JP5008356B2 - ヒスタミン遊離抑制剤 - Google Patents
ヒスタミン遊離抑制剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5008356B2 JP5008356B2 JP2006208140A JP2006208140A JP5008356B2 JP 5008356 B2 JP5008356 B2 JP 5008356B2 JP 2006208140 A JP2006208140 A JP 2006208140A JP 2006208140 A JP2006208140 A JP 2006208140A JP 5008356 B2 JP5008356 B2 JP 5008356B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- kakalol
- kakarol
- histamine release
- antiallergic
- derivative
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Confectionery (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Noodles (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
- Furan Compounds (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、「カカロールまたはその誘導体を有効成分とし、該誘導体は、メタノール若しくはエタノールとの縮合反応によって生じるカカロールのエーテル又はギ酸若しくは酢酸とのエステル化反応で生じるカカロールのエステルである、ヒスタミン遊離抑制剤」を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の抗アレルギー剤の有効成分であるカカロールは、下記の構造式で表される化合物である。
本発明の抗アレルギー剤は、種々のアレルギー疾患の予防剤または治療剤、抗炎症剤、ヒスタミン遊離抑制剤として有用である。
本発明の飲食品および化粧料は、上記のカカロールまたはその誘導体を含有するものであり、抗アレルギー性を有する。
飲食品の種類としては、清涼飲料、ジュース、栄養ドリンクなどの飲料、パン類、麺類、タブレット、キャンディーなどの菓子類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の飲食品および化粧料中の上記のカカロールまたはその誘導体の含有量は、特に制限されるものでなく、飲食品や化粧料の種類などによって適宜変化させることができるが、飲食品の場合は、1人1日当たりのカカロールまたはその誘導体の摂取量が0. 1〜2500mgとなるように含有させることが好ましく、化粧料の場合は、カカロールまたはその誘導体を0. 01〜250mg/cm2 の範囲内で皮膚または粘膜に滴下、塗布または噴霧されるように含有させることが好ましい。
もみじがさ(別名しどけ)1 kgを細断後、凍結乾燥した。これをミキサーで粉末化した後、抽出溶媒1Lを加え、室温で3時間撹拌抽出した。これをろ過後、減圧濃縮した後、シリカゲルカラム (Merck, silicagel 60,直径50mm×長さ300mm)の上部にチャージし、展開溶媒で展開した。その結果、純粋な活性物質を得た。次にEI−MS,NMR解析により同定を行った。 1H−NMRスペクトルを図1に、13C−NMRスペクトルを図2に、EI−MSを図3に、それぞれ示した。以上により、得られた活性物質がカカロールであることを確認した。また、各段階で得られた画分のヒスタミン遊離抑制活性の測定は、実施例2に記載の方法により行なった。
実施例1で得られたカカロールについて下記の試験方法により、ラット由来好塩基球白血病細胞(RBL−2H3)を用いた抗アレルギー試験を行った。
(1) 脱顆粒
RBL−2H3細胞を、10%ウシ胎児血清(JRH バイオサイエンス社製)含有ダルベッコ改変イーグル培地(シグマ社製)にてCO2 濃度5%、37℃の条件で前培養を行う。前培養後、常法に従い、EDTA・トリプシン溶液を用いて細胞を剥がし、遠心分離により細胞を集める。24ウェルの培養プレートに収集したRBL−2H3細胞を2.0×105cell /wellになるように各ウェルに播種し、37℃で12時間培養する。培養後、培地を除去し、50ng/mlの抗DNP−IgE抗体を1ウェル当たり1ml添加し、37℃で2時間、細胞を感作させる。ウェルを修正タイロード液(以下、MTと称する)で2回洗浄した後、これに表1に示す濃度で被検試料を溶解させたMTを1ml加えて37℃で10分間培養する。対照として、被検試料を含まないMTを1ml加えて37℃で10分間培養する。これらにDNP−HAS抗原(シグマ社製)を50ng/mlになるように加え、さらに37℃で30分間培養後、培養上清を回収する(以下、培養上清を上清液と称する)。また、ウェル中の細胞に、TritonX−100を0. 1%含有するMTを100μl加え、細胞を溶解させる(以下、この溶解液を細胞液と称する)。
上清液と細胞液それぞれ100μlに0. 1M塩酸を100μlずつ加え、15, 000rpm、室温で10分間遠心分離する。
得られた遠沈上清液をHPLCにより分離し、得られたヒスタミンのピーク面積を測定する(ヒスタミンのピークの位置は、ヒスタミン標品を流して確認する)。
HPLCの条件は以下の通りである。
カラム: shodex Asahipak ODP50 4E (4.6×250mm 昭和電工社製) にガードカラム
shodex Asahipak ODP50G 4A (昭和電工社製) を連結
移動相:アセトニトリル(180ml), 50mMホウ化ナトリウム(820ml),
o−フタルアルデヒド(134mg), N-アセチルシステイン(215mg)
流速:0. 5ml/分
カラム温度:40℃
検出:励起波長330nm,測定波長430nm
〔上清液ピーク面積/(細胞液ピーク面積+上清液ピーク面積)〕×100
得られたヒスタミン放出率により、ヒスタミン放出抑制率(%)を下式により算出する。
〔(対照放出率−試験品放出率)/対照放出率〕×100
このようにして得られたヒスタミン放出抑制率(%)を表1に示す。
〔実施例3〕(錠剤)
実施例1で得られたカカロール 5 g
トウモロコシデンプン 10 g
乳糖 40 g
カルボキシメチルセルロースカルシウム 8 g
微結晶セルロース 27 g
ポリビニルピロリドン 7 g
ステアリン酸マグネシウム 3 g
合計 100 g
実施例1で得られたカカロールをエタノールに溶解し、次いでこれを微結晶セルロースに吸着させた後、乾燥する。これにトウモロコシデンプン、乳糖、カルボキシメチルセルロースカルシウムを混合し、次いでポリビニルピロリドンの水溶液を結合剤として加えて常法により顆粒化する。これに滑沢剤としてステアリン酸マグネシウムを加えて混合した後、1錠100mgの錠剤に打錠する。
実施例1で得られたカカロール 10 g
微結晶セルロース 55 g
トウモロコシデンプン 25 g
乳糖 30 g
ポリビニルピロリドン 4 g
ステアリン酸マグネシウム 1 g
合計 125 g
上記成分を常法により顆粒化した後、ゼラチン硬カプセルに充填する。
実施例1で得られたカカロール 50 g
微結晶セルロース 600 g
トウモロコシデンプン 300 g
ポリビニルピロリドン 50 g
合計 1000 g
実施例1で得られたカカロールをエタノールに溶解し、次いでこれを微結晶セルロースに吸着させた後乾燥し、破砕する。これをトウモロコシデンプンおよびポリビニルピロリドンと混合し、常法により散剤とする。
実施例1で得られたカカロール 10 g
乳糖 130 g
トウモロコシデンプン 87 g
ポリビニルピロリドン 8 g
L−メントール 15 g
軽質無水ケイ酸 5 g
合計 255 g
上記の処方で、実施例1で得られたカカロール、乳糖、トウモロコシデンプンおよびポリビニルピロリドン水溶液を混合し、造粒機にて攪拌下加熱造粒する。冷却後、粒度500μm以下に篩分けし、L−メントールを加えた後、無水ケイ酸を加え、混合し分包(1. 0g)して顆粒剤とする。
砂糖 50 g
水飴 33 g
クエン酸 2 g
香料 0. 2g
実施例1で得られたカカロール 1. 5g
水 13.3g
合計 100. 0g
砂糖、水飴および水を鍋に入れて煮沸して溶解させ、煮沸温度が125℃に達した後、火から下ろし、香料、実施例1で得られたカカロールを添加する。撹拌しながら冷却板に流し込み、80℃まで冷却した後に、棒状にして適当な長さに切断して、一粒当たり3.33gのキャンディーを製造する。
小麦粉(強力粉)150gとドライイースト2gを混ぜる。別に、実施例1で得られたカカロール2g、砂糖20g、食塩3g、脱脂粉乳6gを温湯70gに溶かし、鶏卵1個を添加してよく混ぜる。これを小麦粉とドライイーストとの混合物に加え、手でよくこねた後、バター40gを加えてさらに手でよくこね、8個のロールパン生地を作る。次いで、発酵させた後、表面に溶き卵を塗り、オーブンにて180℃で約15分焼成し、ロールパンを製造する。このロールパンは、1個当たり実施例1で得られたカカロールを約250mg含有する。
水150gに実施例1で得られたカカロール10gおよび食塩15gを分散させたものを、小麦粉(中力粉)300gに良く混ぜた後、こねて寝かす。この後、生地を圧延し、幅約5mmで切断してうどんを製造する。これを沸騰したお湯で約10分茹でたところ、外観、味、食感ともに良好であった。このうどんは、1食分当たり実施例1で得られたカカロールを約1.2g含有する。
オレンジ果汁200mlに対して、ゼラチン4. 5g、砂糖45g、水15gをとり、火にかけ、ゼラチンを完全に溶かす。ゼラチンが溶けたことを確認後、実施例1で得られたカカロール3gをよく混ぜて溶解させる。この後、これを4個分のカップに流し込み、冷蔵庫で2時間以上冷やして固め、オレンジ果汁ゼリーを得る。
実施例1で得られたカカロール15gとオーガニック青汁(日清ファルマ社製)585gを良く混ぜ、この後、1食分当たり約3gのスティック包装の青汁を得る。
A スクワラン 20 g
オリーブ油 8 g
精製蜜蝋 5 g
グリセリンモノステアレート 3 g
セトステアリルアルコール 2 g
B ポリオキシエチレン硬化ひまし油 3 g
実施例1で得られたカカロール 2 g
グリセリン 10 g
精製水 適量
A液とB液を80℃に加温する。撹拌しながらA液にB液を加え、均一になるまで乳化させ、クリームとする。
グリセリンモノステアレート 10 g
グリセリン 50 g
米糠エキス 10 g
実施例1で得られたカカロール 10 g
香料 0. 1g
色素 0. 1g
精製水 20 g
合計 100. 2g
全成分を混合し、ホモミキサーで乳化して入浴剤を調製する。
Claims (1)
- カカロールまたはその誘導体を有効成分とし、該誘導体は、メタノール若しくはエタノールとの縮合反応によって生じるカカロールのエーテルまたはギ酸若しくは酢酸とのエステル化反応で生じるカカロールのエステルである、ヒスタミン遊離抑制剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006208140A JP5008356B2 (ja) | 2006-07-31 | 2006-07-31 | ヒスタミン遊離抑制剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006208140A JP5008356B2 (ja) | 2006-07-31 | 2006-07-31 | ヒスタミン遊離抑制剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008031117A JP2008031117A (ja) | 2008-02-14 |
JP5008356B2 true JP5008356B2 (ja) | 2012-08-22 |
Family
ID=39120925
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006208140A Expired - Fee Related JP5008356B2 (ja) | 2006-07-31 | 2006-07-31 | ヒスタミン遊離抑制剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5008356B2 (ja) |
-
2006
- 2006-07-31 JP JP2006208140A patent/JP5008356B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008031117A (ja) | 2008-02-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101364234B1 (ko) | 팥꽃나무 추출물, 이의 분획물 또는 이로부터 분리한 화합물을 유효성분으로 함유하는 아토피 예방 또는 치료용 약학적 조성물 | |
JP2011201788A (ja) | 抗炎症剤 | |
KR101760512B1 (ko) | 혼합 생약 추출물을 포함하는 만성 염증성 질환의 예방, 치료 또는 개선용 조성물 | |
JP2002293736A (ja) | メーラード反応阻害剤およびそれを含有する組成物 | |
WO2011043212A1 (ja) | セラミド産生促進剤及び保湿剤 | |
KR20190002105A (ko) | 땅콩 새싹 추출물 또는 이의 분획물을 포함하는 대사성 질환의 예방 또는 치료용 조성물 | |
JP2005015456A (ja) | 湿疹・皮膚炎群の予防治療剤 | |
JP5004529B2 (ja) | ヒスタミン遊離抑制剤 | |
JP4537024B2 (ja) | 炎症疾患予防・治療剤 | |
JP4371431B2 (ja) | 抗アレルギー性組成物 | |
JP5800635B2 (ja) | 抗肥満剤 | |
WO2015152684A1 (ko) | 오미자 추출물의 에틸아세테이트 분획물을 유효성분으로 포함하는 염증 질환의 예방 및 치료용 약학적 조성물 또는 상처치유용 약학적 조성물 | |
JP5008356B2 (ja) | ヒスタミン遊離抑制剤 | |
KR102106440B1 (ko) | 블루베리 및 흑미 추출물 배양 유산균을 포함하는 피부상태 개선용 조성물 | |
JP2007210920A (ja) | 抗アレルギー性物質 | |
KR101337392B1 (ko) | 돈지 및 죽염을 함유하는 피부재생용 조성물 | |
JP2010180141A (ja) | 抗アレルギー組成物 | |
KR101661423B1 (ko) | 오리방풀 유래 화합물을 함유하는 항산화 및 항염용 조성물 및 그 추출방법 | |
KR102717836B1 (ko) | 자소엽에서 분리한 화합물을 유효성분으로 포함하는 자가면역질환 예방 및 치료용 조성물 | |
KR20120037145A (ko) | 필발 추출물, 이소플라본 및 l-카르니틴을 함유하는 비만 또는 고지혈증 예방용 또는 개선용 조성물 | |
JP7095872B2 (ja) | インターロイキン-33産生抑制剤並びにインターロイキン-33の増加に関連するアレルギー疾患の予防、治療又は抑制用の医薬品、医薬部外品、化粧料及び飲食品組成物 | |
KR102443334B1 (ko) | 무궁화 복합추출물을 유효성분으로 포함하는 항염증, 피부 보습, 피부 가려움증 개선, 및 피부재생 촉진용 조성물 | |
KR102510158B1 (ko) | 식물 추출물의 혼합물을 유효성분으로 함유하는 항아토피 피부염용 조성물 | |
KR20120136285A (ko) | 지방 세포화 억제 활성을 갖는 프리형 및 에스테르형 캅산틴을 포함하는 항비만용 기능성 식품 및 약학 조성물 | |
JP2009275026A (ja) | 膵臓リパーゼ活性阻害作用を有する組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090106 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120306 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120427 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120522 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120529 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5008356 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150608 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |