JP5010152B2 - 物品の繰出機構及び分離送給装置 - Google Patents
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例えば、特許文献1では、ボルトを規定数量取り出す装置が記載されており、この装置には、ホッパに無作為に入れられたボルトを一つずつ所定の姿勢で整列させる整列機構と、整列されたボルトを規定数量だけ分離して別容器へ送給する分離送給機構が備えられている。
そこで、ブリッジを崩壊させるために、振動を与える手法が広く採用されている。この場合、装置が振動するために、騒音が発生することがあった。
図1は本発明の一実施例に係る分離送給装置の側面図、図2は分離送給装置の内部構造を示す側断面図、図3は分離送給装置の正面図である。図4は繰出部及び受取部の図1におけるY方向矢視図、図5は繰出部の構造を示す正面斜視図である。図6は供給部の物品の流れを示す図、図7は繰出部の物品の流れを示す図である。図8は分離送給装置の制御構成を示すブロック図、図9は制御装置による制御の流れ図、図10は繰出部において物品が個々に分離される様子を説明する図、図11は搬送面の別形態を示す図である。
図1乃至図4に示すように、分離送給装置10には、大概して、ホッパ11に投入された物品Pを後述する繰出部8へ供給する供給部9と、該供給部9から送られて来た物品Pを一つずつ後述する受取部7へ送り出す繰出機構を備える繰出部8と、該繰出部8から送られてきた物品Pの数量をカウントしながら所定数量だけ受け取る受取部7と、分離送給装置10の動作を制御する制御部6とが具備される。
前記供給部9は、物品Pが無作為に投入される保持容器としてのホッパ11と、該ホッパ11内に設けられた撹拌手段としてのスクリュー12とで構成される。
このスクリュー12は、ホッパ11内に突出するように設けられ、回転することによってホッパ11に投入され堆積している物品Pを攪拌し、ホッパ11内部での物品Pによるブリッジの形成を防止する機能を有する。また、前記スクリュー12は、攪拌翼12bにより物品Pを巻き込みながら回転することによって、ホッパ11から繰出部8へ物品Pを送り出す機能を有する。
前記繰出部8は、筐体21と、該筐体21内に構成された繰出機構とで構成される。
前記繰出機構は、物品Pを一つずつ搬送して繰り出すための機構であって、繰出部材としてのコイル22と、搬送路23を形成する搬送面23aと、撹拌手段としてのスクリュー24と、還流路25を形成する還流面25a等で構成される。
前記筐体21の上部には前記ホッパ11が連結され、該筐体21の上面にはホッパ11の下部開口11bに連通する開口が設けられる。ホッパ11の下部開口11bを通じて、筐体21内に物品Pが投入される。
この『繰出部8における物品Pの搬送方向』は、下方から上方へ向かう傾きθを有する或一方向である。よって、搬送路23を形成する搬送面23aは、繰出部8における物品Pの搬送方向に沿って下方から上方へ向かう傾きθを有する。
なお、搬送面23aの傾きθは、略30度前後の物品Pに応じた適宜角度とすることができ、前述の通り筐体21とステー51との相対角度を変化させることにより、調整することができる。
上記繰出部8では、繰出部8の筐体21内に投入された物品Pが、搬送面23a上を該搬送路23の下端部から上端部まで搬送されたのち、シュータ47上を滑落するうちに筐体21に設けられた送給開口21bを通過して、受取部7に送給される。
下点である円弧状とされる。つまり、搬送面23aの搬送方向と略直交する断面形状は、略180度(円の最下点)から始まる円弧状とされ、該搬送面23aの搬送方向と略直交する断面の略最下点、及び、搬送面23aの略鉛直方向断面の最下点は、該搬送面23aの一方の側端に位置することとなる。以下、この搬送面23aの一方の側端を、『搬送面端23c』と記載する。
そして、繰出部8の物品Pの搬送方向と略直交する断面において、コイル22の最下点の下方には、搬送面端23cが位置することとなる。
また、前記コイル22は、搬送面23aと同様に、その軸方向が繰出部8における物品Pの搬送方向に沿った傾きθを有する。
なお、コイル22の巻き数は数条あれば十分であるが、コイル22の巻き数や、条間などは、分離送給装置10にて送給される物品Pの形状に応じて定めることが望ましい。
前述の通り傾斜θを有する搬送面23a上の物品Pは、コイル22に当接する位置で保持され、コイル22が回転することによって、コイル22に押し上げられ搬送路23を上昇する。
また、還流面25aと搬送面23aの搬送面端23cとの間は、搬送面端23cから還流面25aへ物品Pを速やかに転落させるための斜面(還流斜面16)とされる。なお、搬送面23aと、還流面25aと、これらを繋ぐ還流斜面16とは、物品Pが滑らかに転落するように、一体的に形成されることが望ましい。
上述の構成において、搬送面23aの搬送面端23cから落脱し、搬送路23から外れた物品Pは、還流斜面16に沿って還流面25aまで転落して還流路25に乗り、更に、還流面25a上を降下して、搬送路23の下端部近傍に至る。
このスクリュー24にて還流路25が攪拌されることによって、還流路25の物品Pが搬送路23の下端部近傍まで移動する動きが促進され、また、還流路25の物品Pによって該還流路25にブリッジが形成されることが抑制される。
なお、スクリュー24の攪拌翼24bの形状及びスクリュー24の回転方向は、還流路25上の物品Pを下降させる方向に定められる。
前記コイル22の下端部は、駆動手段としての電動モータ53の出力軸53aに連結される。すなわち、コイル22は、モータ53にて回転駆動される。なお、モータ53は、後述する制御装置60に電気的に接続され、コイル22の回転速度は、該モータ53の出力軸53aの回転速度を変化させることにより調整される。
また、前記スクリュー24の回転軸24aに設けられた従動プーリ29と、モータ53の出力軸53aに設けられた駆動プーリ26との間に動力伝達ベルト30が巻回されて、スクリュー12が回転駆動される。
なお、スクリュー12及びスクリュー24の回転速度は、駆動プーリ26・27、従動プーリ13・29の径の大きさを変化させることにより調整される。
前記受取部7は、前記繰出機構にて一つずつ繰り出しながら搬送されてきた物品を受け取る受取容器である受け皿41と、カウンタセンサ42と、リミットスイッチ45等で構成される。
前記受け皿41は、筐体21にヒンジ43を介して回動可能に取り付けられた支持板44に固定される。該支持板44は上方に回動するように付勢される。
前記制御部6は、制御装置60にて構成される。
制御装置60は、図8に示すように、カウンタセンサ42、リミットスイッチ45、及び、分離送給装置10への電力供給のON・OFFを切り換える電源スイッチ48(図3)からの検出信号を受けて、モータ53の出力軸53aの駆動又は停止の切替や、出力軸53aの回転速度の調整等の、制御を行う制御手段である。
制御装置60では、電源スイッチ48がONとなったことを検出すると(S1)、モータ53に制御信号を送り、出力軸53aを回転させるとともに(S2)、カウントをクリアしたうえで(S3)、カウンタセンサ42による検出を開始する(S4)。
上記制御装置60による(S2)〜(S7)の制御は、電源スイッチ48がOFFとなるまで行われる(S8)。
下する。
そして、繰出部8において、図7に示すように、搬送路23の下端部に落下した物品Pは、回転するコイル22に巻き込まれて、搬送路23を上昇する。
すなわち、物品Pが搬送路23を上昇するうちに、コイル22を構成するコイルの一つの条間に存在する物品Pは、多くとも一つとなる。
よって、物品Pは個々に分離されて一つずつ受取部7へ順次送給され、この結果、同一時に受取部7の受け皿41が受け取る物品Pは多くとも一つとなる。
上述のように、供給部9、繰出部8の搬送路23を順に通じた物品Pは、各物品Pが一つ一つ分離された状態で、所定数量の物品Pが受取部7に溜まるまで、順次受取部7へ送給される。このようにして、分離送給装置10では、ホッパ11にある多数の物品Pから、所定数量のみを分離して取り出すことができる。
例えば、ボルトのように多くの凹凸を有する形状のもの、ナットのように孔を有する形状のもの、角柱状のもの等、コイル22の条間に嵌るものであれば、繰出部8にて一つずつ繰り出すことができる。
さらに、物品Pは、例えば、金属、樹脂、セラミックス等のどのような材料で成るものであっても、繰出部8にて一つずつ繰り出すことができる。
例えば、分離送給装置10に供給部9としてのホッパ11を備えずに、直接繰出部8の筐体21に物品Pを投入することもできる。また、例えば、分離送給装置10の受取部7は、カウンタセンサ42やリミットスイッチ45を備えずに、受け皿41のみを備えたものとすることもできる。
7 受取部
8 繰出部
9 供給部
10 分離送給装置
11 ホッパ
12 スクリュー(攪拌部材)
21 筐体
22 コイル(繰出部材)
23 搬送路
23a 搬送面
24 スクリュー(攪拌部材)
25 還流路
25a 還流面
41 受け皿
42 カウンタセンサ
45 リミットスイッチ
Claims (6)
- 物品を一つずつ繰り出しながら搬送する物品の繰出機構において、
物品の搬送方向を下方から上方へ向かう或一方向とし、
前記搬送方向に伸延し物品の搬送路を形成する搬送面と、
前記搬送方向を軸方向とするとともに、その外周面が前記搬送面に対峙又は面接しながら回転するコイルとを設け、
前記搬送方向と略直交する断面において、前記コイルの最下点の下方に搬送面の一方の側端を配置するととともに、該搬送面の一方の側端を搬送面の最下点として、前記搬送面の一方の側端から物品を落脱可能とすることを特徴とする、
物品の繰出機構。 - 前記搬送路から落脱した物品を該搬送路の下端部へ搬送する還流路を、該搬送路に並設し、
前記搬送面の一方の側端と還流面とを連続させるとともに、
前記搬送方向と略直交する断面において、該還流路を形成する還流面を前記搬送面より低い位置に設けることを特徴とする、
請求項1に記載の物品の繰出機構。 - 前記還流路に、
該還流路にある物品を攪拌するための攪拌部材を設けたことを特徴とする、
請求項2に記載の物品の繰出機構。 - 前記請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の物品の繰出機構と、
前記コイルを回転駆動する駆動手段と、
前記繰出機構にて一つずつ繰り出しながら搬送される物品を受け取る受取容器と、
該受取容器に搬送される物品の数量を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出信号を受けて、物品の数量が所定数量に達すれば前記駆動手段によるコイルの回転駆動を停止させる制御手段とを、
備えることを特徴とする、物品の分離送給装置。 - 前記請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の物品の繰出機構と、
前記コイルを回転駆動する駆動手段と、
前記繰出機構にて一つずつ繰り出しながら搬送される物品を受け取る受取容器と、
該受取容器における物品の存在の有無を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出信号を受けて、前記駆動手段によるコイルの回転駆動又は駆動を停止させる制御手段とを、
備えることを特徴とする、物品の分離送給装置。 - 前記物品の分離送給装置に、
物品の保持容器と、該保持容器内の物品を攪拌する攪拌部材とを、更に備え、
前記保持容器より前記搬送路の下端部に物品を供給することを特徴とする、
請求項4又は請求項5に記載の物品の分離送給装置。
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