JP5007577B2 - 電動ウォーターポンプの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの冷却水を循環させる電動ウォーターポンプに対して制御を行う電動ウォーターポンプの制御装置に関する。
従来から、エンジンを冷却する冷却水を循環させる電動ウォーターポンプ(以下、「電動WP」と呼ぶ。)を用いた技術が提案されている。例えば、特許文献1には、電動WPがロックされたときにモータを逆回転させて再始動させる技術が記載されている。また、特許文献2には、燃料ポンプがロックされたときに一時的に駆動を停止した後、駆動デューティを大きくして再始動する技術が記載されている。
特開平7−217584号公報 特開2003−293915号公報
ところで、冷却水は、極低温時には粘性が大きくなる。また、電動WPの出力トルクは、モータの経年劣化により低下する。このような場合には、通常の駆動時における駆動デューティでは始動できないが、駆動デューティを大きくすることで始動できることが多い。しかしながら、特許文献1又は2に記載の技術では、このような場合でも、毎回、ロック解除の制御処理が行われることとなる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電動WPがロックされた場合において、無駄なロック解除の制御処理が行われるのを防ぐことを課題とする。
本発明の1つの観点では、内燃機関における冷却水を循環させる電動ウォーターポンプに対して制御を行う電動ウォーターポンプの制御装置は、前記電動ウォーターポンプがロックされた場合には、前記電動ウォーターポンプの停止と駆動とを繰り返すと共に、駆動する度に、前記電動ウォーターポンプの駆動デューティを徐々に大きくするロック解除制御手段と、前記電動ウォーターポンプのロックが解除されたときの前記駆動デューティであるロック解除駆動デューティを記憶し、前記電動ウォーターポンプの再始動時には、記憶された前記ロック解除駆動デューティで前記電動ウォーターポンプを駆動する再始動制御手段と、を備える。
上記の電動ウォーターポンプの制御装置は、例えば、ECU(Engine Control Unit)であり、内燃機関における冷却水を循環する電動ウォーターポンプに対して制御を行うものである。電動ウォーターポンプの制御装置は、ロック解除制御手段と、再始動制御手段と、を備える。前記ロック解除制御手段は、前記電動ウォーターポンプがロックされた場合には、ロック解除の制御処理として、前記電動ウォーターポンプの停止と駆動とを繰り返すと共に、駆動する度に、前記電動ウォーターポンプの駆動デューティを徐々に大きくする。これにより、電動ウォーターポンプのモータの加熱や損傷を防止することができると共に、電動ウォーターポンプのロックを解除するのに必要なトルクをモータの軸に与えることができ、電動ウォーターポンプのロックを解除することができる。
ここで、前記再始動制御手段は、前記電動ウォーターポンプのロックが解除されたときの前記駆動デューティであるロック解除駆動デューティを記憶し、前記電動ウォーターポンプの再始動時、即ち、前記電動ウォーターポンプを改めて始動する時には、記憶された前記ロック解除駆動デューティで前記電動ウォーターポンプを駆動する。これにより、電動ウォーターポンプが再始動時にロックされることを防ぎことができ、上述のロック解除の制御処理が無駄に行われるのを防ぐことができる。
上記の電動ウォーターポンプの制御装置の他の一態様は、前記再始動制御手段は、前記冷却水の水温に対応させて前記ロック解除駆動デューティを記憶し、再始動時には、前記冷却水の水温を求め、求められた前記冷却水の水温に対応した前記ロック解除駆動デューティで前記電動ウォーターポンプを駆動する。このようにすることで、冷却水の粘性に合わせた最適な駆動デューティで電動ウォーターポンプを駆動することができるので、電動ウォーターポンプの無駄な電力消費を抑えることができる。
上記の電動ウォーターポンプの制御装置の他の一態様は、前記ロック解除制御手段は、前記冷却水の水温が所定の水温以上(例えば100℃以上)である場合には、そのときの前記電動ウォーターポンプの駆動時の駆動デューティを前記ロック解除駆動デューティとする。このようにすることで、ロック解除の制御処理が行われる場合において、冷却水の水温が高水温となっている場合であっても、ロック解除を早い段階で行うことができ、オーバーヒートの発生を防ぐことができる。
上記の電動ウォーターポンプの制御装置の他の一態様は、前記ロック解除制御手段は、前記電動ウォーターポンプを駆動する度に、前記電動ウォーターポンプのモータの回転方向を変える。このようにすることで、電動ウォーターポンプのインペラに噛み込まれた異物の除去をより効果的に行うことができる。
上記の電動ウォーターポンプの制御装置の他の一態様は、前記ロック解除制御手段は、前記電動ウォーターポンプの一回の駆動時において、前記電動ウォーターポンプのモータの回転方向を交互に変える。このようにしても、電動ウォーターポンプのインペラに噛み込まれた異物の除去をより効果的に行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[冷却系システムの構成]
図1は、本発明の各実施形態に係る電動ウォーターポンプ(以下、単に「電動WP」と称す)が適用された冷却系システム100の概略構成を示す図である。なお、図1においては、実線矢印が冷却水の流れを示し、破線矢印が信号の入出力を示している。また、太線で表した実線は、冷却水が流れる通路(冷却水通路)を示している。
各実施形態に係る冷却系システム100は、冷却水を用いてエンジン1の冷却を行うと共に、この冷却水と排気ガスとの間で熱交換を行うことによって排気熱を回収し、エンジン1の暖機やヒータの熱源に利用するシステムである。この場合、冷却水は、冷却水通路7a、7b、7cを通過することによって、エンジン1の冷却及び暖機などを行う。冷却水通路7a上には排気熱回収器2が設けられており、冷却水通路7b上にはラジエータ3が設けられており、冷却水通路7c上には電動ポンプ5が設けられている。なお、以下では、冷却水通路7a〜7cを区別しない場合には、単に冷却水通路7として用いるものとする。
エンジン(内燃機関)1は、供給される燃料と空気との混合気を燃焼させることによって動力を発生する装置である。例えば、エンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどによって構成される。また、エンジン1は、ハイブリッド車両などに搭載される。更に、エンジン1には、冷却水の温度を検出する水温センサ6が設けられている。水温センサ6は、検出した温度に対応する検出信号S6をECU50に供給する。
排気熱回収器2は、エンジン1からの排気ガスが通過する排気通路(不図示)上に設けられている。排気熱回収器2は、内部に冷却水が通過し、この冷却水と排気ガスの間で熱交換を行うことによって、排気熱を回収する。
ラジエータ3では、その内部を通過する冷却水が外気によって冷却される。この場合、電動ファン(不図示)の回転により導入された風によって、ラジエータ3内の冷却水の冷却が促進される。
サーモスタット4は、冷却水の温度に応じて開閉する弁によって構成される。基本的には、サーモスタット4は、冷却水の温度が高温となったときに開弁する。この場合、サーモスタット4を介して冷却水通路7bと冷却水通路7cとが接続され、冷却水はラジエータ3を通過することとなる。これにより、冷却水が冷却され、エンジン1のオーバーヒートが抑制される。これに対して、冷却水の温度が比較的低温である場合には、サーモスタット4は閉弁している。この場合には、冷却水はラジエータ3を通過しない。これにより、冷却水の温度低下が抑制されるため、エンジン1のオーバークールが抑制される。
電動WP5は、電動式のモータとインペラとを備えて構成される。具体的には、電動WP5では、インペラがモータの軸に取り付けられており、モータが回転することによりインペラが回転する。このインペラの回転により、冷却水は押し出されて冷却水通路7内を循環する。なお、以下において「モータ」という場合は、電動WP5のモータのことを指すものとする。
電動WP5は、PWM(Pulse Width Modulation)回路を有し、ECU50から供給される制御信号S5によってデューティ制御される。ECU50は、電動WP5のモータにかける駆動デューティを大きくすることで、モータの回転数を大きくすることができ、モータの軸に与えるトルクを大きくすることができる。一方、ECU50は、電動WP5のモータにかける駆動デューティを小さくすることで、モータの回転数を小さくすることができ、モータの軸に与えるトルクを小さくすることができる。
ECU(Engine Control Unit)50は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備える。ECU50は、水温センサ6から供給される出力などに基づいて、電動WP5の制御を実行する。従って、ECUは、本発明におけるロック解除制御手段及び再始動制御手段として機能する。以下では、電動WP5の具体的な制御方法について説明する。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係る電動WP5の制御装置について述べる。図2は、第1実施形態に係る電動WP5の駆動シーケンスを示す。具体的には、図2に示す駆動シーケンスは、電動WP5がロックされたときのロックを解除するための駆動シーケンス、即ち、ロック解除の制御処理の駆動シーケンスを示す。
電動WP5のインペラに異物が噛み込まれた場合や、冷却水の粘度が大きい場合には、モータの軸にかかるトルクが過大になり、サーマルスイッチの作動によりモータの駆動が停止される。これにより、電動WP5はロックされる。ECU50は、例えば、特許文献1に記載されているように、モータからのエンコーダ信号を基に、モータの軸の回転速度が0になっているか否かを判定することで、電動WP5がロックされているか否かを判定する。
ECU50は、電動WP5のロックを解除するために、図2に示すような駆動シーケンスで、電動WP5を制御する。以下では、図2に示す駆動シーケンスによるロック解除の制御処理について説明する。このロック解除の制御処理は、ECU50が、電動WP5のロックが解除されたと判定するまで行われる。
ECU50は、電動WP5がロックされていると判定してから(以下、単に「ロック判定時」と称す)、tn1[ms]経過したときには、モータを駆動デューティd11[%](例えば、駆動デューティ50[%])で回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、このようにして電動WP5を駆動した後、電動WP5のロックが解除されたと判定した場合には、ロック解除の制御処理を終了し、この後は、この駆動デューティd11[%]で電動WP5を駆動し続ける。一方、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたと判定せず、かつ、ロック判定時からtf1[ms](>tn1[ms])経過したときには、図2に示すように、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を一旦停止する。
ECU50は、ロック判定時からtn2[ms](>tf1[ms])経過したときには、モータを、駆動デューティd11[%]よりも大きい駆動デューティd12[%](例えば、駆動デューティ60[%])で回転させることにより、電動WP5を駆動する。つまり、ロック判定時からtn2経過したときにおける電動WP5の駆動時のモータの回転数及びトルクは、ロック判定時からtn1経過したときにおける電動WP5の駆動時のモータの回転数及びトルクよりも大きい。ECU50は、このようにして電動WP5を駆動した後、電動WP5のロックが解除されたと判定した場合には、ロック解除の制御処理を終了し、この後は、駆動デューティd12[%]で電動WP5を駆動し続ける。一方、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたと判定せず、かつ、ロック判定時からtf2[ms](>tn2[ms])経過したときには、図2に示すように、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を一旦停止する。
以下では、上記と同様の処理を繰り返す。ECU50は、ロック判定時からtn3[ms](>tf2[ms])経過したときには、モータを、駆動デューティd12[%]よりも大きい駆動デューティd13[%](例えば、駆動デューティ70[%])で回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、このようにして電動WP5を駆動した後、電動WP5のロックが解除されたと判定した場合には、ロック解除の制御処理を終了し、この後は、駆動デューティd13[%]で電動WP5を駆動し続ける。一方、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたと判定せず、かつ、ロック判定時からtf3[ms](>tn3[ms])経過したときには、図2に示すように、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を一旦停止する。
ECU50は、ロック判定時からtn4[ms](>tf3[ms])経過したときには、モータを、駆動デューティd13[%]よりも大きい駆動デューティd14[%](例えば、駆動デューティ80[%])で回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、このようにして電動WP5を駆動した後、電動WP5のロックが解除されたと判定した場合には、ロック解除の制御処理を終了し、この後は、駆動デューティd14[%]で電動WP5を駆動し続ける。一方、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたと判定せず、かつ、ロック判定時からtf4[ms](>tn4[ms])経過したときには、図2に示すように、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を一旦停止する。
ECU50は、ロック判定時からtn5[ms](>tf4[ms])経過したときには、モータを、駆動デューティd14[%]よりも大きい駆動デューティd15[%](例えば、駆動デューティ90[%])で回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、このようにして電動WP5を駆動した後、電動WP5のロックが解除されたと判定した場合には、ロック解除の制御処理を終了し、この後は、駆動デューティd15[%]で電動WP5を駆動し続ける。一方、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたと判定せず、かつ、ロック判定時からtf5[ms](>tn5[ms])経過したときには、図2に示すように、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を一旦停止する。
つまり、ECU50は、電動WP5がロックされていると判定すると、電動WP5の駆動と停止を繰り返すと共に、駆動する度に電動WP5の駆動デューティを徐々に上げていく。また、ECU50は、電動WP5の駆動時に、電動WP5のロックが解除されたと判定したときには、このロック解除の制御処理を終了する。ECU50は、それ以降は、制御処理終了時(電動WP5のロックが解除された時)の駆動デューティで電動WP5を駆動する。
このように、ECU50は、電動WP5の駆動と停止を繰り返すと共に、駆動する度に電動WP5の駆動デューティを徐々に上げていく制御処理を行うことで、モータの加熱や損傷を防止することができる。また、ECU50は、駆動する度に、電動WP5の駆動デューティを徐々に上げていく制御処理を行うことで、モータの回転数を徐々に上げることができる。これにより、電動WP5のロックを解除するのに必要なトルクをモータの軸に与えることができ、電動WP5のロックを解除することができる。また、この制御処理は、駆動デューティを急激に大きくするものではないので、電動WP5の音や振動の変化に対する運転者の違和感を抑えることができる。
ここで、第1実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、このようにして電動WP5のロックが解除されたときのモータの駆動デューティをRAMなどに記憶しておき、その次に電動WP5が改めて始動された時(以下、「再始動時」と称す)には、当該駆動デューティで電動WP5を駆動するものとする。
このようにする理由は、以下の通りである。極低温時などの冷却水の粘性が大きくなった場合や、モータの経年劣化により出力トルクの低下が発生した場合には、電動WP5は、始動する度にロックされてしまうことがあり、その度に、ECU50は、上述のロック解除の制御処理を行う必要が出てくる。
そこで、第1実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたときの駆動デューティを記憶しておき、再始動時には、記憶された当該駆動デューティで電動WP5を駆動することとする。例えば、ECU50は、モータを駆動デューティd15[%]で回転させたときに、電動WP5のロックが解除された場合には、再始動時には、始めからモータを駆動デューティ15[%]で回転させる。以下では、このように電動WP5のロックが解除されるときの駆動デューティを「ロック解除駆動デューティ」と称する。電動WP5のロックが解除されたときの駆動デューティで、即ち、ロック解除駆動デューティで電動WP5を駆動することで、電動WP5が再始動時にロックされることを防ぎことができ、ロック解除の制御処理が無駄に行われるのを防ぐことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る電動WPの制御装置について述べる。
冷却水は、一般的にはエチレングリコールなどの化学物質を有しているため、その水温が低くなればなるほど、粘性が大きくなり、その水温が高くなればなるほど、粘性は小さくなる性質を有する。従って、冷却水の水温が所定の水温となっている場合に求められたロック解除駆動デューティは、電動WP5の再始動時における冷却水の水温が当該所定の水温と異なっている場合には、当該再始動に最適な駆動デューティとは言えない。
例えば、冷却水の水温が所定の水温となっている時に求められたロック解除駆動デューティで電動WP5を再始動する場合において、当該再始動時における冷却水の水温が、排気熱回収器2との熱交換等により当該所定の水温よりも高くなっている場合について考えてみる。
電動WP5の再始動時における冷却水の粘度は、先に述べた冷却水の性質から、所定の水温となっている冷却水の粘度よりも小さくなっているはずである。従って、この電動WP5の再始動時では、本来であれば、当該ロック解除駆動デューティよりも低い駆動デューティで電動WP5をロックすることなく始動させることができるはずである。それにもかかわらず、第1実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、電動WP5の再始動時において、当該ロック解除駆動デューティで、即ち、ロックすることなく始動させることができる駆動デューティよりも大きな駆動デューティで、電動WP5を始動させることとなる。そのため、電動WP5は、無駄な電力消費をしてしまうこととなる。
そこで、第2実施形態に係る電動WPの制御装置では、第1実施形態に係る電動WPの制御装置と異なり、ECU50は、冷却水の水温域毎のロック解除駆動デューティをRAMなどに記憶しておき、再始動時には、水温センサ6からの検出信号S6に基づいて再始動に最適な駆動デューティを求め、求められた駆動デューティで電動WP5を駆動することとする。
図3は、冷却水の水温域とロック解除駆動デューティとの対応関係を示す表の一例である。ECU50は、図3に示すように、電動WP5のロックが解除されたときの駆動デューティ、即ち、ロック解除駆動デューティを、電動WP5のロックが解除されたときの冷却水の水温域に対応させてRAMなどに記憶する。ここで、電動WP5のロックが解除されたときの冷却水の水温は、電動WP5のロックが解除されたときに、水温センサ6からの検出信号S6に基づいて求められる。図3では、例えば、冷却水の水温が−10〜0[℃]の範囲内にあるときには、電動WP5は、駆動デューティが70[%]のときにロックが解除されたことを示している。また、冷却水の水温が40〜80[℃]の範囲内にあるときには、電動WP5は、駆動デューティが50[%]のときにロックが解除されたことを示している。
ECU50は、電動WP5の再始動時において、水温センサ6からの検出信号S6を基に冷却水の水温を求めた後、求められた水温に対応する駆動デューティを図3に示す表より求め、求められた当該駆動デューティで電動WP5を駆動する。例えば、ECU50は、再始動時における冷却水の水温が−5[℃]であると求められた場合には、駆動デューティ70[%]で電動WP5を駆動し、再始動時における冷却水の水温が50[℃]であると求められた場合には、駆動デューティ50[%]で電動WP5を駆動する。このようにすることで、再始動時における冷却水の粘性に合わせた最適な駆動デューティで電動WP5を駆動することができ、電動WP5の無駄な電力消費を抑えることができる。
以上に述べたように、第2実施形態に係る電動WP5の制御装置では、ECU50は、冷却水の水温に対応させてロック解除駆動デューティを記憶し、再始動時には、前記冷却水の水温を求め、求められた冷却水の水温に対応したロック解除駆動デューティで電動WP5を駆動する。このようにすることで、冷却水の粘性に合わせて最適な駆動デューティで電動WP5を駆動することができるので、電動WP5の無駄な電力消費を抑えることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る電動WPの制御装置について述べる。
ECU50が、上述のロック解除の制御処理が行われる場合において、冷却水の水温が高水温(例えば、冷却水の水温が100℃以上)となっている場合には、電動WP5のモータの駆動デューティを徐々に上げていくと、オーバーヒートを引き起こす可能性がある。
そこで、第3実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、ロック解除の制御処理が行われる場合において、水温センサ6からの検出信号に基づいて求められた冷却水の水温が所定の水温以上(例えば、100℃以上)となっている場合には、そのときの駆動デューティをロック解除駆動デューティとする。このようにすることで、ロック解除の制御が行われる場合において、冷却水の水温が高水温となっている場合であっても、ロック解除を早い段階で行うことができ、オーバーヒートの発生を防ぐことができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る電動WP5の制御装置について述べる。第4実施形態に係る電動WPの制御装置では、上述の各実施形態に係る電動WPの制御装置の動作に加えて、電動WP5を駆動する度に、電動WP5のモータの回転方向を変えることとする。図4は、第4実施形態に係る電動WPがロックされたときのロックを解除するための駆動シーケンスを示している。
図4に示す駆動シーケンスについて説明する。ECU50は、ロック判定時からtn1[ms]経過したときには、モータを駆動デューティd11[%]で所定の方向に回転させることにより、電動WP5を駆動する。以下では、この所定の方向へのモータの回転を順回転と称する。ECU50は、ロック判定時からtf1[ms]経過したときには、モータの回転を停止させることで電動WP5を停止する。
ECU50は、ロック判定時からtn2[ms]経過したときには、モータを、駆動デューティd11[%]よりも大きい駆動デューティd12[%]で所定の方向とは反対方向に回転させることにより、電動WP5を駆動する。以下では、この所定の方向とは反対方向のモータの回転を逆回転と称する。ECU50は、ロック判定時からtf2[ms]経過したときには、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を停止する。
このように、モータの順回転と逆回転とを交互に繰り返すことにより、第1実施形態に係るロック解除の制御処理と比較して、インペラに噛み込まれた異物の除去を、より効果的に行うことができる。
ECU50は、ロック判定時からtn3[ms]経過したときには、モータを、駆動デューティd12[%]よりも大きい駆動デューティd13[%]で順回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、ロック判定時からtf3[ms]経過したときには、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を停止する。
ECU50は、ロック判定時からtn4[ms]経過したときには、モータを、駆動デューティd13[%]よりも大きい駆動デューティd14[%]で逆回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、ロック判定時からtf4[ms]経過したときには、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を停止する。
このように、再度、モータの順回転と逆回転とを交互に繰り返すことにより、インペラに噛み込まれた異物の除去を、更に、より効果的に行うことができる。
ECU50は、ロック判定時からtn5[ms]経過したときには、モータを、駆動デューティd14[%]よりも大きい駆動デューティd15[%]で順回転させることにより、電動WP5を駆動する。ECU50は、ロック判定時からtf5[ms]経過したときには、モータの回転を停止させることにより、電動WP5を停止する。
なお、上述の第1実施形態と同様、ECU50は、電動WP5の駆動時に、電動WP5のロックが解除されたと判定したときには、このロック解除の制御処理を終了する。ECU50は、それ以降は、制御処理終了時の駆動デューティで電動WP5を駆動する。
以上のことから分かるように、第4実施形態に係る電動WPの制御装置では、第1実施形態に係る電動WPの制御装置と同様、ECU50は、電動WP5がロックされていると判定すると、電動WP5の駆動と停止を繰り返すと共に、駆動する度に、電動WP5のモータの駆動デューティを徐々に上げていく。加えて、第4実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、電動WP5を駆動する度に、電動WP5のモータの回転方向を変えることとする。これにより、電動WP5のインペラに噛み込まれた異物の除去をより効果的に行うことができる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る電動WPの制御装置について述べる。第5実施形態に係る電動WPの制御装置では、上述の各実施形態に係る電動WPの制御装置の動作に加えて、電動WP5の一回の駆動時において、電動WP5のモータの回転方向を交互に変えることとする。図5は、第5実施形態に係る電動WPがロックされたときのロックを解除するための駆動シーケンスを示している。
図5に示す駆動シーケンスについて説明する。ECU50は、ロック判定時からtn1[ms]経過したときには、モータを駆動デューティd11[%]で、モータの順回転と逆回転とを交互に繰り返すことにより、インペラを振動させる。このようにすることで、第1実施形態に係るロック解除の制御処理と比較して、インペラに噛み込まれた異物の除去を、より効果的に行うことができる。
また、ECU50は、ロック判定時からtn3[ms]経過したときには、モータを、駆動デューティd12[%]よりも大きい駆動デューティd13[%]で、モータの順回転と逆回転とを交互に繰り返すことにより、インペラを振動させる。このように、再度振動させることにより、インペラに噛み込まれた異物の除去を、更に、より効果的に行うことができる。
なお、上述の第1実施形態と同様、ECU50は、電動WP5の駆動時に、電動WP5のロックが解除されたと判定したときには、このロック解除の制御処理を終了する。ECU50は、それ以降は、制御処理終了時の駆動デューティで電動WP5を駆動する。
以上のことから分かるように、第5実施形態に係る電動WPの制御装置では、第1実施形態に係る電動WPの制御装置と同様、ECU50は、電動WP5がロックされていると判定すると、電動WP5の駆動と停止を繰り返すと共に、その駆動する度に、電動WP5のモータの駆動デューティを徐々に上げていく。加えて、第5実施形態に係る電動WPの制御装置では、ECU50は、前記電動ウォーターポンプの一回の駆動時において、前記電動ウォーターポンプのモータの回転方向を交互に変えることで、電動WP5のインペラを振動させる。これにより、電動WP5のインペラに噛み込まれた異物の除去をより効果的に行うことができる。
[変形例]
上述の各実施形態に係る電動WPの制御装置では、電動WP5は、PWM(Pulse Width Modulation)回路を有し、ECU50から供給される制御信号S5によってデューティ制御されるとしているが、本発明の適用は、これに限られない。
代わりに、例えば、電動WP5は、DAC(Digital Analog Converter)回路を有し、ECU50から供給される制御信号S5によって、モータにかけられる電圧の大きさの制御が行われるとしてもよいのは言うまでもない。なぜなら、ECU50は、電動WP5のモータにかける電圧を大きくすることで、デューティ制御したときにおけるデューティを上げるのと同様の効果、即ち、モータの回転数及びトルクを大きくすることができ、モータにかける電圧を小さくすることで、デューティ制御したときにおけるデューティを下げるのと同様の効果、即ち、モータの回転数及びトルクを小さくすることができるからである。
従って、例えば、第1実施形態で述べたロック解除の制御処理を行う場合には、ECU50は、電動WP5の駆動と停止を繰り返すと共に、駆動する度に電動WP5のモータに印加する電圧の大きさを徐々に上げていく制御処理を行うことで、モータの加熱や損傷を防止することができる。また、ECU50は、電動WP5のロックが解除されたときの電圧の大きさを記憶しておき、再始動時には、記憶された当該電圧の大きさで電動WP5を駆動することにより、ロック解除の制御処理が無駄に行われるのを防ぐことができる。
各実施形態に係る冷却系システムの概略構成を示す図である。 第1実施形態に係る電動WPのロック解除の制御処理の駆動シーケンスを示す図である。 冷却水の水温域とロック解除駆動デューティとの対応関係を示す図表である。 第4実施形態に係る電動WPのロック解除の制御処理の駆動シーケンスを示す図である。 第5実施形態に係る電動WPのロック解除の制御処理の駆動シーケンスを示す図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
2 排気熱回収器
3 ラジエータ
4 サーモスタット
5 電動WP
6 水温センサ
7 冷却水通路

Claims (5)

  1. 内燃機関における冷却水を循環させる電動ウォーターポンプに対して制御を行う電動ウォーターポンプの制御装置において、
    前記電動ウォーターポンプがロックされた場合には、前記電動ウォーターポンプの停止と駆動とを繰り返すと共に、駆動する度に、前記電動ウォーターポンプの駆動デューティを徐々に大きくするロック解除制御手段と、
    前記電動ウォーターポンプのロックが解除されたときの前記駆動デューティであるロック解除駆動デューティを記憶し、前記電動ウォーターポンプの再始動時には、記憶された前記ロック解除駆動デューティで前記電動ウォーターポンプを駆動する再始動制御手段と、を備えることを特徴とする電動ウォーターポンプの制御装置。
  2. 前記再始動制御手段は、前記冷却水の水温に対応させて前記ロック解除駆動デューティを記憶し、前記再始動時には、前記冷却水の水温を求め、求められた前記冷却水の水温に対応した前記ロック解除駆動デューティで前記電動ウォーターポンプを駆動することを特徴とする請求項1に記載の電動ウォーターポンプの制御装置。
  3. 前記ロック解除制御手段は、前記冷却水の水温が所定の水温以上である場合には、そのときの前記電動ウォーターポンプの駆動時の駆動デューティを前記ロック解除駆動デューティとすることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動ウォーターポンプの制御装置。
  4. 前記ロック解除制御手段は、前記電動ウォーターポンプを駆動する度に、前記電動ウォーターポンプのモータの回転方向を変えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電動ウォーターポンプの制御装置。
  5. 前記ロック解除制御手段は、前記電動ウォーターポンプの一回の駆動時において、前記電動ウォーターポンプのモータの回転方向を交互に変えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電動ウォーターポンプの制御装置。
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