JP2007002764A - ウォータポンプの駆動制御装置および冷却水循環装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単な制御により流量調節をすることが可能なウォータポンプの駆動制御装置およびその駆動制御装置を用いた冷却水循環装置を提供すること。
【解決手段】 第1循環回路10に冷却水を循環する電動ウォータポンプ13と第2循環回路20に冷却水を循環する電動ウォータポンプ21とに同一構造のウォータポンプを採用し、制御装置100は、第1ウォータポンプ13を運転するときには連続駆動し、第2ウォータポンプ21を運転するときには間欠駆動するという簡単な制御により、異なる循環流量に対応している。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1循環回路10に冷却水を循環する電動ウォータポンプ13と第2循環回路20に冷却水を循環する電動ウォータポンプ21とに同一構造のウォータポンプを採用し、制御装置100は、第1ウォータポンプ13を運転するときには連続駆動し、第2ウォータポンプ21を運転するときには間欠駆動するという簡単な制御により、異なる循環流量に対応している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ウォータポンプの駆動制御装置およびその駆動制御装置を用いた冷却水循環装置に関する。
従来技術として、下記特許文献1に開示されたモータ駆動方式ウォータポンプの駆動制御装置がある。この駆動制御装置が駆動制御するモータはブラシレスモータであり、駆動制御装置は、チョッパ回路、インバータ回路、およびこれらの回路に制御信号を出力する制御回路等を備えている。そして、駆動制御装置は、モータに印加する三相交流電圧をモータのロータ位置に応じて制御してモータ回転速度を調節し、ウォータポンプによる冷却水循環回路に循環する冷却水流量を調節するようになっている。
特開2002−142484号公報
しかしながら、上記従来技術のウォータポンプの駆動制御装置では、ウォータポンプ流量を調節するために、モータに印加する三相交流電圧を制御してモータ回転速度を調節するので、駆動制御装置の制御動作が非常に複雑になるという問題がある。
本発明は、上記点に鑑みてなされたものであり、簡単な制御により流量調節をすることが可能なウォータポンプの駆動制御装置およびその駆動制御装置を用いた冷却水循環装置を提供することを目的とする。
本発明は、同一の構造のウォータポンプを流量が異なる装置、あるいは装置上の流量が異なる部位に用いることができるウォータポンプの駆動制御装置およびその駆動制御装置を用いた冷却水循環装置を提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のウォータポンプの駆動制御装置では、電動モータ(212)駆動方式のウォータポンプ(21)の駆動制御装置(100)であって、電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して前記ウォータポンプ(21)を駆動することを特徴としている。
これによると、電動モータ(212)へ間欠的に電源供給する(オン−オフする)簡単な制御により、ウォータポンプ(21)を駆動し、ウォータポンプ(21)の流量を調節することができる。
また、請求項2に記載の発明の駆動制御装置のように、所定周期内における電動モータ(212)への電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、容易にウォータポンプ(21)の流量を調節することができる。
また、請求項3に記載の発明の駆動制御装置では、電動モータ(212)への間欠的な電源供給は、電動モータ(212)を回転および停止させるように設定されていることを特徴としている。
これによると、電動モータ(212)を間欠的に回転、停止させる程度の、比較的低いスイッチング周期で電源供給を断続できる駆動回路を用いることができる。
また、請求項4に記載の発明の冷却水循環装置では、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
第1循環回路(10)に設けられ、第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
第2循環回路(20)に設けられ、第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
第1ウォータポンプ(13)と第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)を回転させて第1ウォータポンプ(13)を連続駆動するとともに、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して前記第2ウォータポンプ(21)を駆動し、第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量に対し低流量となるように調節することを特徴としている。
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
第1循環回路(10)に設けられ、第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
第2循環回路(20)に設けられ、第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
第1ウォータポンプ(13)と第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)を回転させて第1ウォータポンプ(13)を連続駆動するとともに、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して前記第2ウォータポンプ(21)を駆動し、第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量に対し低流量となるように調節することを特徴としている。
これによると、第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量に対し低流量とする場合であっても、第1循環回路(10)に冷却水を循環する第1ウォータポンプ(13)と第2循環回路(20)に冷却水を循環する第2ウォータポンプ(21)とに主要部が同一構造のものを採用することができる。
そして、駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)へ連続的に電源供給して回転させて前記第1ウォータポンプ(13)を連続駆動する。さらに、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)へ間欠的に電源供給する(オン−オフする)簡単な制御により、第2ウォータポンプ(21)を駆動し、第2ウォータポンプ(21)の流量を第1ウォータポンプ(13)の流量より小さく調節することができる。
また、請求項5に記載の発明の冷却水循環装置のように、駆動制御手段(100)は、所定周期内における第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)への電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、容易に第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を調節することができる。
また、請求項6に記載の発明の冷却水循環装置では、駆動制御手段(100)は、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)への間欠的な電源供給を、電動モータ(212)を回転および停止させるように設定することを特徴としている。
これによると、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)を間欠的に回転、停止させる程度の、比較的低いスイッチング周期で電源供給を断続できる駆動回路を用いることができる。
また、請求項7に記載の発明の冷却水循環装置では、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
第1循環回路(10)に設けられ、第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
第2循環回路(20)に設けられ、第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
第1ウォータポンプ(13)と第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)へ間欠的に電源供給するとともに、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して、第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)をそれぞれ駆動し、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量および第2循環回路(20)を循環する冷却水流量をそれぞれ調節することを特徴としている。
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
第1循環回路(10)に設けられ、第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
第2循環回路(20)に設けられ、第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
第1ウォータポンプ(13)と第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)へ間欠的に電源供給するとともに、第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して、第1ウォータポンプ(13)および第2ウォータポンプ(21)をそれぞれ駆動し、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量および第2循環回路(20)を循環する冷却水流量をそれぞれ調節することを特徴としている。
これによると、第1循環回路(10)を循環する冷却水流量と第2循環回路(20)を循環する冷却水流量とが異なる場合であっても、第1循環回路(10)に冷却水を循環する第1ウォータポンプ(13)と第2循環回路(20)に冷却水を循環する第2ウォータポンプ(21)とに主要部が同一構造のものを採用することができる。
そして、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)および第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)のそれぞれへ間欠的に電源供給する(オン−オフする)簡単な制御により、両ウォータポンプ(13、21)をそれぞれ駆動し、両ウォータポンプ(13、21)の流量を調節することができる。
また、請求項8に記載の発明の冷却水循環装置のように、駆動制御手段(100)は、所定周期内における第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)および第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)のそれぞれへの電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、容易に第1循環回路(10)を循環する冷却水流量および第2循環回路(20)を循環する冷却水流量をそれぞれ調節することができる。
また、請求項9に記載の発明の冷却水循環装置では、駆動制御手段(100)は、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)および第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)のそれぞれへの間欠的な電源供給を、それぞれの電動モータ(212)を回転および停止させるように設定することを特徴としている。
これによると、第1ウォータポンプ(13)の電動モータ(132)および第2ウォータポンプ(21)の電動モータ(212)を間欠的に回転、停止させる程度の、比較的低いスイッチング周期で電源供給を断続できる駆動回路を用いることができる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施形態における冷却水循環装置1の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態の冷却水循環装置1は、車両に搭載された発熱体であるエンジン2を冷却するための冷却水をエンジン2外部に循環するものであって、第1循環回路10および第2循環回路20の複数系統の循環回路を有している。
第1循環回路10には、メカポンプ(エンジン駆動式ウォータポンプ)11が設けられており、メカポンプ11は、エンジン2の駆動力が図示しないベルト等により伝達されると、第1循環回路10にエンジン冷却水を循環するようになっている。
第1循環回路10には、高温の冷却水を貯留することで内部に熱量を蓄える蓄熱タンク14が設けられている。
第1循環回路10の蓄熱タンク14より上流側の部位と下流側の部位とは、蓄熱タンク14をバイパスするラジエータ回路15により接続されている。ラジエータ回路15には、冷却水の熱量を外部空気に放熱するラジエータ16が配設されている。
第1循環回路10とラジエータ回路15との分岐点(ラジエータ回路15上流側接続点)には、サーモスタット(サーモスタット弁)12が設けられている。サーモスタット12は、第1循環回路10を流れる冷却水の温度が所定温度以上になったときに、ラジエータ回路15側を開弁して、ラジエータ16に冷却水を流通し過熱された冷却水を冷却するようになっている。
第1循環回路10のサーモスタット12と蓄熱タンク14との間には、第1の電動ウォータポンプ13が配設されている。この電動ウォータポンプ13は、図示しないインペラを内蔵したポンプ131と、ポンプ131のインペラを回転駆動するための電動モータ132とのより構成されている。
電動モータ132は、内部構造の図示を省略しているが、印加された直流電圧により、コンミテータを介してロータの巻線に通電されて回転する周知のDCモータであり、ロータの回転軸がポンプ131内に延設され前述のインペラに接続している。
一方、第2循環回路20は、車室内にまで取り回されており、第2循環回路20には、車室内の図示しない空調ケース内に配置されたヒータコア22が設けられている。
第2循環回路20には、第2循環回路20内にエンジン冷却水を循環するため第2の電動ウォータポンプ21が配設されている。この電動ウォータポンプ21は、図示しないインペラを内蔵したポンプ211と、ポンプ211のインペラを回転駆動するための電動モータ212とのより構成されている。
電動ウォータポンプ21は、エンジン2がアイドリングストップされている時等のメカポンプ11非駆動時に、第2循環回路20内に冷却水を循環するために設けられている。
電動ウォータポンプ21は、第1循環回路10の電動ウォータポンプ13と構造および仕様を同一(共通)としている。すなわち、ポンプ211はポンプ131と同一のものであり、電動モータ212は電動モータ132と同一のものである。また、図示を省略しているが、電動ウォータポンプ21の電動モータ212とポンプ211との間に設けられた軸シール機構も電動ウォータポンプ13の軸シール機構と同一構造をなしている。
電動ウォータポンプ13は、本実施形態における第1ウォータポンプであり、電動ウォータポンプ21は、本実施形態における第2ウォータポンプである。そして、両ウォータポンプ13、21は、制御装置(駆動制御装置)100により駆動制御されるようになっている。
次に、上記構成に基づき冷却水循環装置1の作動について説明する。
まず、制御装置100の両電動ウォータポンプ13、21の制御動作について説明する。図2は、制御装置100の概略制御動作を示すフローチャートである。
図2に示すように、制御装置100は、車両のイグニッションスイッチがオンされると、まず、空調装置のスイッチがオンされ空調の要求がなされているか否か判断する(ステップ110)。空調要求があると判断した場合には、電動ウォータポンプ21を運転開始(既に運転している場合には運転継続)する(ステップ120)。
ステップ120において電動ウォータポンプ21を運転するときには、制御装置100は、電動ウォータポンプ21の電動モータ212を回転および停止して(オン−オフして)、電動ウォータポンプ21を間欠駆動する。
図4に示すように、電動ウォータポンプ21を運転するときには、制御装置100は、電動モータ212への電源供給の状態を、電源供給と電源遮断との間で周期的に切り換える。この実施形態では、制御装置100は、電動モータ212への、電源電圧印加をオン−オフ切り替えする。この結果、電源供給中に電動モータ212は回転を開始して回転数が上昇し、電源遮断中に電動モータ212は回転数が低下する。この実施形態では、電源遮断中に電動モータ212は、その回転を停止することがある。
この実施形態では、制御装置100によって、電動モータ212を回転および停止するものとして説明する。よって、この実施形態では、電源供給時間を回転時間と呼び、電源遮断時間を停止時間と呼ぶ。電源は、車両用として一般的な直流電源を用いることができ、例えば12Vあるいは24Vを用いることができる。
制御装置100は、所定周期内における電動モータ212の回転時間T1と停止時間T2との比を制御することにより、電動ウォータポンプ21運転時の流量を連続駆動運転時より低流量に調節している。
本実施形態では、空調時にヒータコア22に流通されるべき冷却水量は毎分7Lとなっている。ところが、電動ウォータポンプ21は、電動ウォータポンプ13と共通化しているために、連続駆動運転すると毎分20Lの冷却水を循環する能力を有している。
そこで、制御装置100は、本例の所定周期である10秒間における電動モータ212の回転時間T1を3.5秒とするとともに停止時間T2を6.5秒としている。これにより、電動ウォータポンプ21を間欠駆動して、第2循環回路20に循環する冷却水量を毎分7Lとしている。
ステップ110において、空調要求がないと判断した場合には、電動ウォータポンプ21を運転中止(既に運転中止している場合には運転中止継続)する(ステップ130)。
制御装置100は、ステップ120、130のいずれかを実行したら、エンジン1が停止中であるか否かを判断する(ステップ140)。エンジン1が停止中であると判断した場合には、エンジン冷却水温が所定温度以下であるか否か判断する(ステップ150)。
ステップ150における所定温度とは、サーモスタット12の作動により、サーモスタット12設置分岐点より蓄熱タンク14側に冷却水が流通する状態と冷却水非流通状態とが切り替わる温度である。
すなわち、冷却水温が所定温度以下の場合には、サーモスタット12の下流側開閉状態は、第1循環回路10(蓄熱タンク14側)全開かつラジエータ回路15(ラジエータ16側)全閉、もしくは第1循環回路20およびラジエータ回路15の両者を開く状態である。また冷却水温が所定温度より高い場合には、サーモスタット12の下流側開閉状態は、第1循環回路10全閉かつラジエータ回路15全開である。
ステップ150において冷却水温が所定温度以下であると判断した場合には、電動ウォータポンプ13を運転開始(既に運転している場合には運転継続)する(ステップ160)。換言すれば、メカポンプ11が駆動しておらず、サーモスタット12が第1循環回路10蓄熱タンク14側を開いているときには、電動ウォータポンプ13を運転して冷却水を第1循環回路10に循環する。
ステップ160において電動ウォータポンプ13を運転するときには、制御装置100は、電動ウォータポンプ13の電動モータ132へ連続的に電源供給して(オンして)、電動モータ132を回転して、電動ウォータポンプ13を連続駆動する。
図3に示すように、電動ウォータポンプ13を運転するときには、制御装置100は、電動モータ132への電圧印加を連続することで、第1循環回路10に循環する冷却水量を毎分20Lとしている。
ステップ140においてエンジン2作動中と判断した場合、およびステップ150において冷却水温が所定温度より高いと判断した場合には、電動ウォータポンプ13を運転中止(既に運転中止している場合には運転中止継続)する(ステップ170)。
そして、制御装置100は、ステップ160、170のいずれかを実行したらステップ110へリターンする。
上記のように、制御装置100が両電動ウォータポンプ13、21を駆動制御することにより、エンジン冷却水が所定温度以上に過熱されたときには、第1循環回路10からラジエータ回路15を流れる冷却水が、ラジエータ16で放熱冷却してエンジン1に還流する。また、冷却水の温度が低いときにはラジエータ16での放熱を禁止する、もしくは放熱量を抑制する。これにより、エンジン冷却水の温度は、エンジン効率の良好な温度帯に維持される。
また、エンジン2始動時等の冷却水温が低い場合には、蓄熱タンク14への冷却水の流入により、蓄熱タンク14内に既に(先回のエンジン運転時に)蓄えられ保温されていた比較的高温の冷却水がエンジン2に流入し、エンジン2が速やかに暖機されて、エンジン効率が良好となる。
一方、ヒータコア22に冷却水が流通され、冷却水の熱量が、車室内に吹き出す空気の加熱に利用される。
上述の構成および作動によれば、第1循環回路10に冷却水を循環する電動ウォータポンプ13と第2循環回路20に冷却水を循環する電動ウォータポンプ21とに同一構造のウォータポンプを採用して、第2循環回路20を循環する冷却水流量を、第1循環回路10を循環する冷却水流量に対し低流量とすることができる。
すなわち、複数の冷却水循環回路を有する冷却水循環装置において、各循環回路に循環すべき冷却水量が異なる場合であっても、各循環回路の電動ウォータポンプを共通化することができ、所望流量毎に能力が異なるウォータポンプを設定する必要がない。
また、制御装置100は、所定周期内における第2ウォータポンプ21の電動モータ212の回転時間T1と停止時間T2との比を制御することにより、容易に第2循環回路20を循環する冷却水流量を第1循環回路10より低流量に調節することができる。
同一構造のモータにより異なる流量を設定する手段として、DCブラシレスモータ等の同期モータを採用し、このモータに印加する三相交流電圧をモータロータ位置に応じて制御してモータ回転速度を調節する方法もある。ところが、この方法の場合には、モータ(ウォータポンプ)や制御装置の構成が極めて複雑となり、制御も複雑となる。
本実施形態によれば、電動モータ132、212の構成も簡単であり、制御装置100による電動ウォータポンプ21低流量化も電動モータ212への電圧印加のオン−オフを行なうだけであるので、回路構成や制御を極めて簡素化することができる。
この実施形態では、電動モータの回転、電動モータの停止を周期的に繰り返すことで、平均的に所要の流量を供給している。このため、電動モータが回転、停止を周期的に繰返し、その回転が間欠的に実行される程度の比較的低いスイッチング周期で電源供給を断続できる駆動回路を用いることができる。
(他の実施形態)
上記一実施形態では、第1、第2ウォータポンプ13、21に同一構造のウォータポンプを採用し、第1ウォータポンプ13を運転するときには連続駆動し、第2ウォータポンプ21を運転するときには間欠駆動して、両ウォータポンプの流量を異なるようにしていたが、第1、第2ウォータポンプに同一構造のウォータポンプを採用し、両ウォータポンプとも運転するときには間欠駆動するものであってもよい。
上記一実施形態では、第1、第2ウォータポンプ13、21に同一構造のウォータポンプを採用し、第1ウォータポンプ13を運転するときには連続駆動し、第2ウォータポンプ21を運転するときには間欠駆動して、両ウォータポンプの流量を異なるようにしていたが、第1、第2ウォータポンプに同一構造のウォータポンプを採用し、両ウォータポンプとも運転するときには間欠駆動するものであってもよい。
この場合には、第1ウォータポンプの電動モータおよび第2ウォータポンプの電動モータのそれぞれの回転時間と停止時間との比を制御することにより、容易に両ウォータポンプが循環する冷却水流量をそれぞれ調節することができる。
上記一実施形態のように、第1、第2循環回路10、20のうち、高流量を必要とする第1循環回路10に合わせてウォータポンプを共通化設定し、第1循環回路10の第1ウォータポンプ13を運転するときには連続駆動し、第2ウォータポンプ21を運転するときには間欠駆動すれば、ウォータポンプ共通化による能力ロスを最小限にすることができる。
これに対し、複数の循環回路を有する複数の冷却水循環装置に亘ってウォータポンプを共通化設定する場合には、全ての循環回路のうち最高流量を必要とする循環回路にウォータポンプ能力を対応させる必要がある。
このような、ウォータポンプ共通化設定を行なう場合には、最高流量の循環回路を有しない冷却水循環装置においては、上記例のように、両循環回路のウォータポンプをそれぞれ間欠駆動して流量調節を行なうことができる。
また、上記一実施形態では、両電動ウォータポンプ13、21は、全ての構造(ポンプ、電動モータ、図示を省略した電動モータとポンプとの間に設けられた軸シール機構)を共通化していたが、少なくとも、モータを共通化したものであれば本発明を適用することができる。モータとポンプとを共通化したものが更に好ましく、上記一実施形態のように、軸シール機構まで共通化したものが一層好ましい。
また、上記一実施形態では、冷却水循環装置1は、2つの冷却水循環回路を備えていたが、3つ以上の冷却水循環回路を備える冷却水循環装置にも本発明は適用して有効である。
また、上記一実施形態では、冷却水循環装置の冷却水が冷却する発熱体は、車両に搭載されたエンジンであったが、発熱体はこれに限定されるものではない。例えば、車両搭載された他の発熱機器であってもよいし、定置式のエンジン等の発熱機器であってもかまわない。
制御装置100は、電源供給中に電動モータ212が回転を開始して回転数を上昇させ、電源遮断中に電動モータ212が回転数を低下させるが停止させないように構成されることができる。この構成では、電源遮断時間は、電動モータ212が停止しない程度の短時間に設定される。この構成でも、制御装置100は、電動モータ212への電源供給を間欠的に行い、電動モータ212の回転数を間欠的に上昇、下降させて、電動モータ212を駆動する。この構成では、電源供給時間が回転上昇時間に相当し、電源遮断時間が回転低下時間に相当する。制御装置100が提供する間欠的な電源供給の周期は、水温など電動モータ212への作動要求信号の変動周期よりも十分に短く、それでいて電動モータ212の回転数が間欠的な電源供給に応答して変動する程度の長い周期に設定することができる。制御装置100は、比較的応答性が低いスイッチング駆動回路を採用することができる。
一方、制御装置100は、十分に応答性が高いスイッチング駆動回路を採用してもよい。また、制御装置100は、電源遮断時間を、電動モータ212が停止するほどの長時間から、停止しない程度の短時間までの間で変更可能に構成されることができる。
1 冷却水循環装置
2 エンジン(発熱体)
10 第1循環回路
13 電動ウォータポンプ(第1ウォータポンプ)
20 第2循環回路
21 電動ウォータポンプ(第2ウォータポンプ)
100 制御装置(駆動制御装置)
131、211 ポンプ
132、212 電動モータ
2 エンジン(発熱体)
10 第1循環回路
13 電動ウォータポンプ(第1ウォータポンプ)
20 第2循環回路
21 電動ウォータポンプ(第2ウォータポンプ)
100 制御装置(駆動制御装置)
131、211 ポンプ
132、212 電動モータ
Claims (9)
- 電動モータ(212)駆動方式のウォータポンプ(21)の駆動制御装置(100)であって、
前記電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して前記ウォータポンプ(21)を駆動することを特徴とするウォータポンプの駆動制御装置。 - 所定周期内における前記電動モータ(212)への電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、前記ウォータポンプ(21)の流量を調節することを特徴とする請求項1に記載のウォータポンプの駆動制御装置。
- 前記電動モータ(212)への間欠的な電源供給は、前記電動モータ(212)を回転および停止させるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載のウォータポンプの駆動制御装置。
- 発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
前記第1循環回路(10)に設けられ、前記第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
前記第2循環回路(20)に設けられ、前記第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
前記第1ウォータポンプ(13)および前記第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
前記第1ウォータポンプ(13)と前記第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
前記駆動制御手段(100)は、前記第1ウォータポンプ(13)の前記電動モータ(132)を回転させて前記第1ウォータポンプ(13)を連続駆動するとともに、前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して前記第2ウォータポンプ(21)を駆動し、前記第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を、前記第1循環回路(10)を循環する冷却水流量に対し低流量となるように調節することを特徴とする冷却水循環装置。 - 前記駆動制御手段(100)は、所定周期内における前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)への電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、前記第2循環回路(20)を循環する冷却水流量を調節することを特徴とする請求項4に記載の冷却水循環装置。
- 前記駆動制御手段(100)は、前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)への間欠的な電源供給を、前記電動モータ(212)を回転および停止させるように設定することを特徴とする請求項4または5に記載の冷却水循環装置。
- 発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第1循環回路(10)と、
前記第1循環回路(10)に設けられ、前記第1循環回路(10)に冷却水を循環する、電動モータ(132)駆動方式の第1ウォータポンプ(13)と、
発熱体(2)を冷却する冷却水を循環するための第2循環回路(20)と、
前記第2循環回路(20)に設けられ、前記第2循環回路(20)に冷却水を循環する、電動モータ(212)駆動方式の第2ウォータポンプ(21)と、
前記第1ウォータポンプ(13)および前記第2ウォータポンプ(21)を駆動制御する駆動制御装置(100)とを備える冷却水循環装置であって、
前記第1ウォータポンプ(13)と前記第2ウォータポンプ(21)とは、主要部を共通としており、
前記駆動制御手段(100)は、前記第1ウォータポンプ(13)の前記電動モータ(132)へ間欠的に電源供給するとともに、前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)へ間欠的に電源供給して、前記第1ウォータポンプ(13)および前記第2ウォータポンプ(21)をそれぞれ駆動し、前記第1循環回路(10)を循環する冷却水流量および前記第2循環回路(20)を循環する冷却水流量をそれぞれ調節することを特徴とする冷却水循環装置。 - 前記駆動制御手段(100)は、所定周期内における前記第1ウォータポンプ(13)の前記電動モータ(132)および前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)のそれぞれへの電源供給時間(T1)と電源遮断時間(T2)との比を設定することにより、前記第1循環回路(10)を循環する冷却水流量および前記第2循環回路(20)を循環する冷却水流量をそれぞれ調節することを特徴とする請求項7に記載の冷却水循環装置。
- 前記駆動制御手段(100)は、前記第1ウォータポンプ(13)の前記電動モータ(132)および前記第2ウォータポンプ(21)の前記電動モータ(212)のそれぞれへの間欠的な電源供給を、前記電動モータ(212)のそれぞれを回転および停止させるように設定することを特徴とする請求項7または8に記載の冷却水循環装置。
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---|---|---|---|
JP2005184152A JP2007002764A (ja) | 2005-06-23 | 2005-06-23 | ウォータポンプの駆動制御装置および冷却水循環装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008202553A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Toyota Motor Corp | 電動ウォーターポンプの制御装置 |
JP2017101644A (ja) * | 2015-12-04 | 2017-06-08 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP2017163738A (ja) * | 2016-03-10 | 2017-09-14 | ミネベアミツミ株式会社 | モータ駆動制御装置、モータ駆動制御方法及びチューブポンプ |
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2005
- 2005-06-23 JP JP2005184152A patent/JP2007002764A/ja active Pending
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