JP5018106B2 - プーリユニット - Google Patents

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Description

本発明はプーリユニットに関するものである。
従来から、自動車用エンジンの駆動力を利用してオルタネータやコンプレッサ、ウォータポンプ等の補機部品を駆動させるためのクランクプーリ(プーリユニット)が用いられている。このクランクプーリは、エンジンのクランク軸に取り付けられており、クランク軸の回転を利用してベルトを回し、補機部品を駆動する(例えば特許文献1参照)。
特開2001−4011号公報
ところで、クランク軸はエンジンの爆発行程によって角速度変動(角加速度)を生じるため、プーリ(クランクプーリ又は補機用プーリ)に巻回されたベルトがスリップすることがある。このスリップに起因してベルトが損傷することを防止するために、クランク軸又は補機軸に一方向クラッチを装着することが知られている(例えば特許文献2参照)。
特開昭61−228153号公報
特許文献2の一方向クラッチは、エンジンの爆発行程に基づくクランク軸の角速度変動(回転低下)に伴って補機軸への動力伝達を遮断(クラッチフリー状態)し、角速度が回復(回転復帰)すると動力を伝達(クラッチロック状態)する。しかし、エンジン始動時から定常運転時(所定回転数)に至る間でも、クランク軸から補機軸への動力伝達は原則として実行されている。言い換えれば、上記のように一方向クラッチがフリー状態となるごく僅かの時間(瞬間)でのみ動力伝達は遮断されるが、それを除く殆どの時間では動力伝達が継続されている。
一方、エンジンにはスタータモータが取り付けられ、これによってエンジンが始動される。具体的には、スタータモータを使ってエンジンのクランク軸を回転し、エンジンを始動させる。この際、クランク軸とともにクランクプーリが回転し、その動力が補機部品に伝達することになる。
すなわち、エンジンを始動する際には、スタータモータの動力を使ってエンジンと補機部品を同時に動かしている。そのため、スタータモータの負荷が大きくなるという問題があった。その結果、トルクが大きいスタータモータを搭載する必要があり、スタータモータのサイズが大きくなったり、高価になったりする問題が生じていた。
また、スタータモータとエンジンとの間には、ギヤ等が介在している。エンジン始動時に、上述のように補機部品を同時に駆動させると、ギヤ等に加わるトルクが大きくなるため、破損を防止するためにギヤ等を高強度で大型のものにする必要があった。
さらに、エンジン始動時に補機部品を同時に駆動すると、この補機部品に大きな角加速度が生じる場合があり、ストレスが加わりやすいという問題があった。
本発明の課題は、エンジン始動時には補機部品に動力が伝達されず、低いトルクでエンジンの始動を可能にするとともに、エンジン始動後には補機部品に動力を伝達することが可能なプーリユニットを提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明は、
エンジンのクランク軸に取り付けられて駆動力を補機部品に伝達するためのプーリユニットであって、
前記クランク軸と一体回転する内輪と、
前記内輪のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルトを介して前記補機部品に接続されるとともに、自身の回転に伴って前記補機部品を駆動する外輪と、
前記内輪と前記外輪との間に介挿され、前記エンジンにより駆動される内輪の回転が所定回転数以下では前記内輪と前記外輪とを非係合状態にして前記内輪の独立回転を許容するとともに、前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合に、前記内輪と前記外輪とを係合状態にして、前記内輪と前記外輪とを一体回転させるクラッチ部材とを備え、
前記内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど前記内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、前記外輪の内周面と前記ガイド斜面との間に、前記回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、前記クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、前記内輪の回転に伴って、前記円筒ころを前記くさび状空間内にて前記回転後方側に誘導する分力が前記ガイド斜面により生じるとともに、
前記内輪の回転が所定回転数以下のとき前記円筒ころを回転先行側に付勢して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
前記円筒ころに関して前記第一付勢ばねの反対側に、前記内輪の回転後方側に前記円筒ころを付勢する第二付勢ばねが設けられ、
前記内輪の外周面は、前記ガイド斜面が周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成され、
前記内輪には、前記円筒ころを保持するための環状の保持器が、前記内輪の外周面形状と同一の内周面形状を有して外嵌され、
前記保持器には、前記複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、前記円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、前記ポケット部の周方向両端部に、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成され、
前記内輪の回転が所定回転数以下の場合には、前記くさび状空間の前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも大きい非係合位置において、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねの付勢力と、前記回転後方側への誘導分力とが釣り合うように、前記ガイド斜面の周方向中間位置に前記円筒ころが退避して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態とする一方、
前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、前記円筒ころは前記第一付勢ばねの付勢力に抗して、前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、前記内輪と前記外輪とを前記係合状態とすることを特徴とする。
このように、エンジンのクランク軸に接続されたプーリユニットにクラッチ部材(例えば遠心クラッチ)が使用されている。したがって、エンジン始動時はクラッチ部材が切り離された状態となり、補機部品への動力を遮断できる。また、エンジンが始動した後はクラッチ部材が接続され、補機部品へ動力を伝達することが可能となる。その結果、エンジン始動時に必要なトルクを低減でき、スタータモータを小型化および安価化することが可能となる。
さらに、エンジンとスタータモータとの間に介在するギヤ等に加わる慣性トルクを低減することもでき、従って、これらギヤ等を小型化および安価化することも可能となる。また、エンジン始動時には補機部品は稼動しないため、エンジン始動時に生じた角加速度により補機部品にストレスが加わることもなくなる。
より詳しくは、このようなプーリユニットは、
内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、外輪の内周面とガイド斜面との間に、回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、内輪の回転に伴って、円筒ころをくさび状空間内にて回転後方側に誘導する分力がガイド斜面により生じるとともに、
内輪の回転が所定回転数以下のとき円筒ころを回転先行側に付勢して、内輪と外輪とを非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
内輪の回転が所定回転数以下の場合には、くさび状空間のラジアル方向間隔が円筒ころの直径よりも大きい非係合位置に円筒ころが退避して、内輪と外輪とを非係合状態とする一方、内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、円筒ころは第一付勢ばねの付勢力に抗して、ラジアル方向間隔が円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、内輪と外輪とを係合状態とする。
上記構成によると、内輪の外周面にガイド斜面が形成され、外輪の内周面とガイド斜面との間に形成されたくさび状空間に、円筒ころ(クラッチ部材)が配置されている。エンジン始動時(所定回転数以下)は、円筒ころが非係合位置に退避するため、内輪のみが回転(非係合状態)する。またエンジン始動後(所定回転数以上)は、円筒ころは遠心力で係合位置に移動して、内輪と外輪とを係合状態にする。これにより内輪と外輪とが一体回転(係合状態)し、エンジンの駆動力が補機部品に伝達されることになる。
次に、円筒ころに関して第一付勢ばねの反対側に、内輪の回転後方側に円筒ころを付勢する第二付勢ばねが設けられる構成にしてもよい。
第一付勢ばねのみを用いて円筒ころを付勢することも可能であるが、この場合、係合位置から離れた場所まで円筒ころが押されてしまい、エンジンが高速回転(内輪の回転が所定回転数以上)しても円筒ころが係合位置に到達しにくくなる場合がある。しかし、第一付勢ばねと第二付勢ばねの双方を用いることにより、ガイド斜面の周方向中間位置にて円筒ころを保持することができ、円筒ころが係合位置に到達しやすくなる。また、円筒ころを安定して保持できるようになる。
次に、内輪の外周面は、ガイド斜面が周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成され、
内輪に、円筒ころを保持するための環状の保持器が外嵌され、
保持器には、複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、ポケット部の周方向両端部に、第一付勢ばね及び第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成されたものとすることができる。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら以下に説明する。
図1は本発明に係るプーリユニット100と、その周辺の部品との関係を示す概略図である。図示するように、エンジン2を始動するためのスタータモータ20が、ギヤ30および一方向クラッチ21を介してクランク軸1に接続されている。また、クランク軸1の他端にはプーリユニット100が取り付けられ、ベルト10を介して補機部品22を駆動している。このプーリユニット100には、後述するクラッチ部材が設けられており、エンジン2が始動する際の低速回転状態(所定回転数(例えば3500〜4000rpm)以下)では補機部品22へ動力を伝達せず、エンジン2が始動した後の高速回転状態(所定回転数以上)では補機部品22へ動力を伝達するようになっている。
(実施例1)
図2は、本発明に係るプーリユニット100の一例を示す縦断面図である。図示するようにプーリユニット100は、エンジン2(図1参照)のクランク軸1を中心として取り付けられ、クランク軸1と一体回転する内輪81と、内輪81のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルト10を介して補機部品22(図1参照)に接続されるとともに、自身の回転に伴って補機部品22を駆動する外輪4とを備える。
より詳しくは、プーリユニット100は、ハブ3と、ブッシュ6とを備えている。ハブ3は、2個のダンパマス7,8からなり、両ダンパマス7,8は、軸方向に突き合わされて螺子9により一体的に結合されている。第一ダンパマス7は、内周にクランク軸1が嵌合される円筒形のボス711を有する第一環状板71と、第一環状板71の片面に掌合結合される第二環状板72と、両環状板71,72の間に挟まれて双方に接着されるゴムダンパ73とで構成されている。第二ダンパマス8は、第一ダンパマス7の第一環状板71の軸方向前方に螺子9により結合されるとともに前端に径方向外向きのフランジ811を有する内輪81と、内輪81の内周前方に内嵌結合されかつ外周に径方向外向きのフランジ821を有する円筒部82と、これら内輪81と円筒部82との間に挟まれて双方に接着されるゴムダンパ83とで構成されている。なお、ゴムダンパ73,83は、クランク軸1の特に高速回転域で発生するねじり並びに曲げ共振などの現象を減衰するためのものである。
外輪4は、外周にベルト10が巻き掛けられる溝を有する円筒部材からなり、内輪81の外周に円筒ころ14(クラッチ部材)およびブッシュ6を介して配設されている。この外輪4の一方側面は、第一ダンパマス7の第一環状板71の側面に対して微小隙間を介して平行に対向させられ、他方側面は、内輪81のフランジ811の側面に対して微小隙間を介して平行に対向させられており、両隙間は、外輪4の両側面の凹溝に嵌着されるOリング11,12によりそれぞれ閉塞されている。
図2のA−A断面図を図3に示す。また、図3のC部拡大図を図4(A)及び図4(B)に示す。図示するように、内輪81と外輪4との間に介挿され、エンジン2が始動される際の低速回転状態では内輪81と外輪4との非係合位置に退避(図4(A))して内輪81の独立回転を許容するとともに、エンジン2が始動して内輪81が高速回転状態となった場合に、遠心力によって内輪81と外輪4との係合位置へ移動(図4(B))し、内輪81と外輪4とを一体回転させる円筒ころ14と、エンジン2が停止して低速回転状態に戻った際に円筒ころ14を非係合位置に復帰させる第一付勢ばね16(非係合位置復帰手段)とを有する。
この構成によると、エンジン2の始動時は円筒ころ14が切り離された状態となり、補機部品22(図1参照)への動力を遮断できる。また、エンジン2が始動した後は円筒ころ14が接続され、補機部品22へ動力を伝達することが可能となる。その結果、エンジン2を始動する際に必要なトルクを低減でき、スタータモータを小型化および安価化することが可能となる。さらに、エンジン2とスタータモータの間に介在するギヤ30や一方向クラッチ21(図1参照)に加わる慣性トルクを低減することもでき、従って、これらギヤ30や一方向クラッチ21を小型化および安価化することも可能となる。また、エンジン2の始動時には補機部品22は稼動しないため、始動時の角加速度により補機部品22にストレスが加わることもなくなる。
また、図3に示すように、内輪81の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど内輪81の回転軸線Oまでのラジアル方向距離Lが連続的に大きくなる形態でガイド斜面GSが形成され、外輪4の内周面とガイド斜面GSとの間に、回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、クラッチ係合部材としての円筒ころ14が収容されるくさび状空間Bが形成されている。ガイド斜面GSがこのような形状にされているため、内輪81が回転するに伴い、円筒ころ14をくさび状空間内Bにて回転後方側に誘導する分力が生じる。
図6に、内輪81および外輪4を、仮想正八角形40と共に示す。図示するようにガイド斜面GSは、内輪81の回転後方側に向かうほど回転軸線Oまでのラジアル方向距離Lが連続的に大きくなる形態で形成されており、仮想正八角形40の外周面とは傾斜角度が異なる。ガイド斜面GSがこのような形状にされているため、内輪81が回転するに伴って、ガイド斜面GS上に配置された円筒ころ14を回転後方側に誘導する分力が生じる。
図4に戻る。上述したように、非係合位置復帰手段は、円筒ころ14を回転先行側に付勢する第一付勢ばね16として形成されている。また、円筒ころ14に関して第一付勢ばね16の反対側に、内輪81の回転後方側に円筒ころ14を付勢する第二付勢ばね17が設けられ、これら第一付勢ばね16及び第二付勢ばね17の付勢力と、誘導分力とが釣り合う位置に円筒ころ14が保持される。
また、図4(A)に示すように、内輪81が低速回転状態の場合は、くさび状空間Bのラジアル方向間隔が円筒ころ14の直径よりも大きい非係合位置に円筒ころ14が退避する。さらに図4(B)に示すように、内輪81が高速回転状態となった場合は、円筒ころ14は第一付勢ばね16の付勢力に抗して、ラジアル方向間隔が円筒ころ14の直径よりも小さい係合位置に移動し、内輪81と外輪4とを係合状態とする。これにより、内輪81と外輪4とが一体回転し、その結果、エンジンの回転駆動力が補機部品22(図1参照)に伝達される。
一方、上述したように本実施形態では、二種類のばね(第一付勢ばね16と第二付勢ばね17)を使って円筒ころ14をくさび状空間B内に保持している。第二付勢ばね17を使用せず、第一付勢ばね16のみを用いて円筒ころ14を付勢する方法(図7参照)を採用することもできる。ところでこの場合、係合位置から離れた位置まで円筒ころ14が押されてしまい、エンジンが高速回転しても円筒ころ14が係合位置に到達しにくくなる場合がある。しかし、図3,図4のように第二付勢ばね17を設けることにより、ガイド斜面GSの周方向中間位置にて円筒ころ14を保持することができ、円筒ころ14が係合位置に到達しやすくなる。また、第一付勢ばね16と第二付勢ばね17の双方を用いることにより、円筒ころ14を安定して保持できるようになる。
次に、内輪81と保持器15の斜視図を図5に示す。図示するように、内輪81の外周面は、ガイド斜面GSが周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成されている。また、内輪81の外周面形状と同一の内周面形状を有する環状の保持器15が、内輪81に外嵌される。この保持器15には、複数個のガイド斜面GSに各々対応した位置に、円筒ころ14を収容するためのポケット部Pがラジアル方向に貫通する形で形成され、ポケット部Pの周方向両端部に、第二付勢ばね17及び第一付勢ばね16を各々保持するばね保持部15a,15bが突出形成されている。
プーリユニット100の製造工程では、おおまかに言うと、以下の工程が行われる。すなわち、第二ダンパマス8(図2参照)の内輪81に対して保持器15を外嵌し、円筒ころ14をポケット部Pに収納するとともに、第二付勢ばね17及び第一付勢ばね16をばね保持部15a,15bに取り付ける。その後、外輪4を外嵌する。そして螺子9を使って、第一ダンパマス7および第二ダンパマス8を固定する。
(実施例2)
図8は、本発明に係るプーリユニットに用いるクラッチ部材の他の例を示す断面図である。図8に示す自動遠心クラッチ5(クラッチ部材)は、駆動側の内輪81(回転体)に枢支軸(クラッチピン)124で基端部が取り付けられ、遠心力により半径方向外方に旋回する(開く)一対のクラッチウエイト122,122を備えている。各クラッチウエイト122は、円弧状の外周面にライニング123が固着され、それらのライニング123を外向きにして対向的に配置されている。そして各クラッチウエイト122,122は、その中央部より先端寄りの位置でスプリング126により連結され、相互に接近する方向に付勢されている。
駆動力を伝達する被駆動側の回転体には、外輪4(ドラム)が一体的に取り付けられるが、駆動側の内輪81が所定回転数(汎用エンジンの場合、通常3500〜4000rpm)以上になると、遠心力により対向するクラッチウエイト122の自由端側がスプリング126に抗して基端の枢支軸124を中心に半径方向外方に旋回し、外輪4の内周面にクラッチウエイト122の外周面のライニング123が接触する。これにより自動遠心クラッチ5が接続され、駆動側の動力が被駆動側へ伝達される。一方、駆動側の内輪81の回転が所定回転数以下に下がると、スプリング126の引張力が遠心力に打ち勝ち、対向するクラッチウエイト122の自由端側が半径方向内方に旋回して外周面のライニング123が外輪4の内周面から離間することにより自動遠心クラッチ5が断れ、被駆動側への動力の伝達が行われなくなる。
プーリユニットと、その周辺の部品との関係を説明するための概略図。 本発明に係るプーリユニットの一例を示す縦断面図。 図2のA−A断面図。 図3のC部拡大図を示し、(A)は低速回転状態、(B)は高速回転状態を表わす。 内輪と保持器の斜視図。 内輪と外輪を、仮想正八角形とともに示す説明図。 第二付勢ばねを使用しない場合の実施形態を示す拡大図。 本発明に係るプーリユニットに用いるクラッチ部材の他の例を示す断面図。
符号の説明
1 クランク軸
2 エンジン
4 外輪
5 自動遠心クラッチ(クラッチ部材)
10 ベルト
14 円筒ころ(クラッチ部材)
15 保持器
15a,15b ばね保持部
16 第一付勢ばね(非係合位置復帰手段)
17 第二付勢ばね
22 補機部品
81 内輪
100 プーリユニット
B くさび状空間
GS ガイド斜面
O(内輪81の)回転軸線
P ポケット部

Claims (1)

  1. エンジンのクランク軸に取り付けられて駆動力を補機部品に伝達するためのプーリユニットであって、
    前記クランク軸と一体回転する内輪と、
    前記内輪のラジアル方向外側に同心的に配置され、ベルトを介して前記補機部品に接続されるとともに、自身の回転に伴って前記補機部品を駆動する外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に介挿され、前記エンジンにより駆動される内輪の回転が所定回転数以下では前記内輪と前記外輪とを非係合状態にして前記内輪の独立回転を許容するとともに、前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合に、前記内輪と前記外輪とを係合状態にして、前記内輪と前記外輪とを一体回転させるクラッチ部材とを備え、
    前記内輪の外周面には、その周方向において回転後方側に向かうほど前記内輪の回転軸線までのラジアル方向距離が連続的に大きくなる形態でガイド斜面が形成され、前記外輪の内周面と前記ガイド斜面との間に、前記回転後方側に向かうほどラジアル方向の間隔が狭くなる形で、前記クラッチ部材としての円筒ころが収容されるくさび状空間が形成され、前記内輪の回転に伴って、前記円筒ころを前記くさび状空間内にて前記回転後方側に誘導する分力が前記ガイド斜面により生じるとともに、
    前記内輪の回転が所定回転数以下のとき前記円筒ころを回転先行側に付勢して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態に復帰させる非係合位置復帰手段としての第一付勢ばねを有し、
    前記円筒ころに関して前記第一付勢ばねの反対側に、前記内輪の回転後方側に前記円筒ころを付勢する第二付勢ばねが設けられ、
    前記内輪の外周面は、前記ガイド斜面が周方向にわたって複数個形成されたセレーション状に形成され、
    前記内輪には、前記円筒ころを保持するための環状の保持器が、前記内輪の外周面形状と同一の内周面形状を有して外嵌され、
    前記保持器には、前記複数個のガイド斜面に各々対応した位置に、前記円筒ころを収容するためのポケット部がラジアル方向に貫通する形で形成され、前記ポケット部の周方向両端部に、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねを各々保持するばね保持部が突出形成され、
    前記内輪の回転が所定回転数以下の場合には、前記くさび状空間の前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも大きい非係合位置において、前記第一付勢ばね及び前記第二付勢ばねの付勢力と、前記回転後方側への誘導分力とが釣り合うように、前記ガイド斜面の周方向中間位置に前記円筒ころが退避して、前記内輪と前記外輪とを前記非係合状態とする一方、
    前記内輪の回転が所定回転数以上となった場合には、前記円筒ころは前記第一付勢ばねの付勢力に抗して、前記ラジアル方向間隔が前記円筒ころの直径よりも小さい係合位置に移動し、前記内輪と前記外輪とを前記係合状態とすることを特徴とするプーリユニット。
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