JP5009337B2 - 連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法 - Google Patents

連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法 Download PDF

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本発明は、連続鋳造設備の鋳型内へ供給する連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法に関する。
従来、連続鋳造設備の鋳床スペースを確保するため、顆粒状パウダーの貯蔵ホッパーを、連続鋳造用鋳型(以下、単に鋳型ともいう)の周辺から離れた場所に設置し、顆粒状パウダーを貯蔵ホッパーから直列配置された複数の搬送管を用いて鋳型内へ供給している。
例えば、特許文献1には、鋳造パウダーの散布装置の搬送管を直列に2本連通接続し、搬送管と移送管及び搬送管相互を水平旋回自在に連結すると共に、各連結部に駆動モータを設け、連通接続した搬送管の最先端にこれと屈曲させて散布ノズルを接続した鋳造パウダー供給装置が開示されている。
また、特許文献2には、貯蔵タンクから切出されたパウダーを撹拌した後、このパウダーをパウダー供給部へ圧送し、複数本に分岐した散布ノズルへパウダーを供給すると共に、パウダー切替え時にパウダー供給部に残存するパウダーを回収して、貯蔵タンクへ返却可能とする連続鋳造用パウダーの供給装置が開示されている。
そして、特許文献3には、粉体貯留ホッパー、第1貯蔵容器、第2貯蔵容器、及び機械的供給機を有し、第1貯蔵容器と第2貯蔵容器を着脱可能な継ぎ手で繋いだ連続鋳造における粉体供給装置が開示されている。
特開平11−285796号公報 特開平1−118350号公報 特開平1−215449号公報
しかしながら、前記特許文献1〜3のいずれの技術も、パウダーの搬送に気流搬送を採用しているため、顆粒状パウダーを搬送するに際しては、顆粒状パウダーが搬送管内面に衝突して粉化し、搬送管内に詰まりが発生して、顆粒状パウダーの安定供給を実現できなかった。更に、このように粉化した顆粒状パウダーを鋳型内に供給した場合、滓化性及び潤滑性や保温性が不安定になるという問題もあった。
なお、特許文献1については、パウダーの搬送にスクリューフィーダを用いることの記載もあるが、顆粒状パウダーをスクリューフィーダを用いて遠距離搬送する場合、鋳造状況に応じてスクリューフィーダを極短時間で間欠運転すると、スクリューとこれを内蔵するパイプ内面との間で顆粒状パウダーが噛み込まれて粉化する。このため、このように粉化された顆粒状パウダーを鋳型内に投入した際に、顆粒状パウダーの溶融特性が変化して、鋳型内面の潤滑が不安定となり、操業トラブルが発生する懸念があった。
以上のように、前記従来の技術では、顆粒状パウダーの粉化防止と、詰まり防止による安定供給との両立を図れなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、顆粒状パウダーの粉化防止と安定供給の両立が図れ、安定した鋳造を実施可能な連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法は、連続鋳造に用いる顆粒状パウダーを、顆粒状パウダーを貯蔵する貯蔵ホッパーから搬送用スクリューコンベアを介して中継ホッパーに搬送し、該中継ホッパーから切出し用スクリューコンベア、投入ホッパー及び投入シュートを介して鋳型内へ所定量ずつ供給する際の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法であって、
前記切出し用スクリューコンベアの搬送距離を前記搬送用スクリューコンベアの搬送距離よりも短くし、該搬送用スクリューコンベアの加減速を前記切出し用スクリューコンベアの加減速よりも少なくして、前記貯蔵ホッパーから前記鋳型内に供給される顆粒状パウダーの粉化を抑制する。
本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記切出し用スクリューコンベアの搬送距離を7m以下にすることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記搬送用スクリューコンベアは、2分以上5分以下の短時間運転を行い、しかも顆粒状パウダーの搬送量を1分あたり1kg以上20kg以下とする高速運転を行うことが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記鋳型内へ供給される顆粒状パウダーの粉化率を15質量%以下にすることが好ましい。
本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記搬送用スクリューコンベアは複数のスクリューコンベアで構成され、しかも隣合う該スクリューコンベアの間に連結ホッパーを配置し、前記隣合うスクリューコンベアの運転を前記連結ホッパーを境に別々にしてもよい。
本発明に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法は、搬送用スクリューコンベアと切出し用スクリューコンベアとの間に、中継ホッパーを設けるので、中継ホッパーを境として、その上流側に配置された搬送用スクリューコンベアは中継ホッパー内の顆粒状パウダーの量に応じて、また下流側に配置された切出し用スクリューコンベアは鋳造状況に応じて、それぞれ個別に顆粒状パウダーの搬送ができる。
このとき、切出し用スクリューコンベアを使用して、中継ホッパーから投入ホッパー及び投入シュートを介し、顆粒状パウダーを鋳型内へ所定量ずつ供給すると(即ち、極短時間の間欠運転を行うと)、顆粒状パウダーの粉化率が上昇する。このため、鋳型内へ供給した顆粒状パウダーの溶融速度が不安定になり、湯面表面に不均一な溶融層が形成され、安定的に凝固シェルの形成を促進できず、操業が不安定になる。そこで、搬送用スクリューコンベアを短時間の連続運転とし、切出し用スクリューコンベアの搬送距離を、搬送用スクリューコンベアの搬送距離よりも短くすることで、切出し用スクリューコンベア(極短時間の間欠運転)を使用しても、貯蔵ホッパーから鋳型内に供給される顆粒状パウダーの粉化を抑制でき、その結果、顆粒状パウダーの粉化防止と安定供給の両立が図れる。
従って、顆粒状パウダーを鋳型内へ供給した際の滓化性及び潤滑性や保温性を良好な状態に維持し、安定した鋳造を実施できる。
また、切出し用スクリューコンベアの搬送距離を7m以下にする場合、切出し用スクリューコンベアの運転による顆粒状パウダーの粉化率を、更に低減できる。
そして、搬送用スクリューコンベアの運転時間と顆粒状パウダーの搬送量を規定する場合、搬送用スクリューコンベアの運転による顆粒状パウダーの粉化率を、更に低減できる。
ここで、鋳型内へ供給される顆粒状パウダーの粉化率を15質量%以下にする場合、粉化率を低減した顆粒状パウダーを鋳型内へ供給できるので、顆粒状パウダーの滓化性及び潤滑性や保温性を、更に良好な状態にできる。
更に、搬送用スクリューコンベアを複数のスクリューコンベアで構成し、その間に連結ホッパーを配置した場合、複数のスクリューコンベアを接続して、顆粒状パウダーの搬送経路を作製できる。これにより、例えば、貯蔵ホッパーから鋳型までの搬送距離が長い場合や、搬送経路の途中に障害物が存在する場合でも、顆粒状パウダーの粉化防止と安定供給の両立を図りながら搬送できる。
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法を使用する連続鋳造用モールドパウダーの搬送設備の説明図である。 変形例に係る搬送設備の説明図である。 運転方法が異なるスクリューフィーダによる顆粒状パウダーの搬送距離とその粉化率との関係を示す説明図である。 実施例に係る低稼働と高稼動のスクリューフィーダの運転方法を示す説明図である。 スクリューフィーダの運転方法と顆粒状パウダーの粉化率との関係を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法を使用する連続鋳造用モールドパウダーの搬送設備について説明した後、連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法について説明する。
図1に示すように、連続鋳造用モールドパウダーの搬送設備(以下、単に搬送設備ともいう)10には、連続鋳造に用いる顆粒状パウダーの搬送方向に渡って、貯蔵ホッパー11、スクリューフィーダ(スクリューコンベアの一例)12、連結ホッパー13、スクリューフィーダ(スクリューコンベアの一例)14、中継ホッパー15、切出し用スクリューフィーダ(切出し用スクリューコンベアの一例)16、及び旋回装置17が、順次設けられている。上記した中継ホッパー15の上流側に位置する2つのスクリューフィーダ12、14は、搬送用スクリューフィーダ(搬送用スクリューコンベアの一例)18を構成する。なお、各スクリューフィーダ12、14及び切出し用スクリューフィーダ16は、搬送管の内幅やスクリューの構成が同一であるが、異なってもよい。
貯蔵ホッパー11は、顆粒状パウダーを貯蔵するものである。
この貯蔵ホッパー11の下端部には、傾斜配置したスクリューフィーダ12の上流側端部が取付けられ、貯蔵ホッパー11内の顆粒状パウダーを上方に向けて搬送し、連結ホッパー13を通過させ、スクリューフィーダ14で中継ホッパー15まで搬送している。なお、連結ホッパー13は、顆粒状パウダーを通過させる機能のみを有するものであるが、顆粒状パウダーを一時貯留する機能を有するものでもよい。この場合、連結ホッパー13内の顆粒状パウダー量に応じて、隣合うスクリューフィーダ12、14の運転を連結ホッパー13を境に別々にできる。
ここでは、貯蔵ホッパー11と中継ホッパー15との間に、2つのスクリューフィーダ12、14を配置した場合について説明したが、図2に示すように、貯蔵ホッパー11に設けられた搬送用スクリューフィーダ(搬送用スクリューコンベアの一例)19の下流側端部を、中継ホッパー15に直接接続してもよい(1つのスクリューフィーダを使用)。
中継ホッパー15は、顆粒状パウダーを一時貯留するものである。
この中継ホッパー15内には、レベル計(図示しない)が設置されており、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーの貯留量を計測できる。
このように、中継ホッパー15を設けることで、その上流側のスクリューフィーダ12、14は、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーの量に応じて(顆粒状パウダーの貯留量が予め設定した下限値を下回る前に)、貯蔵ホッパー11から中継ホッパー15内へ顆粒状パウダーを搬送できる。
また、中継ホッパー15の下流側の切出し用スクリューフィーダ16は、鋳造状況に応じて、鋳型内へ顆粒状パウダーを所定量ずつ搬送できる。
旋回装置17は、顆粒状パウダーが供給される投入ホッパー20と、この投入ホッパー20の下部に傾斜させて設けられ、投入ホッパー20へ供給された顆粒状パウダーを自由落下させて鋳型内の溶鋼表面へ供給する投入シュート21を有している。
この投入シュート21は、側面視してくの字状に折れ曲がっているため、投入シュート21の投入ホッパー20との接続部分を、その軸心を中心として回動させることで、顆粒状パウダーを鋳型内の溶鋼表面に円弧状に散布できる。
なお、貯蔵ホッパー11から鋳型の上端部までの距離(顆粒状パウダーの搬送距離)は、例えば、7m以上30m以下である。ここで、距離が7m未満の場合、鋳型が設置された鋳床の作業スペースを十分に確保できず、一方、距離が30mを超える場合、スクリューフィーダを用いた顆粒状パウダーの遠隔搬送の際に、顆粒状パウダーの粉化率が急上昇する。
続いて、本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法について、前記した連続鋳造用モールドパウダーの搬送設備10を参照しながら説明する。
本発明の一実施の形態に係る連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法は、連続鋳造に用いる顆粒状パウダーを、顆粒状パウダーを貯蔵する貯蔵ホッパー11から搬送用スクリューフィーダ18を介して中継ホッパー15に搬送し、この中継ホッパー15から切出し用スクリューフィーダ16、投入ホッパー20及び投入シュート21を介して鋳型内へ所定量ずつ供給するに際し、顆粒状パウダーの粉化を抑制、更には防止する方法である。この顆粒状パウダーは、例えば、内部に空間が形成された中空状のもの等であり、その平均粒径が、200μm以上400μm以下(更には、下限が250μm、上限が350μm)程度のものである。以下、詳しく説明する。
まず、中継ホッパー15の上流側の搬送用スクリューフィーダ18を構成するスクリューフィーダ14とスクリューフィーダ12を順次稼働させることで、顆粒状パウダーを、貯蔵ホッパー11から中継ホッパー15へ搬送する。なお、この搬送は、中継ホッパー15内に設けられたレベル計により、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーの貯留量が予め設定した下限値以下になったことが検知された場合に、自動的に行われる。
これにより、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーの貯留量を回復させることができる。
また、中継ホッパー15の下流側の切出し用スクリューフィーダ16を稼働させることで、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーを、投入ホッパー20へ搬送する。なお、この搬送は、鋳造状況に応じて行う。
これにより、投入シュート21を投入ホッパー20の軸心を中心として回動させることで、顆粒状パウダーを、投入ホッパー20から投入シュート21を介して、鋳型内へ満遍なく散布できる。
上記したように、中継ホッパー15へ顆粒状パウダーを搬送する搬送用スクリューフィーダ18は、中継ホッパー15内の顆粒状パウダーの貯留量が少なくなってきた場合のみ、その運転を行っている。このため、中継ホッパー15への顆粒状パウダーの搬送が終了した後に、次に中継ホッパー15へ顆粒状パウダーを搬送するまでの間隔は長く、各スクリューフィーダ12、14の稼働率は低い(以下、低稼働ともいう)。
また、投入ホッパー20へ顆粒状パウダーを搬送する切出し用スクリューフィーダ16は、鋳造状況に応じて運転する。このため、顆粒状パウダーの搬送と停止を頻繁に、短時間で間欠的に行う必要があり、切出し用スクリューフィーダ16の稼働率は極めて高い(以下、高稼働ともいう)。
従って、搬送用スクリューフィーダ18と切出し用スクリューフィーダ16との間に中継ホッパー15を設けることで、中継ホッパー15を境として、搬送用スクリューフィーダ18と切出し用スクリューフィーダ16の運転方法を変更できる。
具体的には、低稼働の搬送用スクリューフィーダ18は、例えば、10分以上30分以下の間隔で1回、2分以上5分以下の短時間運転(即ち、連続運転)で、しかも、顆粒状パウダーの搬送量を、例えば、1分あたり1kg以上20kg以下程度とする高速運転を行う。また、高稼働の切出し用スクリューフィーダ16は、例えば、10秒以上1分以下の間隔で1回、10秒以上1分以下の極短時間運転(即ち、間欠運転)で、しかも、顆粒状パウダーの搬送量を、例えば、1分あたり0.1kg以上3kg以下程度で搬送用スクリューフィーダ18よりも少なくする低速運転を行う。
ここで、スクリューフィーダの運転方法を変えて顆粒状パウダーを搬送した場合の顆粒状パウダーの搬送距離とその粉化率との関係について、図3を参照しながら説明する。
図3は、顆粒状パウダーを連続的に搬送する連続運転モードと、極短時間で間欠的に搬送する間欠運転モードの2つの運転モードについて調査した結果を示している。なお、調査した各運転モードのスクリューの回転数は、90rpm(回/分)と400rpmの2つである。
また、図3に示す顆粒状パウダーの粉化率は、搬送後の顆粒状パウダーを、搬送前の顆粒状パウダーの平均粒径よりも細かい篩目を備えた篩にかけ、篩下の顆粒状パウダー(即ち、粉化した顆粒状パウダー)の重さを測り、これを搬送した全顆粒状パウダーの重さで除して求めた。ここでは、搬送前の顆粒状パウダーの平均粒径が300μm程度であったため、篩目の大きさが顆粒状パウダーの平均粒径の70%以下(ここでは、210μm)の篩を用いた。
図3に示すように、スクリューフィーダを連続運転した場合、顆粒状パウダーの粉化率は、顆粒状パウダーの搬送距離が長くなるに伴い、緩やかに増加する傾向が見られた。なお、スクリューの回転数を変えることで、粉化率も多少変動しているが、安定した鋳造を実施可能な10質量%以下に抑えられる。
一方、スクリューフィーダを間欠運転した場合、顆粒状パウダーの粉化率は、顆粒状パウダーの搬送距離が長くなるに伴い、急激に増加する傾向が見られた。なお、スクリューの回転数を速くすることで、粉化率の上昇速度も、更に急激に上昇している。
以上のことから、スクリューフィーダを極短時間で間欠運転した場合は、顆粒状パウダーの粉化率が上昇し、安定した鋳造を実施できない恐れがあることが判った。
そこで、切出し用スクリューフィーダ16の搬送距離を、搬送用スクリューフィーダ18の搬送距離(各スクリューフィーダ12、14の合計距離)よりも短くした。
なお、安定した鋳造を実施するためには、鋳型内へ供給される顆粒状パウダーの粉化率を15質量%以下まで低減するのが好ましい。
このため、図3から、顆粒状パウダーの粉化率に最も影響を及ぼす切出し用スクリューフィーダ16の搬送距離を7m以下にするのがよいが、他の搬送用スクリューフィーダ18による粉化率も考慮すれば、切出し用スクリューフィーダ16の搬送距離を更に短く(5m以下)するのが好ましい。なお、切出し用スクリューフィーダ16の長さが短くなるに伴い、顆粒状パウダーの粉化率も急激に低下するため、下限値については規定していないが、作業スペースの確保等を考慮すれば、2m(更には3m)程度である。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
まず、図4に、図1に示す搬送用スクリューフィーダ18を構成する各スクリューフィーダ12、14と、切出し用スクリューフィーダ16の運転方法を示す。
ここでは、貯蔵ホッパー11から中継ホッパー15までの間に配置された各スクリューフィーダ12、14の合計搬送距離を6mとし、中継ホッパー15から投入ホッパー20までの間に配置された切出し用スクリューフィーダ16の搬送距離を4mとした。
このように、切出し用スクリューフィーダ16の搬送距離を、搬送用スクリューフィーダ18の搬送距離よりも短くしている。
また、貯蔵ホッパー11から中継ホッパー15までの間の搬送用スクリューフィーダ18を低稼働とした(低稼働フィーダ)。具体的には、スクリューを400rpmの回転数で3分間回転させる連続運転を、25分間隔で行った。このときの顆粒状パウダーの搬送量は、3分間で20kgであった。
そして、中継ホッパー15から投入ホッパー20までの間の切出し用スクリューフィーダ16を高稼働とした(高稼働フィーダ)。具体的には、スクリューを90rpmの回転数で30〜40秒間回転させる連続運転を、30〜40秒間隔で間欠的に行った。このときの顆粒状パウダーの搬送量は、1回あたり約1kgであった。
この結果を図5に示す。なお、図5には、中継ホッパー15を設けることなく、貯蔵ホッパーから投入ホッパーまで1つのスクリューフィーダ(搬送距離:10m)を配置し、しかもスクリューを90rpmの回転数で30〜40秒間回転させる短時間運転を、30〜40秒間隔で間欠的に行った比較例の結果も示している。
ここでの粉化率は、搬送前の顆粒状パウダーの平均粒径が300μm程度であったため、篩目の大きさが210μmの篩を用いて求めた。
図5から明らかなように、中継ホッパー15を設け、その上流側に配置した搬送用スクリューフィーダ18と下流側に配置した切出し用スクリューフィーダ16の運転方法を変えることで、顆粒状パウダーの粉化率を、目標値である15質量%以下に抑えることができることを確認できた。なお、比較例では、粉化率が30質量%程度まで上昇していた。
以上の結果から、本発明の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法を用いることで、顆粒状パウダーの粉化を抑制できることを確認できた。
これにより、顆粒状パウダーの鋳型内での溶融速度を安定させることができ、湯面表面に均一な溶融層を形成させて鋳型内面と凝固シェルとの間に流入させ、凝固シェルの生成を安定に促進させることができるので、鋳造を安定に実施できる。
従って、顆粒状パウダーの粉化防止と安定供給の両立が図れ、安定した鋳造を実施できる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
前記実施の形態においては、貯蔵ホッパーと中継ホッパーとの間に配置される搬送用スクリューフィーダを、直列配置された2つのスクリューフィーダで構成した場合について説明したが、直列配置された3以上(現実的には10以下)のスクリューフィーダで構成してもよい。この場合、隣合うスクリューフィーダの間に、各スクリューフィーダの下流側端部と上流側端部を接続する連結ホッパーを設ける。
10:連続鋳造用モールドパウダーの搬送設備、11:貯蔵ホッパー、12:スクリューフィーダ、13:連結ホッパー、14:スクリューフィーダ、15:中継ホッパー、16:切出し用スクリューフィーダ(切出し用スクリューコンベア)、17:旋回装置、18、19:搬送用スクリューフィーダ(搬送用スクリューコンベア)、20:投入ホッパー、21:投入シュート

Claims (5)

  1. 連続鋳造に用いる顆粒状パウダーを、顆粒状パウダーを貯蔵する貯蔵ホッパーから搬送用スクリューコンベアを介して中継ホッパーに搬送し、該中継ホッパーから切出し用スクリューコンベア、投入ホッパー及び投入シュートを介して鋳型内へ所定量ずつ供給する際の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法であって、
    前記切出し用スクリューコンベアの搬送距離を前記搬送用スクリューコンベアの搬送距離よりも短くし、該搬送用スクリューコンベアの加減速を前記切出し用スクリューコンベアの加減速よりも少なくして、前記貯蔵ホッパーから前記鋳型内に供給される顆粒状パウダーの粉化を抑制することを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法。
  2. 請求項1記載の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記切出し用スクリューコンベアの搬送距離を7m以下にすることを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法。
  3. 請求項2記載の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記搬送用スクリューコンベアは、2分以上5分以下の短時間運転を行い、しかも顆粒状パウダーの搬送量を1分あたり1kg以上20kg以下とする高速運転を行うことを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法。
  4. 請求項3記載の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記鋳型内へ供給される顆粒状パウダーの粉化率を15質量%以下にすることを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法において、前記搬送用スクリューコンベアは複数のスクリューコンベアで構成され、しかも隣合う該スクリューコンベアの間に連結ホッパーが配置されており、前記隣合うスクリューコンベアの運転を前記連結ホッパーを境に別々にすることを特徴とする連続鋳造用モールドパウダーの粉化防止方法。
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