JP5012516B2 - ポジ型感光性組成物及びそれからなる有機膜 - Google Patents

ポジ型感光性組成物及びそれからなる有機膜 Download PDF

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Description

本発明は、半導体素子や液晶表示素子やEL表示素子等を製造するためのポジ型感光性組成物に関する。さらに該組成物から製造した絶縁膜等の有機膜、微小な光学レンズ体が規則的に配置されているレンズアレイ用の有機膜、及び該有機膜を含む素子等に関する。
パターニングされた透明膜は、スペーサー、垂直配向モードの突起、絶縁膜、保護膜等表示素子の多くの部分で使用されており、これまでに多くのポジ型感光性組成物がこの用途に提案されてきた(例えば、特許文献1〜3参照)。また、4−ヒドロキシスチレンをモノマーとする重合体を含有するポジ型感光性組成物が知られている(例えば特許文献4参照)。
一般に、薄膜トランジスタ型液晶表示素子や固体撮像素子等の電子部品には、電気信号を流すための金属配線が配置されている。この配線のための金属は、メッキ法や蒸着法やスパッタ法により金属膜として膜付けされており、フォトレジスト等を用いて金属をエッチングすることでパターニングされ配線化されている。ポジ型感光性組成物は、前記配線の絶縁膜として用いられ、この絶縁膜を形成する過程において広い製造プロセスマージンを有することが必要である。さらに、ポジ型感光性組成物を用いた絶縁膜等や表示素子等は、後工程において、さらに金属膜が膜付けされるため、溶剤、酸、アルカリ溶液、メッキ液、等に浸漬等によって処理されること及びスパッタ等による膜付けがなされ、さらに熱処理されることから各種耐性が不可欠である。
特開昭51−34711号公報 特開昭56−122031号公報 特開平5−165214号公報 特公昭52−41050号公報
このような状況の下、高耐溶剤性、高耐水性、高耐酸性、高耐アルカリ性、高耐熱性、高透明性、下地との密着性等に優れ、アルカリ水溶液で現像することにより得られるパターニングされた重合体膜、すなわちパターニングされた透明膜(パターン状透明膜)を形成できるポジ型感光性組成物等が求められている。
同様にして、高耐溶剤性、高耐水性、高耐酸性、高耐アルカリ性、高耐熱性、高透明性、下地との密着性等に優れたパターン状透明膜、スペーサー、垂直配向モードの突起、絶縁膜、パターン化されたマイクロレンズ膜、保護膜を備えた表示素子等が求められている。
本発明者等は、下記式(1)で表されるモノマー(A)と他のラジカル重合性モノマーの共重合体(a)、カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)と、前記カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)以外のラジカル重合性モノマーの共重合体(b)、及び、キノンジアジド化合物(D)、を含有するポジ型感光性組成物を見出し、この知見に基づいて本発明を完成した。
[1] 本発明は、式(1)で表されるモノマー(A)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)とを共重合して得られる共重合体(a)、カルボン酸又はカルボン酸無水物を
含有するラジカル重合性モノマー(B)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)とを共重合して得られる共重合体(b)、及び、キノンジアジド化合物(D)、を含有するポジ型感光性組成物であって、前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)及び(E2)は前記モノマー(A)及び(B)を含まないポジ型感光性組成物を提供する。
Figure 0005012516
式(I)中、R1、R2及びR3は、それぞれ水素、又は任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい炭素数1〜3のアルキルを表し、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ水素、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−OH、任意の−CH2−が−COO−、−OCO−、−CO−で置き換えられてもよく、また任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルキル、又は任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルコキシを表す。ただし、R4〜R8のうち少なくとも1つは−OHである。
[2] また本発明は、前記モノマー(A)において、R1〜R5、R7及びR8がそれぞれ水素であり、前記R6は−OHであることを特徴とする[1]に記載のポジ型感光性組成物を提供する。
[3] また本発明は、前記カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するモノマー(B)が、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及び無水イタコン酸からなる群から選ばれる一又は二以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のポジ型感光性組成物を提供する。
[4] また本発明は、前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)及び共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)が、エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のポジ型感光性組成物を提供する。
[5] 前記エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)が前記共重合体(a)又は前記共重合体(b)のモノマーに含まれることを特徴とする[4]に記載のポジ型観光性組成物。
[6] また本発明は、前記エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)が、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(2−エチル−2−オキセタニル)メチルアクリレート及び(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレートからなる群から選ばれる一又は二以上であることを特徴とする[4]又は[5]に記載のポジ型感光性組成物を提供する。
[7] また本発明は、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のポジ型感光性組成物からなる有機膜を提供する。
[8] また本発明は、前記ポジ型感光性組成物の膜を焼成してなる[7]に記載の有機膜を提供する。
[9] また本発明は、パターンを有することを特徴とする[7]又は[8]に記載の有機膜を提供する。
[10] また本発明は、パターンを形成するための開口部を有するマスクを介した前記ポジ型感光性組成物の膜への放射線の照射によって感光性化合物が感光した前記ポジ型感光性組成物が、アルカリで現像されて形成されたパターンを有することを特徴とする[9]に記載の有機膜を提供する。
本明細書中、エポキシとは環状エーテルの総称であり、オキシラニル(3員環)やオキセタニル(4員環)を含むものである。
本明細書中、アクリル酸とメタクリル酸の一方又は両者を示すために「(メタ)アクリル酸」のように表記することがある。また同様にアクリレートとメタクリレートの一方又は両者を示すために「(メタ)アクリレート」のように表記することがある。
本明細書中、「アルキル」とは、直鎖又は分岐鎖のアルキルであり、例えば、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
本発明のポジ型感光性組成物は、優れた光透過性及び耐熱性を示す。
<1 本発明のポジ型感光性組成物>
本発明のポジ型感光性組成物は、式(1)で表されるモノマー(A)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)とを共重合して得られる共重合体(a)と、カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)とを共重合して得られる共重合体(b)と、キノンジアジド化合物(D)とを含有する。
本発明に用いられる共重合体(a)、共重合体(b)は、溶液のスピンコート及び120℃30分間の加熱で形成される厚さ0.01〜100μmの膜を、例えば25℃程度の2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で5分間浸した後に純水ですすいだときに、前記膜が残こらない程度のアルカリへの可溶性を有する共重合体である。
本発明のポジ型感光性組成物において、共重合体(a)と共重合体(b)との重量比は、(a):(b)で10:90〜90:10であることが好ましく、20:80〜80:20であることがより好ましい。共重合体(a)と共重合体(b)との重量比がこのような範囲であると、本発明のポジ型感光性組成物から得られる透明膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性を高める観点から好ましい。
<1−1 共重合体(a)>
前記共重合体(a)は、式(1)で表されるモノマー(A)(以降、モノマー(A)と呼ぶことがある)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)(以降、モノマー(E1)と呼ぶことがある)とを共重合して得られる共重合体である。すなわち、この共重合体(a)は、前記ラジカル重合性モノマーの混合物をラジカル重合させて得られる共重合体である。このラジカル重合は、公知の重合開始剤を用いて行うことができる。前記共重合体(a)は一種でもよいし二種以上でもよい。
<1−1−1 式(1)で表されるモノマー(A)>
前記モノマー(A)は、フェノール誘導体に重合性基としてビニルケトン誘導体由来の基を有するラジカル重合性モノマーであり、一般式(I)で表される。前記モノマー(A)は一種でもよいし、二種以上でもよい。
Figure 0005012516
式(1)中、R1、R2及びR3は、それぞれ水素、又は任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい炭素数1〜3のアルキルを表し、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ水素、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−OH、任意の−CH2−が−COO−、−OCO−、−CO−で置き換えられてもよく、また任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルキル、又は任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルコキシを表す。ただし、R4〜R8のうち少なくとも1つは−OHである。
前記モノマー(A)は、前記共重合体(a)において、現像時のアルカリ水溶液に対する溶解性、すなわち現像性、を高め、パターン状透明膜を容易に形成することができる。また前記モノマー(A)は、前記共重合体(a)において、耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性、及び下地との密着性を高める観点から好ましい。
前記モノマー(A)としては、例えば4−ヒドロキシフェニルビニルケトン、3−アセチル−4−ヒドロキシフェニルビニルケトンが挙げられる。これらのモノマー(A)は、共重合体(a)において、良好なアルカリ可溶性、透明性及び耐熱性を得る観点から好ましい。
中でも、4−ヒドロキシフェニルビニルケトンは入手が容易であり、得られたパターン状透明膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性を高める観点から好ましい。
前記共重合体(a)のモノマー中の前記モノマー(A)の含有量は、共重合体(a)の全モノマー中、0.5〜85重量%であることが好ましく、1〜80重量%であることがさらに好ましく、3〜30重量%であることがより一層好ましい。モノマー(A)の含有量がこのような範囲内であると、本発明のポジ型感光性組成物から得られる透明膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性を高める観点から好ましい。
<1−1−2 共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)>
前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)は、ラジカル重合性を有し、前記モノマー(A)と、後述するカルボン酸又はその無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)とを含まない化合物である。前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)は、前記ポジ型感光性組成物から得られる有機膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性、及び耐スパッタ性の一部又は全部の特性をさらに高める観点から用いられる。前記モノマー(E1)は一種でも二種以上でもよい。
前記モノマー(E1)としては、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、メトキシスチレン、エトキシスチレン、アセトキシスチレン、ビニルトルエン、クロルメチルスチレン、及びヒドロキシスチレン等のスチレン系ラジカル重合性モノマー、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、及びグリセロールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系ラジカル重合性モノマー、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニル(メタ)アクリレート等の縮合環を有するラジカル重合性モノマー、N−フェニルマレイミド、及びN−シクロヘキシルマレイミド等のN置換マレイミド系ラジカル重合性モノマー、ポリスチレンマクロモノマー、及びポリメチルメタクリレートマクロモノマー等の前記モノマーのマクロモノマー、N−アクリロイルモルホリン等の窒素及び酸素の一方又は両方を含むヘテロ環を有するラジカル重合性モノマー、インデン等の縮合環系ラジカル重合性モノマー、及び、エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)が挙げられる。
前記モノマー(E1)は、前述したモノマーの複数種を含むことが、共重合体(a)に多くの特性を持たせる観点から好ましい。例えば、スチレン系ラジカル重合性モノマーは有機膜における誘電率の低下の目的で、(メタ)アクリル酸エステル系ラジカル重合性モノマーは有機膜における密着性や現像性の向上の目的で、縮合環を有するラジカル重合性モノマーは有機膜における誘電率の低下や耐熱性の向上の目的で、N置換マレイミド系ラジカル重合性モノマーは有機膜における耐熱性、透明性及び耐スパッタ性の向上の目的で、ヘテロ環を有するラジカル重合性モノマーは有機膜における耐熱性、現像性及び密着性の向上の目的で、縮合環系ラジカル重合性モノマーは有機膜における誘電率の低下や耐熱性の向上の目的で用いられる。
前記モノマー(E1)は、前記共重合体(a)において、前記モノマー(A)による効果が損なわれず、またモノマー(E1)による効果が得られる範囲で用いられる。例えば前記共重合体(a)の全モノマー中における前記モノマー(E1)の含有量は、15〜99.5重量%であることが好ましく、20〜99重量%であることがさらに好ましく、70〜97重量%であることがより一層好ましい。
<1−1−3 エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)>
前記エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)(以降、モノマー(C)と呼ぶことがある)は、本発明のポジ型感光性組成物から得られる有機膜の耐スパッタ性、及び透明性を高める観点から好ましい。
前記モノマー(C)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、α−エチルアクリル酸グリシジルエステル及び3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(2−エチル−2−オキセタニル)メチルアクリレート、及び(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレート等が挙げられる。
中でも、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、(3−エチル−3
−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(2−エチル−2−オキセタニル)メチルアクリレート、及び(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレートは入手が容易であり、得られたパターン状透明膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性を高める観点から好ましい。
前記モノマー(C)の含有量は、モノマー(C)による効果が得られる観点から、前記共重合体(a)及び共重合体(b)の全モノマー中の10〜90重量%であることが好ましく、20〜50重量%であることがさらに好ましい。モノマー(C)は、共重合体(a)のモノマーに含まれていてもよいし、共重合体(b)のモノマーに含まれていてもよいし、両方の共重合体のモノマーに含まれていてもよい。従って、共重合体(a)においてモノマー(C)は、前記共重合体(a)の全モノマー中の0〜90重量%の含有量で用いることができる。
<1−2 共重合体(b)>
前記共重合体(b)は、カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)(以降、モノマー(B)と呼ぶことがある)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)(以降、モノマー(E2)と呼ぶことがある)とを共重合して得られる共重合体である。すなわち、この共重合体(b)は、前記モノマーの混合物をラジカル重合させて得られる共重合体である。このラジカル重合は、公知の重合開始剤を用いて行うことができる。前記共重合体(b)は一種でもよいし二種以上でもよい。
<1−2−1 カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)>
前記カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)は、共重合体(b)がカルボキシ又はカルボン酸無水物基を有するようにラジカル重合する化合物である。前記モノマー(B)は一種でも二種以上でもよい。前記モノマー(B)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸が挙げられる。前記モノマー(B)は、共重合体(b)に、良好なアルカリ可溶性を提供することができる。
上記具体例の中でも、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸は入手が容易であり、得られたパターン状透明膜の耐溶剤性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性を高める観点から好ましい。
前記共重合体(b)のモノマー中における前記モノマー(B)の含有量は、共重合体(b)に適度なアルカリ可溶性を与えられる量であればよく、例えば共重合体(b)の全モノマー中の1〜30重量%であることが好ましく、5〜25重量%であることがより好ましい。
<1−2−2 共重合体(b)における共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)>
前記共重合体(b)における共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)には、前記共重合体(a)の説明で前述した前記モノマー(E1)を、前記共重合体(a)における前記モノマー(E1)と同様に用いることができる。共重合体(b)におけるモノマー(E2)は共重合体(a)におけるモノマー(E1)と同じでも異なっていてもよい。共重合体(b)におけるモノマー(E2)と共重合体(a)におけるモノマー(E1)とが同じ特性を高める成分であると、得られる有機膜における特定の特性を特に高める観点から好ましく、共重合体(b)におけるモノマー(E2)と共重合体(a)におけるモノマー(E1)とが異なる特性を高める成分であると、得られる有機膜において高められる特性を増やす観点から好ましい。
<1−3 共重合体(a)、共重合体(b)の重合方法>
共重合体(a)、共重合体(b)の重合方法は、特に制限されないが、共重合体(a)、共重合体(b)は所定のモノマーを含むラジカル重合性モノマーの混合物を重合させて得ることができ、溶剤を用いた溶液中でのラジカル重合が好ましい。重合温度は使用する重合開始剤からラジカルが十分発生する温度であれば特に限定されないが、通常50℃〜150℃の範囲である。重合時間も特に限定されないが、通常3〜24時間の範囲である。また、当該重合は、加圧、減圧又は大気圧のいずれの圧力下でも行うことができる。
上記の重合反応に使用する溶剤は、全てのモノマー及び生成する共重合体を溶解する溶剤が好ましい。前記溶剤は、一種でも二種以上の混合物でもよい。当該溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、酢酸プロピル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジオキサン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、水が挙げられる。
共重合体(a)、共重合体(b)を合成する際に用いる重合開始剤は、熱によりラジカルを発生する化合物、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤や、過酸化ベンゾイル等の過酸化物系開始剤を使用することができる。分子量を調節するために、チオグリコール酸等の連鎖移動剤を適量添加してもよい。
共重合体(a)、共重合体(b)は、ポリエチレンオキシドを標準としたGPC分析で求めた重量平均分子量が1,000〜100,000の範囲であると、露光部分がアルカリ現像液で溶解されるまでの現像時間が適正であり、かつ、現像時に膜の表面が荒れにくくなり好ましい。さらに、重量平均分子量が1,500〜50,000の範囲であると、未露光部分がアルカリ現像液で溶解されるまでの現像時間が適正であり、かつ、現像時に膜の表面が荒にくく、現像残渣も極めて少なくなるので、一層好ましい。同様の理由により、重量平均分子量が2,000〜20,000の範囲であると、特に一層好ましい。
共重合体(a)、共重合体(b)の重量平均分子量は、例えば、標準のポリエチレンオキシドには、分子量が1,000〜510,000のポリエチレンオキシド(例えば東ソー株式会社製のTSK standard)を用い、カラムにはShodex KD−806M(昭和電工株式会社製)を用い、移動相としてDMFを用いる条件で測定することができる。
なお共重合体(a)、共重合体(b)は、例えばそれぞれの共重合体を熱分解したときに、熱分解により生じたガスをGC−MSで測定することによって検出されるモノマー成分からそれぞれの存在を推定することができる。
<1−4 キノンジアジド化合物(D)>
前記キノンジアジド化合物(D)は、190〜500nmの波長の放射線の照射によって酸を発生する化合物であり、感光剤として用いられる。前記キノンジアジド化合物(D)は一種でも二種以上でもよい。
前記キノンジアジド化合物(D)には、例えばレジスト分野において感光剤として使用される1,2−キノンジアジド化合物等のキノンジアジド化合物を用いることができる。1,2−キノンジアジド化合物としては、フェノール化合物と1,2−ベンゾキノンジア
ジド−4又は5−スルホン酸とのエステル、フェノール化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−4又は5−スルホン酸とのエステル、フェノール化合物の水酸基をアミノ基に置き換えた化合物と1,2−ベンゾキノンジアジド−4又は5−スルホン酸とのスルホンアミド、フェノール化合物の水酸基をアミノ基に置き換えた化合物と1,2−ナフトキノンジアジド−4又は5−スルホン酸とのスルホンアミド等が挙げられる。前記フェノール化合物の具体例を以下に示す。
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、トリ(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,1−トリ(p−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3−トリス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3−フェニルプロパン、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、ビス(2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビインデン−5,6,7,5’,6’,7’−ヘキサノール、2,2,4−トリメチル−7,2’,4’−トリヒドロキシフラバン。
特に、1,2−キノンジアジド化合物(D)は、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステル、4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸とのエステル、又は4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸とのエステルであることが、ポジ型感光性組成物の透明性を高める観点から好ましい。
また、本発明のポジ型感光性組成物における前記キノンジアジド化合物(D)の含有量が、共重合体(a)、共重合体(b)の合計100重量部に対し、5〜50重量部であることが好ましい。
<1−5 その他の成分>
本発明のポジ型感光性組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、前記共重合体(a)、前記共重合体(b)、及びキノンジアジド化合物(D)以外の成分をさらに含有していてもよい。このようなその他の成分としては、例えば、酸発生化合物、溶剤、添加剤、その他の重合体及び共重合体、及び多価カルボン酸又はその無水物が挙げられる。これらのその他の成分は一種でも二種以上でもよい。
<1−5−1 酸発生化合物>
前記酸発生化合物は、190〜500nmの波長の放射線の照射によって酸を発生する化合物であり、感光剤として用いられる化合物である。前記酸発生化合物は一種でも二種以上でもよい。このような酸発生化合物としては、例えば、アンモニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルフォニウム塩、セレニウム塩、アルソニウム塩等の各種オニウム化合物、フェニルトリハロメチルスルホン化合物、ハロメチルトリアジン化合物、ハロメチルオキサジアゾール化合物等の有機ハロゲン化合物、ニトロベンジルアルコールのスルホン酸エステル化合物、オキシムのスルホン酸エステル化合物、N−ヒドロキシアミ
ド又はイミドのスルホン酸エステル化合物、β−ケトスルホン系化合物、ベンゾインのスルホン酸エステル化合物等のスルホン酸発生剤が挙げられる。
前記酸発生化合物としては、より具体例には、例えばジ(p−ターシャリーブチルベンゼン)ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルフォネート、ベンゼンジアゾニウムパラトルエンスルホネート、4−p−トリル−メルカプト−2,5−ジエトキシ−ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルアミン−4−ジアゾニウムサルフェート、トリ(ターシャリーブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルセレニウムテトラフルオロボレート、オルトニトロベンジルパラトルエンスルホネート、ベンゾイントシレート、ベンゾインメタンスルホネート、ベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、ベンゾイン−2−トリフルオロメタンベンゼンスルホネート、アニソイントシレート、アニソインメタンスルホネート、アニソイントリフルオロメタンスルホネート、アニソイン−2−トリフルオロメタンベンゼンスルホネート、1−ベンゾイル−1−メチルスルホニルオキシ−シクロヘキサン、2−[(p−トリルスルホニル)オキシ]−1−フェニル−1−オクタノン、2−[(β−ナフチルスルホニル)オキシ]−1−フェニル−1−プロパノン、2−[(p−アセトアミドフェニルスルホニル)オキシ]−1−フェニル−1−プロパノン、安息香酸アミドトシレート、安息香酸アミドメタンスルホネート、N−トシロキシフタルイミド、N−[(2−トリフルオロメタンベンゼンスルホニル)オキシ]フタルイミド、N−トシロキシ−1,8−ナフタルイミド、N−[(2−トリフルオロメタンベンゼンスルホニル)オキシ]−1,8−ナフタルイミド、N−トシロキシ2,3−ジフェニルマレイミド、N−[(2−トリフルオロメタンベンゼンスルホニル)オキシ]−2,3−ジフェニルマレイミド、4−(ジ−n−プロピルアミノ)−ベンゾニウムテトラフルオロボレート、4−メチル−6−トリクロロメチル−2−ピロン、4−(3,4,5−トリメトキシ−スチリル)−6−トリクロロメチル−2−ピロン、4−(4−メトキシ−スチリル)−6−(3,3,3−トリクロロ−プロペニル)−2−ピロン、2−トリクロロメチル−ベンズイミダゾール、2−トリブロモメチル−キノン、2,4−ジメチル−1−トリブロモアセチル−ベンゼン、4−ジブロモアセチル−安息香酸、1,4−ビス−ジブロモメチル−ベンゼン、トリス−ジブロモメチル−s−トリアジン、2−(6−メトキシ−ナフチル−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(ナフチル−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(ナフチル−2−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフチル−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(ベンゾピラニル−3−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−アントラシ−1−イル)−4,6−ビス−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(フェナンチ−9−イル)−4,6−ビストリクロロメチル−s−トリアジン、2−フェニル−5−トリクロロメチルオキサジアゾール、2−(p−メトキシフェニル)−5−トリクロロメチルオキサジアゾール、2−スチリル−5−トリクロロメチルオキサジアゾール、2−(n−ブチル)−5−トリクロロメチルオキサジアゾール、α−トリフルオロアセトフェノンオキシム−4−ヒドロキシベンゼンスルホネート、9−(4−ヒドロキシベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フルオレン、9−(4−メタクリルアミドメチルベンゼンスルホニルオキシイミノ)−フルオレンが挙げられる。
特に、前記酸発生化合物は、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、オルトニトロベンジルパラトルエンスルホネート、ベンゾイントリフルオロメタンスルホネート、N−[(2−トリフルオロメタンベンゼンスルホニル)オキシ]フタルイミド、又はN−[(2−トリフルオロメタンベンゼンスルホニル)オキシ]−2,3−ジフェニルマレイミドであることが、ポジ型感光
性組成物の透明性を高める観点から好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物における前記酸発生化合物の含有量は、共重合体(a)、共重合体(b)の合計100重量部に対し、5〜50重量部であることが好ましい。
<1−5−2 溶剤>
前記溶剤は、本発明のポジ型感光性組成物の塗布均一性を高める観点から好ましく用いられる。前記溶剤は、共重合体(a)、共重合体(b)とキノンジアジド化合物(D)とを溶解する溶剤が好ましい。前記溶剤は一種でも二種以上でもよい。
また、前記溶剤は、沸点が100℃〜300℃である化合物の少なくとも1つ、又はこの化合物を20重量%以上含有する混合溶剤であることが好ましい。沸点が100℃〜300℃である前記溶剤としては、例えば、水、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、トルエン、キシレン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミドが挙げられる。
中でも、前記溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、乳酸エチル及び酢酸ブチルから選ばれる少なくとも1つであることが、前記塗布均一性を高める観点からより好ましい。さらに前記溶剤がプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、乳酸エチル及び酢酸ブチルから選ばれる少なくとも1つであることが、ポジ型感光性組成物の塗布均一性及び人体への安全性を高める観点からより一層好ましい。
また、本発明のポジ型感光性組成物における前記溶剤の含有量は、固形分である前記共重合体(a)、共重合体(b)及びキノンジアジド化合物(D)等の、本発明のポジ型感光性組成物中の固形分が総量で5〜50重量%となる量であることが好ましい。
<1−5−3 添加剤>
前記添加剤は、本発明のポジ型感光性組成物の特性を高める観点から用いられる。このような特性としては、例えば、解像度、塗布均一性、現像性、及び接着性が挙げられる。前記添加剤は一種でも二種以上でもよい。前記添加剤としては、例えば、アクリル系、スチレン系、ポリエチレンイミン系又はウレタン系の高分子分散剤、アニオン系、カチオン系、ノニオン系又はフッ素系の界面活性剤、シリコン重合体系塗布性向上剤、シランカップリング剤等の密着性向上剤、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤、ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤、エポキシ化合物、メラミン化合物又はビスアジド化合物等の熱架橋剤、有機カルボン酸等のアルカリ溶解性促進剤が挙げられる。
前記添加剤としては、より具体例には、ポリフローNo.45、ポリフローKL−245ポリフロー、No.75、ポリフローNo.90、ポリフローNo.95(以上いずれも商標、共栄社化学工業株式会社製)、ディスパーベイク(Disperbyk)161、ディスパーベイク162、ディスパーベイク163、ディスパーベイク164、ディスパーベイク166、ディスパーベイク170、ディスパーベイク180、ディスパーベイク181、ディスパーベイク182、BYK300、BYK306、BYK310、BYK320、BYK330、BYK344、BYK346(以上いずれも商標、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KP−341、KP−358、KP−368、KF−96−50CS、KF−50−100CS(以上いずれも商標、信越化学工業株式会社製)、サーフロンSC−101、サーフロンKH−40(以上いずれも商標、セイミケミカル株式会社製)、フタージェント222F、フタージェント251、FTX−218(以上いずれも商標、株式会社ネオス製)、EFTOP EF−351、EFTOP EF−352、EFTOP EF−601、EFTOP EF−801、EFTOP EF−802(以上いずれも商標、三菱マテリアル株式会社製)、メガファックF−171、メガファックF−177、メガファックF−475、メガファックR−08、メガファックR−30(以上いずれも商標、大日本インキ化学工業株式会社製)、フルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオルアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルスルホン酸塩、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンオレレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンオレエート、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩が挙げられる。
中でも、前記添加剤がフルオロアルキルベンゼンスルホン酸塩、フルオルアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル、フルオロアルキルアンモニウムヨージド、フルオロアルキルベタイン、フルオロアルキルスルホン酸塩、ジグリセリンテトラキス(フルオロアルキルポリオキシエチレンエーテル)、フルオロアルキルトリメ
チルアンモニウム塩、フルオロアルキルアミノスルホン酸塩等のフッ素系の界面活性剤、BYK306、BYK344、BYK346、KP−341、KP−358、KP−368等のシリコン重合体系塗布性向上剤の中から選ばれる少なくとも1種であることが、ポジ型感光性組成物の塗布均一性を高める観点から好ましい。
前記ポジ型感光性組成物における前記添加剤の含有量は、概ね0.01〜10重量%であることが好ましい。
<1−5−4 その他の重合体、共重合体>
前記その他の重合体及び共重合体は、例えば本発明のポジ型感光性組成物の耐熱性及び耐薬品性等を向上させる観点から用いられる。前記その他の重合体及び共重合体は一種でも二種以上でもよい。前記その他の重合体及び共重合体としては、例えばN置換マレイミド含有ポリマー及びエポキシ含有ポリマーが挙げられる。
前記N置換マレイミド含有ポリマーとしては、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミドのホモポリマーや他のラジカル重合可能な単官能モノマーとの共重合体が挙げられる。前記N置換マレイミド含有ポリマーは、本発明のポジ型感光性組成物の耐熱性、耐薬品性、及び現像性をさらに向上させる観点から好ましい。
特に前記N置換マレイミド含有ポリマーがN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドのホモポリマー、N−フェニルマレイミドとメチルメタクリレートの共重合体、N−シクロヘキシルマレイミドとメチルメタクリレートの共重合体、N−フェニルマレイミドとグリシジルメタクリレートの共重合体、又はN−シクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタクリレートの共重合体であることが、本発明のポジ型感光性組成物の耐熱性、耐薬品性、及び現像性を大きく向上させる観点からより一層好ましい。
前記エポキシ含有ポリマーとしては、例えば、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートと他のラジカル重合可能な単官能モノマーとの共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートのホモポリマー、及び(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートと他のラジカル重合可能な単官能モノマーとの共重合体が挙げられる。前記エポキシ含有ポリマーは、本発明のポジ型感光性組成物の耐熱性、耐薬品性、及び現像性をさらに向上させる観点から好ましい。
特に前記エポキシ含有ポリマーが、グリシジルメタクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートとメチルメタクリレートの共重合体、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートのホモポリマー、グリシジルメタクリレートとN−フェニルマレイミドの共重合体、グリシジルメタクリレートとN−シクロヘキシルマレイミドの共重合体、又はグリシジルメタクリレートと(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレートの共重合体であることが、本発明のポジ型感光性組成物の耐熱性、耐薬品性、及び現像性を大きく向上させる観点からより一層好ましい。
前記ポジ型感光性組成物における前記その他の重合体及び共重合体の含有量は、概ね3〜10重量%であることが好ましい。
<1−5−5 多価カルボン酸又はその無水物>
前記多価カルボン酸又はその無水物は、保存時にキノンジアジド化合物(D)の分解を抑制し、ポジ型感光性組成物の着色を防ぐことができる。また前記多価カルボン酸又はその無水物は、加熱によって、ポジ型感光性組成物にエポキシが含まれる場合にこれらと反応して、耐熱性、耐薬品性をさらに向上させることができる。前記多価カルボン酸又はそ
の無水物は一種でも二種以上でもよい。
前記多価カルボン酸又はその無水物としては、例えば、無水トリメリット酸、無水フタル酸、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、及びスチレン−無水マレイン酸の共重合体のような多価カルボン酸又はその無水物の酸無水物を含んだポリマーを添加しても良い。これらの多価カルボン酸又はその無水物の中でも無水トリメリット酸が好ましい。
本発明のポジ型感光性組成物における前記多価カルボン酸又はその無水物の含有量は、前記共重合体(a)及び共重合体(b)の合計100重量部に対し、1〜30重量部であることが好ましく、2〜20重量部であることがさらに好ましい。
<1−6 ポジ型感光性組成物の保存>
本発明のポジ型感光性組成物は、温度−30℃〜25℃の範囲で遮光して保存すると、組成物の経時安定性が良好となり好ましい。保存温度が−20℃〜10℃であれば、析出物もなく一層好ましい。
<2 本発明のポジ型感光性組成物より形成された有機膜>
本発明の有機膜は、前述した本発明のポジ型感光性組成物からなる。本発明の有機膜は、レジスト分野において有機膜を形成する通常の方法で形成することができる。より具体的には、本発明の有機膜は、前述した本発明のポジ型感光性組成物の塗膜から形成される。この塗膜は、本発明のポジ型感光性組成物をスピンコート、ロールコート、スリットコート等の公知の方法により基板上に塗布することによって形成することができる。
前記基板としては、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス基板、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、アクリル重合体、塩化ビニール重合体、芳香族ポリアミド重合体、ポリアミドイミド、ポリイミド等の合成重合体製シート、フィルム又は基板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属基板、その他セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板が挙げられる。これらの基板には所望により、シランカップリング剤等の薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の前処理を行うことができる。
基板上の前記塗膜は、通常、ホットプレート又はオーブンで乾燥される。通常、60〜120℃で1〜5分間乾燥する。
本発明のポジ型感光性組成物は、透明の有機膜を形成するのに適している。本発明の有機膜は、前記塗膜を焼成してなる膜であることが、透明性と耐熱性とに優れた有機膜を形成する観点から好ましい。前記焼成の条件は、ポジ型感光性組成物中の熱によって作用する成分を十分に作用させる温度及び時間で加熱する条件であればよく、通常、180〜250℃で10〜120分間である。
本発明のポジ型感光性組成物は、パターニングの際の解像度が比較的高いことから10μm以下の小さな穴の開いた有機膜を形成するのに適している。また、本発明の有機膜は、絶縁膜に好適である。ここで、絶縁膜とは、例えば、層状に配置される配線間を絶縁するために設ける膜(層間絶縁膜)等をいう。このような用途の観点から、本発明の有機膜は、パターンを有していることが好ましい。
本発明の有機膜における前記パターンは、前記焼成前の前記基板上の前記塗膜に、所望のパターン形状のマスクを介して紫外線等の放射線を照射し、現像することによって形成
することができる。放射線の照射条件は、i線で5〜1,000mJ/cm2が適当である。紫外線の当たった部分のキノンジアジド化合物(D)はインデンカルボン酸となり速やかに現像液に溶解する状態になる。
放射線が照射後の膜は、アルカリ溶液等の現像液を用いて現像される。この現像により、前記膜における放射線が照射された部分は速やかに現像液に溶解する。現像方法は特に限定されず、ディップ現像、パドル現像、シャワー現像のいずれも用いることができる。
前記現像液はアルカリ溶液が好ましい。アルカリ溶液に含まれるアルカリの具体例には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。また、現像液としては、これらのアルカリの水溶液が好適に用いられる。すなわち、現像液として、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムハイドロオキサイド等の有機アルカリ類等、及び、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ類の水溶液を挙げることができる。
現像液には現像残渣の低減やパターン形状の適性化を目的として、メタノール、エタノールや界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤には、例えばアニオン系、カチオン系、ノニオン系から選択される界面活性剤を使用することができる。これらの中でも、特に、ノニオン系のポリオキシエチレンアルキルエーテルを添加すると、解像度を高める観点から好ましい。
前記現像された前記膜は、純水で十分すすがれ、その後、再度放射線が基板上の膜の全面に照射される。例えば放射線が紫外線の場合は、100〜1,000mJ/cm2の強度で前記膜に照射される。放射線が再照射された基板上の前記膜は、前述した条件で焼成される。こうして、所望のパターニングされた透明な本発明の有機膜を得ることができる。
このようにして得られたパターン状透明な有機膜は、パターン状絶縁膜として用いることもできる。絶縁膜に形成された穴の形状は、真上から見た場合、正方形、長方形、円形又は楕円形であることが好ましい。さらに、該絶縁膜上に透明電極を形成し、エッチングによりパターニングを行った後、配向処理を行う膜を形成させてもよい。該絶縁膜は、耐スパッタ性が高いため、透明電極を形成しても絶縁膜にしわが発生せず、高い透明性を保つことができる。
<3 前記有機膜を含む表示素子>
前記透明膜及び絶縁膜等の前記有機膜は、液晶等を用いる表示素子に用いられる。例えば前記表示素子は、上記のようにして基板上にパターニングされた透明膜又は絶縁膜が設けられた素子基板と、対向基板であるカラーフィルター基板とを、位置を合わせて圧着し、その後熱処理して組み合わせ、対向する基板の間に液晶を注入し、注入口を封止することによって製作される。
又は、前記素子基板上に液晶を散布した後、素子基板を重ね合わせ、液晶が漏れないように密封することによっても製作することができ、前記表示素子はこのように製作された表示素子であってもよい。
このようにして、本発明のポジ型感光性組成物で形成された、優れた透明性を有する絶縁膜を液晶表示素子に用いることができる。なお、本発明の液晶表示素子に用いられる液
晶、すなわち液晶化合物及び液晶組成物については特に限定されず、いずれの液晶化合物及び液晶組成物をも使用することができる。
前述したポジ型感光性組成物は、有機膜製造用の感光性組成物に対して一般的に求められている特性、例えば高耐溶剤性、高耐水性、高耐酸性、高耐アルカリ性、高耐熱性、高透明性、下地との密着性等、を有する。
また、前述したポジ型感光性組成物は、耐溶剤性、耐酸性、耐アルカリ性、耐熱性、透明性に優れているから、当該ポジ型感光性組成物を用いた透明膜、絶縁膜、マイクロレンズ膜、表示素子等の前記有機膜は、その製造の後に行われる工程において溶剤、酸、アルカリ溶液等の薬液への浸漬や接触、及び熱処理等の後処理がなされても、有機膜に表面荒れが発生しにくい。その結果、本発明の有機膜における光の透過率が高まり、それを用いた表示素子の表示品位が高まる。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[合成例1]共重合体(a1)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(A)として4−ヒドロキシフェニルビニルケトン、モノマー(A)及びモノマー(E1)としてベンジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びN−シクロヘキシルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
4−ヒドロキシフェニルビニルケトン 10.0g
ベンジルメタクリレート 40.0g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 30.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
反応液を室温まで冷却し、大量のヘキサンに投入した。生成した沈殿を3−メトキシプロピオン酸メチル(以下、「MMP」という)に溶解し、1.33×104Paの減圧下100℃にて重合溶剤、ヘキサンを留去し、共重合体(a1)のMMP溶液を得た。
溶液の一部をサンプリングし、220℃で30分乾燥して減少した後のサンプルの重量を求め、その重量値を重合体の重量として収率を求め、さらにこの値をもとに重合体濃度が30重量%となるようにMMPを加えて溶液を調製してGPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により重量平均分子量を測定した。その結果、得られた共重合体(a1)の収率は78%であった。また、GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,700であった。
[合成例2]共重合体(a2)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(A)として4−ヒドロキシフェニルビニルケトン、モノマー(C)として、グリシジルメタクリレート、モノマー(E1)として2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、N−フェニルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
4−ヒドロキシフェニルビニルケトン 10.0g
グリシジルメタクリレート 30.0g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 20.0g
N−フェニルマレイミド 20.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(a2)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(a2)の収率は79%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,500であった。
[合成例3]共重合体(a3)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(A)として4−ヒドロキシフェニルビニルケトン、モノマー(C)として、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、モノマー(E1)として、スチレン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドモノマーを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
4−ヒドロキシフェニルビニルケトン 10.0g
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 30.0g
スチレン 20.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 20.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 20.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(a3)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(a3)の収率は70%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,600であった。
[合成例4]共重合体(a4)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(A)として4−ヒドロキシフェニルビニルケトン、モノマー(C)として、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、モノマー(E1)として、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドモノマーを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
4−ヒドロキシフェニルビニルケトン 10.0g
(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート 30.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 20.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 40.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(a4)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(a4)の収率は80%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,800であった。
[合成例5]共重合体(b1)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(B)としてメタクリル酸、モノマー(E2)とし
てベンジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びスチレンを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
ベンジルメタクリレート 40.0g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g
スチレン 20.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(b1)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(b1)の収率は71%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,500であった。
[合成例6]共重合体(b2)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(B)としてメタクリル酸、モノマー(C)としてグリシジルメタクリレートを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 10.0g
グリシジルメタクリレート 90.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(b2)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(b2)の収率は87%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,900であった。
[合成例7]共重合体(b3)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(B)としてメタクリル酸、モノマー(C)として3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、モノマー(E2)としてトリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 40.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 10.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 30.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(b3)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(b3)の収率は78%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,500であった。
[合成例8]共重合体(b4)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにモノマー(B)としてメタクリル酸及び無水マレイン酸、モノマー(C)として(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレート、モノマー(E2)としてN−フェニルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 15.0g
無水マレイン酸 7.0g
(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレート 43.0g
N−フェニルマレイミド 35.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、共重合体(b4)の30重量%MMP溶液を得た。得られた共重合体(b4)の収率は82%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,400であった。
[比較合成例1]比較共重合体(1)の合成
攪拌器付4つ口フラスコに、メタクリル酸、ベンジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びN−シクロヘキシルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
ベンジルメタクリレート 30.0g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 30.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、比較共重合体(1)の30重量%MMP溶液を得た。得られた比較共重合体(1)の収率は70%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は4,000であった。
[比較合成例2]比較共重合体(2)の合成
攪拌器付4つ口フラスコに、メタクリル酸、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート及びN−フェニルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
グリシジルメタクリレート 30.0g
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 20.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 20.0g
N−フェニルマレイミド 20.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、比較共重合体(2)の30重量%MMP溶液を得た。得られた比較共重合体(2)の収率は80%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,400であった。
[比較合成例3]比較共重合体(3)の合成
攪拌器付4つ口フラスコに、メタクリル酸、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、スチレン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート及びN−シクロヘキシルマレイミドを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時
間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート 30.0g
スチレン 10.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 20.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 20.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、比較共重合体(3)の30重量%MMP溶液を得た。得られた比較共重合体(3)の収率は73%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,700であった。
[比較合成例4]比較共重合体(4)の合成
攪拌器付4つ口フラスコにメタクリル酸、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドモノマーを下記の重量で仕込み、2−ブタノンの還流温度で4時間加熱して重合を行った。重合開始剤としては、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を用いた。
2−ブタノン 200.0g
メタクリル酸 20.0g
(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート 30.0g
トリシクロ[5.2.1.02,6]デカニルメタクリレート 15.0g
N−シクロヘキシルマレイミド 35.0g
2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 10.0g
合成例1と同様の処理を行い、比較共重合体(4)の30重量%MMP溶液を得た。得られた比較共重合体(4)の収率は77%であった。GPC分析(ポリエチレンオキシド標準)により求めた重量平均分子量は3,600であった。
[実施例1]
[ポジ型感光性組成物の調製]
合成例1で得られた共重合体(a1)、合成例6で得られた共重合体(b2)、キノンジアジド化合物(D)である4,4’−[1−[4−[1−[4−ヒドロキシフェニル]−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノールと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライドとの縮合物(平均エステル化率58%、以下「PAD」と略す)、添加剤としてフッ素系界面活性剤である大日本インキ化学工業株式会社製メガファックR−08(以下「R−08」と略す)、溶剤としてMMPを下記の重量で混合溶解し、ポジ型感光性組成物を得た。
MMP 1.40g
共重合体(a1)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b2)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
[ポジ感光性組成物の評価方法]
1)パターン状透明膜の形成
ガラス基板上に実施例1で合成されたポジ型感光性組成物を800rpmで10秒間スピンコートし、100℃のホットプレート上で2分間乾燥した。この基板を空気中、ホー
ルパターン形成用のマスクを介して、株式会社トプコン製プロキシミティー露光機TME−150PRCを使用し、波長カットフィルターを通して350nm以下の光をカットしてg、h、i線を取り出し、露光ギャップ100μmで露光した。露光量はウシオ電機株式会社製積算光量計UIT−102、受光器UVD−365PDで測定して150mJ/cm2とした。露光後のガラス基板を、0.4%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間ディップ現像し、露光部の重合体組成物を除去した。現像後の基板を純水で60秒間洗ってから100℃のホットプレートで2分間乾燥した。この基板を前記露光機にてマスクを介さずに露光量300mJ/cm2で全面露光した後、オーブン中230℃で30分ポストベイクし、膜厚3μmのパターン状透明膜を形成した。膜厚はKLA−Tencor Japan株式会社製触針式膜厚計αステップ200を使用し、3箇所の測定の平均値を膜厚とした。
2)現像後残膜率
現像の前後で膜厚を測定し、次の計算式から計算した。
(現像後膜厚/現像前膜厚)×100(%)
3)解像度
上記1)で得られたポストベイク後のパターン状透明膜の基板を光学顕微鏡で400倍にて観察し、ホールパターンの底にガラスが露出しているマスクサイズを確認した。
4)透明性
有限会社東京電色製TC−1800を使用し、透明膜を形成していないガラス基板をリファレンスとして波長400nmでの光透過率T1(%)を測定した。
5)耐溶剤性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を100℃のN−メチル−2−ピロリドン中に5分間浸漬し、膜厚の変化を測定した。浸漬の前後で膜厚を測定し、膜厚の変化率を次の計算式から計算した。
(浸漬後膜厚/浸漬前膜厚)×100(%)
なお、膜厚の変化率が−2〜2%である場合は良好と判定でき、膨潤により2%を超えたり、溶解により−2%より低かった場合は不良と判定できる。
6)耐酸性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を50℃の塩酸/硝酸/水=4/2/4(重量比)に3分間浸漬し、膜厚の変化を測定した。浸漬の前後で膜厚を測定し、膜厚の変化率を次の計算式から計算した。
(浸漬後膜厚/浸漬前膜厚)×100(%)
膜厚の変化率が−2〜2%である場合は良好と判定でき、膨潤により2%を超えたり、溶解により−2%より低かった場合は不良と判定できる。
7)耐アルカリ性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を60℃の5%水酸化カリウム水溶液に10分間浸漬し、膜厚の変化を測定した。浸漬の前後で膜厚を測定し、膜厚の変化率を次の計算式から計算した。
(浸漬後膜厚/浸漬前膜厚)×100(%)
膜厚の変化率が−2〜2%である場合は良好と判定でき、膨潤により2%を超えたり、溶解により−2%より低かった場合は不良と判定できる。
8)耐熱性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を230℃のオーブンで1時間追加ベイク
し、加熱の前後において上記4)と同様に光透過率を測定し、ポストベイク後(追加ベイク前)の光透過率をT1(%)とし、追加ベイク後の光透過率をT2(%)とした。ポストベイク後から追加ベイク後の光透過率の低下が少ないほど良好と判定できる。また加熱の前後で膜厚を測定し、膜厚の変化率を次の計算式から計算した。
(追加ベイク後膜厚/ポストベイク後膜厚)×100(%)
9)密着性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板を碁盤目剥離試験(クロスカット試験)により評価した。評価は1mm角の碁盤目100個中のテープ剥離後の残存碁盤目数を表した。
10)耐スパッタ性
上記1)で得られたパターン状透明膜の基板にITO(インジウムチンオキシド)の透明電極を200℃にてスパッタリングにより150nmの膜厚で形成し、室温に戻した後で膜面のしわの有無を目視により観察した。膜面にしわが生じなかった場合は耐スパッタ性が良好(G:Good)と、膜面にしわが生じた場合は耐スパッタ性が不良(NG:No Good)と判定した。
実施例1で合成されたポジ型感光性組成物について、上記の評価方法によって得られた結果を表1に示す。
Figure 0005012516
[実施例2]
実施例1において用いられた共重合体(a1)の代わりに、合成例2で得られた共重合
体(a2)を、共重合体(b2)の代わりに、合成例5で得られた共重合体(b1)を用いた以外は、実施例1と同様にポジ型感光性組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
MMP 1.40g
共重合体(a2)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b1)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
[実施例3]
実施例1において用いられた共重合体(a1)の代わりに、合成例3で得られた共重合体(a3)を、共重合体(b2)の代わりに、合成例8で得られた共重合体(b4)を用いた以外は、実施例1と同様にポジ型感光性組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
MMP 1.26g
共重合体(a3)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b4)の30重量%溶液 4.00g
PAD 0.54g
R−08 0.005g
[実施例4]
実施例1において用いられた共重合体(a1)の代わりに、合成例4で得られた共重合体(a4)を、共重合体(b2)の代わりに、合成例7で得られた共重合体(b3)を用いた以外は、実施例1と同様にポジ型感光性組成物を調製し、評価した。結果を表1に示す。
MMP 1.40g
共重合体(a4)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b3)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
[比較例1]
実施例1において用いられた共重合体(a1)の代わりに、比較合成例1で得られた比較共重合体(1)を用いた以外は、実施例1と同様にポジ型感光性組成物を調製し評価した。結果を表2に示す。
MMP 1.40g
比較共重合体(1)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b2)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
Figure 0005012516
[比較例2]
実施例2において用いられた共重合体(a2)の代わりに、比較合成例2で得られた比較共重合体(2)を用いた以外は、実施例2と同様にポジ型感光性組成物を調製し評価した。結果を表2に示す。
MMP 1.40g
比較共重合体(2)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b1)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
[比較例3]
実施例3において用いられた共重合体(a3)の代わりに、比較合成例3で得られた比較共重合体(3)を用いた以外は、実施例3と同様にポジ型感光性組成物を調製し評価した。結果を表2に示す。
MMP 1.26g
比較共重合体(3)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b4)の30重量%溶液 4.00g
PAD 0.54g
R−08 0.005g
[比較例4]
実施例4において用いられた共重合体(a4)の代わりに、比較合成例4で得られた比較共重合体(4)を用いた以外は、実施例4と同様にポジ型感光性組成物を調製し評価し
た。結果を表2に示す。
MMP 1.40g
比較共重合体(4)の30重量%溶液 5.00g
共重合体(b3)の30重量%溶液 5.00g
PAD 0.60g
R−08 0.006g
実施例1〜4は、比較例1〜4に比べて光透過性及び耐熱性に優れている。その他の特性については、実施例1〜4は、比較例1〜4と同様に、有機膜製造用の感光性組成物に対して一般的に求められる程度の十分な特性を示している。
本発明のポジ型感光性組成物は、例えば、液晶表示素子の製造工程に用いられることができる。

Claims (10)

  1. 式(1)で表されるモノマー(A)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)とを共重合して得られる共重合体(a)、カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)と共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)とを共重合して得られる共重合体(b)、及び、キノンジアジド化合物(D)、を含有するポジ型感光性組成物であって、前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)及び(E2)は前記モノマー(A)及び(B)を含まないポジ型感光性組成物。
    Figure 0005012516
    (式(I)中、R1、R2及びR3は、それぞれ水素、又は任意の水素がフッ素で置き換えられてもよい炭素数1〜3のアルキルを表し、R4、R5、R6、R7及びR8は、それぞれ水素、ハロゲン、−CN、−CF3、−OCF3、−OH、任意の−CH2−が−COO−、−OCO−、−CO−で置き換えられてもよく、また任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルキル、又は任意の水素がハロゲンで置き換えられてもよい炭素数1〜5のアルコキシを表す。ただし、R4〜R8のうち少なくとも1つは−OHである。)
  2. 前記モノマー(A)において、R1〜R5、R7及びR8がそれぞれ水素であり、前記R6は−OHであることを特徴とする請求項1に記載のポジ型感光性組成物。
  3. 前記カルボン酸又はカルボン酸無水物を含有するラジカル重合性モノマー(B)が、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及び無水イタコン酸からなる群から選ばれる一又は二以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポジ型感光性組成物。
  4. 前記共重合用ラジカル重合性モノマー(E1)及び共重合用ラジカル重合性モノマー(E2)が、エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポジ型感光性組成物。
  5. 前記エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)が前記共重合体(a)又は前記共重合体(b)のモノマーに含まれることを特徴とする請求項4に記載のポジ型観光性組成物。
  6. 前記エポキシを有するラジカル重合性モノマー(C)が、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルアクリレート、(3−エチル−3−オキセタニル)メチルメタクリレート、(2−エチル−2−オキセタニル)メチルアクリレート及び(2−エチル−2−オキセタニル)メチルメタクリレートからなる群から選ばれる一又は二以上であることを特徴とする請求項4又は5に記載のポジ型感光性組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポジ型感光性組成物からなる有機膜。
  8. 前記ポジ型感光性組成物の膜を焼成してなる請求項7に記載の有機膜。
  9. パターンを有することを特徴とする請求項7又は8に記載の有機膜。
  10. パターンを形成するための開口部を有するマスクを介した前記ポジ型感光性組成物の膜への放射線の照射によって感光性化合物が感光した前記ポジ型感光性組成物が、アルカリで現像されて形成されたパターンを有することを特徴とする請求項9記載の有機膜。
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