JP4552634B2 - 印刷用画像処理装置及び印刷用画像処理プログラム及び印刷装置 - Google Patents

印刷用画像処理装置及び印刷用画像処理プログラム及び印刷装置 Download PDF

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本発明は、画像データを印刷用情報に変換する印刷用画像処理装置に関し、特に複数色の液体インクの微粒子(ドット)を印刷用紙(記録材)上に吐出出力して所定の文字や画像を描画するようにしたインクジェットプリンタに好適なものである。
このようなインクジェットプリンタは、一般に安価で且つ高品質のカラー印刷物が容易に得られることから、パーソナルコンピュータやデジタルカメラなどの普及に伴い、オフィスのみならず一般ユーザにも広く普及してきている。
このようなインクジェットプリンタは、一般に、インクカートリッジと印字ヘッドとが一体的に備えられたキャリッジなどと称される移動体が印刷媒体(用紙)上をその紙送り方向の左右に往復しながらその印字ヘッドのノズルから液体インクの粒子をドット状に吐出(噴射)出力することで、印刷用紙上に所定の文字や画像を描画して所望の印刷物を作成するようになっている。そして、このキャリッジに黒色(ブラック)を含めた4色(イエロー、マゼンタ、シアン)のインクカートリッジと各色毎の印字ヘッドを備えることで、モノクロ印刷のみならず、各色を組み合わせたフルカラー印刷も容易に行えるようになっている(更に、これらの各色に、ライトシアンやライトマゼンタなどを加えた6色や7色、或いは8色のものも実用化されている)。
また、このようにキャリッジ上の印字ヘッドを紙送り方向の左右(印刷用紙の幅方向)に往復させながら印刷を実行するようにしたタイプのインクジェットプリンタでは、1頁全体をきれいに印刷するために印字ヘッドを数十回から100回以上も往復動させる必要があるため、他の方式の印刷装置、例えば複写機などのような電子写真技術を用いたレーザプリンタなどに比べて大幅に印刷時間がかかるといった欠点がある。
これに対し、印刷用紙の幅と同じ寸法の長尺の印字ヘッドを配置してキャリッジを使用しないタイプのインクジェットプリンタでは、印字ヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させる必要がなく、所謂1パスでの印刷が可能となるため、前記レーザプリンタと同様な高速な印刷が可能となる。なお、前者方式のインクジェットプリンタを一般に「マルチパス型プリンタ」、後者方式のインクジェットプリンタを一般に「ラインヘッド型プリンタ」と呼んでいる。また、マルチパス型プリンタでは、ノズルを搭載するノズルヘッドを例えば印刷媒体の幅方向に移動(走査)させると共に、印刷媒体そのものを例えば長さ方向に移動(走査)させ、ラインヘッド型プリンタでは、印刷媒体だけを例えば長さ方向に移動(走査)させる。
ところで、このようなインクジェットプリンタに不可欠な印字ヘッドは、直径が10〜70μm程度の微細なノズルを一定の間隔で直列、又は印刷方向に多段に配設してなるものであるため、製造誤差によって一部のノズルのインクの吐出方向が傾いてしまったり、ノズルの位置が理想位置と外れた位置に配置されたりしてしまい、そのノズルで形成されるドットが目標点よりもずれてしまうといった、所謂「飛行曲がり現象」を発生してしまうことがある。
この結果、その不良ノズル部分に相当する印刷部分に、所謂「バンディング(スジ)現象」と称される印刷不良が発生して、印刷品質を著しく低下させてしまうことがある。即ち、「飛行曲がり現象」が発生すると隣接ドット間の距離が不均一となり、隣接ドット間の距離が長い部分には「白スジ(印刷用紙が白紙の場合)」が発生し、隣接ドット間の距離が短い部分には「濃いスジ」が発生する。このように「スジ」が見えることを「バンディング現象」という。
特に、このようなバンディング現象は、前述したような「マルチパス型プリンタ」の場合よりも、印字ヘッドが固定(1パス印刷)で、且つノズルの数がマルチパス型プリンタよりも格段に多い「ラインヘッド型プリンタ」の方に顕著に発生し易い(マルチパス型プリンタでは、印字ヘッドを何回も往復させることを利用して白スジを目立たなくする技術がある)。
そこで、現状では、前述のようなハード的な部分での改良に加え、以下に示すような印刷制御といった、所謂ソフト的な手法を用いて、このような「バンディング現象」を低減するような技術が併用されている。
例えば、以下に示す特許文献1乃至4では、例えば同一領域でノズルヘッドを複数回走査することで同一箇所又はその近傍に異なるノズルからインクを吐出出力し、個々のノズルの出力特性を目立たなくする技術が開示されている。また、以下に示す特許文献5及び6では、複数のノズルヘッドを有し且つそれらのノズルヘッドを複数回走査して印刷を行うインクジェットプリンタにおいて、特性の異なる複数のノズルヘッドで同一領域に対して印字を行うことにより、或る領域での個々のノズルの印字回数が減少して出力特性が目立たなくなる技術が開示されている。
特許第3176182号 特許第3176183号 特許第3176184号 特許第3478573号 特開2001−18374号公報 特開2001−150701号公報
しかしながら、前記各特許文献に記載される印刷用画像処理技術は、何れもノズルヘッド自体を走査するマルチパス型プリンタには適用できるものの、通常、ノズルヘッドを走査させないラインヘッド型プリンタには適用できない。そのため、ヘッドを走査させないラインヘッド型プリンタでもバンディング現象を低減可能な印刷用画像処理技術が望まれている。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、ラインヘッド型プリンタでもバンディング現象を低減可能な印刷用画像処理装置を提供することを目的とするものである。
記課題を解決するために、本発明の印刷用画像処理装置は、画素毎に階調度を有する画像データを取得する入力画像取得手段と、前記入力画像取得手段で取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更する階調度差変更手段と、この階調度差変更手段で各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換する2値化処理手段とを備えたことを特徴とするものである。
この発明に言う画像データの視覚特性とは、所謂画像の見た目であり、例えば色合いとか濃淡といった言葉で表現されるものである。つまり、所定範囲の画像データの視覚特性を保つということは、印刷後の画像の見た目を、取得された画像データのそれと同様に保持するということである。また、この発明に言うドットとは、ノズルから吐出出力する液体インクの微粒子を意味する。2値化処理の詳細については、後段に詳述するが、画像データの階調度を濃度に変換し、その濃度に対応するドット径を設定することを意味する。
ドット径とは、ノズルから吐出出力される液体インクの微粒子の半径又は直径を意味し、ドット径が大きくなると、複数のドットで構成される或る範囲の濃度は濃く(数値では大きく)なり、ドット径が小さくなると濃度は薄く(数値では小さく)なる。
の印刷用画像処理装置によれば、取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更し、各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換する構成としたため、画像データのうち、画素濃度に変化がない又は変化が緩やかな部分に変化を付与してバンディング現象を低減することが可能となる。
ここでいう「バンディング現象」とは、「飛行曲がり現象」などによって「白スジ」や「濃いスジ」が発生する現象をいう。「飛行曲がり現象」とは、単なる一部のノズルの不吐出現象とは異なり、インクは吐出するものの、その一部のノズルの吐出方向が傾くなどしてドットが目標位置よりずれて形成されてしまう現象をいう。また、「白スジ」とは、「飛行曲がり現象」などによって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも広くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色がスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいい、また、「濃いスジ」とは、同じく「飛行曲がり現象」などによって隣接ドット間の距離が所定の距離よりも狭くなる現象が連続的に発生して印刷媒体の下地の色が見えなくなったり、或いはドット間の距離が短くなることによって相対的に濃く見えたり、更にはずれて形成されたドットの一部が正常なドットと重なり合ってその重なり合った部分が濃いスジ状に目立ってしまう部分(領域)をいう。
一般に、「バンディング現象」は、画素濃度の変化がない部分や変化が緩やかな部分で目立ちやすい。本発明1の印刷用画像処理装置は、こうした部分に意図的な画素濃度変化を与えることで「バンディング現象」を目立たなくすることを可能としている。
また、前記階調度差変更手段は、前記入力画像取得手段で取得された画像データの画素毎の階調度に基づいて特徴量を作成する特徴量作成手段と、前記特徴量作成手段で作成された特徴量を前記入力画像取得手段で取得された画像データに反映する特徴量反映手段とを備えたことを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、取得された画像データの画素毎の階調度に基づいて特徴量を作成し、その特徴量を取得された画像データに反映する構成としたため、画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、少なくとも印字走査方向と交差する方向に、画像データの階調度が周期性を持つように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、少なくとも印字走査方向と交差する方向に、画像データの階調度が波打つように変化することになるので、その方向に画像濃度を変化させてバンディング現象を低減することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、印字走査方向に、画像データの階調度が周期性を持つように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、印字走査方向に、画像データの階調度が波打つように変化することになるので、その方向に画像濃度を変化させてバンディング現象を低減することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、画像データの近隣の画素の階調度が所定の周期で交互に大小となるように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、印刷される画像濃度を画素毎に変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、取得された画像データとは異なる周期性のノイズが重畳された画像データを出力することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、取得された画像データと異なる周期性のノイズに応じて印刷画像濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、前記特徴量作成手段は、前記取得された画像データの所定範囲の画素の階調度から特徴量を作成することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、取得された画像データの画素の階調度の特徴を所定範囲毎に適正に特徴量に反映することができる。
また、前記特徴量作成手段は、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の和から特徴量を作成することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持することが可能となり、印刷された画像を取得された画像に整合させることができる。
また、前記特徴量反映手段は、前記特徴量作成手段で求めた近隣の画素の階調度の和を予め設定された分配比に応じて元の画素に分配することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持しながら、印刷画像の画素濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、前記特徴量作成手段で求めた近隣の画素の階調度の和を予め設定された比率で除し、その値を元の画素の階調度に加減することを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持しながら、印刷画像の画素濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、前記特徴量反映手段は、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の差が所定値以下であるときに特徴量の反映を行うことを特徴とするものである。
の印刷用画像処理装置によれば、近隣の画素の階調度の差が小さい部分にだけ印刷画像の画素濃度に変化を与えてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
本発明の印刷用画像処理プログラムは、画素毎に階調度を有する画像データを取得するステップと、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の和から特徴量を作成するステップと、前記作成された特徴量を前記取得された画像データに反映することで、前記取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更するステップと、この各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換するステップとをコンピュータに実現させることを特徴とするものである。
の印刷用画像処理プログラムによれば、取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更し、各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換する構成としたため、画像データのうち、画素濃度に変化がない又は変化が緩やかな部分に変化を付与してバンディング現象を低減することが可能となる。
本発明の印刷装置は、前記印刷用画像処理装置を備えたことを特徴とするものである。
の印刷装置によれば、前記印刷用画像処理装置による効果を印刷装置として端的に実現することができる。
次に、本発明の印刷用画像処理装置の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ2とそれを駆動するためのパーソナルコンピュータ1を表している。この印刷システムでは、例えばデジタルスチルカメラ4の画像データを、パーソナルコンピュータ1又はインクジェットプリンタ2で読込み、その画像データをインクジェットプリンタ2で印刷できるように構成されている。パーソナルコンピュータ1内には、インクジェットプリンタ2を駆動するためのデバイスドライバ3が構築されており、このデバイスドライバ3を、適宜アプリケーションソフトウエアによって駆動することで、インクジェットプリンタ2を駆動する、つまり印刷を行う。
本実施形態のインクジェットプリンタ2は、前述したラインヘッド型プリンタであり、そのノズルヘッドユニットは、例えば図2に示すように、ブラック(K)インクを専用に吐出するノズルNを複数個直線状に配列したブラックノズル群50と、同じくイエロー(Y)インクを専用に吐出するノズルNを複数個直線状に配列したイエローノズル群52と、同じくマゼンタ(M)インクを専用に吐出するノズルNを複数個直線状に配列したマゼンタノズル群54と、同じくシアン(C)インクを専用に吐出するノズルNを複数個直線状に配列したシアンノズル群56とを、印字走査方向に重合して一体的に構成されている。従って、前記デバイスドライバからの指令信号に従って、ヘッドユニットの各ノズルから液体インクを吐出出力しながら、印刷媒体をヘッドユニットに対して印字走査方向に移動することで、画像データを1パスで印刷することが可能となる。図3は、これらのノズル群のうちのブラックノズル群50の左から6番目のノズルN6に飛行曲がり現象が生じている状態を示しており、その結果、そのノズルN6からインクが斜め方向に吐出出力されてその隣の正常なノズルN7の近傍にドットが形成されてしまう。
前記デバイスドライバ3は、ソフトウエアによって構成される。このデバイスドライバ3及び前記アプリケーションソフトウエア4を作動させるためのパーソナルコンピュータ1の代表的なハードウエア構成を図4に示す。このハードウエア構成では、各種制御や演算処理を担う中央演算処理装置であるCPU60と、主記憶装置を構成するRAM62と、読み出し専用の記憶装置委であるROM64との間をPCIバスやISAバスなどからなる各種内外バス68で接続すると共に、このバス68に入出力インターフェース(I/F)66を介して、HDD等の外部記憶装置70や、前記インクジェットプリンタ1やCRT、LCDモニタ等の出力装置72、操作パネルやマウス、キーボード、スキャナ等の入力装置74、及び図示しない印刷指示装置などと通信するためのネットワークLなどを接続したものである。
そして、このパーソナルコンピュータ1の電源を投入すると、ROM64等に記憶されたBIOS等のシステムプログラムが、ROM64に予め記憶された各種専用のコンピュータプログラム、或いはCD−ROMやDVD−ROM、フレキシブルディスク(FD)等の記憶媒体を介して、又はインターネット等の通信ネットワークを介して記憶装置70にインストールされた各種専用のコンピュータプログラムを同じくRAM62にロードし、そのRAM62にロードされたプログラムに記述された命令に従ってCPU60が各種リソースを駆使して所定の制御及び演算処理を行うことで、後述する各機能をソフトウエア上で実現できるようになっている。なお、前記デバイスドライバは、インクジェットプリンタ内に設けられているプリンタ制御部内に設けてもよいし、全く個別のコンピュータシステム内に設けてもよい。同様に、前記デバイスドライバを駆動するためのアプリケーションソフトウエアも、インクジェットプリンタ内に設けられているプリンタ制御部内で実行するようにしてもよいし、全く個別のコンピュータシステム内で実行するようにしてもよい。また、デバイスドライバ、アプリケーションソフトウエアと同等の機能をハードウエアによって構成してもよい。
前述のように、本実施形態のデバイスドライバはソフトウエアで構成されているので、その演算処理の手順について説明する。図5はデバイスドライバの機能ブロック図、図6は、それを実現する演算処理のフローチャートである。このデバイスドライバでは、まずステップS1でアプリケーションソフトウエアから画像データを入力画像として取得する。この入力画像取得ステップでは、合わせて、入力された画像データが、例えば1画素あたりの各色(R、G、B)毎の階調(輝度値)が8ビット(0〜255)で表現される多値のRGB画像データである場合、その画像データを、これから印刷しようとする前記4色のCMYK色に変換して、同じく階調が8ビットで表現される多値のCMYK画像データとする。
次のステップS2では、後述する個別の演算処理に従って、前記ステップS1で取得された入力画像から特徴量を作成する。また、次のステップS3では、後述する個別の演算処理に従って、前記ステップS2で作成された特徴量を取得された入力画像に反映する。
そして、次のステップS4では、前記ステップS3で特徴量が反映された入力画像に対して、各画素の2値価処理を行う。この2値価処理とは、例えば画像データを構成する任意の1画素に注目し、その注目画素に対してドットを打つ、つまりノズルから液体インクを吐出出力するか否かの所謂2値価処理を実行すると共に、その2値価処理によって発生した画素の誤差について通常のデータ変換と同様に所定の誤差拡散マトリックスに基づいた誤差拡散処理を実行する。この誤差拡散処理とは、多値のデータを或る閾値を境に2値価処理する際に、その閾値との差を捨ててしまうのではなく、誤差としてこれから処理する複数の画素に拡散させて活用するようにしたものである。例えば、処理対象となる注目画素が8ビット(256階調)で表現可能で且つその階調が「101」であった場合、通常の2値価処理では、その階調は閾値(中間値)である「127」に満たないため、「0」即ちドットを形成しない画素として処理されてしまい、「101」は、そのまま捨てられてしまう。これに対し、誤差拡散処理の場合は、その「101」が所定の誤差拡散マトリックスに従ってその周囲の未処理の画素に対して拡散されることになるため、例えば、注目画素の右隣の画素が通常の2値価処理のみでは注目画素と同じく閾値に満たないことから「ドットを形成しない」として処理されてしまっていたのが、注目画素の誤差を受け取ることによってその画素値が閾値を超えて「ドットを形成する」というような取り扱いを受けることになり、より元の画像データに近い2値価データを得ることが可能となる。そして、このようにして注目画素についての誤差拡散処理が終了したならば、その2値価処理の結果、その注目画素の位置にドットが形成されるか否かを判定する。
次に、前記図6の演算処理のステップS2、ステップS3で行われる図7の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS11で、前記図6の演算処理のステップS1で取得した入力画像データのうち、1ライン分の画素データを取得する。この場合の1ラインとは、前記ノズルヘッドユニットのノズル配列方向、印刷媒体で言うと印刷媒体の幅方向に並ぶ画素列を示し、画素データそのものは、各画素の各色毎の階調度を示す。画素データである各画素の階調度Pには、画素データの左端から順にサフィックス0,1,2…を附し、これを変数Iとして取り扱う。
次にステップS12に移行して、前記変数Iを0に初期化する。次にステップS13に移行して、隣り合う(近隣の)画素データ(階調度)P,PI+1の和SUMを求める。次にステップS14に移行して、前記ステップS13で求めた画素データ(階調度)の和SUMを元の画素に分配する。具体的には、分配比RATIOをこの場合は0.6とし、前記階調度の和SUMにRATIOを乗じた値を画素Iの画素データ(階調度)Pとし、階調度の和SUMに(1−RATIO)を乗じた値を画素(I1)の画素データ(階調度)Pとする。つまり、隣り合う画素の階調度の和を所定の分配比で元の画素に分配したことになる。
次にステップS15に移行して、前記ステップS14で求めた階調度P,Pを8ビットの階調度0〜255にクリッピング(切り捨て)する。次にステップS16に移行して、変数Iに2を加算する。次にステップS17に移行して、前記ステップS16で2加算された変数Iが画像の幅以上であるか否かを判定し、変数Iが画像の幅以上である場合にはステップS18に移行し、そうでない場合にはステップS13に移行する。ステップS18では、ステップS11で取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインであるか否かを判定し、取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインである場合には演算処理を終了し、そうでない場合にはステップS11に移行する。
この演算処理によれば、例えば図8に示すように、入力画像の1ライン分の画素データのうち、変数I=0,1の画素の階調度P0,P1が夫々100,90であった場合、階調度の和SUMは190になり、それを分配比RATIO=0.6で元の画素に分配すると、変数I=0,1の画素の階調度P0,P1は夫々114,76になる。同様に、変数I=2,3の画素の階調度P2,P3が夫々80,90であった場合、階調度の和SUMは170になり、それを分配比RATIO=0.6で元の画素に分配すると、変数I=2,3の画素の階調度P2,P3は夫々102,68になる。また、変数I=4,5の画素の階調度P4,P5が夫々110,130であった場合、階調度の和SUMは240になり、それを分配比RATIO=0.6で元の画素に分配すると、変数I=4,5の画素の階調度P4,P5は夫々144,96になる。また、変数I=6,7の画素の階調度P6,P7が夫々140,140であった場合、階調度の和SUMは280になり、それを分配比RATIO=0.6で元の画素に分配すると、変数I=6,7の画素の階調度P6,P7は夫々168,112になる。
このとき、例えば変数I=0,1に対応する入力画像の画素間の階調度差は絶対値で10であるのに対し、特徴量である階調度の和SUMを分配比RATIOで分配して元の画素に反映した階調度差は絶対値で38となっている。同様に、変数I=1,2に対応する入力画像の画素間の階調度差は絶対値で10であるのに対し、特徴量を反映した後の階調度差は絶対値で26となっている。図8の例に挙げた入力画像の隣り合う画素間の階調度差は、何れも0〜20と小さいのに対し、特徴量である階調度の和SUMを分配比RATIOで分配して元の画素に反映した後の隣り合う画素間の階調度差は26〜76と、何れも、元の値より大きくなっている。
一般に、前述した「飛行曲がり現象」などに伴う「白スジ」や「濃いスジ」といった「バンディング現象」は、画素濃度の変化がない部分や変化が緩やかな部分で目立ちやすい。これに対し、この演算処理によれば、取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更し、各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換する構成としたため、画像データのうち、画素濃度に変化がない又は変化が緩やかな部分に変化を付与してバンディング現象を低減することが可能となる。
また、取得された画像データの画素毎の階調度に基づいて特徴量を作成し、その特徴量を取得された画像データに反映する構成としたため、画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更することが可能となる。
また、少なくとも印字走査方向と交差する方向、つまりラインヘッド型インクジェットプリンタのノズルの配列方向に、画像データの階調度が周期性を持つように特徴量を当該画像データに反映することにより、少なくとも印字走査方向と交差する方向、即ちノズル配列方向に、画像データの階調度が波打つように変化することになるので、その方向に画像濃度を変化させてバンディング現象を低減することが可能となる。
また、画像データの近隣の画素の階調度が交互に大小となるように特徴量を当該画像データに反映することにより、印刷される画像濃度を画素毎に変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、特徴量を反映した結果、取得された画像データとは異なる周期性のノイズが重畳された画像データを出力することができ、これにより取得された画像データと異なる周期性のノイズに応じて印刷画像濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
また、取得された画像データの所定範囲の画素の階調度から特徴量を作成することにより、取得された画像データの画素の階調度の特徴を所定範囲毎に適正に特徴量に反映することができる。
また、取得された画像データの近隣の画素の階調度の和から特徴量を作成することにより、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持することが可能となり、印刷された画像を取得された画像に整合させることができる。
また、近隣の画素の階調度の和を予め設定された分配比に応じて元の画素に分配することにより、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持しながら、印刷画像の画素濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
次に、本発明の印刷用画像処理装置の第2実施形態について説明する。本実施形態の印刷システムは前記第1実施形態の図1のものと同様であり、ラインヘッド型プリンタのノズルヘッドユニットも前記第1実施形態の図2、図3のものと同様である。また、パーソナルコンピュータの概略構成も前記第1実施形態の図4のものと同様であり、デバイスドライバを構成する演算処理も前記第1実施形態の図5、図6のものと同様である。
本実施形態では、前記図6の演算処理のステップS2、ステップS3で行われる演算処理が前記第1実施形態の図7のものから図9に変更されている。この演算処理では、まずステップS21で、前記第1実施形態と同様にして、前記図6の演算処理のステップS1で取得した入力画像データのうち、1ライン分の画素データ(階調度)を取得する。次にステップS22に移行して、前記ステップS21で取得した隣り合う(近隣の)画素データ(階調度)の値を比較し、隣り合う画素データ(階調度)PI,PI+1の差が所定値THより大きい箇所を補正不要箇所DNとして記憶する。補正不要箇所DNの定義は、前記変数Iと同じで、前記隣り合う画素データ(階調度)PI,PI+1の差が所定値THより大きい箇所が画像の左端から何番目であるかを意味する。
次にステップS23に移行して、前記変数Iを0に初期化する。次にステップS24に移行して、変数Iと補正不要箇所Dとが一致しているか否かを判定し、変数Iと補正不要箇所Dとが一致している場合にはステップS28に移行し、そうでない場合にはステップS25に移行する。ステップS25では、隣り合う画素データ(階調度)P,PI+1の和SUMを求めてからステップS26に移行する。ステップS26では、前記ステップS25で求めた画素データ(階調度)の和SUMを、前記第1実施形態と同様にして、元の画素に分配してからステップS27に移行する。具体的には、分配比RATIOをこの場合は0.6とし、前記階調度の和SUMにRATIOを乗じた値を画素Iの画素データ(階調度)Pとし、階調度の和SUMに(1−RATIO)を乗じた値を画素(I1)の画素データ(階調度)Pとする。ステップPS27では、前記ステップS26で求めた階調度P,Pを8ビットの階調度0〜255にクリッピング(切り捨て)してからステップS28に移行する。
ステップ28では、変数Iに2を加算する。次にステップS29に移行して、前記ステップS28で2加算された変数Iが画像の幅以上であるか否かを判定し、変数Iが画像の幅以上である場合にはステップS30に移行し、そうでない場合にはステップS24に移行する。ステップS30では、ステップS21で取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインであるか否かを判定し、取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインである場合には演算処理を終了し、そうでない場合にはステップS21に移行する。
この演算処理によれば、前記第1実施形態の作用・効果に加えて、近隣の画素データ(階調度)PI,PI+1の差が所定値THより大きい箇所を補正不要箇所DNとして記憶し、変数Iと補正不要箇所DNとが一致している場合には、階調度の和SUMからなる特徴量の元の画素への反映を行わない。即ち、本実施形態では、取得された画像データの近隣の画素の階調度の差が所定値以下であるときに特徴量の反映を行うことにより、近隣の画素の階調度の差が小さい部分にだけ印刷画像の画素濃度に変化を与えてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。
次に、本発明の印刷用画像処理装置の第3実施形態について説明する。本実施形態の印刷システムは前記第1実施形態の図1のものと同様であり、ラインヘッド型プリンタのノズルヘッドユニットも前記第1実施形態の図2、図3のものと同様である。また、パーソナルコンピュータの概略構成も前記第1実施形態の図4のものと同様であり、デバイスドライバを構成する演算処理も前記第1実施形態の図5、図6のものと同様である。
本実施形態では、前記図6の演算処理のステップS2、ステップS3で行われる演算処理が前記第1実施形態の図7のものから図10に変更されている。この演算処理では、まずステップS31で、前記第1実施形態と同様にして、前記図6の演算処理のステップS1で取得した入力画像データのうち、1ライン分の画素データ(階調度)を取得する。次にステップS32に移行して、前記変数Iを0に初期化する。次にステップS33に移行して、隣り合う(近隣の)画素データ(階調度)PI,PI+1の和SUMを求める。次にステップS34に移行して、前記ステップS33で求めた隣り合う画素データ(階調度)の和SUMから本実施形態の特徴量であるノイズ量Nを求める。具体的には、例えば30に設定された所定比率N_RATIOで画素データ(階調度)の和SUMを除してノイズ量Nとする。
次にステップS35に移行して、隣り合う画素データ(階調度)PI,PI+1のうち、左側の画素データ(階調度)PIが右側の画素データ(階調度)PI+1より大きいか否かを判定し、左側の画素データ(階調度)PIが右側の画素データ(階調度)PI+1より大きい場合にはステップS36に移行し、そうでない場合にはステップS37に移行する。ステップS36では、左側の元の画素データ(階調度)PIから前記特徴量であるノイズ量Nを減じた値を新たな左側の画素データ(階調度)PIとし、右側の元の画素データ(階調度)PI+1に前記特徴量であるノイズ量Nを加えた値を新たな右側の画素データ(階調度)PI+1とすることにより、特徴量であるノイズ量Nを元の画素データ(階調度)に反映してからステップS38に移行する。また、ステップS37では、左側の元の画素データ(階調度)PIに前記特徴量であるノイズ量Nを加えた値を新たな左側の画素データ(階調度)PIとし、右側の元の画素データ(階調度)PI+1から前記特徴量であるノイズ量Nを減じた値を新たな右側の画素データ(階調度)PI+1とすることにより、特徴量であるノイズ量Nを元の画素データ(階調度)に反映してからステップS38に移行する。
ステップS38では、前記ステップS36又はステップS37で求めた階調度P,Pを8ビットの階調度0〜255にクリッピング(切り捨て)する。次にステップS39に移行して、変数Iに2を加算する。次にステップS40に移行して、前記ステップS39で2加算された変数Iが画像の幅以上であるか否かを判定し、変数Iが画像の幅以上である場合にはステップS41に移行し、そうでない場合にはステップS33に移行する。ステップS41では、ステップS31で取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインであるか否かを判定し、取得した1ライン分の画素データが画像の最終ラインである場合には演算処理を終了し、そうでない場合にはステップS31に移行する。
この演算処理によれば、例えば図11に示すように、入力画像の1ライン分の画素データのうち、変数I=0,1の画素の階調度P0,P1が夫々100,90であった場合、階調度の和SUMは190になり、それを比率N_RATIO=30で除したノイズ量Nは6(階調度の和SUMの約3%)であるから、階調度が大きい方の画素からは当該ノイズ量を減じ且つ階調度が小さい方の画素には当該ノイズ量を加えて元の画素に特徴量であるノイズ量を反映すると、取得時、大きい方の左側の画素の新たな階調度P0は94、小さい方の右側の画素の新たな階調度P1は96になる。同様に、変数I=2,3の画素の階調度P2,P3が夫々80,90であった場合、階調度の和SUMは170になり、そのノイズ量N=5を元の画素に加減して反映すると、変数I=2,3の画素の階調度P2,P3は夫々85,85になる。また、変数I=4,5の画素の階調度P4,P5が夫々110,130であった場合、階調度の和SUMは240になり、そのノイズ量N=7を元の画素に加減して反映すると、変数I=4,5の画素の階調度P4,P5は夫々117,123になる。また、変数I=6,7の画素の階調度P6,P7が夫々140,140であった場合、階調度の和SUMは280になり、そのノイズ量N=8を元の画素に加減して反映すると、変数I=6,7の画素の階調度P6,P7は夫々132,148になる。
このとき、元の画素データで等しかった変数I=6,7の階調度P6,P7は、階調度の和SUM=280を所定比率N_RATIOで除したノイズ量N=8を元の画素に加減して反映することにより、夫々132,148となり、階調度の差は絶対値で16となる。つまり、本実施形態では、前記第1実施形態の作用・効果に加えて、近隣の画素の階調度の和を予め設定された比率で除し、その値を元の画素の階調度に加減することにより、近隣の画素のトータルの階調度の和を保持しながら、印刷画像の画素濃度を変化させてバンディング現象を効果的に低減することが可能となる。特に、この実施形態では、近隣の画素の階調度が同じ場合に、それらの印刷画像の画素濃度を強制的に変化させてバンディング現象を低減することができる。
次に、本発明の印刷用画像処理装置の第4実施形態について説明する。本実施形態の印刷システムは前記第1実施形態の図1のものと同様であり、ラインヘッド型プリンタのノズルヘッドユニットも前記第1実施形態の図2、図3のものと同様である。また、パーソナルコンピュータの概略構成も前記第1実施形態の図4のものと同様であり、デバイスドライバを構成する演算処理も前記第1実施形態の図5、図6のものと同様である。
本実施形態では、前記図6の演算処理のステップS2、ステップS3で行われる演算処理が前記第1実施形態の図7のものから図12に変更されている。この演算処理では、まずステップS51で、前記図6の演算処理のステップS1で取得した入力画像データのうち、2ライン分の画素データ(階調度)を取得する。このとき、各ラインの画素データ(階調度)の取得方法は、前記第1実施形態と同様であるが、本実施形態では、それを続く2ライン分取得する。画素データ(階調度)Pには、新たに、ラインを示すサフィックスL又はL+1を加え、サフィックスがLのときは画像の上側のライン、L+1のときは画像の下側のラインを意味するものとする。次にステップS52に移行して、前記変数Iを0に初期化する。次にステップS53に移行して、上下左右に隣り合う(近隣の)4つの画素データ(階調度)PL,I,PLI+1,PL+1,I,PL+1,I+1の和SUMを求める。次にステップS54に移行して、前記ステップS53で求めた上下左右に隣り合う4つの画素データ(階調度)の和SUMから本実施形態の特徴量であるノイズ量Nを求める。具体的には、例えば30に設定された所定比率N_RATIOで画素データ(階調度)の和SUMを除してノイズ量Nとする。
次にステップS55に移行して、左上側の元の画素データ(階調度)PL,Iから前記特徴量であるノイズ量Nを減じた値を新たな左上側の画素データ(階調度)PL,Iとし、右上側の元の画素データ(階調度)PLI+1に前記特徴量であるノイズ量Nを加えた値を新たな右上側の画素データ(階調度)PLI+1とし、左下側の元の画素データ(階調度)PL+1,Iに前記特徴量であるノイズ量Nを加えた値を新たな左下側の画素データ(階調度)PL+1,Iとし、右下側の元の画素データ(階調度)PL+1,I+1から前記特徴量であるノイズ量Nを減じた値を新たな右下側の画素データ(階調度)PL+1,I+1とすることにより、特徴量であるノイズ量Nを元の画素データ(階調度)に反映する。
ステップPS56では、前記ステップS55で求めた階調度PL,I,PLI+1,PL+1,I,PL+1,I+1を8ビットの階調度0〜255にクリッピング(切り捨て)する。次にステップS57に移行して、変数Iに2を加算する。次にステップS58に移行して、前記ステップS57で2加算された変数Iが画像の幅以上であるか否かを判定し、変数Iが画像の幅以上である場合にはステップS59に移行し、そうでない場合にはステップS53に移行する。ステップS59では、ステップS51で取得した2ライン分の画素データが画像の最終ラインであるか否かを判定し、取得した2ライン分の画素データが画像の最終ラインである場合には演算処理を終了し、そうでない場合にはステップS51に移行する。
この演算処理によれば、例えば図13に示すように、入力画像の2ライン分の画素データのうち、変数I=0,1の画素の階調度PL、0,PL,1,PL+1,0,PL+1,1が夫々100,90,110,110であった場合、階調度の和SUMは410になり、それを比率N_RATIO=30で除したノイズ量Nは12(階調度の和SUMの約3%)であるから、左上及び右下側の画素からは当該ノイズ量を減じ且つ右上及び左下側の画素には当該ノイズ量を加えて元の画素に特徴量であるノイズ量を反映すると、変数I=0,1の画素の新たな階調度PL、0,PL,1,PL+1,0,PL+1,1は夫々88,102,122,98になる。同様に、変数I=2,3の画素の階調度PL、2,PL,3,PL+1,2,PL+1,3が夫々80,90,90,100であった場合、階調度の和SUMは360になり、そのノイズ量N=10を元の画素に加減して反映すると、変数I=2,3の画素の階調度PL、2,PL,3,PL+1,2,PL+1,3は夫々70,100,100,90になる。また、変数I=4,5の画素の階調度PL、4,PL,5,PL+1,4,PL+1,5が夫々110,130,90,120であった場合、階調度の和SUMは450になり、そのノイズ量N=14を元の画素に加減して反映すると、変数I=4,5の画素の階調度PL、4,PL,5,PL+1,4,PL+1,5は夫々96,144,104,106になる。また、変数I=6,7の画素の階調度PL、6,PL,7,PL+1,6,PL+1,7が夫々140,140,120,100であった場合、階調度の和SUMは500になり、そのノイズ量N=15を元の画素に加減して反映すると、変数I=6,7の画素の階調度PL、6,PL,7,PL+1,6,PL+1,7は夫々125,155,135,85になる。
このとき、印字走査方向と交差する方向、つまりノズルの配列方向、印刷媒体で言えば印刷媒体の幅方向には、例えば下側ラインL+1の変数I=0,1の画素間及び変数I=5,6の画素間及び変数I=6,7の画素間や、上側ラインLの変数I=1,2の画素間及び変数I=2,3の画素間及び変数I=4,5の画素間及び変数I=6,7の画素間で階調度の差が大きい。また、印字走査方向、印刷媒体で言えば印刷媒体の長さ方向には、例えば変数I=0の上側ラインLと下側ラインL+1の画素間及び変数I=2の上側ラインLと下側ラインL+1の画素間及び変数I=5の上側ラインLと下側ラインL+1の画素間及び変数I=7の上側ラインLと下側ラインL+1の画素間で階調度の差が大きい。つまり、本実施形態では、前記第1及び第3実施形態の作用・効果に加えて、印字走査方向に、画像データの階調度が周期性を持つように前記特徴量を当該画像データに反映することにより、印字走査方向に、画像データの階調度が波打つように変化することになるので、その方向に画像濃度を変化させてバンディング現象を低減することが可能となる。
そして、前述した第1乃至第3実施形態の印刷用画像処理装置を印刷装置に備えれば、前述した効果を印刷装置として端的に実現することができる。
なお、前記第1及び第2実施形態では、階調度の和からなる特徴量を所定の分配比で元の画素に分配するようにしているが、例えば元の画素の階調度の大きい方を小さくするようにすると共に元の画素の階調度の小さい方を大きくするようにしてもよい。また、逆に、例えば元の画素の階調度の大きい方を更に大きくするようにすると共に元の画素の階調度の小さい方を更に小さくするようにしてもよい。
また、前記第3実施形態では、階調度の和からなる特徴量を所定の比率で除し、その値を元の画素の階調度の大きい方から減じ且つ元の画素の階調度の小さい方に和しているが、それとは逆に、例えば元の画素の階調度の大きい方に特徴量を和し且つ元の画素の階調度の小さい方から特徴量を減じるようにしてもよい。
また、前記特徴量の作成方法や元の画素データへの反映方法は、例えば取得される入力画像データに応じて変更するようにしてもよい。
また、前記第2実施形態では、隣り合う(近隣の)画素の階調度の差が所定値以下のときに特徴量の反映を行う、つまり階調度の差が所定値より大きいときには単に特徴量の反映を行わないこととしているが、例えば特徴量の反映を行わない画素の両隣では、強制的に特徴量の反映を行って濃度に変化を付与するようにしてもよい。
また、画素データに特徴量を反映して濃度を波状に変化させる際、入力画像の階調度に応じて、その波の周期を変更したり、振幅を変調したりするようにしてもよい。
また、前記第1乃至第4実施形態では、画像データの近隣の画素の階調度が所定の周期で交互に大小となるように前記特徴量を当該画像データに反映する例を示したが、実施の形態はこれに限らず、特徴量を反映する対象画素の範囲を広く取り、画素の階調度が正弦波状に滑らかに変化するように特徴量を反映してもよい。
また、前記各実施形態では、ラインヘッド型プリンタを対象として本発明の印刷用画像処理装置を適用した例についてのみ詳述したが、本発明の印刷用画像処理装置は、例えばマルチパス型プリンタを始めとして、あらゆるタイプのインクジェットプリンタを対象として適用可能である。
図14は、ラインヘッド型のインクジェットプリンタとマルチパス型のインクジェットプリンタとによる夫々の印刷方式を示したものである。同図(A)に示すように、矩形状の印刷用紙Pの幅方向を画像データの副走査方向、長手方向を画像データの主走査方向(本発明に言う印字走査方向)とした場合、ラインヘッド型インクジェットプリンタでは、同図(B)に示すように、印字ヘッド200がその印刷用紙Pの紙幅分の長さを有しており、この印字ヘッド200を固定し、この印字ヘッド200に対して前記印刷用紙Pを主走査方向に移動させることで所謂1パス(動作)で印刷を完了するようにしている。なお、所謂フラットベット式のスキャナのように印刷用紙Pを固定し、印字ヘッド200側をその主走査方向に移動させたり、或いは両方を夫々反対方向に移動させたりしながら印刷を行うことも可能である。これに対し、マルチパス型のインクジェットプリンタは、同図(C)に示すように、紙幅分の長さに比べて遙かに短い印字ヘッド200を副走査方向と直行する向きに配置し、これを副走査方向に何度も往復動させながら印刷用紙Pを所定のピッチずつ主走査方向に移動させることで印刷を実行するようにしている。従って、後者のマルチパス型のインクジェットプリンタの場合は、前者のラインヘッド型のインクジェットプリンタに比べて印刷時間がかかるといった欠点がある反面、任意の箇所に印字ヘッド200を繰り返し位置させることができることから前述のようなバンディング現象のうち特に白スジ現象の低減については、或る程度の対応が可能となっている。
また、図3では、印字ヘッド200の各色毎に設けられた各ノズル群50,52,54,56は、その印字ヘッド200の長手方向に直前状にノズルNが連続した形態となっているが、図15に示すように、これら各ノズル群50,52,54,56を夫々複数の短尺のノズルユニット50a,50b,…50nで構成し、これを印字ヘッド200の移動方向の前後に配列するように構成してもよい。特に、このように各ノズル群50,52,54,56毎に複数の短尺のノズルユニット50a,50b,…50nで構成すれば、各ノズルユニット50a,50b,…50nの実際のドット間の距離(ピッチ)を狭くすることなく、実質的にドット間の距離を短くすることが可能となるため、高解像度画像に対して容易に対応することができる。
本発明の印刷用画像処理装置の第1実施形態を示す印刷システム構成図である。 図1のインクジェットプリンタのノズルヘッドユニットの説明図である。 ノズルから吐出出力されるインクの飛行曲がり現象の説明図である。 図1のパーソナルコンピュータの概略構成図である。 図1のパーソナルコンピュータ内のデバイスドライバの機能ブロック図である。 図5の機能ブロックを達成するための演算処理のフローチャートである。 図6の演算処理で行われるサブルーチンのフローチャートである。 図7の演算処理の作用の説明図である。 本発明の印刷用画像処理装置の第2実施形態を示す図6の演算処理のサブルーチンのフローチャートである。 本発明の印刷用画像処理装置の第3実施形態を示す図6の演算処理のサブルーチンのフローチャートである。 図10の演算処理の作用の説明図である。 本発明の印刷用画像処理装置の第4実施形態を示す図6の演算処理のサブルーチンのフローチャートである。 図12の演算処理の作用の説明図である。 マルチパス型プリンタとラインヘッド型プリンタとによる印刷方式の違いを示す説明図である。 印字ヘッドの構造の他の例を示す概念図である。
符号の説明
1はパーソナルコンピュータ、2はインクジェットプリンタ、3はデバイスドライバ、4はデジタルスチルカメラ、Nはノズル

Claims (11)

  1. 画素毎に階調度を有する画像データを取得する入力画像取得手段と、前記入力画像取得手段で取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更する階調度差変更手段と、この階調度差変更手段で各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換する2値化処理手段とを備え、前記階調度差変更手段は、前記入力画像取得手段で取得された画像データの画素毎の階調度に基づいて特徴量を作成する特徴量作成手段と、前記特徴量作成手段で作成された特徴量を前記入力画像取得手段で取得された画像データに反映する特徴量反映手段とを備え、前記特徴量作成手段は、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の和から特徴量を作成することを特徴とする印刷用画像処理装置。
  2. 前記特徴量反映手段は、少なくとも印字走査方向と交差する方向に、画像データの階調度が周期性を持つように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とする請求項に記載の印刷用画像処理装置。
  3. 前記特徴量反映手段は、印字走査方向に、画像データの階調度が周期性を持つように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とする請求項又はに記載の印刷用画像処理装置。
  4. 前記特徴量反映手段は、画像データの近隣の画素の階調度が所定の周期で交互に大小となるように前記特徴量を当該画像データに反映することを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  5. 前記特徴量反映手段は、取得された画像データとは異なる周期性のノイズが重畳された画像データを出力することを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  6. 前記特徴量作成手段は、前記取得された画像データの所定範囲の画素の階調度から特徴量を作成することを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  7. 前記特徴量反映手段は、前記特徴量作成手段で求めた近隣の画素の階調度の和を予め設定された分配比に応じて元の画素に分配することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  8. 前記特徴量反映手段は、前記特徴量作成手段で求めた近隣の画素の階調度の和を予め設定された比率で除し、その値を元の画素の階調度に加減することを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  9. 前記特徴量反映手段は、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の差が所定値以下であるときに特徴量の反映を行うことを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の印刷用画像処理装置。
  10. 画素毎に階調度を有する画像データを取得するステップと、前記取得された画像データの近隣の画素の階調度の和から特徴量を作成するステップと、前記作成された特徴量を前記取得された画像データに反映することで、前記取得された画像データのうち、所定範囲の画像データの視覚特性を保ちながら当該所定範囲の画像データの各画素間の階調度の差を変更するステップと、この各画素間の差が変更された画像データの階調度を印字ドットの濃度に変換するステップとをコンピュータに実現させる印刷用画像処理プログラム。
  11. 前記請求項1乃至の印刷用画像処理装置を備えた印刷装置。
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