JP4534942B2 - 画像処理装置、画像出力装置、及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像出力装置、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像出力装置、及びプログラムに関し、特に、多階調画像データを低階調画像データに変換する画像処理装置、画像出力装置、及びプログラムに関するものである。
現在、複数のノズルが配列された記録ヘッドを備え、ノズルから液体のインク滴を吐出して画像の記録を行うインクジェット方式のプリンタが広く普及している。インクジェット方式のプリンタは、構造が簡単で印字の音が小さく、写真画像など多階調画像を高画質に記録することができる。
最近では、比較的長尺の記録ヘッドを有し、高速印字を可能にしたプリンタが開発されている。このようなプリンタにおいては、高速印字ができるという利点がある一方で、長尺化により各ノズルの吐出特性(インク吐出量や吐出方向)の均一性を保つことが難しく、画質が低下する、という問題がある。具体的には、ドットが大きい部分や隣接ドットが近くなってしまっている箇所では他の部分に比べて濃度が高く、黒スジが発生し、またドットが小さい部分や隣接ドットとの距離が離れてしまっている箇所では他の部分に比べて濃度が低下して白スジが発生してしまう。また、ノズルの吐出特性のばらつきにより、黒スジや白スジだけでなく濃度の偏り(濃度勾配)も発生する。
記録ヘッドを主走査方向に走査させつつ、記録用紙を副走査方向に移動させて印字するPWA(Partial Width Array)方式のインクジェットプリンタでは、マルチパス記録方式が広く採用されている。マルチパス記録方式では、記録ヘッドのノズルの配列方向に記録媒体を微小移動させ該ノズルの配列方向と交差する方向に該記録ヘッドを複数回走査(マルチパス)することにより、異なるノズル群で記録媒体の同一領域に間引かれた画像を補完的に記録して画像を完成させる。これにより、記録ヘッドのノズル毎の吐出特性のばらつきが分散され、画質の低下が防止される。しかしながら、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッドを持ち、記録ヘッドは固定して記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA(Full Width Array)方式のインクジェットプリンタでは、マルチパス印字を行うことができないため、ノズル吐出特性のばらつきは特に大きな問題となる。
このような問題を解決するため、主走査方向と副走査方向とで異なる出力精度をもつプリンタを使用する場合に濃度ムラやスジを目立たなくする装置として、規定の閾値範囲内で相対的に中間階調から高階調となる領域において局所的に非周期的な閾値配列特性を持ち、かつプリンタの出力精度が相対的に低い走査方向にドットが優先的に連なって順次成長するような非等方的な閾値配列特性を持つようにディザ処理の基準閾値配列を設定する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−16803号公報
しかしながら、上記従来の画像処理装置の技術を用いて処理した画像データに基づいて印字すると、色の微妙な変化に乏しい画像では、中間階調部分において原画像に存在しない線状の模様、いわゆるワーム・テクスチャが現れやすい、という問題がある。これは、ドットが連なって順次成長するような非等方的な閾値配列特性を持つようにディザ処理の基準閾値配列が設定されているためである。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、画像出力装置の出力特性のばらつきに起因するスジの発生を抑制する、あるいはスジを目立たなくさせることができ、画質を向上させることができる画像処理装置、画像出力装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換処理する画像処理装置であって、ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換処理するものである。
a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理。
このように変換された低階調画像データを用いて画像を出力すれば、画像出力装置の出力特性のばらつきに起因するスジの発生を抑制する、あるいはスジを目立たなくさせることができ、画質を向上させることができる。
図15は、一般的なドットサイズで印字するインクジェットプリンタにて面積率(単位面積あたりのドット密度)を、5%から100%まで5%ずつ順に変化させて画像を出力したときの、各面積率に対するスジ発生レベルの一例をグラフ化したものである。スジは、インク滴を吐出するノズルの吐出特性(インク吐出量や吐出方向)のばらつきにより発生するものであり、スジ発生レベルは0から4までの官能評価値で表されている。レベル0は「スジがあることがわからない」レベルであり、レベル1は「スジはわかるが気にならない」レベルであり、レベル2は「少し気になる」レベルであり、レベル3は「気になる」レベルであり、レベル4は「ひどく気になる」レベルである。
図15に示される例では、面積率が30〜90%程度の中濃度(中密度)の場合には、比較的スジが気になるレベルとなっており、面積率が30%以下の低濃度(低密度)、あるいは面積率が90%以上の高濃度(高密度)の場合には、スジが発生してもあまり気にならない許容限界以下のレベルに収まっている。
これは、高濃度部においては、ドットの間隔が密なため、スジが発生しやすい部分がドットで埋まってしまいスジの発生が抑えられるためであり、低濃度部においては、ドット密度が低く各ドットが分散して配置されるため、多少スジが発生したとしても、もともとドット密度が低く間隔が開いているので、スジが見えづらいためである。
従って、図16に示すように、ドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と、ドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで画像を形成すれば、すなわち、多階調画像データを高密度部分と低密度部分とで画像を形成するための低階調画像データに変換して画像出力に用いれば、スジの発生を抑える、あるいはスジを目立たなくさせることができる。
本発明は、この原理に基づき、ドットサイズが異なる複数種のドットで画像を出力する場合にも適用可能に構成したものである。
図17は、ドットサイズの大きな大ドット、大ドットよりもドットサイズの小さな小ドットの各々について、ドット密度を順に変化させて画像を出力したときの各面積率に対するスジ発生レベルの一例をグラフ化したものである。
大ドットのスジ発生レベルは曲線L1で示され、小ドットのスジ発生レベルは曲線L2で示されている。なお、横軸はドットの密度であって濃度ではない。従って、同じドット密度ではあっても、大ドットと小ドットとでは小ドットの方が隣接するドット間の間隔が広くなるため、濃度に違いが出る。例えば、小ドットの100%とは、印字できる位置すべてに小ドットを打ったことを表すが、ドットサイズが小さいため、このときの濃度は大ドット100%で印字した場合より濃度は薄くなる。従って、大ドットのスジ発生レベルを示す曲線L1と、小ドットのスジ発生レベルを示す曲線L2とでは、その特性が異なるものとなる。
大ドットではドット密度Aまではスジは許容できる(R1の領域)。小ドットの場合には、ドット密度Bまではスジが許容できる(R3の領域)。さらに、大ドットの場合には、ドット密度がある程度高くなりドット密度Cを越えると印字ドットが隣接ドット同士で重なって印字されるため、スジが目立たなくなる(R2の領域)。ところが、同じドット密度(ドット数)で印字しても小ドットの場合には大ドットよりも間隔(白地)が広くなるため、スジが目立ちにくくなるドット密度は大ドットの曲線L1と比較して100%に近い高密度になってからである(R4の領域)。
従って、本発明では、このようにドットサイズに応じて異なる特性を利用して、多階調画像データを低階調画像データに変換し、スジの発生を抑える。すなわち、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットの出現率が非常に高いため、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成されるように変換する。中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットと所定サイズ以上のドットが混在するが、小ドットの出現率が高いため、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成されるように変換する。低濃度階調域では、小ドットしか出現せず、しかもその出現率は低いため、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように変換する。このように変換処理するため、スジの発生を抑えることができる。
なお、ワームテクスチャは連なったドットが少しづつずれて連続していく形状のものであるが、本発明の高密度な部分による横線構造でそれが分断されるためワームテクスチャのような模様は出現しにくい。
また、本発明の画像処理装置では、ディザ処理と誤差拡散処理とを組み合わせて多階調画像データを変換する。ディザ処理や誤差拡散処理の過程で行われるマスク処理により、高密度な部分を形成するための低階調画像データに変換ことができ、誤差拡散処理を行うことにより、ドットが分散された低密度な部分を形成するための低階調画像データに変換することができる。
なお、マスク処理ではドット出現率は所定値未満となるようなマスクパターンが用いられるが、この所定値は、スジの発生を抑えることができる値とすることができ、例えば、所定サイズ未満のドットの、スジ発生レベルの許容限界に相当するドット密度としてもよい。
なお、前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記低階調画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定することもできる。
このように、所定階調値および第3閾値の少なくとも一方を設定することにより、画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配を無くすことができる。なお、この画像出力装置は、インクジェット方式の画像出力装置であってもよいし、静電プロセスを用いる電子写真方式の画像出力装置であってもよく、特に限定されない。
本発明の画像出力装置は、多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換処理する画像処理手段であって、ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換処理する画像処理手段と、前記画像処理手段により変換された低階調画像データに基づいて、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を出力する画像出力手段と、を含んで構成されている。
a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理。
本発明の画像出力装置は、画像処理手段と画像出力手段とにより構成されている。画像処理手段は、上記本発明の画像処理装置と同様に作用する。画像出力手段は、画像処理手段で変換された低階調画像データに基づいて画像を出力する。
本発明の画像出力装置も、本発明の画像処理装置と同様に作用して多階調画像データを低階調画像データに変換し、該低階調画像データに基づいて画像を出力することができるため、画像出力手段の出力特性のばらつきに起因するスジの発生を抑制する、あるいはスジを目立たなくさせることができ、画質を向上させることができる。
前記画像出力手段は、インク滴を吐出するノズルが複数配列された記録ヘッドにより構成され、前記画像処理手段により変換された低階調画像データに基づいて該ノズルからインク滴を吐出させて画像を出力するものであってもよい。
すなわち、本発明の画像出力装置は、インクジェット方式の画像出力装置とすることができる。なお、この画像出力装置は、記録ヘッドを主走査方向に走査させつつ、記録用紙を副走査方向に移動させて印字するPWA方式の画像出力装置であってもよいし、記録用紙の幅にほぼ等しい幅を有する長尺状の記録ヘッドを持ち、記録ヘッドは固定して記録媒体のみを搬送しながら記録を行う、いわゆるFWA方式の画像出力装置であってもよい。
このように、本発明の画像出力装置が、インクジェット方式の画像出力装置である場合には、前記所定方向は、前記ノズルの配列方向とすることができる。
これにより、ノズルの吐出特性のばらつきに起因するスジの発生をなくすことができる。なお、ここでノズルの吐出特性とは、例えばノズルのインク吐出量や吐出方向をいう。
なお、マスク処理ではドット出現率は所定値未満となるようなマスクパターンが用いられるが、この所定値は、スジの発生を抑えることができる値とすることができ、例えば、所定サイズ未満のドットの、スジ発生レベルの許容限界に相当するドット密度としてもよい。
ここで、前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記ノズルの吐出特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定することもできる。
これにより、ノズルの吐出特性のばらつきに起因する濃度勾配を無くすことができる。
なお、本発明の画像出力装置は、上記インクジェット方式の画像出力装置に限定されず、静電プロセスを用いる電子写真方式の画像出力装置とすることも可能である。
本発明のプログラムは、コンピュータに、多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換する処理であって、前記多階調画像データを低階調画像データに変換する処理において、ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理を実行させるものである。
a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理。
本発明のプログラムも、本発明の画像処理装置と同様に作用するため、画像出力装置の出力特性のばらつきに起因するスジの発生を抑制する、あるいはスジを目立たなくさせることができ、画質を向上させることができる。
なお、前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記低階調画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定することもできる。
このように設定すれば、画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配を無くすことができる。
以上説明した如く本発明の画像処理装置、画像出力装置、及びプログラムによれば、画像出力装置の出力特性のばらつきに起因するスジの発生を抑制する、あるいはスジを目立たなくさせることができ、画質を向上させることができる、という優れた効果を奏する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るインクジェット方式の画像出力装置10の主要構成を示したブロック図である。この画像出力装置10は、ドットサイズの異なる複数種類のドット(ここでは、ドットサイズの大きな大ドットおよびドットサイズが大ドットより小さい小ドットの2種類のドット)により多階調記録が可能であり、制御装置12、画像処理装置14、入力インタフェース16、ヘッドドライバ18、記録ヘッドアレイ20、モータドライバ22、用紙搬送装置24、及びメンテナンス装置26により構成されている。
制御装置12は、CPU、ROM、及びRAMにより構成され、CPUがROMに格納されているプログラムを実行することにより、画像出力装置10の画像出力動作全般を制御する。
入力インタフェース16は、外部の端末装置30と接続され、端末装置30から複数の画素データからなる多階調画像データを入力する。入力された多階調画像データは制御装置12に出力され、制御装置12のRAMに記憶される。
記録ヘッドアレイ20には、記録用紙の幅に等しい幅を有し、インク滴を吐出する複数のノズルが配列されている。記録ヘッドアレイ20にはヘッドドライバ18が接続され、該ヘッドドライバ18により駆動される。ヘッドドライバ18には、記録ヘッドアレイ20を駆動するための電力が不図示の電源からから供給される。ヘッドドライバ18は、記録ヘッドアレイ20の各ノズルに対応して設けられた圧電素子に制御装置12からの制御信号に応じて所定の波形の駆動電圧を印加することにより、各ノズルからインク滴を吐出する。ここでは、駆動電圧の波形を異ならせることによって、ドットサイズの異なる複数種のドットを吐出する。また、ノズルからインク滴を吐出しない場合(滴なし)には、ドットが形成されないような波形の電圧を印加することもできる。
モータドライバ22は、用紙搬送装置24及びメンテナンス装置26に接続され、制御装置12からの制御信号に基づいて用紙搬送装置24及びメンテナンス装置26を駆動する。
用紙搬送装置24は、モータドライバ22により駆動され、記録媒体としての用紙を搬送する。本実施の形態の画像出力装置10は、記録ヘッドアレイ20は固定したままインク滴を吐出させ、記録媒体のみを搬送して画像を形成する。
メンテナンス装置26は、モータドライバ22により駆動され、記録ヘッドアレイ20等をクリーニングする。
画像処理装置14は、端末装置30から入力した多階調画像データをディザ処理や誤差拡散処理を行うことにより低階調画像データに変換する。変換して得られた低階調画像データは、制御装置12に出力され、制御装置12は該低階調画像データに基づいてヘッドドライバ18及びモータドライバ22に制御信号を出力する。これにより画像が出力される。
なお、本実施の形態で扱う多階調画像データは、原画像(濃淡画像)を構成する多数の画素の各々の階調を表す8ビットから成るデジタルのデータとし、0〜255の範囲内の値を表す。また、ここでは、多階調画像データにおいて、黒データ(最高濃度データ)は「0」で表され、白データ(最低濃度データ)は「255」で表されため、多階調画像データの値が0に近いほどその画素は高濃度となり、255に近いほど低濃度となる。画像処理装置14では、この8ビットの多階調画像データを、大ドットを形成する大ドットデータ「0」、小ドットを形成する小ドットデータ「1」、及びドットを形成しない滴無しデータ「2」の低階調画像データに変換する。
図5は、従来の一般的な多値誤差拡散処理により多階調画像データを量子化して低階調画像データに変換して印字する場合の、入力階調値(多階調画像データ)に対する大小ドットの平均出現率(出現率はドット密度に相当する)特性を示した図である。
図5において、太線Laが大ドットの出現率を示し、細線Lbが小ドットの出現率を示す。同図に示すように、入力階調値の低濃度域では小ドットのみで階調が表現される。入力階調値が高濃度になるにつれ小ドットの個数(ドット密度)がしだいに増加し、小ドットが100%になったところで、大ドットが出現する。そして、小ドット100%より高濃度側では、入力階調値の濃度が高くなるにつれ、小ドットの出現率が減少し、大ドットの出現率が増加する。入力階調値が最高濃度になると、大ドットの出現率が100%となる。すなわち、小ドット100%より高濃度側では小ドットを大ドットに置き換えることにより、より高濃度の階調を表現する。
図6は、図5で示した入力階調値に対するドット出現率特性において、小ドット及び大ドットの特性が図17に示した特性である場合に、どの領域でスジが目立つかを説明した図である。小ドット出現率がB%から略100%の間の領域tではスジ発生レベルの許容範囲を超える(実際には、小ドットが100%に極めて近い部分ではスジ発生レベルは低下するがここでの図示は省略する)。また、大小ドットが混在する階調域では大ドットのドット密度がA%以上C以下の領域sではスジ許容を超える。
従って、本実施の形態の画像処理装置14では、階調領域sと階調領域tにおいてスジが発生しないように、多階調画像データを低階調画像データに変換する。
図2は、画像処理装置14の機能的な構成を示したブロック図である。画像処理装置14は、ディザ処理部40、誤差拡散処理部42、ディザテーブルメモリ44、及び印字マスクテーブル48を含んで構成されている。
ディザ処理部40は、ディザテーブルメモリ44に格納されている、ディザ処理に用いられる閾値テーブル(以下、ディザテーブルと呼称する)を用いて入力インタフェース16を介して入力された多値画像データにディザ処理を施す。ディザ処理部40は、多階調画像データのうち、0(黒)から予め画像処理装置14に設定された階調値(この階調値は0〜255の範囲内の値であり、以下、この階調値を中間閾値Xaと呼称する。)までの多階調画像データを対象として、ディザ処理を施す。このディザ処理により、0から中間閾値Xaまでの多階調画像データが0またはXaに二値化される。従って、このディザ処理部40では、中間閾値Xaを越える階調値の多階調画像データには何の処理も施されない。
ディザテーブルメモリ44には、上述したようにディザ処理部40でのディザ処理に用いられるディザテーブルが格納されている。このディザテーブルは、1から中間閾値Xaまでの数値がディザ閾値としてマトリクス状に配列されたマトリクステーブルである。ここでは、中間閾値Xaがディザテーブルの最大値となる。
図3は、ディザテーブルメモリ44に格納されているディザテーブルの一例を示した図である。このディザテーブルは6行6列のディザテーブルであって、横方向(行方向)は記録ヘッドアレイ20のノズル配列方向(主走査方向)に対応し、縦方向(列方向)は用紙搬送方向(副走査方向)に対応している。各ディザ閾値は、左上端部からノズル配列方向にドットが連なって線状となり、さらにその線の太さが徐々に太くなるように配置されている。なお、このディザテーブルでは、2行目以降の行については、ディザ閾値の配列に起因する周期性が生じないように、ディザ閾値が各々の行の中で若干ランダムに配置されている。
誤差拡散処理部42は、ディザ処理部40から受け取った、0及びXa〜255までの階調値の多階調画像データに誤差拡散処理を施し、0(大ドット)、1(小ドット)、2(滴なし)の低階調画像データに変換する。本実施の形態では、第1閾値、第2閾値、および第3閾値の3つの閾値、およびマスクパターンを用いて誤差拡散処理を行う。
印字マスクメモリ48には、誤差拡散処理部42で用いられるマスクパターンが格納されている。
図4は、印字マスクメモリ48に格納されているマスクパターンの一例である。マスクパターンにはマスク値1がノズルの配列方向に沿って集中的に配置されている。マスク値1が配置されている部分は、ドット形成位置となる。また、それ以外マスク値0が配置されている部分はドット形成禁止位置(以下、禁止位置と呼称)となる。図4に示したマスクパターンは、4×4領域に対して禁止位置が5箇所であるため、ドット出現率が(1−5/16)=11/16≒69%となるマスクである。
なお、上記ディザ処理部40及び誤差拡散処理部42は、上記機能をCPUがプログラムを実行することにより実現するマイクロコンピュータで構成してもよいし、それぞれの機能を有するハードウェアで構成してもよい。以下では、ディザ処理部40及び誤差拡散処理部42をマイクロコンピュータで構成した場合を例に挙げて説明する。
図7および図8は、画像処理装置14で実行される、多階調画像データを低階調画像データに変換する変換処理の流れを示したフローチャートである。
ここでは、多階調画像データとして注目画素毎の画素データ(注目画素データp)を処理対象としてディザ処理や誤差拡散処理を行い、低階調画像データとして出力値qを生成する。出力値qは、前述したように、0(大ドット)、1(小ドット)、2(滴なし)のいずれかの値をとる。
ステップ100では、制御装置12のROMに予め記憶されている閾値を読み出して設定する。ここでは、中間閾値Xa、第1閾値th1、第2閾値th2、および第3閾値Xbが設定される。中間閾値Xaには、図6で示される大ドットのドット密度がA%となる入力階調値aを設定する。第3閾値Xbには、小ドット出現率がB%となる入力階調値bを設定する。なお、図6に示すように、小ドット出現率がB%となる入力階調値にはb’も存在するが、ここではbを設定する。なお、入力階調値a、bは、予め実験等により求めておくことができる。さらに、第1閾値th1には、図6における入力階調値bより低濃度側の階調値を設定し、第2閾値th2には、入力階調値bからb’の間であって、従来の誤差拡散処理では小ドットが100%の出現率となる階調値を設定する。
ステップ102では、制御装置12のRAMから、処理対象の多階調画像データ(注目画素データp)を読み込む。
ステップ104では、ディザテーブルメモリ44に格納されているディザテーブルから注目画素データpに対応するディザ閾値THnを読み込む。なお、nは、ディザテーブルに配列されたディザ閾値の各々を示す添え字である。図3に示した例では、ディザテーブルが6行6列のマトリクステーブルであるため、nは、0から35までの値をとる。
ステップ106では、注目画素データpの値が中間閾値Xaを越えているか否かを判断する。ここで、注目画素データpが中間閾値Xa以下であると判断した場合には、ステップ108で、注目画素データpがディザ閾値THnを越えているか否かを判断する。
ステップ108で、注目画素データpがディザ閾値THn以下であると判断した場合には、ステップ110で、注目画素データpに0を代入する。
また、ステップ108で、注目画素データpがディザ閾値THnを越えていると判断した場合には、ステップ112で、注目画素データpに中間閾値Xaの値を代入する。
上記ステップ104からステップ112までの処理がディザ処理である。このディザ処理では、多階調画像データのうち0から中間閾値Xaまでの階調値の多階調画像データを対象としてディザ処理が施され、0またはXaに二値化される。
ステップ110またはステップ112の処理後、あるいはステップ106で注目画素データpの値が中間閾値Xaを越えていると判断した場合には、ステップ114に移行する。すなわち、もとの多階調画像データのうち、0からXaまでの階調値の多階調画像データは0またはXaのいずれかに変換され、Xaから255までの階調値の多階調画像データは元の階調値が維持された状態で、以降の誤差拡散処理が開始される。
ステップ114では、注目画素データpに誤差e(x、y)を加算する。
誤差拡散処理では、注目画素データpを低階調画像データに変換したときに生じた誤差を周辺画素の各々に所定の割合で拡散する。ここで、誤差e(x、y)は、注目画素データpの画素位置(x、y)に対して周辺画素から拡散され累積された誤差である。この誤差e(x、y)を注目画素データpに加算することによって補正された注目画素データp(以下、補正データpと呼称)を算出する。
ステップ116では、補正データpが第2の閾値th2を越えているか否かを判断する。ここで否定判断した場合には、ステップ128で出力値qに0(大ドット)を代入する。
ステップ116で肯定判断した場合には、ステップ118で、補正データpが第1閾値th1を越えているか否かを判断する。ここで肯定判断した場合には、ステップ126で出力値qに2(滴なし)を代入する。
ステップ118で否定判断した場合には、ステップ120で、補正データpが第3閾値Xbを越えているか否かを判断する。ここで肯定判断した場合には、ステップ124で出力値qに1(小ドット)を代入する。
ステップ120で否定判断した場合には、ステップ122に移行し、印字マスクメモリ48に格納されているマスクパターンでマスク処理する。具体的には、マスクパターンにおける補正データp(注目画素データp)の画素位置(x、y)のマスク値M(x、y)が1か0かを判断し、M(x,y)が1である場合には、ステップ124で、出力値qに1(小ドット)を代入し、M(x,y)が0である場合には、ステップ126で、出力値qに2(滴なし)を代入する。
ステップ130では、補正データpの値と、画素値R(q)との差分(誤差)を算出する。なお、画素値R(q)は、上記で求められた出力値qの関数であって、出力値q=0のときには、R(q)=0となり、出力値q=1のときには、R(q)=127となり、出力値q=2のときには、R(q)=255となる関数である。そして、求めた誤差eを周辺画素に拡散する。
すなわち、上記誤差拡散処理では、ディザ処理後の注目画素データpを補正した補正データpが示す濃度が、第1閾値th1が示す濃度より低い場合には出力値qは2(滴なし)となり、第2閾値th2が示す濃度より高い場合には出力値qは0(大ドット)となる。また、補正データpが、第1閾値th1と第3閾値Xbとの間にある場合には、出力値qは1(小ドット)となり、第3閾値Xbと第2閾値th2との間にある場合には、出力値qはマスク処理されてB%以下の出現率で1(小ドット)となる。
ステップ130の処理が終了した後は、ステップ100に戻って次の注目画素データpについて上記と同様の処理を繰り返し、全ての多階調画像データを低階調画像データ(出力値q)に変換する。
このような変換処理により、多階調画像データ(入力階調値)と小ドット及び大ドットの出現率の関係は、図9に示すようになる。図9において、太線La’が大ドットの出現率を示し、細線Lb’が小ドットの出現率を示す。同図から明らかなように、入力階調値b〜b’の中濃度域(図6の領域tに相当)は小ドット及び大ドットが混在するが、小ドットのドット出現率はB%を越えず、上記で説明したように、マスク値1がノズルの配列方向に沿って集中的に配列されたマスクパターンでマスク処理されて、集中的に形成されるものであるため、図17で示した特性から明らかなように、スジの発生が抑えられる。
また、図6と比較すると、中濃度域では、小ドットの出現率が抑えられる代わりに大ドットがより低濃度側から出現する。これは、上記マスクパターンによるマスク処理よって小ドットの出現率がB%までに抑えられたときに、抑えられた分だけ誤差が拡散されるためである。すなわち、上記誤差拡散処理では、小ドットを形成しない代わりに誤差を拡散し、該誤差で補正した補正データにより周辺の画素で大ドットを分散的に形成して階調値を補償している。従って、ここで出現する大ドットは、誤差拡散によって分散的に出現するものであるため、図17で示した特性から明らかなように、スジの発生が抑えられる。
一方、入力階調値aより高い濃度の高濃度域(図6の領域sを含む)では、上記ディザテーブルによるディザ処理により、大ドットがノズル配列方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成されることになるため、スジの発生が抑えられる。なお、この高濃度域では、小ドットも混在するが、小ドットは誤差拡散処理により分散されて形成されるため、スジの発生には影響ない。
また、入力階調値bより低い低濃度域は小ドットのみで形成され、且つ誤差拡散処理により分散されて形成されるため、この領域は従来と同様スジはほとんど発生しない。
また、入力階調値aからb’までの階調域は、従来と同様に誤差拡散処理されて低階調画像データが形成されるが、この階調域は図6に示したようにスジが発生する階調域ではないため問題ない。
なお、図5、6、9において、大ドットのドットサイズによっては(ドットサイズが小さくなると)、大ドットの出現率La、La’が若干低濃度側にシフトし、このシフトに伴って入力階調値aが入力階調値b’より低濃度側にシフトする場合もある。このような場合には、上記変換処理を行うと、上記実施の形態で示した場合に比べて大ドットの出現率がより低濃度側から急激に増加することになるが、この場合であっても、大ドットは出現率Aまでは分散的に形成され、これを越えると集中的に形成されるようになるため、スジの発生を抑えることができる。また、入力階調値aが入力階調値b’より低濃度側にシフトしないように、ドットサイズを調整してもよい。
なお、ドットが集中的に配置される高密度な部分とドットが分散されて配置される低密度な部分から構成されるドットパターンでは、原理的には周期的な万線スクリーン状の模様が現れることになるが、解像度が高く該スクリーン状の模様が細かな周期で発生する場合にはほとんど視認されることはない。解像度があまり高くない場合には、該万線スクリーン状の模様が視認されることもあるが、ワーム・テクスチャのように気になるものではない。
以上説明したように、高濃度階調域では、大ドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、小ドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と大ドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、小ドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、多階調画像データを低階調画像データに変換するようにしたため、ノズルの吐出特性のバラツキによるスジの発生が抑えられる。
なお、上記実施の形態では、図3に示したようなディザテーブルを繰り返し用いてディザ処理する例について説明したが、このとき、例えば図10に示されるように、ディザテーブルの6行分の画素データに対するディザ処理が終了する毎に、ディザテーブルをノズル配列方向にk列(ここで、kは1以上6未満)シフトさせて用いて次の6行分の画素データをディザ処理するようにしてもよい。これにより、ノズル配列方向で、ディザテーブルのディザ閾値の配列に起因する周期性が生じないように、すなわち6×6の各領域のつなぎ目が視認されないようにすることができる。
また、上記実施の形態では、6行6列のディザテーブルを用いてディザ処理する例について説明したが、これに限定されず、他の行数及び列数のディザテーブルを用いてもかまわない。また、マスクパターンも、4行4列のマスクパターンを用いてマスク処理する例について説明したが、これに限定されず、他の行数及び列数のマスクパターンを用いてもかまわない。
また、図3に示したディザテーブルに配列されたディザ閾値やマスクパターンのマスク値は、一例であって、上記数値及び配置に限定されない。
また、上記実施の形態では、予め定められたディザテーブル及び中間閾値Xa、第3閾値Xbを用いて処理する例について説明したが、本実施の形態では、ディザテーブル及び中間閾値Xa、Xbを可変にして変換処理することもできる。
この場合には、図11に示すように画像処理装置を構成し、上記実施の形態の画像処理装置14の構成に加えて、X値メモリ46を設ける。
X値メモリ46には、図12に示されるように、記録ヘッドアレイ20に配列されたノズル20aをその配列順に複数の群に分割したときの各ノズル群に対応して中間閾値Xiが記憶されている。iは、ノズル群の各々を示す添え字である。各ノズル群の中間閾値Xiは、予め実験等により好適な値を求め記憶しておく。この中間閾値Xiを上記中間閾値Xaに代えて用いる。
変換処理時にノズル群毎にX値メモリから中間閾値Xiを読み出して設定すればよい。中間閾値Xiをノズル群毎に可変とすることにより、ディザテーブルのディザ閾値も変化するが、これはディザテーブルメモリ44に全て格納しておけばよい。
このようにディザテーブルのディザ閾値を予め定められた基準となる中間閾値Xに対応する基準ディザテーブルを記憶しておき、ディザ処理時にノズル群毎にこの基準ディザテーブルに各ノズル群毎の中間閾値Xiを乗算してディザ閾値を求めて使用してもよい。演算式は、以下のような演算式を用いることができる。
th=Xi×THn/X
ここで、Xは上述したように基準ディザテーブルを構成するディザ閾値の最大値であって、予め定められた基準となる中間閾値を示す。THnは0〜Xまでの値をとり、THnをXで除算する(THn/X)ことによって、基準ディザテーブルに配列されている各ディザ閾値の最大値Xに対する比率を求めることができる。従って、THn/Xは0から1までの値をとる。更にTHn/Xに、各ノズル群毎に定められた中間閾値Xiを乗算することにより、中間閾値Xiに応じたディザ閾値thを求めることができる。
これをディザ処理に用いることによって、ノズルの特性に応じた中間閾値を用いてディザ処理を行うことができる。
なお、ここで、各ノズル群に対応した中間閾値Xiの導出方法の一例を説明する。
まず、大ドットの面積率(単位面積あたりのドット密度)を、例えば、5%から100%まで5%ずつ順に変化させたときの、それぞれの面積率の画像(以下、階調ステップ画像と呼称する)を表す多階調画像データを作成する。この多階調画像データの各々を中間閾値を変化させながら上記実施の形態と同様にディザ処理を行い、その後、通常の誤差拡散処理を行って二値化する。ここでは、複数種のドットが形成されるような低階調画像データは生成せず、大ドットのみで画像を形成する二値画像データを生成する。これにより、各中間閾値毎の二値画像データを生成する。生成した二値画像データの各々に基づいて実際に階調ステップ画像を形成し、形成した階調ステップ画像の各々の濃度(光学濃度)を測定する。
図13は、上記各面積率の多階調画像データについて、中間閾値を124から234まで所定の割合で変化させたときの二値画像データを該中間閾値の各々に対応させて形成し、該形成した二値画像データに基づいて形成された階調ステップ画像の各々の測定濃度をプロットしたグラフの一例である。
このグラフから明らかなように、面積率60%のときに、中間閾値の変化に対する測定濃度の変化量が大きくなる。変化量が大きいところで中間閾値を調整するほうが容易なため、ここでは、この変化量の大きい面積率60%に着目して、以下のように中間閾値を導出する。
まず、面積率60%の階調ステップ画像を中間閾値を変化させながら第1の実施の形態と同様の二値化処理により形成し、該形成した画像の、記録ヘッドアレイ20に配列されたノズル20aを、図12に示すようにノズル配列順に複数個のノズル群に分割したときの各ノズル群に対応する領域の濃度(平均濃度)を測定する。
図14は、中間閾値を170、180、190、及び200として形成した階調ステップ画像のノズル配列方向の濃度プロファイルを示したグラフである。ここでは、ノズル配列順に7個のノズル群に分割したときの各ノズル群毎の測定濃度がプロットされている。
図14から明らかなように、濃度がノズル群毎に異なっており、濃度勾配が発生している。この濃度勾配は、ノズル群毎にインクの吐出方向や吐出量が異なるために発生する。従って、この濃度プロファイルに基づいて、濃度勾配が無くなるように(すなわち、各ノズル群に対応する領域の濃度が一定となるように)、中間閾値を決定する。
例えば、全ノズル群に対応する領域の濃度を0.8にする場合、第4ノズル群では、図示されるように中間閾値を180と190の間の値の186程度にすればよい。他のノズル群も同様に、濃度が0.8になるように中間閾値を決定することができる。
このように、ノズル配列方向の濃度プロファイルに基づいて、各ノズル群の中間閾値Xiを決定し、決定した中間閾値XiをX値メモリ46に記憶しておく。なお、中間閾値Xiに応じて、大ドットがノズルの配列方向に連なって帯状に形成される高密度な部分の太さが変化する。
なお、第3閾値Xbも、中間閾値Xaと同様にノズル配列方向の濃度プロファイルに応じて可変とすることができる。具体的には、小ドットのみで画像を形成するための二値画像データを、従来と同様に誤差拡散処理を行って求め、該二値画像データに基づいて画像を形成して各ノズル群毎に図17に示すようなスジ発生レベルとドット密度との関係を求める。そして、スジ発生レベルの許容限界を各ノズル群毎に求め、この許容限界に相当する入力階調値を各ノズル群毎に求めることによって、各ノズル群毎に第3閾値Xbを求めることができる。
以上説明したように、ノズル配列方向の濃度勾配が無くなるように各ノズル群のインク吐出特性に応じて中間閾値や第3閾値を決定し、該決定した中間閾値や第3閾値を用いて変換処理を行うようにすれば、ノズル配列方向の濃度勾配が無くなり、よりいっそう画質を向上させることができる。
なお、ここでは、記録ヘッドアレイ20に配列されたノズル20aを、配列順に複数の群に分割したときの各ノズル群毎に中間閾値や第3閾値を求めたが、これに限定されず、例えば、1ノズル毎に中間閾値や第3閾値を求めて変換処理を行うようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、1画素データ毎にディザ処理及び誤差拡散処理を連続して行う例について説明したが、これに限定されず、例えば、まず多階調画像データを構成する全ての画素データあるいは所定単位毎(例えば1ラスタ毎、1頁単位毎)の画素データについてディザ処理を行ってから、その後まとめて誤差拡散処理を行うようにしてもよい。後者のように処理する場合には、ディザ処理後の画素データを一時的にバッファメモリに格納しておき、ディザ処理された画素データを該バッファメモリから順に読み出して誤差拡散処理を行えばよい。
さらにまた、上記実施の形態では、インクジェット方式の画像出力装置を例に挙げて説明したが、これに限定されず、例えば、静電プロセスを用いる電子写真方式の画像出力装置(レーザプリンタ)に適用することもできる。レーザプリンタの場合であっても、例えば、転写ベルトの撓み状態、感光体ドラムの周期的な変動や傾き等、装置側の状態によって、白スジが出たり、濃度勾配が発生したりする。従って、この装置の状態(出力特性)を予め測定しておき、該出力特性に応じて中間閾値や第3閾値を求め、上記実施の形態と同様に処理することにより、スジや濃度勾配が発生しない高品質な画像を形成することができる。
また、上記実施の形態では、最高濃度(黒)の階調値を最小階調値「0」で表し、階調値が大きくなるに従って低濃度となる(白に近くなる)多階調画像データをディザ処理及び誤差拡散処理する例について説明したが、階調値がこれとは逆の多階調画像データ、すなわち、最低濃度(白)の階調値を最小階調値「0」で表し、階調値が大きくなるに従って高濃度となる(黒に近くなる)多階調画像データであっても、上記と同様にディザ処理及び誤差拡散処理を施すことができ、同様の効果が得られる。
また、上記実施の形態では、図6に示すように、高濃度域(大ドットの出現率がA%以上C%未満)の領域sでスジが発生しやすい、としてA%に相当する入力階調値aを中間閾値Xaに設定して変換処理を行う例について説明したが、この高濃度域は大ドットと小ドットとが混在する領域であるため、スジが発生しやすい許容限界に相当する入力階調値がaから若干ずれる場合がある。従って、予め実験等により大小ドットが混在する場合の許容限界を求めておき、この許容限界に応じて中間閾値Xaを設定するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態に係るインクジェット方式の画像出力装置の主要構成を示したブロック図である。 画像処理装置の機能的な構成を示したブロック図である。 ディザ処理に用いられる閾値テーブル(ディザテーブル)の一例を示した図である。 マスク処理で用いられるマスクパターンの一例である。 従来の一般的な多値誤差拡散処理により多階調画像データを量子化して低階調画像データに変換して印字する場合の、入力階調値(多階調画像データ)に対する大小ドットの平均出現率(ドット密度)特性を示した図である。 図5で示した入力階調値に対するドット出現率特性において、小ドット及び大ドットの特性が図17に示した特性である場合に、どの領域でスジが目立つかを説明した図である。 画像処理装置で実行される変換処理の流れを示したフローチャートである。 画像処理装置で実行される変換処理の流れを示したフローチャートである。 画像処理装置で行われる変換処理を行った場合の、多階調画像データ(入力階調値)と小ドット及び大ドットの出現率の関係を示す説明図である。 ディザ処理において、ディザテーブルをノズル配列方向にk列(ここで、kは1以上6未満)シフトさせて用いる場合の一例を示した図である。 画像処理装置の変形例である。 記録ヘッドアレイに配列されたノズルを配列順に複数の群に分割したときの各ノズル群と、該各ノズル群の吐出特性に応じた中間閾値との関係を示した図である。 中間閾値を124から234まで所定の割合で変化させたときの二値画像データに基づいて形成された各面積率の階調ステップ画像の測定濃度をプロットしたグラフの一例である。 中間閾値を170、180、190、及び200として形成した階調ステップ画像のノズル配列方向の濃度プロファイルを示したグラフである。 一般的に行われる誤差拡散処理により多階調画像データを二値画像データに変換して該二値画像データに基づいて画像を出力するインクジェット方式の画像出力装置において、面積率を5%から100%まで5%ずつ順に変化させて画像を出力したときの、各面積率に対するスジ発生レベルの一例をグラフ化したものである。 本発明の原理を示すドット配置を模式化した図である。 一般的な誤差拡散処理におけるドット密度とスジ発生レベルの関係の一例を、ドットの大きさをパラメータとしてグラフ化したものである。
符号の説明
10 画像出力装置
12 制御装置
14、14a 画像処理装置
20 記録ヘッドアレイ
20a ノズル
40 ディザ処理部
42 誤差拡散処理部
44 ディザテーブルメモリ
46 X値メモリ
48 印字マスクメモリ

Claims (8)

  1. 多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換処理する画像処理装置であって、
    ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換処理する画像処理装置。
    a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
    b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
    c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理
  2. 前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記低階調画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定した請求項記載の画像処理装置。
  3. 多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換処理する画像処理手段であって、ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換処理する画像処理手段と、
    前記画像処理手段により変換された低階調画像データに基づいて、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を出力する画像出力手段と、
    を含む画像出力装置。
    a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
    b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
    c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理
  4. 前記画像出力手段は、インク滴を吐出するノズルが複数配列された記録ヘッドにより構成され、前記画像処理手段により変換された低階調画像データに基づいて該ノズルからインク滴を吐出させて画像を出力する請求項記載の画像出力装置。
  5. 前記所定方向は、前記ノズルの配列方向である請求項記載の画像出力装置。
  6. 前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記ノズルの吐出特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定した請求項記載の画像出力装置。
  7. コンピュータに、
    多階調画像データを、ドットサイズの異なる複数種のドットで画像を形成するための低階調画像データに変換する処理であって、前記多階調画像データを低階調画像データに変換する処理において、ドットが所定方向に連なって線状となり、その線の太さが徐々に太くなるようにディザ閾値を配列した閾値テーブルを用いて、最高濃度を示す階調値から所定階調値までの階調域の多階調画像データを該最高濃度を示す階調値または該所定階調値に変換するディザ処理を行い、さらに、該所定階調値が示す濃度より低い濃度の階調域の多階調画像データ及び前記ディザ処理後のデータを処理対象として、第1閾値、第1閾値より高濃度側の第2閾値、および第1閾値と第2閾値との間にある第3閾値を用いて下記a)〜e)に示す処理を含む誤差拡散処理を行うことにより、高濃度階調域では、所定サイズ以上のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な画像が形成され、中濃度階調域では、所定サイズ未満のドットが所定方向に連なって帯状に形成される高密度な部分と所定サイズ以上のドットがランダムに配置されて形成される低密度な部分とで構成された画像が形成され、低濃度階調域では、所定サイズ未満のドットがランダムに配置されて形成される低密度な画像が形成されるように、前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理を実行させるプログラム。
    a)注目画素毎に前記処理対象のデータを周辺画素から拡散された誤差の累積値で補正する処理
    b)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値が示す濃度より低い濃度の階調値の場合には、ドットが形成されないような低階調画像データに変換する処理
    c)前記a)の処理で補正された補正データが前記第2閾値より高い濃度を示す場合には、所定サイズ以上のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    d)前記a)の処理で補正された補正データが前記第1閾値から前記第3閾値までの濃度を示す場合には、所定サイズ未満のドットが形成されるような低階調画像データに変換する処理
    e)前記a)の処理で補正された補正データが前記第3閾値から前記第2閾値までの濃度を示す場合には、ドットが所定方向に連なって帯状に形成され、かつ該形成されるドットの出現率が所定値未満となるようなマスクパターンでマスク処理を行って、所定値未満の出現率で所定サイズの未満のドットが形成されるように前記多階調画像データを前記低階調画像データに変換する処理
  8. 前記所定階調値および前記第3閾値の少なくとも一方を、前記低階調画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置の出力特性のばらつきにより発生する濃度勾配が無くなるように設定した請求項記載のプログラム。
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