JP6036293B2 - 焼結原料の装入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結機の焼結パレットに焼結原料を装入する方法に関し、特に、焼結原料の流下方向に沿って延在する複数のバーから構成されるバースクリーンで焼結原料を分級しながら焼結パレットに装入する方法に関する。
粉鉱石等の鉄鉱石、粉コークス等の凝結材、及び生石灰等の石灰類を焼結原料に用いて焼結鉱を製造する焼結工程では、焼結原料の一部又は全部を適切な粒径の造粒物に造粒して焼結機の焼結パレット(以下では、単に「パレット」と記すことがある。)に装入した後、この焼結原料の表層に点火し、パレットの下方から外気を吸引しながら凝結材を酸化させ、酸化時の発熱を利用して鉄鉱石(粉鉱石)を焼結させることが一般に行われている。
しかし、上記焼結プロセスにおいて、焼結パレットに装入された焼結原料層が、高さ(深さ)方向に均一な粒度分布である場合、以下のような課題があった。
焼結原料層の表層部は、吸引された外気により冷却されて昇温不足となる一方、焼結原料層の下部を通過する気体は、上方の焼結原料層を通過するときより高温になっているため、上方の焼結原料層よりも通気抵抗が増大して、吸引される空気量(通気量)が減少する。その結果、焼結原料の焼結が進行せず、焼結鉱の歩留り低下や生産量(焼成量)縮小の要因となっていた。
従って、焼結原料層の表層部では、焼結原料の平均粒径を小さくすることにより受熱面積を増加させて焼結を促進させる一方、焼結原料層の下部では、焼結原料の平均粒径を大きくして通気性を向上させることが望ましい。
上記対策は偏析装入とも呼ばれ、所定の粒度偏析を得るため、従来から種々の技術が提案されている。例えば、特許文献1では、焼結原料の装入シュートの下流側に、焼結原料の流下方向に沿って延在する複数のバー(棒条材)からなるバースクリーン(フルイ)を設け、装入シュートから流下する焼結原料をバースクリーンで分級しながら焼結パレットへ装入する技術が提案されている。複数のバーは、装入シュートの幅方向に間隔を有して配置され、側面視して上下方向に隣り合うバーの間隔は下流側に行くにつれて拡大している。
特許文献1記載の方法により、焼結原料の偏析装入が実現され、焼結鉱の歩留りが向上する。この歩留りを略一定とするならば、焼成量を増大させることができるため、焼成量(ton/日/m)と歩留り(%)の積で算出される焼結鉱の生産性(ton/日/m)が大幅に向上する。
また、特許文献2では、バースクリーンを形成するバー(棒状材)の直径、バースクリーンの隙間平均値、バースクリーンの傾斜角度、並びに(装入)シュートの傾斜角度を適正な範囲に設定することで、粒度偏析拡大効果を最大限に引き出す方法が提案されている。
特開昭63−190125号公報 特開平03−249137号公報
しかしながら、焼結機に装入される焼結原料(造粒物)の擬似粒度は、造粒水分や焼結原料の粒度等によって変化する。またそれに伴い、造粒物の造粒形態も変化する。そのため、焼結原料の装入速度によっては、バースクリーンの分級能力が低下し、特許文献1や特許文献2に記載されている技術では、目標とする粒度偏析が実現できなくなって粒度偏析のバラツキが大きくなるという問題が発生する。以下、本明細書では、焼結機に装入される焼結原料=造粒物として説明する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、焼結原料の造粒形態の変化に起因する、バースクリーンにおける分級のバラツキを低減させることにより、焼結鉱の歩留りを高位安定化させることが可能な焼結原料の装入方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ドラムフィーダから供給される焼結原料を焼結パレットに装入する装入シュートの幅方向に間隔をあけて焼結原料の流下方向に延在する複数のバーを備え、側面視して上下方向に隣接する前記バーの間隔が該バーの下流側に向かって拡開するバースクリーンにより、前記装入シュートから流下する、500μmアンダーが35質量%以上の粒度を有する粉鉱石を鉄鉱石とする焼結原料の造粒物を分級しながら前記焼結パレットに装入する方法において、
平面視して水平方向に隣接する前記バーの隙間dを3mm以上12mm以下、且つ側面視して上下方向に隣接する前記バーの開き角度φを1.2°以上3.0°以下とし、焼結原料の装入速度Vを0.3m/s以上0.7m/s以下とすることを特徴としている。
ここで、焼結原料の装入速度は、ドラムフィーダから装入シュートに焼結原料が排出されるときの速度(=ドラムフィーダの回転速度(m/s))としている。一般に、焼結原料の装入は、ドラムフィーダから装入シュート及びバースクリーンを介して焼結パレットに装入されるまで連続的な流れとなる。このため、本発明では、ドラムフィーダから装入シュートに焼結原料が排出されるときの速度を、焼結原料の装入速度として代表させている。
近年、鉄鉱石の微粉化が進んでおり、粉鉱石に占める微粉の割合が増加傾向にある。これに伴い、粉鉱石を含む焼結原料を造粒した際の造粒物の造粒形態も変化してきており、造粒物中の付着微粉の量が増加し、造粒物の崩壊が起こりやすくなってきている。具体的には、造粒物(焼結原料)を焼結機に装入する際における、ドラムフィーダから装入シュートへの造粒物の落下衝撃、装入シュート上での造粒物の転動衝撃、並びに装入シュートからバースクリーンへの造粒物の落下衝撃が造粒物に加わることにより、造粒物の崩壊現象が顕著となる。
本発明者等は、造粒物の造粒形態の変化に起因して造粒物の崩壊現象が顕著となることで、バースクリーンの分級能力が低下して粒度偏析のバラツキが大きくなることを発見した。
本発明は、上記課題を解決すべく、造粒物の造粒形態に着目し、造粒物(焼結原料)の装入速度を規定することで、造粒物装入時における造粒物の崩壊を踏まえた装入偏析方法を初めて提案するものである。その際、バースクリーンを構成するバーの隙間及びバーの開き角度を規定することにより、バースクリーンにおける分級のバラツキを低減させることができる。これにより、従来方法では不可能であった高位安定的な偏析装入が可能となり、高位歩留りを安定的に実現することができる。
500μmアンダーが35質量%以上の粒度を有する粉鉱石を鉄鉱石とする焼結原料を使用する場合、バースクリーンを構成するバーの隙間d、バーの開き角度φ、及び焼結原料の装入速度Vが上記設定範囲を外れると、後述するように、分級効率が低下し、望ましい粒度偏析を実現することができなくなる。
また、本発明に係る焼結原料の装入方法では、前記バースクリーンの表面に液体を供給するようにしてもよい。
一般に、焼結原料の水分が増加すると、焼結原料の付着力も増大し、バースクリーンに焼結原料が付着しやすくなることが知られている。しかしながら、バースクリーンに水などの液体を少量供給し、バースクリーンが常に液体で濡れた状態(バースクリーンの表面に液体膜が形成されている状態)にすることで、焼結原料がバースクリーンに付着する力を抑制することができる。
本発明に係る焼結原料の装入方法では、バースクリーンを構成するバーの隙間d及びバーの開き角度φ、並びに焼結原料の装入速度Vを適切な範囲に設定することにより、焼結原料の造粒形態の変化に起因する、バースクリーンにおける分級のバラツキを低減させることができる。その結果、焼結鉱の歩留りを高位安定化させることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入方法に使用する焼結原料装入装置の模式図である。 (A)は同焼結原料装入装置を構成するバースクリーンの側面図、(B)は同バースクリーンの部分平面図、(C)は(B)のバースクリーンを先端側から見た端面図、(D)は(B)のバースクリーンを基端側から見た端面図である。 バーの隙間dが偏析度に及ぼす影響を示したグラフである。 バーの開き角度φが偏析度に及ぼす影響を示したグラフである。 焼結原料の装入速度Vが偏析度のバラツキに及ぼす影響を示したグラフである。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る焼結原料の装入方法に使用する焼結原料装入装置10の模式図を図1に示す。
焼結原料装入装置10は、500μmアンダーが35質量%以上の粒度を有する粉鉱石からなる鉄鉱石、粉コークス等の凝結材、及び生石灰等の石灰類から構成される焼結原料Sを、ドワイトロイド式の焼結機(図示省略)のパレット25(焼結パレット)に装入する装置である。なお、以下の説明では、便宜上、パレット25の進行方向を「前」側、その逆方向を「後」側と呼ぶ。
ドワイトロイド式の焼結機では、上下に配置された往路と復路からなる無端レール上を走行する複数のパレット25が数珠状に連結され、無端搬送コンベアを構成している。パレット25に焼結原料Sを供給する給鉱部と、製造された焼結鉱が排出される排鉱部にそれぞれ設けられたスプロケットを回転させることにより、複数のパレット25が無端レールに沿って周回する。
焼結原料装入装置10は給鉱部に設置されており、焼結原料Sを貯蔵する貯蔵ホッパー11と、焼結原料Sを貯蔵ホッパー11から切出すドラムフィーダ12と、ドラムフィーダ12から切出された焼結原料Sをパレット25に装入する装入シュート13とを備えている。また、装入シュート13の下流側には、装入シュート13から流下する焼結原料Sを分級するバースクリーン14と、バースクリーン14の表面に水W(液体の一例)を供給する液体供給手段としてのスプレーノズル23とを備えている。
ドラムフィーダ12の回転速度は、焼結原料Sの装入速度Vが0.3m/s以上0.7m/s以下となるように制御される。なお、ドラムフィーダ12の回転速度は、操業中であっても容易に制御することができる。
装入シュート13は、ドラムフィーダ12の下方に配置され、前側から後側に向けて下方に傾斜する傾斜面を有している。
装入シュート13の下流側に配置されるバースクリーン14は、平面視して装入シュート13の幅方向に隙間dをあけて焼結原料Sの流下方向(装入シュート13の幅方向と直交する方向)に延在する複数のバー16、17、18から構成され、焼結原料Sの流下方向(後方)に向けて下方へ傾斜した状態で、基端部が装入シュート13の下流側端部(後端部)の裏側に取り付けられている(図2(A)〜(D)参照)。バー16、17、18の水平方向の隙間dは3mm以上12mm以下とされている。
各バー16、17、18は、鉄などの金属製の棒材(直径:5mm〜30mm程度、長さ:500mm〜1500mm程度)からなり、材軸回りに自転する。バー16、17、18の断面は、通常、円形であるが、焼結原料Sを分級できる形状であれば特に限定されるものではなく、例えば楕円形や卵形、あるいは三角形や四角形などの多角形でもよい。
バースクリーン14を先端側もしくは基端側から見た際に、隣接するバー16、17、18の先端もしくは基端を順に結ぶ仮想線がV字状(逆V字状)となるように、1段目(上段)のバー16、2段目(中段)のバー17、3段目(下段)のバー18の三段配置とされている(図2(C)、(D)参照)。
側面視して上下方向に隣り合うバー16、17、18の下流側(先端側)における間隔a1、a2は、上流側(基端側)における間隔b1、b2よりも広くなっている。即ち、上段バー16の俯角α<中段バー17の俯角β<下段バー18の俯角γとなっている(図2(A)参照)。上段バー16の俯角αは29°〜43°程度が、偏析装入を実現するうえで好ましく、側面視して上下方向に隣接するバー16、17、18の開き角度φは1.2°以上3.0°以下とされている。
なお、俯角α、β、γは、バー16、17、18の中心軸と水平面とが成す角度、開き角度φは、バー16、17、18の中心軸間の角度である。
バースクリーン14は、側面視して上下方向に隣り合うバー16、17、18の下流側における間隔が上流側における間隔よりも広くなっているので、下流側に行くほど粒径の大きな焼結原料Sがパレット25に落下する。一方、パレット25は、バースクリーン14の下流側から上流側に向けて走行している。従って、粒径の小さな焼結原料Sに比べて粒径の大きな焼結原料Sがパレット25に先に落下することになり、下層に行くほど焼結原料Sの粒径が大きくなる偏析装入が実現される。
バースクリーン14の表面に液体を供給する液体供給手段としてのスプレーノズル23は、バースクリーン14基端部の下方に、装入シュート13の幅方向に間隔をあけて複数配置されている(図1参照)。各スプレーノズル23は、バースクリーン14の下方前方からバースクリーン14の基端部に向けて散水する。スプレーノズル23からの散水によってバースクリーン14の基端部に付着した水Wは、各バー16、17、18を伝って先端部まで流れる。これにより、バー16、17、18の表面全体に渡って水膜を形成することができる。
水平面に対するスプレーノズル23の散水角度θは0°以上γ未満、即ち、最下段のバー18を含む鉛直面内において、水平線と最下段のバー18との間の角度とすることが好ましい(図2(A)参照)。
スプレーノズル23の散水角度θが0°未満になると、スプレーノズル23から噴出した水Wのバースクリーン14突き抜けが顕著になり、バー16、17、18先端まで水Wが流れにくくなるため、散水効果が減殺される。一方、スプレーノズル23の散水角度θがγ以上になると、流れ落ちている焼結原料Sや装入シュート13が障害となってスプレーノズル23の設置が難しいという問題がある。
スプレーノズル23からバースクリーン14に供給される水量は、バー1本当たり10cc/min以上1000cc/min以下であることが好ましい。
なお、液体供給手段として水スプレーに代えて、気水スプレーや垂れ水等を用いても良い。
上記構成を有する焼結原料装入装置10を用いて、500μmアンダーが35質量%以上の粒度を有する粉鉱石を鉄鉱石とする焼結原料Sを焼結機のパレット25に装入する手順は以下の通りである。
(1)スプレーノズル23からバースクリーン14に向けて散水し、バースクリーン14が常に水Wで濡れている状態にしておく。
(2)焼結原料Sの装入速度Vが0.3m/s以上0.7m/s以下となるようにドラムフィーダ12の回転速度を制御した状態で、貯蔵ホッパー11からドラムフィーダ12で焼結原料Sを切出して装入シュート13に投下する。
(3)装入シュート13に投下された焼結原料Sは、装入シュート13上を流下し、バースクリーン14で分級され、パレット25に装入される。
以上、本発明の一実施の形態について説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、上記実施の形態における焼結原料装入装置は液体供給手段を備えていたが、液体供給手段は無くてもよい。また、上記実施の形態では、バースクリーンは三段としているが、二段以上の複数段(例えば四段)であれば良い。
本発明の効果について検証するために実施した検証試験について説明する。
検証試験に使用したバースクリーンは、上記実施の形態に示したタイプとし、直径10mm、長さ800mmの丸棒からなるバーから構成されている。平面視して水平方向に隣接するバーの隙間dは2.5mm〜16mm、側面視して上下方向に隣接するバーの開き角度φは0.8°〜4.0°、下段バーの俯角γは41°とした。
また、ドラムフィーダの回転速度から算出した焼結原料の装入速度Vは0.2m/s〜1.0m/s、装入シュートの長さは500mm、装入シュートの傾斜角度は44°である。
なお、焼結原料の装入速度Vが偏析度のバラツキに及ぼす影響を検証した試験では、バースクリーンへの液体供給効果についても検証した。その際の液体供給手段は水スプレーとした。
焼結原料は、実機装入部から採取したものを使用し、1回の試験当たりの使用量は約500kgとした。その際、焼結原料中の水分比率は6質量%〜9質量%であった。ただし、水分比率=水分/(水分+焼結原料)である。
検証試験は同じ条件下で5回実施した。検証試験の評価には、焼結パレットに堆積した焼結原料層から抜き取った円柱状のサンプルから算出した偏析度及び偏析度のバラツキを用いた。具体的には、[(サンプルの下層50mmにおける焼結原料の平均径−サンプルの上層50mmにおける焼結原料の平均径)/サンプル全層における焼結原料の平均径]を各回について求め、5回の平均値を偏析度とした。また、5回の上記値の内、最大値と最小値の差を偏析度のバラツキと定義した。
なお、焼結原料の平均径は以下の方法により算出した。
サンプリングした焼結原料を乾燥させた後、9.5mm、8.0mm、6.7mm、4.75mm、2.8mm、2.0mm、1.0mm、0.5mmのふるいを記載順に用いて分級してグループに分け、各グループについて代表径と質量比を求める(JIS Z8801−1「試験用ふるい−第一部:金属製網ふるい」参照)。そして、各グループごとに代表径と質量比との積を算出し、それらの総和を焼結原料の平均径とする。ただし、代表径は、ふるい目9.5mmオーバーは12.5mm、ふるい目0.5mmアンダーは0.25mm、その他は、ふるい目の中心値(例えば、9.5mmアンダー〜8.0mmオーバーのグループでは、ふるい目の中心値は8.75mmとなる。)とした。
以下、検証試験結果について説明する。
図3は、バーの隙間dが偏析度に及ぼす影響を示したグラフである。同図より、500μmアンダーが20質量%の粒度を有する粉鉱石を鉄鉱石とする焼結原料(以下、「500μmアンダー20質量%の焼結原料」と呼ぶ。他の質量比の場合も同様の表記とする。)の場合、バーの隙間dが10mm以下もしくは30mm以上になると、偏析度が大幅に低下することがわかる。一方、500μmアンダー35質量%の焼結原料の場合、バーの隙間dが3mm未満もしくは12mm超になると、偏析度が大幅に低下し、バーの隙間dが3mm以上12mm以下であると、偏析度は1以上を維持している。
なお、造粒物(焼結原料)の擬似粒径は0.25mm〜10mm程度で分布しており、平均粒径は3.0mm〜3.5mm程度で両原料とも同程度であった。
特許文献2では、バーの隙間を7mm〜30mmまで変化させた場合であっても、粒度偏析は一定であるとの記載であったが、500μmアンダー35質量%の焼結原料の場合、バーの隙間dが10mmを超えてくると、偏析度が低下してくることが本試験結果により明らかとなった。これは、原料粒度の変化により微粉原料が増加して造粒物中の付着微粉の割合が増加することにより、造粒物が崩壊しやすくなり、バーの隙間dが大きい場合(造粒物の粒度に比べてバーの隙間dが相対的に大きい場合)、バースクリーンによる分級効果が得られなくなるためであると考えられる。即ち、造粒物の造粒形態の違いによるものと考えられる。
500μmアンダー35質量%の焼結原料の場合、残りの65質量%が核粒子であると仮定すると、核粒子に対する微粉(500μmアンダー)割合は35÷65≒0.54となる。一方、500μmアンダー20質量%の焼結原料の場合、残りの80質量%が核粒子であると仮定すると、核粒子に対する微粉割合は20÷80=0.25となる。造粒後の擬似粒径はほぼ同程度であったので、微粉割合が20質量%から35質量%に増加することで、核粒子に対する微粉割合、即ち造粒物の付着微粉割合が約2倍に増加していることになる。その結果、ドラムフィーダから装入シュートへの造粒物の落下衝撃、装入シュート上での造粒物の転動衝撃、並びに装入シュートからバースクリーンへの造粒物の落下衝撃により、造粒物の崩壊が顕著になったものと考えられる。バースクリーンで分級され焼結パレットに装入された焼結原料を実際に検証したところ、擬似粒子中の500μmアンダーの微粉増加が確認された。
図4は、500μmアンダー35質量%の焼結原料について、バーの開き角度φが偏析度に及ぼす影響を示したグラフである。同図より、バーの開き角度φが1.2°未満である場合と3.0°超である場合に、偏析度が低下することがわかる。バーの開き角度φが1.2°未満である場合、焼結原料のバー通過率が低下する一方、バーの開き角度φが3.0°超である場合、焼結原料のバー通過率が増大する。その結果、バースクリーンによる分級効率が低下し、偏析度が低下する。
この現象は、バーの隙間dが12mm超の場合(造粒物に対してバーの隙間dが相対的に大きい場合)には見られず、バーの隙間dを12mm以下に設定した場合に顕著に発生する問題であった。そのため、従来技術では、問題にならなかったと考えられる。
図5は、焼結原料の装入速度Vが偏析度のバラツキに及ぼす影響を示したグラフである。同図より、焼結原料の装入速度Vが0.3m/s未満である場合と0.7m/s超である場合に、偏析度のバラツキが増大することがわかる。焼結原料の装入速度Vが0.3m/s未満である場合、装入シュート上における焼結原料の流れが不連続となる一方、焼結原料の装入速度Vが0.7m/s超である場合、造粒物(焼結原料)が落下する際の衝撃が大きくなり、造粒物の崩壊が顕著となる。その結果、偏析度のバラツキが増大する。
なお、500μmアンダー40質量%の焼結原料を、500μmアンダー35質量%の焼結原料と比較すると、装入速度Vと偏析度の関係は同様であったが、偏析度のバラツキが500μmアンダー35質量%の焼結原料に比べて大きくなった。
また、図5より、バースクリーンに液体を供給した場合、偏析度のバラツキが低下することがわかる。特に、焼結原料の装入速度Vが0.3m/s〜0.7m/sの範囲を外れている場合、この傾向が顕著となる。
10:焼結原料装入装置、11:貯蔵ホッパー、12:ドラムフィーダ、13:装入シュート、14:バースクリーン、16、17、18:バー、23:スプレーノズル(液体供給手段)、25:パレット(焼結パレット)、S:焼結原料、W:水(液体)

Claims (2)

  1. ドラムフィーダから供給される焼結原料を焼結パレットに装入する装入シュートの幅方向に間隔をあけて焼結原料の流下方向に延在する複数のバーを備え、側面視して上下方向に隣接する前記バーの間隔が該バーの下流側に向かって拡開するバースクリーンにより、前記装入シュートから流下する、500μmアンダーが35質量%以上の粒度を有する粉鉱石を鉄鉱石とする焼結原料の造粒物を分級しながら前記焼結パレットに装入する方法において、
    平面視して水平方向に隣接する前記バーの隙間dを3mm以上12mm以下、且つ側面視して上下方向に隣接する前記バーの開き角度φを1.2°以上3.0°以下とし、焼結原料の装入速度Vを0.3m/s以上0.7m/s以下とすることを特徴とする焼結原料の装入方法。
  2. 請求項1記載の焼結原料の装入方法において、前記バースクリーンの表面に液体を供給することを特徴とする焼結原料の装入方法。
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