JP5014174B2 - 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール、それを備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール、それを備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、先端に探針を有するカンチレバーを試料に近接又は接触させて試料の観察や測定を行う走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール、それを備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、カンチレバーの先端に取付けた探針を試料表面に近接又は接触させ、試料の表面形状を測定するものである。走査型プローブ顕微鏡の測定モードとしては、(1)探針と試料の間の原子間力を一定に保って試料の表面形状を測定するコンタクト・モード、(2)カンチレバーをピエゾ素子等によって共振周波数近傍で強制振動させ、探針を試料に近接させた時に、両者の間の間欠的な接触によって探針の振幅が減衰するのを利用して試料の形状を測定する方法(以下、適宜「ダイナミック・フォース・モード(DFM測定モード)」という)が知られている。DFM測定モードは、探針が試料に及ぼす力がコンタクト・モードより低く、生体サンプルや高分子サンプルなどを損傷を与えずに測定できるという利点がある。
又、カンチレバーの変位の測定方法として、カンチレバーの撓みをレーザ光で検出する光てこ光学系の他、変位(撓み)を検出するピエゾ抵抗体等の変位検出手段を搭載したカンチレバー(以下、適宜「自己検知型カンチレバー」という)を用いる方法が開発されている(特許文献1、2参照)。
自己検知型カンチレバーを用いる場合、光てこ光学系に比べ、光学系の機器が不要となり、装置がコンパクトで安価となるという利点がある。
特開平11−83874号公報 特開平11−101810号公報
ところで、近年、溶液中に浸漬された細胞やDNA等の生体サンプルや高分子サンプルを走査型プローブ顕微鏡で観察する機会が増えている。
しかしながら、自己検知型カンチレバーの場合、変位検出手段を動作させる電極端子が露出しているため、溶液中にカンチレバーが浸るとリーク電流が発生し、検出が不可能になったり、試料が電気化学反応で変質するおそれがある。
電極端子の周囲をポリマーなどでモールドすればリーク電流の発生は防止できるが、酸やアルカリ中、腐食性ガス雰囲気で測定を行うと、モールドが腐食等して走査型プローブ顕微鏡の各種部品が劣化する可能性がある。この場合、消耗品であるカンチレバーは劣化しても交換すればよいが、上記電極端子に接続される走査型プローブ顕微鏡本体側のコネクタ等が劣化すると、本体の修理が必要になったり、装置そのものの不具合に至るおそれがある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、自己検知型カンチレバーを用いて測定する場合に、走査型プローブ顕微鏡本体側の電気部品の劣化を防止し耐久性が向上すると共にカンチレバーの交換が容易な走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール、それを備えた走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ及び走査型プローブ顕微鏡の提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールは、先端に探針を有し自己の変位を検出する変位検出手段を備えると共に該変位検出手段の検出用電極端子を備えたカンチレバーと、前記カンチレバーを先端部に保持し延長部を介して後端部に外部接続用端子を有するカンチレバー保持部と、前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とを電気的に接続する接続構造とを備えている。
このような構成とすると、カンチレバーの変位検出手段の検出用電極端子は接続構造を介してカンチレバー保持部の後端部の外部接続用端子に接続される。このため、溶液中や腐食性ガス中で測定を行っても、走査型プローブ顕微鏡本体側の外部端子はカンチレバーから離れた位置で外部接続用端子と接続され、カンチレバー付近の液体や腐食性ガス雰囲気に侵されることが少なくなる。その結果、走査型プローブ顕微鏡本体の耐久性が向上し、本体の修理が必要になったり、装置そのものの不具合が生じることが回避される。又、カンチレバーが消耗した際は、カンチレバーモジュール毎に交換すればよい。
前記接続構造は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔と、前記貫通孔内に形成され前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続されるスルーホール導体又は前記貫通孔内に挿通され前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続される導線とを有してもよい。
前記接続構造は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に至る周壁に形成され、前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続されるリード部を有してもよい。
前記外部接続用端子は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔に挿入された金属ピンであり、前記金属ピンは前記検出用電極端子に接続されると共に前記カンチレバー保持部の後端部から突出するオス型端子をなすようにしてもよい。
前記外部接続用端子は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔の前記先端部側に配置された金属端子であり、前記金属端子は前記検出用電極端子に接続されると共に、前記貫通孔に挿入される外部コネクタと接続するメス型端子をなすようにしてもよい。
前記カンチレバー保持部の後端部は、走査型プローブ顕微鏡本体に固定される際の位置を決める位置決めピン、又は前記走査型プローブ顕微鏡側の位置決めピンに嵌合されるピン孔を有していてもよい。
このような構成とすると、カンチレバーモジュールを走査型プローブ顕微鏡本体に固定する際の位置決めが容易かつ高精度となる。
前記カンチレバー保持部の先端部に表出し、前記検出用電極端子と電気的に導通する部分が絶縁被覆されていることが好ましい。
このような構成とすると、溶液中で測定してもリーク電流の発生を防止できる。
本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダは、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールを保持するモジュール保持部と、前記モジュール保持部を支持し走査型プローブ顕微鏡本体に固定されるベース部とを備え、前記モジュール保持部は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの後端部に接する保持面を有する。
前記保持面は、前記ベース部における試料側の面より上方に位置することが好ましい。
このような構成とすると、カンチレバーモジュールを液中に浸漬して測定しても保持面が液に浸漬せず、保持面の外部端子に腐食等の不具合が生じない。
前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールのオス型端子又はメス型端子に対応して嵌合するオス型端子又はメス型端子を有し、前記オス型端子又はメス型端子を嵌合することにより、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールが前記モジュール保持部に固定されることが好ましい。
このような構成とすると、カンチレバーモジュール側のオス型端子又はメス型端子が外部接続用端子を兼用するので、カンチレバーモジュールをモジュール保持部に固定するのと同時に外部接続用端子と外部端子との電気的接続を行うことができ、部品点数を低減できる。
前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの位置決めピン又はピン孔に対応して嵌合する位置決めピン又はピン孔を有し、前記位置決めピン又はピン孔を嵌合することにより、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールが前記モジュール保持部に固定されることが好ましい。
このような構成とすると、カンチレバーモジュールのモジュール保持部への位置決めと固定を同時に行うことができ、部品点数を低減できる。
前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの外部接続用端子と電気的に接続される外部端子を有してもよい。
前記モジュール保持部と前記ベース部との間に、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段が介装されていてもよい。
前記ベース部は透過性部材からなり前記試料側に突出する突出部を有すると共に、前記突出部の先端は試料が浸漬された液体に接する平面部を有してもよい。
このような構成とすると、突出部と液面との間に空気層が介在して液面に波等が生じ、乱反射等が生じることを防止し、平面部下の試料を明瞭に観察することができる。
本発明の走査型プローブ顕微鏡は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダを備えたものである。
本発明によれば、自己検知型カンチレバーを用いて測定する場合に、走査型プローブ顕微鏡本体側の電気部品の劣化を防止し耐久性が向上すると共にカンチレバーの交換を容易にすることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡>
図1は本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。
図1において、走査型プローブ顕微鏡100は、アクチュエータである3軸微動機構(XYZ並進機構)30、3軸微動機構30上に固定された試料ステージ(液中セル)31、試料ステージ31上に配置された枠体32、枠体32上に位置する筐体34、制御部60、枠体32の開口上に取付けられ試料ステージ31の上に位置する走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10とを備えている。
走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10は、第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール(以下、適宜「カンチレバーモジュール」という)40を保持するモジュール保持部70と、モジュール保持部を支持し走査型プローブ顕微鏡100本体に固定されるベース部8と、モジュール保持部70とベース部8の間に介装されるカンチレバー加振手段6及び振動吸収体7とを備えている。又、モジュール保持部70の下面となる保持面70xにカンチレバーモジュール40の後端部が接している
カンチレバーモジュール40は先端部にカンチレバー20を保持している。そして、液中セル31内には溶液210中に浸漬された試料200が保持され、カンチレバー20先端の探針20aが試料200の表面に近接して溶液210内に浸漬されている。
3軸微動機構30は、それぞれX,Y,Z軸(XY平面が図1の紙面に垂直な面であり試料表面、Z軸が図1の上下方向)に変位する円筒型圧電素子からなり、円筒型圧電素子の撓み変形と伸び変形により試料表面内(XY方向)でのスキャンと、試料200と探針20aとの距離(Z方向)の制御を行う。圧電素子は、電界を印加すると結晶がひずみ、外力で結晶を強制的にひずませると電界が発生すると素子であり、圧電素子としては、セラミックスの一種であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を一般に使用することができるがこれに限られない。
制御部60は例えばパーソナルコンピュータ等からなり、走査型プローブ顕微鏡100の動作を制御するための制御基板62、プロセッサ(CPU:中央制御処理装置)64、及び図示しないROM,RAM等の記憶手段、インターフェース、操作部等を有する。
次に図2を参照して、カンチレバー20の構成について説明する。図2はカンチレバー20の上面図である。カンチレバー20は自己検知型カンチレバーであり、このタイプのカンチレバーは、例えば特開平11−83874号公報、特開平11−101810号公報等に記載されている。
カンチレバー20は、厚板状のシリコン基板22の上に薄板状のシリコン基板21を積層し、これらの積層体23の後端をセラミック基板24で保持して構成されている。積層体23の先端は積層体23から突き出す片持ち梁29になっていて、片持ち梁29の自由端(先端)に探針20aが(図2の紙面裏側へ)形成されている。
片持ち梁29には、ピエゾ抵抗体等の抵抗体が設けられ、シリコン基板21の探針20aが形成された主面の領域Rには、この抵抗体に電気的に接続される電極が設けられる。領域Rより後端には後述する検知回路の電源ライン用および信号ライン用のボンディングパッド26が形成されおり、領域Rに設けられた電極とボンディングワイヤで接続されている。さらに、セラミック基板24の表面には、複数のリード25が形成され、各リード25はセラミック基板24の後端(積層体23と反対側の端)に延びて電極端子25a(図では4個)に接続されている。又、各リード25の他端にはボンディングパッド25bが形成され、ボンディングパッド26とボンディングワイヤ28で接続されている。
又、ボンディングワイヤ28および各ボンディングパッド26,25bには樹脂モールド27が施され、耐食性を付与している。
片持ち梁29に設けられる抵抗体は、例えばn型のシリコン基板21の表面に、U字状にp型又はn型の不純物イオンを選択的に注入し、p+(n+)のピエゾ抵抗体として形成して製造することができる。各リード25や検出用電極端子25a等は公知のペースト印刷や蒸着等によって形成することができるがこれに限られない。
そして、液体中の試料の測定に用いる場合には、表面を保護するシリコン酸化膜(SiO2)又は窒化シリコン膜212を、電極上に形成すると好ましい。
次に図3を参照して、カンチレバーモジュール40を含む走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10の構成について詳細に説明する。図3は、図1の部分拡大図である。
図3において、ベース部8は、枠体32の開口よりやや大きい矩形状をなし、ベース部8の中央には、矩形状の開口8yが形成され、開口8y内にはベース部8に触れないようにカンチレバーモジュール40が収容されている。
カンチレバーモジュール40は開口8yよりやや小径の断面を有する略四角柱状をなし、筐体となるカンチレバー保持部40xと、カンチレバー保持部40xの軸方向に連通する貫通孔に形成されたスルーホール導体40fを主体とする接続構造40yとを備えている。
カンチレバー保持部40xは、カンチレバー20を斜めに取付けるため(図3の右から左に下がるように)斜めに傾斜した先端部40aと、モジュール保持部70の保持面70xに接してモジュール保持部70に固定される略平面状の後端部40bと、先端部40aと後端部40bとの間の延長部(胴部)40cとを備える。延長部40cの長さが長いほど、試料を浸漬した液体や腐食性ガス雰囲気からカンチレバーモジュールの後端部40bを遠ざけることができる。
カンチレバー20は先端部40aに片持ち式に保持されて探針20aが最も下側(試料200B側)に位置し、後端部40bは保持面70xの下面に形成された位置決めピン70eを嵌挿することにより、保持面70xに固定される。この際、後端部40b表面に形成された外部接続用端子40dと、保持面70xに形成された外部端子70dとが電気的に接続され、両者が導通するようになっている。
なお、後端部40bは中央部分で段部を形成し、保持面70xには後端部40bの段部と相補的な段部が形成され、後端部40bと保持面70xの各段部が噛み合うように係合し、後端部40bと保持面70xの位置決めを補助している。又、外部接続用端子40dは、この段部を横断するように延びている。
カンチレバー20の検出用電極端子25aは、カンチレバーモジュール40の先端部40aから表出し、先端部40a表面に形成されたリード40gに接続されている。又、リード40gは先端部40a側に表出したスルーホール導体40fに延設されている。一方、スルーホール導体40fの他端は、後端部40bの外部接続用端子40dに接続されている。スルーホール導体40fとリード40gが接続構造40yを構成し、このようにして、検出用電極端子25aと外部接続用端子40dが接続構造40yによって電気的に接続され、外部端子70dから外部に入出力されるようになっている。
電極端子40yは外部に配置された検知回路(図示せず)に接続されている。この検出回路からカンチレバー20に設けられ、変位検出手段として作用する抵抗体までの回路により変位検出機構が構成される。この検知回路ではカンチレバー20に設けられた抵抗体に電圧を印加して片持ち梁の撓み量に応答した抵抗値の変化を出力電圧から検出することにより撓み量が測定される。
カンチレバー20はカンチレバーモジュールの先端部40aに接着固定され、先端部40aに表出し検出用電極端子25aと電気的に導通する部分(検出用電極端子25a、各リード25、スルーホール導体40fの端面、リード40g等)はエポキシ樹脂やシリコーン樹脂等のモールド剤によって絶縁被覆(モールド)29が形成され、溶液や腐食ガス等に対する耐食性や絶縁性を付与されている。
又、カンチレバーモジュール40は、溶液中に浸漬しても変質したり成分を溶出しないよう、耐薬品性のあるセラミックやテフロン(登録商標)樹脂等からなることが好ましい。
そして、カンチレバー20が消耗した場合は、カンチレバーモジュール40ごと交換することができるので、保守管理が容易となる。
なお、カンチレバー20はセラミック基板24を介してカンチレバーモジュール40に固定されているが、セラミック基板24を用いずに、シリコン基板23と探針20aとボンディングパット26からなるカンチレバー素子単体を直接、カンチレバーモジュールの先端部40aに接着固定して、ボンディングパット26とリード40gを直接接続してもよい。
一方、モジュール保持部70は、開口8yより大径の略矩形状をなし、ベース部8の試料200側と反対面(上面)82上に位置している。そして、モジュール保持部70下面の周縁部とベース部上面82との間に、ロの字状のカンチレバー加振手段(圧電素子)6が介装されている。カンチレバー加振手段6は、例えば交流信号によって上下に振動する圧電素子等からなり、エポキシ系接着剤等によってモジュール保持部70下面とベース部上面82とに接着固定されている。従って、モジュール保持部70は、カンチレバー加振手段6のみによって支持され、ベース部8に接触していない。
そして、ベース部8の開口8yにモジュール保持部の保持面70xが面し、下方からカンチレバーモジュール40を開口8y内に挿入することにより、カンチレバーモジュール40が保持面70xに固定される。従って、カンチレバー加振手段6をカンチレバー20の共振周波数近傍の周波数で振動させると、モジュール保持部70及びカンチレバーモジュール40を介して、カンチレバー20が振動し、DFM測定モードで測定を行うことができる。
なお、この実施形態において、カンチレバー加振手段6とベース部上面82との間に振動吸収体7が介装され、ベース部8や走査型プローブ顕微鏡100本体に振動が伝わるのを抑制している。振動吸収体7としては、例えば防振ゴムシートや樹脂材料等が用いられる。
又、接続構造40yとして、上記したスルーホール導体の代わりに、上記貫通孔に導電性ペーストを充填してもよい。又。任意の形状の電極パターンをカンチレバーモジュール内に挟挿してもよい。
カンチレバーモジュール40の軸方向の長さや断面形状も特に限定されないが、カンチレバーモジュール40の軸方向の長さを長くすると、溶液中の試料を測定する際に外部接続用端子40dが溶液から離間するので、リークが生じ難くなる。
図4は、カンチレバーモジュール40の上面図であり、後端部40bの平面構成を示す。後端部40bの一辺側には、4個の検出用電極端子25aにそれぞれ対応する外部接続用端子40dが並設され、外部接続用端子40dは段部40tを横断して延びている。
又、後端部40bのうち、外部接続用端子40dが形成されていない領域に2個のピン孔40eが並んで開口し、保持面70xの位置決めピン70eを嵌挿可能になっている。
図5は、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10の上面図である。矩形状のベース部8中央の開口8y内にカンチレバーモジュール40が収容されている。そして、開口8yの4方を囲むように、ロの字形のカンチレバー加振手段6が配置され、カンチレバー加振手段6上には、カンチレバー加振手段6を覆うように矩形状のモジュール保持部70が配置されている。
このように、開口8yを囲む4方にカンチレバー加振手段6を配置することで、例えばカンチレバーモジュール40を一方のみから加振する場合に比べて振動を効率よく伝えることができる。
図6は、第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡100による測定動作の一例を説明するブロック図である。
まず、カンチレバー加振手段6に交流信号を印加し、カンチレバー20に共振周波数近傍の周波数で一定振幅の振動を与える。次に、粗動機構(図示せず)によりカンチレバー20と試料200を近接させた後、さらに3軸微動機構30により、試料200と探針20a間を充分に接近させる。このようにすると、試料200と探針2a間に働く原子間力などの力や、さらに探針20aを近付けた場合の間欠的な接触力により、カンチレバー20の振幅や位相が変化(減衰)する。
カンチレバー20の振幅や位相の変化による歪みに応じて、カンチレバー20自体から出力された信号は、測定部621で検出され、撓み量信号S1として差動アンプ(比較器)622の非反転入力端子(+)に入力される。差動アンプ622の反転入力端子(−)には、例えば撓み量が0の時に差動アンプ622の出力が0になるように、カンチレバーの撓み量に関する基準値が基準値発生部623から入力される。このようにして、差動アンプ622から出力される誤差信号S2はプロセッサ64に入力される。プロセッサ64は、誤差信号S2が0に近付くようなZ軸方向のフィードバック量(Z電圧)を生成し、3軸微動機構30を制御する。
一方、XY走査信号発生部624はプロセッサ64の指示により、試料200をXY方向へ微動させるための微動信号を3軸微動機構30へ供給し、試料を探針に対してXY方向に所定量走査させることで試料200表面の3次元画像を生成する。
なお、測定部621、差動アンプ622、基準値発生部623、XY走査信号発生部624は制御基板62上に実装されるハードウェアである。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールによれば、カンチレバーの変位検出機構の検出用電極端子は接続構造を介してカンチレバー保持部の後端部の外部接続用端子に接続されている。このため、溶液中や腐食性ガス中で測定を行っても、走査型プローブ顕微鏡本体側の外部端子はカンチレバーから離れた位置で外部接続用端子と接続され、カンチレバー付近の液体や腐食性ガス雰囲気に侵されることが少なくなる。その結果、走査型プローブ顕微鏡本体の耐久性が向上し、本体の修理が必要になったり、装置そのものの不具合が生じることが回避される。又、カンチレバーが消耗した際は、カンチレバーモジュール毎に交換すればよい。
又、カンチレバーの変位検出機構の検出用電極端子と電気的に導通する部分を絶縁被覆すれば、溶液中や腐食性ガス雰囲気中で測定してもリーク電流の発生を防止できる。
又、本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダによれば、カンチレバー加振手段6がベース部上面82に位置しているため、カンチレバーモジュール40を液中に浸漬して測定してもカンチレバー加振手段6が液に浸漬せず、カンチレバー加振手段6に腐食等の不具合が生じたり、カンチレバー加振手段6の成分が溶液に混入して試料が変質するおそれがなくなる。
又、カンチレバーモジュール40(及びモジュール保持部70)がカンチレバー加振手段6のみによってベース部8に支持され、カンチレバーモジュール40(及びモジュール保持部70)がベース部8に接触していない。従って、カンチレバー加振手段6によってカンチレバー20を共振周波数近傍で強制振動させ、DFM測定モードで測定を行う際、ベース部8と別体のカンチレバーモジュール40のみを振動させればよい。そのため、ホルダ全体を振動させる必要がなく、各種測定部品や溶液が振動し、カンチレバーの共振以外の振動ピークが発生したり、カンチレバーの共振ピークの検出を難しくして、測定感度を低下させる不具合が生じない。
なお、本発明の実施形態においては、生体試料測定用のリン酸バッファ液、生理食塩水や、電気化学反応測定用の酸、アルカリ等の溶液中の試料であっても測定することができる。
又、カンチレバーホルダ(ベース部)の振動を少なくし、加振を容易にする観点から、カンチレバーモジュールとモジュール保持部の合計質量をベース部の質量より小さく(軽く)することが好ましい。又、ベース部上面とカンチレバー加振手段との間に振動吸収体を介装すると、カンチレバー加振手段からの振動がカンチレバーホルダ(ベース部)に伝わり難くなるので好ましい。
次に、図7〜図11を参照し、本発明の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの他の実施形態について説明する。
図7は、筐体となるカンチレバー保持部41xと、接続構造41yとを備えた本発明の第2の実施形態に係るカンチレバーモジュール41を示す。カンチレバーモジュール41は、接続構造41yの構成が異なること以外は、第1の実施形態に係るカンチレバーモジュール40と同一であるので、同一部分の説明を省略する。
カンチレバー20の検出用電極端子25aは、カンチレバーモジュールの先端部41aから表出し、先端部41a表面に形成されたリード41gに接続されている。又、カンチレバー保持部41xの軸方向に連通する貫通孔41f内に導線41hが配線され、リード41gは先端部41a側に連通した貫通孔41fから導線41hに接続されている。一方、貫通孔41fの他端は、カンチレバーモジュールの後端部41bに連通し、導線41hの他端が外部接続用端子41dに接続されている。貫通孔41f、リード41g及び導線41hによって接続構造41yが構成され、このようにして、検出用電極端子25aと外部接続用端子41dが接続構造41yによって電気的に接続され、外部に入出力されるようになっている。
カンチレバーモジュールの長さが長い場合、スルーホール導体をメッキ形成するのは難しく、導線41hを用いることで接続構造の製造が容易となる。
図8は、筐体となるカンチレバー保持部42xと、接続構造42yとを備えた本発明の第2の実施形態に係るカンチレバーモジュール42を示す。カンチレバーモジュール42は、接続構造42yの構成が異なること以外は、第1の実施形態に係るカンチレバーモジュール40と同一であるので、同一部分の説明を省略する。
カンチレバー20の検出用電極端子25aは、カンチレバーモジュールの先端部42aから表出し、先端部42a表面に形成されたリード42yに接続されている。リード42yはカンチレバーモジュールの周壁に沿って軸方向に延設され、カンチレバーモジュールの後端部42bで外部接続用端子42dに接続されている。リード42yによって接続構造が構成され、このようにして、検出用電極端子25aと外部接続用端子42dが接続構造42yによって電気的に接続され、外部に入出力されるようになっている。
そして、絶縁被覆29Bは、カンチレバー保持部の先端部42aに表出し検出用電極端子25aと電気的に導通する部分(検出用電極端子25a、各リード25)の他、先端部42aから後端部42bへ延設されたリード42yを絶縁するよう、これらの上に形成されている。
カンチレバーモジュールの長さが長い場合、スルーホール導体をメッキ形成するのは難しく、リード42yを用いることで接続構造の製造が容易となる。
図9は、筐体となるカンチレバー保持部43xと、接続構造43yとを備えた本発明の第4の実施形態に係るカンチレバーモジュール43を示す。カンチレバーモジュール43は、接続構造43yの構成が異なること以外は、第1の実施形態に係るカンチレバーモジュール40と同一であるので、同一部分の説明を省略する。
カンチレバー20の検出用電極端子25aは、カンチレバーモジュールの先端部43aから表出し、先端部43a表面に形成されたリード43gに接続されている。又、カンチレバー保持部43xの軸方向に連通する貫通孔43fが形成され、貫通孔43f内に金属ピン43dが嵌挿されている。リード43gは金属ピン43dの先端に接続されている。一方、金属ピン43dの他端は、カンチレバーモジュールの後端部43bから突出し、モジュール保持部73の保持面73xに埋設されたメス型端子73dに嵌合するようになっている。つまり、金属ピン43dは、外部端子(メス型端子)73dと電気的に接続する外部接続用端子をなしている。
このように、貫通孔43f、リード43gによって接続構造43yが構成され、検出用電極端子25aと外部接続用端子43dが接続構造43yによって電気的に接続され、外部に入出力されるようになっている。なお、外部端子73dは外部配線73fに接続されている。
カンチレバーモジュールの長さが長い場合、スルーホール導体をメッキ形成するのは難しく、金属ピン43dを用いることで接続構造の製造が容易となる。又、金属ピン43dを位置決めピンとして用いれば、カンチレバーモジュールのモジュール保持部への取付け精度が向上すると共に、他の位置決めピン73eを省略することもできる。
図10は、筐体となるカンチレバー保持部44xと、接続構造44yとを備えた本発明の第5の実施形態に係るカンチレバーモジュール44を示す。カンチレバーモジュール44は、接続構造44yの構成が異なること以外は、第1の実施形態に係るカンチレバーモジュール40と同一であるので、同一部分の説明を省略する。
カンチレバー20の検出用電極端子25aは、カンチレバーモジュールの先端部44aから表出し、先端部44a表面に形成されたリード44gに接続されている。又、カンチレバー保持部44xの軸方向に連通する貫通孔44fが形成され、貫通孔44f内に導線44hが配線され、リード44gは先端部44a側に連通した貫通孔44fから導線44hに接続されている。一方、貫通孔44fの他端は、カンチレバーモジュールの後端部44bに連通し、この部分に外部接続用端子となるメス型端子44dが埋設されている。そして、導線44hの他端が外部接続用端子(メス型端子)44dに接続されている。
一方、モジュール保持部74の保持面74xに外部端子(金属ピン)74dが突出し、メス型端子44dに嵌合するようになっている。
このように、貫通孔44f、リード44g、導線44hによって接続構造44yが構成され、検出用電極端子25aと外部接続用端子44dが接続構造44yによって電気的に接続され、外部に入出力されるようになっている。なお、外部端子74dは外部配線74fに接続されている。
カンチレバーモジュールの長さが長い場合、スルーホール導体をメッキ形成するのは難しく、金属ピンが嵌合されるメス型端子44dを用いることで接続構造の製造が容易となる。又、金属ピンを位置決めピンとして用いれば、カンチレバーモジュールのモジュール保持部への取付け精度が向上すると共に、他の位置決めピンを省略することもできる。
図11は、カンチレバーモジュールをカンチレバー保持部に固定する方法の一例を示す。上記したように、位置決めピン等によってカンチレバーモジュールをカンチレバー保持部に固定することができるが、その代わりに、またはそれに加えて補助的に、押え板84を用いることもできる。
押え板84は、両端をそれぞれベース部8の下面に取付けフック83に固定できるようになっている。そして、カンチレバーモジュール40のカンチレバー20側から押え板84を掛け渡し、押え板84の両端を取付けフック83に固定することにより、カンチレバーモジュール40をカンチレバー保持部70に緊縛する。
押え板84は、ステンレス等の耐食性の金属バンドや、樹脂バンド等を用いることができる。
また押え板84としてはバンド状のものに代えて、ワイヤー状のものを用いてもよい。
<第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡>
図12は本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。なお、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡100Bは、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成が第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡100と異なるが、その他の大部分の構成は相違しない。従って、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡のうち、第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡と同一部分を同一符号を付して説明を省略する。
図12において、走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10Bは、カンチレバーモジュール40を保持するモジュール保持部70Bと、モジュール保持部を支持し走査型プローブ顕微鏡100B本体に固定されるベース部80と、モジュール保持部70Bとベース部80の間に介装されるカンチレバー加振手段6B及び振動吸収体7Bとを備えている。
ベース部80は、枠体32の開口よりやや大きく矩形状の金属製外枠ベース部80bと、外枠ベース部80bに囲まれるガラス製の内側ベース部80aとを備える。内側ベース部80aの中央よりやや左側には、ベース部下面810から試料200側に突出する略角柱状の突出部80xが形成され、突出部80xの先端は平面部80sを有する。平面部80sは、試料200とカンチレバー2を接近させた際に、溶液210の液面と表面張力により接して液体層を形成させ、溶液210中にカンチレバー20を浸漬させる機能を有する。
又、突出部80xの上方における筐体34の上方には光学顕微鏡90が配置され、光学顕微鏡90の光軸は、筐体34内の光路を通りベース部上面820から突出部80xを経て平面部80sに入るようになっている。これにより、突出部80xと液面との間に空気層が介在して液面に波等が生じ、乱反射等が生じることを防止し、平面部80s下の試料200を光学顕微鏡90で明瞭に観察することができる。
一方、突出部80xに隣接して内側ベース部80aの右側には、矩形状の開口80yが形成され、開口80y内には内側ベース部80aに触れないようにカンチレバーモジュール40が収容されている。カンチレバーモジュール40は、第1の実施形態におけるものと同一であり、その断面は開口80yよりやや小径となっている。
モジュール保持部70Bは、ベース部における試料200側と反対面(上面)820に配置され、開口80yの右側周縁部分でベース部上面820と重なり、開口80yの左側周縁部分ではベース部上面820と重ならない。そして、モジュール保持部70B下面とベース部上面820との重なり部分の間にカンチレバー加振手段6Bが介装され、カンチレバー加振手段6Bのみによってモジュール保持部70Bが支持されている。カンチレバー加振手段6Bは、第1の実施形態と同様、エポキシ系接着剤等によってモジュール保持部70B下面とベース部上面820とに接着固定されている。又、ベース部上面820とカンチレバー加振手段6Bとの間に振動吸収体7Bが介装されている。
図13は、第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ10Bの上面図である。矩形状の外枠ベース部80bの内側に内側ベース部80aが配置され、ベース部80aの中心線Cより左側の中央に略角柱状の突出部80xが形成されている。但し、突出部80xのうち中心線Cに接する側面は垂直になっているが、他の3つの側面は先端に向かって細くなって平面部80sに繋がっている。
一方、中心線Cより右側の中央には、中心線Cに接して矩形状の開口80yが形成され、開口80y内にカンチレバーモジュール40が収容されている。そして、開口80yのうち中心線Cを除く3方を囲むように、コの字形のカンチレバー加振手段6Bが配置され、カンチレバー加振手段6B上にカンチレバー加振手段6を覆うようにモジュール保持部70Bが配置されている。
このように、中心線C側にカンチレバー加振手段6Bを形成せず、中心線Cに接するように開口80yと突出部80xを形成することにより、カンチレバーモジュール40が突出部80xに近接し、突出部80x先端の平面部80sの前面にカンチレバーモジュール40先端のカンチレバー20を位置させることができる。このため、カンチレバー加振手段6Bが光学顕微鏡90の光路をさえぎることがなく、試料を明瞭に観察できる。
又、開口80yのうち中心線Cを除く3方にカンチレバー加振手段6Bを配置することで、カンチレバー加振手段6Bがカンチレバーモジュール40を3方から加振するので、例えばカンチレバーモジュール40を一方のみから加振する場合に比べて振動を効率よく伝えることができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダによれば、第1の実施形態による作用効果に加え、ベース部に透過性部材からなる突出部を設け、突出部先端を平面にしているため、溶液中の試料を観察する際に、液面に乱反射等が生じることを防止し、明瞭に観察することができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、ベース部、カンチレバーモジュール、モジュール保持部、カンチレバー加振手段等の形状は自由に設定することができる。又、ベース部に透過性部材からなる突出部を形成した場合も、突出部の形状は限定されない。
上記実施形態では、カンチレバー加振手段によってカンチレバーを共振周波数近傍で強制振動させ、DFM測定モードで測定を行うが、カンチレバー加振手段を設けずにコンタクトモードで測定することもできる。
また、変位検出手段は抵抗体の抵抗値変化を検出する方式に限定されず、例えば、カンチレバー部に変位検出手段として圧電体を設け、カンチレバーが撓んだ際の圧電効果により発生する電流を、検出用電極を介して外部の検出回路で検出する変位検出機構なども本発明に含まれる。
本発明は、液中や腐食性ガス雰囲気での試料の測定に適するが、液中での測定に限定されるものではなく、あらゆる環境での測定に適用可能である。
又、本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。 カンチレバー20の上面図である。 カンチレバーモジュールを含む走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの構成を示す部分拡大図である。 カンチレバーモジュールの上面図である。 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの上面図である。 第1の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡による測定動作の一例を説明するブロック図である。 第2の実施形態に係るカンチレバーモジュールを示す側面図である。 第3の実施形態に係るカンチレバーモジュールを示す側面図である。 第4の実施形態に係るカンチレバーモジュールを示す側面図である。 第5の実施形態に係るカンチレバーモジュールを示す側面図である。 カンチレバーモジュールをカンチレバー保持部に固定する方法の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の全体構成を示す断面図である。 第2の実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダの上面図である。
符号の説明
10、10B 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ
20 カンチレバー
20a カンチレバーの探針
25a 検出用電極端子
40〜44 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール
40a〜44a 先端部
40b〜44b 後端部
40c〜44c 延長部
40d〜44d 外部接続用端子
40x〜44x カンチレバー保持部
40y〜44y 接続構造
100、100B 走査型プローブ顕微鏡
200 試料
210 (試料を浸漬する)溶液

Claims (14)

  1. カンチレバーホルダのモジュール保持部の保持面に保持される走査型プローブ顕微鏡用のカンチレバーモジュールであって、
    先端に探針を有し自己の変位を検出するための変位検出手段を備えると共に該変位検出手段の検出用電極端子を備えたカンチレバーと、
    当該カンチレバーを保持する先端部と、前記検出用電極端子と電気的な接続構造にて接続された外部接続用端子を備えた後端部と、前記先端部及び前記後端部を繋ぐ延長部と、からなるカンチレバー保持部と、を備え、
    前記カンチレバーを除く先端部及び周壁部の表出している前記接続構造は、絶縁処理が施されており、
    前記延長部は、前記モジュール保持部を支持し走査型プローブ顕微鏡本体に固定され厚さ方向に貫通する開口を有するベース部において、前記試料側の前記開口を入口として前記後端部を挿入し、当該開口の出口付近において前記カンチレバー保持部を前記保持面に保持させ、前記先端部は前記開口入口から表出し得る長さであることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  2. 前記接続構造は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔と、前記貫通孔内に形成され前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続されるスルーホール導体又は前記貫通孔内に挿通され前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続される導線とを有する請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  3. 前記接続構造は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に至る周壁に形成され、前記検出用電極端子と前記外部接続用端子とに接続されるリード部を有する請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  4. 前記外部接続用端子は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔に挿入された金属ピンであり、前記金属ピンは前記検出用電極端子に接続されると共に前記カンチレバー保持部の後端部から突出するオス型端子をなす請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  5. 前記外部接続用端子は、前記カンチレバー保持部の前記先端部から前記後端部に連通する貫通孔の前記先端部側に配置された金属端子であり、前記金属端子は前記検出用電極端子に接続されると共に、前記貫通孔に挿入される外部コネクタと接続するメス型端子をなす請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  6. 前記カンチレバー保持部の後端部は、走査型プローブ顕微鏡本体に固定される際の位置を決める位置決めピン、又は前記走査型プローブ顕微鏡側の位置決めピンに嵌合されるピン孔を有する請求項1〜5のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール。
  7. 溶液中に載置した前記試料に対して、前記カンチレバーを溶液中に浸漬して使用するものである請求項1〜6のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュール
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールを保持する走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  9. 前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールのオス型端子又はメス型端子に対応して嵌合するオス型端子又はメス型端子を有し、前記オス型端子又はメス型端子を嵌合することにより、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールが前記モジュール保持部に固定される請求項8に記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  10. 前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの位置決めピン又はピン孔に対応して嵌合する位置決めピン又はピン孔を有し、前記位置決めピン又はピン孔を嵌合することにより、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールが前記モジュール保持部に固定される請求項8又は9のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  11. 前記保持面は、前記走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーモジュールの外部接続用端子と電気的に接続される外部端子を有する請求項8〜10のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  12. 前記モジュール保持部と前記ベース部との間に、前記カンチレバーを振動させるカンチレバー加振手段が介装されている請求項8〜11のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  13. 前記ベース部は透過性部材からなり試料側に突出する突出部を有すると共に、前記突出部の先端は前記試料が浸漬された液体に接する平面部を有する請求項8〜12のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダ。
  14. 請求項8〜13のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーホルダを備えた走査型プローブ顕微鏡。
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