JPH05241007A - 回折格子プロッター - Google Patents

回折格子プロッター

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Publication number
JPH05241007A
JPH05241007A JP4043056A JP4305692A JPH05241007A JP H05241007 A JPH05241007 A JP H05241007A JP 4043056 A JP4043056 A JP 4043056A JP 4305692 A JP4305692 A JP 4305692A JP H05241007 A JPH05241007 A JP H05241007A
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JP
Japan
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diffraction grating
laser beam
laser
shutter
dry plate
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Application number
JP4043056A
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English (en)
Inventor
Toshitaka Toda
敏貴 戸田
Tadahiko Yamaguchi
忠彦 山口
Takashi Nishihara
隆 西原
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05241007A publication Critical patent/JPH05241007A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、装置構成が極めて簡単で、装置の調
整も極めて簡便で、しかも回折格子を精度よく連続して
作製できることを最も主要な目的としている。 【構成】回折格子を形成するための感光材料を塗布した
乾板が載置され、乾板を移動させるX−Yステージと、
レーザービームを発生するレーザー光源と、レーザー光
源からのレーザービームを受け、その開閉によって露
光,非露光を行なうシャッターと、回折格子が形成さ
れ、シャッターからのレーザービームを回折して3本以
上のレーザービームに分岐する回折格子形成体と、回折
格子形成体で分岐されたレーザービームのうち、選択さ
れた所定の2本のレーザービームを通過させるビーム選
択手段と、ビーム選択手段で選択された2本のレーザー
ビームを乾板上に集光する集光手段と、読み取られたデ
ータに基づいて、X−Yステージの移動、シャッターの
開閉を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザー光を用い、そ
の2光束干渉によってドット状の回折格子を作製する装
置に係り、特に装置構成が極めて簡単で、かつ装置の調
整も極めて簡便で、しかも回折格子を精度よく連続して
作製し得るようにした回折格子プロッターに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般的に、レーザー光源のようなコヒー
レントな光源を用いて、これからのレーザービームを一
度2光束に分けたものを、再び感光材料上で同時に露光
すると、干渉縞が記録される。
【0003】この干渉縞は、感光材料に入射する2光束
の角度の差によって、そのピッチ(空間周波数の逆数)
が変わり、その方向は2光束の入射する方向によって変
わり、その記録される濃さは光強度によって変わる。す
なわち、観察時には、干渉縞のピッチは見える色に、干
渉縞の方向は見える方向に、干渉縞の濃さは見える色の
輝度にそれぞれ関係する。
【0004】さて、このように、2光束干渉によって回
折格子を形成して、回折格子パターンを有するディスプ
レイを作製する方法としては、例えば“特開昭60−1
56004号公報”、“特願昭63−222477号”
等の方法が提案されてきている。
【0005】すなわち、まず前者の方法は、回折格子露
光ヘッドを用い、この回折格子露光ヘッドを移動するこ
とによって、2光束干渉による微小な干渉縞(以下、回
折格子と称する)を、そのピッチ、方向、および光強度
を変化させて、感光材料に対して次々と露光し、任意の
位置に任意の回折格子を作製する方法である。
【0006】この方法を用いることにより、平面状の感
光材料と、その表面に形成された回折格子パターンとか
らなるディスプレイが得られる。そして、この回折格子
パターンは、回折格子により形成された複数の微小なド
ットから構成されているため、各ドットがそれぞれの色
にそれぞれの方向にそれぞれの強さで光って様々な模様
が描かれる。
【0007】一方、後者の方法は、計算機から読み出し
た画像データにしたがって、X−Yステージ上の乾板
(感光材料を塗布したガラス等からなる)の対応位置
に、回折格子からなるドットを作製していく方法であ
る。
【0008】この方法を用いることにより、ほぼ完全に
均一な回折格子のパターンを有するディスプレイが得ら
れる。
【0009】しかしながら、まず前者の作製方法におい
ては、次のような問題がある。
【0010】すなわち、回折格子のピッチ、方向、光強
度を変化させる場合に、その都度回折格子露光ヘッドの
光学系を移動する必要がある。そして、このように光学
系を固定させることができないことから、振動に対して
弱く、外部からの振動の影響を受け易い。
【0011】従って、振動を十分に減衰させるために長
い待ち時間が必要となるばかりでなく、回折格子作製の
安定性も悪く、均一な(精度がよい)回折格子を作製す
ることができないという問題がある。
【0012】一方、後者の作製方法においては、次のよ
うな問題がある。
【0013】すなわち、レーザービームをいくつかに分
岐し、その中の一つを選択することによって、作製する
回折格子の空間周波数を決めていることから、光の利用
効率が非常に低いというという問題がある。
【0014】また、分岐されるビームの数も、光学系の
空間的な配置や光強度が弱くなることから、3本程度が
限界である。
【0015】そのため、3種類程度の空間周波数を持っ
た回折格子しか作製することができない(回折格子の空
間周波数が3種類程度に限定されてしまっている)とい
う問題がある。
【0016】そこで、最近では、上記のような問題を解
消するための装置として、回折格子プロッター(例えば
“特願平3−231956号”)が、本出願人によって
提案されてきている。
【0017】しかしながら、この種の回折格子プロッタ
ーにおいては、平面内を自由に移動可能なX−Y(−
θ)ステージに対して、2本のレーザービームが所定の
装置構成を介して入射するような構成となっている。そ
して、これらのほとんどの場合、入射する側を移動、あ
るいは回転させ得る可能性はなく、小型化を図ることが
非常に困難である。
【0018】また、必要とするレーザービームを1本ず
つ乾板の表面で交わるように調整しなければならないば
かりでなく、θステージの回転中心とレーザービームの
交差位置とが同位置でなければならず、これら光学系の
調整も非常に困難である。
【0019】さらに、移動・回転可能とされる装置構成
の場合でも、回折格子露光装置(特開昭60−1560
04号公報)のように、比較的大きく複雑な構成であ
り、乾板上での2光束の位置合わせ等の調整は、非常に
困難である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
装置においては、回折格子を形成する位置の精度がよ
く、乾板上での2光束の望ましくないズレのないような
回折格子を作製することが困難であるという問題があっ
た。
【0021】本発明は上述のような問題を解決するため
に成されたもので、装置構成が極めて簡単で、かつ装置
の調整も極めて簡便で、しかも回折格子を精度よく連続
して作製することが可能な極めて信頼性の高い回折格子
プロッターを提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、レーザー光を用い、その2光束干渉に
よってドット状の回折格子を作製する装置において、回
折格子を形成するための感光材料を塗布した乾板が載置
され、当該乾板を移動させるX−Yステージと、レーザ
ービームを発生するレーザー光源と、レーザー光源から
のレーザービームを受け、その開閉によって露光,非露
光を行なうシャッターと、回折格子が形成され、シャッ
ターからのレーザービームを回折して3本以上のレーザ
ービームに分岐する回折格子形成体と、回折格子形成体
により分岐されたレーザービームのうち、選択された所
定の2本のレーザービームを通過させるビーム選択手段
と、ビーム選択手段により選択された2本のレーザービ
ームを乾板上に集光する集光手段と、読み取られたデー
タに基づいて、X−Yステージの移動、シャッターの開
閉をそれぞれ制御する制御手段とを備えて構成してい
る。
【0023】ここで、特に上記回折格子形成体を、入射
するレーザービームの光軸に対して垂直な面内で、上記
読み取られたデータに基づいて回転させるようにしてい
る。
【0024】また、上記集光手段としては、結像手段で
あるレンズを用いるようにしている。
【0025】さらに、上記集光手段としては、結像手段
であるホログラフィック・オプティカル・エレメントを
用いるようにしている。
【0026】さらにまた、上記集光手段としては、ミラ
ーを用いるようにしている。
【0027】一方、上記制御手段としては、X−Yステ
ージをZ方向に移動制御するようにしている。
【0028】また、上記制御手段としては、集光手段の
集光位置を移動制御し、かつX−YステージをZ方向に
移動制御するようにしている。
【0029】さらに、上記制御手段としては、シャッタ
ーの開いている時間を制御するようにしている。
【0030】さらにまた、上記回折格子形成体を、レー
ザービームの光軸に対して傾斜させるようにしている。
【0031】
【作用】従って、本発明による回折格子プロッターにお
いては、回折格子が形成された回折格子形成体をビーム
スプリッターとして用い、レーザービームを回折して3
本以上のレーザービームに分岐し、分岐されたレーザー
ビームのうち所定の2本のレーザービームを、集光手段
によって感光材料を塗布した乾板上で常に1点に集光す
るようにすることが可能となる。
【0032】これにより、装置構成が極めて簡単で、か
つ装置の調整も極めて簡便で、感光材料上に精度よく回
折格子を連続作製することができる。
【0033】
【実施例】本発明は、2光束干渉を利用して、ドット状
の回折格子を次々に作製する回折格子プロッターにおい
て、あらかじめ用意した、回折格子が形成された回折格
子形成体をビームスプリッターとして用い、レーザービ
ームを回折して3本以上のレーザービームに分岐し、分
岐されたレーザービームのうち所定の2本のレーザービ
ームを、結像系等の集光手段によって、感光材料を塗布
した乾板上で常に1点に集光するようにしたものであ
る。
【0034】以下、上記のような考え方に基づいた本発
明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明す
る。
【0035】図1は、本発明による回折格子プロッター
の構成例を示す概要図である。
【0036】すなわち、本実施例の回折格子プロッター
は、図1に示すように、回折格子を形成するための感光
材料を塗布した乾板1が載置され、当該乾板1を移動さ
せるX−Yステージ2と、レーザービーム3を発生する
レーザー光源4と、レーザー光源4からのレーザービー
ム3を受け、その開閉によって露光,非露光を行なうシ
ャッター5と、シャッター5からのレーザービーム3を
反射するミラー6と、回折格子が形成され、ミラー6か
らのレーザービーム3を回折して3本以上(本例では3
本)のレーザービームに分岐する平面状の回折格子形成
体7と、回折格子形成体7により分岐されたレーザービ
ームのうち、選択された所定の2本のレーザービームを
通過させるビーム選択手段であるストッパー8と、スト
ッパー8により選択された2本のレーザービームを乾板
1上に集光する集光手段である結像系9と、読み取られ
た画像データに基づいて、X−Yステージ2の移動、シ
ャッター5の開閉をそれぞれ制御する制御手段であるコ
ントローラ10とから構成している。
【0037】ここで、結像系9としては、例えば2枚の
レンズを用い、その結像(焦点)位置が乾板1の感光材
料の表面上に存在するように配置している。
【0038】次に、以上のように構成した本実施例の回
折格子プロッターの作用について説明する。
【0039】まず最初に、画像入力手段であるスキャナ
―から取り込んだ画像データを読取り、計算機で色情報
の分解や調整等から画像データを補正し、視域の設定や
観察の方向の設定等を含む回折格子パターンのデータ
(ドットデータ)を作る。
【0040】次に、コントローラ10により、このデー
タの対応する位置、方向にX−Yステージ2を移動さ
せ、またこのデータにしたがった回折格子の明るさとな
るようにシャッター5の開閉時間を制御して、感光材料
が塗布された乾板1上に露光を行なう。
【0041】すなわち、レーザー光源4からのレーザー
ビーム3が、シャッター5を通してミラー6で反射さ
れ、さらに回折格子が形成された回折格子形成体7によ
り、レーザービーム3が回折されて3本のレーザービー
ムに分岐される。そして、この分岐されたレーザービー
ムのうち、選択された所定の2本のレーザービームがス
トッパー8により選択され、この2本のレーザービーム
が、結像系9によって乾板1上に集光せられる。
【0042】この段階で、一つのドットに対応した回折
格子の形成工程が完了する。
【0043】次に、データの露光が全てについて終了し
たかどうかを判定する。
【0044】その結果、まだ露光が全てのデータについ
て終了していなければ、上記の各処理を、全データの露
光が終了するまで繰り返して行ない、露光が全てのデー
タについて終了した時点で終了する。
【0045】このようにして、複数ドット状の回折格子
パターンが完成(感光材料現像後)する。
【0046】すなわち、本実施例の回折格子プロッター
では、乾板1上で2本のレーザービームを交わらせ、そ
の時にできた回折格子からなるドットを記録し、ドット
の集まりによって画像が作製される。
【0047】次に、本実施例の回折格子プロッターの要
部の作用について、図2ないし図5を用いてより具体的
に説明する。
【0048】なお、ここでは、結像系9として2枚のレ
ンズ91,92を用い、±1次の回折光を用いて回折格
子を作製する場合について述べる。
【0049】また、図2ないし図5において、図1と同
一部分には同一符号を付して示している。
【0050】さらに、図2においては、ストッパー8を
結像系9である2枚のレンズ91,92の間に配置して
おり、図1と異なっているが、回折格子形成体7と乾板
1との間であれば、どこに配置してもよいものである。
【0051】まず、第1ステップとして、図2および図
3に示すように、ビームスプリッターとなる回折格子形
成体7に対して、垂直にレーザービーム(波長λ)3が
入射すると、±1次以外の回折光は、レーザービーム3
の光軸に対して角度βで出射する。
【0052】その後、±1次以外の回折光(0次光であ
る透過光を含む)をマスク等(本例ではストッパー8)
を設けてカットする。
【0053】sin β=λ/d0 ここで、d0 はビームスプリッターとなる回折格子形成
体7の回折格子のピッチである。
【0054】次に、第2ステップとして、図2および図
4に示すように、結像系9のレンズ91の前側焦点位置
から入射したレーザービーム3は、レンズ91の後方で
は、光軸(図示1点鎖線)に平行に進むレーザービーム
となる。
【0055】また、光軸に平行に進むレーザービーム
は、レンズ91に入射すると、レンズ92の後ろ側焦点
位置に集束するレーザービームとなる。
【0056】なお、以上の系は、レンズ91の前側焦点
面にある像を、レンズ92の後ろ側焦点面に結像するも
のである。
【0057】この時、レンズ91にβの角度で入射した
レーザービーム3は、レンズ92をθの角度で出射す
る。
【0058】tan θ=(f1 /f2 )tan β ここで、f1 はレンズ91の焦点距離、f2 はレンズ9
2の焦点距離であり、回折格子形成体7とレンズ91と
の距離はレンズ91の焦点距離f1 に等しく、レンズ9
2と乾板1との距離はレンズ92の焦点距離f2 に等し
いとする。
【0059】次に、第3ステップとして、図2および図
5に示すように、乾板1に対して2光束が、それぞれ乾
板1の垂線に対してθの角度で入射すると、乾板1表面
に現われる干渉縞のピッチdは、以下のように表わされ
る。
【0060】d=λ/2sin θ 上述したように、本実施例の回折格子プロッターは、回
折格子を形成するための感光材料を塗布した乾板1が載
置され、当該乾板1を移動させるX−Yステージ2と、
レーザービーム3を発生するレーザー光源4と、レーザ
ー光源4からのレーザービーム3を受け、その開閉によ
って露光,非露光を行なうシャッター5と、シャッター
5からのレーザービーム3を反射するミラー6と、回折
格子が形成され、ミラー6からのレーザービーム3を回
折して3本のレーザービームに分岐する平面状の回折格
子形成体7と、回折格子形成体7により分岐されたレー
ザービームのうち、選択された所定の2本のレーザービ
ームを通過させるビーム選択手段であるストッパー8
と、ストッパー8により選択された2本のレーザービー
ムを乾板1上に集光する集光手段である2枚のレンズ9
1,92よりなる結像系9と、読み取られた画像データ
に基づいて、X−Yステージ2の移動、シャッター5の
開閉をそれぞれ制御する制御手段であるコントローラ1
0とから構成し、2本のレーザービームを干渉させるこ
とにより、回析格子を作製するようにしたものである。
【0061】従って、次のような種々の作用効果が得ら
れるものである。
【0062】(a)レーザー光源4からのレーザービー
ム3をそのまま使用しているため、光の利用効率が極め
て高く、また露光時間も短くなるため、外部からの振動
に対して強くすることが可能となる。
【0063】(b)レーザービーム3を、ビームスプリ
ッターとなる回折格子形成体7に対して垂直に入射し、
集光手段として結像系(レンズ)9を使用しているた
め、光学系の歪み、動きに対する許容度が大きい。
【0064】(c)装置のセッティングは、結像系9の
結像位置に、ビームスプリッターとなる回折格子形成体
7と乾板1(およびX−Yステージ2)を設置するだけ
でよいため、装置の調整が極めて簡便である。
【0065】(d)装置の調整が簡単で、装置の歪み等
による変動に対する許容度が大きいため、回折格子を形
成する位置精度を著しく向上させることが可能となる。
【0066】(e)装置の小型化、および自動化を図る
ことが可能となる。
【0067】(f)シャッター5の開いている時間を制
御することにより、乾板1に入射しているレーザービー
ム3の乾板1への露光時間を可変できるため、形成する
回折格子の深さ(あるいは回折格子の濃淡)を変化させ
ることが可能となる。
【0068】(g)集光手段として、種類が豊富でかつ
入手が容易、しかもコストも易いレンズからなる結像系
9を使用しているため、極めて容易に実施することが可
能となる。
【0069】尚、本発明は上述した実施例に限定される
ものではなく、次のようにしても同様に実施することが
できるものである。
【0070】(a)上記実施例では、露光を行なう場合
に、シャッター5の開いている時間を制御する場合につ
いて述べたが、これに限らず露光を行なう場合に、あら
かじめ設定した時間だけシャッター5を開くようにして
もよい。
【0071】(b)上記実施例では、集光手段である結
像系9として2個のレンズ91,92を備え、この結像
系9の焦点位置が乾板1の表面上に存在するように配置
する場合について述べたが、これに限らず結像系9とし
て1個、あるいは3個以上の複数個のレンズを備えるよ
うにしてもよい。
【0072】(c)上記実施例において、回折格子形成
体7を、入射するレーザービームの光軸に対して垂直な
面内で回転する回転ステージに取り付け、読み取られた
画像データに基づいてコントローラ10によって回転さ
せることにより、回折光の方向も回転し、したがって作
成される回折格子の角度も変化するため、任意の方向の
回折格子を精度よく、簡便に、連続して作成することが
可能となる。
【0073】特に、回転の中心とレーザービームの入射
位置が合っている必要がない、回転時にビームスプリッ
ターとなる回折格子形成体7のどの位置に入射してもよ
い、等許容度が広いという利点が得られる。
【0074】すなわち、必要条件は、ビームスプリッタ
ーとなる回折格子形成体7が回転してもレーザービーム
3が入射している、また回転はレーザービーム3の光軸
に対して垂直である、ということだけである。
【0075】図6は、回折格子形成体7の回転の様子を
示した図であり、回折格子形成体7とその回折格子形成
体7に垂直な面(この面内に、全ての回折光が存在す
る)は常に同じ関係を保ち、回折格子形成体7が回転す
れば、当該面も同じだけ回転する。
【0076】(d)上記実施例では、集光手段である結
像系9としてレンズ91,92を用いる場合について述
べたが、これに限らず結像系9としてホログラフィック
・オプティカル・エレメント(HOE)を用いるように
してもよい。
【0077】この場合には、ホログラフィック・オプテ
ィカル・エレメントは、通常のレンズ等に比べて小型で
軽く、かつレンズ等と同様の結像機能を実現することが
できるため、装置の小型化、軽量化を図ることが可能と
なる。
【0078】(e)上記実施例では、集光手段として結
像系を用いる場合について述べたが、これに限らず集光
手段としてミラーを用いるようにしてもよい。
【0079】この場合には、ミラーは非常にコストが安
いため、実施が極めて容易となる。
【0080】(f)上記実施例において、制御手段であ
るコントローラ10によって、X−Yステージ2すなわ
ち乾板1をZ方向に移動制御することにより、集光位置
をずらして、2光束が干渉する面積を制御できるため、
形成される回折格子の面積を極めて簡便に変化させるこ
とが可能となる。
【0081】(g)上記実施例において、制御手段であ
るコントローラ10によって、集光手段の集光位置、す
なわち結像系9の結像位置を移動制御し、かつX−Yス
テージ2すなわち乾板1をZ方向に移動制御することに
より、形成される回折格子の面積を極めて簡便に変化さ
せることが可能となる他、乾板1表面への2つのレーザ
ービームの入射角度θを制御できるため、任意の空間周
波数の回折格子を形成することが可能となる。
【0082】(h)上記実施例において、回折格子形成
体7を、傾斜(あおり)制御機構(例えば、光軸を含む
面に平行な面内で回転する回転ステージでもよい)に取
り付け、制御手段であるコントローラ10によって、回
折格子形成体7をレーザービーム3の光軸に対して傾斜
させるように制御することにより、回折角を変化させる
ことができるため、任意の空間周波数の回折格子を形成
することが可能となる。
【0083】この場合には、+1次と−1次の回折角度
が異なり、これらをそれぞれβ+ ,β- とし、回折格子
の傾斜角をΩとすると、以下のような式が成り立つ。
【0084】sin β+1=sin Ω−(λ/d) sin β-1=sin Ω+(λ/d) d=λ/{sin Ω(cos β+1−cos β-1)−cos Ω(si
n β+1−sin β-1)}
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ーザー光を用い、その2光束干渉によってドット状の回
折格子を作製する装置において、回折格子を形成するた
めの感光材料を塗布した乾板が載置され、当該乾板を移
動させるX−Yステージと、レーザービームを発生する
レーザー光源と、レーザー光源からのレーザービームを
受け、その開閉によって露光,非露光を行なうシャッタ
ーと、回折格子が形成され、シャッターからのレーザー
ビームを回折して3本以上のレーザービームに分岐する
回折格子形成体と、回折格子形成体により分岐されたレ
ーザービームのうち、選択された所定の2本のレーザー
ビームを通過させるビーム選択手段と、ビーム選択手段
により選択された2本のレーザービームを乾板上に集光
する集光手段と、読み取られたデータに基づいて、X−
Yステージの移動、シャッターの開閉をそれぞれ制御す
る制御手段とを備えて構成するようにしたので、装置構
成が極めて簡単で、かつ装置の調整も極めて簡便で、し
かも回折格子を精度よく連続して作製することが可能な
極めて信頼性の高い回折格子プロッターが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回折格子プロッターの一実施例を
示す全体構成図。
【図2】同実施例における作用を説明するための要部
図。
【図3】同実施例における作用を説明するための概要
図。
【図4】同実施例における作用を説明するための概要
図。
【図5】同実施例における作用を説明するための概要
図。
【図6】本発明の他の実施例を示す概要図。
【符号の説明】
1…乾板、2…X−Yステージ、3…レーザービーム、
4…レーザー光源、5…シャッター、6…ミラー、7…
回折格子形成体、8…ストッパー、9…結像系、91,
92…レンズ、10…コントローラ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザー光を用い、その2光束干渉によ
    ってドット状の回折格子を作製する装置において、 回折格子を形成するための感光材料を塗布した乾板が載
    置され、当該乾板を移動させるX−Yステージと、 レーザービームを発生するレーザー光源と、 前記レーザー光源からのレーザービームを受け、その開
    閉によって露光,非露光を行なうシャッターと、 回折格子が形成され、前記シャッターからのレーザービ
    ームを回折して3本以上のレーザービームに分岐する回
    折格子形成体と、 前記回折格子形成体により分岐されたレーザービームの
    うち、選択された所定の2本のレーザービームを通過さ
    せるビーム選択手段と、 前記ビーム選択手段により選択された2本のレーザービ
    ームを前記乾板上に集光する集光手段と、 読み取られたデータに基づいて、前記X−Yステージの
    移動、前記シャッターの開閉をそれぞれ制御する制御手
    段と、 を備えて成ることを特徴とする回折格子プロッター。
  2. 【請求項2】 前記回折格子形成体を、入射するレーザ
    ービームの光軸に対して垂直な面内で、前記読み取られ
    たデータに基づいて回転させるようにしたことを特徴と
    する請求項1に記載の回折格子プロッター。
  3. 【請求項3】 前記集光手段としては、結像手段である
    レンズを用いるようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の回折格子プロッター。
  4. 【請求項4】 前記集光手段としては、結像手段である
    ホログラフィック・オプティカル・エレメントを用いる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回折格子
    プロッター。
  5. 【請求項5】 前記集光手段としては、ミラーを用いる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の回折格子
    プロッター。
  6. 【請求項6】 前記制御手段としては、前記X−Yステ
    ージをZ方向に移動制御するようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の回折格子プロッター。
  7. 【請求項7】 前記制御手段としては、前記集光手段の
    集光位置を移動制御し、かつ前記X−YステージをZ方
    向に移動制御するようにしたことを特徴とする請求項1
    に記載の回折格子プロッター。
  8. 【請求項8】 前記制御手段としては、前記シャッター
    の開いている時間を制御するようにしたことを特徴とす
    る請求項1に記載の回折格子プロッター。
  9. 【請求項9】 前記回折格子形成体を、レーザービーム
    の光軸に対して傾斜させるようにしたことを特徴とする
    請求項1に記載の回折格子プロッター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006339359A (ja) * 2005-06-01 2006-12-14 Seiko Epson Corp 微細構造体の製造方法、電子機器
JP2009015216A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Konica Minolta Holdings Inc 干渉縞パターン形成方法、及び干渉縞パターン形成装置
JP2021193456A (ja) * 2016-05-19 2021-12-23 株式会社ニコン 露光装置、露光方法および高密度ラインのパターニングのためのeuvリソグラフィシステム

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