JP5008120B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
同様に、上述した特許文献4等の技術は、室温を検知してその検知結果に基いて記録媒体の搬送間隔を可変するものであって、連続通紙直後において定着部材の温度の落ち込みが大きい場合のオフセットの発生を直接的に抑止する効果は期待できない。
図1〜図3にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのレーザープリンタの装置本体、3は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム18上に照射する露光部、4は装置本体1に着脱自在に設置される作像部としてのプロセスカートリッジ、7は感光体ドラム18上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10は出力画像が載置される排紙トレイ、11、12は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、13は記録媒体Pを転写部7に搬送するレジストローラ、15は主として給紙部11、12の記録媒体Pとは異なるサイズの記録媒体Pを搬送する際に用いる手差し給紙部、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置、40は装置1内の種々のユニットに電力を供給する電源部、41は電源部40から定着装置20の加熱手段に供給される電圧を検知する電圧検知手段としての電圧センサ、45は記録媒体Pの温度を間接的に検知する温度検知手段としての温度センサ、を示す。
まず、露光部3(書込部)から、画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、プロセスカートリッジ4の感光体ドラム18上に向けて発せられる。感光体ドラム18は図中の反時計方向に回転しており、所定の作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム18上に画像情報に対応したトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム18上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ13により搬送された記録媒体P上に転写される。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部11、12のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部11が選択されたものとする。)。なお、複数の給紙部11、12には、それぞれ、異なるサイズの記録媒体Pや、搬送方向の異なる同一サイズの記録媒体Pが、収納されている。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、定着装置20は、定着補助ローラ21、定着部材としての定着ベルト22、加熱ローラ23、加熱手段としての誘導加熱部24、加圧ローラ30、サーモスタット37、オイル塗布ローラ34、ガイド板35、分離板36、等で構成される。
加熱ローラ23は、外径が15〜25mmであって、SUS304等の非磁性材料からなる円筒体(厚さが300〜1000μmである。)であって、図2の反時計方向に回転する。加熱ローラ23の内部には、フェライト等の強磁性材料からなる内部コア23aと、銅等の透磁性の低い材料からなる遮蔽部材23bと、が設置されている。内部コア23aは、定着ベルト22を介してコイル部25に対向している。また、遮蔽部材23bは、内部コア23aの幅方向両端部を遮蔽できるように構成されている。内部コア23aと遮蔽部材23bとは一体的に回転するように構成されている。この内部コア23a及び遮蔽部材23bの回転は、加熱ローラ23(円筒体)の回転とは別々におこなわれる。そして、記録媒体Pの幅方向サイズに応じて、内部コア23a及び遮蔽部材23bを所定角度回転させて、加熱ローラ23の非通紙領域に作用する磁束を遮蔽する。これにより、加熱ローラ23の通紙領域のみが加熱範囲となって、加熱ローラ23の非通紙領域における過昇温が抑止される。
ここで、コイル部25は、加熱ローラ23に巻装された定着ベルト22の一部を覆うように、細線を束ねたリッツ線を幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド29は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、コイル部25を保持する。コア部26は、フェライト等の透磁性の高い材料からなり、サイドコア27及びセンターコア28が形成されている。コア部26は、幅方向に延設されたコイル部25に対向するように設置されている。サイドコア27は、コイル部25の端部に設置されている。センターコア28は、コイル部25の中央に設置されている。
加熱手段としての誘導加熱部24は、定着ベルト22の発熱層を直接的に加熱(電磁誘導加熱)するとともに、加熱ローラ23を加熱(電磁誘導加熱)して間接的にも定着ベルト22を加熱することになる。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の出口側には、記録媒体Pの搬送を案内するとともに記録媒体Pが定着ベルト22から分離するのを促進する分離板36が配設されている。
また、定着ベルト22上にはサーミスタ38が設置されていて、定着ベルト22上の表面温度(定着温度)を直接的に検知して定着温度の制御をおこなっている。なお、サーミスタ38の代わりに、非接触で定着ベルト22の温度を検知するサーモパイルを用いることもできる。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、加熱ローラ23の円筒体も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、誘導加熱部24との対向位置で加熱される。詳しくは、コイル部25に高周波の交番電流を流すことで、コア部26と内部コア23aとの間に磁力線が双方向に交互に切り替わるように形成される。このとき、加熱ローラ23表面と定着ベルト22の発熱層とにそれぞれ渦電流が生じて、それぞれの電気抵抗によってジュール熱が発生する。このジュール熱によって、加熱ローラ23に巻装された定着ベルト22が直接的かつ間接的に加熱される。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、ガイド板35に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Y1の搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。
図3に示すように、まず、装置本体1においてプリント信号の入力がされると(ステップS1)、電源部40から誘導加熱部24に印加される電圧V1(電圧センサ41によって検知される実測値である。)が予め定められた電圧V0(予め制御部に記憶された閾値である。)よりも大きいかが判別される(ステップS2)。
その結果、誘導加熱部24に印加される電圧V1が所定電圧V0よりも大きいと判別された場合(V1>V0である。)、誘導加熱部24への電圧の供給不足は生じておらず連続通紙直後において定着ベルト22の温度の落ち込みが生じる可能性はないものとして、連続通紙時のCPMを通常のCPM(N)に設定する(ステップS3)。そして、通常値(N)で連続通紙がおこなわれる。
このような制御をおこなうことで、装置本体1の立ち上げ時等であって誘導加熱部24への印加電圧が小さくなる場合であっても、連続通紙による定着ベルト22の急激な温度の落ち込みを防止することができるために、コールドオフセットの発生を抑止することができる。さらに、通紙通紙開始直後における定着ベルト22の表面温度の低下を見越して、定着ベルト22の温度を予め高く設定する場合であっても、上述の制御をおこなうことで連続通紙による定着ベルト22の急激な温度の落ち込みを防止できるために、予め高く設定する温度の引き上げ温度幅を小さく設定できて、ホットオフセットの発生を抑止することができる。
その結果、定着ベルト22の温度T1が所定温度T0よりも大きいと判別された場合(T1>T0である。)、定着ベルトの温度の落ち込みが生じていないものとして、連続通紙時のCPMを通常のCPM(N)に設定する(ステップS6)。そして、通常値(N)で連続通紙がおこなわれる。
こうして、プリント動作が終了される(ステップS8)。
また、本実施の形態1では、CPMを1段階でダウンさせたが、CPMを複数段階でダウンさせることもできる。
さらに、記録媒体Pの種類や厚さに応じて、CPMダウンさせる時間や程度を可変することもできる。
これらの場合にも、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
図4にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図4は実施の形態2における画像形成装置でおこなわれる制御を示すフローチャートであって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態2は、温度検知手段45の検知結果に基いてCPMを可変制御している点が、電圧検知手段41の検知結果に基いてCPMを可変制御している前記実施の形態1のものとは相違する。
その結果、温度Taが所定温度Tbよりも大きいと判別された場合(Ta>Tbである。)、記録媒体Pに奪われる定着ベルト22の熱量が小さくて連続通紙直後において定着ベルト22の温度の落ち込みが生じる可能性はないものとして、連続通紙時のCPMを通常のCPM(N)に設定する(ステップS13)。そして、通常値(N)で連続通紙がおこなわれる。
このような制御をおこなうことで、低温環境で装置本体1が長時間放置されたとき等であって記録媒体Pの温度が低くなる場合であっても、連続通紙による定着ベルト22の急激な温度の落ち込みを防止することができるために、コールドオフセットの発生を抑止することができる。さらに、通紙通紙開始直後における定着ベルト22の表面温度の低下を見越して、定着ベルト22の温度を予め高く設定する場合であっても、上述の制御をおこなうことで連続通紙による定着ベルト22の急激な温度の落ち込みを防止できるために、予め高く設定する温度の引き上げ温度幅を小さく設定できて、ホットオフセットの発生を抑止することができる。
その結果、定着ベルト22の温度T1が所定温度T0よりも大きいと判別された場合(T1>T0である。)、定着ベルトの温度の落ち込みが生じていないものとして、連続通紙時のCPMを通常のCPM(N)に設定する(ステップS16)。そして、通常値(N)で連続通紙がおこなわれる。
こうして、プリント動作が終了される(ステップS18)。
図5にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図5は実施の形態3における画像形成装置でおこなわれる制御を示すフローチャートであって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態3は、電圧検知手段41の検知結果と温度検知手段45の検知結果とに基いてCPMを可変制御している点が、電圧検知手段41の検知結果に基いてCPMを可変制御している前記実施の形態1のものとは相違する。
その結果、温度Taが所定温度Tbよりも大きいと判別された場合(Ta>Tbである。)、制御上のCPMが第1低速値(N1)にセットされる(ステップS24)。その後、電源部40から誘導加熱部24に印加される電圧V1(電圧センサ41によって検知される実測値である。)が予め定められた電圧V0(予め制御部に記憶された閾値である。)よりも大きいかが判別される(ステップS25)。
これに対して、電圧V1が所定電圧V0よりも小さいと判別された場合(V1≦V0である。)、記録媒体Pに奪われる定着ベルト22の熱量が小さいが、誘導加熱部24への電圧の供給不足が生じていて連続通紙直後において定着ベルト22の温度の落ち込みが生じる可能性があるものとして、連続通紙時のCPMを通常値よりも低いCPM(N1)に設定する(ステップS27)。そして、t秒間だけ低速のCPM(N1)で通紙をおこなった後に、通常のCPM(N)で通紙がおこなわれる。
その結果、電圧V1が所定電圧V0よりも大きいと判別された場合(V1>V0である。)、制御上のCPMが第1低速値(N1)にセットされる(ステップS29)。そして、誘導加熱部24への電圧の供給不足は生じていないが、記録媒体Pに奪われる定着ベルト22の熱量が大きくて連続通紙直後において定着ベルト22の温度の落ち込みが生じる可能性があるものとして、t秒間だけ第1低速値(N1)で連続通紙がおこなわれる。
その結果、定着ベルト22の温度T1が所定温度T0よりも大きいと判別された場合(T1>T0である。)、定着ベルトの温度の落ち込みが生じていないものとして、連続通紙時のCPMを通常のCPM(N)に設定する(ステップS34)。そして、通常値(N)で連続通紙がおこなわれる。
こうして、プリント動作が終了される(ステップS36)。
20 定着装置、
21 定着補助ローラ、
22 定着ベルト(定着部材)、
23 加熱ローラ、
24 誘導加熱部、
30 加圧ローラ、
40 電源部、
41 電圧センサ(電圧検知手段)、
45 温度センサ(温度検知手段)、 P 記録媒体。
Claims (1)
- トナー像を加熱して記録媒体に定着する定着部材と、
前記定着部材を直接的又は間接的に電磁誘導加熱する加熱手段と、
前記加熱手段に電圧を供給する電源部と、
前記電源部から前記加熱手段に供給される前記電圧を検知する電圧検知手段と、
前記記録媒体の温度を直接的又は間接的に検知する温度検知手段と、
連続的に搬送される記録媒体の単位時間当たりの搬送枚数を可変する可変手段と、
を備え、
前記電圧検知手段で検知された電圧が所定電圧以上であって前記温度検知手段で検知された温度が所定温度以上である場合には、前記単位時間当たりの搬送枚数が所定の通常値になるように前記可変手段を制御して、
前記電圧検知手段で検知された電圧が前記所定電圧よりも低くて前記温度検知手段で検知された温度が前記所定温度以上である場合、又は、前記電圧検知手段で検知された電圧が前記所定電圧以上であって前記温度検知手段で検知された温度が前記所定温度よりも低い場合には、連続的な通紙が開始されてから所定時間が経過するまで前記単位時間当たりの搬送枚数が前記通常値に比べて低い第1低速値になり、前記所定時間が経過した後に前記単位時間当たりの搬送枚数が前記通常値になるように前記可変手段を制御して、
前記電圧検知手段で検知された電圧が前記所定電圧よりも低くて前記温度検知手段で検知された温度が前記所定温度よりも低い場合には、連続的な通紙が開始されてから所定時間が経過するまで前記単位時間当たりの搬送枚数が前記第1低速値に比べて低い第2低速値になり、前記所定時間が経過した後に前記単位時間当たりの搬送枚数が前記通常値になるように前記可変手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
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