JP2013000951A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Tomoo Yamamuro
友生 山室
Norihiro Kawatoko
徳宏 川床
Hitoshi Nishigori
均 錦織
Osamu Iwasaki
督 岩崎
Fumiko Yano
史子 矢野
Satoshi Masuda
智 増田
Michihiko Masuyama
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Abstract

【課題】記録ヘッドにおける複数のノズルの記録特性の差に起因する記録画像の濃度むらの発生を確実に抑えて、より高品位な画像を記録することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】記録ヘッドにおける大ノズルおよび小ノズルは、記録媒体上の同一位置に大ドットおよび小ドットの形成が可能である。ドットの配置パターンを変えることなく、ノズルのインク吐出量のばらつきに応じて大ノズルと小ノズルの中から使用ノズルを決定する。
【選択図】図16

Description

本発明は、記録ヘッドにおける複数のノズルの記録特性の差に起因する記録画像の濃度むらの発生を抑えるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録装置は、インクを吐出可能な複数のノズルが形成された記録ヘッドを用い、それらのノズルから記録媒体上にインクを吐出して文字などを含む画像を記録する。このような記録装置では、ノズル毎のインクの吐出特性(記録特性)の違いにより、記録画像に濃度むらが生じるおそれがある。例えば、複数のノズルが形成されたチップを複数並べて構成した長尺の記録ヘッド(ラインヘッド)において、記録媒体に記録される画像中の隣接する画像部分は、互いに隣接する異なるチップのノズルから吐出されたインクによって記録される。そのため、互いに隣接するチップのノズルから吐出されるインクの吐出量に差があった場合には、記録画像に濃度むらが発生して、画像品位が劣化するおそれがある。
特許文献1には、チップ毎のノズルのインク吐出量(記録特性)の差に起因する濃度むらの発生を抑えるために、インク吐出量の差に応じて使用ノズルを変更する構成が記載されている。
米国特許第7249815号明細書
しかし、特許文献1に記載の従来技術において、それぞれのノズルから吐出されるインクによってドットが形成される記録媒体上の位置は互いにずらされており、記録媒体上の同一位置に、複数のノズルを選択的に使用してドットを形成することはできない。そのため、インク吐出量の差に応じて使用ノズルを変更した場合には、記録媒体上に形成されるドットの配置パターンが変化し、その配置パターンの変化が認識されて、画像の品質の劣化を招くおそれがある。したがって、記録画像の濃度むらの補正範囲は、ドットの配置パターンの変化が認識されない範囲に限定されてしまい、濃度むらを充分に補正することは難しい。
本発明の目的は、記録ヘッドにおける複数のノズルの記録特性の差に起因する記録画像の濃度むらの発生を確実に抑えて、より高品位な画像を記録することができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、異なる吐出量のインクを記録媒体上の同一位置に吐出可能な複数種類のノズルが形成された記録ヘッドを用い、画像データに基づいて前記ノズルからインクを吐出することにより、前記記録媒体にドットを形成して画像を記録するインクジェット記録装置であって、前記ノズルの所定数毎の記録特性を取得する取得手段と、前記画像データに基づいて、前記記録媒体に形成するドットの配置パターンを決定する第1の決定手段と、前記記録特性に応じて、前記複数種類のノズルの中から、前記配置パターンのドットを形成するための使用ノズルを決定する第2の決定手段と、前記配置パターンのドットを形成するように、前記使用ノズルからインクを吐出させる制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、異なる吐出量のインクを記録媒体上の同一位置に吐出可能な複数種類のノズルが形成された記録ヘッドを用い、画像データに基づいて前記ノズルからインクを吐出することにより、前記記録媒体にドットを形成して画像を記録するインクジェット記録方法であって、前記ノズルの所定数毎の記録特性を取得する工程と、前記画像データに基づいて、前記記録媒体に形成するドットの配置パターンを決定する工程と、前記記録特性に応じて、前記複数種類のノズルの中から、前記配置パターンのドットを形成するための使用ノズルを決定する工程と、前記配置パターンのドットを形成するように、前記使用ノズルからインクを吐出させる工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、異なる吐出量のインクを記録媒体上の同一位置に吐出可能な複数種類のノズルの中から、ノズルの記録特性に応じて使用ノズルを決定することにより、ドットの配置パターンを変えることなく、画像の記録濃度を補正することができる。この結果、高品位の画像を記録することができる。
本発明の一実施形態における記録装置の概略構成の説明図である。 (a)は、図1における記録ヘッドの概略構成の説明図、(b)は、その記録ヘッドにおけるチップの概略構成の説明図である。 図1の記録装置における画像処理部のブロック構成図である。 (a)は、ドット分配比率の設定処理を説明するためのフローチャート、(b)は、記録処理を説明するためのフローチャートである。 (a)は、図3における量子化処理部の概略のブロック構成図、(b)は、量子化後の出力レベルの説明図である。 量子化後の出力レベルと、ドット配置と、との関係の説明図である。 (a)から(g)は、それぞれ、画像データの処理過程の説明図である。 (a)から(i)は、それぞれ、画像データの処理過程の説明図である。 ドットサイズの決定処理を説明するためのフローチャートである。 (a)は、参照テーブルの一例の説明図、(b)は、ドットの配置座標の説明図である。 (a)から(e)は、それぞれ、参照テーブルの異なる他の例の説明図である。 1つのチップ内から複数の記録特性を取得するための領域の説明図である。 (a)および(b)は大小ドット分配率の説明図、(c)および(d)は大ドットの分配率と平均吐出量との関係の説明図である。 (a)および(b)は、インク量誤差と1ドット当たりのインク量との関係の説明図、(c)および(d)は、インク量誤差と大小ドット分配率との関係の説明図である。 (a)および(b)は、インク量誤差と1ドット当たりのインクの平均吐出量との関係の説明図である。 (a)から(c)は、記録特性に応じたドットの形成例の説明図である。 (a)から(f)は、ドット配置パターンと視覚的な感知の程度との関係の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(記録装置の概要)
図1は、本実施形態のインクジェット記録装置A1の概略構成の説明図である。本例の記録装置1は、インクジェット式のラインプリンタであり、制御ユニット2、インクカートリッジ61〜64、記録ヘッド7、搬送機構8などを備えている。インクカートリッジ61〜64には、それぞれ、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのインクが収納されている。
記録ヘッド7はラインヘッドタイプであり、記録媒体100と対向する面には、矢印Xの搬送方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に沿うノズル列を形成するように、複数のノズルが設けられている。ノズルには、インクを吐出するための吐出エネルギー発生素子が備えられており、その吐出エネルギー発生素子としては、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いることができる。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して、吐出口からインクを吐出させることができる。記録ヘッド7としては、シアンインク吐出用、マゼンタインク吐出用、イエローインク吐出用、およびブランクインク吐出用のもの備えられている。それらの記録ヘッドに対して、対応するインクカートリッジ61〜64内のインクがインク導入管61a〜64aを通して供給される。これらのインクが対応する記録ヘッド7から吐出されることにより、記録媒体100に画像が記録される。記録ヘッド7の詳細については後述する。
搬送機構8は、搬送モーター81と搬送ローラー82を備えている。搬送モーター81によって搬送ローラー82が回転されることにより、記録媒体100が記録ヘッド7と対向する記録位置を通して矢印X方向に搬送される。
制御ユニット2は、CPU3とRAM4とROM5が備えられており、記録ヘッド7および搬送ローラー82の動作を制御する。CPU3は、ROM5内に記憶された制御プログラムをRAM4に展開して実行することにより、後述する画像に対するさまざまな処理、記録ヘッド7によって記録する画像データの生成、および搬送機構8の制御などを行う。
図2は、記録ヘッド7の構成例の説明図である。本例の記録ヘッド7には、図2(a)のように、矢印Xの搬送方向と交差(本例の場合は、直交)する方向に沿ってチップ71から74が千鳥状に配列されている。これら複数備えられたチップのそれぞれには、ノズル列が複数形成されている。チップ71には、図2(b)のようにノズル列71a〜71dが形成されており、ノズル列71a,71cを形成するノズルの吐出口から吐出されるインク滴は、ノズル列71b,71dを形成するノズルの吐出口から吐出されるインク滴よりも大きい。したがって、前者のインク滴によって形成されるドットの径は、後者のインク滴によって形成されるドットの径よりも大きい。以下、比較的大きいドット(大ドット)を形成するノズル(大ノズル)が配列されるノズル列71a,71cを「大ノズル列」、比較的小さいドット(小ドット)を形成するノズル(小ノズル)が配列されるノズル列71b,71dを「小ノズル列」ともいう。これらのノズル列71a〜71dは、製造上のばらつきなどにより、ノズルからのインクの吐出量などの記録特性が異なる場合がある。チップ72から74のそれぞれには、ノズル列71a〜71dと同様のノズル列72a〜72d,73a〜73d,74a〜74dが形成されている。このようにインクの吐出量が異なるノズルは、同一ラスター上にドットを形成できるように配列されている。つまり、大ノズルと小ノズルは、記録媒体上の同一位置にインクを吐出して、その同一位置に大ドットと小ドットを形成することができる。チップ71〜74は、本例のように千鳥状に配列する他、一直線上に配列してもよい。また、チップ71〜74は、径が異なる少なくとも2種類のドットを形成するためのノズル列が形成されていればよい。
本例においては、吐出量が同じノズルが配列されたノズル列が2つずつ形成されている。しかし、吐出量が同じノズルが配列されたノズル列を1つずつ形成してもよい。また、1つのノズル列に対して、複数のノズルを一列に配列する他、千鳥状などのように2次元的に配列してもよい。また、異なる径のドットが形成可能であれば、1つのノズルから吐出量が異なる複数種のインク滴を吐出可能な記録ヘッドを用いることもできる。また、インク色は前述したシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されず任意である。
(画像処理部)
図3は、本実施形態における画像処理部のブロック構成図、図4は、その画像処理部によって実行される処理を説明するためのフローチャートである。本例では、ノズルの記録特性を表す値として、記録ヘッド7の各チップ71,72,73,74のノズルから吐出されるインク量(以下、「吐出量」ともいう)を用いる。以下、図3の画像処理部の構成と共に、図4のフローチャートについて説明する。
まず、図4(a)のドット分配比率の設定処理において、記録装置1は、図3の記録特性取得部(取得手段)51によって、チップ71〜74の大ノズル列および小ノズル列の記録特性を取得する(ステップS1)。大ノズル列の記録特性は、その大ノズル列を形成するノズルからに実際に吐出されるインク量に関する情報であり、小ノズル列の記録特性は、その小ノズル列を形成するノズルから実際に吐出されるインク量に関する情報である。これらの記録特性は、記録ヘッドの製造時および使用時に測定して入力することができる。記録特性は、例えば、記録ヘッドを用いて所定の記録特性測定パターンを記録し、その測定パターンの読取り結果に基づいて測定することができる。大ノズル列は、チップ71においてノズル列71a,71cであり、小ノズル列は、チップ71においてはノズル列71b,71dである。
次に、補正目標値設定部52によって目標のインク吐出量(目標吐出量)を設定する(ステップS2)。その目標吐出量は、大ノズル列と小ノズル列を用いて複数ドット(大ドットおよび小ドット)が形成される所定領域内において、1ドット当たりの目標とする平均吐出量である。次に、その目標吐出量と、ステップS1にて取得した記録特性(インク吐出量)と、の比較結果に基づいて、大小ドット分配率決定部(第1の決定手段)53が大ドットと小ドットの形成する比率(大小ドット分配率)を決定する(ステップS3)。本例においては、チップ71〜74の単位で、記録特性(インク吐出量)と目標吐出量に基づいてドット分配率を決定する。チップ71に関しては、大ノズル列71a,71cのノズルの記録特性(インク吐出量)を3ng、小ノズル列71b,71dのノズルの記録特性(インク吐出量)を2ngとする。また、チップ71の目標吐出量は2.5ngとし、ドット分配比率は大ドット:小ドット=1:1とする。他のチップ72から74に関しても同様である。
次に、図4(b)の記録処理について説明する。本例おいては、メモリーカード91(図1参照)に保存されている画像データに、記録装置1が所定の画像処理を加えることにより、画像データをドットの有無によって表現されるドットデータに変換し、そのドットデータに基づいて画像を記録する。
まずはステップS11にて、制御ユニット2が画像入力部31を用いて、記録すべき画像データをメモリーカード91から読み込む。本例の場合、画像データは、解像度が600dpiで、RGBの各データが8bitで256階調を表現するカラー画像であるとして説明する。しかし、画像データは単色画像(モノクロ画像)であってもよい。次に、ステップS12において、色変換処理部32の色変換処理によって、画像データを600dpi、C,M,Y,K(シアン,マゼンタ,イエロー,ブラック)の各色8bitで256階調を表現するデータに変換する。色変換処理とは、R,G,Bの各階調値の組み合わせによって表現されているRGBのカラー画像を、インク色の階調値によって表現されるデータに変換する処理である。前述したように、記録装置1は、C,M,Y,Kの4色のインクを用いて画像を記録する。そこで本例の色変換処理部32は、RGBで表現された画像データを、C,M,Y,Kの各インク色の階調値によって表現されるデータに変換する。
このように変換された各インク色の階調データは、その後、量子化処理部33によって量子化処理される(ステップS13)。この量子化処理は、8bitで256階調という多階調の画像データの階調値を低減させて、記録装置1において記録可能な少ない階調(本例の場合は、5値)のデータとするための処理である。一般に、量子化処理としては誤差拡散法やディザ法が用いられることが多い。
図5(a)は、一般的な誤差拡散処理の説明図であり、図5(b)は、その誤差拡散処理における閾値(threshold)、出力レベル(Out)、および評価値(Evaluation)の関係の説明図である。図5(a),(b)を用いて、5値の多値誤差拡散処理について説明する。まず、画像濃度値(In)と、周辺画素からの拡散誤差値(dIn)と、を加算して補正濃度値(In+dIn)を得る。その補正濃度値(In+dIn)と閾値(threshold)とを比較器にて比較し、補正濃度値の値に応じて、閾値により定められた出力レベル(Out)を出力する。図5(b)の例の場合、補正濃度値(In+dIn)が“32以下”であれば、出力レベル(Out)はレベル0となり、それが32より大きくかつ96以下であれば、出力レベル(Out)はレベル1となる。次に、補正濃度値(In+dIn)から評価値(Evaluation)を引いた多値化誤差(Error=In + dIn - Evaluation)を算出し、その多値化誤差を周辺画素へ拡散させるために、重み付け演算を行って誤差バッファに加算する。出力レベル(Out)と評価値(Evaluation)との関係は、出力レベル(Out)がレベル4であれば、評価値(Evaluation)は”255“となり、それがレベル3ならば”192“となる。同様に、それがレベル2ならば”128“、それがレベル1ならば”64“、それがレベル0ならば”0“となる。最後に、注目画素位置に拡散された誤差値を誤差バッファから取り出し、それを重み係数の総和で正規化して、次の画素の拡散誤差(dIn)とする。以上の処理を全画素について繰り返し実行する。このようにして、8bitで256階調のデータを量子化して、記録装置1で記録可能な5階調のデータとする。
図4(b)に戻り、ステップS14においては、ドット位置決定部34を用いて、記録画素単位で低階調に量子化された画像データ(量子化後画像データ)から、その記録画素内のドット配置を決定する。図6は、記録画素単位の量子化後画像データ(解像度600dpiでレベル0〜4の5値の画像データ)を、解像度1200dpiのドットパターンで表すためのドット位置の説明図である。例えば、量子化後画像データがレベル1の場合、600dpiの記録画素内には1ドットのみが配置され、そのドットの配置位置は、(a)から(d)のように、「左上」、「左下」、「右下」、「右上」の位置に繰り返し設定される。
次に、ドット分配処理部35は、大小ドット分配率決定部53に対して、ドットを記録するノズルの位置に関する情報(本例では、ドットを記録するチップに関する情報)を伝達する。また、ドット分配処理部35は、前述したように記録特性(インク吐出量)に応じて決定された分配率に関する情報を大小ドット分配率決定部53から受け取る。また、ドット分配処理部35は、その分配率に関する情報を大小ドット分配テーブル記憶部41に伝達することにより、大小ドット分配テーブルを取得する。ドット分配処理部35は、後述するように、その大小ドット分配テーブルを用いて、先のステップS14にて配置位置が決定されたドットのサイズを大ドットまたは小ドットに決定する(ステップS15)。本例では、3ngの大ドットと2ngの小ドットを用い、それらのドット数を所定の記録領域において1:1の割合で分配するように、解像度1200dpiの2値の大小分配記録データを得る。大小ドット分配率は、画像データの階調値によらず一定あるいは略一定である。
次に、ステップS16にて、使用ノズル列決定部(第2の決定手段)36は、大小分配記録データを記録するためのノズル列を決定してノズル列分配パターン記憶部42に伝達して、そのノズル列に対する分配パターンを記憶部42から得る。さらに、使用ノズル列決定部36は、分配パターンと大小分配記録データから、チップ毎に、ノズル列(チップ71の場合は、ノズル列71a〜71d)のそれぞれによって記録するノズル列別記録データ(解像度1200dpiで2値のデータ)を生成する。
次に、ステップS17にて、ノズル列毎に生成されたノズル列別記録データに基づいて、それに対応するチップのノズル列(チップ71の場合は、ノズル列71a〜71d)からインクを吐出して、記録媒体100上にドットを形成することにより画像を記録する。つまり、搬送モーター81を駆動して記録媒体100を搬送し、その搬送に合わせて、ノズル列別記録データに基づいて記録ヘッド7からインクの液滴を吐出する。この結果、記録特性(インク吐出量)に応じた割合で大ドットと小ドットが形成された画像が記録されることになる。
(画像処理の具体例)
図7(a)は、ステップS11にて読み込まれる画像データの一例を示す。ここでは、{R,G,B}={171,171,171}のデータとする。ステップS12において、この画像データは、前述したようにC,M,Y,Kのインク毎の階調データに変換される。図7(b)には、インクCのみの階調データを示し、その階調値はC=85に変換されたものとする。インクC,M,Y,K毎の階調データは、前述したようようにステップS13において、8bitの256階調を表現するデータから、記録装置1によって記録可能な階調値(本例では、レベル0〜4の5値)を表現するデータに変換される。図7(c)は5値に変換されたインクCのデータを示し、本例の場合は、前述した図5の誤差拡散処理により、信号値C=85は、それに対応する出力レベルに変換される(レベル1.4に相当する)。本例において、出力レベル0〜4の5値に変換されるため、C=64はレベル1に変換され、C=128はレベルに変換される。したがって、それらの間にあるC=85には、図7(c)のようにレベル1(L1)とレベル2(L2)とが混在することになる。このようにレベル1とレベル2の階調値に変換されたC=85は、前述したようにステップS14において、図6のドット配置パターンを用いて、1200dpiに対応する位置毎のドットの有無を示すデータ(図7(d))に変換される。
次のステップS15においては、前述したように、ドットのサイズ(本例では、吐出量が3ngのインク滴によって形成される大ドット、吐出量が2ngのインク滴によって形成される小ドット)を決定する。すなわち、図7(d)のデータを記録するチップの記録特性(インク吐出量)に関する情報に基づいて、その情報に応じてチップ毎に予め設定されている大小ドット分配率を取得し、さらに、その大小ドット分配率から大小ドット分配テーブルを取得する。そして後述するように、その大小ドット分配テーブルを参照することにより、図7(d)のドットのサイズ(大ドット、小ドット)を決定する。
図9は、図4のステップS15の処理(ドットサイズの決定処理)を説明するためのフローチャートである。図10(a)は、大小ドット分配率が大ドット:小ドット=1:1の場合の大小ドット分配テーブルである。図10(a)のテーブルを例にして、ドットサイズを大ドットまたは小ドットに決定する方法を図9のフローチャートにより説明する。
まず、図7(d)のドット配置が決定された後、ステップS21において、チップの記録特性(インク吐出量)に関する情報から大小ドット分配率(本例では、1:1)を決定し、その分配率に応じた大小ドット分配テーブルを取得する。その後のステップS22〜S25の処理は、量子化処理によって決定された図7(d)のドット配置に関して、ドットの位置を順次調べるための処理である。図6(d)において、A方向の位置座標の単位をカラム、B方向の位置座標の単位をラスターとする。カラムの番号をC、ラスターの番号をRとして、図6(d)における位置座標を(R,C)によって表すと、図10(b)のようになる。例えば、1ラスターの1カラム目は(1,1)、1ラスターの1カラム目は(1,2)となる。ステップS22,S23では、1ラスター目から最後のラスターまでラスター番号Rを1つずつインクリメントする。ラスター番号は、ステップS22Aにおいて初期値“0”にリセットされる。ステップS24では、1カラム目からカラム番号Cを1つずつインクリメントする。カラム番号は、ステップS24Aにおいて初期値“0”にリセットされる。そして、ステップS25において、座標(R,C)にドットが位置するか否かを判定する。
このように、座標(1,1)から、ラスター方向(図7(d)のA方向)に順番にドットの有無を判定する。そして、ドットがあれば、図10(a)の大小ドット分配テーブルを参照して、ドットのサイズを決定する(ステップS27)。図7(d)のドット配置の場合、まず、座標(1,1)にはドットがあるため、図10(a)のテーブルの所期の参照位置のデータを参照する。本例において、初期におけるテーブルの参照位置は先頭位置P1である。図10(a)のテーブルの先頭位置には大ドットのデータがあるため、図7(e)のように座標(1,1)のドットのサイズは大ドットと決定する。ステップS26〜S29は、大小ドット分配テーブルを次に参照するときの参照位置を決めるための処理である。すなわち、ステップS26において、テーブルの参照位置が終端か否かを判定し、それが終端でなければ、ステップS28にてテーブルの参照位置を1つ先に進める。その参照位置が終端であれば、ステップS29にて参照位置を先頭に戻す。座標(1,1)のドットのサイズを決定した後は、図10(a)のテーブルの参照位置が位置P2にずらされることになる。
座標(1,1)は最終カラムではないため、ステップS30から先のステップS24に戻って、次の座標(1,2)についてドットを探索する。次の座標(1,2)にはドットがないため、テーブルは参照せずにステップS24に戻る。次の座標(1,3)および(1,4)にもドットがないため、同様にステップS24に戻る。次の座標(1,5)にはドットがあるため、ステップS26において、先のステップS28にてずらされた図10(a)のテーブルの参照位置P2のデータを参照する。その参照位置P2には小ドットのデータがあるため、図7(f)のように座標(1,5)のドットのサイズを小ドットに決定する。本例の場合、参照位置P2はテーブルの終端であるため、ステップS29において、参照位置を先頭位置P1に戻す。このような処理を繰り返すことにより、1ラスター目に配置されるドットについて、そのサイズを決定する。
1ラスター目の最終のカラムに対する処理が終了した後は、ステップS30からステップS22に進む。これにより、前述した第1ラスター目の場合と同様に、第2ラスターから最終ラスターに配置されるドットについて、そのサイズを決定する。最終的には、図7(g)のように、第1から第8ラスターに配置されるドットについて、そのサイズが決定される。
図7(g)の大小ドットデータにおいて、吐出量3ngのインク滴によって形成される大ドットと、吐出量2ngのインク滴によって形成される小ドットは、大小ドット分配率が1:1の大小ドット分配テーブル(図10(a))に基づいて分配される。したがって、所定の記録領域において、1ドット当たり平均して2.5ngのインクが吐出されることになる。図8(a)は、大ドットに関するデータ(大ドットデータ)のみを抜き出して示し、図8(b)は、小ドットに関するデータ(小ドットデータ)のみを抜き出して示す。これらの図の記録領域において、大ドットと小ドットは共に11ドットである。
次に、図4(b)のステップS16において、このように決定されたサイズ(大小)のドットを形成するためのノズル列を決定する。
本例の記録ヘッドには、図2(b)のように、大ノズル列と小ノズル列が2つずつあるため、図8(c),(d)のノズル列分配パターン(1),(2)を用いて、図8(a),(b)のドットデータのそれぞれを2分割する。これらのパターン(1),(2)は、それぞれ50%がONとなっており、かつ両者のONは補完関係にある。大ドットを形成する図2(b)のノズル列71a用の記録データは、図8(e)のように、図8(a)の大ドットデータと、図8(c)のノズル列分配パターン(1)と、の論理積(AND)により生成する。同様に、大ドットを形成する図2(b)のノズル列71c用の記録データは、図8(f)のように、図8(a)の大ドットデータと、図8(d)のノズル列分配パターン(2)と、の論理積(AND)により生成する。これにより、図8(a)の大ドットデータが2分割されて、ノズル列71a用の記録データと、ノズル列71c用の記録データと、が生成される。
同様に、図8(c),(d)ノズル列分配パターン(1),(2)を用いて、図8(b)の小ドットデータを2分割することにより、図8(g),(h)のように、小ドットを形成するノズル列71b,71d用の記録データを生成する。大ドットデータと小ドットデータを分割するノズル列分配パターンは、必ずしも本例のように同一である必要はなく、異ならせてもよい。
次に、図4(b)のステップS17においては、このように生成されたノズル列毎の記録データを対応する記録ヘッド7に転送し、その記録データに基づいてノズル列71a〜71dからインクを吐出することにより、記録媒体100上に画像を記録する。図8(i)は、記録媒体100上に形成された大小ドットの位置を示す。
(大小ドット分配テーブルの切替え構成)
チップ毎にノズル列の記録特性(インク吐出量)が異なっていた場合に、それらの記録特性に応じて、チップ毎に大小ドット分配テーブルを切替えてもよい。
図2(a)中のチップ72についてもチップ71と同様に、図4(a)のステップS1において、図3の記録特性取得部51を用いてインク吐出量に関する情報を取得する。本例では、チップ72のインク吐出量がチップ71のインク吐出量の83.3%であって、2.5ngのインク滴によって大ドットが形成され、1.67ngのインク滴によって小ドットが形成されるものとする。次に、図4(a)のステップS2にて、補正目標値設定部52により目標吐出量が2.5ngに設定され、ステップS3にて、チップ72についての大小ドット分配率として大ドット:小ドット=1:0が設定される。図4(b)のステップS11〜A14までの処理は、記録チップ71の場合と同様であるため説明は省略する。次のステップS15において、ドット分配処理部35は、チップ72に対応した分配率の情報(1:0)を図3の大小ドット分配テーブル記憶部41に渡して、その分配率に応じた大小ドット分配テーブルを取得する。図11は、分配率に応じて設定された大小ドット分配テーブルを示す。
図11(a),(b),(c),(d)の大小ドット分配テーブルは、大ドットと小ドットの分配率が1:0、3:1、1:1、1:3、0:1の場合に用いられる。これらの図から明らかなように、それらの分配テーブルにおいて、大ドットの記録を許可する参照位置の数と、小ドットの記録を許可する参照位置の数と、の比は、大ドットと小ドットの分配率と同じである。本例において、チップ72の大小ドット分配率は1:0であるため、図3のドット分配処理部35は、大小ドット分配テーブルとして図11(a)のテーブルを取得する。図4(b)のステップS16以降の処理は、チップ71の場合と同様である。
このように、大小ドット分配率に応じて大小ドット分配テーブルを選択することにより、複数のチップの記録特性(インク吐出量)が異なる場合に、それらのチップ毎にインクの吐出量を補正することができる。また、このような分配テーブルを用いて、図7(d)のように量子化されたデータを大ドットおよび小ドットに対して繰り返し分配するため、記録画像の如何に拘わらず、決定された大小ドット分配率にしたがって大小のドットを確実に配置させることができる。この結果、粒状性や一様性が良好な画像を記録することができる。
本例においては、チップ毎に大小ドット分配率を決定している。しかし、チップを複数の区分に分割し、それぞれの区分毎に記録特性を取得して大小ドット分配率を決定して、それに応じた大小ドット分配テーブルを選択するようにしてもよい。例えば、チップ内におけるノズルの記録特性のばらつきが大きい場合には、図12のようにチップ71を3つの区分(71−1,71−2,71−3)に分割し、それらの区分毎に大小ドット分配率を決定してもよい。ノズルの記録特性は、チップ単位またはチップの分割区分単位に特定されず、所定数毎に取得できればよい。
(大小ドット分配率と平均吐出量との関係)
図13のように、大小ドットの分配率を変更することによって、所定の記録領域当たりに付与するインク量を調整することができる。前述したように、記録位置が決定されたドットを大ドットまた小ドットとして記録するため、図13(a),(b)のように、大ドットと小ドットとの分配率の合計は常に100%となる。図13(c),(d)は、所定の記録領域内における1ドット当たりのインクの平均吐出量を示す。大小ドットの分配率を変更することにより、1ドット当たりのインクの平均吐出量は、小ドットのみの2ngから大ドットのみの3ngまで調整できる。
図14(a),(b)は、チップ毎のインク吐出量のばらつきの一例を説明するための図である。従来のチップは、図14(a),(b)のように、インクの目標吐出量を2.5ngとしたときに、製造のばらつきにより吐出量に±20%の誤差があって、吐出量が2〜3ngの間でばらつくものとする。このような製造のばらつきが生じた場合、記録ヘッド内のチップ毎に記録特性(インク吐出量)が異なって、記録濃度に差が生じて画像品位が劣化するおそれがある。本発明の記録ヘッドにおいて、インクの吐出量に誤差がないときの小ドットおよび大ドット形成用のインクの吐出量が0.08ngおよび3.13ngであって、従来のチップと同様にインク吐出量に±20%の誤差が生じた場合を想定する。この場合、小ドットを形成するためのインクの吐出量は、図14(a),(b)のように1.67〜2.50ngの範囲でばらつくことになる。同様に、大ドットを形成するためのインク吐出量は、2.50〜3.75ngの範囲でばらつくことになる。
図14(c),(d)は、本発明における大小ドット分配率と、インク吐出量の誤差(インク量誤差(%))と、の関係の説明図である。インク量誤差が−20%のときは、分配率を大ドット100%、小ドット0%とし、インク量誤差が+20%のときは、分配率を大ドット0%、小ドット100%”とする。インク量誤差が−20%と+20%の範囲においては、図14(c),(d)のように、大ドットと小ドットの分配率の合計が100となり、かつ、1ドット当たりのインクの平均吐出量が一定になるように、大ドットと小ドットの分配率を変更する。図15(a),(b)は、従来と本発明における1ドット当たりインクの平均吐出量の比較例を示す。従来においては、チップの製造誤差により、平均吐出量が2〜3ngの範囲で変動する。一方、本発明の場合は、大ドットと小ドットの分配率を変更することにより、製造誤差の如何に拘わらず、平均吐出量を2.5ngに一定に維持することが可能となる。本例では、大小ドット分配率を0〜100%とした。しかし、ノズル列毎の使用頻度の差を小さくするために、大小ドット分配率の幅を狭く(例えば、25〜75%)としてもよい。
(記録特性(インク吐出量)と記録画像との関係)
図16(a),(b),(c)は、インク吐出量の誤差を大小ドット分配率によって補正する本発明の補正方法を用いて、図7(d)のように配置されるドットを形成した場合の模式図である。図16(b)は、大小ドット分配率が大ドット50%、小ドット50%”で形成されるドットを示す。図16(a)は、インク量誤差が−20%のときに、大小ドット分配率が大ドット0%、小ドット100%”で形成されるドットを示す。図16(c)は、インク量誤差が+20%のときに、大小ドット分配率が大ドット100%、小ドット0%”で形成されるドットを示す。このように、ノズルの記録特性(インク吐出量)に応じて大小ドット分配率を変更することにより、ドットの配置パターンを変えることなく、画像の記録濃度を一定に維持することができる。この結果、高品位の画像を記録することができる。
図17(a)は、ある階調におけるドット配置パターンの一例を示す模式図である。この図において、黒い部分はドットが形成されるエリア、白い部分はドットが形成されないエリアであり、縦32×横32のエリアの中に387ドットが形成される。
図17(b)〜(e)は、インク吐出量の誤差をドット数により補正する従来の補正方法によって、図17(a)のドットを形成した場合のドット配置パターンの模式図である。1ドット当たりのインク吐出量が2.3%少ない場合には、図17(b)のように、ドット数を2.3%増して計396ドットが形成される。32×32エリア内に吐出されるインク量は、図17(a)では2.5ng×387ドット=968ngとなる。一方、図17(b)では、2.5ngの97.7%に相当する2.44ngのドットが形成され、32×32エリア内に吐出されるインク量は、2.44ng×396ドット=966ngとなる。このように、所定の記録領域(32×32エリア)当たりに吐出されるインク量をほぼ等しくするように、記録濃度が補正される。図17(c)は、1ドット当たりのインク吐出量が図17(a)の場合よりも7.2%少ない場合のドット配置パターンの模式図である。同様に、図17(d)は、1ドット当たりのインク吐出量が11.9%少ない場合のドット配置パターン、図17(e)は、1ドット当たりのインク吐出量が17.1%少ない場合のドット配置パターンの模式図である。
このような従来の補正方法においては、所定の記録領域(32×32エリア)当たりに吐出されるインク量がほぼ等しくなるため、画像濃度には差が生じなかった。また、図17(b)および図17(c)の場合は、図17(a)の場合に対してドット数に約2.3%、7.2%の違いがあるものの、それらの両者の記録画像は視覚的な差として感知されなかった。しかし、図17(d)および図14(e)の場合には、ドット配置パターンの違いが記録画像の違いとして視覚的に感知された。つまり、図17の例の場合には、図17(a)のドット配置パターンの画像に対して、図17(b),(c)のように1ドット当たりのインク量の補正の程度が10%以下の場合には、視覚的に画像の差が感知されなかった。しかし、図17(b),(c)のように補正の程度が10%を超えた場合には、画像の違いとして視覚的に感知された。
一方、大小ドット分配率によって濃度を補正する本発明の補正方法の場合には、前述したようにドット配置パターンは変わらない。そのため、濃度補正後の図7(f)のドット配置パターンは、濃度補正前の図17(a)のドット配置パターンと同じであり、視覚的に両者の画像の差は感知されない。なお、視覚的に画像の相違が感知されない範囲においては、大小ドット分配率によって濃度を補正する本発明の補正方法と、ドット数により濃度を補正する従来の補正方法と、を併用してもよい。例えば、本発明の補正方法によってチップ毎のインク吐出量のばらつき補正し、従来の補正方法によってチップ内におけるノズル列毎のインク吐出量ばらつきを補正するようにしてもよい。本発明の補正方法の場合には、ある程度の大きさの記録領域において大小ドット分配率を決定する必要があり、一方、従来の補正方法の場合には1ドット単位での濃度補正が可能である。したがって、これらの方法を組み合わせることにより、より効果的な濃度補正も可能となる。
(他の実施形態)
上述した実施形態においては、記録装置1が画像データからドット配置までの一連の処理を実行する。しかし、このような処理は、記録装置1に接続されるホスト装置にて実行してもよく、記録装置1とホスト装置とで分担して実行してもよい。前者の場合、記録装置1は、ホスト装置から送られてきた画像データをそのまま記録するものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、大ドットと小ドットに関して、それら1ドット当たりのインク吐出量の誤差(記録特性)が同一であるとして説明した。その理由は、大ドットと小ドットを形成するノズル列(71a,71b)が同一のチップ71内に形成されていて、それらのノズル列における吐出口の内径の誤差傾向が同一であるからである。しかし、例えば、大ドットと小ドットを別々のチップに形成されたノズル列によって形成するために、大ドットと小ドットに関するインク吐出量の誤差傾向が異なる場合にも、本発明は適用することができる。その場合は、大ドットを形成するインクの吐出量の誤差と、小ドットを形成するインクの吐出量の誤差と、を考慮して、それらの組み合わせによって最適な大小ドット分配率を設定すればよい。
また、上述した実施形態においては、大ドットと小ドットをそれぞれ2つのノズル列を用いて形成する。しかし、それらのドットを1つのノズル列、または3つ以上のノズル列を用いて形成するようにしてもよい。つまり、大ノズルと小ノズルは、それぞれ複数のノズル列に沿って複数配列してもよい。また、上述した実施形態においては、図7(c)のように、1200×1200dpi格子においてドット配置を変更しない例について説明した。しかし、図3の量子化処理部33を用いて量子化処理(図4(b)のステップS13)を行う記録画素単位(本例では、600×600dpi)の範囲内において、ドットの位置を変更してもよい。量子化処理を行う記録画素単位で階調を表現しているため、その記録画素単位毎のドット数と記録濃度は一定である必要がある。しかし、目視距離からの記録画像の観察においては、量子化処理を行う記録画素単位内のさらに細かいドットの位置の変化の影響は感知されにくい。
また、大ドットと小ドットを形成するための大,小ノズルの組み合わせ以外に、例えば、大ドット,中ドット,小ドットを形成するための大,中,小ノズルの組み合わせ等、インクの吐出量が異なる3種以上の複数種類のノズルを組み合わせてもよい。ノズル列は、それらの複数種類のノズルの種類毎に、複数形成することができる。また本発明は、上述したようなフルラインタイプの記録装置(ラインプリンタ)に対する他、種々のタイプの記録装置に対して広く適用することができる。例えば、記録ヘッドの主走査方向の移動と、記録媒体の副走査方向の搬送と、を伴って画像を記録するシリアルスキャンタイプの記録装置(シリアルプリンタ)に対しても適用することができる。
また、ノズルの記録特性は、インク吐出量のばらつきのみに特定されない。例えば、インク吐出量のばらつき、吐出するインクの明度、吐出するインクの濃度、およびノズルの吐出口面積の内の少なくとも1つであってもよい。
1 記録装置
2 制御ユニット
7 記録ヘッド
71〜74 チップ
71a〜71d,72a〜72d,73a〜73d,74a〜74d ノズル列
100 記録媒体
33 量子化処理部
34 ドット位置決定部
35 ドット分配処理部
51 記録特性取得部

Claims (9)

  1. 異なる吐出量のインクを記録媒体上の同一位置に吐出可能な複数種類のノズルが形成された記録ヘッドを用い、画像データに基づいて前記ノズルからインクを吐出することにより、前記記録媒体にドットを形成して画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    前記ノズルの所定数毎の記録特性を取得する取得手段と、
    前記画像データに基づいて、前記記録媒体に形成するドットの配置パターンを決定する第1の決定手段と、
    前記記録特性に応じて、前記複数種類のノズルの中から、前記配置パターンのドットを形成するための使用ノズルを決定する第2の決定手段と、
    前記配置パターンのドットを形成するように、前記使用ノズルからインクを吐出させる制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記第2の決定手段は、前記記録特性に応じて、前記使用ノズルを前記複数種類のノズルのそれぞれに分配する分配率を異ならせることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記分配率は、前記画像データの階調値によらず一定であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記配置パターンは、前記分配率によらず一定であることを特徴とする請求項2または3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記複数種類のノズルが形成されたチップを複数備え、
    前記取得手段は、前記チップの単位で前記記録特性を取得することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記複数種類のノズルは、その種類毎のノズル列に沿って複数配列されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記ノズル列は、前記種類毎に複数形成されていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記記録特性は、インクの吐出量のばらつき、吐出するインクの明度、吐出するインクの濃度、およびノズルの吐出口面積の内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 異なる吐出量のインクを記録媒体上の同一位置に吐出可能な複数種類のノズルが形成された記録ヘッドを用い、画像データに基づいて前記ノズルからインクを吐出することにより、前記記録媒体にドットを形成して画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記ノズルの所定数毎の記録特性を取得する工程と、
    前記画像データに基づいて、前記記録媒体に形成するドットの配置パターンを決定する工程と、
    前記記録特性に応じて、前記複数種類のノズルの中から、前記配置パターンのドットを形成するための使用ノズルを決定する工程と、
    前記配置パターンのドットを形成するように、前記使用ノズルからインクを吐出させる工程と、
    を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016215390A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 キヤノン株式会社 液体吐出制御方法
US11752764B2 (en) 2020-11-11 2023-09-12 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge apparatus, image forming apparatus, and drive waveform generation method

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