JP5014175B2 - 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ、及びそれを備えた走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ、及びそれを備えた走査型プローブ顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、先端に探針を有するカンチレバーを試料に近接又は接触させて試料の観察や測定を行う走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ及びそれを備えた走査型プローブ顕微鏡に関する。
走査型プローブ顕微鏡として、カンチレバーの先端に取付けた探針を試料表面に近接又は接触させ、両者の間の原子間力を一定に保って試料の表面形状を測定するコンタクト・モードを利用した原子間力顕微鏡が知られている。
又、カンチレバーをピエゾ素子等によって共振周波数近傍で強制振動させ、探針を試料に近接させた時に、両者の間の間欠的な接触によって探針の振幅が減衰するのを利用して試料の形状を測定する方法(以下、適宜「ダイナミック・フォース・モード(DFM測定モード)」という)も知られている。この方法は、探針が試料に及ぼす力がコンタクト・モードより低く、生体サンプルや高分子サンプルなどを損傷を与えずに測定できるという利点がある。
さらに、細胞やDNA等の生体サンプルや高分子サンプルを溶液中で観察するために、試料を浸漬した液体に透明板を接しさせ、液中にレーザ光を安定して導入することにより、液中のカンチレバーの変位を精度よく検出する走査型プローブ顕微鏡が開示されている(特許文献1〜3参照)。
このうち、特許文献1には、ガラスベースブロック34に圧電素子4を介してカンチレバー固定部5を接着固定し、カンチレバー固定部5に固定されたカンチレバー6を強制振動させると共に、圧電素子4を液中に浸漬して試料の測定を行うことが記載されている。この際、圧電素子4をシリコンシール材で防水処理して電気的ショートを防止する。
特許文献2には、カンチレバーを固定する保持部材8の基端を圧電振動素子10を介してホルダ4に取付け、カンチレバーを強制振動させると共に、保持部材8と独立して透明板11をホルダ4に取付けた構造が記載されている。
又、特許文献3には、ガラス製ホルダ215の先端にカンチレバー210を取付け、ホルダ215の基部に圧電素子217を配し、ホルダ215全体を振動させてカンチレバーを強制振動させる構造が記載されている。
特開2006−91002号公報(図5、段落0048) 特開2003−329565号公報(図1) 国際公開第03/028036号パンフレット(図3)
しかしながら、上記した特許文献1記載の技術の場合、試料を浸漬した液体側に圧電素子が配置され、圧電素子を液中に浸漬して測定を行うため、以下の問題がある。つまり、ピエゾ素子等の圧電素子をシリコーン等のモールド剤で被覆しても、試料を浸漬する溶液としてリン酸バッファ溶液や、酸、アルカリなどを用いた場合にモールド剤が溶けて圧電素子に不具合が生じたり、モールド剤が溶液に混入して試料の変質が発生する可能性がある。
又、特許文献2記載の技術の場合、透明板とホルダとが分離して構成されており、圧電素子を溶液中に浸漬させないためには、ホルダから保持部材先端までの長さを長くする必要がある。この場合、光てこ光学系の光路長も長くなるため、光学系を構成する部材も大型化し、剛性が低下し分解能が低下する。また、ホルダから保持部材までの長さが長いと、ホルダの上方からカンチレバーの先端や試料を光学顕微鏡で観察する場合に、作動距離の短い対物レンズでの観察が不可能となり、高倍率で高分解能な光学顕微鏡観察ができなくなる。さらに、圧電素子が溶液に濡れないようにするためには、少なくとも保持部材の周囲を囲み、かつ光てこ光学系の光路も含む領域に透明板を設置する必要がある。この場合、透明板が溶液に接する面積が多くなるために多量の溶液が必要となり、3次元スキャナ上に載せられる試料の量も増えて重くなるため、3次元スキャナの共振周波数が低下し走査スピードや分解能の低下を引き起こす。さらに、溶液が高価な場合にはコストアップにつながる。
又、特許文献3記載の技術の場合、溶液によって圧電素子に不具合が生じる問題は少ないが、ホルダ全体を振動するため、ホルダに搭載された各種測定部品や溶液が大きく振動し、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生したり、カンチレバーの共振ピークの検出を難しくして、測定感度を低下させる問題がある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、カンチレバー加振手段の劣化を防止すると共に、カンチレバーホルダ全体の振動を低減して測定精度を向上させた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ、及びそれを備えた走査型プローブ顕微鏡の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダは、先端に探針を有するカンチレバーを保持可能な先端部とフランジを設けたフランジ部である後端部とを有するカンチレバー保持部と、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段と、ベース部とを備え、前記ベース部に設けられた開口内に前記カンチレバー保持部が収容され、前記ベース部における試料側と反対面に前記フランジが表出し、前記フランジと前記反対面の間に前記カンチレバー加振手段が介装されて前記カンチレバー加振手段のみによって前記カンチレバー保持部が支持される。
これらの構成とすると、カンチレバー加振手段がベース部上面に位置しているため、カンチレバー保持部を液中に浸漬して測定してもカンチレバー加振手段が液に浸漬せず、カンチレバー加振手段に不具合が生じたり、カンチレバー加振手段の成分が溶液に混入して試料が変質するおそれがなくなる。
又、カンチレバー保持部がカンチレバー加振手段のみによってベース部に支持され、ベース部に接触していない。従って、カンチレバー加振手段によってカンチレバーを共振周波数近傍で強制振動させ、DFM測定モードで測定を行う際、ベース部と別体のカンチレバー保持部のみを振動させればよい。そのため、ホルダ全体を振動させる必要がなく、各種測定部品や溶液が振動し、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生したり、カンチレバーの共振ピークの検出を難しくして、測定感度を低下させる不具合が生じない。
前記カンチレバー保持部がフランジを設けたフランジ部である後端部を有する場合は、そのフランジ部と記カンチレバー加振手段との間で着脱可能に保持されてもよい。
このようにすると、カンチレバー保持部が着脱可能であるので、モジュールとして交換することができ、保守管理が容易となる。さらに、カンチレバー保持部とフランジ部(又はカンチレバー加振手段)との接続位置がベース部の表面と同等であるので、自己検知型カンチレバーを用いて電気的手法で検出する場合に、外部回路との電気的接点を溶液に浸すことがなくなる。
前記カンチレバー保持部がフランジ部を有さずにカンチレバー加振手段に保持される場合には、前記カンチレバー加振手段に固定されていてもよい。
前記ベース部は透過性部材からなり前記試料側に突出する突出部を有すると共に、前記突出部の先端は試料が浸漬された液体に接し、前記ベース部よりも表面積の小さい平面部を有してもよい。
このような構成とすると、カンチレバーの撓みを検出するレーザ光は、突出部を光路として通過し、突出部先端の平面部で液面と表面張力により接してカンチレバー2背面に照射される。このため、ベース部と液面との間に空気層が介在して液面に波等が生じ、レーザ光の進行に影響を与えることを防止し、コヒーレントな光が得られる。
又、カンチレバーの撓みをレーザ光で検出しない場合であっても、突出部を介して液体内の試料を観察し易くなるので、カンチレバーの位置決めや測定中の試料の観察が容易となる。
さらに、突出部の先端に位置する表面部の表面積がベース部の表面積よりも小さいため、溶液の量が少なくても測定が可能となる。又、3次元スキャナ上に載せられる試料の量も少なくて済むため、高速で高分解能測定が可能となる。さらに、溶液が高価な場合にもコストアップにならなくて済む。
前記突出部は前記カンチレバーの変位を検出するレーザ光の光路をなし、前記カンチレバーの先端が前記平面部の前面に位置して前記レーザ光を反射させてもよい。
このような構成とすると、ベース部と液面との間に空気層が介在して液面に波等が生じ、レーザ光の進行に影響を与えることを防止し、コヒーレントな光が得られ、液体中での測定精度が向上する。さらに、ベース部からカンチレバー保持部の長さを短くしても、従来のように溶液中にカンチレバー加振手段が浸漬することがないので、カンチレバーホルダや光てこ光学系をコンパクトに構成することが可能となり、装置の剛性を高め、高速で高分解能の測定が可能となる。
前記カンチレバーは、自己の変位を検出するための変位検出手段を備えていてもよい。
このような構成とすると、カンチレバーの撓みをレーザ光で検出する光てこ光学系に比べ、光学系の機器が不要となり、装置がコンパクトとなると共に操作性が向上し、安価となる。
前記カンチレバー保持部の質量が前記ベース部の質量より小さいことが好ましい。
このような構成とすると、カンチレバーホルダ(ベース部)の質量が大きいために、カンチレバー保持部の振動によるカンチレバーホルダ(ベース部)の振動を少なくし、測定精度が向上する。
前記ベース部と前記カンチレバー加振手段との間に振動吸収体が介装されていることが好ましい。
このような構成とすると、カンチレバー加振手段からの振動がカンチレバーホルダ(ベース部)に伝わり難くなり、カンチレバーホルダ(ベース部)の振動を少なくし、測定精度が向上する。
本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダが前記カンチレバーをさらに含んでもよい。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダを備えたものである。
本発明によれば、カンチレバー加振手段の劣化を防止すると共に、カンチレバーホルダ全体の振動を低減して測定精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本発明の走査型プローブ顕微鏡及び走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダは、カンチレバー保持部がカンチレバーを保持可能な先端部を有していればカンチレバーを構成に含んでいなくてもよく、又、カンチレバー保持部にカンチレバーが保持されたものも本発明に含む。
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。
図1において、走査型プローブ顕微鏡100は、アクチュエータである3軸微動機構(XYZ並進機構)30、3軸微動機構30上に固定された試料ステージ(液中セル)31、試料ステージ31上に配置された枠体32、枠体32上に位置する筐体34、制御部60、枠体32の開口上に取付けられ試料ステージ31の上に位置する走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10とを備えている。
筐体34内には、半導体レーザ51、ビームスプリッタ52、ミラー53、たわみ検出器(4分割フォトディテクタ)54、プリアンプ56が配置されている。半導体レーザ51〜プリアンプ56に至る構成を、適宜「光てこ光学系」と称する。
詳しくは後述するが、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10は、先端に探針2aを有するカンチレバー2と、先端部にカンチレバー2を片持ち式に保持するカンチレバー保持部4と、カンチレバーを共振周波数近傍の周波数で振動させるカンチレバー加振手段(圧電素子)6と、振動吸収体7と、ベース部8とを備えている。
液中セル31内には溶液210中に浸漬された試料200が保持され、探針2aは試料200の表面に近接して溶液210内に浸漬されている。
3軸微動機構30は、それぞれX,Y,Z軸(XY平面が図1の紙面に垂直な面であり試料表面、Z軸が図1の上下方向)に変位する円筒型圧電素子からなり、円筒型圧電素子の撓み変形と伸び変形により試料表面内(XY方向)でのスキャンと、試料200と探針2aとの距離(Z方向)の制御を行う。圧電素子は、電界を印加すると結晶がひずみ、外力で結晶を強制的にひずませると電界が発生すると素子であり、圧電素子としては、セラミックスの一種であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を一般に使用することができるがこれに限られない。
制御部60は例えばパーソナルコンピュータ等からなり、走査型プローブ顕微鏡100の動作を制御するための制御基板62、プロセッサ(CPU:中央制御処理装置)64、及び図示しないROM,RAM等の記憶手段、インターフェース、操作部等を有する。
次に、図2を参照して走査型プローブ顕微鏡100による測定動作の一例を説明する。
まず、カンチレバー加振手段6に交流信号を印加し、カンチレバー2に共振周波数近傍の周波数で一定振幅の振動を与える。次に、粗動機構(図示せず)によりカンチレバー2と試料200を近接させた後、さらに3軸微動機構30により、試料200と探針2a間を充分に接近させる。このようにすると、試料200と探針2a間に働く原子間力などの力や、さらに探針2aを近付けた場合の間欠的な接触力により、カンチレバー2の振幅や位相が変化(減衰)する。
カンチレバー2の振幅や位相の変位は、光てこ光学系により検出される。つまり、半導体レーザ51から横方向に出射されたレーザ光は、ビームスプリッター52で直角に曲げられ、Z軸方向の真上からカンチレバー2背面(上面)に照射される。カンチレバー2は斜めに配置されており、レーザ光はカンチレバー上面でミラー53に反射され、4分割フォトディテクタ54に入射する。4分割フォトディテクタ54上に入射したレーザ光のスポットは、カンチレバー2の振幅や位相の変位に応じてディテクタ面内を動くので、4分割された各フォトディテクタ面の差分を検出することにより、カンチレバー2の振幅や位相の変位を検出することができる。
カンチレバー2の振幅や位相に応じて4分割フォトディテクタ54で検出された交流信号は、プリアンプ56を経由して制御部60内に設けられたRMS検出器(Root Mean Square:二乗平均根)57により交流たわみ検出器信号の二乗平均根値として測定される。
たわみ検出器54としては、4分割フォトディテクタの代わりに2分割フォトディテクタ等の他の光センサを用いてもよい。
ここで、カンチレバー2の振幅や位相の変化(減衰)は探針と試料との距離に依存するため、あらかじめ振幅や位相の目標値を設定しておき、試料と探針間が一定距離になるよう制御しながらXY方向に走査することにより、試料表面の凹凸像を測定する。
この制御は次のように行う。まず、RMS検出器57からの値に基づき、フィードバック回路62B1によりZ軸方向のフィードバック量(Z電圧)を算出し、この値がプロセッサ64に入力される。プロセッサ64は、この値に基づき、3軸微動機構(XYZ並進機構)30のZ軸圧電素子を駆動し、試料と探針間(Z方向)を一定距離に保つ。
一方、XY走査信号発生部62B2はプロセッサ64の指示により、試料200をXY方向へ微動させるための微動信号を3軸微動機構30へ供給し、試料を探針に対してXY方向に所定量走査させることで試料200表面の3次元画像を生成する。
なお、フィードバック回路62B1、XY走査信号発生部62B2は制御基板62上に実装されるハードウェアである。
次に、図1に戻り、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10の構成について詳細に説明する。
ベース部8は、枠体32の開口よりやや大きく矩形状の金属製外枠ベース部8bと、外枠ベース部8bに囲まれるガラス製の内側ベース部8aとを備える。内側ベース部8aの中央よりやや左側には、ベース部下面81から試料200側に突出する略角柱状の突出部8axが形成され、突出部8axの先端は平面部8asを有する。平面部8asは、試料200とカンチレバー2を接近させた際に、溶液210の液面と表面張力により接して液体層を形成させ、溶液210中にカンチレバー2を浸漬させる機能を有する。
これにより、ビームスプリッタ53で曲げられたレーザ光は、ガラス製の内側ベース部8aの突出部8axを光路として通過し、液体層を介してカンチレバー2背面に照射される。このため、突出部8axと液面との間に空気層が介在して液面に波等が生じ、レーザ光の進行に影響を与えることを防止し、コヒーレントな光が得られる。
一方、突出部8axに隣接して内側ベース部8aの右側には、矩形状の開口8ayが形成され、開口8ay内には内側ベース部8aに触れないようにカンチレバー保持部4が収容されている。カンチレバー保持部4は、開口8ayよりやや小径の略角柱状をなし、カンチレバー保持部4の先端部4aが(図1の右から左に下がるように)斜めに傾斜し、取付けられたカンチレバー2の背面からレーザ光を反射させるようになっている。カンチレバー2は、例えばバンド等によって先端部4aに押えるようにして取付けることができる。
カンチレバー保持部4の先端部4aは、内側ベース部8aの平面部8asとほぼ同じ高さに配置され、カンチレバー2の先端が平面部8asの前面(試料200側)に位置してレーザ光を反射させるようになっている。
カンチレバー保持部4は、溶液中に浸漬しても変質したり成分を溶出しないよう、耐薬品性のあるセラミックやテフロン(登録商標)樹脂等からなることが好ましい。
カンチレバー保持部4の後端部には、筒面から横(図1の右方向)に延びるフランジ4bが形成され、ベース部における試料200側と反対面(上面)82にフランジ4bが表出している。そして、フランジ4b下面とベース部上面82との間にカンチレバー加振手段6が介装され、カンチレバー加振手段6のみによってカンチレバー保持部4が支持されている。カンチレバー加振手段6は、例えば交流信号によって上下に振動する圧電素子等からなり、エポキシ系接着剤等によってフランジ4b下面とベース部上面82とに接着固定されている。
又、第1の実施形態においては、ベース部上面82とカンチレバー加振手段6との間に振動吸収体7が介装されている。振動吸収体7としては、例えば防振ゴムシートや樹脂材料等が用いられる。
図3は、第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10の上面図である。矩形状の外枠ベース部8bの内側に内側ベース部8aが配置され、ベース部8aの中心線Cより左側の中央に略角柱状の突出部8axが形成されている。但し、突出部8axのうち中心線Cに接する側面は垂直になっているが、他の3つの側面は先端に向かって細くなって平面部8asに繋がっている。
一方、中心線Cより左側の中央には、中心線Cに接して矩形状の開口8ayが形成され、開口8ay内にカンチレバー保持部4が収容されている。そして、開口8ayのうち中心線Cを除く3方を囲むように、コの字形のカンチレバー加振手段6が配置され、カンチレバー加振手段6上にカンチレバー加振手段6を覆うようにフランジ4bが延びている。
このように、中心線C側にカンチレバー加振手段6を形成せず、中心線Cに接するように開口8ayと突出部8axを形成することにより、カンチレバー保持部4が突出部8axに近接し、突出部8ax先端の平面部8asの前面にカンチレバー保持部4先端のカンチレバー2を位置させることができる。このため、カンチレバー加振手段6がレーザ光の光路をさえぎることがない。
又、開口8ayのうち中心線Cを除く3方にカンチレバー加振手段6を配置することで、カンチレバー加振手段6がカンチレバー保持部4を3方から加振するので、例えばカンチレバー保持部4を一方のみから加振する場合に比べて振動を効率よく伝えることができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダによれば、カンチレバー加振手段6がベース部上面82に位置しているため、カンチレバー保持部4を液中に浸漬して測定してもカンチレバー加振手段6が液に浸漬せず、カンチレバー加振手段6に不具合が生じたり、カンチレバー加振手段6の成分が溶液に混入して試料が変質するおそれがなくなる。
そして、カンチレバー加振手段6の防水処理を省略することもでき、試料を浸漬する溶液の種類を制限する必要もない。例えば、本発明の実施形態においては、生体試料測定用のリン酸バッファ液、生理食塩水や、電気化学反応測定用の酸、アルカリ等の溶液であっても使用できる。
又、本発明の実施形態において、カンチレバー保持部4がカンチレバー加振手段6のみによってベース部8に支持され、ベース部8に接触していない。従って、カンチレバー加振手段6によってカンチレバー2を共振周波数近傍で強制振動させ、DFM測定モードで測定を行う際、ベース部8と別体のカンチレバー保持部4のみを振動させればよい。そのため、ホルダ全体を振動させる必要がなく、各種測定部品や溶液が振動し、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生したり、カンチレバーの共振ピークの検出を難しくして、測定感度を低下させる不具合が生じない。
さらに、本発明の実施形態によれば、ベース部8からカンチレバー保持部4の長さを短くしても、従来のように溶液中にカンチレバー加振手段6が浸漬することがないので、カンチレバーホルダや光てこ光学系をコンパクトに構成することが可能となり、装置の剛性を高め、高速で高分解能の測定が可能となる。
ここで、カンチレバーの共振ピークの検出制御法として、Q値制御がある。Q値とは、カンチレバーの共振周波数に対する共振ピークの鋭さを示すパラメータであり、DFM測定モードにおける力勾配の検出感度に影響を与える。そして、Q値が高い程、測定感度の向上や、液中でのDFM測定モードの高分解能化を図ることができる。Q値制御は、RMS検出器57からの値に基づき、カンチレバーの共振ピーク付近の振幅や周波数を検出し、これらの情報から所定の関数でQ値の最適化を行う。
ところが、液中では粘性のためにQ値が低下したり、カンチレバー加振手段6の振動が伝わり難くカンチレバーの共振ピークが小さくなるという問題がある。従って、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生すると、カンチレバーの共振ピークとの区別が困難となり、Q値制御がし難くなる。
そこで、上記したようにカンチレバーの共振以外の振動ピークを低減することで、Q値制御が容易となる。
さらに、本発明の実施形態によれば、カンチレバーホルダ全体を振動させなくてよいため、カンチレバー加振手段6の振幅を小さくでき、試料ステージ31やカンチレバーホルダの振動が少なくなり、余計な振動が発生せず、測定感度が向上する。
なお、カンチレバーホルダ(ベース部)の振動を少なくする観点から、カンチレバー保持部4の質量をベース部8の質量より小さく(軽く)することが好ましい。又、ベース部上面82とカンチレバー加振手段6との間に振動吸収体7を介装すると、カンチレバー加振手段6からの振動がホルダ(ベース部)に伝わり難くなるので好ましい。
なお、上記した突出部8axを設け、突出部の先端に平面部8asを形成して試料が浸漬された液体に接しさせると次のような効果が生じる。つまり、溶液中の試料を測定する場合、測定に最低限必要な溶液の量は、(1)平面部8asの表面積と、(2)探針2aを測定位置まで近づけた際、試料200の表面から平面部8asまでの高さ、の2つで決まる空間内の容積であり、必ずしも液中セル31全体を溶液に浸漬させる必要がなくなり、溶液の量が少なくても測定が可能となる。又、3次元スキャナ上に載せられる試料の量も少なくて済むため、3次元スキャナの共振周波数が低下することなく高速で高分解能測定が可能となる。さらに、溶液が高価な場合にもコストアップにならなくて済む。
このような効果を生じさせるため、平面部8asの表面積をベース部8全体の表面積より小さくする。
<第2の実施形態>
図4は本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。なお、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡は、カンチレバーの撓みの検出方式として、上記した光てこ光学系の代わりに、カンチレバー自体が撓みを検出する「自己検知型カンチレバー」を用いる点が相違し、フランジを含む部分が相違するが、その他の大部分の構成は相違しない。従って、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の実施形態と同一部分を同一符号を付して説明を省略する。
図4において、走査型プローブ顕微鏡100Bは、アクチュエータである3軸微動機構(XYZ並進機構)30、3軸微動機構30上に固定された試料ステージ31、試料ステージ31上に配置された枠体32、枠体32上に位置する筐体34、制御部60B、枠体32の開口上に取付けられ試料ステージ31の上に位置する走査型プローブ顕微鏡用ホルダ10Bとを備えている。
制御部60Bは、第1の実施形態における制御部60と同様なパーソナルコンピュータ等からなり、走査型プローブ顕微鏡100Bの動作を制御するための制御基板62B、プロセッサ(CPU:中央制御処理装置)64B、及び図示しないROM,RAM等の記憶手段、インターフェース、操作部等を有する。
試料ステージ31には試料200Bが設置されている。
走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10Bは、先端に探針20aを有するカンチレバー20と、先端部にカンチレバー2を片持ち式に保持するカンチレバー保持部42と、フランジ部44と、カンチレバーを共振周波数近傍の周波数で振動させるカンチレバー加振手段(圧電素子)6Bと、振動吸収体7Bと、ベース部80とを備えている。
カンチレバー保持部42は、ベース部80の矩形状開口80yより断面が小径の角柱状をなし、第1の実施形態のカンチレバー保持部4においてフランジ4bが形成されていないものに相当する。矩形状のフランジ部44は、ベース部80における試料側と反対面(上面)820に、開口80yを覆うように配置されている。カンチレバー加振手段6Bは、フランジ部44下面の周縁と反対面820との重なり部分に介装されている。
そして、カンチレバー保持部42の後端面(上面)は開口80y内に収容され、開口82から表出するフランジ部44の下面に着脱可能に保持され、カンチレバー加振手段6Bのみによってカンチレバー保持部42が支持されるようになっている。
ベース部80は金属製であり、第1の実施形態のベース部8のように、透過性部材からなる突出部を有していない。これは、カンチレバー20が自己検知型カンチレバーであるため、カンチレバーの撓みを検出する光学系が不要なためである。但し、カンチレバーを試料に対して位置決めする際に、カンチレバーを上方から観察できると便利であるため、必要に応じてベース部80に窓を設けると好ましい。又、溶液中の試料を観察する場合には、第1の実施形態のように透過性部材からなる突出部を設け、液面と表面張力により接しさせると、溶液表面の波等によって観察が妨げられないので好ましい。又、突出部を設けることで、光てこ用のカンチレバーホルダと兼用することも可能となる。
次に図5を参照して、カンチレバー20の構成について説明する。図5はカンチレバー20の上面図である。カンチレバー20は自己検知型カンチレバーであり、このタイプのカンチレバーは、例えば特開平11−83874号公報、特開平11−101810号公報等に記載されている。
カンチレバー20は、厚板状のシリコン基板22の上に薄板状のシリコン基板21を積層し、これらの積層体23の後端をセラミック基板24で保持して構成されている。積層体23の先端は積層体23から突き出す片持ち梁29になっていて、片持ち梁29の自由端(先端)に探針20aが(図2の紙面裏側へ)形成されている。
片持ち梁29には、ピエゾ抵抗体等の抵抗体が変位検出手段として設けられ、シリコン基板21の探針20aが形成された主面の領域Rには、この抵抗体に電気的に接続される電極が設けられる。領域Rより後端には後述する検知回路の電源ライン用および信号ライン用のボンディングパッド26が形成されおり、領域Rに設けられた電極とボンディングワイヤで接続されている。さらに、セラミック基板24の表面には、複数のリード25が形成され、各リード25はセラミック基板24の後端(積層体23と反対側の端)に延びて電極端子25a(図では4個)に接続されている。又、各リード25の他端にはボンディングパッド25bが形成され、ボンディングパッド26とボンディングワイヤ28で接続されている。
又、ボンディングワイヤ28および各ボンディングパッド26,25bには樹脂モールド27が施され、耐食性を付与している。
片持ち梁29に設けられる抵抗体は、例えばn型のシリコン基板21の表面に、U字状にp型又はn型の不純物イオンを選択的に注入し、p+(n+)のピエゾ抵抗体として形成して製造することができる。各リード25や動作用電極端子25a等は公知のペースト印刷や蒸着等によって形成することができるがこれに限られない。
そして、液体中の試料の測定に用いる場合には、表面を保護するシリコン酸化膜(SiO2)又は窒化シリコン膜212を、電極上に形成すると好ましい。
次に図6を参照して、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10Bの構成について詳細に説明する。図6は、図4の部分拡大図である。
図6において、ベース部80は、枠体32の開口よりやや大きい矩形状をなし、ベース部80の中央には、矩形状の開口80yが形成され、開口80y内にはベース部80に触れないようにカンチレバー保持部42が収容されている。
そして、カンチレバー保持部42の後端部42bの上面が開口80y内に収容され、開口82から表出するフランジ部44の下面に着脱可能に保持され、カンチレバー加振手段6Bのみによってカンチレバー保持部42が支持されるようになっている。
カンチレバー保持部42の先端部42aは(図6の右から左に下がるように)斜めに傾斜し、先端部42aにカンチレバー20が斜めに取付けられ、カンチレバー20先端の探針20aが最も下側(試料200B側)に位置するようになっている。
一方、カンチレバー保持部42の後端部42bは平面になっていて、フランジ部44の下面に形成された位置決めピン46を嵌挿することにより、フランジ部44の下面に固定される。
なお、カンチレバー保持モジュール42のフランジ部44への固定は、ステンレス等の耐食性の金属バンドや、樹脂バンド、ワイヤーなどにより、カンチレバー20の上からベース部80下面へ向かって押さえつけるようにしてもよい。
又、カンチレバー20の電極端子25aは、カンチレバー保持部42の先端部42a表面に形成されたリード47に接続されている。さらに、カンチレバー保持部42の軸方向にスルーホール42xが貫通している。そしてリード47は、スルーホール42xを介して、カンチレバー保持部42の後端部42bに形成された第2電極端子42yに接続している。
なお、この実施形態では、カンチレバー20はカンチレバー保持部42の先端部42aに接着固定され、カンチレバー20表面に露出した電気回路(電極端子25aや各リード25等)はエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等のモールド剤49によってモールドされ、溶液等に対する耐食性を付与されている。
又、カンチレバー保持部42は、溶液中に浸漬しても変質したり成分を溶出しないよう、耐薬品性のあるセラミックやテフロン(登録商標)樹脂等からなることが好ましい。
そして、カンチレバー20が消耗した場合は、カンチレバー保持部42ごとモジュールとして交換することができるので、保守管理が容易となる。
一方、フランジ部44は、開口80yより大径の略矩形状をなし、ベース部80の試料200B側と反対面(上面)820に、開口80yを覆うように配置されている。そして、フランジ部44下面の周縁と、反対面820における開口80y周縁との間に重なり部分が生じ、この重なり部分にカンチレバー加振手段6Bが介装されている。
カンチレバー加振手段6Bは、例えば交流信号によって上下に振動する圧電素子等からなり、エポキシ系接着剤等によってフランジ部44下面とベース部上面820とに接着固定されている。従って、フランジ部44は、カンチレバー加振手段6Bのみによって支持され、ベース部80に接触していない。
なお、この実施形態においても、カンチレバー加振手段6Bとベース部上面820との間に振動吸収体7Bが介装されている。
そして、ベース部80の試料200B側から開口80y内にカンチレバー保持部42を挿入し、開口80yから表出するフランジ部44の下面に形成された位置決めピン46をカンチレバー保持部42の後端部42bに嵌挿することにより、カンチレバー保持部42がフランジ部44の下面に固定される。
このようにして、カンチレバー保持部42は、フランジ部44を介してカンチレバー加振手段6Bに支持され、ベース部80に接触していない。
なお、フランジ部44の下面には電極端子44yが形成され、カンチレバー保持部42を固定した際に電極端子42y、44y同士が電気的に接続され、カンチレバー20の電極端子25aからの信号がフランジ部44側から外部に取り出される。
電極端子44yは外部に配置された検知回路(図示せず)に接続されている。この検出回路からカンチレバー20に設けられた抵抗体までの回路により変位検出機構が構成される。この検知回路ではカンチレバー20に設けられた抵抗体に電圧を印加して片持ち梁の撓み量に応答した抵抗値の変化を出力電圧から検出することにより撓み量が測定される。
なお、カンチレバー20はセラミック基板24を介してカンチレバーモジュール42に固定されているが、セラミック基板24を用いずに、シリコン基板23と片持ち梁29と探針20aとボンディングパット26からなるカンチレバー素子単体を直接、カンチレバーモジュールの先端部42aに接着固定して、ボンディングパット26とリード27を直接接続してもよい。
カンチレバー保持部42において、カンチレバー20の電極端子25aと第2電極端子42yとの接続構造は上記したスルーホールに限定されず、例えばリード、導線、棒状の金属端子や、後述するFPC(フレキシブルプリント基板)等とすることができる。
また位置決めピンを電気コネクタとして使用して、外部の回路に接続してもよい。この場合には、位置決めピンをピン形状ではなくソケット形状としてもよい。
カンチレバー保持部42の軸方向の長さや断面形状も特に限定されない。
図7は、図6におけるカンチレバー保持部42とフランジ部44との電気的接続構造としてFPCを用いた場合を示す。図7において、カンチレバー保持部42とフランジ部44の構成自体は、図6の場合と同一であるので、同一部分については同一符号を付して説明を省略する。
図7(a)において、カンチレバー20の動作用電極端子25aは、カンチレバー保持部の先端部42aから表出し、長尺状のフレキシブルプリント基板(FPC)42zの一端に形成された端子部(図示せず)に接続されている。FPC42zは、4個の動作用電極端子25aにそれぞれ接続される上記端子部と、端子部からそれぞれ延びる導線部とを銅箔状に形成し、ポリイミド等の樹脂フィルムでラミネートした構成を有するため、溶液や腐食性ガスに侵されない。
FPC42zは、カンチレバー保持部42の長手(軸)方向の長さと同等以上の長さを有し、他端に外部接続用端子となるコネクタ端子42z1が設けられており、カンチレバー保持部の後端部42bに電極端子が配置されていない。このようにして、動作用電極端子25aと外部接続用端子42z1が電気的に接続され、外部に入出力されるようになっている。
なお、FPC42zの長さをカンチレバー保持部42の長さと同等以上とすることで、外部配線110の先端の外部端子(外部コネクタ)111との接続位置をカンチレバー保持部の後端部近傍とすることができ、第1の実施形態と同様に、カンチレバーから離れたカンチレバー保持部の後端部に端子が表出するだけで済み、カンチレバー近傍で溶液に触れてリーク電流が発生するのを防止することができる。
カンチレバーモジュールの長さが長い場合、スルーホール導体をメッキ形成するのは難しいが、FPC42zを用いることで動作用電極端子25aとの接続構造の製造が容易となる。
なお、FPC42zは可撓性を有しているため、位置決め機能がない。従って、この実施形態では、別途位置決め機構(例えば位置決めピン46とピン孔42eや、段部)を、カンチレバー保持部の後端部42bとフランジ部の下面とに設ける必要がある。
また、図7(b)に変形例として示すように、電気的接続構造としてFPCを用いる場合に、上記図5のカンチレバー20において積層体23をセラミック基板24で保持せず、FPCのコネクタ42z1と反対の一端のFPCを構成する樹脂フィルム上に、積層体23の背面(探針20aが設けられている面と反対の面)を固着し、積層体23上のボンディングパッド26にFPC42zの端子部(コネクタ42z1と反対の一端)を接続し、FPCの樹脂フィルムを介してカンチレバー保持部に取付けるようにしてもよい。なお、図7(b)の符号300は補強板であり、又、図7(b)に変形例の場合、カンチレバー保持部42はベース部に固定される。
図8は、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10Bの上面図である。矩形状のベース部80中央の開口80y内にカンチレバー保持部42が収容されている。そして、開口8ayの4方を囲むように、ロの字形のカンチレバー加振手段6Bが配置され、カンチレバー加振手段6B上には、カンチレバー加振手段6Bを覆うようにフランジ部44が配置されている。
このように、開口80yを囲む4方にカンチレバー加振手段6Bを配置することで、例えばカンチレバー保持部4を一方のみから加振する場合に比べて振動を効率よく伝えることができる。
図9は、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡100Bによる測定動作の一例を説明するブロック図である。
まず、カンチレバー加振手段6Bに交流信号を印加し、カンチレバー20に共振周波数近傍の周波数で一定振幅の振動を与える。次に、粗動機構(図示せず)によりカンチレバー20と試料200Bを近接させた後、さらに3軸微動機構30により、試料200Bと探針20a間を充分に接近させる。このようにすると、試料200Bと探針2a間に働く原子間力などの力や、さらに探針20aを近付けた場合の間欠的な接触力により、カンチレバー20の振幅や位相が変化(減衰)する。
カンチレバー20の振幅や位相の変化による歪みに応じて、カンチレバー20自体から出力された信号は、測定部62B1で検出され、撓み量信号S1として差動アンプ(比較器)62B2の非反転入力端子(+)に入力される。差動アンプ62B2の反転入力端子(−)には、例えば撓み量が0の時に差動アンプ62B2の出力が0になるように、カンチレバーの撓み量に関する基準値が基準値発生部62B3から入力される。このようにして、差動アンプ62B2から出力される誤差信号S2はプロセッサ64Bに入力される。プロセッサ64Bは、誤差信号S2が0に近付くようなZ軸方向のフィードバック量(Z電圧)を生成し、3軸微動機構30を制御する。
一方、XY走査信号発生部62B4はプロセッサ64Bの指示により、試料200BをXY方向へ微動させるための微動信号を3軸微動機構30へ供給し、試料を探針に対してXY方向に所定量走査させることで試料200B表面の3次元画像を生成する。
なお、測定部62B1、差動アンプ62B2、基準値発生部62B3、XY走査信号発生部62B4は制御基板62B上に実装されるハードウェアである。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダにおいても、カンチレバー加振手段6Bがベース部上面820近傍に位置しているため、カンチレバー保持部42を液中に浸漬して測定してもカンチレバー加振手段6Bが液に浸漬せず、カンチレバー加振手段6Bに不具合が生じたり、カンチレバー加振手段6Bの成分が溶液に混入して試料が変質するおそれがなくなる。
又、カンチレバー保持部40がカンチレバー加振手段6Bのみによってベース部800に支持され、ベース部8に接触していない。従って、カンチレバー加振手段6Bによってカンチレバー20を共振周波数近傍で強制振動させ、DFM測定モードで測定を行う際、ベース部80と別体のカンチレバー保持部40のみを振動させればよい。そのため、ホルダ全体を振動させる必要がなく、各種測定部品や溶液が振動し、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生したり、カンチレバーの共振ピークの検出を難しくして、測定感度を低下させる不具合が生じない。
又、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの場合、カンチレバー保持部42が走査型プローブ顕微鏡本体から着脱可能であるので、カンチレバー20が消耗した場合は、カンチレバー保持部42ごとモジュールとして交換することができるので、保守管理が容易となる。さらに、カンチレバー保持部42とフランジ部44との接続位置がベース部80の表面と同等であるので、自己検知型カンチレバーを用いて電気的手法で検出する場合に、外部回路との電気的接点を溶液に浸すことがなくなる。
なお、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダにおいて、カンチレバー保持部に、光てこ光学系で撓みを検知するカンチレバーを取付けても勿論よい。
次に図10を参照して、第3の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成について詳細に説明する。なお、第3の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダは、カンチレバーホルダ部分の構成が異なること以外は第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡と相違しない。従って、第3の実施形態のうち、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡(及びカンチレバーホルダ)と同一部分を同一符号を付して説明を省略する。又、図10は、図4のうちカンチレバーホルダ部分の構成を変えた部分拡大図である。
図10において、ベース部80Bの中央に矩形状の開口80Byが形成されている。フランジ部440は、開口80Byより大径の略矩形状をなし、ベース部80Bの試料200B側と反対面(上面)820Bに、開口80Byを覆うように配置されている。そして、フランジ部440下面の右側周縁と、上面820Bにおける開口80Byの右側周縁との間の重なり部分で、フランジ部440がベース部80Bにネジ等で固定されている。すなわち、フランジ部440はベース部80Bに片持ち式に保持されている。
開口80Byから表出したフランジ部440下面にカンチレバー加振手段60Bが固定されている。
そして、開口80By内に、ベース部80Bに触れないようにカンチレバー保持部420が収容され、カンチレバー加振手段60Bの下面にカンチレバー保持部420の後端部420bが着脱可能に保持されている。従って、カンチレバー保持部420はカンチレバー加振手段60Bのみによって支持されるようになっている。一方、カンチレバー保持部420の先端部420aには、第2の実施形態と同様にしてカンチレバー20が取付けられている。
カンチレバー加振手段60Bの下面にカンチレバー保持部420の後端部420bを保持するための機構は、第2の実施形態と同様とすることができる。
次に図11を参照して、第4の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成について詳細に説明する。なお、第4の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダは、カンチレバーホルダ部分の構成が異なること以外は第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡と相違しない。従って、第4の実施形態のうち、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡(及びカンチレバーホルダ)と同一部分を同一符号を付して説明を省略する。又、図11は、図4のうちカンチレバーホルダ部分の構成を変えた部分拡大図である。
図11においては、第3の実施形態におけるフランジ部440を、電気信号によって振動可能なカンチレバー加振手段61Bで置き換えたものであり、カンチレバー加振手段61Bはフランジ部を兼用している。
そして、ベース部80Cの開口80Cy内に、ベース部80Cに触れないようにカンチレバー保持部421が収容され、開口80Cyから表出したカンチレバー加振手段61Bの下面にカンチレバー保持部421の後端部421bが着脱可能に保持されている。従って、カンチレバー保持部421はカンチレバー加振手段61Bのみによって支持されるようになっている。一方、カンチレバー保持部421の先端部421aには、第2の実施形態と同様にしてカンチレバー20が取付けられている。
カンチレバー加振手段61Bの下面にカンチレバー保持部421の後端部421bを保持するための機構は、第2の実施形態と同様とすることができる。
なお、第3の実施形態及び第4の実施形態において、振動吸収体を配置してもよい。
又、第3の実施形態においてフランジ部とベース部が一体化したもの、つまり、ベース部の試料側表面の一部が凹み、その凹部にカンチレバー加振手段が配置され、カンチレバー加振手段の下面にカンチレバー保持部を着脱可能に保持してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されず、ベース部、カンチレバー保持部、フランジ及びカンチレバー加振手段の形状は自由に設定することができる。又、ベース部に透過性部材からなる突出部を形成した場合も、突出部の形状は限定されない。
本発明は、液中での試料の測定に適するが、液中での測定に限定されるものではなく、あらゆる環境での測定に適用可能である。
又、本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。 走査型プローブ顕微鏡による測定動作の一例を説明するブロック図である。 第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。 カンチレバー20の上面図である。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成を示す部分拡大図である。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの別の構成例を示す部分拡大図である。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの上面図である。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡による測定動作の一例を説明するブロック図である。 第3の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成を示す部分拡大図である。 第4の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成を示す部分拡大図である。
符号の説明
2、20 カンチレバー
2a、20a カンチレバーの探針
4、42、420、421 カンチレバー保持部
4b、44、440、441 フランジ
6、6B、60B、61B カンチレバー加振手段(圧電素子)
7、7B 振動吸収体
8、80、80B、80C ベース部
8ay、80y、80By、80Cy (ベース部の)開口
8ax (ベース部の)突出部
8as (突出部の)平面部
82、820、820B、820C (ベース部の)試料側と反対面
10、10B 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ
100、100B 走査型プローブ顕微鏡
200、200B 試料
210 (試料を浸漬する)溶液

Claims (14)

  1. 先端に探針を有するカンチレバーを保持可能な先端部とフランジを設けたフランジ部である後端部とを有するカンチレバー保持部と、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段と、ベース部とを備え、
    前記ベース部に設けられた開口内に前記カンチレバー保持部が収容され、前記ベース部における試料側と反対面に前記フランジが表出し、前記フランジと前記反対面の間に前記カンチレバー加振手段が介装されて前記カンチレバー加振手段のみによって前記カンチレバー保持部が支持される走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  2. 前記カンチレバー保持部は、前記フランジ部との間で着脱可能に保持される請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  3. 前記カンチレバー保持部は、前記フランジ部に固定されている請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  4. 先端に探針を有するカンチレバーを保持可能な先端部と後端部とを有するカンチレバー保持部と、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段と、ベース部とを備え、
    前記ベース部における試料側と反対面に、前記ベース部に設けられた開口を覆うフランジ部が配置され、
    前記カンチレバー加振手段は、前記フランジ部における前記開口に表出した部分に配置され、
    前記カンチレバー保持部は、前記開口内に収容されて前記開口から表出する前記カンチレバー加振手段に保持され、
    前記カンチレバー加振手段のみによって前記カンチレバー保持部が支持される走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  5. 先端に探針を有するカンチレバーを保持可能な先端部と後端部とを有するカンチレバー保持部と、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段と、ベース部とを備え、
    前記カンチレバー加振手段は、前記ベース部における試料側と反対面に、前記ベース部に設けられた開口を覆って配置され、
    前記カンチレバー保持部は、前記開口内に収容されて前記開口から表出する前記カンチレバー加振手段に保持され、
    前記カンチレバー加振手段のみによって前記カンチレバー保持部が支持される走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  6. 前記カンチレバー保持部は、前記カンチレバー加振手段との間で着脱可能に保持される請求項4又は5に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  7. 前記カンチレバー保持部は、前記カンチレバー加振手段に固定されている請求項4又は5に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  8. 前記ベース部は透過性部材からなり前記試料側に突出する突出部を有すると共に、前記突出部の先端は試料が浸漬された液体に接し、前記ベース部よりも表面積の小さい平面部を有する請求項1〜のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  9. 前記突出部は前記カンチレバーの変位を検出するレーザ光の光路をなし、前記カンチレバーの先端が前記平面部の前面に位置して前記レーザ光を反射させる請求項に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  10. 前記カンチレバーは、自己の変位を検出するための変位検出手段を備えている請求項1〜のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  11. 前記カンチレバー保持部の質量が前記ベース部の質量より小さい請求項1〜10のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  12. 記カンチレバー加振手段が前記ベース部と接触している場合はその接触部に、前記カンチレバー加振手段が前記フランジ部を介して前記ベース部に接触している場合は前記カンチレバー加振手段と前記フランジ部との接触部及び/又は前記フランジ部と前記ベース部との接触部振動吸収体介装した請求項1〜11のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  13. 前記カンチレバーをさらに含む請求項1〜12のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダを備えた走査型プローブ顕微鏡。
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