JP5016652B2 - 音叉型振動ジャイロ - Google Patents

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本発明は、振動子にその振動子の入力軸廻りの回転振動を与えることにより、振動ジャイロの故障の診断を可能にする振動ジャイロに関し、特に支持部材の一端を振動子に固定し、支持部材の他端をパッケージに固定することにより、振動子をパッケージに支持する音叉型振動ジャイロに関する。
音叉型振動ジャイロは、一般に圧電材料でなる振動子をパッケージに搭載してなる。振動子をパッケージに搭載するために、振動子における比較的振動の小さい領域に支持部材の一端を固定し、支持部材の他端をパッケージに固定する構造が採用される。振動子には6脚型、H型(4脚型)などがある。
図7は、特許文献1に図1として開示された音叉型振動ジャイロを示す分解斜視図である。図7の音叉型振動ジャイロは、音叉型の6脚型振動子1と、支持部材2と、パッケージ3とを備えてなる。支持部材2の下面はパッケージ基板30の上面における支持部材固着領域30aに接着剤で固着され、支持部材2の上面は振動子1の胴部10の底面の支持部材固着領域に接着剤で固着されている。
この6脚型振動子1は、圧電材料からなり、中央の板状の胴部10と、胴部10の一方の端面から延びる駆動脚11と、胴部10の他方の端面から延びる検出脚12とを有している。駆動脚11は、励振用駆動脚11a,11bと非励振用駆動脚11cとでなる。検出脚12は、振動用検出脚12a,12bと非振動用検出脚12cとでなる。
図7の6脚型振動子1において、主面(図7における上面)に平行な方向の面内振動を励振用駆動脚11a,11bに励起させ、非励振用駆動脚11cの長手軸周りに回転が入力されると、入力された角速度に応じて、主面に垂直な方向の面垂直振動がコリオリ力により励起され、胴部10を介して振動用検出脚12a,12bに伝達される。非励振用駆動脚11c及び非振動用検出脚12cの長手軸は一致しており、この長手軸が6脚型振動子1の入力軸となる。
6脚型振動子1は、入力軸廻りの角速度を振動用検出脚12a,12bの面垂直振動に変換するとともに、振動用検出脚12a,12bに取り付けられた電極(図示省略)により、その面垂直振動を電気信号に変換し、出力する。
音叉型振動ジャイロでは、振動子をパッケージに搭載し、角速度を測定しようとする対象物にパッケージを固定する。そこで、パッケージの一部を支点として、振動子を支える何らかの支持手段が必須の構成部材となる。支持手段は、振動子とパッケージの間に設けられる。図7の音叉型振動ジャイロでは、6脚型振動子1に四角柱型の支持部材2を接着剤等で固着することにより、6脚型振動子1を支持する構造が示されている。この支持部材2が前記支持手段である。
6脚型振動子1の寸法を特許文献1は開示していないが、例えば、厚みが0.4mm、胴部10の長さ及び幅が共に4mm、駆動脚11a,11b,11c及び検出脚12a,12b,12cの長さがいずれも6mm、それら脚の幅がいずれも0.4mmである。このように、振動子1は微細な構造であり、特に各脚11a,11b,11c,12a,12b,12cは長さと幅の比がいずれも15:1であり、細長いので、加工工程で受けた損傷等が原因となって、何らかの衝撃等で折れたり、ひびが入ったりする可能性がある。
図7の音叉型振動ジャイロがビデオカメラやスチールカメラといった携帯装置に搭載されたとき、これら携帯装置は簡易に動かし得るので、振動子に角速度を加え、振動子の出力を検知することにより、振動子の損傷の有無は容易に試験できる。しかしながら、図7の音叉型振動ジャイロが自動車、船舶、建物などの大型の対象物に搭載されたとき、これら大型の対象物に角速度を加えることは、簡易にはできない。大型対象物に搭載されたジャイロに角速度を加えるには、かなりの大掛かりな装置を必要とする。そこで大型の対象物に搭載されたジャイロの損傷の有無を診断することは、容易ではなかった。
従来は、大型対象物に搭載されたジャイロの故障診断は、角速度をかけない状態(角速度=0)における、出力信号の大きさ、複数のジャイロ相互の出力比較など、電気的手段で行っていた。しかしながら、電気的な故障診断では、振動子に角速度が加えられないから、脚にヒビが入った損傷などの如くの振動子の故障を確認できないことが少なくなかった。
従来このような電気的な故障診断の欠点を補う手段として、特許文献2に開示された方法が提案されている。図8(A),(B)及び(C)は特許文献2に図1、図2及び図5としてそれぞれ示されている図である。
特許文献2の角速度検出装置は、センサパッケージ(11)と支持部(12)とを備えている。センサパッケージ(11)は、被検出体に固定された基体(10)とともに運動する基板上でX軸及びY軸方向に振動可能に支持された振動子と、同振動子を基板に対しX軸方向に振動する駆動手段と、同振動子の基板に対するY軸方向の振動を検出するための検出手段とを含んでいる。支持部(12)は、基体(10)に立設された駆動部支持体(12−3a,12−3b)と、この駆動部支持体に支持されるとともにセンサパッケージ(11)を支持する診断用駆動部(12−2a,12−2b)とを備えている。そして、角速度検出機能の故障診断時においては、駆動部支持体(12−3a,12−3b)の圧電素子(12−4a,12−4b)に駆動信号を与えることにより、センサパッケージ(11)を回転振動させ、その際の前記検出手段の検出結果に基づいて故障診断を行う。
特開2006−275630号公報 特開2001−221637号公報
特許文献2の角速度検出装置は、センサパッケージ(11)を回転振動させるために、基体(10)に支持部(12)を設け、支持部(12)でセンサパッケージ(11)を支持する構成を必須とするから、小型化が困難である。そこで、本発明は、音叉型振動ジャイロの角速度入力軸に角速度を入力でき、しかも小型化が容易な振動ジャイロの提供を目的とする。
前述の課題を解決するために本発明は次の手段を提供する。
(1)振動子とパッケージと支持部材とを含んでなる音叉型振動ジャイロにおいて、
前記支持部材は、多角柱でなり、この多角柱の縦軸方向に直交する片端面及び他端面を前記振動子及び前記パッケージにそれぞれ固定し、前記振動子を前記パッケージに支持し、前記縦軸方向は前記振動子の角速度入力軸に直交する方向であり、前記振動子の入力軸廻りの回転振動を前記振動子に付与する回転振動付与手段が前記支持部材に設けてあることを特徴とする音叉型振動ジャイロ。
(2)前記回転振動付与手段は、前記縦軸方向に平行な互いに逆の向きに前記支持部材を伸縮振動させることを特徴とする前記(1)に記載の音叉型振動ジャイロ。
(3)前記支持部材は、圧電単結晶材料製の四角柱でなり、前記回転振動付与手段は、前記支持部材における対向する2つの側面の両側縁にそれぞれ設けた電極でなることを特徴とする前記(2)に記載の音叉型振動ジャイロ。
(4)前記支持部材は、弾性材料でなり、前記回転振動付与手段は、前記支持部材における対向する2つの側面にそれぞれ設けた電極付の圧電素子であることを特徴とする前記(2)に記載の音叉型振動ジャイロ。
(5)前記回転振動付与手段に、故障診断用の角速度入力として交流を供給することを特徴とする前記(1)乃至(4)に記載の音叉型振動ジャイロ。
(6)前記対向する2つの側面は、前記角速度入力軸に直交する第1の側面及び第2の側面であり、
前記電極は、互いに対向する第1及び第2の電極、並びに互いに対向する第3及び第4の電極でなり、
前記第1及び第3の電極は、前記第1の側面上であって、前記角速度入力軸及び縦軸方向に直交する方向に関し互いに反対側の各側縁にそれぞれ設けてあり、
前記第2及び第4の電極は、前記第2の側面上であって、前記角速度入力軸及び縦軸方向に直交する方向に関し互いに反対側の各側縁にそれぞれ設けてあり、
前記支持部材は、前記第1の電極から前記第2の電極へ向かう電界が印加されるとともに、前記第4の電極から前記第3の電極へ向かう電界が印加されたとき、該第1及び該第2の電極が設けられている側の前記側縁部における前記縦軸方向の長さを伸張させ、該第3及び該第4の電極が設けられている側の前記側縁部における該縦軸方向の長さを収縮させ、逆に、該第2の電極から該第1の電極へ向かう電界が印加されるとともに、該第3の電極から該第4の電極へ向かう電界が印加されたとき、該第1及び該第2の電極が設けられている側の該側縁部における該縦軸方向の長さを収縮させ、該第3及び該第4の電極が設けられている側の該側縁部における該縦軸方向の長さを伸張させる
ことを特徴とする前記(3)に記載の音叉型振動ジャイロ。
本発明によれば、音叉型振動ジャイロの角速度入力軸に試験用角速度を入力でき、しかも小型化が容易な音叉型振動ジャイロを提供できる。
本発明の第1の実施形態である6脚型の音叉型振動ジャイロの分解斜視図である。 支持構造20による回転振動付与手段の原理を示す図である。(A)は上方から見た支持構造20と振動子1の斜視図、(B)は支持構造20の拡大図、(C)及び(D)は、支持構造20が備える回転振動付与手段によって振動子1が振動する態様を示す図である。 本発明の第2の実施形態の6脚型の音叉型振動ジャイロにおける支持構造40による回転振動付与手段の動作原理を示す図である。(A)は支持構造40と振動子1の上方から見た斜視図、(B)は支持構造40の拡大図、(C)及び(D)は支持構造40が備える回転振動付与手段によって振動子1が振動する態様を示す図である。 図1、図2の実施の形態における振動子1の角速度を説明するための図である。 図3に示した本発明の第2の実施形態の変形例である音叉型振動ジャイロおける支持構造50による回転振動付与手段の動作原理を示す図である。(A)は上方から見た支持構造50と振動子1の斜視図、(B)は支持構造50の拡大図、(C)及び(D)は支持構造50が備える回転振動付与手段によって振動子1が振動する態様を示す図である。 図5に示した支持構造50の拡大図であり、支持部材5および圧電セラミック素子51,52が不透明体でなるとして描いた図である。 特許文献1に図1として開示された音叉型振動ジャイロを示す分解斜視図である。 図8(A),(B)及び(C)は特許文献2に図1、図2及び図5として開示された角速度検出装置の図である。
次に本発明の実施の形態を挙げ、図面を参照し、本発明を一層具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態である6脚型の音叉型振動ジャイロの分解斜視図である。図2は、図1の第1の実施形態における回転振動付与手段の作動原理を示す図である。図2(A)は上方から見た支持構造20と振動子1の斜視図、支持構造20及び振動子1が透明であると仮定して描いてある。図2(B)は、支持構造20の拡大図、図2(C)及び(D)は支持構造20が備える回転振動付与手段によって振動子1が振動する態様を示す図である。図1及び図2において、図7における符号と同じ符号は、同じものを意味する。後に説明する図3〜図5においても同様である。
図1の6脚型の音叉型振動ジャイロは、音叉型の6脚型振動子である振動子1と、支持構造20と、パッケージ3とを備えてなる。支持構造20の下面はパッケージ3の上面に接着剤で固着され、支持構造20の上面は振動子1の胴部10の底面の中央に接着剤で固着されている。図1における矢印は、振動子1及び支持構造20をパッケージ3に搭載する方向を示す。
振動子1は、圧電材料からなり、中央の板状の胴部10と、胴部10の一方の端面から延びる3脚の駆動脚11と、胴部10の他方の端面から延びる3脚の検出脚12とを有している。駆動脚11は、励振用駆動脚11a,11bと非励振用駆動脚11cとでなる。検出脚12は、振動用検出脚12a,12bと非振動用検出脚12cとでなる。
振動子1において、主面(図1における上面)に平行な方向の面内振動を励振用駆動脚11a,11bに励起させ、非励振用駆動脚11cの長手軸周りに回転が入力されると、入力された角速度に応じて、主面に垂直な方向の面垂直振動がコリオリ力により励起され、胴部10を介して振動用検出脚12a,12bに伝達される。この長手軸が振動子1の入力軸となる。
振動子1は、入力軸廻りの角速度を振動用検出脚12a,12bの面垂直振動に変換するとともに、振動用検出脚12a,12bに取り付けられた電極(図示省略)により、その面垂直振動を電気信号に変換し、出力する。
振動子1の圧電材料は水晶などである。振動子1の寸法は、厚みが0.4mm、胴部10の長さ及び幅(後述の2w、図4参照)が共に4mm、駆動脚11a,11b,11c及び検出脚12a,12b,12cの長さがいずれも6mm、それら脚の幅がいずれも0.4mmである。なお、図1及び図2は概念的に描いてあるので、これら図における各部の寸法の比は前記各部の寸法には必ずしも対応していない。後に説明する図3〜図6についても同様である。
音叉型振動ジャイロでは、振動子をパッケージに搭載し、角速度を測定しようとする対象物にパッケージを固定する。そこで、パッケージの一部を支点として、振動子を支える何らかの支持手段が必須の構成部材となる。支持手段は、振動子とパッケージの間に設けられる。図1の音叉型振動ジャイロは、振動子1の胴部10に四角柱型の支持構造20を接着剤等で固着することにより、振動子1を支持する構造となっている。
支持構造20は、図2(B)に拡大図で示すように、支持部材2と電極21〜24とでなる。支持部材2は、水晶製の四角柱でなり、高さが1mm、幅及び奥行きがいずれも0.6mmである。電極21〜24は、前述の回転振動付与手段に相当し、四角柱における対向する2つの側面の両側縁にそれぞれ貼付されている。2つの側面とは、図2(B)おける手前側の面と奥側の面を指し、手前側の面には電極21及び23が貼付され、奥側の面には電極22及び24が貼付されている。電極21は手前側の面の左側側縁に、電極23は手前側の面の右側側縁にそれぞれ設けられている。また、電極22は、奥側の面の片側縁に、電極21と対面して設けてある。電極24は、奥側の面の他方の側の側縁に、電極23と対面して設けてある。
図2(B)に示す交流電源25は、電極21〜24に周波数f、電圧vの交流電圧を印加する。図2(C)及び(D)は、周波数fの交流電圧vを電極21〜24に印加することにより、支持部材2が、互いに逆方向に伸縮振動する態様を概念的に示す図である。支持部材2の左側が縮むとき、支持部材2の右側が伸び(図2(C))、逆に支持部材2の左側が伸びるとき、支持部材2の右側が縮む(図2(D))。
図2(B)において、支持部材2が水晶である場合、支持部材2をなす四角柱の縦軸方向(四角柱の上面及び下面に直交する方向)は、結晶軸のY方向である。ここで言うY方向とは、電界が印加されると伸縮振動する方向を示している。また、このときの電界の印加方向をX方向とする。電極21と22の間に電圧が加えられ、X方向の電界が支持部材2に加えられることにより、支持部材2の左側が縮むとき、電極23と24の間に逆極性の電圧が加えられ、−X方向の電界が支持部材2に加えられることにより、支持部材2の右側が伸びる(図2(C))。同様に、電極21と22の間の電圧により−X方向の電界が支持部材2に加えられ、支持部材2の左側が伸び、電極23と24の間の電圧によりX方向の電界が支持部材2に加えられ、支持部材2の右側が縮む(図2(D))。なお、電界の向きと支持部材の伸縮振動の向きの関係は、支持部材で使用する圧電材料によって変わる。
振動子1の角速度入力軸100の方向は、図2(A)及び同図(C),(D)に示すように、非励振用駆動脚11c及び非振動用検出脚12cの長手軸方向である。支持部材2の縦軸は、前述のとおり、図2(B)のY軸方向にあるので、角速度入力軸100と直交する。支持部材2は、図2(C)及び(D)の態様では、その軸を中心として、左右で互いに反対方向に伸縮振動する。そこで、支持部材2と電極21〜24とでなる支持構造20は、図2(C)及び(D)に振動子1の左右に描いた矢印で示すように、角速度入力軸100廻りの回転振動を振動子1に与える。
図4は、回転振動による振動子1の角速度を説明するための図である。いま、XYZ直交座標において、支持部材2の縦軸がY軸にあり、振動子1の角速度入力軸がX軸方向にあり、振動子1がX軸廻りの回転振動を受けないときにおける振動子1の底面がZ軸に平行であり、振動子1の胴部10の幅を2w、sinωtの回転振動による振動子1の回転角度をθ[rad]、振動子1が角度θだけ回転したときにおける振動子1の幅方向の端の周方向変位をhとすると、回転振動による角速度dθ/dtは次の式で求められる。
wθ=hsinωt
θ=(h/w)sinωt
dθ/dt=ω・(h/w)cosωt
=2πf・(h/w)cosωt[rad/s]・・・・・・・(1)
コンピュータシミュレーションによると、電極21−22間、23−24間の電圧を1[V]、周波数fを100[Hz]とすると、w=2mmであるから、h=0.015nm(MAX)となる。これらの数値を式(1)に適用すると、角速度dθ/dtの最大値2πf・(h/w)は、0.00036[°/s]となる。このことは、図1、図2の実施形態の音叉型振動ジャイロでは、支持構造20の電極21−22間、23−24間に周波数f=100[Hz]、電圧v=1[V]を印加することにより、最大0.00036[°/s]の角速度dθ/dtを入力できることを示す。
いま図1、図2の実施形態の音叉型振動ジャイロが高精度のものであり、そのバイアス安定性が最大0.005[°/s]であるとする。故障診断には、検出感度を超える角速度を入力できれば良く、この検出感度はバイアス安定性よりも十分に小さい値である。従って、バイアス安定性0.005[°/s]を超える角速度を入力できれば良い。角速度dθ/dtは電圧vに比例するので、上記v=1[V]をv=20[V]とすることにより、0.007[°/s]という角速度を振動子1に入力できる。
支持構造20の印加電圧vを20[V]以上とすることは十分に可能であるので、バイアス安定性が0.005[°/s]より大きい音叉型振動ジャイロの故障の有無も診断できる角速度を入力することができる。
本実施の形態では、音叉型振動ジャイロの角速度入力軸(振動子1の入力軸100に同じ)に故障診断用の角速度を入力するために、電極21〜24でなる回転振動付与手段を四角柱の支持部材2の対面する2つの側面に設け、支持部材2を電極21、22側と電極23、24側とで互いに逆方向に伸縮振動させる。このように、本実施の形態では、振動子1の入力軸100廻りの回転振動を振動子1に付与する手段(回転振動付与手段)は、支持部材2に設けた電極21〜24でなるので、極めて小型に、しかも安価に実現できる。
図1、図2の実施形態では、支持部材2の高さ、横幅及び奥行きはそれぞれ1mm、0.6mm及び0.6mmとしたが、これら3辺の寸法比には格別の制限はない。支持部材2の材料は、本実施の形態では水晶としたが、ランガサイト等の他の圧電単結晶、その他の圧電材料であっても差し支えない。本実施の形態では、パッケージ3はコバール製とし、支持部材2を振動子1及びパッケージ3に固着する接着剤にはシリコーンを用いた。しかし、これらに代えて、パッケージ3の材料はセラミック、鉄ニッケル合金などでも差し支えないし、接着剤はエポキシ樹脂、ゴム等でも差し支えない。
図3は、本発明の第2の実施形態の6脚型の音叉型振動ジャイロにおける支持構造40による回転振動付与手段の作動原理を示す図である。図3(A)は、支持構造40と振動子1の上方から見た斜視図であり、支持構造40及び振動子1が透明であると仮定して描いてある。図3(B)は、支持構造40の拡大図。図3(C)及び(D)は支持構造40が備える回転振動付与手段によって振動子1が振動する態様を示す図である。
図3の6脚型の音叉型振動ジャイロは、図1、図2に示した第1の実施形態の音叉型振動ジャイロと支持構造20を支持構造40に代えた点で相違し、その他の点で同じである。支持構造40は、弾性体でなる四角柱の支持部材4と圧電セラミック素子41,42でなる。圧電セラミック素子41,42は、その四角柱における対向する2つの側面にそれぞれ設けてあり、前述の回転振動付与手段に相当する。圧電セラミック素子41,42には図示を省略した電極が固着してあり、それらの電極に交流電圧を加えることにより、図3(C),(D)に示すように伸縮振動をし、振動子1の角速度入力軸100廻りの回転振動を振動子1に与える。振動子1に回転振動を与える原理は図2(C),(D)を参照して第1の実施の形態について説明したところと同様である。支持部材4を成す弾性体としては、硬度が高く、弾性の高い材料が好ましく、金属、樹脂又はガラスが可能である。金属材料としては、ステンレス鋼が一例として挙げられる。
図5は、図3に示した本発明の第2の実施形態の変形例における回転振動付与手段の動作原理を示す図である。図5の変形例では、図3の第2の実施形態における四角柱の支持構造40に替えて六角柱の支持構造50を備え、その他の点で図3の第2の実施形態と同様である。図5は、支持構造50及び振動子1が透明であると仮定して描いてある。支持構造50は、弾性体でなる六角柱の支持部材5と圧電セラミック素子51,52でなる。圧電セラミック素子51,52は、その六角柱における対向する2つの側面にそれぞれ設けてあり、前述の回転振動付与手段に相当する。圧電セラミック素子51,52には図示を省略した電極が固着してあり、それらの電極に交流電圧を加えることにより、図5(C),(D)に示すように伸縮振動をし、振動子1の角速度入力軸100廻りの回転振動を振動子1に与える。振動子1に回転振動を与える原理は図2(C),(D)を参照して第1の実施の形態について前に説明したところと同様である。支持部材5を成す弾性体としては、硬度が高く、弾性の高い材料が好ましく、金属、樹脂又はガラスが可能である。金属材料としては、ステンレス鋼が一例として挙げられる。図6は、図5に示した支持構造50の拡大図であり、支持部材5および圧電セラミック素子51,52が不透明体でなるとして描いた図である。
上述の本発明の実施の形態では、振動子は6脚型としたが、振動子の形式はH型(4脚)など6脚型以外のものであっても本発明は適用できる。更に、本発明の実施の形態では、各部の寸法、形状、材料等を具体的に示したが、これらは一例であって、本発明がこの実施の形態に限定されるものでないことは勿論である。
〔図1〜図6における符号の説明〕
1 振動子
2,4,5 支持部材
3 パッケージ
10 胴部
11 駆動脚
11a,11b 励振用駆動脚
11c 非励振用駆動脚
12 検出脚
12a,12b 振動用検出脚
12c 非振動用検出脚
20,40,50 支持構造
21,22,23,24 電極
25 交流電源
30 パッケージ基板
30a 支持部材固着領域
41,42,51,52 圧電セラミック素子
100 角速度入力軸

Claims (6)

  1. 振動子とパッケージと支持部材とを含んでなる音叉型振動ジャイロにおいて、
    前記支持部材は、多角柱でなり、この多角柱の縦軸方向に直交する片端面及び他端面を前記振動子及び前記パッケージにそれぞれ固定し、前記振動子を前記パッケージに支持し、前記縦軸方向は前記振動子の角速度入力軸に直交する方向であり、前記振動子の入力軸廻りの回転振動を前記振動子に付与する回転振動付与手段が前記支持部材に設けてあることを特徴とする音叉型振動ジャイロ。
  2. 前記回転振動付与手段は、前記縦軸方向に平行な互いに逆の向きに前記支持部材を伸縮振動させることを特徴とする請求項1に記載の音叉型振動ジャイロ。
  3. 前記支持部材は、圧電単結晶材料製の四角柱でなり、前記回転振動付与手段は、前記支持部材における対向する2つの側面の両側縁にそれぞれ設けた電極でなることを特徴とする請求項2に記載の音叉型振動ジャイロ。
  4. 前記支持部材は、弾性材料でなり、前記回転振動付与手段は、前記支持部材における対向する2つの側面にそれぞれ設けた電極付の圧電素子であることを特徴とする請求項2に記載の音叉型振動ジャイロ。
  5. 前記回転振動付与手段に、故障診断用の角速度入力として交流を供給することを特徴とする請求項1乃至4に記載の音叉型振動ジャイロ。
  6. 前記対向する2つの側面は、前記角速度入力軸に直交する第1の側面及び第2の側面であり、
    前記電極は、互いに対向する第1及び第2の電極、並びに互いに対向する第3及び第4の電極でなり、
    前記第1及び第3の電極は、前記第1の側面上であって、前記角速度入力軸及び縦軸方向に直交する方向に関し互いに反対側の各側縁にそれぞれ設けてあり、
    前記第2及び第4の電極は、前記第2の側面上であって、前記角速度入力軸及び縦軸方向に直交する方向に関し互いに反対側の各側縁にそれぞれ設けてあり、
    前記支持部材は、前記第1の電極から前記第2の電極へ向かう電界が印加されるとともに、前記第4の電極から前記第3の電極へ向かう電界が印加されたとき、該第1及び該第2の電極が設けられている側の前記側縁部における前記縦軸方向の長さを伸張させ、該第3及び該第4の電極が設けられている側の前記側縁部における該縦軸方向の長さを収縮させ、逆に、該第2の電極から該第1の電極へ向かう電界が印加されるとともに、該第3の電極から該第4の電極へ向かう電界が印加されたとき、該第1及び該第2の電極が設けられている側の該側縁部における該縦軸方向の長さを収縮させ、該第3及び該第4の電極が設けられている側の該側縁部における該縦軸方向の長さを伸張させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の音叉型振動ジャイロ。
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