JP6207259B2 - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク滴を吐出することにより記録媒体に画像を形成するインクジェット記録装置のための画像処理方法および画像処理装置に関する。
インクジェット記録装置は、記録ヘッドに設けられたノズルからインク滴を吐出することにより、記録媒体に画像を記録する。このインクジェット記録装置において、記録媒体に画像を記録しないで待機する時間が長いとノズル内のインクの水分が蒸発し、インクが濃縮する現象が知られている。特に、ノズルの吐出口近辺でインク中の水分が蒸発しやすいため、濃度が高くなっている。このような吐出口付近でインクが濃縮した状態のノズルからインク滴が吐出されると、通常よりも濃度の高いインク滴が吐出される。インクを吐出することによってインクタンクから濃縮していないインクが供給されるため、ノズル内のインクの濃縮を解消することができる。このため、一定時間画像を記録せずに待機していたノズルを用いて記録された画像は、端部の濃度が高くなってしまうという課題がある。
このようなインクの濃縮に起因する画像の濃度ムラを抑制するため、特許文献1には、インクを吐出しない時間が長い程、濃度信号が小さくなるように補正することが記載されている。
特開2002−326347号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術を用いて濃度信号を補正した場合、画像の種類によっては高画質な画像が得られず、画像品位の低下が見られる場合がある。図1(a)は、補正処理を行う前の文字のエッジ部を示し、図1(b)は補正処理を行った後の文字のエッジ部を示している。文字を含む画像に対し、特許文献1に記載の技術を用いて補正処理を行った場合、補正処理によって文字のエッジ部のドットが間引かれるため、凹凸が生じてぼやけた線となってしまう。これにより、画像の文字品位が低下する。これは、文字だけでなく、細線等の画像についても同様に生じる課題である。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、ノズル内のインクの濃縮の程度に基づいて適切に補正処理を行うことにより画像に濃度ムラが生じることを抑制しつつ、文字や細線などの画像品位の低下を抑制することが可能な画像処理方法を提供する。
そのために本発明では、同色のインクを吐出する複数のノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録する記録装置のための画像処理方法であって、前記記録媒体上の第1画素に対応する多値の画像データが所定の閾値以上である場合、前記多値の画像データを多値の記録データとして生成し、前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合、前記第1画素の記録に用いる少なくとも1つのノズルからなるノズル群が前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータに基づいて、前記多値の画像データを補正することにより多値の記録データを生成する第1生成工程と、前記第1パラメータと前記第1生成工程において生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素に隣接する画素であって前記ノズル群が前記第1画素の次に記録する第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成工程とを備えることを特徴とする
以上の構成によれば、ノズル内のインクの濃縮に起因する濃度ムラを低減しつつ、高品位な文字や細線の画像を記録することができる。
文字や細線における品位低下について説明する図である。 本発明を適用可能な記録装置の概略構成を示す説明図である。 第1の実施形態における画像処理のフローチャートである。 第1の実施形態における画像処理の概要図である。 従来の誤差拡散処理を説明する説明図である。 量子化データに対する記録ドット配置を説明する図である。 インクデータの階調値と光学濃度の関係を示す図である。 第1の実施形態における濃度補正処理のフローチャートである。 第1の実施形態における濃度補正処理を説明する図ある。 各ノズルの積算値の概念を説明する図である。 濃縮推定値変化量テーブルの作成方法を説明する図である。 濃縮推定値変化量テーブルの作成方法を説明する図である。 補正テーブルの作成方法を説明する図である。 第2の実施形態における濃度補正処理のフローチャートである。 第3の実施形態における画像処理のフローチャートである。 第4の実施形態における濃度補正処理のフローチャートである。
以下に図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図2(a)は、本実施形態のインクジェット記録装置を示す説明図であり、図2(b)は、本実施形態における記録ヘッドを示す概略図である。本実施形態のインクジェット記録装置1はフルラインタイプのプリンタであり、制御ユニット2、インクカートリッジ61、62、63、64、65、66、67、記録ヘッド7、記録媒体搬送機構8を有している。インクカートリッジ61〜67には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、グレイ(Gy)、ライトシアン(Lc)、ライトマゼンタ(Lm)の色を表す各インクがそれぞれ収容されている。
記録ヘッド7は、フルラインタイプ用の記録ヘッドであり、記録媒体の搬送方向と交差する方向に配置されたノズルを複数備えている。インクカートリッジ61〜67内に収容されている各インクは、インク導入管61a、62a、63a、64a、65a、66a、67aをそれぞれ通じて、記録ヘッドに設けられたノズルに供給される。そして、これらのノズルからインクを吐出することにより、記録媒体100に画像を形成することができる。
記録媒体搬送機構8は、紙送りモーター81と紙送りローラー82を備えている。紙送りモーター81は、紙送りローラー82を回転させることで、記録媒体100を記録ヘッド7の位置まで搬送する。
制御ユニット2は、CPU3とRAM41とROM42を有し、記録ヘッド7や紙送りローラー81の動作を制御する。CPU3は、ROM42内に記憶された制御プログラムをRAM41に展開して実行することで、記録ヘッド7で記録する画像データの生成や記録媒体搬送機構の制御などの処理を行う。
図2(b)において、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、グレイ、ライトシアン、ライトマゼンタの7色のうちの1色について示している。記録ヘッド71には、インクを吐出する4列のノズル列71a、71b、71c、71dが配列した吐出基板71、72、73、74が千鳥状に並んでいる。各ノズル列は、搬送方向と交差する方向に1200dpiの解像度でノズルが配列している。そして、記録媒体の搬送とこれらの吐出基板から同色のインク滴を吐出するタイミングとを調整することで、記録領域に画像を記録することができる。尚、本実施形態の吐出基板は千鳥状に配置されているが、本発明の吐出基板は一直線上に配置されているものであっても構わない。
尚、本実施形態の記録装置はサーマル方式のインクジェット記録ヘッドを用いるものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ピエゾ式など他のインク吐出方式のインクジェット記録ヘッドであっても良い。記録媒体と記録ヘッドとの相対走査により記録媒体に画像が記録可能なものであれば、記録装置の形態はこれに限るものではない。記録ヘッドに対して記録媒体が搬送されるフルラインプリンタであってもよく、記録媒体に対して記録ヘッドを走査させるシリアルプリンタであってもよい。また、インク色についても、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、グレイ、ライトシアン、ライトマゼンタ以外のインクが含まれていてもよく、またこれら全てのインクを備えるものでなくてもよい。
次に、本実施形態の画像処理について説明する。
図3は、記録装置1のメモリーカード91に保存された画像データに対して所定の画像処理を行うことにより、多値の画像データをインクの吐出または非吐出を示す2値データ(ドットデータ)に変換して画像を記録する処理を表すフローチャートである。また、図4は、本実施形態の画像処理を示すブロック図である。
まず、画像処理が開始されると、制御ユニット2は画像入力部31を用いてメモリーカード91から記録する画像データを読み込んで取得する(ステップS11)。本実施形態では、解像度600dpiで、R、G、Bそれぞれ256階調で8bitのカラー画像データを取得する。
次に、色変換処理部32において色変換処理を行う(ステップS12)。色変換処理とは、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各階調値(濃度値)の組み合わせによって表現されているRGBのカラー画像データを、画像の記録に用いる複数のインク色にそれぞれ対応するインク色データに変換する処理である。本実施形態の記録装置1は7色のインクを用いる装置であり、本処理では、RGBそれぞれ256階調のカラー画像データを、解像度600dpi、CMYKGyLcLmの各色について256階調8bitの階調値(濃度値)を示すインクデータへ変換する。
次に、濃度補正部33により、インクの濃縮に伴うインクデータ濃度補正処理(以下、濃度補正処理とも呼ぶ。)が行われ、インクデータを色毎に補正し、多値の記録データを生成する(ステップS13)。この濃度補正処理の詳細な説明については後述する。
インクデータ濃度補正処理が行われると、量子化処理部34により、補正された多値の記録データに量子化処理が行われる(ステップS14)。この量子化処理は、256階調の階調数を持つ多値の記録データを、より少ない階調数のデータへと変換することにより、記録装置1で記録可能な階調数のデータを生成する処理である。本実施形態では、Level0〜Level4で表される5階調(5値)の画像データを生成する。尚、量子化処理としては一般的に誤差拡散法やディザ法が用いられるが、本実施形態では誤差拡散法を用いる。
図5は、本実施形態の誤差拡散処理を説明する図である。図5(a)は、誤差拡散処理の流れを示す図であり、図5(b)は、閾値(threshold)と出力Level(Out)と評価値(Evaluation)の関係を示すテーブルである。
まず、注目画素の画像濃度値(In)と周辺画素の多値化誤差の分配による拡散誤差値(dIn)とを加算して補正濃度値(In+dIn)を得る。そして、比較器により求めた補正濃度値(In+dIn)と閾値(threshold)とを比較し、補正濃度値の値に応じて閾値により定められた出力Level(Out)を出力する。
図5(b)に示す、本実施形態の閾値と出力Levelと評価値の関係を示すテーブルでは、補正濃度値(In+dIn)が32以下であれば、出力Level(Out)はLevel0を出力する。32より大きく96未満であれば、出力Level(Out)はLevel1を出力する。96より大きく160未満であれば、出力Level(Out)はLevel2を出力する。160より大きく224未満であれば、出力Level(Out)はLevel3を出力する。224より大きく255以下であれば、出力Level(Out)はLevel4を出力する。
次に、補正濃度値(In+dIn)から評価値(Evaluation)を引いた多値化誤差(Error=In+dIn−Evaluation)を算出する。
ここで、出力Level(Out)と評価値(Evaluation)の関係は図5(b)に示す本実施形態の閾値と出力Levelと評価値の関係を示すテーブルにより導き出す。出力Level(Out)がLevel0であれば、評価値(Evaluation)は0を出力する。出力Level(Out)がLevel1であれば、評価値(Evaluation)は64を出力する。出力Level(Out)がLevel2であれば、評価値(Evaluation)は128を出力する。出力Level(Out)がLevel3であれば、評価値(Evaluation)は192を出力する。出力Level(Out)がLevel4であれば、評価値(Evaluation)は255を出力する。
そして、注目画素位置に拡散された誤差値を誤差バッファから取り出し、重み係数の総和で正規化し、次の画素の拡散誤差(dIn)とする。すなわち、算出された多値化誤差を、注目画素の周辺画素へ拡散させるために、重み付け演算を行って誤差バッファに加算する。本実施形態では、注目画素の右隣と真下と右下と左下に拡散させる。それぞれの画素の重み付けは、4/8、2/8、1/8、1/8である。なお、本実施形態では、多値化誤差の拡散を上述の画素に、上述の重み付けで行なうが、本発明はこのようなものに限定されるものではない。例えば、更に注目画素の右2つ隣や、注目画素の2つ下等の画素に拡散してもよく、重み付けも注目画素から遠い程軽く、近い程重くする。
そして、上述の処理を全画素に繰り返し実行し、8bit256階調の画像データを記録装置1で記録可能な5階調の画像データへと量子化する処理が行われる。
図3を再び参照し、ステップS14において記録画素単位で少ない階調数に量子化された画像データに基づき、ドット記録位置決定部35により記録媒体上の各画素における記録ドット配置を決定する(ステップS15)。
図6は、各Levelに対応する画素内の記録ドット位置を示す模式図である。記録画素の解像度が600dpiでLevel0〜Level4の5値に量子化された画像データは、記録ドット解像度1200dpi、すなわち2×2画素のドットパターンからなる2値のドットデータに対応する。例えば、量子化処理の結果がLevel1の場合、600dpiの記録画素内には1ドット記録される。このドット記録位置は、左上(a)、左下(b)、右下(c)、右上(d)の4パターンがあり、これらを順番に繰り返して用いる。
ドット記録位置が定まると、使用ノズル列決定部36により各ノズル列へドットデータの分配を行う(ステップS16)。
(濃度補正処理)
次に、本実施形態の特徴構成であるステップS13の濃度補正処理について説明する。本実施形態では、ブラックインクのデータに対して以下の処理を行う。前述したように、一定時間記録が行われないとノズル内のインクが濃縮して画像の端部の濃度が高くなってしまうため、濃度補正処理を行う必要がある。一方、図1に示すように、文字や細線は濃度補正処理を行うことによってエッジ部に凹凸が生じ、ぼやけて品位が低下する可能性がある。
これに対し本実施形態では、画像の端部の濃度が高くなってしまう場合でも、濃度ムラが視認されにくい階調値の画素に対しては補正処理を行わずに品位を保ち、濃度ムラが視認されやすい階調値の画素に対しては補正処理を行う。この処理について、以下に詳しく説明する。
図7は、インクデータに対する光学濃度の曲線を示している。本図において、所定の閾値(本実施形態では、250)に対して、閾値未満の階調値の領域を領域A、閾値以上の階調値の領域を領域Bとする。
階調値が大きくなるほど単位領域に付与すべきインクの量が増えるため、単位領域に打ち込まれるインク滴の数も増える。インク滴の吐出を複数回行うことによってノズル内で濃縮したインクが濃縮していないインクと入れ替わるため、ノズル内のインク濃縮が改善する。このとき、画像の階調値が高いほど、記録媒体上の小さな領域に複数の高濃度のインク滴がまとまって着弾するように打ち込まれる。従って、画像の階調値が高いほど濃縮したインク滴で形成される領域が小さくなるため、濃縮インクによる濃度差が視認されづらくなる。本実施形態において、閾値以上の階調値(領域B)は高濃度画像を示しており、単位面積あたりに打ち込まれるインク滴の量が多い。本図の濃度曲線における変化を見てもわかるように、この領域Bにおける変化量は十分に小さい。このため、領域Bのような高階調値の画像に対して打ち込まれるインク滴が濃縮していたとしても画像の濃度変化が十分に小さいため、濃度ムラが視認されにくい。
一方、本実施形態の濃度補正処理は、濃縮したインクで記録される画素の階調値を補正することによって記録画像の濃度ムラを抑制するものであり、この補正によって打ち込まれるインク滴が間引かれる可能性がある。特に、図1に示したように、濃度補正によって文字や細線のエッジ部が間引かれると輪郭に凹凸ができ、ぼやけてしまうために文字や細線の品位が低下するという課題がある。
このため、本実施形態では、所定の閾値未満(領域A)の階調値を示す画素に対しては濃度補正処理を行い、所定の閾値以下(領域B)の階調値を示す画素に対しては濃度補正処理を行わない。これにより、文字や細線の品位の低下を抑制しつつ、ノズル内のインクの濃縮に起因する濃度ムラを抑制することができる。
尚、本実施形態では、階調値250を所定の閾値としたが、閾値はこの値に限るものではない。濃縮したインク滴が吐出される数や、量子化されたインクデータの記録ドット位置などに応じて、濃縮したインク滴によって生じる濃度ムラが目立たなくなる階調値を閾値とすればよい。
また、本実施形態では、ブラックインクに対応するインクデータに対して、所定の閾値以上の階調値を示す画素と所定の閾値未満の階調値を示す画素とで、濃度補正処理を行うかどうかを規定している。そして、ブラックインク以外のインクに対応するインクデータに対しては、階調値に関わらず、全ての画素に対して濃度補正処理を行う。これは、黒文字や黒い細線における品位低下の抑制が強く求められること、及び、薄い色の文字では濃縮したインク滴による濃度ムラが視認されやすいことによる。しかし、濃度ムラの視認されやすさによっては、ブラックインク以外のインクに対応するインクデータに対して、所定の閾値以上の画素に対して濃度補正処理を行わない構成を適用してもよい。また、特定のインクのインクデータに対してのみ、上記構成を適用する形態であってもよい。さらに、濃度補正処理を行うかどうかを判定する閾値をインク毎に異ならせてもよい。

(濃度補正処理)
ここで、図8及び図9を用いて、図3のステップS13におけるインクデータ濃度補正処理について詳しく説明する。本実施形態の濃度補正処理は、ノズルの吐出口付近のインクの濃縮の程度がインク滴の吐出または非吐出によって常時変化するため、各画素を記録する時の濃縮の程度を予測して各画素の階調値を補正するものである。本実施形態において、各画素を記録するときのノズル内のインクの濃縮の程度を示すパラメータを「濃縮推定値」と呼ぶ。濃縮推定値が0であるときはノズル内のインクが濃縮していないことを示し、濃縮推定値が大きくなるほどノズル内のインクの濃縮の程度が高い、つまり高濃度になっていることを示す。
図8は、本発明の濃度補正処理を示すフローチャートであり、図9は、濃度補正処理の詳細を説明するための図である。図9(a)は、インクデータが70を示す複数の画素からなる、濃度が均一な画像に対して濃度補正処理を行う場合の模式図である。A〜Dは記録媒体上の画素位置を表しており、あるノズルから画素A、画素B、画素C、画素Dの順にインクを吐出することにより画像を記録する。ここで、画素Aに対してインクを吐出する前、ノズル内のインクは既に濃縮が進んだ状態であり、画素Aを記録するときの濃縮推定値(第1パラメータ)は1200であるとする。図9(b)は、インクデータを補正するための補正テーブルであり、図9(c)は、補正されたインクデータによって画素が記録されたときの濃縮推定値の変化量を示す濃縮推定値変化量テーブルである。
ここで、図8のフローチャートを用いて処理の流れを説明する。ステップS1において、記録媒体上の補正対象画素(第1画素)に対応するインクデータを読み込む。次に、ステップS2において、補正対象画素のインクデータが所定の閾値より小さい否かを判断する。インクデータが所定の閾値未満の場合、ステップS3に進み、インクデータに対して濃度補正処理を行い、多値の記録データを生成する。一方、インクデータが所定の閾値以上の場合、ステップS3の濃度補正処理を行わずに、補正対象画素のインクデータを多値の記録データとし、ステップS4に進む。このステップS2及びステップS3において多値の記録データを生成し(第1生成工程)、生成された多値の記録データに基づいて前述の量子化処理を行い、各画素に対してインク滴を吐出する。そして、ステップS4において、インクデータに基づいて、次の補正対象画素を記録するときの濃縮推定値を生成し(第2生成工程)、メモリを更新する。そして、ステップS5において補正対象画素が最終画素かどうか判断する。ステップS1〜ステップS4の処理を行った補正対象画素が最終画素ではない場合、補正対象画素の次に同じノズルで記録される画素が補正対象になるため、ステップS1から処理が繰り返される。補正対象画素が最終画素である場合は、本処理を終了する。
次に、図9を用いて図8のステップS2〜ステップS4の処理の詳細を説明する。まず、画素Aを補正対象画素とする。ステップS2において、補正テーブルを用いて画素Aのインクデータを補正する。図9(b)は補正テーブルであり、補正対象画素のインクデータ及び補正対象画素を記録するときの濃縮推定値から、インクデータを補正するための補正量を定めたテーブルである。画素Aでは、濃縮推定値が1200、インクデータが70であるため、補正テーブルから補正値64を参照し、インクデータを64に補正する。
次にステップS3において、濃縮推定値変化量テーブルを用いて濃縮推定値を更新する。これは、画素Aを記録することによるノズル内のインクの濃縮度合いの変化を濃縮推定値に反映させる処理である。つまり、画素Aを記録するときの濃縮推定値(第1パラメータ)と画素Aのインクデータとに基づいて、画素Aに隣接し且つ画素Aの次に記録される画素である画素Bを記録するときの濃縮推定値(第2パラメータ)を取得し、値を更新する。図8(c)は濃縮推定値変化量テーブルであり、ステップS2によって補正された補正対象画素のインクデータと、補正対象画素の濃縮推定値とから、濃縮推定値の変化量を取得するためのテーブルである。画素Aに対してインク滴が吐出されるとノズル内のインクの濃縮度合いが低減するため、画素Bを記録するときの濃縮推定値は、A画素を記録するときの濃縮推定値よりも小さくなる。画素Aは濃縮推定値が1200、補正後のインクデータが64であるため、濃縮推定値変化量テーブルから変化量−123を参照する。そして、A画素の濃縮推定値1200に変化量−123を加算し、1077を得る。従って、画素Aの次の補正対象画素である画素Bを記録するときの濃縮推定値が1077となる。そして、画素Aと同様に、画素Bのインクデータと濃縮推定値から補正量を取得し、補正したインクデータと濃縮推定値から濃縮変化量を加算して更新する。画素B以降に記録される画素C、画素Dに対しても同様に処理を行い、全画素に対して濃度補正処理を行う。
尚、本実施形態では、画素Aを記録するときの濃縮推定値と補正後の画素Aのインクデータとに基づいて、画素Aの次の画素Bを記録するときの濃縮推定値を求め、濃縮推定値を更新する形態について説明した。本発明はこれに限るものではなく、全ての画素のインクデータに基づいて各画素の濃縮推定値を決定し、記憶しておく形態であってもよい。
(濃縮推定値変化量テーブル作成方法)
次に、図10乃至図12を用いて、濃縮推定値変化量テーブルの作成方法について説明する。本実施形態では、解像度600dpiのインク色毎のインクデータを量子化することによって、解像度1200dpiの2値のドットデータを得る。すなわち、600dpiで1画素のインクデータが、1200dpiの2×2=4画素のドットデータに対応する。そして、この4画素のドットデータを4列のノズル列を用いて記録するため、インクデータ1画素の記録に、1列につき2ノズルずつ、合計8ノズル用いることになる。従って、インクデータ1画素の濃縮推定値を求める場合、8ノズル全ての濃縮の程度を考慮する必要がある。本実施形態における濃縮推定値とは、インクデータ1画素の記録に使用可能な、少なくとも1ノズルからなるノズル群(本実施形態では8ノズル)の各ノズルの濃縮の程度を示す値(以下、積算値と呼ぶ)の平均値である。
ここで、図10を用いて各ノズルの積算値について説明する。図10(a)は、あるインクについて積算値とインク濃縮率との関係を示す図である。インク濃縮率とは、濃縮していないインクを吐出して形成したドットの光学濃度に対する、濃縮したインクを吐出して形成したドットの光学濃度の比率である。図中、原点が示す濃縮率(縦軸)は1であり、濃縮していないインク濃縮率を示す。実線は、各積算値に対するインク濃縮率を示しており、濃縮率が大きいほど濃度が高いことを示している。破線は、各積算値に対応するインク濃縮状態のノズルから1ドットのインク滴を吐出した直後の、ノズル内のインク濃縮率を示している。積算値が小さい間、つまりインクの濃縮が進んでおらず、インクの濃度が高くなっていないうちは、1滴吐出することでノズル内のインク濃縮が解消し、濃縮率が1となる。しかし、インクの濃縮がある程度進むと、1滴吐出しただけではノズル内のインク濃縮が解消されず、濃縮率が1よりも大きい。そして、積算値が高くなるほど濃縮が進み、1滴の吐出では濃縮が解消されにくくなることがわかる。
図10(b)は、対象画素の記録によって変化したノズルの積算値を算出するフローチャートである。積算値を算出する際、図10(a)のグラフを用いる。図10(a)における実線と破線は近似曲線により関数化しておくことで、濃縮率および積算値を計算によって算出することができる。まず、ステップS21では、あるノズルが記録媒体上の対象画素に対して記録するときの積算値を読み込み、積算値に1を加算する(矢印1)。これは、対象画素の移動によって、ノズル内のインクの濃縮が進むことを意味する。ステップS22では、対象画素に対してインク滴を吐出するか否かを判定する。インク滴を吐出しないと判定した場合は、ステップS25に進む。インク滴を吐出すると判定した場合は、ステップS23に進み、図10(a)のグラフを用いてインク滴の吐出後のノズル内のインクの積算値を算出する。例えば、ステップS22における積算値が1200である場合、破線の値を参照することによって積算値1200のノズルからインク滴を吐出することによって変化したインクの濃縮率を算出する(矢印2)。次に、ステップS24において、その濃縮率に対応する実線の値を参照することによって(矢印3)、インク滴の吐出によって変化した積算値200を算出する。この積算値は、対象画素の次の画素を記録するときの積算値に対応する。そして、ステップS25で最終画素か否かの判断を行い、最終画素でない場合は次の画素に積算値算出の対象を移し、上述のフローを繰り返す。
ここで、図11を用いて濃縮推定値の算出方法について説明する。この例では、各画素のインクデータが64であり、図6のLevel1のドットパターン(各画素に1ドット)でドットが形成される。インクデータ1画素が600dpi×600dpiであり、1ラスターのドット形成に、2ノズル×4ノズル列(71a〜71d)=計8ノズルが用いられる。本実施形態のように、インクデータ1画素を複数のノズルで記録する場合、どのノズルからインクが吐出されるかを特定することができないため、ノズル毎に濃縮の程度を予測することは困難である。そこで、インクデータ1画素のドット形成に、各ノズルが均等の確率で使用されると考え、確率的な積算値として各ノズルの積算値を平均した値を濃縮推定値とする。図11(a)は画素Aを記録する前の状態であり、8ノズルすべてが同じ濃縮状態(黒丸ノズル●)であることを示している。この8ノズルの積算値がそれぞれ1200であるとすると、画素Aを記録するときの濃縮推定値は1200×8/8=1200となる。図11(b)は、図11(a)の後にいずれかのノズルで1ドット形成した状態であり、ドットを形成したノズルは、濃縮したインク滴が吐出され、ノズル内のインク濃縮が低減した状態(白丸ノズル○)であることを示している。このとき、積算値は図10で説明した方法により算出される。インク滴を吐出したノズルの積算値が200であるとすると、画素Bのドットが形成される直前の平均積算値は、600dpi単位で画素Aから画素Bへの1画素分の積算値+2を加算し、1202×7/8+202×1/8=1077と算出される。
図12(a)は、1画素600dpi単位の濃縮推定値の変化量を定める濃縮推定値変化量テーブルを示している。図12(a)は、濃度補正処理を行う対象画素の濃縮推定値とインクデータとに基づいて、次の対象画素の濃縮推定値を算出するための変化量を定めたテーブルである。インクデータが0である場合、ドット形成を行わないため、次の画素までインク滴を吐出しない時間に対応する濃縮推定値を2画素分(+2)加算する。インクデータが0である場合だけでなく、5値に量子化された後の値が0であり1ドットも形成されない場合には、濃縮推定値変化量テーブルにおいて「+2」を設定する。一方、5値に量子化された後の値が1以上、すなわち1ドット以上形成される場合には、ドット形成によるインク濃縮の解消分の減算量と、次の画素までの吐出しない時間による濃縮の加算量(+2)の合計値を変化量として設定する。
図12(b)及び(c)は、変化量の算出方法を説明する図である。まず、各インクデータに対して均一のベタ画像を用意する。図12(b)ではインクデータ64を例として用いる。インクデータ64は、600dpiのインクデータ1画素に対して1ドット形成する状態に対応する。この均一画像に対して量子化処理を行い、ドット配置を定めたドットデータを取得する。図12(c)は、図12(b)のインクデータのうち1ラスター分を抜き出した状態を示しており、各画素の位置をA〜Hで表している。解像度600dpiの1画素において、1200dpi単位の上半分のドット形成を行うノズルをevenノズル、下半分のドット形成を行うノズルをoddノズルと表現する。図12(c)において、画素Aはノズル列71aのevenノズル、画素Bはノズル列71bのevenノズル、画素Cはノズル列71aのoddノズル、画素Dはノズル列71bのoddノズルによってドットが形成される。同様に、画素Eはノズル列71cのevenノズル、画素Fはノズル列71dのevenノズル、画素Gはノズル列71cのoddノズル、画素Hはノズル列71dのoddノズルを用いてドットの形成が行われる。そして、画素毎にドット形成直前のノズル内のインク濃縮の度合いを示す濃縮推定値を算出する。濃縮推定値の算出方法は図10、11に示した通りである。画素Aにおいて各ノズルの積算値を1200とすると、画素Aの積算値の平均値は1200、画素Bの積算値の平均値は1077となる。画素毎に、次の画素との平均値の差分を取ることによって濃縮推定値とインクデータに対応する変化量が定まる。つまり、積算値平均1200、インクデータ64の場合、積算値平均の変化量は、1077−1200=(−123)となる。以上の計算をインクの濃縮が解消されるまで繰り返すことにより、インクデータが64の場合に、各濃縮推定値に対する変化量を設定することができる。同様に、各インクデータに対して濃縮推定値の変化量を設定することで、濃縮推定値変化量テーブルを作成することができる。
(補正テーブル生成方法)
図13は補正テーブル作成方法を示す図であり、図13(a)はテーブル作成の基準となる補正画像サンプルであり、図13(b)は作成された補正テーブルである。補正サンプルは、インクデータ70の均一画像を600dpi単位で1画素ずつ各画素のインクデータの値を調整しながら濃度を均一に補正したものである。図13(a)において、画素A〜Eは、補正後インクデータの画素内の数字は濃度が均一になる場合のインクデータである。また、各画素の濃縮推定値は、上述の方法により作成した不図示の濃縮推定値変化量テーブルを用いて算出したものである。
図13(a)画素A〜C画素の濃度が均一になるインクデータは64であり、C画素の濃縮推定値は954である。濃縮推定値が1200〜954の状態では、インクデータ70を64に補正することにより濃度が調整されるため、図13(b)のように補正テーブルのパラメータを設定する。引き続き、濃縮が解消し、図13(a)の補正画像サンプルにおいて補正が行われなくなるまで、濃縮推定値で場合分けをして補正テーブルのパラメータを決めていく。同様の作業を各インクデータに対して行うことで補正テーブルを作成することができる。
以上のように、本実施形態では、インクデータが所定の閾値以上の場合には濃度補正処理を行わず、所定の閾値未満の場合に濃度補正処理を行う。これにより、濃度が高い画像に対しては補正処理が行われないため、例えば黒文字のようにエッジをはっきりさせたいオブジェクトに対しては、補正によってオブジェクトのエッジに凹凸が出ることを抑制できる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、第1の実施形態における濃度補正処理とは異なる濃度補正処理を行うものである。図14は、本実施形態における濃度補正処理の具体例を示す図である。
第1の実施形態では、各画素のインクデータの値が所定の閾値以上であるか所定の閾値未満であるかを判定し、所定の閾値以上である画素に対しては濃度補正処理を行わない構成であった。これに対し、本実施形態では、閾値以上であるかどうかの判定は行わず、全ての画素に対して濃度補正処理の工程に進む。このとき、補正テーブルにおいて、所定の閾値以上のインクデータについては、ノズル内のインク濃縮の程度に関わらず、補正量が0となるように設定されているため、所定の閾値以上のインクデータについては補正が行われず、値が変化しない。一方、所定の閾値より小さいインクデータに対しては、インクの濃縮推定値に応じてインクデータの値が小さくなるように補正されるよう設定されている。
図14(a)は、本実施形態の濃度補正処理の流れを示すフローチャートである。図14(b)は、インクデータの値が250である濃度が均一な画像に対して濃度補正処理を行う場合の図であり、図14(c)は補正テーブル、図14(d)は濃縮推定値変化量テーブルである。この画像を記録するときにはノズル内のインクの濃縮が既に進んだ状態であり、図14(b)の画素Aを記録するときの濃縮推定値は1200であるとする。
まず、画素Aを補正対象画素とし、ステップS101においてインクデータ250を読み込み、ステップS102において、図14(c)に示す補正テーブルを用いてインクデータを補正する。ここでは画素Aの濃縮推定値が1200、インクデータが250であるため、補正テーブルから補正値250を参照する。すなわち、インクデータは250のまま変化しない。次に、ステップS103において、図14(d)に示す濃縮推定値変化量テーブルを用いて画素Bを記録するときの濃縮推定値を算出する。画素Aを記録するときの濃縮推定値が1200、補正後のインクデータが250であるため、濃縮推定値変化量テーブルから変化量−950を参照する。そして、変化量−950を画素Aの濃縮推定値1200に加算し、次の補正対象画素である画素Bを記録するときの濃縮推定値250を取得し、更新する。ステップS104において、最終画素であるか判断し、最終画素でない場合は画素B以降の画素についても同様に処理を行い、全画素に対して濃度補正処理を行う。
以上のように、閾値以上の階調値を有する画素に対しては補正を行わないように設定された補正テーブルを用いることにより、第1の実施形態に比べて処理負荷を低減することができる。
(第3の実施形態)
前述の第1及び第2の実施形態では、インクデータの階調値が所定の閾値以上の場合に濃度補正処理が行われないような形態とした。一方、本実施形態では、各画素が文字及び細線を構成する画素であるか否かの属性情報に基づいてインクデータの濃度補正を行うかどうかを判断する。
図15は、本実施形態の画像処理を示すフローチャートである。ステップS302の文字および細線情報の付加処理とステップS304の濃度補正処理以外の処理は、第1の実施形態(図3のステップS11〜S12、S13〜S16)と同様である。ステップS302では、処理対象画素の属性情報を取得し、取得した属性情報に基づいて文字あるいは細線を構成する画素であるか否かの判定を行い、判定結果の情報を付加する。本実施形態では、1mm以下の線を細線と定義するが、線の幅はこれに限るものではない。
図16は、図15のステップS304における濃度補正処理を示すフローチャートであり、ステップS311、S313〜S315は、第1の実施形態(図8のステップS1〜S5)と同様である。ステップS312では、ステップS302で付加された情報に基づき、補正対象画素が文字あるいは細線を構成する画素であるかどうかを判定する。補正対象画素が文字あるいは細線を構成する画素ではない場合はステップS313に進み、インクデータの値を小さくするように補正する処理を行う。一方、補正対象画素が文字あるいは細線を構成する画素である場合はステップS313のインクデータの補正処理を行わずにステップS314に進み、濃縮推定値を更新する。
尚、上記実施形態では文字あるいは細線を構成する全ての画素に情報を付加しているが、特定の条件を満たす文字あるいは細線であるかどうかを判定するような形態であってもよい。例えば、文字あるいは細線が、特定の色または特定の濃度であるかどうかに基づいて判定してもよく、特定のサイズの文字あるいは細線であるかどうかに基づいて判定してもよい。
以上のように、本実施形態では、文字あるいは細線を構成する画素であるかどうかを示す情報を各画素に付加して濃度補正処理を行うかどうかを決定する。このような構成により、階調値に基づいて濃度補正処理を行う場合に比べて、文字や細線以外の画素に対しては確実に濃度補正処理を行うことができ、文字や細線以外の画素における濃度ムラを高精度に抑制することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、インクデータが所定の閾値以上の画素、もしくは、文字または細線の属性を示す画素に対して、濃度補正処理を行わない構成としたが、その両方を用いて濃度補正処理の要否を判断してもよい。例えば、所定の閾値以上の画素である場合、もしくは、文字または罫線の属性を示す画素である場合のいずれか一方を満たす場合に濃度補正処理を行わず、所定の閾値未満であり、且つ、文字または罫線の属性を示す画素ではない場合に濃度補正処理を行う形態であってもよい。
1 記録装置
2 制御ユニット
3 CPU
41 RAM
42 ROM
7 記録ヘッド
71〜74 記録ヘッドチップ
71a〜d ノズル列
100 記録媒体
32 色変換部
33 濃度補正部
34 量子化処理部

Claims (12)

  1. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録するための画像処理方法であって、
    前記記録媒体上に記録される画像における第1画素に対応する多値の画像データが所定の閾値以上である場合、前記多値の画像データを多値の記録データとして生成し、前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータに基づいて、前記多値の画像データを補正することにより多値の記録データを生成する第1生成工程と、
    前記第1パラメータと前記第1生成工程において生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素の次に記録する第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成工程と
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記第1生成工程において前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合に、前記多値の画像データと前記第1パラメータと前記多値の画像データを補正するための補正量とを対応づけた補正テーブルを用いることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記第2画素は、前記第1画素に隣接する画素であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 前記記録ヘッドは複数のノズルを備え、前記第1画素および前記第2画素は2以上のノズルを用いて記録されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  5. 前記第1生成工程において生成された多値の記録データ当該多値の記録データよりも低階調のデータに量子化する量子化工程と、
    前記量子化工程において量子化されたデータに基づいて前記記録ヘッドを制御し、前記記録媒体に画像を記録する制御工程と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  6. 前記インクはブラックインクであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理方法。
  7. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録するための画像処理方法であって、
    前記記録媒体上に記録される画像における第1画素に対応する多値の画像データと、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータと、前記多値の画像データを補正するための補正量と、を対応づけた補正テーブルを用いて多値の記録データを生成する第1生成工程と、
    前記第1パラメータと前記第1生成工程において生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素の次に記録する第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成工程と
    を備え、
    前記補正テーブルは、前記多値の画像データが所定の閾値以上である場合に前記補正量が0となり、前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合に前記補正量が0より大きくなるように対応づけられていることを特徴とする画像処理方法。
  8. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録する画像処理方法であって、
    前記記録媒体上に記録される画像における第1画素が文字及び細線のいずれかに対応する画素である場合、前記多値の画像データを多値の記録データとして生成し、前記記録媒体上の第1画素が文字及び細線のいずれかに対応する画素ではない場合、前記第1画素の記録に用いるノズルにより前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータに基づいて、前記第1画素に対応する多値の画像データを補正することにより多値の記録データを生成する第1生成工程と、
    前記第1パラメータと前記第1生成工程において生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルにより前記第1画素の次に記録される第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成工程と
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  9. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、
    前記記録媒体上の第1画素に対応する多値の画像データが所定の閾値以上である場合、前記多値の画像データを多値の記録データとして生成し、前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータに基づいて、前記多値の画像データを補正することにより多値の記録データを生成する第1生成手段と、
    前記第1パラメータと前記第1生成手段により生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素の次に記録する第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  10. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、
    前記記録媒体上に記録される画像における第1画素に対応する多値の画像データと、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータと、前記多値の画像データを補正するための補正量と、を対応づけた補正テーブルを用いて多値の記録データを生成する第1生成手段と、
    前記第1パラメータと前記第1生成手段により生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルが前記第1画素の次に記録する第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成手段と
    を備え、
    前記補正テーブルは、前記多値の画像データが所定の閾値以上である場合に前記補正量が0となり、前記多値の画像データが所定の閾値未満である場合に前記補正量が0より大きくなるように対応づけられていることを特徴とする画像処理装置。
  11. インクを吐出するノズルを備える記録ヘッドと記録媒体との相対走査により前記記録媒体に画像を記録する画像処理装置であって、
    前記記録媒体上に記録される画像における第1画素が文字及び細線のいずれかに対応する画素である場合、前記多値の画像データを多値の記録データとして生成し、前記記録媒体上の第1画素が文字及び細線のいずれかに対応する画素ではない場合、前記第1画素の記録に用いるノズルにより前記第1画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第1パラメータに基づいて、前記第1画素に対応する多値の画像データを補正することにより多値の記録データを生成する第1生成手段と、
    前記第1パラメータと前記第1生成手段により生成された多値の記録データとに基づいて、前記第1画素の記録に用いるノズルにより前記第1画素の次に記録される第2画素を記録するときのインクの濃縮の程度を示す第2パラメータを生成する第2生成手段と
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記第1生成手段により生成された多値の記録データを、前記多値の記録データよりも低階調のデータに量子化する量子化手段と、
    前記量子化手段により量子化されたデータに基づいて前記記録ヘッドを制御し、前記記録媒体に画像を記録する制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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