JP2001004011A - プーリユニット - Google Patents

プーリユニット

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JP2001004011A
JP2001004011A JP11173990A JP17399099A JP2001004011A JP 2001004011 A JP2001004011 A JP 2001004011A JP 11173990 A JP11173990 A JP 11173990A JP 17399099 A JP17399099 A JP 17399099A JP 2001004011 A JP2001004011 A JP 2001004011A
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seal
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inner ring
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JP11173990A
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Hideki Fujiwara
英樹 藤原
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Koyo Seiko Co Ltd
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一方向クラッチを備えるプーリユニットにおい
て、そのプーリユニットを大型化することなく、前記環
状板を内側環体に安定して取り付けることができ、か
つ、その内側環体に対して十分な強度で取り付けられる
ようにする。 【解決手段】内側環体2と、内側環体2と同心状に配設
される外側環体1と、両環体1,2の間の環状空間に介
装される一方向クラッチ3と、環状空間において一方向
クラッチ3の少なくとも一側に設けられ、外方にシール
24を有する軸受4と、軸受4のシール24の外側で内
側環体2の外周面に外嵌装着される環状板7とを具備
し、環状板7は、径方向内方側7aが、所要の軸方向肉
厚を有して軸受4の内輪の軸方向外端面に当接した状態
で、少なくとも、内側環体2に対して位置決めされ、ま
た、径方向外方側7bが、軸受4の外輪21の軸方向外
端面と対向する高さまで延ばされ、かつ、該外輪21の
軸方向外端面から所要距離分だけ軸方向に離隔してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方向クラッチを
備えるプーリユニットに関する。このプーリユニット
は、例えば自動車などのエンジンのクランクシャフトか
らベルトを介して駆動される補機に装備することができ
る。補機としては、例えば自動車のエアコンディショナ
用コンプレッサ、ウォーターポンプ、オルターネータ、
冷却ファンなどが挙げられる。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジンに装着される各種の補機
は、エンジンのクランクシャフトによりベルトを介して
駆動されるようになっている。ここで、補機のうち、例
えばオルタネータの場合、エンジンのクランクシャフト
と同期回転するように連結していると、クランクシャフ
トの回転数が低下するとき、オルタネータの発電能力が
低下する。
【0003】そこで、本願出願人は、オルタネータのプ
ーリ部分に上記一方向クラッチを内蔵し、クランクシャ
フトの回転数が低下するときに、オルタネータのロータ
の回転をその慣性力により継続させるようにして、発電
効率を高めることを考えている。
【0004】この場合、オルタネータのプーリとロータ
との間に一方向クラッチを介装し、プーリとロータとの
回転差に応じて、一方向クラッチをロック状態(動力伝
達状態)とフリー状態(動力伝達遮断状態)とに切り替
え、プーリとロータとの間で動力伝達させたり遮断させ
たりするようにする。なお、プーリとロータとの間の環
状空間において一方向クラッチの軸方向片側もしくは両
側には、荷重を負担して回転を円滑化するための転がり
軸受が介装される。
【0005】通常、前述の転がり軸受の軸方向外端にシ
ールを取り付け、このシールによって転がり軸受および
一方向クラッチを外部から密封するようになっている。
このシールは、その内周または外周が、転がり軸受の内
・外輪、ロータまたはプーリのいずれかに対して、微小
隙間を介して対向する非接触の密封部分または接触する
接触密封部分を形成するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来例の場合、シールによる非接触密封部分または接
触密封部分を外部に露呈させているために、この密封部
分に対して水が直接かかるようなことがあると、この密
封部分から水が侵入しやすくなる。そのため、本発明者
らが、図7で示すように、軸受の外側に、軸受を隠蔽す
る環状板46を取り付けたことにより、シール45の密
封部分に水が直接かかることが防止され、シール45へ
水が侵入しにくくなった。
【0007】なお、図7に示されるプーリユニットの詳
しいことについては、特願平10−24303号(出願
日平成10年2月5日、発明の名称「プーリユニッ
ト」)参照のこと。図7において、41は、外側環体、
42は、内側環体、43は、一方向クラッチ、44は、
軸受である。44aは、その内輪、44bは、その外
輪、45は、シール、46は、前記環状板、47は、補
機、48は、駆動軸である。
【0008】ところで、本発明者らは、この提案に係る
図7のプーリユニットについて、さらに、研究を進めた
ところ、このプーリユニットの構造では、環状板46の
設置スペースがある程度大きくならざるを得ず、そのた
め、プーリユニットの軸方向への大型化をもたらしてし
まうという課題を見いだした。以下、プーリユニットが
大型化する理由について説明する。
【0009】まず、環状板46は、その肉厚寸法が、内
側環体42に対する嵌合しろとなっているので、所定位
置に対する位置決めならびに取り付け姿勢安定化のため
に肉厚を厚くすることが好ましい。
【0010】また、環状板46を、内側環体42の軸端
方向から装着しやすくするために、該軸端に面取りを設
ける必要があり、その面取りの形成のためのスペースを
内側環体42に確保する必要がある。
【0011】さらに、軸受44の内部隙間に伴い、外輪
44bが軸方向に変位して環状板46に当接することが
あるので、これを防ぐために、外輪44bに対して離隔
配置する必要がある。
【0012】このようなことから、内側環体42は軸方
向に大きくなる結果、プーリユニットが大型化するとい
う上述した課題が発生するのである。
【0013】したがって、本発明は、一方向クラッチを
備えるプーリユニットにおいて、そのプーリユニットを
大型化することなく、前記環状板を内側環体の所定位置
に安定した姿勢で取り付けることができるようにするこ
とを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明第1のプーリユニ
ットは、内側環体と、前記内側環体と同心状に配設され
る外側環体と、前記両環体の間の環状空間に介装される
一方向クラッチと、前記環状空間において一方向クラッ
チの少なくとも一側に設けられ、外方にシールを有する
転がり軸受と、前記転がり軸受のシールの外側で前記内
側環体の外周面に外嵌装着される環状板とを具備し、前
記環状板は、径方向内方側が、所要の軸方向肉厚を有し
て前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面に当接した状態
で、少なくとも、前記内側環体に対して位置決めされ、
また、径方向外方側が、前記転がり軸受の外輪の軸方向
外端面と対向する高さまで延ばされ、かつ、該外輪の軸
方向外端面から所要距離分だけ軸方向に離隔しているこ
とを特徴としている。
【0015】このプーリユニットは、好ましくは、前記
密封部分が、前記環状板の径方向内方側との当接により
隠蔽されている。
【0016】本発明第2のプーリユニットは、内側環体
と、前記内側環体と同心状に配設される外側環体と、前
記両環体の間の環状空間に介装される一方向クラッチ
と、前記環状空間において一方向クラッチの少なくとも
一側に設けられ、外方にシールを有する転がり軸受と、
前記転がり軸受のシールの外側で前記内側環体の外周面
に外嵌装着される環状板とを具備し、前記シールは、前
記転がり軸受の内輪との間で密封部分を有するものとさ
れ、前記環状板は、径方向内方側が所要の軸方向肉厚を
有して前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面に当接した
状態で、前記内側環体に対して位置決めされ、また、外
径寸法が、前記シールによる密封部分の位置の径寸法よ
り大きく、かつ、前記外輪の内径寸法より小さく、設定
されていることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。
【0018】図1ないし図3は、本発明の一実施形態に
かかり、図1は、プーリユニットの縦断側面図、図2
は、図1の(2)−(2)線断面で一方向クラッチのみ
を示す図、図3は、環状板の斜視図である。
【0019】図例のプーリユニットAは、同心状に配設
される内外2つの環体1,2と、両環体1,2の間の環
状空間に介装される一方向クラッチ3と、前記環状空間
において一方向クラッチ3の軸方向両側に配設される、
転がり軸受として、2つの深溝玉軸受(以下、軸受とい
う)4,4とを備えている。
【0020】動作としては、外側環体1と内側環体2と
の回転速度差に応じて、一方向クラッチ3が、フリー状
態とロック状態とに切り換わり、外側環体1から内側環
体2への回転動力を遮断したり伝達したりする。
【0021】以下、上記各構成要素を詳細に説明する。
【0022】外側環体1の外周には、ベルト5が巻き掛
けられる周溝が波状に形成されている。また、内側環体
2は、例えばエンジンのクランクシャフトや自動車に備
える補機の駆動軸などの回転軸(図示省略)に取り付け
られる。2aは内側環体2の軸方向外端に形成されてい
る面取である。
【0023】前述の一方向クラッチ3は、内輪10、外
輪11、保持器12、複数のころ13、および、コイル
バネ14を含む。なお、内輪10の外周面の円周数カ所
には、外輪11の内周面とでくさび状空間を形成する平
坦なキー状のカム面15が形成されている。保持器12
には、カム面15に対応する位置に径方向内外に貫通す
るポケット12aが設けられている。この各ポケット1
2a内には、ころ13およびコイルバネ14が各々1つ
ずつ収納される。保持器12の軸方向一端側内周の複数
箇所に突設される凸部12bと、内輪10の軸方向一端
面の複数箇所に設けられるスリット状の凹部10aとの
係合により、保持器12が内輪10に対して周方向なら
びに軸方向への動きが封じられた状態で固定されてい
る。コイルバネ14は、保持器12のポケット12aの
内面に一体形成される突起12cに対して外嵌装着され
ていて、ころ13を前記くさび状空間の狭い側(ロック
側)へ弾発付勢する。
【0024】また、軸受4は、内輪20、外輪21、複
数の玉22、および波形の保持器23を含む。図示例の
軸受4では、内・外輪20,21間の軸方向外端側のみ
にシール24を取り付けている。このシール24は、外
輪21の一方のシール取付溝21aに対して嵌入装着さ
れており、そのリップが内輪20に対して接触するよう
になっている。
【0025】保持器23は、その環状部の円周数カ所に
軸方向一方に開放するポケット23aを設けた構造であ
って、基本構成は一般的に周知のものになっている。こ
の保持器23は、例えばSPCCなどのプレス剛板で形
成される。
【0026】次に、本発明の特徴である、環状板7につ
いて説明する。
【0027】この環状板7は、内側環体2の外周面に、
例えば圧入により、取り付けられて、軸受4のシール2
4の少なくとも密封部分Bを隠蔽するものであり、径方
向途中が折り曲げられている。この場合、環状板7の、
その途中に対して径方向内方側7aは、軸方向内方に、
径方向外方側7bは、軸方向外方に折れ曲がった構造を
有している。7cは、内側環体2への外嵌用の穴であ
る。環状板7の径方向内方側7aは、軸受4の内輪20
の軸方向外端面に当接していることにより、内側環体2
に対しての取り付け位置が決められている。途中で折り
曲げられてなる径方向外方側7bは、軸受4の外輪21
の軸方向外端面に対向する高さにまで延ばされ、かつ、
その外輪21の軸方向外端面から所要距離分として、少
なくとも外輪21の軸方向変位分だけ、軸方向に離隔し
ている。
【0028】上述の実施の形態のプーリユニットAは、
環状板7により、一方向クラッチ3が配設される環状空
間を密封するシール24における密封部分に対して、水
が直接かかることが防止されていることにより、シール
24の密封部分から水が侵入しにくくなる。また、環状
板7であるから、内側環体2を使用対象に固定するため
のボルトなどが、環状板7の中心孔から露出することに
なり、このボルトの着脱作業が可能になる。
【0029】特に、環状板7は、その径方向内方側7a
が転がり軸受4の内輪20の軸方向外端面に当接してい
るので、内側環体2に対しての取り付けの位置決めを図
ることが可能となる。また、軸受4の外輪21と内側環
体2の面取部分2aとの間の軸方向スペースが狭くて
も、無駄な時間とコストとを費やすことなく、正確に位
置決めして、環状板7を取り付けることが可能である。
そのうえ、軸受4の外輪21が軸方向に変位しても、環
状板7の径方向外方側7aを、その変位を十分に許容す
るだけの距離でもって、その外輪21から余裕をもって
離隔させることができる。この場合、内側環体2の軸方
向外端に面取2aが形成されていても、内側環体2を軸
方向外方に延長して環状板7の取り付けスペースを広く
する必要もないから、プーリユニットの軸方向サイズを
大型化することがなくなり、好ましいプーリユニットと
なる。また、その取り付けスペースが狭くても、それ自
体の軸方向厚さを薄くすることなく、取り付け強度を確
保しながら、その取り付け姿勢を安定化できる。
【0030】なお、本発明者らは、図7で示される従来
のプーリユニットと、図1で示される実施の形態のプー
リユニットとを実際に製作し、両プーリユニットの軸方
向サイズ等について比較したところ、以下の結果となっ
た。従来のプーリユニットでの内側環体42の自由端側
の軸方向サイズは、3.3mmであるのに対し、実施の
形態の内側環体2のそれは、2.2mmとなり、実施の
形態の方が、少なくとも1.1mmだけ、軸方向サイズ
が小型化、つまり、プーリユニットが小型化している。
また、従来の場合の環状板46の軸受に対する離隔距離
は、0.4〜1.8mmであるのが、実施の形態の場合
の環状板7のそれは、0.5〜0.7mmとなる。この
ように本実施の形態の方が離隔距離を小さくすることが
できる理由は、次の通りである。すなわち、従来品は、
環状板の押し込み量で離隔距離を決定しているので、離
隔距離をあえて大きくする必要がある。これに対して本
実施の形態では、環状板を内輪にあてることで安定した
姿勢に位置決めしているので、その途中部の曲げ幅で離
隔距離を決定できる。したがって、その曲げの精度でも
って軸方向すきまのバラツキを小さく管理できるので、
離隔距離をつめることができ、その結果、耐水性に有利
となる。また、従来の場合は、圧入により環状板の反り
が発生するが、実施の形態の場合は、環状板が軸受側面
で位置決めされるので安定した姿勢で取り付けることが
できる。
【0031】なお、上述の実施の形態では、環状板7の
径方向外方側7bは、外輪の外端面に対向する高さを有
しているが、シール24の密封部分Bが内側環体2側に
あるので、径方向外方側7bの高さは、必ずしも、外輪
の外端面に対向する高さを要するものではなく、少なく
とも、前記密封部分Bを隠蔽できる高さで構わない。
【0032】なお、環状板7は、図4で示される構造に
しても構わない。図4は、図1に対応するものでプーリ
ユニットの要部の縦断側面図である。図4で示される環
状板7は、その径方向内方側7bがシール24の密封部
分Bにも当接していることで、耐水性に優れたものとな
っている。
【0033】なお、環状板7は、図5で示される構造に
しても構わない。図5は、図1に対応するものでプーリ
ユニットの要部の縦断側面図である。図5の場合、シー
ル24は、内側環体2との間で密封部分Bを有してい
る。そして、図5で示される環状板7は、径方向内方側
7aで軸受4の内輪の軸方向外端面に当接した状態で、
内側環体に対して位置決めされ、かつ、外径寸法が、シ
ールの密封部分Bの位置の径寸法より大きく、軸受4の
外輪の内径寸法より小さく、設定されている。
【0034】なお、環状板7は、図6で示される構造に
しても構わない。図6は、図1に対応するものでプーリ
ユニットの要部の縦断側面図である。図6の場合、シー
ル24は、外側環体1との間で密封部分Bを有してい
る。そして、図6で示される環状板7は、径方向内方側
7aで軸受4の内輪の軸方向外端面に当接した状態で、
内側環体に対して位置決めされ、かつ、径方向外方側7
bの端部が、図4と同様に、軸受4の外輪の外端面にま
で延ばされている。
【0035】なお、上述の実施の形態では、環状板7
は、途中で折り曲げられることにより、径方向内方側7
aと径方向外方側7bとが構成されているが、必ずし
も、折り曲げられる必要はなく、径方向内方側7aの肉
厚を厚く、径方向外方側7bの肉厚が薄くした板材であ
っても構わない。この場合、径方向内方側7aは、その
肉厚が内側環体に安定姿勢で外嵌装着可能に設定され、
径方向外方側7bは、外輪の外端面から所要分、離隔可
能な肉厚に設定するとよい。
【0036】
【発明の効果】本発明第1のプーリユニットは、環状板
により、一方向クラッチが配設される環状空間に対する
シールの密封部分に、水が直接かかることが防止され、
シールの密封部分への水が侵入が防止できるという構造
を有している。そして、本発明の場合、これに加えて、
その環状板の径方向内方側が、所要の軸方向肉厚を有し
て前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面に当接した状態
で、少なくとも、前記内側環体に対して位置決めされ、
また、その環状板の径方向外方側が、前記転がり軸受の
外輪の軸方向外端面と対向する高さまで延ばされ、か
つ、該外輪の軸方向外端面から所要距離分だけ軸方向に
離隔しているので、環状板としては、その径方向内方側
は、軸受の外輪の軸方向変位とは無関係で、かつ、軸受
の内輪位置から内側環体の軸端の面取りの形成位置ま
で、その肉厚を設定できることにより、環状板の内側環
体に対する嵌合しろとして十分な肉厚にすることができ
る。そのため、その肉厚を厚肉にして環状板を内側環体
に安定して取り付けることができ、かつ、その内側環体
に対して十分な強度で取り付けられるという作用効果を
有する。
【0037】本発明第2のプーリユニットは、環状板に
より、一方向クラッチが配設される環状空間に対するシ
ールの密封部分に、水が直接かかることが防止され、シ
ールの密封部分への水が侵入が防止できるという構造を
有している。そして、本発明の場合、これに加えて、シ
ールは、前記転がり軸受の内輪との間で密封部分を有す
るものとされ、前記環状板は、径方向内方側が所要の軸
方向肉厚を有して前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面
に当接した状態で、前記内側環体に対して位置決めさ
れ、また、外径寸法が、前記シールによる密封部分の位
置の径寸法より大きく、かつ、前記外輪の内径寸法より
小さく、設定されているので、環状板の径方向内方側
が、軸受の外輪の軸方向変位とは無関係で、かつ、軸受
の内輪位置から内側環体の軸端の面取りの形成位置ま
で、その肉厚を設定できることにより、環状板の内側環
体に対する嵌合しろとして十分な肉厚にすることができ
る。そのため、その肉厚を厚肉にして環状板を内側環体
に安定して取り付けることができ、かつ、その内側環体
に対して十分な強度で取り付けられるという作用効果を
有する。そして、本発明第2の場合、シールの密封部分
Bが内側環体側であるから、前記寸法関係により、径方
向外方側の端部を外輪の外端面まで延ばす必要がなくな
り、したがって、環状板と外輪との衝突のおれそが全く
ない構造を得られる。
【0038】また、上記いずれの本発明も、内側環体に
環状板を装着しやすくするために、内側環体の軸端に面
取りを設けても、この面取りにより、環状板の径方向内
方側の肉厚を薄肉にする必要はなく、前述のように厚肉
にできることで、前記作用効果の発揮に影響することが
ない。
【0039】また、上記いずれの本発明も、環状板の径
方向内方側を軸方向に厚肉にしても、軸受の外輪と軸方
向で対向するのは、環状板の径方向外方側であり、この
径方向外方側は、環状板の途中部を軸方向外方に折り曲
げるなどして、外輪の軸方向変位位置よりも十分な余裕
で離隔させて外輪との当接防止することが可能な構造で
ある。したがって、内側環体上における環状板の設置に
必要なスペースそのものは、多くとも、その径方向内方
側の厚肉分だけとなり、結果、プーリユニットの軸方向
サイズの大型化を余儀なくされるということがない。
【0040】以上のようにして、本発明のプーリユニッ
トによれば、一方向クラッチを備えるプーリユニットに
おいて、そのプーリユニットを大型化することなく、環
状板を内側環体に安定して取り付けることができ、か
つ、その内側環体に対して十分な強度で取り付けられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のプーリユニットの縦断側
面図
【図2】図1の(2)−(2)線断面で一方向クラッチ
のみを示す図
【図3】図1中の環状板の一部破断斜視図
【図4】本発明の他の実施の形態のプーリユニットの要
部縦断側面図
【図5】本発明の他の実施の形態のプーリユニットの要
部縦断側面図
【図6】本発明の他の実施の形態のプーリユニットの要
部縦断側面図
【図7】従来のプーリユニットの縦断側面図
【符号の説明】
A プーリユニット 1 外側環体 2 内側環体 2a 面取 3 一方向クラッチ 4 深溝玉軸受(転がり軸受) 7 環状板 7a 環状板7の径方向内方側 7b 環状板7の径方向外方側 20 一方向クラッチ3の内輪 21 一方向クラッチ3の外輪 24 シール B シール24の密封部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側環体と、 前記内側環体と同心状に配設される外側環体と、 前記両環体の間の環状空間に介装される一方向クラッチ
    と、 前記環状空間において一方向クラッチの少なくとも一側
    に設けられ、外方にシールを有する転がり軸受と、 前記転がり軸受のシールの外側で前記内側環体の外周面
    に外嵌装着される環状板と、 を具備し、 前記環状板は、径方向内方側が、所要の軸方向肉厚を有
    して前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面に当接した状
    態で、少なくとも、前記内側環体に対して位置決めさ
    れ、また、径方向外方側が、前記転がり軸受の外輪の軸
    方向外端面と対向する高さまで延ばされ、かつ、該外輪
    の軸方向外端面から所要距離分だけ軸方向に離隔してい
    る、 ことを特徴とするプーリユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプーリユニットにおい
    て、 前記密封部分が、前記環状板の径方向内方側との当接に
    より隠蔽されている、 ことを特徴とするプーリユニット。
  3. 【請求項3】 内側環体と、 前記内側環体と同心状に配設される外側環体と、 前記両環体の間の環状空間に介装される一方向クラッチ
    と、 前記環状空間において一方向クラッチの少なくとも一側
    に設けられ、外方にシールを有する転がり軸受と、 前記転がり軸受のシールの外側で前記内側環体の外周面
    に外嵌装着される環状板と、 を具備し、 前記シールは、前記転がり軸受の内輪との間で密封部分
    を有するものとされ、 前記環状板は、径方向内方側が、所要の軸方向肉厚を有
    して前記転がり軸受の内輪の軸方向外端面に当接した状
    態で、前記内側環体に対して位置決めされ、また、外径
    寸法が、前記シールによる密封部分の位置の径寸法より
    大きく、かつ、前記外輪の内径寸法より小さく、設定さ
    れている、 ことを特徴とするプーリユニット。
JP11173990A 1999-06-21 1999-06-21 プーリユニット Pending JP2001004011A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003021225A (ja) * 2001-07-09 2003-01-24 Koyo Seiko Co Ltd プーリユニット
US7056247B2 (en) * 2000-07-27 2006-06-06 Koyo Seiko Co., Ltd. Pulley unit
JP2008185048A (ja) * 2007-01-26 2008-08-14 Jtekt Corp プーリユニット

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