JP2021167658A - 密封装置および密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジングの熱膨張等に対する追随性を高めた密封装置および密封構造を提供する。【解決手段】密封装置の一態様は、円筒部と、前記円筒部から径方向内側へ延びるフランジと、を持つ補強環と、前記フランジに設けられ、径方向内側へ突き出たリップを持つ密封用弾性体と、を備え、前記補強環は、前記円筒部に設けられ前記円筒部よりも径方向外側へひろがった外曲端部をさらに備える。前記外曲端部は、前記径方向外側へテーパ状にひろがってもよい。前記補強環の径方向外側に設けられたハウジングを、さらに備えた密封構造が提供されてもよい。【選択図】図1

Description

本開示は、密封装置および密封構造に関する。
例えば下記の特許文献1および特許文献2に記載されているように、オイルシールを備える密封装置が知られている。オイルシールは補強環を備えている。補強環は、オイルシールとハウジング取付部とのはめあい力を維持する機能およびシールリップ位置を保持する機能などを持つ。
特開平7−55015号公報 特開2015−121300号公報
オイルシールは、ハウジングに設けられた取付部(取付穴とも称される)に配置される。ハウジングの周囲温度が変化すると、ハウジングはその材質および温度変化に応じて熱膨張または熱収縮する。例えばオイルシールの性能維持などのために、熱膨張などによるハウジングの寸法変化にオイルシールが追随できることが好ましい。
本開示は、ハウジングの熱膨張等に対する追随性を高めた密封装置および密封構造を提供する。
密封装置の一態様は、円筒部と、前記円筒部から径方向内側へ延びるフランジと、を持つ補強環と、前記フランジに設けられ、径方向内側へ突き出たリップを持つ密封用弾性体と、を備え、前記補強環は、前記円筒部に設けられ前記円筒部よりも径方向外側へひろがった外曲端部をさらに備える。
密封構造の一態様は、上記の密封装置の一態様と、前記補強環の径方向外側に設けられ、前記補強環が配置される取付部を持つハウジングと、を備え、前記取付部は、径方向内側に突出し前記補強環の抜けを抑制する抜止め突起を有する。
外曲端部が変位することで、ハウジングの熱膨張等に対する追随が可能となる。
実施の形態にかかる密封構造を構成する密封装置(オイルシール)およびハウジングを表す図である。 実施の形態にかかる密封装置の構成を表す図である。 実施の形態にかかる密封装置の断面図である。 実施の形態にかかる密封装置が持つ補強環の構成を表す斜視断面図である。
図1は、実施の形態にかかる密封構造1を構成する密封装置2およびハウジング60を表す図である。密封構造1は、密封装置2とハウジング60とを備える。ハウジング60は、静止体70に固定されたハウジング部材である。一例として、静止体70は、エンジンの一部である。密封装置2は、オイルシールとも称される。
図1には、中心軸線Oが図示されている。密封装置2の内側には、実際には、中心軸線Oまわりに回転する回転軸が設けられる。実施の形態では、回転軸の図示および説明は省略される。密封装置2は、この回転軸とハウジング60との間の環状隙間に設けられる。回転軸は、例えばクランク軸あるいはモータ軸などであってもよい。
図1には、軸方向と径方向と周方向とが図示されている。これらの各方向は、実施の形態を説明するために便宜上定義されている。軸方向とは、中心軸線Oと平行な方向である。径方向とは、中心軸線Oと直交する方向である。径方向は、径方向外側と径方向内側とにさらに分けられる。径方向外側とは、中心軸線Oから離れる方向である。径方向外側とは、中心軸線Oへと近づく方向である。周方向とは、中心軸線Oまわりに回転する方向である。図1の「機内側」とは、静止体の内部構造側を意味している。機内側は、実施の形態ではエンジン内部側である。図1の「大気側」とは、静止体の外部側であり、実施の形態では大気雰囲気である。
ハウジング60は、静止体70と密封装置2との間に介在する。ハウジング60は、取付部61を持っている。取付部61は、ハウジング穴とも称される。取付部61に、密封装置2が配置されている。図1の矢印Qは、密封装置2をハウジング60に装着するときの組付け方向である。
図2は、実施の形態にかかる密封装置2の構成を表す図である。図3は、実施の形態にかかる密封装置2の断面図である。
図2に表されるように、密封装置2は、補強環10とガータスプリング20と密封用弾性体50とを備える。補強環10は、円筒部11とフランジ12と外曲端部13とを持っている。
円筒部11は、中心軸Oを中心とする円筒形状を持つ。図2には、軸方向に沿う互いに反対向きの矢印A1と矢印A2とが記載されている。円筒部11は、図2の矢印A1の方向に第一の端部を備える。円筒部11における矢印A1方向の端部には、屈曲部17を介して、フランジ12が設けられる。フランジ12は、円筒部11の端部から径方向内側へ延びている。円筒部11とフランジ12とが、屈曲部17を介して、断面視で直角(つまりL字状)に繋がっている。
円筒部11は、図2の矢印A2の方向に第二の端部を備える。円筒部11における矢印A2方向の端部には、屈曲部18を介して外曲端部13が設けられる。外曲端部13は、径方向外側へひろがるように円筒部11から延びている。外曲端部13は、円筒部11の上側端部から径方向斜め外方へとテーパ状に延びている。
後述する図3の断面図には、フランジ角度θと曲げ角度θとが図示されている。フランジ角度θは、円筒部11とフランジ12とがなす角度である。曲げ角度θは、円筒部11に対する外曲端部13の曲がりの度合いを表す角度である。曲げ角度θは一例として0度を超え且つ90度未満の任意の角度とされてもよい。
図2には、径方向内側向きの力Pが図示されている。外曲端部13は、力Pを受けて径方向内側へと変位するように構築されている。
補強環10の材質は金属である。補強環10の金属材は、例えば、ステンレス鋼またはSPCC(冷間圧延鋼)であってもよい。ハウジング60は、実施の形態では一例として樹脂材料で形成される。樹脂材料は、一般に金属よりも線膨張係数が大きい。よって、温度上昇があると、樹脂製のハウジング60のほうが補強環10よりも熱膨張に伴う寸法変化が大きい。
密封用弾性体50は、フランジ12に一体的に設けられている。密封用弾性体50は、フランジ12に加えて円筒部11および外曲端部13も被覆している。このため密封用弾性体50は、補強環10の全体を被覆している。密封用弾性体50の材質は例えば、各種ゴム材であってもよい。この各種ゴム材は、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素添加ニトリルゴム(H−NBR)、アクリルゴム(ACM)、またはフッ素ゴム(FKM)等の合成ゴムであってもよい。
密封用弾性体50は、径方向内側へ突き出たリップ51、52を持つ。リップ51、52は、メインリップ51およびダストリップ52からなる。メインリップ51は、断面形状が径方向内側に向かって凸の楔形状を持つ。メインリップ51は、ガータスプリング20によって径方向内側に押しつけられる。密封用弾性体50のうちフランジ部12の径方向内側端部を覆う部位に、ダストリップ52が設けられている。ダストリップ52は、図2の断面視において方向A1かつ径方向内側に向かって延びている。
密封用弾性体50は、外曲端部13を被覆する被覆部53を備える。被覆部53は先端部53aを有する。先端部53aは、被覆部53における外曲端部13の先端部分を覆う部位である。
密封用弾性体50は、出張り部54とクビレ部55とを有する。出張り部54は、円筒部11の外側面を覆いつつ径方向外側へと出張っている。
クビレ部55は、外曲端部13と円筒部11との連結部を覆う部位に設けられている。クビレ部55は、図3に記載したように寸法Lcだけ径方向内側へ凹まされた段差部である。クビレ部55は、密封装置2の周方向に沿って連続的に延びている。
メインリップ51は、中心軸線Oまわりに回転する回転軸(図示せず)に接触する。メインリップ51の内周面には、複数の潤滑用ネジ突起51aが設けられてもよい。
ダストリップ52は、中心軸線Oまわりに回転する回転軸(図示せず)に対して摺動可能に接触するか、あるいは当該回転軸との間に微小隙間を形成する。ダストリップ52の内周面には、負圧防止突起52aが設けられてもよい。
補強環10は、例えばプレス加工または鍛造によって製造されてもよい。密封用弾性体50は、成形型を用いて架橋(加硫)成型によって製造されてもよい。製造方法の一例を説明すると、架橋成型の際に、補強環10は成形型の中に配置される。この成形型の中で密封用弾性体50が架橋(加硫)接着により補強環10に接着される。
図3を参照しつつ、補強環10の断面視形状を説明する。図3には、補強環10の中心軸を通る仮想平面で密封装置2を切断したときの断面視が図示されている。図3に表された断面視には、外曲端部13と円筒部11との連結部を基準としたときの、補強環10の長さ寸法Laと外曲端部13の長さ寸法Lbとが示されている。
実施の形態では、力Pを受けたときに外曲端部13が径方向内側に変位し、これにより先端部53aが径方向内側へと変位する。外曲端部13の変位は、例えば外曲端部13が撓むことで径方向内側に変位するものであってもよい。あるいは、外曲端部13の変位は、例えば倒れ込みによる変位であってもよい。倒れ込み変位は、外曲端部13と円筒部11との連結部を支点として、曲げ角度θを縮小させるように外曲端部13が倒れ込むものである。倒れ込み変位は、断面視でみた場合には剛体回転変位とみなしてもよい。外曲端部13の変位は、撓み変形と倒れ込み変位とが組み合わせられたものでもよい。
外曲端部13の変位は、弾性変形の範囲内で可逆的に発生する。これにより、熱膨張または熱収縮でハウジング60の寸法変化が起きた時のみならず、温度が戻りその寸法変化が解消した時にも、密封装置2がそれらの寸法変化に良好に追随することができる。
ふたたび図1を参照しつつ、密封構造1の組付け手順の一例を説明する。まず、密封装置2が矢印Q側からハウジング60に組み込まれることで、密封装置2とハウジング60とが嵌合されてもよい。その後、密封装置2とハウジング60とで構成される組立体(アッセンブリ)が、静止体70に装着されてもよい。
図1に表されるように、取付部61は、当接面61aと支持部61bと抜止め突起61cとを含む。当接面61aは、密封装置2の外周面(すなわち「はめあい部」)と接している。取付部61に密封装置2が配置されたときに、被覆部53と出張り部54とが、取付部61の当接面61aに接する。支持部61bは、当接面61aの端部から径方向内側に延びている。支持部61bは、補強環10におけるフランジ12を支える。
抜止め突起61cは、外曲端部13の側の端に設けられ径方向内側に突き出ている。取付部61に補強環10が配置されたときに、抜止め突起61cが外曲端部13の隣に位置している。
抜止め突起61cは、先端部53aと当接している。抜止め突起61cは、密封装置2を取付部61から抜けにくくする。当接面61aを基準としたときの高さ寸法を比較すると、抜止め突起61cの高さ寸法は、支持部61bの高さ寸法よりも小さい。図1に例示した高さ寸法は例示であり、抜止め突起61cの高さは任意に設計してもよい。抜止め突起61cの高さは、先端部53aを超えて径方向内側に延びるように設計されてもよい。
一例として、抜止め突起61cは周方向に沿って連続的に延びてもよい。他の例として、抜止め突起61cが複数の突起部で構成されてもよく、この複数の突起部が周方向に沿って互いに離間しつつ配置されてもよい。この複数の突起部は、周方向に沿って、等間隔で配置されてもよくあるいは非等間隔で配置されてもよい。
なお、実施の形態では、ハウジング60にガイド面61dが設けられている。実施の形態では、ガイド面61dは、抜止め突起61cの先端から径方向外側に向かって斜めに延びる斜面とされている。ガイド面61dがあるので、抜止め突起61cの軸方向幅が径方向内側に向かって先細りとなる。軸方向幅とは、図1に示す断面視において軸方向に沿った幅寸法である。
図4は、実施の形態にかかる密封装置2が持つ補強環10の構成を表す斜視断面図である。外曲端部13は、複数個のスリット14を備えている。各スリット14は、外曲端部13の端から外曲端部13の根元に向けて延びている。図4に示すように、各スリット14は、外曲端部13の根元で終端している。よって、実施の形態では円筒部11に各スリット14が設けられていない。
少なくとも一つのスリット14を設けることで、外曲端部13が径方向内側に変位しやすくなる。外曲端部13が変位しやすければ、補強環10が取付部61に入り込みやすくなる。したがって、密封装置2をハウジング60に組み込みやすくなる。
実施の形態では、一例として、複数個のスリット14が補強環10の周方向に沿って設けられている。複数個のスリット14は、周方向に沿って等間隔に配置されていてもよい。
一例として、被覆部53が各スリット14を埋め尽くすように密封用弾性体50が設けられてもよい。これにより先端部53aが周方向に段差のない環状平坦面とされてもよい。
以上説明した実施の形態では、密封構造1が下記の効果を発揮できる。ハウジング60の取付部61に円筒部11が組み込まれた後に、熱膨張等により取付部61の径寸法などが変化しうる。例えば熱膨張の寸法変化に起因して径方向内側への力Pが発生したときには、外曲端部13が、取付部61の径寸法変化に追随するように径方向内側へ変位することができる。外曲端部13が変位することで、補強環10が取付部61の内径変化を吸収することができる。その結果、ハウジング60の熱膨張等に対する追随性が向上された密封構造1が提供される。
実施の形態では、図2および図3の断面視で表されているように、屈曲部17と屈曲部18とが設けられている。屈曲部を含む断面形状は、屈曲のない薄平板などの断面形状とくらべて、曲げ又はねじり等に対する強度が高まる利点がある。曲げ又はねじり等に対する強度が高ければ、例えば搬送時、取り扱い時またはハウジング装着時などの場面で密封装置2の変形を抑制できる利点がある。
実施の形態では、補強環10が少なくとも一つのスリット14を備えることで、力Pを受けたときに外曲端部13が変位しやすくなる利点もある。実施の形態では、複数のスリット14が補強環10の周方向に沿って配置される。これにより、補強環10の周方向にわたって複数の位置で外曲端部13を変位させやすくできる利点もある。さらに、複数のスリット14の配置間隔を等間隔とすれば、変位のしやすさを全周にわたって均等に向上できる。また、実施の形態では図4に表されるようにスリット14が外曲端部13の根元で終端しており、円筒部11にはスリット14が設けられていない。これにより外曲端部13が径方向内側に変位しやすくなる一方で、補強環10の剛性も確保できる利点がある。
実施の形態ではハウジング60が樹脂製なので、クリープ変形も大きくなりやすい。嵌合タイプの密封装置2では、使用中の環境温度変化およびクリープ変形の増大により、外周嵌合代が低下したり、外周漏れが起きたり、あるいはシール抜けが発生したりすることが懸念される。ハウジング60の内径変化に対応させるために嵌合代を大きめに設定しようとすると、組み込み性が悪化したり、外周むしれが生じたりするおそれもある。実施の形態によれば、これらの問題を解決できる実用上優れた密封構造1が提供される。
外曲端部13で密封装置2と当接面61aとの面圧が向上するので、外周シール性が高まる利点がある。また、スリット14が設けられることで、熱膨張等による寸法変化への追従性が高まるとともに、密封装置2の組み込み性も向上する利点がある。また、外曲端部13が当接面61aに押し付けられることで、密封装置2の組込み性が優れる利点と脱着時の傷を低減できる利点も得られる。密封装置2の抜け防止とともにシール性が維持される利点もある。また、抜止め突起61cが設けられることで、抜け防止効果をさらに高めることもできる。抜止め突起61cにより密封装置2の位置ずれおよび傾きも防止する利点もある。実施の形態にかかる密封構造1は、上記の利点を具備した実用上極めて優れたものである。
実施の形態によれば、矢印Qの向きに密封装置2をハウジング60に取り付ける時に、ガイド面61dと接した密封装置2が、取付部61の内側へ誘導されやすくなる利点もある。
実施の形態には、次に述べる各種の変形(モディフィケーション)が適用されてもよい。下記の変形群から、一種類または複数種類の任意の変形が選択されて、その変形が実施の形態にかかる密封構造1に適用されてもよい。
図3の断面図における各寸法のバリエーションを述べる。寸法Laと寸法Lbと寸法Ldとが任意に設計されてもよい。例えば、LaとLbとが互いに等しくともよく、LaがLbより大きくともよく、LaがLbより小さくともよい。例えば、LaとLdとが互いに等しくともよく、LaがLdより大きくともよく、LaがLdより小さくともよい。例えば、LbとLdとが互いに等しくともよく、LbがLdより大きくともよく、LbがLdより小さくともよい。
フランジ角度θは、90度でもよく、90度より大きくともよく、90度より小さくともよいが、例えばプレス成形でフランジ12を形成する場合には金型からの抜け等を考慮してフランジ角度θが設計されてもよい。曲げ角度θは、0度を超えかつ90度未満の任意の角度としてもよい。この曲げ角度θは、例えば45度でもよく、45度未満の任意の角度(例えば30度前後)でもよく、45度を超えた任意の角度(例えば60度前後)であってもよく、あるいは90度を超えた任意の角度でもよい。各寸法La、Lb、Ldの大小関係とフランジ角度θと曲げ角度θは、任意に且つ互いに独立に設定されてもよい。
一例をあげると、La>Lb且つ45度≦θ<90度とされてもよく、あるいはLa>Lb且つ90度≦θとされてもよい。この一例ではLa≦LdまたはLa>Ldのいずれでもよく、θ=90度またはθ>90度のいずれでもよい。
他の例をあげると、曲げ角度θが90度を超えた任意の角度(例えばθ=120度〜150度など)とされてもよい。この場合に、力Pに応じて外曲端部13の先端が円筒部11の径方向外側の面に近づくことで、曲げ角度θが拡大してもよい。ここで述べた「他の例」においても、外曲端部13が径方向内側へと変位することができる。
上記LaとLbとLdとθとθとを含む各種設計値が様々に変形されてもよい。一つの変形例として、外曲端部13に力Pが加わることで円筒部11が径方向内側に弾性変形の範囲内で変位するように、補強環10が構築されてもよい。円筒部11の変位は、円筒部11が径方向内側に撓むものでもよい。円筒部11の変位は、円筒部11とフランジ12との連結部を支点に、フランジ角度θaが縮小するように円筒部11が径方向内側に倒れ込むものでもよい。円筒部11の変位は、撓み変形と倒れ込み変位とが組み合わせられたものでもよい。円筒部11が径方向内側に変位すると、この変位に付随して円筒部11と接続した外曲端部13も径方向内側に変位できる。
変形例として、補強環10にスリット14が設けられなくともよい。変形例として、スリット14の個数は一つでも複数でもよく任意の数に設計されてもよい。複数個のスリット14は、周方向に沿って非等間隔に配置されても良い。スリット14の個数は、奇数個(例えば1個、3個、5個・・・)でもよく、偶数個(2個、4個、6個・・・)でもよい。また、変形例として、各スリット14は、外側端部13の根元をこえて円筒部11の内部まで達してもよい。例えば変形例にかかる各スリット14は、円筒部11を深く延びて円筒部11とフランジ12との連結部に達してもよい。
スリット14の幅は任意に設計されてもよい。便宜上、図4に記載したように、複数個のスリット14の周方向に沿う幅をWsとし、2つのスリット14で挟まれる外曲端部13の幅をWeとする。この場合において、WsがWeより大きくともよく、WsがWeより小さくともよく、WsとWeとが互いに等しくてもよい。
スリット14の形状は任意に設計されてもよい。スリット14は、図4で例示した幅一定の矩形スリットでなくともよい。例えば、スリット14は、根元側が幅狭となるようなU字型または∨字型でもよい。例えば、スリット14は、円筒部11の側ほど徐々に幅が狭くなるような逆三角形スリットまたは逆台形スリットであってもよい。
変形例として、クビレ部55が省略されてもよい。具体的には、クビレ部55の位置が出張り部54と面一となるほどに密封用弾性体50の弾性材料で埋められてもよく、これによりクビレ部55を備えない密封装置2が提供されてもよい。この場合、密封装置2の外周面(はめあい部)が面一となってもよい。
出張り部54の出張りの程度またはクビレ部55のクビレの寸法Lcは、任意の大きさに設計されてもよい。実施の形態では、一例として、出張り部54と被覆部53とが径方向外側へと同程度に突き出ている。径方向において、出張り部54の外周面は、外曲端部13の先端よりも外側に出張っていてもよい。
変形例として、密封装置2からガータスプリング20が省略されてもよい。
変形例として、密封用弾性体50がフランジ11および外曲端部13を覆わずに露出させてもよい。この場合、フランジ11および外曲端部13がハウジング60に直接に当接してもよい。
変形例として、メインリップ51から潤滑用ネジ突起51aが省略されてもよい。変形例として、ダストリップ52から負圧防止突起52aが省略されてもよい。変形例として、ダストリップ52が省略されてもよい。
変形例として、ハウジング60から抜止め突起61cが省略されてもよい。また、ガイド面61dの変形例として、図1の断面視に示すような平らな斜面であってもよく、あるいは変形例として断面視で凸曲斜面または凹曲斜面であってもよい。変形例として、ガイド面61dが設けられなくともよい。
変形例として、ハウジング60が金属製であってもよい。この変形例では、ハウジング60の金属材料と補強環10の金属材料とが互いに異種であってもよく、各金属材料が互いに異なる線膨張係数を持っていてもよい。この変形例におけるハウジング60の金属材料は、補強環10の金属材料よりも大きな線膨張係数を持っていてもよい。
実施の形態では、ハウジング60が単独の樹脂製ハウジング部材として提供されている。しかし、変形例として、ハウジング60の代わりに静止体70の一部がハウジングとして構築されていてもよい。つまり静止体70であるエンジンの一部などへ直接に密封装置2が取り付けられてもよい。この変形例では密封構造1からハウジング60が省略されるので、密封構造1が密封装置2のみで構成されてもよい。
上記各種変形の少なくとも一つ適用された密封装置2と、実施の形態にかかるハウジング60とで、変形例の密封構造1が提供されてもよい。実施の形態にかかる密封装置2と、上記各種変形の少なくとも一つが適用されたハウジング60とで、他の変形例の密封構造1が提供されてもよい。上記各種変形の少なくとも一つが適用された密封装置2と、上記各種変形の少なくとも一つが適用されたハウジング60とで、更に他の変形例の密封構造1が提供されてもよい。
1 密封構造、2 密封装置(オイルシール)、10 補強環、11 円筒部、12 フランジ、13 外曲端部、14 スリット、17、18 屈曲部、20 ガータスプリング、50 密封用弾性体、51 メインリップ、51a 潤滑用ネジ突起、52 ダストリップ、52a 負圧防止突起、53 被覆部、53a 先端部、54 出張り部、55 クビレ部、60 ハウジング、61 取付部、61a 当接面、61b 支持部、61c 抜止め突起、61d ガイド面、70 静止体(エンジンの一部)、O 中心軸線、P 力、θ フランジ角度、θ 曲げ角度

Claims (4)

  1. 円筒部と、前記円筒部から径方向内側へ延びるフランジと、を持つ補強環と、
    前記フランジに設けられ、径方向内側へ突き出たリップを持つ密封用弾性体と、
    を備え、
    前記補強環は、前記円筒部に設けられ前記円筒部よりも径方向外側へひろがった外曲端部をさらに備える密封装置。
  2. 前記外曲端部は、前記径方向外側へテーパ状にひろがるように前記円筒部の端部から曲がった請求項1に記載の密封装置。
  3. 前記外曲端部は、前記補強環の周方向に沿って配置された複数個のスリットを備える請求項1または2に記載の密封装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の密封装置と、
    前記補強環の径方向外側に設けられ、前記補強環が配置される取付部を持つハウジングと、
    を備え、
    前記取付部は、径方向内側に突出し前記補強環の抜けを抑制する抜止め突起を有する密封構造。
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