JP5012345B2 - 電子部品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品の製造方法に関する。
従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜には、耐熱性に優れ又卓越した電気特性、機械特性等を有するポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂が用いられてきた。
ここでポリベンゾオキサゾール樹脂やポリイミド樹脂を用いた場合のプロセスを簡略化するために、感光剤のジアゾキノン化合物をこれらの樹脂と組み合わせたポジ型感光性樹脂組成物も使用されている(特許文献1)。このポジ型感光性樹脂組成物の樹脂層をパターニング加工する時、ポジ型感光性樹脂組成物を基材上に塗布して樹脂層を形成する工程と、該樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する工程と、活性エネルギー線照射後の該樹脂層に現像液を接触させた後、リンス液で現像液を洗浄する工程がある(特許文献2、3)。ところが、従来のポジ型感光性樹脂組成物の樹脂層をパターニング加工する方法では、該樹脂層の開口部にポジ型感光性樹脂組成物が残留するという問題が発生する場合があった。
特開平1−46862号公報 特開平7−230173号公報 特開平11−26707号公報
本発明は、上記問題を鑑み、ポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層の開口部に、ポジ型感光性樹脂組成物が残留しない信頼性に優れた電子部品の製造方法を提供することにある。
[1]
アルカリ可溶性樹脂(A)とジアゾナフトキノン化合物(B)とを含有するポジ型感光性樹脂組成物を基材に塗布して樹脂層を形成する塗布工程と、前記樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する露光工程と、活性エネルギー線照射後の前記樹脂層にアルカリ現像液を接触させる現像工程と、前記現像工程の後にリンス液でアルカリ現像液を洗浄する洗浄工程と、を有する電子部品の製造方法において、前記リンス液で洗浄する洗浄工程は、前記樹脂層に現像液を所定の時間接触させた後、直ちにリンス液で現像液を洗浄することを特徴とする電子部品の製造方法。
[2]
前記アルカリ可溶性樹脂(A)中の、分子量80000以上の高分子量成分含有量が0.01%以上5%以下である[1]に記載の電子部品の製造方法。
[3]
アルカリ可溶性樹脂(A)が、ポリベンゾオキサゾール構造及び/またはポリベンゾオキサゾール前駆体構造を含むアルカリ可溶性樹脂である請求項[1]乃至[3]のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
[4]
前記電子部品が半導体装置である[1]乃至[3]のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
[5]
前記電子部品が表示体装置である[1]乃至[4]のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
本発明によれば、ポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層の開口部に、ポジ型感光性樹脂組成物が残留しない信頼性に優れた電子部品の製造方法を提供することができる。
本発明は、アルカリ可溶性樹脂(A)とジアゾナフトキノン化合物(B)とを含有するポジ型感光性樹脂組成物を基材に塗布して樹脂層を形成する塗布工程(以下、塗布工程とも記載する。)と、
前記樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する露光工程(以下、露光工程とも記載する。)と、
活性エネルギー線照射後の前記樹脂層にアルカリ現像液を接触させる現像工程(以下、現像工程とも記載する。)と、
前記現像工程の後にリンス液でアルカリ現像液を洗浄する洗浄工程(以下、洗浄工程とも記載する。)とを有する電子部品の製造方法において、
前記洗浄工程は、前記樹脂層に現像液を所定の時間接触させた後、直ちにリンス液で現像液を洗浄することを特徴とする電子部品の製造方法に関するものである。
本発明に係る塗布工程では、まず、アルカリ可溶性樹脂(A)とジアゾナフトキノン化合物(B)とを含有するポジ型感光性樹脂組成物を適当な支持体、例えば、シリコンウエハー、セラミック基板、アルミ基板等に塗布する。塗布量は、半導体装置の場合、硬化後の最終膜厚が、例えば、0.1〜30μmになるよう塗布する。膜厚が下限値を下回ると、半導体素子の保護表面膜としての機能を十分に発揮することが困難となり、上限値を越えると、微細な加工パターンを得ることが困難となるばかりでなく、加工に時間がかかりスループットが低下する。塗布方法としては、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等がある。
以下に、本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物について詳細に説明する。なお下記は例示であり、本発明は何ら下記に限定されるものではない。
本発明で用いるアルカリ可溶性樹脂(A)としては、例えばクレゾール型ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、メタクリル酸樹脂、メタクリル酸エステル樹脂等のアクリル系樹脂、水酸基、カルボキシル基等を含む環状オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げられる。これらの中でも耐熱性に優れ、機械特性が良いという点からポリアミド系樹脂が好ましく、具体的にはポリベンゾオキサゾール構造およびポリイミド構造の少なくとも一方を有し、かつ主鎖または側鎖に水酸基、カルボキシル基、エーテル基またはエステル基を有する樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体構造を有する樹脂、ポリイミド前駆体構造を有する樹脂、ポリアミド酸エステル構造を有する樹脂等が挙げられる。このようなポリアミド系樹脂としては、例えば下記式(1)で示されるポリアミド系樹脂を挙げることができる。
Figure 0005012345
(X、Yは有機基である。a、bはモルパーセントを示し、a+b=100で、aが60以上100以下、bが0以上〜40以下である。R1は水酸基又は−O−R3であり、同一でも異なっても良い。R2は水酸基、カルボキシル基、−O−R3、−COO−R3のいず
れかであり、同一でも異なっても良い。mは0〜2の正数、nは0〜4の正数である。R3は炭素数1〜15の有機基である。ここで、R1として水酸基がない場合、R2は少なく
とも1つはカルボキシル基でなければならない。また、R2としてカルボキシル基がない
場合、R1は少なくとも1つは水酸基でなればならない。Zは−R4−Si(R6)(R7)−O−Si(R6)(R7)−R5−で表され、R4〜R7は有機基である。)
前記アルカリ可溶性樹脂(A)のアルカリ現像液への溶解性は、アルカリ可溶性樹脂(A)の分子量に依存している。分子量が高いほどアルカリ現像液への溶解性は低くなる。アルカリ現像液への溶解性は後述のパターニングにおける残渣の発生に大きな影響を与える。すなわち、アルカリ可溶性樹脂は、低分子量成分から高分子量成分まで分子量分布があるが、重量平均分子量が高いほど、また同じ重量平均分子量でも高い分子量の成分の含有比率が高いほど、アルカリ現像液への溶解性が低くなり、ポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層をパターニングした際に開口部に残留しやすくなる。特に、分子量が80,000以上の成分が0.01%以上含まれる場合、感光性樹脂組成物が残留しやすくなるため、本発明の製造方法を用いることが好ましい。また、分子量が80,000以上の成分の含有量を5%以下とすることで、本発明の製造方法用いることによりパターニングした際に開口部にポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層が残留することを抑制できる。特に、分子量が80,000以上の成分が0.01〜3%の場合、本発明の製造方法により、良好なパターンを作製することができる。
本発明に係るジアゾキノン化合物(B)は、1,2−ベンゾキノンジアジド或いは1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物であり、米国特許明細書第2772975号、第2797213号、第3669658号により公知の物質である。
例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0005012345
Figure 0005012345
(式中Qは、水素原子、式(2)、式(3)のいずれかから選ばれるものである。ここで各化合物のQのうち、少なくとも1つは式(2)、式(3)である。)
これらの中で、特に好ましいのはフェノール化合物と1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸とのエステルである。この具体例として、下記式のものが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
Figure 0005012345
Figure 0005012345
Figure 0005012345
Figure 0005012345
Figure 0005012345
Figure 0005012345
(式中Qは、水素原子、式(4)、式(5)のいずれかから選ばれるものである。ここで各化合物のQのうち、少なくとも1つは式(4)、式(5)である。)
本発明に係るジアゾナフトキノン化合物(B)の添加量は、特に限定されるものではないが、アルカリ可溶性樹脂(A)100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、1〜20重量部が特に好ましい。上記範囲とすることで、ポジ型感光性樹脂組成物の高感度化と高解像度化を両立することができる。
本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物は、必要によりレベリング剤、シランカップリング剤等の添加剤を含んでいても良い。
本発明に係るポジ型感光性樹脂組成物は、前記各成分を溶剤に溶解し、ワニス状にして使用することが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられ、単独でも混合して用いても良い。
前記塗布工程の後にプリベークによって、ポジ型感光性樹脂組成物中に含まれる有機溶剤を揮散させ、塗膜の乾燥を行っても良い。プリベーク温度は、特に限定されるものではないが、60〜130℃が好ましい。
本発明に係る露光工程は、所望のパターン形状が得られるようにポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層に化学線を照射する工程であり、所望のパターン形状が描かれたマスクを通してポジ型感光性樹脂組成物に化学線を照射する。化学線を照射した部分は、現像工程(後述する)で除去され、また、マスクパターンによって遮られ化学線を照射していない部分は現像工程後も除去されずに残る。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、微細加工のしやすさから200〜500nmの波長のものが好ましい。
本発明に係る現像工程は、露光工程において化学線を照射した樹脂層をアルカリ現像液で溶解除去する工程であり、ポジ型感光性樹脂組成物の樹脂層からなるレリーフパターンを得ることができる。前記アルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第1アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の第2アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第3アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第4級アンモニウム塩等のアルカリ類の水溶液、及びこれにメタノール、エタノールのごときアルコール類等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を適当量添加した水溶液を好適に使用することができる。現像方法としては、スプレー、パドル、浸漬、超音波等の方式が可能である。
前記ポジ型感光性樹脂組成物の現像メカニズムは、未露光部ではジアゾキノン化合物(B)がアルカリ可溶性樹脂組成物(A)へ作用し、溶解抑止効果によってアルカリ水溶液に難溶となる。一方、露光部ではジアゾキノン化合物が化学変化を起こし、アルカリ水溶液に易溶となる。この露光部と未露光部との溶解性の差を利用し、露光部を溶解除去する
ことにより未露光部のみの塗膜パターンの作製が可能となるものである。
本発明に係る洗浄工程は、支持体に形成したポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層に現像液を所定時間接触させた後に、支持体を回転させ現像液を振り切る際に、支持体を回転させ始めてから直ちにリンス液をディスペンスし、前記レリーフパターンに付着している現像液を洗浄するものである。ここで、前記樹脂層に現像液を所定の時間接触させた後、直ちにリンス液で現像液を洗浄するとは、支持体を回転させ始めてから2秒以内を指し、1秒以内が好ましく、0秒(支持体を回転させると同時)が特に好ましい。
リンス液としては、特に限定されるものではないが、蒸留水を使用することができる。
これまでのポジ型感光性樹脂組成物のレリーフパターンを形成する製造保方法では、ポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層の開口部にポジ型感光性樹脂組成物が残留するという問題が発生することがあった。この問題について、ポジ型感光性樹脂組成物のレリーフパターン作製における各工程を検討した結果、洗浄工程が大きく影響していることを見出した。具体的には、支持体を回転させて現像液を振り切る際に、回転の開始からリンス液のディスペンス開始までの時間が長くなるにつれ、現像液に溶解したポジ型感光性樹脂組成物が析出しやすくなり、リンス液による析出物の除去が困難になり、ポジ型感光性樹脂組成物が残留することを見出した。
ポジ型感光性樹脂組成物が残留するメカニズムとしては、以下のようなことが考えられる。
1)現像工程で、現像液にポジ型感光性樹脂組成物に含まれるアルカリ可溶性樹脂が溶解
する。
2)現像液を振り切るための支持体回転によって、アルカリ可溶性樹脂が溶解した現像液
の大部分は飛ばされるが、アルカリ可溶性樹脂が溶解した現像液の一部が支持体表面
に薄く付着したまま風乾される。
3)支持体表面にリンス液がディスペンスされるが、アルカリ可溶性樹脂を溶解するアル
カリ溶解能が不足するため、アルカリ可溶性樹脂分が析出する。
上記ポジ型感光性樹脂組成物が残留するメカニズムに基づき鋭意検討を重ねた結果、支持体に形成したポジ型感光性樹脂組成物からなる樹脂層に現像液を所定時間接触させた後に、支持体を回転させ現像液を振り切る際に、支持体を回転させた直後にリンス液をディスペンスすることにより、ポジ型感光性樹脂組成物の残留を抑制することができることを見出した。より具体的には、支持体を回転させ始めてからリンス液のディスペンス開始までの時間が2秒以内であることが好ましく、1秒以内が特に好ましい。
特にポジ型感光性樹脂樹脂組成物のアルカリ現像液への溶解性が低くなるほど上記現象が顕著となり、ポジ型感光性樹脂組成物の残留が発生しやすくなる。ポジ型感光性樹脂組成物のアルカリ現像液への溶解性は、アルカリ可溶性樹脂(A)の溶解速度に依存し、下記i)〜iii)の処理によって得られる溶解速度が90nm/sec以下である場合は、支持体回転の開始とリンス液のディスペンス開始が同時であることが好ましい。
i)アルカリ可溶性樹脂(A)4gをN−メチル−2−ピロリドン14gに溶解させワニスを作製する。
ii)4インチのシリコンウェハーに上記ワニスをスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で3分乾燥し、膜厚約1±0.2μmの塗膜を得る。
iii)ii)で得られた塗膜を1.1%テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド水溶液に浸漬したときに溶解に必要な時間を測定する。塗布膜厚(nm)を溶解に必要な時間(sec)で割ることにより該樹脂の溶解速度が得られる。
前記洗浄工程で得られたレリーフパターンを加熱処理することにより、閉環構造(例えばイミド環やオキサゾール環)を形成し、耐熱性に富む最終レリーフパターンを得ること
ができる。
このようにして得られた上述のポジ型感光性樹脂組成物の硬化物は、硬化物を形成する支持体によって、半導体素子の保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート膜、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜、表示装置における素子の層間絶縁膜等として用いることができる。
前記保護膜の厚さは、特に限定されないが、0.1〜50μmが好ましく、特に1〜30μmが好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に加工性と保護膜の膜物性とのバランスに優れる。
半導体装置用途として具体的に説明すると、半導体素子上に上述の感光性樹脂組成物の硬化物で構成される膜を形成して得られるパッシベーション膜、半導体素子上に形成されたパッシベーション膜上に上述の感光性樹脂組成物の硬化物で構成される膜を形成して得られるバッファーコート膜、半導体素子上に形成された回路上に上述の感光性樹脂組成物の硬化物で構成される膜を形成して得られる層間絶縁膜等を挙げることができる。
また、表示装置用途として具体的に説明すると、TFT用層間絶縁膜、TFT素子平坦化膜、カラーフィルター平坦化膜、MVA型液晶表示装置用突起、有機EL素子用陰極隔壁等が挙げられる。その使用方法は、半導体用途に順じ、表示体素子やカラーフィルターを形成した基板上にパターン化された感光性樹脂組成物の硬化物で構成される膜を、上記の方法で形成することによる。表示装置用途、特に層間絶縁膜や平坦化膜には、高い透明性が要求されるが、この感光性樹脂組成物の層を硬化する前に、後露光工程を導入することにより、透明性に優れた膜が得られることもでき、実用上更に好ましい。
本発明に係る電子機器は、上述した保護膜および/または絶縁膜を有するものであり、具体的には半導体装置、液晶表示装置、有機EL素子用装置、多層回路の層間絶縁膜等が挙げられる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
[アルカリ可溶性樹脂の合成]
ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸4.13g(0.016モル)、と1−
ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール4.32g(0.032モル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物(0.016モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.33g(0.020モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のアルカリ可溶性樹脂であるポリアミド樹脂(A−1)を得た。
Figure 0005012345
(式中、nは15〜20である。)
[ポリアミド樹脂の分子量の測定]
合成したポリアミド樹脂(A−1)の分子量をゲル浸透クラマトグラフィーによって測定したところ、重量平均分子量は13000、分子量80,000以上の成分の比率は0.04%であった。
[ポジ型感光性樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−1)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−1)2g、をγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
Figure 0005012345
(式中、Q1、Q2、Q3の75%は式(4)であり、25%は水素原子である。)
[レリーフパターンの作製]
上述の方法により得られたポジ型感光性樹脂組成物を、8インチのシリコンウエハーにスピンコーターを用いて塗布した後、ホットプレートにて120℃で4分乾燥し、膜厚約10μmの塗膜を得た。得られた塗膜に凸版印刷(株)製マスク(テストチャートNo.1:幅0.88〜50μmの残しパターン及び抜きパターンが描かれている)を通して、(株)ニコン製i線ステッパNSR―4425iを用いて、露光量を100mJ/cm2
から10mJ/cm2ステップで増やして露光を行った。次に2.38%のテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液に現像時の未露光部の膜べりが1.5μmになるように現像時間を調整し、露光部を溶解除去した後、アルカリ現像液を振り切るめに8インチのシリコンウェハー回転を開始するのと同時に、純水をディスペンスし、30秒間リンスした。パターンを観察したところ、露光量350mJ/cm2で、スカム(ポジ型感光性樹
脂組成物の残留)の発生が無く良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例2]
[アルカリ可溶性樹脂の合成]
ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸4.13g(0.016モル)、と1−
ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール4.32g(0.032モル)とを反応させて得られたジカルボン酸誘導体の混合物(0.016モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン6.60g(0.018モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン57.0gを加えて溶解させた。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。次にN−メチル−2−ピロリドン7gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物1.31g(0.008モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。反応混合物を濾過した後、反応混合物を水/メタノール=3/1(容積比)の溶液に投入、沈殿物を濾集し水で充分洗浄した後、真空下で乾燥し、目的のアルカリ可溶性樹脂であるポリアミド樹脂(A−2)を得た。
[ポリアミド樹脂の分子量の測定]
合成したポリアミド樹脂(A−2)の分子量を実施例1と同様に測定したところ、重量平均分子量は14500、分子量80,000以上の成分の比率は0.15%であった。
[ポジ型感光性樹脂組成物の作製]
ポリアミド樹脂(A−1)10gの代わりにポリアミド樹脂(A−2)10gを用いた以外は、実施例1と同様にポジ型感光性樹脂組成物を得た。
[レリーフパターンの作製]
その後、実施例1と同様にレリーフパターンの作製を行ったところ、スカムの発生が無く良好にパターンが開口していることが確認できた。
[実施例3]
[アルカリ可溶性樹脂の合成]
4,4'―オキシジフタル酸無水物17.06g(0.055モル)と2−メチル−2
−プロパノール8.15g(0.110モル)とピリジン10.9g(0.138モル)とを温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに入れ、N−メチル−2−ピロリドン150gを加えて溶解させた。この反応溶液に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール14.9g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン30gと共に滴下した後、ジシクロヘキシルカルボジイミド22.7g(0.110モル)をN−メチル−2−ピロリドン50gと共に滴下し、室温で一晩反応させた。その後、この反応溶液にジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸1
モルと1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール2モルとを反応させて得られたジカルボン酸誘導体(活性エステル)27.1g(0.055モル)とヘキサフルオロ−2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン44.7g(0.122モル)をN−メチル−2−ピロリドン70gと共に添加し、室温で2時間攪拌した。その後オイルバスを用いて75℃にて12時間反応させた。
次にN−メチル−2−ピロリドン20gに溶解させた5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物3.94g(0.024モル)を加え、更に12時間攪拌して反応を終了した。他はNo.1と同様に、再沈、精製を行い目的とするアルカリ可溶性樹脂であるポ
リアミド樹脂(A―3)を合成した。
Figure 0005012345
(式中、nとmはほぼ同じであり、7〜10である。)
[ポリアミド樹脂の分子量の測定]
合成したポリアミド樹脂(A−3)の分子量を実施例1と同様に測定したところ、重量平均分子量は12000、分子量80,000以上の成分の比率は0.10%であった。
[ポジ型感光性樹脂組成物の作製]
合成したポリアミド樹脂(A−3)10g、下記構造を有する感光性ジアゾキノン(B−2)1.5gをγ―ブチロラクトン20gに溶解した後、0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過し、ポジ型感光性樹脂組成物を得た。
Figure 0005012345
(式中、Q1、Q2、Q3の87.5%は式(4)であり、12.5%は水素原子である。)
[レリーフパターンの作製]
その後、実施例1と同様にレリーフパターンの作製を行ったところ、スカムの発生が無く良好にパターンが開口していることが確認できた。
参考例4]
レリーフパターンの作製工程において、アルカリ現像液を振り切るめに8インチのシリコンウェハー回転を開始してから1秒後に、純水をディスペンスし、30秒間リンスし
た以外は、実施例1と同様にアルカリ可溶性樹脂の作製、ポジ型感光性樹脂組成物の作製を行った。

参考例5]
レリーフパターンの作製工程において、アルカリ現像液を振り切るめに8インチのシリコンウェハー回転を開始してから1秒後に、純水をディスペンスし、30秒間リンスした以外は、実施例2と同様にアルカリ可溶性樹脂の作製、ポジ型感光性樹脂組成物の作製を行った。

[比較例1]
レリーフパターンの作製工程において、アルカリ現像液を振り切るめに8インチのシリコンウェハー回転を開始してから3秒後に、純水をディスペンスし、30秒間リンスした以外は、実施例2と同様にアルカリ可溶性樹脂の作製、ポジ型感光性樹脂組成物の作製を行った。

[比較例2]
レリーフパターンの作製工程において、アルカリ現像液を振り切るめに8インチのシリコンウェハー回転を開始してから5秒後に、純水をディスペンスし、30秒間リンスした以外は、実施例2と同様にアルカリ可溶性樹脂の作製、ポジ型感光性樹脂組成物の作製を行った。

以下に、実施例、参考例および比較例で得られた評価結果を表1に示す。
Figure 0005012345
本発明は、ポジ型感光性樹脂膜が開口部に残留しないようにポジ型感光性樹脂膜をパターニングさせることができ、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜又は表示装置の絶縁膜
等に好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. アルカリ可溶性樹脂(A)とジアゾナフトキノン化合物(B)とを含有するポジ型感光性樹脂組成物を基材に塗布して樹脂層を形成する塗布工程と、
    前記樹脂層の所望の部分に活性エネルギー線を照射する露光工程と、
    活性エネルギー線照射後の前記樹脂層にアルカリ現像液を接触させる現像工程と、
    前記現像工程の後にリンス液でアルカリ現像液を洗浄する洗浄工程と、
    を有する電子部品の製造方法において、
    前記リンス液で洗浄する洗浄工程は、前記樹脂層に現像液を所定の時間接触させた後、現像液を振り切るために基材を回転開始する工程と同時に、リンス液をディスペンスし、現像液を洗浄することを特徴とする電子部品の製造方法。
  2. 前記アルカリ可溶性樹脂(A)中の分子量80000以上の高分子量成分含有量が、0.01%以上5%以下である請求項1に記載の電子部品の製造方法。
  3. アルカリ可溶性樹脂(A)が、ポリベンゾオキサゾール構造及び/またはポリベンゾオキサゾール前駆体構造を含むアルカリ可溶性樹脂である請求項1または2に記載の電子部品の製造方法。
  4. 前記電子部品が半導体装置である請求項1乃至のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記電子部品が表示体装置である請求項1乃至4のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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