JP5013749B2 - カラーフィルタ用インクジェットインク、カラーフィルタ及びそのカラーフィルタの製造方法、並びに表示装置 - Google Patents

カラーフィルタ用インクジェットインク、カラーフィルタ及びそのカラーフィルタの製造方法、並びに表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット方式によりインクを吐出して着色画素を打滴形成するのに好適なカラーフィルタ用インクジェットインク、並びにこれを用いたカラーフィルタ及びそのカラーフィルタの製造方法、並びに表示装置に関する。
近年、パーソナルコンピューター、特に大画面液晶テレビの発達に伴い、液晶ディスプレイ、とりわけカラー液晶ディスプレイの需要が増加する傾向にある。しかしながら、カラー液晶ディスプレイが高価であることから、コストダウンの要求が高まっており、特にコスト的に比重の高いカラーフィルタに対するコストダウンの要求が高い。
このようなカラーフィルタにおいては、通常赤(R)、緑(G)、および青(B)の3原色の着色パターンを備え、R、G、およびBのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R、G、およびBのそれぞれの画素を光が通過してカラー表示が行われるものである。
従来の製造方法としては、例えば染色法、顔料分散法、電着法、熱硬化樹脂に顔料を分散させてR、G、およびBの3回印刷を行った後、樹脂を熱硬化させる方法等を挙げることができる。しかしながら、いずれの方法も、R、G、およびBの3色を着色するために、同一の工程を3回繰り返す必要があり、コスト高になるという問題や、同様の工程を繰り返すため歩留まりが低下するという問題がある。
これらの問題を解決したカラーフィルタの製造方法として、インクジェット方式で着色インクを吹き付けして着色層(画素部)を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここでは、ガラス基板に対し濡れ性の良いインクを用いる場合には、インクに対して濡れ性の悪い物質で予め境界となる凸部を印刷しておく方法や、ガラスに対して濡れ性の悪いインクを使う場合には、インクとの濡れ性の良い材料で予めパターンを形成しておき、インクが定着するのを助ける方法が開示されている。しかしながら、ガラス基板や境界となる凸部を親インク性や撥インク性に制御することは、画素間の混色やインクの濡れ性の制御には効果的であるが、画素部自体の形状が凸型や凹型になり、画素部の平坦性を得られないという問題があった。このような場合には、画素内での色濃度にバラツキが生じ、画像の表示品質が著しく劣るという問題が発生する。
画素部の平坦性を得る方法としては、画素部に平坦化層を設け、画素部の平坦性を得る方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。ここでは、基板側から露光し、画素部の厚みに応じて平坦化層の硬化の度合いを調節し、平坦性を付与する方法が記載されている。またフィルム状の保護層を転写によって形成する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
更に、画素部に平坦性を付与するインクとしては、着色顔料と体質顔料を有するインクが開示されている(例えば、特許文献4参照)。上記文献では、樹脂と顔料の重量比や着色顔料と体質顔料の重量比及びインク中の固形分についても言及されている。また、濃淡のインクを用いて画素部内の濃度調節を行いながら平坦性を付与する方法が開示されている(例えば、特許文献5参照)。
一方、緑色カラーフィルタの製造において、色相補正のために黄色顔料が併用される場合が多い。このような緑色カラーフィルタ製造用のインクジェットインクとしては、顔料と第4級アンモニウム塩基を有する分散剤と熱硬化性樹脂と溶剤とを含有する熱硬化性インクが開示されている(例えば、特許文献6参照)。また、光重合性化合物と光重合開始剤とハロゲン化銅フタロシアニンと特定の黄色顔料を含有する緑色カラーフィルタ用感光性組成物が開示されている(例えば、特許文献7参照)。更に、(1)アゾバルビツール化合物の金属錯体と(2)前記(1)とは異なる鉄化合物と(3)前記(1)、(2)とは異なる金属化合物とを含有する顔料配合物及びカラーフィルタが開示されている(例えば、特許文献8参照)。
特開昭59−75205号公報 特開平8−304619号公報 特開平10−197719号公報 特開平9−132740号公報 特開2004−177867号公報 特開2004−339332号公報 特許第3641093号明細書 特開2005−325350号公報
特許文献2、3に開示されている方法では、画素部内の色濃度のバラツキに関しては何ら解消されていない。また、特許文献4に開示されているインクについて、本発明者らが上記文献の追試を行ったところ、十分な平坦性を得ることは困難であることが判明した。特許文献5に開示されている方法では、工程が煩雑になる上に十分な平坦性は困難である。
また、特許文献6〜8に開示されている緑色カラーフィルタ用インクジェットインクでは、十分な平坦性が得ることは困難である。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、カラーフィルタの生産性に優れ、且つ画素部の平坦性の高いカラーフィルタを製造可能なカラーフィルタ用インクジェットインク、このインクを用いたカラーフィルタの製造方法、この製造方法により得られたカラーフィルタ及びこのカラーフィルタを備えた表示装置を提供することを目的とし、該目的を達成することを課題とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
<1>着色剤と、有機溶剤と、重合性モノマーと、顔料分散剤とを含有し、該着色剤が下記一般式(IV)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)を含有し、かつ、前記顔料分散剤が下記一般式(IX)で表されるアミノ基を有する化合物であるカラーフィルタ用インクジェットインクである。
一般式(IV)中、M 41 及びM 42 は相互に独立して、水酸基又はシアノアミノ基を表す。
一般式(IX)中、DはP−Qとともにアゾ色素を形成しうる成分を表す。Pは単結合又は上記式(i)〜(v)の構造式で表される二価の連結基から選択される基を表す。Qは上記一般式(IXa)で表される基を表す。一般式(IXa)中、Z 91 は、−(CH −と表され、bは1〜5の整数を表す。−N(R 91 は、−N(C 2i+1 と表され、iが1〜4の整数である低級アルキルアミノ基、又は窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す。aは1又は2を表す。
<2>さらに、前記着色剤が、前記金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有することを特徴とする前記<1>に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクである。
<3>さらに、前記着色剤が、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物を含有することを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクである。
<4>前記ハロゲン化銅フタロシアニン化合物がC.I.ピグメント・グリーン36であることを特徴とする前記<3>に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクである。
<5>前記重合性モノマーが、重合性基として(メタ)アクリロイル基を3つ以上有することを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクである。
<6>前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクを用いて、インクジェット方式により画素を形成するカラーフィルタの製造方法である。
<7>インクジェット方式により打滴されたカラーフィルタ用インクジェットインク中の有機溶剤を除去してインク残部とした後に、活性エネルギー線を照射及び/又は加熱する硬化工程を有し、前記インク残部を重合硬化させて前記画素を形成することを特徴とする前記<6>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<8>前記硬化工程において、前記カラーフィルタ用インクジェットインクの熱重合開始温度未満の温度で加熱を行った後に、活性エネルギー線の照射及び/又は前記熱重合開始温度以上の温度で加熱を行うことを特徴とする<7>に記載のカラーフィルタの製造方法である。
<9>前記<6>〜<8>のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタである。
<10>前記<9>に記載のカラーフィルタを備えた表示装置である。
本発明により、カラーフィルタの生産性に優れ、且つ画素部の平坦性が高く、表示品質に優れたカラーフィルタを製造可能なカラーフィルタ用インクジェットインク、このインクを用いたカラーフィルタの製造方法、この製造方法により得られたカラーフィルタ及びこのカラーフィルタを備えた表示装置を提供することができる。
以下、本発明のカラーフィルタ用インクジェットインク、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び表示装置について詳細に説明する。
<カラーフィルタ用インクジェットインク>
本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクは、着色剤と、有機溶剤と、重合性モノマーと、顔料分散剤とを含有し、該着色剤が上記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体を含有し、かつ、該顔料分散剤がアミノ基を有する化合物であることを特徴とする。
(着色剤)
本発明における着色剤は、下記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体の少なくとも1種を含有する。
一般式(I)中、A及びBで表した環における環内及び環外2重結合の合計はそれぞれ3であり、
X、Y、Z、Wは相互に独立して、カルボニル基、チオカルボニル基、−C(=NR)−、=C(N(R)R)−、=C(OR)−、=C(SR)−、=C(CO)−、=C(CN)−、=C(CON(R)R)−、=C(SO)−又は=C(R)−を表し、
、R、R、R4、Rは相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
は−OH、−NR、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し、
はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
とY、RとY、RとW、RとWは互いに結合して5または6員環を形成していてよく、さらに、この環にその他の環が縮合していてよく、
CH結合を有する置換基R〜Rは更に置換されていてよく、
m、n、o、pは相互に独立して、1を表すか、環窒素原子から二重結合が出ている場合には、0を表す。
上記一般式(I)におけるアルキル基としては、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。更に、前記アルキル基はハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基により置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、炭素数5〜6のシクロアルキル基がより好ましい。更に、前記シクロアルキル基は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基又はアミノ基で置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるアリール基としては、特にフェニル基又はナフチル基が好ましい。更に、前記アリール基は炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基で置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるアラルキル基としては、特に炭素数1〜4のアルキル基にフェニル基またはナフチル基が置換したものが好ましい。更に前記アラルキル基は芳香族基において炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基で置換されていてもよい。
上記一般式(I)におけるアシル基としては、特に炭素数1〜6のアルキルカルボニル基、フェニルカルボニル基、炭素数1〜6のアルキルスルホニル基、フェニルスルホニル基、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたカルバモイル基、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたスルファモイル基、又は、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基もしくはナフチル基により置換されたグアニル基が好ましい。更に前記アシル基中のアルキル部位は、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基又はアミノ基により置換されていてよく、前記アシル基中のフェニル又はナフチル部位は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素又はフッ素)、水酸基、シアノ基、ニトロ基又はアミノ基により置換されていてよい。
上記一般式(I)において、RとY、RとY、RとW、RとWのそれぞれが互いに結合して5又は6員環を形成する場合、トリアゾール環、イミダゾール環、ピリミジン環又はキナゾリン環を形成することが好ましい。また、これらの環にその他の環が縮合してもよい。
上記一般式(I)において、Aで表される環が下記一般式(II−1)〜(II−5)のいずれかで表される化合物であることが好ましい。
式(II−1)〜(II−5)中、L20及びM20は相互に独立して=O、=S又は=NR26を表し、L21は水素原子、−OR26、−SR26、−N(R26)R27、−COOR26、−CONR2627、−CN、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
21は−OR26、−SR26、−N(R26)R27、−COOR26、−CON(R26)R27、−CN、−SO28、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
25は−OH、−N(R26)R27、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
21、R22、R26は相互に独立して水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
27は水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアシル基を表し、
28はアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表し、
21とR21、M21とR22は互いに結合して5または6員環を形成してもよい。
更に、上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(III)で表される化合物であることがより好ましい。

一般式(III)中、R35は−OH又は−NHを表し、M31及びM32は相互に独立して水素原子、水酸基、アミノ基、シアノアミノ基、アリールアミノ基又はアシルアミノ基を表す。
更に、上記一般式(I)で表される化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることがより好ましい。
一般式(IV)中、M41及びM42は相互に独立して、水酸基又はシアノアミノ基を表す。
特に上記一般式(I)で表される化合物が、下記化学式(V)で表される化合物であることが最も好ましい。
上記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体は、前記アゾ化合物の金属塩であってもよい。前記金属錯体又は金属塩を構成する金属としては、Li、Na、K、Mg、Ca、Ba、Al、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ce、Pr、Ndが好ましく、Na、K、Ca、Ba、Al、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ceがより好ましく、Niが更に好ましい。
前記金属錯体又は金属塩における、アゾ化合物と金属の構成比率としてはモル比で1:1であることが好ましい。特に好ましい金属錯体としては、化学式(VI)で表されるアゾバルビツール酸−ニッケル1:1錯体又はその錯体の互変異性体の1つである。
本発明における前記金属錯体は、その結晶中に少なくとも1種の他の化合物を包含していることが好ましい。包含される化合物は有機化合物、無機化合物のいずれであってもよいが、実用性の点で、標準条件(25℃、101.3kPa)下に液体又は固体であるような化合物が好ましい。
液状の物質の中でも、101.3kPaにおいて、更に沸点が100℃以上であることが好ましく、150℃以上であることがより好ましい。好ましい化合物としては環式または非環式有機化合物、例えば脂肪族及び芳香族炭化水素であり、これらは置換基を有していてもよい。前記置換基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、スルホンアミド基、スルホン酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アルキルスルホン基、アリールスルホン基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基等を挙げることができ、アミノ基、アミド基、スルホンアミド基はさらに置換基を有していてもよい。
この中でも、カルボン酸アミド化合物及びスルホンアミド化合物が好ましく、特に尿素及び置換尿素(例えば、フェニル尿素、ドデシル尿素等)、並びにそのアルデヒド(特にホルムアルデヒド)との重縮合物である複素環化合物が好ましい。具体的にはバルビツール酸、ベンズイミダゾロン、ベンズイミダゾロン−5−スルホン酸、2,3−ジヒドロキシキノキサリン、2,3−ジヒドロキシキノキサリン−6−スルホン酸、カルバゾール、カルバゾール−3,6−ジスルホン酸、2−ヒドロキシキノリン、2,4−ジヒドロキシキノリン、カプロラクタム、メラミン、6−フェニル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、6−メチル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、シアヌル酸が好ましく用いられる。
また、前記金属錯体に含有される化合物は高分子化合物であってもよく、特に水溶性高分子化合物が好ましい。好ましい高分子化合物としては、例えば、エチレン−プロピレンオキシド−ブロックポリマー、ポリビニルアルコール、ポリ−(メタ)−アクリル酸、変性セルロース(例えばカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシエチルセルロース)を挙げることができる。これらの高分子化合物の数平均分子量Mとしては1000以上が好ましく、1000〜10000g/モルであることがより好ましい。
前記金属錯体に包含される化合物としては、特にメラミン又はメラミン誘導体が好ましく、特に下記一般式(VII)で表される化合物が好ましい。
一般式(VII)中、R71は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、前記アルキル基は更に水酸基で置換されていてもよい。
一般式(VII)で表される化合物として、R71が水素原子で表される化合物が特に好ましい。
本発明における着色剤は、更に前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有する顔料組成物であることが好ましい。
本発明における着色剤は、前記鉄化合物を、例えば有機塩もしくは無機塩として、又は金属錯体として含有することが好ましい。前記鉄化合物が金属錯体の場合には、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の金属錯体として含有することが好ましく、前記(1)の金属錯体に含有されるアゾ化合物と同じアゾ化合物のFe−錯体として含有することがより好ましい。
本発明における着色剤は、前記(3)の金属化合物を含有することが好ましい。前記(3)の金属化合物に含有される金属としては、Li、Na、K、Ca、Ba、Al、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、La、Ceを挙げることができる。この中でも特にNa、K、Co、Cuが好ましく、Co及びCuがより好ましい。
本発明における着色剤は、前記金属錯体(1)に含有される金属とは異なる金属を含有する前記(3)の金属化合物を、例えば無機塩もしくは有機塩として、又は有機金属錯体として含有することが好ましい。有機金属錯体において、前記一般式(I)で表されるアゾ化合物の錯体として含有することが好ましく、前記(1)の金属錯体に含有されるアゾ化合物と同じアゾ化合物の有機金属錯体として含有することがより好ましい。
前記(3)の金属錯体は、その結晶中に少なくとも1種の他の化合物を含有することが好ましく、前記他の化合物が、前記(1)の金属錯体に含有される化合物と同じであることが特に好ましい。
本発明における上記着色剤は、特開2005−325350号公報の段落[0012]〜[0067]に記載されている方法で調製することができる。また、市販の黄色顔料(例えば、Yellow Pigment E4GN−GT、ランクセス(株)製)を用いてもよい。
本発明における着色剤は、上述したアゾ化合物を含有する着色剤に加えて、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物を含んでいてもよい。これにより色度及び光の透過率に優れた、緑色カラーフィルタ用インクジェットインクを調製することができる。
本発明におけるハロゲン化銅フタロシアニン化合物としては、下記一般式(VIII)で表される化合物が好ましい。
式(VIII)中、X801〜X816は相互に独立して、水素原子、塩素原子、臭素原子又はフェニル基を表す。
色相、色度等の観点から、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物として、X801〜X816が塩素原子又は臭素原子である化合物を用いることが好ましく、特にC.I.ピグメント・グリーン36を用いることがより好ましい。
このように着色剤を併用する場合、着色剤中のハロゲン化銅フタロシアニン化合物の含有量は50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましい。
本発明で用いる着色剤は、数平均粒径0.001〜0.1μmのものが好ましく、更に0.01〜0.08μmのものが好ましい。数平均粒径が0.001μm以上であることにより、粒子表面エネルギーが小さくなり凝集し難くなり、着色剤の分散が容易になると共に、分散状態を安定に保つのも容易になる。また、数平均粒径が0.1μm以下であることにより、着色剤による偏光の解消を抑制し、コントラストが向上する。尚、ここで言う「粒径」とは粒子の電子顕微鏡写真画像を同面積の円とした時の直径を言い、また「数平均粒径」とは多数の粒子について上記の粒径を求め、この100個平均値を言う。
上記着色剤は顔料分散液として使用することが望ましい。この顔料分散液は、前記着色剤と後述する顔料分散剤及び有機溶剤とを予め混合して得られる組成物を、公知の分散機を用いて分散させることによって調製することができる。この際に、着色剤の分散安定性を付与するために、少量の樹脂を添加してもよい。また、前記着色剤と顔料分散剤とを予め混合して得られる組成物を、後述するモノマーに添加して分散させることによって調製することも可能である。前記着色剤を分散させる際に使用する分散機としては、特に制限はなく、例えば、朝倉邦造著、「顔料の事典」、第一版、朝倉書店、2000年、438頁に記載されているニーダー、ロールミル、アトライダー、スーパーミル、ディゾルバ、ホモミキサー、サンドミル等の公知の分散機が挙げられる。更に該文献310頁記載の機械的摩砕により、摩擦力を利用し微粉砕してもよい。
本発明における着色剤の含有量は特に制限されるものではないが、所望の色相、濃度を得るという観点から、インク残部に占める着色剤の割合は20質量%以上が好ましく、20〜70質量%が更に好ましく、25〜60質量%がより好ましく、30〜50質量%が特に好ましい。ここで本発明における「インク残部」とは、カラーフィルタ用インクジェットインクを、厚みを1mm以下とした状態で5mmHg(0.67kPa)、45℃の条件で8時間乾燥して得られた残渣をいう。
(顔料分散剤)
本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクは、顔料分散剤の少なくとも1種を含有する。顔料分散剤を含有することにより、着色剤の分散安定性が向上する。本発明における該顔料分散剤はアミノ基を有する化合物である。アミノ基を有する顔料分散剤を用いることで着色剤の分散が可能となり、インクジェットインクを調製することができる。ここで、アミノ基とは一級アミノ基、二級アミノ基、三級アミノ基を含み、アミノ基の数は1つでも複数でもよい。顔料骨格にアミノ基を有する置換基を導入した顔料誘導体化合物でも、アミノ基を有するモノマーを重合成分としたポリマー化合物でもよい。これらの例として、例えば、特開2000−239554号公報、2003−96329号公報、2001−31885号公報、特開平10−339949号公報、特公平5−72943号公報に記載の化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いられるアミノ基を有する顔料分散剤としては、それに限定されるものではないが、下記一般式(IX)、(X)及び(XVI)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。
〔1.一般式(IX)で表される化合物〕
D−N=N−P−Q (IX)
一般式(IX)中、DはP−Qとともにアゾ色素を形成しうる成分を表す。前記Dは、ジアゾニウム化合物とカップリングしてアゾ色素を形成しうる化合物であれば任意に選択することができる。前記Dの具体例を以下に示すが、本発明における顔料分散剤の部分構造はこれらに限定されない。
一般式(IX)中、Pは単結合又は下記式(i)〜(v)の構造式で表される二価の連結基から選択される基を表す。
一般式(IX)中、Qは下記一般式(IXa)で表される基を表す。
一般式(IXa)中、Z91は、低級アルキレン基を表す。Z91は、−(CH−と表されるが、該bは1〜5の整数を表し、好ましくは2又は3を表す。一般式(IXa)中、−N(R91は、低級アルキルアミノ基、又は窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す。該−N(R91は、低級アルキルアミノ基を表す場合、−N(C2i+1と表され、iは1〜4の整数を表し、好ましくは1又は2を表す。−N(R91が、窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す場合、下記構造式で表されるいずれかのヘテロ環基が好ましい。
前記一般式(IXa)における、Z91及び−N(R91は、それぞれ、低級アルキル基、アルコキシ基を置換基として有していてもよい。前記一般式(IXa)中、aは、1又は2を表し、好ましくは2を表す。
以下に、前記一般式(IX)で表される化合物の具体例を示すが、本発明における顔料分散剤はこれらの具体例に何ら限定されるものではない。
一般式(IX)で表される化合物は、例えば特開2000−239554号公報に記載された方法により合成することができる。
〔2.一般式(X)で表される化合物〕
一般式(X)中、Q101は、アントラキノン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、アントラピリミジン系色素、アンサンスロン系色素、インダンスロン系色素、フラバンスロン系色素、ピランスロン系色素、ペリノン系色素、ペリレン系色素、及びチオインジゴ系色素から選ばれる有機色素残基を表し、なかでもアゾ系色素又はジオキサジン系色素であることが好ましく、アゾ系色素であることがより好ましい。
101は、−CO−、−CONH−Y102−、−SONH−Y102−、又は−CHNHCOCHNH−Y102−を表し、−CO−、−CONH−Y102−であることが好ましい。
102は置換基を有してもよいアルキレン基又はアリーレン基を表し、なかでもフェニレン、トルイレン又はヘキシレンであることが好ましく、フェニレンであることがより好ましい。
101およびR102は相互に独立して置換又は無置換のアルキル基を表し、R101とR102とで少なくとも窒素原子を含むヘテロ環基を形成してもよい。なかでもメチル基、エチル基、プロピル基又はN原子を含めたピロリジニル基であることが好ましく、エチル基であることがより好ましい。
101は−NH−又は−O−を表す。
101は水酸基又は下記一般式(Xa)で表される基を表し、あるいはn101が1の場合−NH−X101−Qでもよい。m101は1〜6の整数を表し、2〜3が好ましい。n101は1〜4の整数を表し、1〜2が好ましい。
−Y103−(CH)m101−N(R101)R102 (Xa)
一般式(Xa)中、Y103は−NH−又は−O−を表し、m101、R101、およびR102は一般式(X)におけるそれらと同じ意味である。
一般式(X)で表される化合物は、より具体的には、例えば下記一般式(X−1)〜(X−6)により表される化合物であることが好ましい。

なお一般式(X−1)〜(X−6)において、Q101、m101、n101、R101、R102は一般式(X)におけるそれらと同じ意味である。以下に一般式(X)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明における顔料分散剤はこれらに限定されるものではない。
一般式(X)で表される化合物は、例えばR101及びR102を有するアミン化合物及び/又はR101及びR102を有するアルコール化合物と、ハロゲン化トリアジン化合物とを反応させ、得られた中間体に色素化合物を反応させて得ることができる。また、特公平5−72943号明細書の記載も参考にすることができる。
〔3.グラフト共重合体を含有する顔料分散剤〕
本発明における顔料分散剤としては、アミノ基及びエーテル基を有するグラフト共重合体を含有し、必要に応じて適宜選択したその他の成分を含有する分散剤であることも好ましい。
前記グラフト共重合体は、アミノ基及びエーテル基を少なくとも有してなり、その他のモノマー等を共重合体単位として含んでいてもよい。
前記グラフト共重合体の質量平均分子量(Mw)としては、3000〜100000が好ましく、5000〜50000がより好ましい。前記質量平均分子量(Mw)が、3000未満であると、顔料の凝集を防ぐことができず、粘度が上昇してしまうことがあり、100000を超えると有機溶剤への溶解性が不足し、粘度が上昇してしまうことがある。なお、該質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポリスチレン換算質量平均分子量である。
前記グラフト共重合体は、(i)末端にエチレン性不飽和二重結合を有する重合性オリゴマーと、(ii)アミノ基とエチレン性不飽和二重結合とを有するモノマーと、(iii)エーテル基を有する重合性モノマーとを共重合体単位として少なくとも含み、必要に応じて(iv)その他のモノマーを共重合単位として含むことが好ましい。
これらの共重合体単位の、前記グラフト共重合体における含有量としては、(i)前記重合性オリゴマーが15〜98質量%であることが好ましく、25〜90質量%であることがより好ましく、(ii)アミノ基含有モノマーが1〜40質量%であることが好ましく、5〜30質量%であることがより好ましく、(iii)前記エーテル基を有する重合性モノマーが1〜70質量%であることが好ましく、5〜60質量%であることがより好ましい。
前記重合性オリゴマーの含有量が、15質量%未満であると、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集が防止できないことがあり、98質量%を超えると、前記窒素含有モノマーの割合が減り顔料に対する吸着能力が低下し、分散性が十分でないことがある。前記窒素含有モノマーの含有量が、1質量%未満であると、顔料に対する吸着能力が低下し、分散性が十分でないことがあり、40質量%を超えると、前記重合性オリゴマーの割合が減ることから、顔料分散剤としての立体反発効果が得られず、顔料の凝集を十分に防止できないことがある。前記エーテル基を有する重合性モノマーの含有量が、1質量%未満であると、カラーフィルタ等の製造の際の現像適性が十分でないことがあり、70質量%を超えると、顔料分散剤としての能力が低下することがある。
(i) 重合性オリゴマー
前記重合性オリゴマー(以下、「マクロモノマー」と称することがある。)は、エチレン性不飽和二重結合を有する基を末端に有するオリゴマーである。本発明においては、前記重合性オリゴマーの中でも、該オリゴマーの両末端の内の一方にのみ前記エチレン性不飽和二重結合を有する基を有するのが好ましい。
前記オリゴマーとしては、一般的には、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、及びブタジエンから選択された少なくとも一種のモノマーから形成された単独重合体又は共重合体などが挙げられ、これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートの単独重合体又は共重合体、ポリスチレンなどが好ましい。本発明において、これらのオリゴマーは、置換基で置換されていてもよく、該置換基としては、特に制限はないが、例えば、ハロゲン原子などが挙げられる。
前記エチレン性不飽和二重結合を有する基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、などが好適に挙げられ、これらの中でも(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。
本発明においては、前記重合性オリゴマーの中でも、下記一般式(XI)で表されるオリゴマーが好ましい。
前記一般式(XI)において、R111及びR113は、水素原子又はメチル基を表す。R112は、炭素数1〜8のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキレン基を表し、炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。Y111は、フェニル基、炭素数1〜4のアルキル基を有するフェニル基、又は−COOR114(ここで、R114は、炭素数1〜6のアルコール性水酸基、ハロゲンで置換されてもよいアルキル基、フェニル基、又は炭素数7〜10のアリールアルキル基を表す。)を表し、フェニル基又は−COOR114(ここで、R114は、炭素数1〜4のアルコール性水酸基で置換されてもよいアルキル基を表す。)が好ましい。q111は、20〜200を表す。
前記重合性オリゴマーの具体例としては、ポリ−2ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリ−i−ブチル(メタ)アクリレート及びこれらの共重合体であって、分子末端の一個に(メタ)アクリロイル基が結合したポリマーが好適に挙げられる。
前記重合性オリゴマーは、市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。該市販品としては、例えば、片末端メタクリロイル化ポリスチレンオリゴマー(Mn=6000、商品名:AS−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AA−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリ−n−ブチルアクリレートオリゴマー(Mn=6000、商品名:AB−6,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリメチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AA−714,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリブチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:707S,東亜合成化学工業(株)社製)、片末端メタクリロイル化ポリ2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレートオリゴマー(Mn=7000、商品名:AY−707S、AY−714S,東亜合成化学工業(株)社製)、などが挙げられる。
本発明における前記重合性オリゴマーの好ましい具体例としては、アルキル(メタ)アクリレートの重合体、及び、アルキル(メタ)アクリレートとポリスチレンとの共重合体から選択される少なくとも1種のオリゴマーであって、数平均分子量が1000〜20000であり、末端に(メタ)アクリロイル基を有するものが挙げられる。
(ii) アミノ基含有モノマー
前記アミノ基含有モノマーとしては、例えば、下記一般式(XII)で表される化合物より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記一般式(XII)において、R121は、水素原子又はメチル基を表す。R122は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、これらの中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基が特に好ましい。
121は、−N(R123)(R124)、−R125−N(R126)(R127)を表す。ここで、R123及びR124はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。R125は、炭素数1〜6のアルキレン基を表し、R126及びR127はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。
上記のうち、−N(R123)(R124)のR123及びR124は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基若しくはフェニル基が好ましく、−R125−N(R126)(R127)のR125は、炭素数2〜6のアルキレン基が好ましく、R126及びR127は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。m121及びn121は、1又は0を表し、m121=1かつn121=1、又は、m121=1かつn121=0が好ましい(即ち、下記一般式(XIII)、(XIV)で表される化合物に対応する)。
本発明においては、前記一般式(XII)で表される化合物の中でも、下記一般式(XIII)、(XIV)のいずれかで表される化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。
前記一般式(XIII)において、R131は、R121と同義である。R132は、R122と同義である。X131は、X121と同義である。
前記一般式(XIV)において、R141は、R121と同義である。X141は、X121と同義であり、−N(R143)(R144)(ここで、R143及びR144は、R123及びR124と同義である。)、又は、−R145−N(R146)(R147)(ここで、R145、R146及びR147は、それぞれR125、R126及びR127と同義である。)が好ましい。
前記一般式(XII)で表される化合物の具体例としては、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、ジ−i−ブチル(メタ)アクリルアミド、モルホリノ(メタ)アクリルアミド、ピペリジノ(メタ)アクリルアミド、N−メチル−2−ピロリジル(メタ)アクリルアミド及びN,N−メチルフェニル(メタ)アクリルアミド(以上(メタ)アクリルアミド類);2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリルアミド、1−(N,N−ジメチルアミノ)−1,1−ジメチルメチル(メタ)アクリルアミド及び6−(N,N−ジエチルアミノ)ヘキシル(メタ)アクリルアミド(以上アミノアルキル(メタ)アクリルアミド類)などが好適に挙げられる。
(iii) エーテル基を有する重合性モノマー
前記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、例えば、下記一般式(XV)で表される化合物より選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
前記一般式(XV)において、R151は、水素原子又はメチル基を表す。R152は、炭素数1〜8のアルキレン基を表し、中でも、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜3のアルキレン基がより好ましい。X151は、−OR153又は−OCOR154を表す。ここで、R153は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、フェニル基、又は炭素数1〜18のアルキル基で置換されたフェニル基を表す。R154は、炭素数1〜18のアルキル基を表す。また、m151は、2〜200を表し、5〜100が好ましく、10〜100が特に好ましい。
前記エーテル基を有する重合性モノマーとしては、エーテル基を有し、且つ重合性のものであれば特に制限はなく、通常のものの中から適宜選択することができ、例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられ、これらは市販品であってもよいし、適宜合成したものであってもよい。該市販品としては、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(商品名:NKエステルM−40G,M−90G,M−230G(以上、東亜合成化学工業(株)社製);商品名:ブレンマーPME−100,PME−200,PME−400,PME−1000,PME−2000、PME−4000(以上、日本油脂(株)社製))、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPE−90、PE−200、PE−350,日本油脂(株)社製)、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーPP−500、PP−800、PP−1000,日本油脂(株)社製)、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー70PEP−370B,日本油脂(株)社製)、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマー55PET−800,日本油脂(株)社製)、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノメタクリレート(商品名:ブレンマーNHK−5050,日本油脂(株)社製)などが挙げられる。
(iv) その他のモノマー
前記グラフト共重合体は、前記その他のモノマーを更に共重合体単位として含有していてもよく、該その他のモノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、芳香族ビニル化合物(例、スチレン、α−メチルスチレン及びビニルトルエン)、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート及びi−ブチル(メタ)アクリレート)、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル(例、ベンジル(メタ)アクリレート)、グリシジル(メタ)アクリレート、カルボン酸ビニルエステル(例、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル)、シアン化ビニル(例、(メタ)アクリロニトリル及びα−クロロアクリロニトリル)、及び脂肪族共役ジエン(例、1,3−ブタジエン及びイソプレン)、(メタ)アクリル酸、などが挙げられる。これらの中でも、不飽和カルボン酸、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアリールエステル及びカルボン酸ビニルエステルが好ましい。
前記グラフト共重合体における該その他のモノマーの含有量としては、例えば、5〜70重量%が好ましい。前記含有率が、5重量%未満であると、塗布膜の物性の制御ができなくなることがあり、70重量%を超えると、顔料分散剤としての能力が十分に発揮されないことがある。
前記グラフト共重合体の好ましい具体例としては、
(11) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(12) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、
(13) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/メチル(メタ)アクリレート末端メタクリロイル化ポリスチレン共重合体、
(14) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(15) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(16) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクリロイル化メチルメタアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体の共重合体、
(17) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(18) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(19) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、
(20) 3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアクリルアミド/ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート/末端メタクロイル化ポリメチル(メタ)アクリレート共重合体、などが挙げられる。
なかでも、(11)、(14)、(18)が好ましく、下記式(XVI)で表される化合物がより好ましい。
前記グラフト共重合体は、前記各共重合体単位となる成分を、例えば、溶媒中でラジカル重合させることにより得ることができる。該ラジカル重合の際、ラジカル重合開始剤を使用することができ、また、更に連鎖移動剤(例、2−メルカプトエタノール及びドデシルメルカプタン)を使用することができる。グラフト共重合体を含有する顔料分散剤については特開2001−31885号公報の記載を参考にすることもできる。
前記顔料分散剤の含有量は、分散安定性を損なわない程度に少量であることが好ましく、具体的には、着色剤の0.1質量%から50質量%の範囲であることが好ましく、0.5質量%から30質量%であることがより好ましく、1質量%から10質量%であることが特に好ましい。
(重合性モノマー)
本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクに用いられる重合性モノマーにおける重合性官能基の種類としては特に制限はなく、活性エネルギー線及び/又は熱により重合反応可能であればよい。官能基数が増えることで重合性モノマー自身の粘度が上昇することから、官能基自身の粘度が低いほうが好ましく、(α−メチル)ビニル基、(メタ)アクリロイル基、グリシジル基が特に好ましい。また液安定性と打滴後の硬化安定性の観点から、重合活性が高すぎず、また低すぎない、適度な反応性を有する官能基が好ましく、α−メチルグリシジル基、(メタ)アクリロイル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がより好ましい。尚、重合性官能基の重合活性は他の添加剤により調節してもよい。
重合性官能基数としては、特に制限はないが、膜の強度や耐溶剤性等の観点から3官能以上であることが好ましい。
3官能以上の重合性モノマーの具体例としては特開2001−350012号公報の段落番号0061〜0063に記載の3官能のエポキシ基含有モノマーや、特開2002−371216号公報の段落番号0016に記載の3官能以上のアクリレートモノマー、メタクリレートモノマー及びシーエムシー出版による「反応性モノマーの市場展望」に記載の3官能以上のモノマー等が挙げられる。これらの中で、特に好ましいものとしては、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンPO(プロピレンオキサイド)変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンEO(エチレンオキサイド)変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等を挙げることができるが、これらに限定されない。また、前記3官能以上のモノマーを2種以上併用することも可能である。
これらの中で、(メタ)アクリロイル基を3つ以上有する重合性モノマーが、より好ましく用いられる。
本発明における重合性モノマーには、インク残部の粘度を低下させ、画素部の重合反応を促進する目的で、単官能モノマーや2官能モノマーを適宜併用しても良い。この場合、モノマー全体に占める3官能以上のモノマーの割合は、20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましい。
これらの単官能モノマーや2官能モノマーとしては、例えば特開2001−350012号公報の段落番号[0065]に記載の単官能のエポキシ基含有モノマーや、特開2002−371216号公報の段落番号[0015]〜[0016]に記載の単官能又は2官能のアクリレートモノマーやメタクリレートモノマー及びシーエムシー出版による「反応性モノマーの市場展望」に記載の1〜2官能のモノマー等が挙げられる。
また、膜の強度を補ったり、基板との密着を付与するために、25℃での粘度が700mPa・s以上の高粘度の多官能モノマーやウレタンアクリレート等の高極性モノマー、オリゴマー等を少量併用しても構わない。併用する上で好ましい多官能モノマーや高極性モノマー、及びオリゴマーとしては特に制限はなく、汎用のものを使用可能であるが、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、イソシアヌル酸EO変性ジアクリレート、イソシアヌル酸EO変性トリアクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート(例えば東亜合成(株)製アロニクスM−1000、M−1200、M−1210、M−1600)、ポリエステルアクリレート(例えば東亜合成(株)製アロニクスM−6100、M−6200、M−6250、M−6500、M−7100、M−7300K、M−8030、M−8060、M−8100、M−8530、M−8560、M−9050)、等が挙げられる。
重合性モノマーの使用量は、インク固形分中の20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、40質量%以上がさらに好ましい。重合性モノマーの使用量が20質量%より少ないと、画素部の重合が不十分となるため、画素部の膜強度が不足して傷がつきやすくなったり、透明導電膜を付与する際にレチキュレーションが発生したり、配向膜を設ける際の耐溶剤性が不足するといった問題が発生することがある。
(有機溶剤)
本発明における有機溶剤としては、アルコール等の水溶性有機溶剤及びエステルやエーテル等の非水溶性有機溶剤が挙げられるが、下記理由から非水溶性有機溶剤が好ましい。
溶剤が水溶性有機溶剤の場合は、使用するバインダーやモノマーが水溶性である必要がある。これらの水溶性バインダーやモノマーは、極性基を有するため、水溶性有機溶剤を除去した後のインク残部の粘度が高くなりやすく、カラーフィルタ画素の形状を平坦にする事が困難になる。
非水溶性有機溶剤としては特に制限はないが、沸点が低くインクジェットインク中からの除去が容易な有機溶剤は、通常インクジェットヘッド上でもすばやく蒸発するため、ヘッド上でのインクの粘度上昇等を容易に引き起こし、吐出性の悪化を伴う場合が多い。インクジェットヘッドでのインクの乾燥を防止するため、常圧での沸点が160℃以上の有機溶剤を少なくとも含んでいることが好ましい。
これらの有機溶剤が本発明のインクジェットインク中に占める割合は、40質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。有機溶剤の占める割合が40質量%より少ない場合は、1画素内に打滴するインク量が少なくなるため、画素内でのインクの濡れ広がりが不足し、平坦性が悪化するという問題が発生する場合がある。
また、本発明のインクジェットインクは、含有する有機溶剤の50質量%以上が、760mmHg(101.3kPa)で160℃以上の沸点を有する化合物で構成されることが好ましい。該常温下で160℃以上の沸点を有する有機溶剤としては、特開2000−310706[0031]〜[0037]に記載の高沸点溶媒やアルキレングリコールアセテート、アルキレングリコールジアセテート等が挙げられ、中でもジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、1,3−ブタンジオールジアセテート、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルアセテート、プロピレンカーボネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート等が特に好ましい。
また、有機溶剤の沸点の上限は、本発明のインクジェットインクを用いてインクジェット方式によりカラーフィルタを製造することができる限り、特に制約されるものではないが、インクの調製工程およびカラーフィルタの製造工程における操作性の観点からみると、沸点が290℃以下、好ましくは280℃以下の、常温(20℃)で比較的低粘度の液体である有機溶剤が望ましい。
(重合開始剤)
本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクにおいて、モノマーの重合反応を促進する目的で、重合開始剤を併用しても良い。重合開始剤としては、画素部の重合を活性エネルギー線により行う場合には、光重合開始剤が用いられ、画素部の重合を熱により行う場合には、熱重合開始剤が用いられる。光重合開始剤としては、例えば特開2006−28455号公報の段落番号[0079]〜[0088]に記載のものが挙げられ、好ましい具体例としては、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾールや、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジンが挙げられる。
また、熱重合開始剤としては、一般に知られている有機過酸化物系化合物やアゾ系の化合物を用いることができる。これにより、画素部の強度を向上させることが可能となる。また、熱重合開始剤の他にイミダゾールなどの硬化触媒を用いることもできる。有機過酸化物系化合物及びアゾ系の化合物は、一種単独で用いる以外に二種以上を併用することができる。ここで有機過酸化物は、過酸化水素(H−O−O−H)の誘導体であり、分子内に−O−O−結合を持つ有機化合物を言う。
化学構造で分類すると、ケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等が挙げられる。具体的には3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンゾイルパーオキサイド、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカルボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、
t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシマレイックアシッド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、メチルヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が好ましく、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール系化合物、ベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド系化合物、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル系化合物が好ましい。
また、前記アゾ系化合物としては、例えば特開平5−5014号公報の段落番号[0021]〜[0023]に記載の化合物が挙げられる。これらの化合物の中でも、好ましくは分解温度がある程度高く常温では安定なもので、熱をかけると分解してラジカルを発生し、重合開始剤となる化合物である。有機過酸化物系化合物又はアゾ系化合物(熱重合開始剤)の中でも、半減期温度の比較的高いもの(好ましくは50℃以上、更に好ましくは80℃以上)のものを使用すると、組成物の粘度が経時変化することなく好適に構成でき、例えば、アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等が挙げられる。
光重合開始剤及び/又は熱重合開始剤の含有量としては、モノマーの量に対して、0.5〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜15質量%である。重合開始剤の含有量がモノマーに対して0.5質量%未満であると効果が小さくなる場合があり、また20質量%を超えるとインクジェットインクの粘度が経時変化したり、重合開始剤の分解物による着色が問題になる場合がある。
これらの開始剤は1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。
また、前記重合開始剤以外に、インク残部が25℃で流動性を失わない範囲内で、バインダーや界面活性剤やその他の添加剤などを併用しても良い。併用するバインダーの例として、特開2000−310706号公報の段落番号[0015]〜[0030]に記載のバインダー樹脂や、特開2001−350012号公報の段落番号[0041]〜[0050] に記載のバインダーなどが挙げられる。
界面活性剤の例として、特開平7−216276号公報の段落番号[0021]や、特開2003−337424号公報、特開平11−133600号公報に開示されている界面活性剤が、好適なものとして挙げられる。界面活性剤の含有量は、インクジェットインク全量に対して5質量%以下が好ましい。
その他の添加剤としては、特開2000−310706号公報の段落番号[0058]〜[0071]に記載のその他の添加剤が挙げられる。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
本発明のカラーフィルタの製造方法は、インクジェット方式により本発明のインクジェットインクの液滴を付与して着色層を形成することを特徴とする。特に、基板上に形成された隔壁により囲まれた凹部に、インクジェット方式により本発明のインクジェットインクの液滴を付与して着色層を形成することが好ましい。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に(例えば色相の異なる2色以上の)画素群と該画素群を構成する各画素を互いに離隔する隔壁とを有するカラーフィルタを作製するものであり、隔壁により囲まれた凹部に、既述の本発明のインクジェットインクをインクジェット法により付与して着色層を形成する工程(以下、「着色層形成工程」ということがある。)を有し、好ましくは更に、形成された少なくとも1色の着色層を活性エネルギー線の照射により硬化する硬化工程や、所望の色相の着色層の全てを形成した後に熱により硬化する硬化工程を有し、必要に応じてベーク処理等の他の工程を設けて構成することができる。
なお、隔壁は、着色層形成工程前に予め基板上に形成されたものであり、隔壁の形成方法の詳細については後述する。
−着色層形成工程−
着色層形成工程は、隔壁(濃色離画壁)間の凹部に、本発明のインクジェットインクの液滴をインクジェット法で付与して着色層を形成する。この着色層は、カラーフィルタを構成する赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等の色画素となるものである。
着色層の形成は、既述のようにして基板上に形成された隔壁で取り囲まれた凹部に、着色画素(例えばRGB3色の画素パターン)を形成するためのインクジェットインクを侵入させて、2色以上の複数の画素で構成されるように形成することができる。
インクジェット法については、インクを熱硬化させる方法、光硬化させる方法、予め基板上に透明な受像層を形成しておいてから打滴する方法など、公知の方法を用いることができる。
カラーフィルタパターンの形状については、特に限定はなく、ブラックマトリックス形状として一般的なストライプ状であっても、格子状であっても、さらにはデルタ配列状であってもよい。
インクジェット法としては、帯電したインクジェットインクを連続的に噴射し電場によって制御する方法、圧電素子を用いて間欠的にインクを噴射する方法、インクを加熱しその発泡を利用して間欠的に噴射する方法等、各種の方法を採用できる。
インクジェットインクの射出条件としては、インクジェットインクを30〜60℃に加熱し、インク粘度を下げて射出することが射出安定性の点で好ましい。インクジェットインクは、概して水性インクより粘度が高いため、温度変動による粘度変動幅が大きい。粘度変動はそのまま液滴サイズ、液滴射出速度に大きく影響を与え、画質劣化を起こしやすいため、インクジェットインク温度をできるだけ一定に保つことが重要である。
インクジェットヘッド(以下、単にヘッドともいう。)には、公知のものを適用でき、コンティニアスタイプ、ドットオンデマンドタイプが使用可能である。ドットオンデマンドタイプのうち、サーマルヘッドでは、吐出のため、特開平9−323420号に記載されているような稼動弁を持つタイプが好ましい。ピエゾヘッドでは、例えば、欧州特許A277,703号、欧州特許A278,590号などに記載されているヘッドを使うことができる。これらの中で、インクジェットインクに対する熱の影響を少なくすることができ使用可能な有機溶剤の選択が広いことから、ピエゾヘッドの方がより好ましい。ヘッドはインクの温度が管理できるよう温調機能を持つものが好ましい。射出時の粘度は5〜25mPa・sとなるよう射出温度を設定し、粘度の変動幅が±5%以内になるようインク温度を制御することが好ましい。また、駆動周波数としては、1〜500kHzで稼動することが好ましい。ノズルの形状は必ずしも円形である必要はなく、楕円形、矩形等、形にはこだわらない。ノズル径は10〜100μmの範囲であることが好ましい。尚、ノズルの開口部自身必ずしも真円とは限らないが、その場合にノズル径とは該開口部の面積と同等の円を仮定しその径とする。
本発明におけるカラーフィルタは、RGB3色のインクを吹き付けて3色の着色層からなる群で構成された形態が好ましい。
−硬化工程−
本発明においては、基板上に打滴されたインク滴に含まれる有機溶剤を除去してインク残部とした後に、前記インク残部に活性エネルギー線を照射する工程(以下、第一の硬化工程と称することがある。)及び/又は前記インク残部を加熱する工程(以下、第二の硬化工程と称することがある。)により前記インク残部を重合して着色層を形成してもよい。また、前記インク残部の熱重合が開始する温度をT℃としたときに、T℃未満の温度で予備加熱(以下、予備加熱工程と称することがある。)を行って前記液滴に含まれる有機溶剤を除去してインク残部とした後に、前記インク残部に活性エネルギー線を照射する工程及び/又は前記インク残部をT℃以上の温度で加熱する工程により前記インク残部を重合して着色層を形成してもよい。
以下、第一の硬化工程、第二の硬化工程及び予備加熱工程について説明する。
−第1の硬化工程−
前記着色層形成工程で形成された少なくとも1色の着色層に活性エネルギー線を照射して硬化する工程(第1の硬化工程)を設けることができる。第1の硬化工程では、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)を含む各色の本発明のインクジェットインクを硬化させることにより、硬化した着色層を形成することができる。硬化は、1色の着色層を形成するごとに行なってもよいし、複数色の着色層を形成した後に行なうようにしてもよい。
R、G、B等の本発明に係るインクジェットインクの硬化は、インクの持つ感光波長に対応する波長領域の活性エネルギー線を発するエネルギー源を用いて重合硬化を促進する露光処理を施すことにより行なえる。
エネルギー源としては、例えば、400〜200nmの紫外線、遠紫外線、g線、h線、i線、KrFエキシマレーザー光、ArFエキシマレーザー光、電子線、X線、分子線、又はイオンビームなど、既述の重合開始剤が感応するものを適宜選択して用いることができる。具体的には、250〜450nm、好ましくは365±20nmの波長領域に属する活性光線を発する光源、例えば、LD、LED(発光ダイオード)、蛍光灯、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、ケミカルランプなどを用いて好適に行なうことができる。好ましい光源には、LED、高圧水銀灯、メタルハライドランプが挙げられる。
活性エネルギー線の照射時間としては、モノマーと重合開始剤との組合せに応じて適宜設定することができるが、例えば、1〜30秒とすることができる。
−第2の硬化工程−
本発明のカラーフィルタの製造方法においては、赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)を含む所望の色相の着色層の全てを熱により硬化する工程(第2の硬化工程)を設けることができる。上記したように、前記第1の硬化工程を設けると共に第2の硬化工程を設けることによって、カラーフィルタの製造効率と表示特性とを両立させことができる。また、第2の硬化工程のみで硬化させてもよい。
本工程では、所望の色相からなる着色層及び隔壁を形成し、前記第1の硬化工程を行なった後にさらに加熱処理(いわゆるベーク処理)を行なって熱による硬化を施す。すなわち、光照射により光重合した着色層及び隔壁が形成されている基板を、電気炉、乾燥器等に入れて加熱する、あるいは赤外線ランプを照射して加熱する。
このときの加熱温度及び加熱時間は、インクジェットインクの組成や着色層の厚みに依存するが、一般に充分な耐溶剤性、耐アルカリ性、及び紫外線吸光度を確保する観点から、約120℃〜約250℃で約10分〜約120分間加熱することが好ましい。
また、本発明インクジェットインクを用いたカラーフィルタの製造方法においては、活性エネルギー線の露光及び/又は熱処理による画素部の重合を行う前に、予備加熱工程を設けても良い。予備加熱工程における加熱温度は特に制限は無いが、画素部の熱重合が開始する温度をT℃とした場合に、T℃未満であり、画素部の重合が起きない温度が好ましく、50℃以上100℃以下がより好ましく、60℃以上90℃以下がさらに好ましい。前記工程を入れることで、画素部中の有機溶剤の蒸発が促進され、カラーフィルタを効率的に作製することができる上に、インク残部の粘度が熱により低下するため、より高い流動性が得られ、高い平坦性の画素部を有するカラーフィルタを得ることが可能になる。
上記予備加熱工程は、本発明のごときインク残部が流動性を有するインクであれば、画素部が熱によって重合するインクのみならず、光によって重合するインクにおいても有効である。光によって重合するインクの場合、前記インクが熱重合を開始する温度Tは、熱によって光重合開始剤等が分解して重合反応が開始する温度または、モノマー自体が熱によって分解し、重合反応が開始する温度を意味する。
上記予備加熱工程の時間は特に制限が無いが、1〜5分間行うことが好ましい。
温度Tは、以下のようにして求めることができる。
インクを加熱し、加熱前のインク粘度に対して、加熱によりインクの重合が開始し、インクのゲル化等が観察される温度をTとする。より具体的には、加熱後のインク粘度の上昇が5mPa・s以上の場合の加熱温度をTとする。
本発明インクジェットインクを用いたカラーフィルタの製造方法においては、前記着色層形成工程から予備過熱工程、第一の硬化工程、第二の硬化工程までを、24時間以内で行う事が好ましく、12時間以内で行う事がより好ましく、6時間以内に行う事がさらに好ましい。着色層が形成された後、最終の硬化工程(第二の硬化工程)まで長時間放置されると、インク中の顔料の凝集や各種バインダー等の析出を発生し、画素の面状が悪化する事があり、好ましくない。
(隔壁)
本発明では、基板上に形成された隔壁により囲まれた凹部に、インクジェット方式により本発明のインクジェットインクの液滴を付与して着色層が形成されることが好ましい。この隔壁はどの様なものでも良いが、カラーフィルタを作製する場合は、ブラックマトリクスの機能を持った遮光性を有する隔壁であることが好ましい。該隔壁は公知のカラーフィルタ用ブラックマトリクスと同様の素材、方法により作製することができる。例えば、特開2005−3861号公報の段落番号[0021]〜[0074]や、特開2004−240039号公報の段落番号[0012]〜[0021]に記載のブラックマトリクスや、特開2006−17980号公報の段落番号[0015]〜[0020]や、特開2006−10875号公報の段落番号[0009]〜[0044]に記載のインクジェット用ブラックマトリクスなどが挙げられる。
前記公知の作製方法の中でも、コスト削減の観点から感光性樹脂転写材料を用いることが好ましい。感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に少なくとも遮光性を有する樹脂層を設けたものであり、基板に圧着して、該遮光性を有する樹脂層を該基板に転写することができる。
感光性樹脂転写材料は、特開平5−72724号公報に記載されている感光性樹脂転写材料、すなわち一体型となったフィルムを用いて形成することが好ましい。該一体型フィルムの構成の例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層(本発明において「感光性樹脂層」とは光照射により硬化しうる樹脂をいい、それが遮光性を有するときには「遮光性を有する樹脂層」ともいい、目的の色に着色されているときには「着色樹脂層」ともいう。)/保護フィルムを、この順に積層した構成が挙げられる。
感光性樹脂転写材料を構成する仮支持体、熱可塑性樹脂層、中間層、保護フィルムや、転写材料の作製方法については、特開2005−3861号公報の段落番号[0023]〜[0066]に記載のものが好適なものとして挙げられる。
また、前記隔壁は、インクジェットインクの混色を防ぐために、撥インク処理を施してもよい。該撥インク処理については、例えば、(1)撥インク性物質を隔壁に練りこむ方法(例えば、特開2005−36160号公報参照)、(2)撥インク層を新たに設ける方法(例えば、特開平5−241011号公報参照)、(3)プラズマ処理により撥インク性を付与する方法(例えば、特開2002−62420号公報参照)、(4)隔壁の壁上面に撥インク材料を塗布する方法(例えば、特開平10−123500号公報参照)、などが挙げられ、特に(3)基板上に形成された隔壁にプラズマによる撥インク化処理を施す方法が好ましい。
上記のように着色領域(着色画素)及び隔壁を形成してカラーフィルタを作製した後には、耐性向上の目的で、着色領域及び隔壁の全面を覆うようにしてオーバーコート層を形成することができる。
オーバーコート層は、R、G、B等の着色領域及び隔壁を保護すると共に表面を平坦にすることができる。但し、工程数が増える点からは設けないことが好ましい。
オーバーコート層は樹脂(OC剤)を用いて構成することができ、樹脂(OC剤)としては、アクリル系樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物、ポリイミド樹脂組成物などが挙げられる。中でも、可視光領域での透明性で優れており、カラーフィルタ用光硬化性組成物の樹脂成分が通常アクリル系樹脂を主成分としており、密着性に優れることから、アクリル系樹脂組成物が望ましい。オーバーコート層の例として、特開2003−287618号公報の段落番号[0018]〜[0028]に記載のものや、オーバーコート剤の市販品として、JSR社製のオプトマーSS6699Gが挙げられる。
本発明のカラーフィルタは、既述の本発明のカラーフィルタの製造方法により作製されたものであり、例えば、テレビ、パーソナルコンピューター、液晶プロジェクター、ゲーム機、携帯電話などの携帯端末、デジタルカメラ、カーナビなどの用途に特に制限なく好適に適用できる。本発明のカラーフィルタにおいては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等の色画素の少なくとも一つが本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクにより形成されていればよい。
<表示装置>
本発明の表示装置としては既述の本発明のカラーフィルタを備えるものであれば、特に限定するものではなく、液晶表示装置、プラズマディスプレイ表示装置、EL表示装置、CRT表示装置などの表示装置などを言う。表示装置の定義や各表示装置の説明は例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。
本発明の表示装置のうち、液晶表示装置は特に好ましい。液晶表示装置については例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。本発明はこれらのなかで特にカラーTFT方式の液晶表示装置に対して有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。さらに本発明はもちろんIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置にも適用できる。これらの方式については例えば「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページに記載されている。
液晶表示装置はカラーフィルタ以外に電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルムなどさまざまな部材から構成される。これらの部材については例えば「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行 )」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉 (株)富士キメラ総研 2003年発行)」に記載されている。
本発明の表示装置は、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)のような様々な表示モードが採用できる。前述したようなカラーフィルタを用いることを特徴とし、これにより、テレビ、モニターに搭載したときに表示ムラが無く、広い色再現域と高コントラスト比を有することができ、ノートパソコン用ディスプレイやテレビモニター等の大画面の表示装置等にも好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、機器、操作等は本発明の範囲から逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りのない限り「%」および「部」は、「質量%」および「質量部」を表し、分子量とは重量平均分子量のことを示す。
(実施例1〜5、参考例6、実施例7〜12、比較例1〜7)
−カラーフィルタ基板の作製−
(隔壁形成用の濃色組成物の調製)
濃色組成物K1は、表1に示した量のK顔料分散物1と、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150rpmで10分間攪拌し、次いで、表1に示した量のメチルエチルケトン、バインダー2、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4’−(N,N−ビスエトキシカルボニルメチル)アミノ−3’−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150rpmで30分間攪拌することによって得られる。なお、表1に示した量は質量部である。また、前記K顔料分散物1、バインダー2、DPHA液、界面活性剤1については、詳しくは以下の組成となっている。
<K顔料分散物1>、
・カーボンブラック(デグッサ社製 Nipex35) 13.1%
・顔料分散剤A(下記化合物(3)) 0.65%
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比
のランダム共重合物、分子量3.7万) 6.72%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 79.53%
<バインダー2>
・ポリマー(ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=78/22モル比
のランダム共重合物、分子量3.8万) 27%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 73%
<DPHA液>
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(重合禁止剤MEHQ 500ppm含有、日本化薬(株)製、商品名:KAYARAD DPHA) 76%
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 24%
<界面活性剤1>
・下記構造物1 30%
・メチルエチルケトン 70%
(隔壁の形成)
無アルカリガラス基板を、UV洗浄装置で洗浄後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。基板を120℃3分熱処理して表面状態を安定化させた。
基板を冷却し23℃に温調後、スリット状ノズルを有すガラス基板用コーター(エフ・エー・エス・アジア社製、商品名:MH−1600)にて、上述のように調製した濃色組成物K1を塗布した。引き続きVCD(真空乾燥装置、東京応化工業社製)で30秒間、溶媒の一部を乾燥して塗布層の流動性を無くした後、120℃3分間プリベークして膜厚2μmの濃色組成物層K1を得た。
超高圧水銀灯を有すプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング株式会社製)で、基板とマスク(画像パターンを有す石英露光マスク)を垂直に立てた状態で、露光マスク面と濃色組成物層K1の間の距離を200μmに設定し、窒素雰囲気下、露光量300mJ/cm2でパターン露光した。
次に、純水をシャワーノズルにて噴霧して、濃色組成物層K1の表面を均一に湿らせた後、KOH系現像液(ノニオン界面活性剤含有、商品名:CDK−1、富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製を100倍希釈したもの)を23℃、80秒、フラットノズル圧力0.04MPaでシャワー現像しパターニング画像を得た。引き続き、超純水を、超高圧洗浄ノズルにて9.8MPaの圧力で噴射して残渣除去を行い、大気下にて露光量2500mJ/cm2にて上面からポスト露光を行って光学濃度3.9の隔壁を得た。
(撥インク化プラズマ処理)
隔壁を形成した基板に、カソードカップリング方式平行平板型プラズマ処理装置を用いて、以下の条件にて撥インク化プラズマ処理を行った。
使用ガス :CF4
ガス流量 :80sccm
圧力 :40Pa
RFパワー:50W
処理時間 :30sec
−顔料分散液の調製―
着色剤、顔料分散剤、バインダー、有機溶剤を下記の表2に示す質量部数で配合し、プレミキシングの後、モーターミルM−50(アイガー・ジャパン社製)で、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで9時間分散し、顔料分散液1〜10を調製した。
上記表2中、顔料1は下記化学式(1)で表される化合物を示し、顔料2は下記一般式(1)で示される化合物を含有する顔料組成物(Yellow Pigment E4GN−GT(ランクセス社製))を示し、顔料3はハロゲン化銅フタロシアニン化合物(Lionol Green 6YK(東洋インキ製))を示し、顔料4は下記化学式(2)で表される化合物を示す。
また、顔料分散剤Aは下記化学式(3)で表される化合物を示し、顔料分散剤Bは下記化学式(4)で表される化合物を示す。
バインダーAは、ベンジルメタクリレート/メタクリル酸=72/28モル比のランダム共重合物(分子量3.7万)40%とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート60%の混合物を示し、1,3−BGDAは、1,3−ブタンジオールジアセテート(沸点232℃)を示し、PGMEAは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点146℃)を示す。
−カラーフィルタ用インクジェットインクの調製−
(実施例インク及び参考例インクの調製)
1,3−ブタンジオールジアセテート(1,3−BGDA)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、モノマー、界面活性剤1、熱重合開始剤の各成分を表3に示した質量部数で混合した。25℃で30分間攪拌したのち、不溶物が無いことを確認して、モノマー液を調製した。
次に、顔料分散液を撹拌しながら、前記モノマー液をゆっくりと添加し、25℃で30分間撹拌し、カラーフィルタ用インクジェットインク(実施例インク1〜5、参考例インク6、実施例インク7〜12)を調製した。
表3中、モノマー1は、アロニクスM−309(トリメチロールプロパントリアクリレート,粘度:85mPa・s at 25℃、東亜合成(株)製)を示し、モノマー2は、前記DPHA液を示す。
熱重合開始剤1は、V−40(アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、和光純薬(株)製)を示す。
顔料分散液11はハロゲン化銅フタロシアニン化合物の分散液「商品名:GT−2」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を示し、顔料分散液12はハロゲン化銅フタロシアニン化合物の分散液「商品名:CDP−G22」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を示す。
(比較例インクの調製)
インク処方を下記表4の処方に変更した以外は、実施例インクと同様にして、比較例インク1〜7を調製した。
次に上記記載の実施例インク1〜5、参考例インク6、実施例インク7〜12、比較例インク1〜7を用いて、前記実験例で得られたカラーフィルタ基板の隔壁で区分された領域内(凸部で囲まれた凹部)に、Dimatix社製インクジェットヘッド(SE−128)により所望の濃度になるまでインクの吐出を行った。次いで65℃で20分間乾燥し、カラーフィルタを作製した。画像着色後のカラーフィルタを230℃オーブン中で30分ベークすることで隔壁、画素ともに完全に硬化させた。
[評価]
<画素部の平坦性の評価>
上記で作製したカラーフィルタの画素部の形状を、非接触式表面形状測定装置 New View 6K(Zygo社製)を用いて観察し、表面形状のプロファイルを算出した。最も低い部分をA、最も高い部分をBとし、高低差(B−A)により平坦性の評価を以下の基準で行った。結果を表5及び表6に示す。
(平坦性の評価)
◎:B−A<0.1μm
○:0.1≦B−A<0.3μm
△:0.3≦B−A<0.6μm
×:0.6μm≦B−A
表5及び表6から、本発明のカラーフィルタ用インクジェットインクである実施例インク1〜5、実施例インク7〜12で画素部を形成することにより、画素部の高低差が小さいこと、即ち画素部の平坦性に優れていることがわかる。一方、比較例インク1〜7で画素部を形成した場合には画素部の高低差が大きく、平坦性に劣ることがわかる。

Claims (10)

  1. 着色剤と、有機溶剤と、重合性モノマーと、顔料分散剤とを含有し、前記着色剤が下記一般式(IV)で表されるアゾ化合物の互変異性体を配位子とする金属錯体(1)を含有し、かつ、前記顔料分散剤が下記一般式(IX)で表されるアミノ基を有する化合物であるカラーフィルタ用インクジェットインク。


    [一般式(IV)中、M 41 及びM 42 は相互に独立して、水酸基又はシアノアミノ基を表す。
    一般式(IX)中、DはP−Qとともにアゾ色素を形成しうる成分を表す。Pは単結合又は上記式(i)〜(v)の構造式で表される二価の連結基から選択される基を表す。Qは上記一般式(IXa)で表される基を表す。一般式(IXa)中、Z 91 は、−(CH −と表され、bは1〜5の整数を表す。−N(R 91 は、−N(C 2i+1 と表され、iが1〜4の整数である低級アルキルアミノ基、又は窒素原子を含む5乃至6員飽和ヘテロ環基を表す。aは1又は2を表す。]
  2. さらに、前記着色剤が、前記金属錯体(1)とは異なる鉄化合物(2)、及び/又は前記金属錯体(1)及び前記鉄化合物(2)とは異なる金属化合物(3)、を含有することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用インクジェットインク。
  3. さらに、前記着色剤が、ハロゲン化銅フタロシアニン化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のカラーフィルタ用インクジェットインク。
  4. 前記ハロゲン化銅フタロシアニン化合物がC.I.ピグメント・グリーン36であることを特徴とする請求項3に記載のカラーフィルタ用インクジェットインク。
  5. 前記重合性モノマーが、重合性基として(メタ)アクリロイル基を3つ以上有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用インクジェットインク。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラーフィルタ用インクジェットインクを用いて、インクジェット方式により画素を形成するカラーフィルタの製造方法。
  7. インクジェット方式により打滴されたカラーフィルタ用インクジェットインク中の有機溶剤を除去してインク残部とした後に、活性エネルギー線を照射及び/又は加熱する硬化工程を有し、前記インク残部を重合硬化させて前記画素を形成することを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記硬化工程は、前記カラーフィルタ用インクジェットインクの熱重合開始温度未満の温度で加熱を行った後に、活性エネルギー線の照射及び/又は前記熱重合開始温度以上の温度で加熱を行うことを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法により作製されたカラーフィルタ。
  10. 請求項9に記載のカラーフィルタを備えた表示装置。
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