JP5010646B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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本発明は、過電流保護(OCP)機能を備えたスイッチング電源装置に関する。
従来、この種の過電流保護回路を備えたスイッチング電源装置として、例えば特許文献1では、図6に示す回路例が提案されている。同図において、1は一次巻線1A,二次巻線1Bおよび三次巻線1Cを有するトランス、2はスイッチング素子としてのFETで、一次巻線1A,FET2および電流検出用の抵抗3からなる直列回路が、直流電源Eの両端間に接続され、また二次巻線1Bの両端間に、整流ダイオード5と平滑コンデンサ6からなる出力回路7が接続される。
図6の回路例は、いわゆるフライバック式のスイッチング電源装置で、FET2のオン時には、直流電源Eからの入力電圧Vinが一次巻線1Aに印加され、二次巻線1Bのドット側に正極性の電圧が発生して整流ダイオード5がオフし、トランス1にエネルギーが蓄えられる一方で、FET2のオフ時には、二次巻線1Bの非ドット側に正極性の電圧が発生して整流ダイオード5がオンし、平滑コンデンサ6を充電する。この平滑コンデンサ5の端子電圧を、負荷LDに出力電圧Voutとして供給するようになっている。
一方、出力電圧Voutを安定化させるために、出力電圧Voutに応じた検出電圧を生成する出力電圧検出回路8と、基準電源12を接続した誤差増幅器13とからなる電圧制御フィードバック回路が構成される。出力電圧検出回路8は、抵抗9,10と、発光ダイオード11Aに対向してホトトランジスタ11Bを設けてなるホトカプラ11とにより構成され、出力電圧Voutを抵抗9,10で分圧してホトカプラ11の発光ダイオード11Aに印加し、所定の電源電圧Vcが印加されたホトトランジスタ11Bから、出力電圧Voutの変動に応じた検出信号を誤差増幅器13に入力するもので、誤差増幅器13は、基準電源12からの基準電圧Vr2に対する検出信号の誤差成分を生成し、これをダイオード14から比較器15に送り出す。
比較器15は、鋸歯状波発生器16からの鋸歯状波信号と前記誤差成分とを比較し、その比較出力信号をパルス駆動信号としてFET2のゲートに印加し、FET2のオン幅を制御する。それにより、出力電圧Voutが設定値より上昇すると、FET2のオン幅を狭くし、反対に出力電圧Voutが設定値より低下すると、FET2のオン幅を広くする制御を行って、出力電圧Voutの安定化を図るようにしている。
このような回路構成において、負荷LDに供給する出力電流Iout(負荷電流)を、抵抗3によりFET2に流れる電流として検出し、抵抗3の両端に発生する電圧を抵抗18を介してコンデンサ19を充電し、そのコンデンサ19の端子電圧を電流検出電圧として、これを比較器20により基準電源21からの基準電圧Vr1と比較する。そのため、出力電流Ioutが過電流状態となると、比較器20からの出力信号がダイオード17を介して比較器15に入力され、この比較器15からのパルス駆動信号は、あたかも出力電圧Voutが上昇した場合のようにFET2のオン幅を狭くして、出力電圧Voutを垂下させる。
即ち、負荷電流が定格電流以下の場合は、誤差増幅器13の出力信号に従ってFET2のオン幅を制御して、出力電圧Voutが一定となるように制御する一方、負荷電流が定格電流を超えた過電流状態となると、比較器20の出力信号に従ってFET2のオン幅を狭くして、出力電圧Voutが垂下するように制御するものである。
ここで、過電流保護動作時における出力電流Ioutと出力電圧Voutとの関係を、図7に示す。同図において、出力電流Ioutが定格電流Ioを超えると、トランス1の一次巻線1Aに接続したFET2のオン幅を狭くして、出力電圧Voutを垂下させる。仮に図6の回路例において、三次巻線1Cと、ダイオード22と、コンデンサ23と、抵抗24とによる垂下特性補正回路25が設けられていなければ、出力電圧Voutは図7の点線V1に示すように、緩やかな傾きのへの字特性で垂下する。しかし、その場合は過電流保護動作時に大きな電力が出力されることになり、スイッチング電源装置の各素子に大きな負担が掛かる。
逆に、図7の点線V3に示すようなフの字特性で出力電圧Voutが垂下すると、特に複数台のスイッチング電源装置を並列運転する場合などに、出力電圧が発振するなどの誤動作を引き起こす。
そこで図6に示す回路例では、トランス1の三次巻線1Cに誘起した電圧をダイオード22を介してコンデンサ23に充電し、コンデンサ19の端子電圧からコンデンサ23の端子電圧を差し引いた電圧と、基準電源21からの基準電圧Vr1とを比較器20により比較している。これにより、負荷電流が増大して過電流状態となり、抵抗3の両端に発生する電圧が上昇して、コンデンサ19の端子電圧からコンデンサ23の端子電圧を差し引いた電圧が基準電圧Vr1を上回ると、比較器20から比較器15への出力信号によってFET2のオン幅を狭め、その後、三次巻線1Cの誘起電圧が低下するのに伴い、コンデンサ19の端子電圧からコンデンサ23の端子電圧を差し引いた電圧が基準電圧Vr1をさらに上回ると、FET2のオン幅をさらに狭くして、図7の実線V2に示すような傾きの急峻なへの字特性で垂下させる理想的な定電流垂下特性が得られる。
特許第3561878号公報明細書
上述した図6の回路例では、出力電圧Voutを監視して、これを制御するフィードバック回路の他に、トランス1の三次巻線1Cを設け、この三次巻線1Cに垂下特性補正回路25を接続して、過電流保護動作時における出力電圧Voutの垂下特性を補正しているので、回路構成が複雑になる。
こうした問題を回避するには、三次巻線1Cに発生した電圧を利用して、出力電圧Voutを制御するための検出電圧を生成することが考えられる。しかし、図6に示す回路図では、コンデンサ19の端子電圧からコンデンサ23の端子電圧を差し引くために、これらのコンデンサ19,23を並列接続し、コンデンサ23の正極をグランドに接地して、負極にマイナスの電圧を発生させている。そのため、コンデンサ23の端子電圧をそのまま出力電圧Voutの制御に利用することができない。
また、特許文献1では別な回路例として、図8に示すように、抵抗31,32と、ダイオード33と、トランジスタ34と、電圧源35を、図5の垂下特性補正回路25に付加し、過電流保護動作時に出力電圧Voutひいては三次巻線1Cに発生する電圧が低下すると、ダイオード33およびトランジスタ34をオンにして、電圧源35から抵抗24を介してコンデンサ19の端子電圧へ充電し、図6と同様の機能を果たすものも提案されている。
この場合、コンデンサ23に着目すれば、グランドに接地した負極を基準として、出力電圧Voutに比例した電圧を生成することができる。しかし、別な電圧源35のための部品追加が必要となり、やはり回路構成の複雑さを回避できない。
それ以外にも、特許文献1では種々の回路例が示されてはいるが、何れも過電流保護動作用に設けたコンデンサ19の端子電圧を補正するために負電圧などの電圧源が必要になり回路構成が複雑になってしまう。
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、簡単な回路構成でありながら、過電流保護動作時に理想的な定電流垂下特性を得ることができるスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
本発明のスイッチング電源装置は、上記目的を達成するために、一次巻線,二次巻線および三次巻線を有するトランスと、前記一次巻線に入力電圧を断続的に印加させるスイッチング素子と、前記二次巻線に誘起した電圧を整流平滑して負荷に出力電圧を供給する出力回路と、前記三次巻線に発生する電圧を用いて、前記出力電圧に応じた第1の検出値を生成する電圧検出回路と、前記第1の検出値に基づき前記出力電圧が安定化するように、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する電圧安定化回路と、前記負荷を流れる電流に応じた第2の検出値を生成する電流検出回路と、前記第1の検出値を基準値に重畳させて、過電流保護のしきい値を生成する垂下特性補正回路と、前記第2の検出値が前記しきい値を超えると、過電流状態として前記スイッチング素子のオン幅を狭めて前記出力電圧を垂下させる過電流保護回路と、起動時に充電される容量性素子と、を備え、前記過電流保護回路は、前記容量性素子が充電される電圧値に応じて前記スイッチング素子のオン幅を広げると共に、前記第2の検出値が前記しきい値を超えると、過電流状態として前記容量性素子を放電し、前記スイッチング素子のオン幅を狭めて前記出力電圧を垂下させる構成としている
さらに前記垂下特性補正回路は、前記第1の検出値の生成ラインに一端を接続する第1の抵抗と、前記基準値の生成ラインに一端を接続する第2の抵抗とにより構成され、前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端との接続点で、前記しきい値を生成するように構成される。
本発明によれば、トランスの三次巻線に発生する電圧を利用することで、出力電圧に応じた第1の検出値を生成し、この第1の検出値に基づいて、出力電圧を安定化させる制御を行なうことができ、また負荷を流れる電流が増加して、電流検出回路で生成した第2の検出値が過電流保護のしきい値を超えると、スイッチング素子のオン幅を狭めて出力電圧を垂下させる過電流保護の動作を開始する。この場合の過電流保護のしきい値は、基準値に第1の検出値を重畳したものであるので、過電流保護動作に伴い出力電圧が低下すると、しきい値も同様に低下して、スイッチング素子のオン幅をさらに狭めることができる。
また、過電流保護のしきい値を生成するに際し、ここでは第2の検出値から第1の検出値を差し引くのではなく、基準値に第1の検出値を重畳させている。つまり、過電流保護が動作するのに伴い出力電圧が低下した時に、それに見合う値を差し引くための回路構成や電圧源が不要になり、回路構成を簡単にできる。したがって、簡単な回路構成でありながら、過電流保護動作時に理想的な定電流垂下特性を得ることができる。
さらに、過電流保護回路に容量性素子を付加し、起動時にこの容量性素子を充電して、スイッチング素子のオン幅を広げるようにするだけで、スイッチング電源装置としていわゆるソフトスタートの機能を簡単に持たせることができる。
しかも、僅か2個の抵抗によって垂下特性補正回路を構成できることになり、極めて簡単な回路構成で、過電流保護動作時に理想的な定電流垂下特性を得ることが可能になる。
本発明の好ましい実施例におけるスイッチング電源装置の回路図である。 同上、制御用ICおよびその周辺の回路図である。 図1の回路図で垂下特性補正回路が設けられていない場合において、全ての素子に遅れのない理想状態でのスイッチング素子の電流波形を示したグラフである。 図1の回路図で垂下特性補正回路が設けられていない場合において、電流検出やスイッチング素子の駆動に遅れがある状態でのスイッチング素子の電流波形を示したグラフである。 同上、図1の回路図におけるスイッチング素子の電流波形を示したグラフである。 従来例におけるスイッチング電源装置の回路図である。 過電流保護動作時における出力電流と出力電圧との関係を示すグラフである。 別な従来例におけるスイッチング電源装置の回路図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。従来例と同一箇所には同一符号を付し、共通する箇所の説明は重複を避けるために極力省略する。
図1は、本発明の好ましい実施例を示すスイッチング電源装置の回路図である。同図において、トランス1の一次巻線1Aと、スイッチング素子としてのFET2と、電流検出用の抵抗3とからなる直列回路は、直流電源Eの両端間に接続され、制御部たる制御用IC41の出力端子OUTから、FET2の制御端子であるゲートに、PWM(パルス幅変調)制御されたパルス駆動信号が与えられるようになっている。また従来例とは異なり、ここではフォワード式のスイッチング電源装置として、整流ダイオード42と、転流ダイオード43と、チョークコイル44と、平滑コンデンサ45とによる出力回路46が、トランス1の二次巻線1Bに接続され、平滑コンデンサ45の両端間に負荷LDが接続される。FET2は他の制御端子つき半導体素子を用いてもよく、また電流検出器として、抵抗3の代わりに例えばカレントトランスなどを用いてもよい。その他、整流ダイオード42や転流ダイオード43を、FET2のスイッチングに同期して動作するFETなどの整流素子や転流素子でそれぞれ構成してもよい。
前記トランス1は、従来例と同様に一次巻線1Aや二次巻線1Bと電磁気的に結合する三次巻線1Cを備えているが、ここでは三次巻線1Cに発生する電圧を利用して、出力電圧Voutに比例した検出電圧を生成する出力電圧検出回路48が、平滑コンデンサ45の両端間にではなく三次巻線1Cに接続される。出力電圧検出回路48は、ダイオード51,52と、チョークコイル53と、平滑コンデンサ54とからなり、これらの各素子は、二次巻線1Bと負荷LDとの間に設けられる出力回路46と同じ接続構成を有する。したがって、平滑コンデンサ54の端子電圧Vxは自ずと出力電圧Voutに比例したものになり、二次巻線1Bと三次巻線1Cとの巻数比によって、例えば直流5Vの出力電圧Voutに対して直流9Vの端子電圧Vxを平滑コンデンサ54で生成することができる。
制御用IC41は、前記出力端子OUTの他に、電源端子VCCと、グランド端子GNDと、入力端子INと、基準電圧端子REFと、過電流保護端子OCPとを各々備えている。入力端子INには、前記平滑コンデンサ54の両端電圧Vxを抵抗55,56で分圧した電圧が供給される。この電圧は、出力電圧Voutに比例した検出電圧に相当するもので、抵抗55,56を設けずに、平滑コンデンサ54の両端電圧Vxを直接入力端子INに供給してもよい。
また、平滑コンデンサ54の一端と接地ラインとの間には、IC動作の為のVCCと出力電圧検出の為のC54の電圧Vxを分離する抵抗57が接続され、その抵抗57とコンデンサ58の接続点の電圧が前記電源端子VCCに供給されると共に、接地ラインがグランド端子GNDに接続される。電源端子VCCとグランド端子GNDとの間に所定の電圧を印加することで、制御用IC41はその内部で高精度の基準電圧VREFを生成し、これを基準電圧端子REFから出力する。ここでの基準電圧VREFは、例えば直流2Vである。
本実施例では、平滑コンデンサ54の端子電圧Vxと、基準電圧端子REFからの基準電圧VREFが、各々抵抗59,60を介して重畳され、この重畳した過電流保護のしきい電圧が、比較器20に入力される点が特に注目される。つまり抵抗3の両端電圧は、そのまま比較器20の非反転入力端子に入力される一方で、基準電圧VREFと平滑コンデンサ54の端子電圧Vxが重畳された上で、接地ラインとの間に抵抗85を接続した比較器20の反転入力端子に入力されており、端子電圧Vxは単に出力電圧Voutの安定化制御のみならず、過電流保護が動作するしきい値の補正にも用いられている。比較器20は、この重畳した過電流保護のしきい電圧と抵抗3の両端電圧とを比較して、過電流保護のしきい電圧に対して抵抗3の両端電圧が上回ったら、過電流保護端子OCPに出力信号を送り出すようにしている。
制御用IC41は、過電流保護端子OCPに出力信号が入力されない場合は、出力電圧Voutに依存した入力端子INに印加される電圧に基づいて、FET2のゲートに供給するパルス駆動信号のオン幅を決定する出力電圧制御回路としての機能と、過電流保護端子OCPに出力信号が入力されると、入力端子INに印加される電圧に優先して、FET2のオン幅を狭くして、出力電圧Voutを垂下させる過電流保護回路としての機能を備えている。
図2は、本実施例での過電流保護回路をさらに詳しく示したものである。同図において、ここでの制御用IC41はいわゆるソフトスタート機能を備えており、当該機能を実現するために、制御用IC41にはソフトスタート端子CSが設けられる。また制御用IC41の内部には、前記基準電圧VREFを生成する電圧生成器71と、誤差増幅器72と、比較器73と、鋸歯状のランプ電圧を生成するランプ波発生器74が設けられる。本実施例では過電流保護のために、ソフトスタート端子CSの機能を利用する。
誤差増幅器72は、平滑コンデンサ54の両端電圧Vxを抵抗55,56で分圧して得た出力電圧Voutの検出電圧と、電圧生成器71からの基準電圧VREFとを差動増幅するもので、基準電圧VREFに対する検出信号の誤差成分を生成して、これを比較器73に送り出す。比較器73は、誤差増幅器72からの出力電圧と、ソフトスタート端子CSに供給される電圧と、ランプ波発生器74からのランプ電圧とを比較し、ランプ電圧が誤差増幅器72からの出力電圧とソフトスタート端子CSの両方よりも低い場合に、出力端子OUTからのパルス駆動信号をオンにするものである。
一方、前記ソフトスタート端子CSにはコンデンサ75が接続され、起動時に電流源76からの電流供給により、コンデンサ75を長い時定数で充電して、ソフトスタート端子CSの電位を緩やかに上昇させ、FET2へのパルス駆動信号をオンできる期間を徐々に広げるソフトスタートを行なう。またその他に、コンデンサ75の両端間には放電用の抵抗77と、比較器20からの出力信号を受けてオンするスイッチ素子78がそれぞれ接続される。なお、本実施例ではスイッチ素子78としてNPN型トランジスタを用いているが、別なFETなどの半導体素子を用いてもよい。
比較器20は、同特性のPNP型トランジスタ81,82と、基準電圧VREFと各トランジスタ81,82のエミッタとの間に接続する抵抗83と、トランジスタ81のコレクタと接地ラインとの間に接続する抵抗84とにより構成される。またトランジスタ81のベースと接地ラインとの間には、別な抵抗85が接続される。そして、前記過電流保護のしきい電圧がトランジスタ81のベースに印加される一方で、抵抗3の両端電圧がトランジスタ82のベースに印加され、それらを差動増幅した電圧が、トランジスタ81のコレクタと抵抗84の接続点から、スイッチ素子78のベースに与えられる。
次に、上記構成についてその作用について説明する。先ず、定常時の動作から説明すると、図1において、制御用IC41の出力端子OUTからFET2のゲートに与えられるパルス駆動信号によって、FET2がスイッチング動作することにより、トランス1の一次巻線1Aに入力電圧Vinが断続的に印加される。これにより、FET2のオン時に直流電源Eからの入力電圧Vinが一次巻線1Aに印加され、二次巻線1Bのドット側に正極性の電圧が発生すると、整流ダイオード42がオンし、転流ダイオード43がオフすることで、二次巻線1Bからチョークコイル44を通して平滑コンデンサ45にエネルギーが送り出され、FET2のオフ時になると、今度は二次巻線1Bの非ドット側に正極性の電圧が発生し、整流ダイオード42がオフし、転流ダイオード43がオンすることで、それまでチョークコイル44に蓄えられていたエネルギーが、平滑コンデンサ45に送り出されて、所定の出力電圧Voutが負荷LDに供給される。
また、出力電圧Voutを安定化させるために、トランス1の三次巻線1Cに接続した出力電圧検出回路48によって、出力電圧Voutに比例した電圧Vxが発生し、その電圧Vxを抵抗55,56で分圧して得た検出電圧が、制御用IC41の入力端子INに供給される。
抵抗3の両端間には、トランス1の一次巻線1Aを流れる電流に比例した電圧が発生し、この電圧が比較器20に入力される。比較器20にはその他に、制御用IC41内で生成した基準電圧VREFと、前記出力電圧検出回路48で得られた電圧Vxに応じて変動する過電流保護のしきい電圧が入力されるが、定常時にはこのしきい電圧よりも抵抗3の両端電圧が低く、比較器20から出力信号は発生しない。したがって、制御用IC41は、入力端子INに供給される検出電圧と基準電圧VREFとの誤差成分を誤差増幅器72で生成し、その誤差成分とランプ波発生器74からのランプ電圧とを比較器73で比較して、最終的に出力電圧Voutが上昇するにしたがってパルス幅が狭くなるようなパルス駆動信号をFET2のゲートに供給する。こうして定常時には、抵抗3で検出される一次巻線1Aの電流値に依存することなく、三次巻線1Cから出力電圧検出回路48で得られた電圧Vxに基づいて、出力電圧Voutの安定化制御が行なわれる。
一方、負荷LDへの出力電流Ioutが増大していわゆる過電流状態になると、トランス1の一次巻線1Aに流れる電流も増大して、抵抗3の端子電圧が上昇する。そして、前記過電流保護のしきい電圧よりも、抵抗3の端子電圧が高くなると、比較器20からHレベルの出力信号が発生してスイッチ素子78がオンし、コンデンサ75を放電してソフトスタート端子CSの電圧レベルを下げる。そのため制御用IC41は、ソフトスタート端子CSの電圧レベルとランプ波発生器74からのランプ電圧との比較結果により、出力端子OUTからFET2のゲート2に供給するパルス駆動信号のオン幅を狭めて、出力電圧Voutを垂下させる過電流保護動作を行なう。
このような過電流検出による制御が開始されると、トランス1の二次巻線1Bや三次巻線1Cに誘起される電圧も下がり、前記過電流保護のしきい電圧は過電流保護の動作開始時に比べて低下する。したがって、抵抗3の両端間がそれまでよりも低い電圧レベルで過電流保護のしきい電圧に達し、その時点で比較器20からHレベルの出力信号が発生することになるので、FET2のゲート2に供給するパルス駆動信号のオン幅は一層狭まり、結果的に前記図7の実線V2で示したような理想的な定電流垂下特性を得ることができる。
図3〜図5は、FET2のドレイン・ソース間電流Ids2と、過電流保護動作のしきい値Ithとの関係を示すものである。図1における回路例で、しきい電圧に重畳する抵抗59が設けられていない場合、抵抗3からの電流検出に遅れがなければ、図3の左側の波形に示すように、FET2へのパルス駆動信号がオンし、FET2のドレイン・ソース間電流Ids2が増加して、その電流Ids2が基準電圧Vr1で設定されるしきい値Ithに達すると、過電流保護動作が作用してパルス駆動信号がオフする。このとき点線で示したように、FET2がターンオフする瞬間の電流Ids2の値と、FET2がターンオンする瞬間の電流Ids2の値とを結んだ三角状の波形が、出力インダクタに相当するチョークコイル44を流れる電流の波形に近似する。一次巻線1Aを流れる電流には、トランス1の励磁電流も含まれているが、実際はチョークコイル44を流れる電流よりも十分小さく、上述した三角波の平均値Iaveが、出力電流Ioutをトランス1の一次巻線1Aと二次巻線1Bの巻数比で換算した値となる。
ここで、図3の右側の波形に示すように、過電流状態からさらに負荷LDの抵抗値が小さくなると、過電流保護が動作してパルス駆動信号のオン期間が短くなり、出力電圧Voutが低下する。このとき、出力電流Ioutの一次換算値に相当する三角波の平均値Iaveは僅かに上昇し、図7の実線V2に示すように、出力電圧Voutは傾きの急峻なへの字特性で垂下する。
しかし実際は、抵抗3による電流検出からパルス駆動信号をオフにするまでには、ノイズを除去するためのローパスフィルタや、比較器20や、制御用IC41や、FET2の駆動回路などによる遅れで、図4の左側の波形に示すように、FET2のドレイン・ソース間電流Ids2がしきい値Ithを超えても、パルス駆動信号は直ちにオフにならない。特に抵抗59が設けられておらず、基準電圧VREFによってしきい値Ithを固定した場合には、過電流保護動作時にパルス駆動信号のオン幅が狭まると、出力電流Ioutが大きくなり、図7の点線V1に示すように、出力電圧Voutは傾きの緩やかな傾きのへの字特性で垂下する。
これに対して図1に示すように、抵抗59を付加して、抵抗59,60による垂下特性補正回路を構成した場合には、仮に電流検出からパルス駆動信号をオフにするまでに遅れがあったとしても、図5に示すように、過電流保護動作時には出力電圧Voutが低下するのに応じて、比較器20に入力するしきい電圧を下げ、過電流保護動作の電流しきい値Ithを下げるので、出力電流Ioutを効果的に低下させて、図7の実線V2に示すような理想的な定電流垂下特性を得ることができる。
以上のように本実施例では、入力電圧Vinを出力電圧Voutに変換する電力伝送手段として、一次巻線1A,二次巻線1Bおよび三次巻線1Cを有するトランス1と、一次巻線1Aに入力電圧Vinを断続的に印加させるFET2と、二次巻線1Bに誘起した電圧を整流平滑して負荷LDに出力電圧Voutを供給する出力回路46とを備え、三次巻線1Cの端子間に発生する電圧を用いて、出力電圧Voutに応じた第1の検出値としての電圧Vxを生成する電圧検出回路としての出力電圧検出回路48と、前記電圧Vxに基づき出力電圧Voutが安定化するように、FET2のスイッチング動作を制御する電圧安定化回路としての誤差増幅器72や比較器73と、負荷LDを流れる電流に応じた第2の検出値として、その端子間に電圧を生成する電流検出回路としての抵抗3と、出力電圧検出回路48からの電圧Vxを基準値である基準電圧VREFに重畳させて、過電流保護のしきい値であるしきい電圧を生成する垂下特性補正回路としての抵抗59,60と、抵抗3の端子電圧が前記しきい電圧を超えると、過電流状態としてFET2のオン幅を狭めて出力電圧Voutを垂下させる過電流保護回路としての比較器20や比較器73を備えている。
このようにすると、トランス1の三次巻線1Cに発生する電圧を利用することで、出力電圧Voutに応じた電圧Vxを生成し、この電圧Vxに基づいて、出力電圧Voutを安定化させる制御を行なうことができ、また負荷LDを流れる電流が増加して、抵抗3で生成したその両端電圧が過電流保護のしきい電圧を超えると、FET2のオン幅を狭めて出力電圧Voutを垂下させる過電流保護の動作が開始する。この場合の過電流保護のしきい値は、基準電圧VREFに出力電圧検出回路48からの電圧Vxを重畳したものであるので、過電流保護動作に伴い出力電圧Voutが低下すると、しきい値も同様に低下して、FET2のオン幅をさらに狭めることができる。
また、過電流保護のしきい電圧を生成するに際し、ここでは抵抗3の両端電圧から出力電圧Voutに応じた電圧Vxを差し引くのではなく、基準電圧VREFに出力電圧検出回路48からの電圧Vxを重畳させている。つまり、過電流保護が動作するのに伴い出力電圧Voutが低下した時に、それに見合う値を差し引くための回路構成が不要になり、回路構成を簡単にできる。したがって、簡単な回路構成でありながら、過電流保護動作時に理想的な定電流垂下特性を得ることができる。
また本実施例では、起動時に充電される容量性素子としてのコンデンサ75を備え、過電流保護回路としての制御用IC41に組み込まれた比較器73は、コンデンサ75が充電される電圧値に応じてFET2のオン幅を広げると共に、抵抗3の両端電圧がしきい電圧を超えると、比較器20が過電流状態としてコンデンサ75を放電し、FET2のオン幅を狭めて出力電圧Voutを垂下させている。
このように、過電流保護回路にコンデンサ75を付加し、起動時にこのコンデンサ75を充電して、FET2のオン幅を広げるようにするだけで、スイッチング電源装置としていわゆるソフトスタートの機能を簡単に持たせることができる。
さらに、ここでの垂下特性補正回路は、特に電圧Vxの生成ラインに一端を接続する抵抗59と、基準電圧VREFの生成ラインに一端を接続する別な抵抗60とにより構成され、抵抗59の他端と抵抗60の他端との接続点で、前記過電流保護のしきい電圧を生成するように構成される。
こうすると、僅か2個の抵抗59,60によって垂下特性補正回路を構成できることになり、極めて簡単な回路構成で、過電流保護動作時に理想的な定電流垂下特性を得ることが可能になる。
なお本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、図1ではフォワード式のスイッチング電源装置を提示したが、フライバック式や、その他の方式の少なくともトランス1に三次巻線1Cを備えた絶縁型のスイッチング電源装置であってもよい。したがって、出力回路46や出力電圧検出回路48は、図1に示した回路例に限定されない。
1 トランス
1A 一次巻線
1B 二次巻線
1C 三次巻線
2 FET(スイッチング素子)
3 抵抗(電流検出回路)
20 誤差増幅器(過電流保護回路)
41 制御用IC(電圧安定化回路,過電流保護回路)
46 出力回路
48 出力電圧検出回路(電圧検出回路)
59 抵抗(第1の抵抗,垂下特性補正回路)
60 抵抗(第2の抵抗,垂下特性補正回路)
72 誤差増幅器(電圧安定化回路)
73 比較器(電圧安定化回路,過電流保護回路)
75 コンデンサ(容量性素子)
REF 基準電圧端子(端子)
LD 負荷

Claims (2)

  1. 一次巻線,二次巻線および三次巻線を有するトランスと、
    前記一次巻線に入力電圧を断続的に印加させるスイッチング素子と、
    前記二次巻線に誘起した電圧を整流平滑して負荷に出力電圧を供給する出力回路と、
    前記三次巻線に発生する電圧を用いて、前記出力電圧に応じた第1の検出値を生成する電圧検出回路と、
    前記第1の検出値に基づき前記出力電圧が安定化するように、前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する電圧安定化回路と、
    前記負荷を流れる電流に応じた第2の検出値を生成する電流検出回路と、
    前記第1の検出値を基準値に重畳させて、過電流保護のしきい値を生成する垂下特性補正回路と、
    前記第2の検出値が前記しきい値を超えると、過電流状態として前記スイッチング素子のオン幅を狭めて前記出力電圧を垂下させる過電流保護回路と、
    起動時に充電される容量性素子と、を備え、
    前記過電流保護回路は、前記容量性素子が充電される電圧値に応じて前記スイッチング素子のオン幅を広げると共に、前記第2の検出値が前記しきい値を超えると、過電流状態として前記容量性素子を放電し、前記スイッチング素子のオン幅を狭めて前記出力電圧を垂下させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 前記垂下特性補正回路は、前記第1の検出値の生成ラインに一端を接続する第1の抵抗と、前記基準値の生成ラインに一端を接続する第2の抵抗とにより構成され、前記第1の抵抗の他端と前記第2の抵抗の他端との接続点で、前記しきい値を生成することを特徴とする請求項記載のスイッチング電源装置。
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