JP5013423B2 - マイクロチップ - Google Patents

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Description

本発明は、DNA、タンパク質、細胞、免疫および血液等の生化学検査、化学合成ならびに、環境分析などに好適に使用されるμ−TAS(Micro Total Analysis System)などとして有用なマイクロチップに関し、より詳しくは、その内部に流体回路を有するマイクロチップに関する。
近年、医療や健康、食品、創薬などの分野で、DNA(Deoxyribo Nucleic Acid)や酵素、抗原、抗体、タンパク質、ウィルスおよび細胞などの生体物質、ならびに化学物質を検知、検出あるいは定量する重要性が増してきており、それらを簡便に測定できる様々なバイオチップおよびマイクロ化学チップ(以下、これらを総称してマイクロチップと称する。)が提案されている。
かかるマイクロチップは、実験室で行なっている一連の実験・分析操作を、数cm角で厚さ数mm程度のチップ内で行なえることから、サンプルおよび試薬が微量で済み、コストが安く、反応速度が速く、ハイスループットな検査ができ、サンプルを採取した現場で直ちに検査結果を得ることができるなど多くの利点を有し、たとえば生化学検査用などとして好適に用いられている。
マイクロチップの中でも、内部に流体回路を有するマイクロチップは、該流体回路を構成する、適切な位置に配置された各部位およびこれらを適切に接続する微細な流路(たとえば、数百μm程度の幅)を用いて反応、混合、特定成分の検出などを行なうものである。このような流体回路内での一連の操作は、マイクロチップに遠心力を印加することにより行なうことができる。上記部位としては、たとえば検査・分析等の対象となるサンプルと反応(あるいは混合)させるための液体試薬を保持する液体試薬保持部、サンプルや液体試薬を計量する計量部、サンプルと液体試薬とを反応(あるいは混合)させる反応(混合)部、反応液(あるいは混合液)について分析および/または検査するための検出部などが挙げられる。
ところで、サンプル中に含まれる微量の目的物質を、抗原抗体反応を利用して定量的に検出する方法として、ELISA(Enzyme−Linked Immunosorbent Assay、サンドイッチ法ともいう)法は、よく用いられている好適な方法であり、目的物質を高感度で検出することができ、定量性にも優れているといった有利な特徴を有する。ELISA法は、たとえばビーズ等の固相に固定された抗体に、目的物質と酵素標識抗体との結合体を結合させた後、発色基質を添加して発色反応を起こさせ、生成した発色物質の吸光度を測定して定量を行なう方法である。ここで、ELISA法においては、固定化された抗体、目的物質および酵素標識抗体からなる結合体を形成した後、遊離の酵素標識抗体を除去するために、ビーズ等の固相を洗浄する工程が必須となり、遊離の酵素標識抗体が残存すると定量値に大きく影響することから、当該洗浄は入念に行なわれなければならない。
内部に流体回路を有するマイクロチップを用いて、ELISA法による目的物質の定量を行なう場合、上記ビーズを入念に洗浄する手段としては、マイクロチップにおけるビーズが充填されている部位(ビーズトラップ)に洗浄液を導入して通過させた後、これを排出するという操作を繰り返すことを挙げることができる。しかし、この方法は、ビーズトラップ内を通過させる度に洗浄液を廃棄するため、マイクロチップの外部に洗浄液供給装置および廃液回収装置が必要となるなど測定装置が非常に大掛かりになり、マイクロチップが本来有する簡便性が損なわれてしまう。
特許文献1には、基板の一方の表面に液溜まり部を有し、該液溜まり部内に、分析対象物質を固定化し、当該分析対象物質に特異的に結合可能なパートナーと標識物質との結合体を添加して結合反応を行ない、その後、未反応の標識化パートナーを除去して液溜まり部を洗浄することが記載されている。しかし、このマイクロチップにおいては、反応を行なう部位および洗浄すべき部位がマイクロチップ外側表面に形成されており、マイクロチップ内部の流体回路を洗浄するものではない。また、特許文献1のマイクロチップにおいては、洗浄液供給装置および廃液回収装置のような外部装置が必要となる。
以上のように、マイクロチップ内部の流体回路またはその一部を、マイクロチップの分解を伴うことなく効率的に洗浄できる構造を有するマイクロチップは、知られていないのが現状である。
特開2005−134349号公報
たとえばELISA法による定量操作を、内部に流体回路を有するマイクロチップを用いて行なう場合において、効率的な洗浄を可能とするためには、該マイクロチップが、流体回路内の液体をある部位内で循環させることができる流体回路構造を有していることが極めて有効であると考えられる。このような流体回路構造部を有していると、一度ビーズトラップ内を通過した洗浄液を、再度ビーズトラップ内に導入することができ、必要に応じて何度でも循環を繰り返すことができるためである。
したがって本発明の目的は、流体回路内の液体をある部位内で循環させることができる流体回路構造を有するマイクロチップを提供することである。
本発明は、液体を流通させるための流体回路を内部に有するマイクロチップであって、該流体回路は、該液体の少なくとも一部を溜め置くための第1の液溜め部および第2の液溜め部と、第1の液溜め部と第2の液溜め部とを接続する第1の流路と、該第1の流路とは異なる位置で、第1の液溜め部と第2の液溜め部とを接続する第2の流路と、を有し、第1の液溜め部、第2の液溜め部、第1の流路および第2の流路は、該液体を循環可能な環状経路を構成する、マイクロチップである。
本発明のマイクロチップにおいては、上記液体は、環状経路内を一方向にのみ循環可能であることが好ましい。また、遠心力の印加により、流体回路内で液体を流通させるマイクロチップであって、該液体は、2方向の遠心力の印加により、環状経路内を循環可能であることが好ましい。
また、本発明のマイクロチップは、環状経路内のいずれかの位置に、充填物を充填するための部位を有していてもよい。充填物としては、抗体が固定化された粒状物を挙げることができ、このような充填物を備えることにより、ELISA法による目的物質の定量を、本発明のマイクロチップを用いて行なうことができる。
また、本発明のマイクロチップは、環状経路内のいずれかの位置に、液体を計量するための計量部を有していてもよい。
第1の流路および第2の流路は、マイクロチップの厚み方向に関して、同じ位置に形成されてもよく、異なる位置に形成されてもよいが、液体を計量するための計量部を有する場合には、異なる位置に形成されることが好ましい。
本発明のマイクロチップによれば、遠心力の印加により、第1の液溜め部、第2の液溜め部、第1の流路および第2の流路によって形成される環状経路内を、液体が繰り返し循環可能となる。かかる構造を有する本発明のマイクロチップは、同じ液体を、流体回路内のある部位内を繰り返し通過させることが必要な場合に好適に適用することができる。このような場合としては、たとえばELISA法における遊離の酵素標識抗体の洗浄除去、液体の複数回計量、マイクロチップ内での不均一触媒反応などを挙げることができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分(環状経路部)の一例を示す概略上面図である。上述のように、本発明のマイクロチップは、液体試薬保持部および計量部、反応(混合)部、検出部等を有していてもよいが、これらの部位については従来公知の構造が適用できるため省略している。また、図1に示される主要部分は、マイクロチップの流体回路を構成するものであり、マイクロチップ内部に形成されているが、図1(図2〜6についても同様)においては、説明をより明確にするために、当該マイクロチップの内部構造を抜き出して示している。本実施形態のマイクロチップは、ELIASA法による目的物質の定量を行なうためのチップとして好適に用いることができる。
本実施形態のマイクロチップは、図1に示される環状経路部100を有している。環状経路部100は、マイクロチップの流体回路内に導入された液体の少なくとも一部を溜め置くための第1の液溜め部101および第2の液溜め部102を有しており、これらは、その上部において第1の流路103によって接続されている。また、第2の液溜め部102の底部には、充填物を充填するためのカラム構造部105があり、カラム構造部105の底部と第1の液溜め部101の底部とは、第2の流路104によって接続されている。すなわち、第1の液溜め部101、第1の流路103、第2の液溜め部102および第2の流路104によって、液体がその内部を循環可能な循環経路が構成されている。マイクロチップの厚み方向に関していえば、第1の流路103と第2の流路104とは、同じ位置に形成されており、したがって、環状経路部100は、マイクロチップ表面に対して平行(あるいは略平行)である。
さらに、第1の液溜め部101の上部他端には、液体を環状経路100内に導入あるいは環状経路100から排出するための第3の流路106が形成されている。カラム構造部105には、ELISA法に通常用いられる抗体が固定化されたビーズ105a(たとえばガラス、セファロース、キトパール製)が充填されている。
図1に示される環状経路部100において、その内部に導入された液体は、一方向にのみ循環可能である。一方向とは、第1の液溜め部101→第1の流路103→第2の液溜め部102→第2の流路104→第1の液溜め部101の方向である。このように、一方向にのみ循環可能な構造は、具体的には次のような構成により実現されている。まず、第1の液溜め部101と第2の液溜め部102との位置関係に関していえば、第1の液溜め部101は、第2の液溜め部102と比較して、環状経路部100に対して図1における左向きの遠心力を与える遠心中心(たとえば、図1における点B)により近い側に位置している。また、第1の液溜め部101は、第2の液溜め部102と比較して、環状経路部100に対して図1における下向きの遠心力を与える遠心中心(たとえば、図1における点A)により遠い側に位置している。
第2の流路104の流路径は、カラム構造部105の底部の直径より十分に小さい値(たとえば10〜300μm程度)を有しており、ビーズの流出を防止する。
次に、上記環状経路部100を有する本実施形態のマイクロチップを用いた、ELISA法による目的物質の定量方法の一例について、図2を参照して説明する。まず、酵素で標識された抗体と目的物質との結合体を含有する液体201を第3の流路106から導入し、第1の液溜め部101に収容する(図2(a)参照)。次に、図2における左向きの遠心力(以下、単に左向きという。他の方向についても同様。)を印加することにより、液体201を、第1の流路103を介して第2の液溜め部102に移動させ、図2(b)に示される状態とした後、下向きの遠心力を印加して、図2(c)に示されるように、液体201を第2の液溜め部102下部に移動させてカラム構造部105内の、目的物質に対する抗体が固定化されたビーズ105aに接触させ抗原抗体反応を行ない、固定化された抗体、目的物質および酵素標識抗体からなる結合体を形成する。さらなる下向き遠心力により、液体201の全量がカラム構造部105を通過し、抗原抗体反応が行なわれるとともに、第2の流路104を通って第1の液溜め部101に収容される(図2(d)参照)。
次に、同様の手順にて、カラム構造部105に付着した遊離の酵素標識抗体を除去するために、カラム構造部105の洗浄が行なわれる。すなわち、洗浄液を第3の流路106から導入した後、左向きの遠心力により洗浄液を第2の液溜め部102に移動させて図2(b)と同様の状態を得る。なお、洗浄液としては、たとえば純水、またはリン酸緩衝食塩水(PBS:Phosphate−Buffered Saline)やトリス緩衝食塩水(TBS:Tris−Buffered Saline)などの緩衝液等を用いることができる。次に下向きの遠心力を印加して、洗浄液を第2の液溜め部102の底部およびカラム構造部105内に移動させるとともに、カラム構造部105内を通過させる。これにより、カラム構造部の1回目の洗浄が行なわれる。通過した洗浄液は、第2の流路104を通って第1の液溜め部101に収容され、図2(d)と同様の状態となる。次に、カラム構造部105内の洗浄を確実に行なうために、同様の手順にて洗浄液を循環させる。かかる循環洗浄は、必要に応じて複数回行なわれる。
洗浄終了後、発色基質を含有する溶液を同様にして、カラム構造部105内を通過させることにより発色反応を起こさせ、生成した発色物質の吸光度を測定して定量を行なう。吸光度測定用の検出光は、たとえばカラム構造部105に対して直接照射することができる。
以上のように、環状経路部を設けることにより、洗浄液を環状経路部100内で繰り返し循環させることができるため、洗浄液を効率良く利用することができ、洗浄液供給装置や廃液回収装置のような大掛かりな外部装置を要しない。環状経路部100内に設けられたカラム構造部は、循環される洗浄液により効率的に洗浄される。また、本実施形態の環状経路部100によれば、下向きおよび左向きの少なくとも2方向の遠心力のみで液体を循環させることが可能であり、液体の循環操作が極めて容易である。
なお、上記説明においては、本実施形態の環状経路部を有するマイクロチップを、ELISA法による目的物質の定量方法に用いる場合について説明したが、この用途に限定されるものではない。たとえば、カラム構造部105内に不均一触媒を担持した担持体を充填し、反応試剤(たとえば各種モノマーなど)を含有する溶液を循環させることにより、マイクロチップ内で重合反応等各種有機反応を行なわせることも可能である。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分(環状経路部)の一例を示す概略図であり、図3(a)はその概略上面図、図3(b)は図3(a)のIII−III線における断面図である。本実施形態のマイクロチップは、第1の基板310、第2の基板320および第3の基板330を貼り合わせた3層構造を有しており、第2の基板320には、上側流路および下側流路からなる2層構造の流路を構成する溝が形成されている(図3(b)参照)。本実施形態のマイクロチップは、第1の液溜め部301と、これに隣接して配置された計量部305と、第2の液溜め部302とを有しており、計量部305と第2の液溜め部302とは第1の流路303によって接続されている。計量部305の上部には、計量された液体を排出するための第3の流路306が設けられている。また、第1の液溜め部301および第2の液溜め部302には、それぞれ第2の基板320の下側に形成された第2の流路304に通じる開口部301a、302aが形成されている。すなわち、第1の液溜め部301、計量部305、第1の流路303、第2の液溜め部302および第2の流路304により、環状経路部が形成されており、その内部を液体が循環可能となっている。本実施形態の環状経路部において第1の流路303と第2の流路304とは、マイクロチップの厚み方向に関して異なる位置に形成されており、したがって、該環状経路部は、マイクロチップ表面に対して垂直(あるいは略垂直)である。
環状経路部内に計量部を有する本実施形態のマイクロチップは、液体を当該環状経路部内で繰り返し循環させることができるため、当該計量部を用いた計量を繰り返し行なうことが可能となり、計量部容積の整数倍量の液体を計量することができる。
本実施形態のマイクロチップを用いた液体の計量方法について、図4を参照して説明する。まず、図4における下向きの遠心力を印加することにより、図4の矢印の方向から液体401(たとえば、マイクロチップを用いた検査・分析の対象となるサンプル)を計量部305に導入する(図4(a)参照)。この際、計量部305からオーバーフローした液体は、第1の流路303を通って第2の液溜め部302に収容される。次に、右向きの遠心力を印加することにより、計量された計量部305内の液体は、第3の流路306から排出されるとともに、オーバーフローした第2の液溜め部302内の液体は、開口部302aを通して、下層の第2の流路304(図4において図示せず)に流れ込み、開口部301aを通って第1の液溜め部301内に収容される(図4(b))。第3の流路306から排出された液体は、特に限定されないが、液体試薬などと反応(あるいは混合)するための反応部(混合部)などに収容される。
第1の液溜め部301内の液体は、下向きの遠心力により、再度計量部305に導入されて計量される。以上のようなサイクルを繰り返すことにより、計量部305を用いて、液体の計量を複数回行なうことができる。本実施形態の環状経路部によれば、下向き、右向きの2方向の遠心力のみで液体を循環させ、計量することが可能であり、液体の循環操作が極めて容易である。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分(環状経路部)の一例を示す概略図であり、図5(a)はその概略上面図、図5(b)は図5(a)のV−V線における断面図である。本実施形態のマイクロチップは、第1の基板510、第2の基板520および第3の基板530を貼り合わせた3層構造を有し、第2の基板520には、上側流路および下側流路からなる2層構造の流路を構成する溝が形成されており(図5(b)参照)、この点において上記第2の実施形態と同様である。本実施形態のマイクロチップは、第1の液溜め部501と、第2の液溜め部502とを有しており、これらは、上側流路である第1の流路503によって接続されている。第1の液溜め部501には、液体を環状経路部に導入または排出するための第3の流路506および第4の流路507が設けられている。また、第1の流路503は、上記第1の実施形態と同様のカラム構造部505を有しており、ELISA法に用いられる抗体が固定化されたビーズなどが充填される。
第1の液溜め部501および第2の液溜め部502には、それぞれ第2の基板520の下側に形成された第2の流路504に通じる開口部501a、502aが形成されている。すなわち、第1の液溜め部501、第1の流路503、第2の液溜め部502および第2の流路504により、環状経路部が形成されており、その内部を液体が循環可能となっている。ここで、本実施形態の環状経路部において第1の流路503と第2の流路504とは、マイクロチップの厚み方向に関して異なる位置に形成されており、したがって、該環状経路部は、マイクロチップ表面に対して垂直(あるいは略垂直)である。このような構成の環状経路部によっても、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図6は、本実施形態のマイクロチップ使用方法の一例を示す概略工程図である。まず、液体が、下向きの遠心力の印加により、第3の流路506を通して環状経路部に導入され、第1の液溜め部501に収容される(図6(a))。液体としては、上記第1の実施形態において示したようなELISA法における洗浄液などを挙げることができるが、特に限定されるものではない。次に、左向きの遠心力の印加により、該液体は、第1の流路503およびカラム構造部505を通って、第2の液溜め部502に移動される(図6(b))。ついで、第2の液溜め部502内の液体は、下向きの遠心力の印加により、開口部502aから、第2の流路504に到るとともに、第1の液溜め部501の開口部501aより流出して、再度、第1の液溜め部501内に収容される(図6(c))。このような第1の液溜め部501と第2の液溜め部502との間の液体の循環は、必要に応じて、複数回行なうことができる。最後に、液体は、右向きの遠心力により、第4の流路507を通して環状経路部から排出される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
第1の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分の一例を示す概略上面図である。 環状経路部100を有する第1の実施形態のマイクロチップを用いた、ELISA法による目的物質の定量方法の一例を示す概略工程図である。 第2の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分の一例を示す概略図である。 第2の実施形態のマイクロチップを用いた液体の計量方法の一例を示す概略工程図である。 第3の実施形態のマイクロチップが有する流体回路の主要部分の一例を示す概略図である。 第3の実施形態のマイクロチップ使用方法の一例を示す概略工程図である。
符号の説明
100 環状経路部、101,301,501 第1の液溜め部、102,302,502 第2の液溜め部、103,303,503 第1の流路、104,304,504 第2の流路、105,505 カラム構造部、105a 抗体が固定化されたビーズ、106,306,506 第3の流路、201 酵素で標識された抗体と目的物質との結合体を含有する液体、301a,302a,501a,502a 開口部、305 計量部、310,510 第1の基板、320,520 第2の基板、330,530 第3の基板、401,701 液体,507 第4の流路。

Claims (6)

  1. 遠心力の印加により液体を流通させるための流体回路を内部に有するマイクロチップであって、
    前記流体回路は、
    前記液体の少なくとも一部を溜め置くための第1の液溜め部および第2の液溜め部と、
    前記第1の液溜め部と前記第2の液溜め部とを接続する第1の流路と、
    前記第1の流路とは異なる位置で、前記第1の液溜め部と前記第2の液溜め部とを接続する第2の流路と、を有し、
    前記第1の液溜め部、前記第1の流路、前記第2の液溜め部および前記第2の流路は、前記液体をこの順で循環させるための環状経路を構成しており、
    前記環状経路において前記第1の液溜め部は、前記第2の液溜め部と比較して、前記液体を循環させるために印加される第1遠心力の第1遠心中心により近く配置されており、かつ、前記液体を循環させるために印加されるもう一つの遠心力であって、前記第1遠心力の方向に対して90度の角度をなす方向の第2遠心力の第2遠心中心からより遠くに配置されている、マイクロチップ。
  2. 前記環状経路内のいずれかの位置に、充填物を充填するための部位を有する請求項に記載のマイクロチップ。
  3. 前記充填物は、抗体が固定化された粒状物である請求項に記載のマイクロチップ。
  4. 前記環状経路内のいずれかの位置に、前記液体を計量するための計量部を有する請求項に記載のマイクロチップ。
  5. 前記第1の流路および前記第2の流路は、マイクロチップの厚み方向に関して、同じ位置に形成される請求項1〜のいずれかに記載のマイクロチップ。
  6. 前記第1の流路および前記第2の流路は、マイクロチップの厚み方向に関して、異なる位置に形成される請求項1〜のいずれかに記載のマイクロチップ。
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