする発信要求メッセージに対するSIPサーバからの返答は、SIPサーバと相手先端末との通信が成功して初めて発信側IP電話端末へ返答される。したがって、SIPサーバの異常だけでなく、SIPサーバから相手先端末側の区間において異常がある場合も、発信要求メッセージに対する返答はない。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、SIPサーバの異常を正確に判定できるIP電話端末およびプログラムを提供することを目的としている。
また、サーバ確認部により、前記呼制御サーバのうちから優先順位の高い順に呼制御サーバを選択して前記第1の発信要求メッセージを送信することにより当該呼制御サーバの利用可否を順に確認し、前記呼制御部により、前記サーバ確認部で最初に利用可能と確認された呼制御サーバを選択して、前記第2の発信要求メッセージを送信するようにしてもよい。
これにより、SIPサーバに対する誤った利用可否判定を回避でき、他のSIPサーバへの切り替えなど、不要な処理の発生を抑止できる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末の構成を示すブロック図である。
IP電話端末10は、全体として専用の電話装置やパーソナルコンピュータからなり、インターネットに代表されるIP網50に接続されて、このIP網50を介して音声パケットを送受信することにより、VoIP(Voice over IP)音声通話を実現する端末装置である。
これらSIPサーバ21,22およびゲートウェイ30は、公知の技術に基づくものであり、ここでの詳細な説明は省略する。本発明では、これらSIPサーバ21,22およびゲートウェイ30をまとめて呼制御サーバという。
また、IP電話端末10は、所望の相手先端末へ発信する際、所定の優先順位に基づき利用可状態のSIPサーバ21,22のいずれかを選択し、そのSIPサーバへ所望の相手先端末を示す相手先情報を含む発信要求メッセージを送信し、当該SIPサーバからの返答に基づき当該相手先端末とIP網50を介したVoIP音声通話を開始する。
IP電話端末10には、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、音声処理部12、表示部13、操作入力部14、記憶部15、および制御部16が設けられている。
音声処理部12は、音声符号化/復号化処理を行うコーデックやDSP(Digital Signal Processing Microprocessor)などの音声処理回路からなり、通信I/F部11を介して受信した音声パケットを音声信号に変換してハンドセットやスピーカ(図示せず)から出力する機能と、マイクから入力された音声信号を音声パケットに変換して通信I/F部11へ出力する機能とを有している。
操作入力部14は、操作キーやフックスイッチなどの操作入力回路からなり、利用者の操作を検出して制御部16へ出力する機能を有している。
プログラム15Pは、制御部16に読み込まれて実行されることにより、各種機能部を実現するプログラムであり、予めIP電話端末10の通信I/F部11や他の入出力インターフェース部(図示せず)を介して外部装置や記録媒体から読み込まれて記憶部15へ格納される。
呼制御情報15Aは、IP電話端末10での呼制御で用いる情報であり、当該IP電話端末10のIPアドレスおよび電話番号を含む端末情報や、当該IP電話端末10の動作状態を示す状態情報などが含まれている。
サーバ情報15Bは、IP電話端末10で利用する各SIPサーバ21,22に関する情報である。図2は、サーバ情報の構成例である。この例では、SIPサーバ21,22の識別情報IDと、当該SIPサーバのIPアドレス、当該SIPサーバへアクセスする際に用いる認証情報、当該SIPサーバを利用する順序を示す優先順位、および各SIPサーバの利用可否状態とが組として登録されている。
制御部16で実現される主な機能部としては、端末登録部16A、呼制御部16B、およびサーバ確認部16Cがある。
呼制御部16Bは、所望の相手先端末へ発信する際、記憶部15で記憶しているサーバ情報15Bの優先順位に基づき利用可状態のSIPサーバを選択する機能と、選択したSIPサーバに対して当該相手先端末に関する相手先情報を含む発信要求メッセージを送信する機能と、当該SIPサーバからの返答に基づき当該相手先端末とVoIP音声通話を開始する機能とを有している。
次に、図3および図4を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末の動作について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末での発信処理を示すフローチャート図である。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末でのサーバ確認処理を示すフローチャート図である。
まず、図3を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末の発信動作について詳細に説明する。
IP電話端末10の制御部16は、操作入力部14で検出された利用者の発信操作に応じて、図3の発信処理を開始する。なお、この発信処理開始時点において、IP電話端末10は、SIPサーバ21,22の両方に対して、予め端末登録部16Aによる登録要求メッセージ(REGISTER)を用いた端末登録処理が完了しているものとする。また、これらSIPサーバ21,22の優先順位や利用可否状態を示すサーバ情報15Bは、前述した図2の内容で記憶部15に記憶されているものとする。
したがって、サーバ確認部16Cにより、SIPサーバ21,22の両方について利用可能が確認され、図2の内容に変化がなかった場合、「利用可」状態にあるSIPサーバ21,22のうちSIPサーバ21の優先順位が最も高いことから、発信処理に用いるSIPサーバとしてSIPサーバ21が選択される。
その後、発信要求メッセージに応じて相手先端末から返送された呼出中メッセージ(180 RINGING)や応答メッセージ(200 OK)などの返答メッセージはSIPサーバ21で受信され、IP網50およびアクセス回線40を介して、その発信側であるIP電話端末10へ転送される。
次に、図4を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末のサーバ確認動作について詳細に説明する。
IP電話端末10の制御部16は、前述した図3のステップ100において、サーバ確認部16Cにより、記憶部15のサーバ情報15Bに登録されているSIPサーバ21,22を順に選択し、選択したSIPサーバごとに図4のサーバ確認処理を実行する。
一方、この発信要求シーケンスで当該SIPサーバから、呼出先ビジーを示す返答が得られなかった場合(ステップ111:NO)、当該SIPサーバは利用不可であると判定し、記憶部15のサーバ情報15Bに利用不可である旨を登録し(ステップ113)、一連のサーバ確認処理を終了する。
次に、図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末の動作例について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかるIP電話端末での発信動作例を示すシーケンス図である。
なお、この発信処理開始時点において、IP電話端末10は、SIPサーバ21,22の両方に対して、予め端末登録部16Aによる登録要求メッセージ(REGISTER)を用いた端末登録処理が完了しているものとする。また、SIPサーバ21には何らかの障害が発生して利用不可状態にあるものとする。
サーバ確認部16Cは、図4のサーバ確認処理を実行し、呼出先として自端末を設定した発信要求メッセージを、サーバ情報15Bから最初に選択したSIPサーバ21へ送信する(ステップ121)。ここで、SIPサーバ21に障害が発生しているため、IP電話端末10への返答は行われない。
この後、制御部16は、サーバ情報15Bから優先順位に基づいて利用可能なSIPサーバ、ここではSIPサーバ22を選択し(ステップ127)、この選択したSIPサーバ222に対して、所望の相手先を呼出先として設定した発信要求メッセージを送信する(ステップ128)。
その後、SIPサーバ22は、発信要求メッセージに応じて相手先端末から返送された呼出中メッセージ(180 RINGING)や応答メッセージ(200 OK)などの返答メッセージを受信し、IP網50およびアクセス回線40を介して、その発信元のIP電話端末10へ転送する(ステップ129)。
このように、本実施の形態は、IP電話端末10により、SIPサーバ21,22に対して自端末を呼出先とする発信要求メッセージを送信し、SIPサーバ21,22からの呼出先通話中を示す返答の有無に基づきSIPサーバ21,22の利用可否を確認し、SIPサーバ21,22のうち利用可能なSIPサーバに対して、所望の相手先端末を呼出先とする発信要求メッセージを送信するようにしたので、SIPサーバが異常かどうか正確に判定することが可能となる。
これにより、SIPサーバに対する誤った利用可否判定を回避でき、他のSIPサーバへの切り替えなど、不要な処理の発生を抑止できる。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかるIP電話端末について説明する。
第1の実施の形態では、IP電話端末10における発信要求操作に応じて、サーバ確認部16Cによるサーバ確認処理を行う場合を例として説明したが、サーバ確認処理を実行するタイミングについては、発信要求操作に応じて行うケースに限定されるものではなく、所定の周期でサーバ確認処理を行ってもよい。
以上の各実施の形態では、図1に示したように、2つのSIPサーバ21,22のいずれかを選択する場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、3つ以上のSIPサーバを選択する場合にも、本発明の各実施の形態を適用でき、同様の作用効果が得られる。
Claims (4)
- IP網に接続された複数の呼制御サーバのうちのいずれか1つによる呼制御に基づき、所望の相手先端末と当該IP網を介したVoIP(Voice over IP)音声通話を行うIP電話端末であって、
前記相手先端末への発信操作に応じて、前記呼制御サーバのうちのいずれか1つの呼制御サーバに対して自端末を呼出先とする第1の発信要求メッセージを送信し、当該呼制御サーバからの呼出先通話中を示す返答の有無に基づき当該呼制御サーバの利用可否を確認するサーバ確認部と、
前記サーバ確認部により確認された利用可能な呼制御サーバに対して、前記相手先端末を呼出先とする第2の発信要求メッセージを送信する呼制御部と
を備えることを特徴とするIP電話端末。 - 請求項1に記載のIP電話端末において、
前記サーバ確認部は、前記各呼制御サーバに対して前記第1の発信要求メッセージを送信することによりそれぞれの利用可否を確認し、
前記呼制御部は、前記サーバ確認部で確認された利用可能な呼制御サーバのうち最も優先順位の高い呼制御サーバを選択して、前記第2の発信要求メッセージを送信する
ことを特徴とするIP電話端末。 - 請求項1に記載のIP電話端末において、
前記サーバ確認部は、前記呼制御サーバのうちから優先順位の高い順に呼制御サーバを選択して前記第1の発信要求メッセージを送信することにより当該呼制御サーバの利用可否を順に確認し、
前記呼制御部は、前記サーバ確認部で最初に利用可能と確認された呼制御サーバを選択して、前記第2の発信要求メッセージを送信する
ことを特徴とするIP電話端末。 - IP網に接続された複数の呼制御サーバのうちのいずれか1つによる呼制御に基づき、所望の相手先端末と当該IP網を介したVoIP(Voice over IP)音声通話を行うIP電話端末のコンピュータに、
サーバ確認部により、前記相手先端末への発信操作に応じて、前記呼制御サーバのうちのいずれか1つの呼制御サーバに対して自端末を呼出先とする第1の発信要求メッセージを送信し、当該呼制御サーバからの呼出先通話中を示す返答の有無に基づき当該呼制御サーバの利用可否を確認するサーバ確認ステップと、
呼制御部により、前記サーバ管理ステップで確認された利用可能な呼制御サーバに対して、前記相手先端末を呼出先とする第2の発信要求メッセージを送信する呼制御ステップと
を実行させるプログラム。
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