JP4257087B2 - 画像処理装置、画像記録装置、及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多値画像データを高精細かつ高階調に印刷処理するための画像処理装置、画像記録装置、及び画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スキャナやディジタルカメラ等の入力装置で読み取った多値画像データをプリンタやディスプレイ等の出力装置に出力する画像入出力システムが存在する。その際に、入力装置で読み取った多値(例えば1画素8ビット精度ならば256階調)の画像データについて出力装置が出力可能な階調数の画像データに変換し、擬似的に連続階調を表現する方法として、擬似中間調処理というものが存在する。
【0003】
疑似中間調処理の中でも、出力装置がドットのON/OFFのみの2値しか表現できない場合には多値画像データを2値化する2値化処理が従来から行われている。この2値化処理の中で、解像性と階調性に共に優れたものとして誤差拡散処理や平均誤差最小法が存在する。誤差拡散法と平均誤差最小法は、誤差の拡散作業をいつ行うかが異なるだけであり、論理的には等価なものである。
【0004】
さらにこの誤差拡散処理を、2値だけでなく、3値以上の階調数にも適用したものとして、多値誤差拡散処理が存在する。多値誤差拡散処理では、2値誤差拡散処理と同様に、階調性と解像性に優れた処理が可能である。
【0005】
出力装置における3値以上の階調数を確保するために各種の方式がある。インクジェットプリンタにおいては、吐出するインク量を制御することにより小・中・大ドットとドット径を変化させることができる。図10は、ピエゾ素子PEとノズルNzとの構造を示したものである。図10の上段に図示するように、ピエゾ素子PEは、ノズルNzまでインクを導くインク通路101に接する位置に設置されている。ピエゾ素子PEは、周知のように、電圧の印加により結晶構造が歪み、極めて高速に電気−機械エネルギーの変換を行う素子である。図10の例では、ピエゾ素子PEの両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することにより、図10の下段に示すように、ピエゾ素子PEが電圧の印加時間だけ伸張し、インク通路101の一側壁を変形させる。この結果、インク通路101の体積はピエゾ素子PEの伸張に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子Ipとなって、ノズルNzの先端から高速に吐出される。このインク粒子Ipが用紙に染み込むことにより画像形成が行われる。
【0006】
図11は、インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図である。図11の下段で示した駆動波形が通常サイズのドット(通常ドット)を吐出する際の波形である。区間d4において一旦、マイナスの電圧をピエゾ素子PEに印加すると、先に図10下段を参照して説明したのとは逆にインク通路101の断面積を増大する方向にピエゾ素子PEが変形するため、メニスカスと呼ばれるインク界面Meは、ノズルNzの内側に凹んだ状態となる。区間d5においてピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると、先に図10下段を用いて説明した原理に基づいてインクが吐出される。ここでは大きなインク滴が吐出される。
【0007】
図11の上段で示した駆動波形は通常ドットより小さいサイズの小ドットを吐出する際の波形である。区間d1において一旦、プラスの電圧をピエゾ素子PEに序所に印加するとメニスカスMeはインク滴が吐出されることなくノズルNzの外側へ膨らんだ状態となり、区間d2でピエゾ素子PEへの印加電圧を負にすると、メニスカスMeはノズルの内側に凹んだ状態となり、ピエゾ素子PEへの印加電圧を正にすると(区間d3)、小さなインク滴が吐出される。
【0008】
以上に示した通り、駆動電圧を負にする際(区間d2,d4)の変化率に応じて、メニスカスMeを変化させ、ドット径を制御することができる。また、駆動波形のピーク電圧の大小によってもドット径を変化させることができることは容易に想像できるところである。なお、1画素分の主走査期間内において図11上段の小ドットパルスと下段の大ドットパルスとを駆動波形周期Tの時間内に連続して発生させると、小ドットのインク滴と大ドットのインク滴とが同じ1画素の領域内に着弾するので、より大きなドットを形成することができる。
【0009】
近年では印刷時間を縮小するためにノズルの主走査方向に対する移動速度の高速化が図られていて、図11のような駆動波形を駆動波形周期Tに行えるような駆動波形の設計、特に小ドット用駆動波形の設計が難しくなってきており、駆動波形が駆動波形周期T内に収まりきらなくなってきたという問題がある。
【0010】
そこで、駆動波形が駆動波形周期Tに収まりきらないドットを出力させるため、駆動波形のないドットoffを、問題となるドットの前後に配置することにより、駆動波形が駆動波形周期Tを超えてしまうような場合でも出力可能となる。このため、多値誤差拡散において小ドットを出力するには主走査方向の前後にドットoffを隣接しなければならなくなった。
【0011】
ところで、ドット径変調方式以外にもドットの重ね打ちや濃度を異なったインク・濃淡インクを用いる手法等により3値化以上の階調数再現を行っている。これらの技術において、1〜3滴のドットの重ね打ちや、淡インクの濃度を通常インクの1/2〜1/6に希釈するなどで出力装置における3値以上の階調数を確保するために各種の方式がある。淡インクの濃度を通常インクの約1/2に希釈したインクならば、γ補正などであたかも通常インクを1/2に希釈したインクとして利用しても大きな課題はなかった。しかしながら、ハイライト部の粒状性を良好にするために淡インクの濃度を通常インクの1/3以下に希釈したことで新たな課題が生じてきた。
【0012】
非特許文献1に、淡インクの濃度を通常インクの1/6に希釈した濃淡インクを用いたインクジェットプリンタについての解説がある。この解説において、中濃度部において淡インクと通常インクの濃度差により通常インクが目立ちやすくなり粒状度が上昇する、とある。さらに上記解説においては、主走査方向の解像度を倍増し、淡インクを多く紙面上に記録することで濃度を高めた後に通常インクで記録することで粒状性を改善している。しかしながら上記手法では一部の紙面に多くのインクを打ち込むことなり、一部のみカールが発生する原因となり好ましくない。
【0013】
図12は、淡インクの濃度を通常インクの1/4に希釈した濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおける入力値とドット出現率の関係を表すグラフである。階調値0〜64の区間ではドットoffと淡インクドットで階調表現し、階調値65〜255の区間では淡インクドットと通常インクドットで階調表現する。階調値65〜255では淡インクドットか通常インクドットのいずれかのドットが必ず打たれ、紙種によってはカールが発生する原因となってしまう。
【0014】
濃淡インクを使用したインクジェットプリンタにおいて、淡インクドットで埋め尽くした階調は最も粒状性が良く、粒状性の良い画像の後に通常インクドットを形成するのでドットが視覚し易く粒状性が悪くなってしまう。そこでドットoffと淡インクドットで階調表現する区間で最も粒状性の悪くなる階調から通常インクドットを使用し、淡インクドットの使用を控えることで粒状性の差を目立たなくさせる必要が生じてきた。
【0015】
ところで、多値誤差拡散に関して次のような従来技術がある(特許文献1参照)。或る階調値A未満では閾値Thr1・Thr2で3値に量子化し、階調値A以上ではThr1=Thr2として2値化し、多値誤差拡散の利点である低濃度部の粒状性を維持しながら、中・高濃度部の不安定性を解消する技術である。
【0016】
また、多値誤差拡散法において、注目画素周辺の特定領域内におけるドットの個数及び注目画素の濃度レベルに基づいて、特定のドットの発生を抑制し、ドットを広く分散させる技術がある(例えば特許文献2参照)。特許文献2に記載の技術では、電子写真にて多値のドットを形成した場合、狭い範囲において相互作用によりドットが再現する/しないが発生してしまうため、電子写真にて多値誤差拡散を用いると中・高濃度領域で画像が不安定になりやすい、階調飛びが起こりやすい、濃度の飽和が早く起きやすい等の問題をドット間で相互作用が生じにくくなるようにドットを広く分散させることで解決している。
【0017】
【特許文献1】
特開2002−77608号公報
【特許文献2】
特開2001−169105号公報
【非特許文献1】
「インクジェットプリンタにおける高画質化技術」,日本画像学会誌,2001年,第40巻,第3号,p.237−243
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
印刷時間を縮小するためにノズルの主走査方向に対する移動速度の高速化が行われている。ドット径を変化させるインクジェットプリンタにおいてはノズルからドットを吐出する1画素当たりの駆動波形に対応する駆動波形周期Tが短くなり、駆動波形の設計が難しくなってきた。特にハイライト部で使用するドットを小さくすればするほど駆動波形の処理時間は長くなるため駆動波形周期Tに収まりきらなくなってきた。そこで駆動波形が駆動波形周期Tに収まりきらないドットを出力させるため、駆動波形のないドットoffを問題となるドットの前後に配置することにより、駆動波形が駆動波形周期Tを超えてしまう場合でも出力可能となった。このため多値誤差拡散において小ドットを出力するには主走査方向の前後にドットoffを隣接配置しなければならなくなった。
【0019】
特許文献1に記載の技術において、或る階調値Aを、小ドットとドットoffで階調表現する区間の半分の値(例えば3値を0・127・255とした場合では64)とすれば、ドットoffと小ドットが隣接しやすくなる。しかしながら、確実に小ドットの主走査方向前後にドットoffが隣接するとは限らないので特許文献1の技術では解決できない。
【0020】
特許文献2に記載の技術のように、周辺画素の量子化状態を参照して小ドットの出力を抑制すれば確実にドットoffと小ドットを隣接させることはできる。しかしながら、ハイライト部からダーク部までドットが安定して出力可能な電子写真式やインクジェットプリンタにおいてはドットを広く分散させる必要はないので注目画素周辺の特定領域内におけるドットの個数を求める必要はない。
【0021】
また、淡インクの濃度を通常インクの1/4に希釈したような濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、淡インクドットで埋め尽くし、最も粒状性の良い画像の後に通常インクドットを出力すると濃度差により通常インクドットが目視可能となり粒状性が大きく劣化してしまうという課題が生じてきた。淡インクドットで埋め尽くした階調は最も粒状性がよく、粒状性の良い画像の後に通常インクドットを形成するのでドットが視覚しやすく粒状性が悪くなってしまう。そこでドットoffと淡インクドットで階調表現する区間で最も粒状性の悪くなる階調から通常インクドットを使用し、淡インクドットの使用を控えることで粒状性の差を目立たなくする必要が生じてきた。
【0022】
インクの濃度を通常インクの1/4に希釈したような濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおいて、ドットoffと淡インクドットで階調表現する区間で最も粒状性の悪くなるのはドットoffと淡インクドットの中間階調値であり、ドットoffと淡インクドットの混ぜ合わせが激しく行われる。今、3値を0・64・255としたときドットoffと淡インクドットの中間階調値は32である。特許文献1に記載の技術において、或る階調値Aを32とすれば、ドットoffと淡インクドットで階調表現する区間で最も粒状性の悪くなる階調から通常インクドットを使用することができる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では階調値A以上では2値化となり突然淡インクドットを使用しないため粒状性が大きく劣化してしまう。
【0023】
特許文献2に記載の技術において、周辺画素の量子化状態を参照してドットoffと淡インクドットで階調表現する区間で最も粒状性の悪くなる階調から通常インクドットを使用し、淡インクドットの使用を控えることができる。しかしながら、近年のドットがハイライト部からダーク部まで安定して出力可能な電子写真式においては特許文献2に記載の技術のように注目画素周辺の特定領域内におけるドットの個数を広く求め、ドットを広く分散させる必要はなくなってきた。特にインクジェットプリンタにおいては各ドットが直接、紙面上に形成されるためドット間で相互作用がないため、ドットを広く分散させる必要はない。
【0024】
以上述べたように、高密度・高速の書込みのために書込みにおいて大小ドットを打ち分けるプリンタにおいて小ドットの駆動波形が駆動波形周期Tに収まりきらなくなってきたという問題がある。さらに、濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおいて通常インクと淡インクの間で通常インクが使用され始める階調値(あるいは大小ドットを打ち分けるプリンタにおいて大ドットインクと小ドットインクの間で大ドットインクが使用され始める階調値)において画質劣化が生じてきたという問題がある。
【0025】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、駆動波形が駆動波形周期に収まりきらない小ドットを出力させることができ、さらに、濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおいて通常インクが使用され始める階調値(あるいは大小ドットを打ち分けるプリンタにおいて大ドットインクが使用され始める階調値)で生じる画質劣化を解消することができる画像処理装置、画像記録装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
【0026】
本発明では、多値誤差拡散において、注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態に応じて出力値を決定することで、小ドットにドットoffを、淡インクドットにドットoffを、主走査方向の前後に隣接させる。
【0032】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、請求項1記載の発明は、吐出するインク量を制御することで3値以上の階調表現を行う画像記録装置において、最小ドットの駆動波形が駆動波形周期に収まらない画像記録装置に対し、多値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いて3値(大小ドット・ドットoff)または4値(大中小ドット・ドットoff)に量子化し、該3値または4値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う画像処理装置であって、注目画素の多値画像データに、周辺の既に量子化済みの画素の誤差を加えた補正データを出力する手段と、注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態を参照する手段と、N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、補正データと、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態と、量子化閾値と、を所定の条件にて比較し、小ドットはドットoffに主走査方向で挟まれて出現するN値画像データを出力する手段とを有することを特徴としている。
【0033】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットではなく、かつ補正データが閾値Thr2以上の場合のとき、多値誤差拡散を用いて中ドットから大ドットまでのいずれかの量子化値を出力することを特徴としている。
【0034】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットであり、かつ補正データが閾値Thr1以上であり、かつ補正データが閾値Thr2未満の場合のとき、小ドットを出力することを特徴としている。
【0035】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットである場合、または補正データが閾値Thr1未満の場合、または注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットではなくかつ補正データが閾値Thr2未満の場合のとき、ドットoffを出力することを特徴としている。
【0036】
請求項5記載の発明は、淡インクの濃度を通常インクの1/3以下に希釈した濃淡インクを使用した画像記録装置に対し、多値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いて3値(濃淡ドット・ドットoff)に量子化し、該3値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う画像処理装置であって、注目画素の多値画像データに、周辺の既に量子化済みの画素の誤差を加えた補正データを出力する手段と、注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態を参照する手段と、N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、補正データと、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態と、量子化閾値と、を所定の条件にて比較し、淡ドットはドットoffに主走査方向で挟まれて出現するN値画像データを出力する手段とを有することを特徴としている。
【0037】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットではなく、かつ補正データが閾値Thr2以上の場合のとき、多値誤差拡散を用いて濃ドットを出力すること特徴としている。
【0038】
請求項7記載の発明は、請求項5記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットであり、かつ補正データが閾値Thr1以上であり、かつ補正データが閾値Thr2未満の場合のとき、淡ドットを出力することを特徴としている。
【0039】
請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明において、条件は、量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットである場合、または補正データが閾値Thr1未満の場合、または注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットではなくかつ補正データが閾値Thr2未満の場合のとき、ドットoffを出力することを特徴としている。
【0040】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能を有する画像記録装置である。
【0041】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。構成要素には記号を付与して区別する。図1は、本発明の実施の形態における画像処理装置のブロック構成を示す図である(特に本発明に特徴的な画像処理を行う画像処理部のブロック構成を示す)。また、図5は、本発明の実施の形態における画像記録装置の構成を示す図である。
【0048】
図4に、本発明の実施の形態における画像処理装置及び画像記録装置を用いて構成される画像入出力システムの構成を示す。画像入力装置401はスキャナやディジタルカメラ等の入力デバイスを示し、8ビット精度ならば256階調の画像データとして取り込まれる。この多値画像データが本実施形態の画像処理装置402に入力される。
【0049】
この画像処理装置402では、画像入力装置401から入力された256階調の画像データに対して、この後段の画像出力装置403で出力可能な階調数に変換する処理を行う。この階調数変換処理には多値誤差拡散処理を用いてもよい。画像出力装置403が図3に示すように1ドット単位で3階調表現ができるとすると、3値の誤差拡散処理を行うことになる。ここで、図3の“0”,“1”,“2”は、画像処理装置402で3値化した後の情報を表し、この3値化された画像データが図5に示すような画像記録装置403に送られる。
【0050】
図5は、本発明の実施形態の画像出力装置403の構成を示す。画像出力装置403は、フレーム1に横架したガイドレール2,3に移動可能に載設されたキャリッジ4にインクジェット記録ヘッド5(以下、単に「記録ヘッド」という)を搭載し、図示しないモータ等の駆動源によってキャリッジ4を矢示方向に移動して走査(主走査)可能とするとともに、ガイド板6にセットされる用紙7を、図示しない駆動源によってドライブギヤ8及びスプロケットギヤ9を介して回動される送りノブ10aを備えたプラテン10にて取込み、プラテン10周面とこれに圧接するプレッシャローラ11とによって搬送し、記録ヘッド5によって用紙7に印字記録する。
【0051】
記録ヘッド5は、図6に示すようにブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各インクをそれぞれ吐出するための4個のインクジェットヘッド{5K、5Y、5M、5C}や、図7に示すようなブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトイエロー(LY)、ライトマゼンタ(LM)及びライトシアン(LC)の各色インクをそれぞれ吐出するための7個のインクジェットヘッド{5K、5Y、5M、5C、5LY、5LM、5LC}を主走査方向の同一線上に配置して構成している。
【0052】
商品構成によってはインクの数を増減させても何ら構わない。具体的には、ハイライト部でイエローのドットは目視し難いのでライトイエローを省いてコストダウンを行っても良いし、ライトブラックや、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの各色の濃度を3段・4段に分けた構成にして高画質を実現した記録ヘッドであってもよい。各インクジェットヘッドは、例えば圧電素子、気泡発生用ヒータ等のエネルギー発生手段であるアクチュエータを選択的に駆動して、液室内のインクに圧力を与えることによって、この液室に連通するノズルからインク滴を吐出飛翔させて、用紙7に付着させることで画像を記録する。ここで図2▲のような駆動信号を多数用意することにより1ノズルから吐出されるインク量を制御することが可能となり、用紙上で大小ドット、大中小ドットなど多階調表現が可能となる。
【0053】
画像記録装置403は、図2や図3に示すように出力の対象となっているドットの制御を行う。図2で“0”はドットを打たないことを示し(以下、「ドットoff」)、“3”は通常サイズのドット(以下、「大ドット」)によるドットを、“2”は3の大ドットよりドット径のサイズが小さいドット(以下、「中ドット」)のドットを打つことを、“1”は2の中ドットよりドット径のサイズが小さいドット(以下、「小ドット」)のドットを打つことを示す。一方、図3の“0”はドットoff、“2”は通常のインク濃度(以下、「通常インク」)によるドットを、“1”は2の通常インクを希釈した淡い濃度インク(以下、「淡インク」)のドットを打つことを示す。
【0054】
ここでは、図2や図3のように画像出力装置403が濃度変調やドット径変調できる場合を示したが、本発明が適用される範囲はこれに限定されるものではない。例えば、書込みの露光をパルス幅分割して1ドットの露光量を制御させることにより多値の階調を表現する場合や、露光で用いるレーザー光の強度に強弱を加えることにより多値の階調を表現する場合でも本発明にかかる処理方法は適用可能である。
【0055】
また、図4ではそれぞれの装置をその処理に応じた独立した装置として示したが、構成はこの限りではなく、画像処理装置の画像処理機能が画像入力装置401中に存在する場合や、画像出力装置403中に存在する場合等もある。
【0056】
図1は、図4における本実施形態の画像処理装置402のブロック構成を示す図である。入力端子1006からは画像入力装置401より多値画像データが入力される。ここで、2次元の画像データを表わすために、入力多値画像データをIn(x,y)として表わす(xは画像の主走査方向のアドレス、yは副走査方向のアドレスを示す)。
【0057】
次に、この入力信号In(x,y)が加算器1003に入力される。加算器1003には誤差メモリ1004に格納されている、現画素以前の誤差拡散処理により拡散・蓄積されてきた誤差のうち、現画素に割り当てられた誤差成分E(x,y)が入力され、In(x,y)と加算され、その結果が出力される。この出力信号を補正データC(x,y)とする。
【0058】
説明を単純化するため、ここでは出力装置403の出力可能な階調数が図3に示すような3値である場合で説明する。淡インクは通常インクを1/4に希釈したものとし、図3のドットoff・淡インクドット・通常インクドットの階調値は0・64・255であるとして説明する(もちろんこの階調数以外にも同様に適用することが可能である)。
【0059】
ドットoffと淡インクドットの出力判定をする第1閾値Thr1は、ドットoffと淡インクドットの中間値=32とし、淡インクドットと通常インクドットの出力判定をする第2閾値Thr2は、淡インクドットと通常インクドットの中間値≒160とする。
【0060】
入力データIn(x,y)に誤差E(x,y)が加算された補正データC(x,y)と量子メモリ1001から注目画素に隣接する量子化済みの画素の出力値Out(x−1,y)が比較判定部1002に入力されて、その比較結果に基づいて下記のように出力する出力値Out(x,y)を決定する。
【0061】
【0062】
このOut(x,y)が出力端子1007から画像出力装置403に対して出力される。
【0063】
また、出力値Out(x,y)は減算器1005に入力され、補正データC(x,y)から減算されて、現画素で発生した誤差e(x,y)が算出される。また出力値Out(x,y)は量子メモリ1001に入力され、比較判定部1002へ注目画素に隣接する量子化済みの画素の出力値Out(x−1,y)を出力する。
【0064】
次に誤差拡散部1008では予め設定された拡散係数に基づいて、誤差e(x,y)を配分して誤差メモリ1004に蓄積されている誤差データE(x,y)に加算していく。ここで例えば拡散係数として図8に示したような係数を用いた場合、誤差拡散部1008では下記のような処理を行う。
【0065】
E(x,y+1) =E(x,y+1) +e(x,y)×7/16・・・(4)
E(x+1,y−1)=E(x+1,y−1)+e(x,y)×3/16・・・(5)
E(x+1,y) =E(x+1,y) +e(x,y)×5/16・・・(6)
E(x+1,y+1)=E(x+1,y+1)+e(x,y)×1/16・・・(7)
【0066】
この誤差拡散処理で発生した誤差データEは誤差メモリ1004に格納される。
【0067】
以上のように図1の構成によって、画像処理部における3値誤差拡散処理が行われる。
【0068】
また、出力装置403の出力可能な階調数が図2に示すような4値の場合で説明する。ドットoff・小ドット・中ドット・大ドットの階調値は0・85・170・255として説明する(もちろんこの階調数以外にも同様に適用することが可能である)。
【0069】
ドットoffと小ドットの出力判定をする第1閾値Thr1は、ドットoffと小ドットの中間値≒43とし、小ドットと中ドットの出力判定をする第2閾値Thr2は、小ドットと中ドットの中間値≒128、中ドットと大ドットの出力判定をする閾値Thr3は、中ドットと大ドットの中間値≒213とする。
【0070】
図1の比較判定部1002において、以下のように比較処理を行い濃度値Out(x,y)を決定する。
【0071】
【0072】
式(8)〜(11)の比較判定を比較判定部1002で行う図1の構成によって、画像処理部における多値誤差拡散処理が行われる。
【0073】
次に、このような処理によりなぜ小ドットの主走査方向の前後にドットoffを隣接させることができるかを説明する。式(2)(10)では注目画素に隣接する量子化済みの画素の出力値Out(x−1,y)がドットoffであり、補正値C(x,y)が第1閾値Thr1より大きい場合にのみ小ドットは出力されるので、小ドットはドットoffの主走査方向後ろに隣接することになる。式(1)(8)(9)では主走査方向前の画素の出力値Out(x−1,y)が小ドットであった場合には補正値C(x,y)がどれだけ大きくてもドットは出力できないので、小ドットはドットoffの主走査方向前に隣接されることになる。式(1)(2)(8)(9)(10)により補正値C(x,y)が閾値Thrより大きくてもドットを出力できない場合があるが、誤差値として周辺画素へ拡散されるので画像としては濃度を保存することができるので問題は生じない。
【0074】
出力値を保持するラインメモリを1行確保し、注目画素に隣接する量子化済みの画素の出力値Out(x−1,y)をOut(x,y−1)とすれば小ドットはドットoffの副走査方向前後に隣接することが可能となる。
【0075】
最も駆動波形の設計が難しい小ドットに対して、小ドットは主走査方向の前後にドットoffが挟まれて出力されるので、小ドットの駆動波形が駆動波形周期Tに収まりきらない場合であっても小ドットを出力させることが可能となる。
【0076】
図9は、図1の構成を用いて淡インクの濃度を通常インクの1/4に希釈した濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおける入力値とドット出現率を表すグラフである。淡インクドットはドットoffに隣接しなければならないので淡インクドットの半分の階調値32において出現率50%でピークとなる。階調値33以上では通常インクドットが出力され、淡インクドットは減少するので、通常インクドットが出現する箇所において急に粒状性が劣化することはない。
【0077】
また、以上は多値誤差拡散処理に対するものであったが、同様に多値平均誤差最小法にも適用できる。
【0078】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0079】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0080】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0081】
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0082】
さらに、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
以上により本発明の実施の形態について説明した。なお、上述した実施形態は、本発明の好適な実施形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
【0084】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、多値誤差拡散において小ドットにドットoffを主走査方向の前後に隣接させることにより、駆動波形が駆動波形周期に収まりきらないドットを出力させることができる。さらに、濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおいて通常インクが使用され始める階調値(あるいは大小ドットを打ち分けるプリンタにおいて大ドットが使用され始める階調値)で生じる画質劣化を解消することができる。
【0085】
また、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法において、注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態を参照し、N値画像データを出力することで特定の量子化値の出現状態を変えることができ、画質への悪影響を解消する。
【0086】
また、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法において、量子化値“2”主走査方向の前後に量子化値“1”に挟まれて出力させることができ、画質への悪影響を解消する。
【0087】
また、同系色で濃度の異なるインクを用いることで3値以上の階調表現を可能とする装置において、3値出力の切り替り部で生じる粒状性劣化を解消し、良好な画質の出力画像結果を得ることができ、画質への悪影響を解消する。
【0088】
また、濃度の異なるインクにおいて濃度の薄いインクは濃度の濃いインクを1/3以下に希釈したインクを用いることで3値以上の階調表現を可能とする装置において、インクの切り替り部で生じる粒状性劣化を解消し、良好な画質の出力画像結果を得ることができ、画質への悪影響を解消する。
【0089】
また、吐出するインク量を制御することで3値以上の階調表現を可能とする装置において、安定して多値出力が難しい画像出力装置であっても安定して画像を形成し、良好な画質の出力画像結果を得ることができ、画質への悪影響を解消する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像処理装置のブロック構成を示す図である。
【図2】画像記録装置における、大中小ドットのドット径変調による4階調表現の出力ドットについて示す図である。
【図3】画像記録装置における、ドットoff・淡インク・通常濃度ドットの濃度変調による3階調表現の出力ドットについて示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における画像処理装置及び画像記録装置を用いて構成される画像入出力システムの構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における画像記録装置の構成を示す図である。
【図6】インクジェットヘッドの構成(4色)を示す図である。
【図7】インクジェットヘッドの構成(7色)を示す図である。
【図8】拡散係数の例を示す図である。
【図9】図1の構成を用いて淡インクの濃度を通常インクの1/4に希釈した濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおける入力値とドット出現率を表すグラフである。
【図10】ピエゾ素子PEとノズルNzの構造を示した図である。
【図11】インクが吐出される際のノズルNzの駆動波形と吐出されるインクIpとの関係を示した説明図である。
【図12】淡インクの濃度を通常インクの1/4に希釈した濃淡インクを用いたインクジェットプリンタにおける入力値とドット出現率の関係を表すグラフである。
【符号の説明】
401 画像入力装置
402 画像処理装置
403 画像記録装置(画像出力装置)
1 フレーム
2、3 ガイドレール
5 記録ヘッド
6 ガイド板
7 用紙
8 ドライブギヤ
9 スプロケットギヤ
10 プラテン
10a 送りノブ
11 プレッシャローラ
5Y、5M、5C、5K、5LY、5LM、5LC インクジェットヘッド
1001 量子メモリ
1002 比較判定部
1003 加算器
1004 誤差メモリ
1005 減算器
1006 入力端子
1007 出力端子
1008 誤差拡散部
In(x,y) 入力データ
Out(x,y) 出力データ
C(x,y) 補正データ
e(x,y) 誤差
E(x,y) 誤差成分データ
101 インク通路
PE ピエゾ素子
Nz ノズル
Ip インク粒子
T 駆動波形周期
Me メニスカス
Claims (10)
- 吐出するインク量を制御することで3値以上の階調表現を行う画像記録装置において、
最小ドットの駆動波形が駆動波形周期に収まらない画像記録装置に対し、
多値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いて3値(大小ドット・ドットoff)または4値(大中小ドット・ドットoff)に量子化し、該3値または4値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う画像処理装置であって、
注目画素の多値画像データに、周辺の既に量子化済みの画素の誤差を加えた補正データを出力する手段と、
前記注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態を参照する手段と、
N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、
前記補正データと、前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態と、量子化閾値と、を所定の条件にて比較し、小ドットはドットoffに主走査方向で挟まれて出現するN値画像データを出力する手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットではなく、かつ前記補正データが前記閾値Thr2以上の場合のとき、多値誤差拡散を用いて中ドットから大ドットまでのいずれかの量子化値を出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットであり、かつ前記補正データが前記閾値Thr1以上であり、かつ前記補正データが前記閾値Thr2未満の場合のとき、
小ドットを出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・小ドット・大ドット、またはドットoff・小ドット・中ドット・大ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2、またはThr1・Thr2・Thr3としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットである場合、
または前記補正データが前記閾値Thr1未満の場合、
または前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が小ドットではなくかつ前記補正データが前記閾値Thr2未満の場合のとき、
ドットoffを出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 淡インクの濃度を通常インクの1/3以下に希釈した濃淡インクを使用した画像記録装置に対し、
多値画像データを、多値誤差拡散処理または多値平均誤差最小法を用いて3値(濃淡ドット・ドットoff)に量子化し、該3値の夫々に対応したドットを用いて記録を行う画像処理装置であって、
注目画素の多値画像データに、周辺の既に量子化済みの画素の誤差を加えた補正データを出力する手段と、
前記注目画素に隣接する量子化済みの画素の量子化状態を参照する手段と、
N値画像データの生成に伴って発生する誤差を算出する手段と、
前記補正データと、前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態と、量子化閾値と、を所定の条件にて比較し、淡ドットはドットoffに主走査方向で挟まれて出現するN値画像データを出力する手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットではなく、かつ前記補正データが前記閾値Thr2以上の場合のとき、多値誤差拡散を用いて濃ドットを出力すること特徴とする請求項5記載の画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットであり、かつ前記補正データが前記閾値Thr1以上であり、かつ前記補正データが前記閾値Thr2未満の場合のとき、
淡ドットを出力することを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。 - 前記条件は、
量子化値をドットoff・淡ドット・濃ドットとし、
量子化閾値をThr1・Thr2としたとき、
前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットである場合、
または前記補正データが前記閾値Thr1未満の場合、
または前記注目画素の主走査方向に隣接する量子化済みの画素の量子化状態が淡ドットではなくかつ前記補正データが前記閾値Thr2未満の場合のとき、
ドットoffを出力することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 請求項1乃至8のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能を有する画像記録装置。
- 請求項1乃至8のいずれか1項記載の画像処理装置の各手段の機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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