JP5009909B2 - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール Download PDF

Info

Publication number
JP5009909B2
JP5009909B2 JP2008520554A JP2008520554A JP5009909B2 JP 5009909 B2 JP5009909 B2 JP 5009909B2 JP 2008520554 A JP2008520554 A JP 2008520554A JP 2008520554 A JP2008520554 A JP 2008520554A JP 5009909 B2 JP5009909 B2 JP 5009909B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cartridge
mechanical seal
back surface
bellows
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008520554A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2007142177A1 (ja
Inventor
悟史 安
健二 吉柳
康二 亀高
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Priority to JP2008520554A priority Critical patent/JP5009909B2/ja
Publication of JPWO2007142177A1 publication Critical patent/JPWO2007142177A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5009909B2 publication Critical patent/JP5009909B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/50Sealings between relatively-movable members, by means of a sealing without relatively-moving surfaces, e.g. fluid-tight sealings for transmitting motion through a wall
    • F16J15/52Sealings between relatively-movable members, by means of a sealing without relatively-moving surfaces, e.g. fluid-tight sealings for transmitting motion through a wall by means of sealing bellows or diaphragms
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/3464Mounting of the seal
    • F16J15/348Pre-assembled seals, e.g. cartridge seals
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/36Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member connected by a diaphragm or bellow to the other member

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Sealing (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、例えば自動車エンジンの冷却水ポンプ等に適用して好適な、ウォーターポンプ等用のメカニカルシールに関する。
自動車エンジンの冷却水ポンプ等に適用して好ましい従来のウォーターポンプとしては、例えば日本国特許出願公開2000−74226号公報(特許文献1)に開示されているメカニカルシールが挙げられる、特許文献1に開示されているメカニカルシールは、図8に断面構造を示すような構成を有する。すなわち、メイティングリング11はカップガスケット12を介在させて回転軸2とともに回転するスリーブ13に嵌合固定され、メイティングリング11に対向して摺動するシールリング14は、ベローズ15、ケース17、ドライビングバンド19及びコイルドウェーブスプリング18とともに、ポンプハウジング3に嵌合されるカートリッジ96の中に嵌装されている。そして、ベローズ15及びコイルドウェーブスプリング18による付勢力によってシールリング14がメイティングリング11に対して押圧され、これらの間の摺動面に適切な面圧力が与えられ、適切なシールが行われる。
日本国特許出願公開2000−74226号公報
ところで、図8に示した従来のメカニカルシール9において、ポンプハウジング3にカートリッジ96を嵌合した場合、カートリッジ96には回転軸2の径方向に力が加わる。この際、カートリッジ96の、ポンプハウジング3が接触する側面96bと、側面96dとシールリング14等が配置される内筒部96aとを接続する背面部96dとは、曲部(R)96cにより接続された状態となり、ポンプハウジング3から加わる力は、カートリッジ96において径方向にのみ作用することにはならず、軸方向にも作用してしまうこととなる。
また、カートリッジ96の背面部96dは、径方向に材料が形成された部分であるため、径方向には変形し難く軸方向に変形し易い形状となっており、特に図8に示すような従来のカートリッジ96は、背面部96dがフラットであるため、その全域において軸方向に対して変形し易い形状となっている。
また特に、例えば図9に示すように、回転軸2とポンプハウジング3との間の距離が長い時には、径方向にカートリッジ96’の背面部96d’を伸ばして嵌合固定しなければならない。背面部がフラットな形態においては、背面部の長さ(回転軸とポンプハウジングとの間の距離)に関わらずカートリッジは軸方向に変形し易いことは前述の通りであるが、図9に示すように回転軸2とポンプハウジング3の距離が広がれば広がるほど、カートリッジ96’の軸方向への移動距離(変形量)は大きくなる。
このようなことから、従来のメカニカルシールにおいては、カートリッジをポンプハウジングに設置した場合に、ポンプハウジングから受ける力によって、カートリッジの背面部が軸方向に変形してしまうという問題があった。そして、このような変形が生じると、メカニカルシールの組み立て長さが変化し、それに伴って組み立て荷重も変化し、良好なシール性能を発揮できなくなるという問題が生じていた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、メカニカルシールをポンプハウジングに嵌合した時にメカニカルシールのカートリッジが軸方向に変形することを防ぎ、メカニカルシールの組み立て長さの変化を防止し、もって良好なシール性能を確保することができるメカニカルシールを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明のメカニカルシールは、回転軸に固定されて前記回転軸とともに回転する摺動部材としてのメイティングリングと、ハウジングに固定されるカートリッジと、前記カートリッジに装着されて前記メイティングリングに対向して摺動するシールリングとを有するメカニカルシールであって、前記カートリッジは、前記ハウジングに固定される外周部と、前記回転軸の周囲に配置されて前記シールリングが配置される内周部と、前記外周部と前記内周部とを接続する前記回転軸方向に略垂直な面部材である背面部とを有し、前記カートリッジの前記背面部に、当該背面部の部材が前記回転軸方向に屈曲した屈曲部が、前記回転軸を中心として環状に形成されていることを特徴とする。
このような構成の本発明のメカニカルシールによれば、前記カートリッジの前記背面部の途中に、背面部の部材が回転軸の軸方向に屈曲した部分が形成してあるので、例えばメカニカルシールをポンプ等に嵌合した時に使用環境等から生じるカートリッジの背面部の軸方向の変形を、屈曲部により吸収することができる。すなわち、カートリッジ背面部の外側部分が、ハウジングからの力の作用により軸方向に変形したとしても、この変形は屈曲部により吸収されて、カートリッジ背面部の内側部分の変形、すなわちシールリング等が配置されている箇所の変形は、抑止されるか、変形したとしても非常に小さな変形に留めることができる。その結果、メカニカルシールの組み立て長さの変化を防止し、もって良好なシール性能を確保することができる。
好適には、本発明のメカニカルシールにおいては、前記カートリッジの前記背面部に、断面凹形状の溝部が、前記回転軸を中心として環状に形成されていることを特徴とする。
このような構成の本発明のメカニカルシールにおいては、特に、カートリッジの背面部の途中に断面凹形状の溝部が形成してあるので、これにより、カートリッジ背面部の外側部分の変形を適切に吸収することができ、シールリング等が配置されているカートリッジ内側の変形を抑止あるいは抑制することができ、メカニカルシールの組み立て長さの変化を防止し、もって良好なシール性能を確保することができる。
また好適には、本発明のメカニカルシールにおいては、前記カートリッジの前記背面部は、前記回転軸の径方向の内側領域と外側領域とで前記回転軸方向の位置が異なるように形成され、当該内側領域と当該外側領域とを接続する段差部が、前記回転軸を中心として環状に形成されていることを特徴とする。
このような構成の本発明のメカニカルシールにおいては、特に、カートリッジの背面部の途中に段差部が形成してあるので、これにより、カートリッジ背面部の外側部分の変形を適切に吸収することができ、シールリング等が配置されているカートリッジ内側の変形を抑止あるいは抑制することができ、メカニカルシールの組み立て長さの変化を防止し、もって良好なシール性能を確保することができる。
図1は、本発明の一実施形態のメカニカルシールの構成を示す断面図である。 図2は、図1に示したメカニカルシールのカートリッジの変形例を示す図である。 図3は、図1に示したメカニカルシールのカートリッジの他の変形例を示す図である。 図4は、図1に示したメカニカルシールをポンプハウジングに嵌合した場合のカートリッジの変形量を表す図である。 図5は、図2に示したカートリッジを有するメカニカルシールをポンプハウジングに嵌合した場合のカートリッジの変形量を表す図である。 図4は、図3に示したカートリッジを有するメカニカルシールをポンプハウジングに嵌合した場合のカートリッジの変形量を表す図である。 図7は、従来のメカニカルシールをポンプハウジングに嵌合した場合のカートリッジの変形量を表す図である。 図8は、従来のメカニカルシールの構成を示す断面図である。 図9は、他の従来のメカニカルシールの構成を示す断面図である。
本発明の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態においては、例えば自動車エンジンの冷却水ポンプの軸封装置として用いて好適なメカニカルシールを例示して本発明を説明する。
まず、本実施形態のメカニカルシールの構成について、図1を参照して説明する。
図1は、そのメカニカルシール1の構成を示す断面図である。
図1に示すように、メカニカルシール1は、メイティングリング11、カップガスケット12、スリーブ13、シールリング14、ベローズ15、カートリッジ16、ケース17、コイルドウェーブスプリング18及びドライビングバンド19を有する。
メイティングリング11は、ポンプハウジング3側のシールリング14と当接して、回転軸2とともに回転する摺動部材である。メイティングリング11の内周側及び背面側は、カップガスケット12を介在させて、回転軸2に固定されたスリーブ13の断面形状が略「コ」の文字(日本語のカタカナ文字の「コ」)の形状となっている端部13aに圧入固定されている。また、メイティングリング11とスリーブ13には、図示しないが、メイティングリング11外周部に1箇所又は複数箇所の切り欠き部分が設けられており、これに対応するようにスリーブ13外周部につめ状の部分が設けられている。これらは、多少のクリアランスを有して嵌合されているが、摺動トルクによるメイティングリング11の回転により、メイティングリング11の切り欠き部の端とスリーブ13のつめ状部分の端が接触し、メイティングリング11の回転を抑制している。
シールリング14は、ポンプハウジング3に対して固定され、メイティングリング11に対向して摺動する部材である。シールリング14は、ベローズ15と隣接して配置され、さらにケース17、ドライビングバンド19及びコイルドウェーブスプリング18とともにカートリッジ16の中に装着される。
シールリング14とべローズ15とは、ケース17の外周部17bを予めテーパ-状に成形しておいて、ベローズ15の内筒部15aの内側にシールリング14をセットした後、ケース17の外周部17bを外周側からかしめることによって固定される。
また、シールリング14の内径部とカートリッジ16の内筒面16aのそれぞれ相対する位置に廻り止め(シールリング14の凸部14e及びカートリッジ16の凸部16e)が設けられており、これにより摺動トルクによるシールリング14の円周方向の回転、ねじりを抑制する構造となっている。
べローズ15は、シール対象液をシールするとともに、シールリング14に適正な軸方向の押し付け力を付与するための部材であり、一般的に弾性体であるゴムで形成される。ベローズ15は、その外周側にケース17とドライビングバンド19とが装着されてカートリッジ16の内筒部(内周部)16aに固定されている。
べローズ15をカートリッジ16の適正な位置に装着する際の位置決めのために、ケース17の一方の端面17aは折り曲げてあり、ドライビングバンド19の一方の端面19bと対向している。すなわち、ケース17の外周部17bを図の右方向に押し、コイルドウェーブスプリング18が密着する方向に力を加えると、ケース17の一方の端面17aとドライビングバンド19の一方の端面19bが接触し、ドライビングバンド19が右方向に押され、結果としてべローズ15がカートリッジ16の内筒部16aに対して適正な位置に装着されることになる。
そして、ベローズ15のカートリッジ16の内筒部16aへの固定をドライビングバンド19を用いて行うことにより、摺動トルクに対するスリップの発生を防止することができる。
ケース17とカートリッジ16の間にはコイルドウェーブスプリング18を配置する。コイルドウェーブスプリング18は、ベローズ15を軸方向でシールリング14方向に付勢する。
カートリッジ16は、ポンプハウジング3に固定される外筒部(外周部)16b、回転軸2の周囲に配置されてシールリング14、ベローズ15等が設置される内筒部(内周部)16a、及び、これらを接続するように回転軸2の軸方向に垂直な方向(径方向)に配置される背面部16dを有し、これらにより図示のごとく断面形状が、略「コ」の文字(日本語のカタカナ文字の「コ」)の形状のような形状に形成された円環状部材である。前述したように、この略「コ」の文字の形状のような形状のカートリッジ16の内側に、シールリング14、ベローズ15、ケース17、コイルドウェーブスプリング18及びドライビングバンド19というメカニカルシール1のポンプハウジング3側部材が配置される。具体的には、これらシールリング14〜ドライビングバンド19は、カートリッジ16の内筒部16a及び背面部16dの内筒部16a付近に装着される。
また、カートリッジ16の内筒部16aの一部は、さらに回転軸2側に突出した凸部16eに形成されており、前述したように、シールリング14の内径部に形成される凸部14eが嵌挿されて、摺動トルクによるシールリング14の円周方向に対するねじりを抑制する廻り止め構造となっている。
そして、特に本実施形態のメカニカルシール1のカートリッジ16においては、背面部16dの途中に、具体的にはコイルドウェーブスプリング18が当接されている箇所よりも外筒部16b側でメカニカルシール1の部材が何も装着されていない平板領域の部分に、図示のごとく断面が略三角形の凹部(屈曲部)16fが形成されている。この凹部16fは、カートリッジ16の構成部材が、回転軸2の方向にある程度の丸みを持って、すなわちある程度の値のR(曲率)を持って屈曲して形成されたものであり、また、回転軸2を中心として、カートリッジ16の背面部16dに環状に、すなわち溝状に形成されたものである。
このような断面形状の凹部16fをカートリッジ16の背面部16dに形成することにより、ポンプハウジング3にカートリッジ16を嵌合した場合にカートリッジ16に加わる回転軸2の径方向の力により、カートリッジ16の背面部16dが回転軸2の軸方向及び径方向に変形したとしても、その変形はこの凹部16fにより吸収される。その結果、カートリッジ16の内筒部16aあるいは背面部16dの内筒部16aに近い領域には、この変形が伝わり難く、これらの箇所の変形が生じ難い。すなわち、回転軸2側のメイティングリング11等の構造に対して、シールリング14やベローズ15等の相対的な位置がほとんど変化しない。
以上説明したような構成のメカニカルシール1は、前述したようにメイティングリング11がカップガスケット12を介してスリーブ13の断面形状が略「コ」の文字(日本語のカタカナ文字の「コ」の文字)の形状のような形状の端部13aに圧入固定される一方、シールリング14、ベローズ15等がカートリッジ16に嵌装された後、カートリッジ16の内筒部16aあるいは下端凸部16eの内側にスリーブ13の内筒部13bが挿入され、このスリーブ13の内筒部13bの先端部13cが拡張されることにより、1つのメカニカルシール装置として一体的に製造される。
そして、ベローズ15及びコイルドウェーブスプリング18が軸方向に圧縮された状態で発揮する付勢力によってシールリング14の摺動面14aがメイティングリング11に対して適切な面圧力で押圧され、所望のシール効果が得られる。
そして特に、本実施形態のメカニカルシール1においては、カートリッジ16の背面部16dに、背面部材が屈曲されて断面が凹形状(図1に示す例では略三角形)に形成された溝16fが環状に形成されているので、ポンプハウジング3にカートリッジ16を嵌合した場合にカートリッジ16の背面部16dに作用する回転軸2の軸方向及び径方向の変形はこの凹部16fにより吸収される。その結果、シールリング14やベローズ15あるいはコイルドウェーブスプリング18等が装着されているカートリッジ16の内筒部16a及び背面部16dの内筒部16aに近い領域には、この変形が伝わり難く、これらの箇所の変形が生じ難い。すなわち、回転軸2側のメイティングリング11等の構造に対して、シールリング14やベローズ15等の相対的な位置がほとんど変位しない。従って、メカニカルシール1の組み立て長さがほとんど変化することはなく、それに伴って組み立て荷重もほとんど変化することがなく、メカニカルシール1は、良好なシール性能を発揮できる。
次に、本実施形態のメカニカルシール1の変形例について説明する。
前述したメカニカルシール1においては、カートリッジ16は、図1に示すように、断面凹形状の溝部16fが回転軸2を中心として環状に設けられた構成であった。しかしながら、本願発明は、カートリッジの背面部に、その構成部材が回転軸2の軸方向に屈曲した構造を設けることにより達成されるものであり、その他の形態であってもよい。
例えば、図2に示すように、背面部26dに段差26fを形成したような構成のカートリッジ26であってもよい。図2に示すカートリッジ26は、背面部26dの内側領域26gと外側領域26hとで、回転軸の軸方向の位置が異なるように、すなわち段差状に形成されている。より具体的には、カートリッジ26は、シールリング等が装着される内側領域26gよりも外側領域26hが、回転軸方向でシールリングとは反対側の外側方向に突出した形態となっている。そして、これら内側領域26gと外側領域26hとを接続するように、接続部が形成されている。なお、この接続部と内側領域26g及び外側領域26hの接続部近傍の領域とを含めて段差部26fと称する。
なお、図2に示すようなカートリッジ26を適用したメカニカルシールにおいて、カートリッジ以外の構成は、前述したメカニカルシール1と全く同じである。従って、それらの構成部は、以下、図1で用いた符号を付して説明に用いる。
このようなカートリッジ26を用いたメカニカルシールにおいても、ポンプハウジング3にカートリッジ26を嵌合した場合にカートリッジ26の背面部26dの外側領域26hに作用する回転軸の軸方向及び径方向の変形は、背面部26dの段差部26fにより吸収される。その結果、シールリング14やベローズ15あるいはコイルドウェーブスプリング18等が装着されているカートリッジ26の内筒部26a及び内側領域26gには、この変形が伝わり難く、これらの箇所に変形が生じ難い。すなわち、回転軸2側のメイティングリング11等の構造に対するシールリング14やベローズ15等の相対的な位置がほとんど変位しない。従って、メカニカルシール1の組み立て長さがほとんど変化することはなく、それに伴って組み立て荷重もほとんど変化することがなく、メカニカルシール1は良好なシール性能を維持し発揮できる。
また、このように背面部に段差を設ける場合に、内側領域と外側領域の凹凸の関係を反対にしてもよい。そのような形態のカートリッジ36を図3に示す。図3に示すカートリッジ36においては、シールリング等が装着される内側領域36gに対して、外側領域36hが、回転軸方向でシールリング方向に突出した形態となっており、その内側領域36gと外側領域36hとを接続するように段差部36fが形成されている。
このようなカートリッジ36を用いたメカニカルシールにおいても、ポンプハウジングにカートリッジ36を嵌合した場合にカートリッジ36の背面部36dの外側領域36hに作用する回転軸の軸方向及び径方向の変形は、背面部36dの段差部36fにより吸収される。その結果、シールリング14やベローズ15あるいはコイルドウェーブスプリング18等が装着されているカートリッジ36の内筒部36a及び内側領域36gには、この変形が伝わり難く、これらの箇所に変形が生じ難い。すなわち、回転軸2側のメイティングリング11等の構造に対するシールリング14やベローズ15等の相対的な位置がほとんど変位しない。従って、メカニカルシール1の組み立て長さがほとんど変化することはなく、それに伴って組み立て荷重もほとんど変化することがなく、メカニカルシール1は良好なシール性能を維持し発揮できる。
次に、図1〜図3に示した本発明に係るメカニカルシール、及び、図8に示した従来のメカニカルシールの変形量について説明する。
ここでは、カートリッジをポンプハウジングに嵌合した場合の、カートリッジの背面部の最も回転軸側の位置(変形解析箇所)の回転軸方向の変形量を解析ソフトウエアにより求めた結果を示す。なお、解析にはFEM解析ソフトウエアMarcを用い、また、カートリッジとポンプハウジングの間の締め代を0.2mmと設定して解析を行った。
解析結果を、その変形量の数値とともに図4〜図7に示す。なお、変形量の数値は、変形解析箇所のカートリッジの背面側への変形を正、反対側への変形を負とする。
図4に示すように、図1に示した溝16fを背面部16dに形成したカートリッジ16の前記変形解析箇所の変形は、背面方向に0.15mmであった。
また、図5に示すように、図2に示した背面部26dに外側領域26hが背面方向に突出するような段差26fを形成したカートリッジ26の前記変形解析箇所の変形は、背面とは反対方向に0.01mmであった。
また、図6に示すように、図3に示した背面部36dに外側領域36hが背面とは反対方向に突出するような段差36fを形成したカートリッジ36の前記変形解析箇所の変形は、背面方向に0.27mmであった。
一方、図7に示すように、図8に示した背面部16dがフラットな従来のカートリッジ96の前記変形解析箇所の変形は、背面方向に0.82mmであった。
図4〜図7から明らかなように、図1〜図3に示した本発明に係るカートリッジの背面部(厳密には前記変形解析箇所)の変形量は、図8に示した従来のカートリッジと比べて、大幅に少なくなっている。特に、図2に示したような背面部に外側領域が背面方向に突出するような段差を形成したカートリッジにおいては、変形がほとんど認められていない。
従って、本発明のようにカートリッジの背面部に屈曲部を設けることにより、カートリッジの変形を抑制し、メカニカルシールの組み立て長さの変化を抑制することができることがわかる。
なお、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
産業上の利用分野
本発明に係るメカニカルシールは、メカニカルシールをポンプハウジングに装着した場合のカートリッジの回転軸方向の変形を抑制するようにしたので、組み立て荷重の変化を抑制して良好なシール性能を維持し発揮できる有用なメカニカルシールであり、例えば、自動車エンジンの冷却水ポンプ等のウォーターポンプ用のメカニカルシールに特に有用である。また、これに限られず、任意のウォーターポンプ、あるいは任意の液体をシール対象とするポンプにも有用なメカニカルシールである。

Claims (3)

  1. 回転軸に固設される摺動部材としてのメイティングリングと、ハウジングに固設されるカートリッジと、前記カートリッジに装着されて前記メイティングリングに対向して摺動するシールリングとを有するメカニカルシールであって、
    前記カートリッジは、
    前記ハウジングに固定される外周部と、
    前記回転軸の周囲に配置されて前記シールリングが配置される内周部と、
    前記外周部と前記内周部とを接続する前記回転軸方向に略垂直に形成される背面部とを有し、
    前記カートリッジの前記内周部及び前記背面部の前記内周部付近に、ベローズ及びコイルウェーブスプリングが装着されており、
    前記シールリングは、前記ベローズ及び前記コイルドウェーブスプリングが軸方向に圧縮された状態で発揮する付勢力によって当該シールリングの摺動面が前記メイティングリングに対して押圧されるように、前記ベローズの前記内周部の内側に装着されており、
    前記カートリッジの前記背面部の、前記ベローズ及び前記コイルドウェーブスプリングが当接されている箇所よりも外筒部側で当該メカニカルシールの部材が何も装着されていない平板領域の部分に、当該背面部の部材が前記回転軸方向に屈曲した屈曲部が、前記回転軸を中心として環状に形成されていることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記カートリッジの前記背面部に、断面凹形状の溝部が、前記環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記カートリッジの前記背面部は、前記回転軸の径方向の内側領域と外側領域とで前記回転軸方向の位置が異なるように形成され、当該内側領域と当該外側領域とを接続する段差部が、前記環状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
JP2008520554A 2006-06-08 2007-06-04 メカニカルシール Active JP5009909B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008520554A JP5009909B2 (ja) 2006-06-08 2007-06-04 メカニカルシール

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006159940 2006-06-08
JP2006159940 2006-06-08
JP2008520554A JP5009909B2 (ja) 2006-06-08 2007-06-04 メカニカルシール
PCT/JP2007/061271 WO2007142177A1 (ja) 2006-06-08 2007-06-04 メカニカルシール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2007142177A1 JPWO2007142177A1 (ja) 2009-10-22
JP5009909B2 true JP5009909B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=38801428

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008520554A Active JP5009909B2 (ja) 2006-06-08 2007-06-04 メカニカルシール

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8128097B2 (ja)
EP (1) EP2025976B1 (ja)
JP (1) JP5009909B2 (ja)
KR (1) KR101420741B1 (ja)
WO (1) WO2007142177A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009049093A1 (de) * 2009-10-01 2011-04-07 Kaco Gmbh + Co. Kg Gleitringdichtung
EP2853788B1 (en) * 2012-10-04 2018-08-01 Eagle Industry Co., Ltd. Mechanical seal
ITTO20130352A1 (it) * 2013-04-30 2014-10-31 Umbra Meccanotecnica Tenuta meccanica
US20150159758A1 (en) * 2013-12-06 2015-06-11 GM Global Technology Operations LLC Engine coolant pump seal without internal bellows
JP6427778B2 (ja) * 2014-01-17 2018-11-28 イーグル工業株式会社 メカニカルシール
EP2942551A1 (de) * 2014-05-06 2015-11-11 Aktiebolaget SKF Dichtungsanordnung für ein drehbar gegenüber einem weiteren Bauteil gelagertes Bauteil und Verfahren
CN104061328A (zh) * 2014-05-28 2014-09-24 宁波东联密封件有限公司 一种具有自润滑性能的机械密封
CN106662256B (zh) * 2014-08-26 2018-10-19 伊格尔工业股份有限公司 机械密封件
EP3564560B1 (en) * 2016-12-29 2023-02-15 Eagle Industry Co., Ltd. Mechanical seal
DE102017219190B4 (de) * 2017-10-26 2022-12-29 Eagleburgmann Germany Gmbh & Co. Kg Gasgeschmierte Gleitringdichtung mit verbessertem Verschmutzungsschutz

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06156320A (ja) * 1992-11-27 1994-06-03 Toyota Motor Corp 車体前部構造
JPH10122185A (ja) * 1996-10-14 1998-05-12 Aisin Seiki Co Ltd メカニカルシール
JPH11230290A (ja) * 1998-02-13 1999-08-27 Tokyo Jido Kiko Kk 変速機

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2554406A (en) * 1946-12-13 1951-05-22 Crane Packing Co Rotary fluid seal with "o" ring
US2598886A (en) 1949-06-09 1952-06-03 Brummer Olin Cartridge type seal
LU63438A1 (ja) * 1970-06-30 1971-09-24
GB2080446B (en) * 1980-07-17 1984-08-15 Fenner Co Ltd J H Annular fluid seals
JP2000074226A (ja) 1998-08-27 2000-03-14 Eagle Ind Co Ltd メカニカルシール
US6398223B1 (en) * 2000-08-21 2002-06-04 John Crane Inc. Mechanical face seal
JP4481690B2 (ja) * 2004-03-19 2010-06-16 イーグル工業株式会社 メカニカルシール装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06156320A (ja) * 1992-11-27 1994-06-03 Toyota Motor Corp 車体前部構造
JPH10122185A (ja) * 1996-10-14 1998-05-12 Aisin Seiki Co Ltd メカニカルシール
JPH11230290A (ja) * 1998-02-13 1999-08-27 Tokyo Jido Kiko Kk 変速機

Also Published As

Publication number Publication date
KR101420741B1 (ko) 2014-07-17
US20100237564A1 (en) 2010-09-23
EP2025976A1 (en) 2009-02-18
WO2007142177A1 (ja) 2007-12-13
EP2025976A4 (en) 2013-05-29
US8128097B2 (en) 2012-03-06
KR20090026278A (ko) 2009-03-12
JPWO2007142177A1 (ja) 2009-10-22
EP2025976B1 (en) 2015-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5009909B2 (ja) メカニカルシール
EP1548339A1 (en) Dust cover for steering shaft
US6565096B2 (en) Lip type seal
JP6208665B2 (ja) 密封装置
JP6113733B2 (ja) 密封装置
KR101368294B1 (ko) 회전축 시일
JP5286904B2 (ja) 密封装置
CN108138835B (zh) 防尘罩
JP5834968B2 (ja) 十字軸式自在継手
EP1936217B1 (en) Boot for universal joint
JP3117105U (ja) リングシール
JPH11141688A (ja) 密封装置
JP2000329237A (ja) 密封装置
WO2023228943A1 (ja) メカニカルシール
JP4427977B2 (ja) 密封装置
JP7118782B2 (ja) 密封装置
JP2570044Y2 (ja) ゴムベローズを備えたメカニカルシール
JP2000193097A (ja) 密封装置
JPH0110307Y2 (ja)
JP5983812B2 (ja) 十字軸式自在継手
CN115552154A (zh) 密封装置
CN115451018A (zh) 轴承一体式密封件
JP2021167658A (ja) 密封装置および密封構造
JP3186473U (ja) 密封装置
JP2002071029A (ja) 密封装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120406

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120522

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120531

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5009909

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250