JP5015695B2 - 画像処理装置、画像記録装置、及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、多値画像データを高精細かつ高階調に印刷処理するための画像処理装置、画像記録装置(画像形成装置)、及びプログラムに関する。
スキャナやディジタルカメラ等の入力装置で読み取った多値画像データをプリンタやディスプレイ等の出力装置に出力する画像入出力システムが存在する。その際に、入力装置で読み取った多値(例えば8ビット精度ならば256階調)の画像データを出力装置が出力可能な階調数の画像データに変換し、擬似的に連続階調を表現する方法として、擬似中間調処理というものが存在する。中でも出力装置がドットのON/OFFのみの2値しか表現できないときには2値化処理が従来から行われている。この2値化処理の中で解像性と階調性に共に優れたものとして誤差拡散処理や平均誤差最小法が存在する。誤差拡散法と平均誤差最小法は、誤差の拡散作業をいつ行うかが異なるだけであり、論理的には等価なものである。さらにこの誤差拡散処理を2値だけでなく、3値以上の階調数にも適応したものとして、多値誤差拡散処理が存在する。2値誤差拡散処理と同様に、階調性と解像性に優れた処理が可能である。
出力装置における3値以上の階調数を確保するために各種の方式がある。インクジェットプリンタにおいては吐出するインク量を制御することにより大中小ドットとドット径を変化させることや、ドットの重ね打ちや濃度を異なったインク・濃淡インクを用いて3値化以上の階調数を再現している。一般的には淡インクの濃度を濃インクの1/2〜1/6に希釈してある。またグラビア印刷のような凹版印刷において版に掘り込む深さを変化させることで紙に転写するインク量を制御し、3値以上の階調数を確保する方式がある。
ところで、誤差拡散処理では特有のテクスチャ、いわゆるワームが発生するという問題がある。これは同一の入力値・閾値・誤差マトリクスや同一の処理方向を用いることによって生じる。上記課題に対して閾値にランダムノイズを加算する技術が開示されている。また特許文献1には閾値にディザノイズを加算する技術が開示されている。
誤差拡散法における上記した問題に対処する従来の方法として、閾値を周期的にまたはランダムに変化させる方法がある。特許文献1には閾値にランダムノイズを加算する技術が開示されている。閾値にディザノイズを加算する技術が開示されている。しかしながら、閾値を周期的に変動させる方法では、周期構造を持たないためモアレが発生しにくいという誤差拡散処理の長所が損なわれてしまう。また、ランダムなノイズを加える方法では、当然ノイズの多い出力画像となってしまう。
人間の視覚特性に好ましいノイズを重畳して改善する方式として、デジタル複写機などの画像形成装置において、入力された画像信号に対し、視覚的に知覚し難い空間周波数特性のノイズを画像信号レベルに応じて重畳させることにより鮮鋭性(カラー画像の場合には色調・鮮鋭性)を損なうことなく、原稿自身に存在する画像ノイズや階調段差(擬似輪郭)などを低減させる技術がある。また、画像のエッジ部・平坦部などをフラクタル次元で分類し、分類結果に応じて重畳するノイズをブルーノイズ・1/fノイズ・ノイズなしと切り分ける技術がある。ブルーノイズと1/fノイズと人間の視覚特性に好ましいノイズを重畳しており、中濃度部では好ましい画像を得ることができる。
しかしながら、ハイライト部ではもともとドットが粗であり、このような画像は周波数空間において低周波領域に強いピークが存在する。このような低周波領域に上記のような高周波のノイズを重畳しても画質改善が難しい。
また、2値誤差拡散において、階調値127の場合、2画素に1画素のドットが出力されて市松模様のように分散していることが視覚特性上このましい。ところで、図11に示す階調値126を2値誤差拡散した結果のように、階調値127近傍階調、階調値125や129などでは2画素に1画素と割り切れないため、所々で市松模様から崩れた構造となる。このため、階調値126では市松模様と他のパターンが混在することになり視覚的に好ましくないテクスチャが生じる。階調値126では市松模様と他のパターンがある程度離れて出現する、すなわち低周波的特性ともつため、このような階調に上記のような高周波のノイズを重畳しても画質改善が難しい。
ここで、閾値マトリックスには、低周波成分を抑制した2値(64、192)の不規則信号を記憶し、注目画素位置の閾値を読み出し、補正画素値snm(=入力画素値+既処理画素誤差)に対して、該閾値を用いて閾値処理し、2値の出力画素値を出力することで、画質劣化のない、高品質な疑似中間調処理を実現することができる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−177722号公報 特許第3560265号公報
解像性と階調性に優れた誤差拡散法であるが、好ましくないテクスチャの生成を抑制すること難しい。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、誤差拡散に適したノイズを重畳することで画質劣化問題を解決できる画像処理装置、画像記録装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明にかかる画像処理装置、画像記録装置及びプログラムでは、誤差拡散において、画像の階調に適したノイズを重畳することで、好ましくないテクスチャの生成を抑制し、良好な画質の出力画像結果を出力するものである。
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、多値(M値)画像データを、多値誤差拡散または多値平均誤差最小法を用いてN値(M>N≧2)に量子化する画像処理装置であって、0以上1未満の一様分布の乱数を生成する手段と、前記乱数をある固定値で量子化し、量子乱数を設定する手段と、前記量子乱数に基づいて負の値が生成された画素位置には閾値を正の値が生成された画素位置の閾値よりも低く設定する手段と周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された誤差を加えた補正データを出力する手段と、前記N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、注目画素周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された重み付け平均値を出力する手段と、前記補正データと前記閾値とを比較して、N値画像データを出力する手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、多値(M値)画像データを、多値誤差拡散または多値平均誤差最小法を用いてN値(M>N≧2)に量子化する画像処理装置であって、注目画素の多値画像データの階調値に応じて、乱数閾値を変更設定する手段と、0以上1未満の一様分布の乱数を生成する手段と、前記乱数閾値を用いて前記乱数を量子化し、量子乱数を設定する手段と、前記量子乱数を用いて閾値を設定する手段と周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された誤差を加えた補正データを出力する手段と、前記N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、注目画素周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された重み付け平均値を出力する手段と、前記補正データと前記閾値とを比較して、N値画像データを出力する手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、乱数を量子化するある固定値は、0以上1未満の実数であることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、前記乱数閾値は階調に応じて大きくなり、0以上1未満の実数に設定することを特徴としている。
本発明によれば、誤差拡散において、誤差拡散に適したノイズを重畳することで画質劣化を目立たなくさせ良好な画質の出力画像結果を得ることができる。
〔実施形態1〕
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。構成要素には記号を付与して区別する。図1は、本発明の実施の形態における画像処理装置のブロック構成を示す図である(特に本発明に特徴的な画像処理を行う画像処理部のブロック構成を示す)。また、図2は、本発明の実施の形態における画像記録装置の構成を示す図である。
図3は、本発明の実施の形態の画像処理装置を用いて構成される画像入出力システムの構成を示す。画像入力装置301はスキャナやディジタルカメラ等の入力デバイスを示し、入力画像について例えば8ビット精度ならば256階調の画像データとして取り込まれる。この多値画像データが本実施形態の画像処理装置302に入力される。
画像処理装置(画像処理部)302では、画像入力装置301から入力された256階調の画像データに対し、この後段の画像出力装置303で出力可能な階調数に変換する処理を行う。この階調数変換処理では多値誤差拡散や多値平均誤差最小法を用いてもよい。画像処理装置302で量子化した画像データが図2に構成を示すような画像記録装置(画像形成装置、画像出力装置)303に送られる。
図2において、画像出力装置303は、フレーム201に横架したガイドレール202,203に移動可能に載設されたキャリッジ204にインクジェット記録ヘッド205(以下、単に「記録ヘッド」と称す)を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジをガイドレール方向に移動して走査(主走査)可能とするとともに、ガイド板206にセットされる用紙207を、図示しない駆動源によってドライブギヤ208及びスプロケットギヤ209を介して回動される送りノブ210aを備えたプラテン210にて取込み、プラテン210周面とこれに圧接するプレッシャローラ211とによって搬送し、記録ヘッド205によって用紙207に印字記録する。
記録ヘッド205は、図4に示すブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各インクをそれぞれ吐出するための4個のインクジェットヘッド{4K、4Y、4M、4C}や、図5に示すブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)及びライトシアン(LC)の各インクをそれぞれ吐出するための7個のインクジェットヘッド{5K、5Y、5M、5C、5LY、5LM、5LM}を主走査方向の同一線上に配置して構成している。商品構成によってはインクの数を増減させても何ら構わない。具体的にはハイライト部でイエローのドットは目視し難い特性を持つのでライトイエローを省いてコストダウンを行った構成としても良いし、また、ライトブラックや、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの各色の濃度を3段・4段に分けた構成にして高画質を実現した記録ヘッドとしてもよい。
上記の各インクジェットヘッドは、例えば圧電素子、気泡発生用ヒータ等のエネルギー発生手段であるアクチュエータを選択的に駆動して、液室内のインクに圧力を与えることによって、この液室に連通するノズルからインク滴を吐出飛翔させて、用紙7に付着させることで画像記録(画像形成)する。画像記録装置303は電子写真を用いて画像記録(画像形成)する場合等でも本発明にかかる処理方法が適用可能である。
また、図3のシステム構成図では、処理に応じてそれぞれの装置を独立したものとして示したが、この限りではなく、画像処理装置302の機能が画像入力装置301中に存在する形態や、画像出力装置303中に存在する形態等もある。
図1は、図3に示す本実施形態の画像処理装置302の構成を示すブロック図である。入力端子101は画像入力装置301より多値画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを表わすために、In(x, y)として表わす(xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す)。
次に、この入力データIn(x, y)は加算器102へ入力される。加算器102は入力データIn(x, y)と誤差メモリ107から入力される誤差成分E(x, y)を加算し補正データC(x, y)を計算し、補正データC(x, y)を比較判定部103と減算器105へ出力する。
乱数計算部108は0以上1未満の一様分布の乱数R(x, y)を生成し、乱数R(x, y)を量子乱数計算部109へ出力する。
量子乱数計算部109は乱数計算部108より入力される乱数閾値RT(x, y)を式(1)に基づいて下記のように量子乱数QR(x, y)を計算し、量子乱数QR(x, y)を閾値設定部110へ出力する。
If( R(x, y) < 0.5 )
then QR(x, y)= Amp
Else
then QR(x, y)= −Amp (1)
ここでAmpは適当な数値でよい。出力機の特性に応じて設定するあたいであり、おおよそ4〜32程度で問題はない。
閾値設定部110は量子乱数計算部109より入力される量子乱数QR(x, y)を元に式(2)のように閾値T(x, y)を計算し、比較判定部103へ出力する。
T(x,y)= 127 + QR(x, y) (2)
比較判定部103は、加算器102から入力される補正データC(x, y)と閾値設定部111から入力される閾値T(x, y)に基づいて式(3)のように出力値Out(x, y)を決定する。
If( C(x, y) < T(x, y) )
then Out(x, y)= 0
Else
then Out(x, y)= 255 (3)
このOut(x,y)が出力端子104から画像出力装置303に対して出力される。
また、出力値Out(x, y)は減算器105に入力される。減算器105は補正データC(x, y)と出力値Out(x, y)から式(4)に示すように減算し、現画素で発生した誤差e(x, y)が算出される。
e(x, y)=C(x, y)−Out(x, y) (4)
次に誤差拡散部106では予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x, y)を配分して誤差メモリ107に蓄積されている誤差データE(x, y)に加算していく。ここで例えば拡散係数として図6に示したような係数を用いた場合、誤差拡散部106では式(5)〜式(8)のような処理を行う。
E(x+1, y) =E(x+1, y) +e(x, y)×7/16 (5)
E(x-1, y+1)=E(x-1, y+1)+e(x, y)×5/16 (6)
E(x, y+1)=E(x, y+1)+e(x, y)×3/16 (7)
E(x+1, y+1)=E(x+1, y+1)+e(x, y)×1/16 (8)
以上のように図1の構成によって、画像処理部における多値誤差拡散処理が行われる。
次に、このような処理によりなぜこの誤差拡散処理で好ましくないテクスチャを発生させないかと説明する。
0以上1未満の一様分布の乱数R(x, y)を式(1)に従い量子化した量子乱数QR(x, y)の32×32画素の結果を図7に示す。図7において白画素は正の値となる点、黒画素は負の値となる点である。今、乱数R(x, y)は0以上1未満の一様分布乱数であるため、乱数の閾値を0.5としてあるから、おおよそ2画素に1画素は正の値、2画素に1画素は負の値が生成される。負の値が生成された画素位置には式(2)に従い、閾値は低く設定されてドットが出現しやすくなり、正の値が生成された画素位置には閾値は高く設定されてドットが出現しにくくなる。
式(1)の場合、2画素に1画素は正の値であるので、市松模様のように分散していることが視覚特性上このましい。しかしながら、式(2)で設定される閾値に重畳する値は図7に示すように所々でまとまっており、いわゆるクラスターを形成しており分散性は好ましいとはいえない。とはいえ、図7の黒画素で形成されたあるクラスター中の画素位置で式(3)に従いドットがOnとなった場合、同画素近傍には負の誤差が拡散されることとなる。このクラスター中の画素は閾値が低いのでドットは出やすいはずであるが、負の誤差が拡散されるため、ドットが出力されにくく、出力される画像は必ずしも図7と同一のクラスターを形成することはない。
さらに、単純2値誤差拡散では図11のように階調値127近傍階調である階調値126では2画素に1画素と割り切れないため、所々で市松模様と他のパターンが混在することになる。しかしながら、図7のようなノイズを重畳した場合、ノイズのクラスター部の分布に応じて市松模様が崩れやすくなり図11のような広範囲の市松模様が形成されることはない。
また、ノイズは乱数より生成しているためクラスターが非周期的に存在することとなり、特許文献1に示すディザノイズのような周期的なドットを形成することがなく、他の階調の結果と違和感がないノイズとなる。
〔実施形態2〕
本発明は上記の実施形態1にとらわれることなく、種々の変形実施が可能である。実施形態1を説明する図1の画像処理装置のブロックを図8に変えて説明する。
入力端子801は画像入力装置301より多値画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを表わすために、In(x, y)として表わす(xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す)。
次に、この入力データIn(x, y)が乱数閾値設定部808と加算器802へ入力される。加算器802は入力データIn(x, y)と誤差メモリ807から入力される誤差成分E(x, y)を加算し補正データC(x, y)を計算し、補正データC(x, y)を比較判定部803と減算器805へ出力する。
また、入力データIn(x, y)は乱数閾値設定部808に入力され、本発明にかかわる乱数閾値RT(x, y)の設定を行う。乱数閾値設定部808は図9に示すような入力データIn(x, y)に応じた乱数閾値RT(x, y)を設定し、乱数閾値RT(x, y)を量子乱数計算部810へ出力する。
乱数計算部809は0以上1未満の一様分布の乱数R(x, y)を生成し、乱数R(x, y)を量子乱数計算部810へ出力する。
量子乱数計算部810は乱数閾値設定部808より入力される乱数閾値RT(x, y)と乱数計算部809より入力される乱数R(x, y)に基づいて下記のように量子乱数QR(x, y)を計算し、量子乱数QR(x, y)を閾値設定部811へ出力する。
If( R(x, y) < RT(x, y) )
then QR(x, y)=Amp
Else
then QR(x, y)=−Amp (9)
ここでAmpは適当な数値でよい。出力機の特性に応じて設定するあたいであり、おおよそ4〜32程度で問題はない。
閾値設定部811は量子乱数計算部810より入力される量子乱数QR(x, y)を元に式(2)のように閾値T(x, y)を計算し、比較判定部803へ出力する。
比較判定部803は、加算器802から入力される補正データC(x, y)と閾値設定部111から入力される閾値T(x, y)に基づいて式(3)のように出力値Out(x, y)を決定する。
このOut(x, y)が出力端子804から画像出力装置303に対して出力される。
また、出力値Out(x, y)は減算器805に入力される。減算器805は補正データC(x, y)と出力値Out(x, y)から式(4)に示すように減算し、現画素で発生した誤差e(x, y)が算出される。
次に誤差拡散部806では予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x, y)を配分して誤差メモリ807に蓄積されている誤差データE(x,y)に加算していく。ここで例えば拡散係数として図7に示したような係数を用いた場合、誤差拡散部806では式(5)〜式(8)のような処理を行う。
以上のように図8の構成によって、画像処理部における多値誤差拡散処理が行われる。
次に、このような処理によりなぜこの誤差拡散処理で好ましくないテクスチャを発生させないかと説明する。
階調値127の場合、乱数閾値RT(x, y)は0.5となり、実施形態1で説明したように階調値126では図7のようなノイズを重畳することとなり、ノイズのクラスター部の分布に応じて市松模様が崩れやすくなり図11のような広範囲の市松模様が形成されることはない。
同様に、階調値32の場合、乱数閾値RT(x, y)は0.3125となる。式(9)に従い乱数R(x, y)を乱数閾値RT(x,y)で量子化した量子乱数QR(x, y)の32×32画素の結果を図10に示す。図7と同様に、図10も一部でクラスターを形成し、分散性は良好とは言えない。しかしながら、誤差拡散自体に階調に応じた分散する特性があり、誤差拡散の分散性を若干修正する程度であれば図9のようなノイズで問題はない。
また、階調値1の場合、乱数閾値RT(x, y)は0.25となる。乱数R(x, y)は0以上1未満の一様分布乱数であるため、おおよそ4画素に3画素は正の値、4画素に1画素は負の値が生成される。階調値1は256画素に1画素ドットが出現することになるが、4画素に1画素は負の値となり、理想的なドット数より多く出現されるように思われるが、誤差拡散としてドットを出現した負の誤差が拡散されているため、4画素に1画素の閾値が低くなったとしても出力されるドット数は変動することはない。
実施形態2のようにすることでドットの分散性を制御することができる。具体的には次の2点を調整することである。1点目は乱数閾値設定部を実施形態1の式(1)で使用した乱数閾値を固定値から図9のように変更することである。2点目は式(9)で使用したAmpを調整することである。式(1)では階調値1において2画素に1画素が負の値となるが、実施形態2では階調値1において4画素に1画素が負の値となり、実施形態1より分散しやすくなる。また、図10において負とならない画素位置でも誤差が累積していればドットを出力することが可能であるが、Ampを大きくすることで、正の値となった箇所は閾値がより高くなるのでドットが出にくくなり、誤差拡散のもつ分散性からノイズのもつ分散性に近づけることができる。しかしながら、このノイズの分散性は視覚特性としてこのましくないので概ね図9のような値でよい。
誤差拡散部106では図7に示す係数を用いて説明したが、より計算機に適した係数を使用したとき分散性が異なり、不快なテクスチャを生成する可能性がある。このような場合には乱数閾値とAmpを調整することで分散性を制御することが有効となる。
〔その他の実施形態〕
実施形態1・2では2値誤差拡散で説明したが、本方式は3値・4値といった多値誤差拡散にも応用可能である。図5に示すカートリッジを使用した3値誤差拡散の場合、出力値をドットoff・LCインク・Cインクの階調値を0・127・255とする。実施形態1のような乱数閾値を固定値とした場合は、式(2)を式(10)・(11)のように修正する。ここでT1(x,y)はドットoffとLCインクの出力を切り分ける閾値であり、T2(x,y)はLCインクとCインクの出力を切り分ける閾値である。式(10)・(11)は3値誤差拡散の場合、ドットoffとLCインクの出力を切り分ける閾値=64、LCインクとCインクの出力を切り分ける閾値=192に図7のようなノイズを重畳しているだけである。N値誤差拡散においても同様のN−1個ある各閾値に図7のようなノイズを重畳することで可能である。
T1(x,y)= 64 + QR(x, y) (10)
T2(x,y)= 192 + QR(x, y) (11)
同様に、実施形態2のような階調に応じた乱数閾値の場合は、実施形態2の乱数閾値設定部808において図12に示すような入力データIn(x, y)に応じた乱数閾値RT(x, y)を設定し、式(10)・(11)のように閾値を設定することで可能となる。
本構成において乱数計算部は逐次計算でもよいし、LUTでもかまわない。逐次計算であれば省メモリとなり、LUT方式では乱数テーブルを保持するメモリが必要となるがより高速に処理することができる。
また、本発明は誤差拡散処理に対するものであったが、同じように平均誤差最小法にも適用できる。
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェース機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
なお、請求項1記載の発明では、簡易な方法で誤差拡散に適したノイズを生成することで良好な画質の出力画像結果を得ることことができる。
また請求項2記載の発明では、簡易な方法で誤差格差における各階調に適したノイズを生成することで良好な画質の出力画像結果を得ることことができる。
また請求項3・4記載の発明では、ノイズ生成の特徴を規定することで良好な画質の出力画像結果を得ることことができる。
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
本発明の実施の形態1における画像処理装置のブロック構成を示す図である。 本発明の実施の形態における画像記録装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態の画像処理装置を用いて構成される画像入出力システムの構成を示すである。 記録ヘッドの構成を示す図である。 記録ヘッドの構成を示す図である。 拡散係数を示す図である。 量子化した量子乱数QR(x, y)の32×32画素の結果を示す図である。 本発明の実施の形態2における画像処理装置のブロック構成を示す図である。 入力データIn(x, y)に応じた乱数閾値RT(x, y)の設定を示す図である。 乱数R(x, y)を乱数閾値RT(x,y)で量子化した量子乱数QR(x, y)の32×32画素の結果を示す図である。 階調値126を2値誤差拡散した結果を示す図である。 入力データIn(x, y)に応じた乱数閾値RT(x, y)を設定し、式(10)・(11)のように閾値の設定を示す図である。
符号の説明
101 入力端子
102 加算器
103 比較判定部
104 出力端子
105 減算器
106 誤差拡散部
107 誤差メモリ
108 乱数計算部
109 量子乱数計算部
110 閾値設定部

Claims (6)

  1. 多値(M値)画像データを、多値誤差拡散または多値平均誤差最小法を用いてN値(M>N≧2)に量子化する画像処理装置であって、
    0以上1未満の一様分布の乱数を生成する手段と、
    前記乱数をある固定値で量子化し、量子乱数を設定する手段と、
    前記量子乱数に基づいて負の値が生成された画素位置には閾値を正の値が生成された画素位置の閾値よりも低く設定する手段と、
    周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された誤差を加えた補正データを出力する手段と、
    前記N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、
    注目画素周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された重み付け平均値を出力する手段と、
    前記補正データと前記閾値とを比較して、N値画像データを出力する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 多値(M値)画像データを、多値誤差拡散または多値平均誤差最小法を用いてN値(M>N≧2)に量子化する画像処理装置であって、
    注目画素の多値画像データの階調値に応じて、乱数閾値を変更設定する手段と、
    0以上1未満の一様分布の乱数を生成する手段と、
    前記乱数閾値を用いて前記乱数を量子化し、量子乱数を設定する手段と、
    前記量子乱数を用いて閾値を設定する手段と、
    周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された誤差を加えた補正データを出力する手段と、
    前記N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、
    注目画素周辺の既に量子化済みの画素から重み付け積和された重み付け平均値を出力する手段と、
    前記補正データと前記閾値とを比較して、N値画像データを出力する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  3. 乱数を量子化するある固定値は、0以上1未満の実数であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  4. 前記乱数閾値は階調に応じて大きくなり、0以上1未満の実数に設定することを特徴とする請求項2記載の画像処理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能を有する画像記録装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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