JP5012266B2 - 干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置 - Google Patents

干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置に関する。
従来より、フィルムやシート、また光学素子等の表面に微細で且つ緻密な凹凸パターンを形成する方法が種々検討されている。
例えば、レーザ光を光学系を用いて2光束に分岐させると共に、再び交差させてレジストを塗布した基板の主面に照射して、干渉露光させた後、現像してレジストに微細パターンを形成する。そして微細パターンが形成されたレジストをマスクとしてエッチングを行い基板の主面に微細パターンを形成する光学素子の製造方法が知られている(特許文献1参照)。
また、このような微細パターンを広い面積に形成する方法として、2光束干渉によって干渉縞を生じる移動可能なヘッドと露光する感光性フィルムを移動させるための移動可能な原稿架とを備えた回折格子露光装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1において、干渉露光が可能な領域を大きくするためには、レーザ光の光束を広い面積に照射出来るように拡大する必要がある。照射面積を大きくすると単位面積当たりの光強度が小さくなってしまうため、必要な露光量を得るためには、露光時間を長くする必要がある。拡大率の2乗に反比例して光強度は低下するため、露光時間は拡大率の2乗に比例して延長されることとなる。しかし、波長程度の縞を良好に得るためには、露光時間中に干渉縞位置、または干渉縞と感光材料の相対位置関係が静止している必要があり、露光中にそれらの寸法が干渉縞の周期の1割以上変動すると干渉縞による露光量の差が低くなってしまう。その結果、得られる干渉縞パターンの凹凸の高低差(コントラスト)が十分に得られないという問題がある。また、レーザ光源の出力を高めること、もしくは感光材料の感度を向上することで露光時間延長を抑制することが考えられるが、十分なレーザ光源の出力、感光材料の感度が得られないのが現状である。
また、特許文献2による回折格子露光装置では、感光性フィルムとスポット状の干渉縞を形成出来る露光ヘッドとを2次元に相対的に移動、停止を繰り返し、停止の都度露光している。このため、各露光領域間でのつなぎ合わせを精度良く行う必要があるため、装置が大掛かりとなり、高価化を招くといった問題がある。
また、干渉縞は干渉性を有する二つの光束の光路差により形成されるため、光路差が変化すると、それに応じて干渉縞も移動する。干渉縞が得られる面積を拡大する場合、二つの光束それぞれを拡大する必要が有り、それぞれの光路長はその拡大率に比例して長くなる。光路長が長くなると、音や空気の対流、温度変化による空気の粗密の影響を受けやすくなり、干渉縞を安定させることが難しくなる。
そこで、このような課題に対応する為、スリットスキャン方式が検討されている。スリットスキャン方式は、光源からの光束を1次元的に拡大して帯状の干渉縞パターンを形成し、基板に干渉縞パターンを露光する際に、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に基板と干渉縞パターンとを相対的に移動させながら露光するものである。これにより、基板に、干渉縞パターンが有する周期パターンを相対的に移動する方向に伸延して露光することができる。したがって、単位面積当たりの光強度の低下を抑えながら、干渉縞パターンを2次元的に拡大することができる。
特開2006−98489号公報 特開昭60−156004号公報
ところで、スリットスキャン方式を用いた場合、形成された干渉縞パターンの方向と基板の移動方向を高精度で合わせないと、最終的に伸延された干渉縞パターンのコントラストが低下するといった問題が発生する。この2つの方向のずれに対するコントラストの低下を抑制するためには、基板の移動方向の光束幅を光学系にて絞る、あるいは、基板の駆動機構を高精度にすることなどが考えられる。しかしながら、光束幅を絞る場合は回折限界により、絞れる光束幅幅に限界がある。また、回折限界程度まで光束幅を絞るためには非常に高精度な光学系を必要とし、光学系の位置合わせが容易ではない。また、高精度な形状のレンズ等を必要とすることから、装置の高価格化を招くといった問題がある。同様に、基板の駆動機構の場合においても、高精度な移動ステージ等を必要とし、装置の高価格化を招くといった問題がある。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたもので、装置の複雑化と高価格化を招くことなく、大きな面積に波長と同程度の微細な干渉縞パターンを精度良く容易に形成することが可能な干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置を提供することを目的とする。
上記目的は、下記の1乃至7のいずれか1項に記載の発明によって達成される。
1.2つの光束を用いた干渉露光方式により基板の表面に干渉縞パターンを露光し、該基板に干渉縞パターンを形成する干渉縞パターン形成方法において、
前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように光源からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する光束規制工程と、
前記断面形状が規制された光束を該光束の光軸に垂直な方向の光束幅が互いに異なる帯状光束を形成する帯状光束形成工程と、
前記帯状光束を2つに分岐させると同時に分岐された2つの光束を重ね合わせて干渉縞パターンを形成する光束干渉工程と、
前記基板に前記干渉縞パターンを露光する際に、前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に前記基板と前記干渉縞パターンとを相対的に移動させながら露光する露光工程と、
を有することを特徴とする干渉縞パターン形成方法。
2.前記光束規制工程は、前記光源からの光束の光軸と該光束を導く光学系の光路の光軸とを偏心させて前記光源からの光束の一部を遮断し前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする前記1に記載の干渉縞パターン形成方法。
3.前記光束規制工程は、ホログラム素子を用いて前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする前記1に記載の干渉縞パターン形成方法。
4.前記光束規制工程は、回折光学素子を用いて前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする前記1に記載の干渉縞パターン形成方法。
5.前記光束規制工程は、前記光源からの光束の一部を遮光し前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする前記1に記載の干渉縞パターン形成方法。
6.前記光束干渉工程は、反射型回折格子を用いて前記干渉縞パターンを形成することを特徴とする前記1乃至5のいずれか1項に記載の干渉縞パターン形成方法。
7.2つの光束を用いた干渉露光方式により基板の表面に干渉縞パターンを露光し、該基板に干渉縞パターンを形成する干渉縞パターン形成装置において、
光束となる光を発生する光源と、
前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように前記光源からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する光束規制手段と、
前記断面形状が規制された光束を該光束の光軸に垂直な方向の光束幅が互いに異なる帯状光束を形成する帯状光束形成手段と、
前記帯状光束を2つに分岐させると同時に分岐された2つの光束を重ね合わせて干渉縞パターンを形成する光束干渉手段と、
前記基板に前記干渉縞パターンを露光する際に、前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に前記基板と前記干渉縞パターンとを相対的に移動させる移動手段と、
を有することを特徴とする干渉縞パターン形成装置。
本発明によれば、基板に、干渉縞パターンが有する周期パターンを相対的に移動する方向に伸延して露光することができる。すなわち、スリットスキャン方式により、単位面積当たりの光強度の低下を抑えながら、干渉縞パターンを2次元的に拡大することができる。さらに、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように光源からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制するようにした。したがって、干渉縞パターンの方向と基板の移動方向にずれが発生した場合にも、干渉縞パターンの凹凸の高低差(コントラスト)の低下を抑えることができる。
これらにより、大きな面積に波長と同程度の微細な干渉縞パターンを精度良く容易に形成することができる。
以下図面に基づいて、本発明に係る干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置の実施の形態を説明する。尚、本発明を図示の実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。また、各実施の形態の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複の説明を適宜省略する。
最初に、本発明の実施形態に係る干渉縞パターン形成装置の概略構成を図1を用いて説明する。図1(a)は、本発明の実施形態に係る干渉縞パターン形成装置300の概略構成を示す平面図、図1(b)は、側面図を示し、図1(c)は、図1(b)において矢印B方向から見た干渉縞パターンを示す模式図である。
干渉縞パターン形成装置300は、図1(a)に示すように、レーザ光源301、ビームエキスパンダ303、対物レンズ305、ピンホール307、平凸レンズ309、円筒レンズ311、平凸レンズ313、反射型の回折格子315、移動テーブル319、架台321、規制枠323、及び光束規制部325等から構成される。架台321は、本発明における移動手段として機能する移動テーブル319を矢印A方向に移動可能に支持し、移動テーブル319の上には感光性基板317(基板)が固定されている。
レーザ光源301(光源)から出射された光束は、ビームエキスパンダ303に入射して光束を広げられ、対物レンズ305に入射する。対物レンズ305から出射された光束は、絞られてピンホール307を通過した後、平凸レンズ309に入射して平行光束にされる。この平行光束は、円筒レンズ311に入射して光軸に垂直な一方向(図1(a)において紙面で上下方向)に光束を広げられ、他の方向の光束は平行を維持する。この後、平凸レンズ313により、一方に拡大されて入射した光束は平行光束になり、他方の平行光束で入射した光束は収束する帯状光束L5となる(帯状光束形成工程)。この平行光束が収束する位置に感光性基板317を配置する。尚、円筒レンズ311、及び平凸レンズ313は、帯状光束形成手段として機能し、アナモルフィック光学系を構成する。
反射型の回折格子315は、平凸レンズ313と感光性基板317の間に設けられ、本発明における光束干渉手段として機能し、帯状光束L5を偏向、分岐する。この回折格子315に入射した帯状光束L5は、後述の様に、複数の次数の回折光となって分岐され且つ反射され、同次数の回折光同士が干渉して干渉縞パターンを形成する(光束干渉工程)。複数の次数の回折光のうち、回折格子315と露光される感光性基板317との配置等を含めてもっとも効率良く干渉縞パターンを形成することができる±1次回折光を規制枠323により選択して感光性基板317を露光する。尚、光束干渉手段は、回折格子に限定されることなく回折格子と同等の機能を持つものであればよい。また、回折格子315の動作の詳細については後述する。
光束規制部325は、平凸レンズ309と円筒レンズ311の間に設けられ、本発明における光束規制手段として機能する。光束規制部325は、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように平凸レンズ309から出射された光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する(光束規制工程)。これにより、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向にずれが発生した場合にも、干渉縞パターンの凹凸の高低差(コントラスト)の低下を抑えることができる。
光束規制部325としては、ホログラム素子、回折光学素子、光を遮光するスリット等を用いる。また、光束規制部325を設けずに、レーザ光源301からの光束の光軸と該光束を導く光学系(303、305、307、309、311、313)の光路の光軸とを偏心させてレーザ光源301からの光束の一部を遮断することで干渉縞パターンの光強度の分布形状を非対称にすることもできる。尚、干渉縞パターンの周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状を非対称にすることによる、干渉縞パターンの凹凸の高低差(コントラスト)に対する作用については後述する。
干渉縞パターンは、図1(c)に示すように、帯状の光束による露光領域に対して幅が長い方向に周期を有するように形成する。図1(c)において、黒い部分は光強度が相対的に弱く、白い部分は光強度が相対的に強い領域を示している。
感光材料を有する、例えば、フォトレジストが塗布された感光性基板317は、移動テーブル319により干渉縞パターンが周期を有する方向に垂直な方向(図1(a)、図1(b)における矢印A方向)に移動される。従って、干渉縞パターンを感光性基板317に露光しながら、移動テーブル319を移動させることにより、感光性基板317に干渉縞パターン露光を干渉縞パターンが周期を有する方向に垂直な方向に伸張して形成することが出来る(露光工程)。
干渉縞パターン露光を干渉縞パターンが周期を有する方向に垂直な方向に伸張する様子を図2に模式的に示す。図2(a)は、感光性基板317への露光開始の時点を示し、露光中に移動テーブル319により感光性基板317が矢印C方向に移動する。図2(b)は、露光が進行している状態を示している。317aは露光領域、317bは露光済みの領域を示している。このように、露光中に感光性基板317を移動させることで干渉縞パターンの露光領域を容易に広げることが出来る。露光と移動テーブル319は、連続露光、連続移動としなくても、移動テーブル319を停止し、露光し、次に感光性基板317を所定量移動するというように、移動、停止、露光を繰り返す露光方法とすることも出来る。
図2(a)、図2(b)に示すように、露光する干渉縞パターンの周期方向と移動テーブル319の移動方向とは垂直となるように精度良く合わせておく必要がある。露光を完了した感光性基板317を現像、必要であればエッチング処理を行うことで感光性基板317に微細な帯状の凹凸パターンを形成することが出来る。また、レーザ光源301からの光束をアナモルフィック光学系により帯状に広げているため、露光領域のエネルギー密度を、一般的な円形状に拡大する場合と比較して大きくすることができるので効率よく露光することができる。
尚、感光性基板を光浸食性のある材料からなる板としても良い。光浸食性のある材料からなる板に干渉縞パターンによる凹凸パターンを形成する方法は、例えば特許3012926号に記載されてある方法がある。これには、光浸食性のある透明部材の裏面にレーザ光吸収液体を満たし、表面側からパルスレーザ光を照射することでレーザ光吸収液体に接触する透明材料をアブレーション加工するもので、具体的な透明部材の材料やレーザ光吸収液体が挙げてある。本干渉縞パターン形成装置300を用いて、感光性基板317の代わりに前述のレーザ光吸収液体を有した透明部材を移動ステージに固定することにより干渉縞パターンによる微細な凹凸パターンを光浸食性のある透明部材の広い面積に作製することできる。
透明部材としては、例えば、石英ガラス、一般ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム、シリコンカーバイド、アルミナ、サファイヤ、水晶、ダイヤモンドのような無機材料、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂などのプラスチック材料、有機ガラス、有機結晶・固形化合物、およびそれらの混合物などが挙げられる。
また、レーザ光吸収液体としては、例えば、ピレンのアセトン溶液、ベンジルのアセトン溶液、ピレンのテトラヒドロフラン溶液、ローダミン6Gのエタノール溶液、フタロシアニンのエタノール溶液などのような芳香族環を含む有機化合物の溶液;有機色素化合物を含む溶液;ベンゼン、トルエン、四塩化炭素などのような液体状の化合物などが挙げられる。また、有機化合物、有機色素、無機顔料、あるいは炭素などの微粒子などを分散して作った溶液や、有機化合物、有機色素、無機顔料、あるいは炭素粉末などの微粒子や微結晶で作った流動性粉体などが挙げられる。更に、上記に挙げられた物質の二種類以上を混合して作られた流動性物質も使用することができる。
次に、回折格子315の動作を図3を用いて説明する。図3(a)は、回折格子315の動作を説明する平面模式図、図3(b)は、側面模式図である。尚、回折格子315は、反射型であるが図3(a)では説明の都合上光路を反射面での折り返しを展開して示している。回折格子が透過型の場合の光束は、図3(a)で示すままの状態となる。回折格子315を透過した光束の延長上に感光性基板317、移動テーブル319、架台321を配置することも可能であるが、露光装置300の全体の構成から考えて回折格子315を反射型とするのが好ましい。回折格子315を反射型とすることで、露光装置300を構成するレーザ光源301、光学系(303、305、307、309、311、313)、感光性基板317、移動テーブル319、架台321等をより安定した配置にすることが出来る。
図3(a)において、平凸レンズ313から出射した帯状光束L5は、平面図上では平行光束となり、回折格子315に、例えば45°の入射角度で入射し回折される。図3(a)に示す様に、回折格子315に入射した光束は、0次回折光503、±1次回折光505−1、505−2、±2次回折光等(図示しない)が生じる。入射光が分岐した+1次回折光505−1と−1次回折光505−2とは交差し、重なる位置502には帯状の干渉縞パターンが生じ、この縞は光束幅の長い方向に周期性を有している。また、図3(b)で示す様に、回折格子315で光束の入射面に垂直な方向から見た+1次回折光505−1と−1次回折光505−2は、同じ方向に進む。従って、平凸レンズ313の曲率を適宜選択することで、+1次回折光505−1と−1次回折光505−2とが交差して重なり干渉縞が生じ、且つもっとも光束が収束する位置501を調整することができる。
図3(b)に示すように、干渉縞パターンを露光する感光性基板317の位置には、0次回折光503、±1次回折光505、±2次回折光507が到達する。干渉縞パターンを感光性基板317に露光する上で、±1次光以外の光は、不要なため感光性基板317に到達しないようにする必要がある。具体的には、露光する感光性基板317の前にスリット状の規制枠323を設けて、±1次光以外の光を遮光する。
ここで、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向とのずれに対する移動により形成される干渉縞パターンの凹凸の高低差(コントラスト)の関係を図4を用いて説明する。図4(a)は、干渉縞パターンの形状を示し、前述の図1(c)に該当する図、図4(b)は、干渉縞パターンの周期を有する方向に対して垂直な方向(矢印Y方向)の光強度の分布形状を示す図、図4(c)は、干渉縞パターンの方向(矢印Y方向)と感光性基板317の移動方向(矢印M方向)とがΘradずれた場合に移動により形成される干渉縞パターンを示す図、図4(d)は、図4(c)において、干渉縞パターンの周期を有する方向(矢印X方向)の光強度の分布形状を示す図、図4(e)は、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向とのずれ角度Θに対する干渉縞パターンの光強度の最大値、最小値との関係を示す図である。尚、図4(e)は、ずれ角度Θが0の時に形成される干渉縞パターンの光強度の最大値が1となる様に規格化している。また、図4(a)乃至図4(e)は、いずれもシュミレーションによるものである。シュミレーションに際しては、例えば、干渉縞パターンの光強度の分布形状が、光学系にて拡大する方向(干渉縞パターンの周期を有する方向:矢印X方向)には周期420nmのsin形状、感光性基板317の移動にて干渉縞パターンを伸張する方向(矢印Y方向)には半値全幅(以下、ビーム幅と称す)が80μmのガウシアン形状(通常、レンズ等を用いてビームを絞るだけであれば、ガウシアン形状となる)とする。
図4(e)に示すように、ビーム強度は、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向とのずれ角度Θが0.001rad付近から大きく変化し、約0.01radより大きくなると、ビーム強度の最大値と最小値が等しくなる。すなわちコントラストが0となり干渉縞パターンが発生しなくなる。
このため、露光する干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向とは精度良く合わせておく必要があるが、本実施形態においては、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向にずれが発生した場合にも、干渉縞パターンのコントラストの低下を抑えるようにするものである。具体的には、光束規制部325等によって、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向(矢印Y方向)の光強度の分布形状が非対称になるように平凸レンズ309から出射された光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する。以下にその詳細を説明する。
〔実施例〕
ビーム幅が160μmのガウシアンビームのうち、中心から片側を光束規制部325により遮光しビーム幅を80μmとして露光に用いた場合の、感光性基板317に照射されるビーム形状、ビーム強度の分布形状、及びずれ角度Θに対するビーム強度の最大値、最小値との関係をそれぞれ図5(a)乃至図5(c)に示す。(実施例1)
ビーム幅が80μmのガウシアンビームを露光に用いた場合の、感光性基板317に照射されるビーム形状、ビーム強度の分布形状、及びずれ角度Θに対するビーム強度の最大値、最小値との関係をそれぞれ図6(a)乃至図6(c)に示す。(比較例1)
また、図5(c)と図6(c)のグラフを重ね合わせたものを図7に示す。
図7に示すように、比較例1の場合に対して、実施例1の場合の方が、ずれ角度Θが大きくなっても、ビーム強度の最大値と最小値が同じ値に近付きにくいことが確認できる。すなわち、ずれ角度Θに対する干渉縞パターンのコントラストの低下が抑制されていることが確認できる。また、ビーム強度の最大値と最小値が同じ値になる、つまり干渉縞パターンが出来なくなるずれ角度Θを比べると、比較例1の場合に対して、実施例1の場合では約10倍になっており、飛躍的にコントラストの低下を抑制することができる。よって単純にビームを絞るよりも、ビーム強度の分布形状が非対称なビームを露光に用いることでずれ角度Θに対するコントラストの低下を飛躍的に抑制できる。その結果、光学系を高精度化してビーム幅を鋭く絞る必要がなく、さらに感光性基板317を移動させる移動テーブル319の移動精度も高精度にする必要がないため、干渉縞パターン形成装置300を簡単かつ安価な構成にできる。
次に、ビーム幅が80μmのガウシアンビームを中心に対して非対称に光束規制部325により遮光し片側はビーム幅を20μm、もう一方は60μmとして計80μmを露光に用いた場合の、感光性基板317に照射されるビーム形状、ビーム強度の分布形状、及びずれ角度Θに対するビーム強度の最大値、最小値との関係をそれぞれ図8(a)乃至図8(c)に示す。(実施例2)
ビーム幅が80μmのガウシアンビームを中心に対して対称に40μmずつとして計80μmを露光に用いた場合の、感光性基板317に照射されるビーム形状、ビーム強度の分布形状、及びずれ角度Θに対するビーム強度の最大値、最小値との関係をそれぞれ図9(a)乃至図9(c)に示す。(比較例2)
また、図8(c)と図9(c)のグラフを重ね合わせたものを図10に示す。
図10に示すように、実施例2の場合と比較例2の場合のビーム強度の包絡線形状は似ているが、実施例2の場合は、ずれ角度Θに対してなだらかにビーム強度の最大値と最小値の値が近づいていくのに対して、比較例2の場合ではビーム強度の最大値と最小値が振動し、両者の値が近付いたり、離れたしている。これは、干渉縞パターンができるずれ角度Θとできないずれ角度Θが交互に現れることになり、非常に不安定である。これはずれ角度Θに対するコントラストの低下を抑制したとは言い難い。よって、ビーム幅が同じであっても、ビーム強度の分布形状が対称な場合よりも非対称な場合の方がずれ角度Θに対するコントラストの低下を抑制できる。
このように、本発明の実施形態に係る干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置300においては、レーザ光源301からの光束を1次元的に拡大して帯状の干渉縞パターンを形成し、感光性基板317に干渉縞パターンを露光する際に、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に感光性基板317と干渉縞パターンとを相対的に移動させながら露光するようにした。よって、感光性基板317に、干渉縞パターンが有する周期パターンを相対的に移動する方向に伸延して露光することができる。したがって、単位面積当たりの光強度の低下を抑えながら、干渉縞パターンを2次元的に拡大することができる。
さらに、干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるようにレーザ光源301からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制するようにした。したがって、干渉縞パターンの方向と感光性基板317の移動方向にずれ角Θが発生した場合にも、干渉縞パターンのコントラストの低下を抑えることができる。
これらにより、大きな面積に波長と同程度の微細な干渉縞パターンを装置の高価格化を招くことなく精度良く容易に形成することができる。
本発明の実施形態に係る干渉縞パターン形成装置の概略構成を示す図である。 干渉縞パターン露光を干渉縞パターンが周期を有する方向に垂直な方向に伸張する様子を説明するための模式図である。 回折格子の動作を説明する模式図である。 干渉縞パターンの方向と基板の相対移動方向のずれ角度に対する干渉縞パターンのコントラストの関係を説明する図である。 実施例1によるビーム形状、及び干渉縞パターンの方向と基板の相対移動方向のずれ角度に対する干渉縞パターンのコントラストの関係を示す図である。 比較例1によるビーム形状、及び干渉縞パターンの方向と基板の相対移動方向のずれ角度に対する干渉縞パターンのコントラストの関係を示す図である。 実施例1と比較例1の場合のコントラストを比較した図である。 実施例2によるビーム形状、及び干渉縞パターンの方向と基板の相対移動方向のずれ角度に対する干渉縞パターンのコントラストの関係を示す図である。 比較例2によるビーム形状、及び干渉縞パターンの方向と基板の相対移動方向のずれ角度に対する干渉縞パターンのコントラストの関係を示す図である。 実施例2と比較例2の場合のコントラストを比較した図である。
符号の説明
300 干渉縞パターン形成装置
301 レーザ光源
303 ビームエキスパンダ
305 対物レンズ
307 ピンホール
309 平凸レンズ
311 円筒レンズ
313 平凸レンズ
315 回折格子
317 感光性基板
319 移動テーブル
321 架台
323 規制枠
325 光束規制部

Claims (7)

  1. 2つの光束を用いた干渉露光方式により基板の表面に干渉縞パターンを露光し、該基板に干渉縞パターンを形成する干渉縞パターン形成方法において、
    前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように光源からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する光束規制工程と、
    前記断面形状が規制された光束を該光束の光軸に垂直な方向の光束幅が互いに異なる帯状光束を形成する帯状光束形成工程と、
    前記帯状光束を2つに分岐させると同時に分岐された2つの光束を重ね合わせて干渉縞パターンを形成する光束干渉工程と、
    前記基板に前記干渉縞パターンを露光する際に、前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に前記基板と前記干渉縞パターンとを相対的に移動させながら露光する露光工程と、
    を有することを特徴とする干渉縞パターン形成方法。
  2. 前記光束規制工程は、前記光源からの光束の光軸と該光束を導く光学系の光路の光軸とを偏心させて前記光源からの光束の一部を遮断し前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞パターン形成方法。
  3. 前記光束規制工程は、ホログラム素子を用いて前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞パターン形成方法。
  4. 前記光束規制工程は、回折光学素子を用いて前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞パターン形成方法。
  5. 前記光束規制工程は、前記光源からの光束の一部を遮光し前記光強度の分布形状を非対称にすることを特徴とする請求項1に記載の干渉縞パターン形成方法。
  6. 前記光束干渉工程は、反射型回折格子を用いて前記干渉縞パターンを形成することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の干渉縞パターン形成方法。
  7. 2つの光束を用いた干渉露光方式により基板の表面に干渉縞パターンを露光し、該基板に干渉縞パターンを形成する干渉縞パターン形成装置において、
    光束となる光を発生する光源と、
    前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直な方向の光強度の分布形状が非対称になるように前記光源からの光束の光軸に垂直な方向の断面形状を規制する光束規制手段と、
    前記断面形状が規制された光束を該光束の光軸に垂直な方向の光束幅が互いに異なる帯状光束を形成する帯状光束形成手段と、
    前記帯状光束を2つに分岐させると同時に分岐された2つの光束を重ね合わせて干渉縞パターンを形成する光束干渉手段と、
    前記基板に前記干渉縞パターンを露光する際に、前記干渉縞パターンが周期を有する方向に対して垂直の方向に前記基板と前記干渉縞パターンとを相対的に移動させる移動手段と、
    を有することを特徴とする干渉縞パターン形成装置。
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