JP5007396B2 - 糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法に関するものである。より詳細には、微生物が生産する糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法に関する。
糖脂質等のバイオサーファクタントは、生分解性が高く、低毒性で環境に優しく、新規な生理機能を持つといわれている。それゆえ、食品工業、化粧品工業、医薬品工業、化学工業、環境分野等に広く普及することが期待されており、そのためには、多くの種類のバイオサーファクタントが必要である。しかしながら、現在までに発見されているバイオサーファクタントの種類は、20数種類と少ない。
糖脂質の一種であるマンノシルエリスリトールリピッド(以下、適宜「MEL」と略記する)は酵母が作る天然系の界面活性剤であり種々の生理作用が報告されている(非特許文献1)。また最近ではエリスリトールがマンニトールに代わったマンノシルマンニトールリピッド(以下、適宜「MML」と略記する)が見出されている(特許文献1)。バイオサーファクタントの用途としては、抗炎症剤及び抗アレルギー剤(特許文献2)、養毛・育毛剤(特許文献3)としての有用性や、抗菌作用(特許文献4)や表面張力低下作用(特許文献5)が知られている。
MELは、マンノースの4,6位がアセチル化されているかどうかで、MEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−Dの4種類が知られている。つまり、MEL−Aは、マンノースの4,6位の両方がアセチル化されているものである。MEL−Bは、上記6位がアセチル化され、MEL−Cは、上記4位がアセチル化されているものである。MEL−Dは、上記4,6位の両方がアセチル化されていないものである。
MEL−A、MEL−BおよびMEL−Cは、アセチル基を有するため、水溶性が低い。それ故、水溶性を必要とする用途では使用し難いという欠点がある。
従って、水溶性を必要とする用途に関しては、脱アシル化を行いMEL−Dのような水酸基の多いMELを用いることが切望されている。
現在、MELは、適切な培地を用いてMELを生産することができる酵母を培養することにより大量に生産することができる。例えば、大豆油を炭素源とする培地を用いて酵母(Candida antarctica T−34株)を培養するという方法が見出されている(非特許文献2)。
しかしながら、この方法により生産されるMELは、MEL−A、MEL−BまたはMEL−C等のアセチル基を含有するMELである。MEL−Dは、上述の生産方法では、その痕跡のみが確認できる程度の極微量しか生産されない。
特開2005−104837号公報 特開2005−68015号公報 特開2003−261424号公報 特開昭57−145896号公報 特開昭61−205450号公報 ジャーナル オブ バイオサイエンス アンド バイオエンジニアリング、94,187(2002) バイオテクノロジー レター、23,1709(2001)
上述したように、MEL−A、MEL−BおよびMEL−Cについては、大量生産する方法が見出されていたが、MEL−Dのような水酸基数を増した脱アシルMELについては大量生産する方法が見出されていなかった。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、分解性が高く、低毒性で環境に優しい、糖脂質等のバイオサーファクタントを、食品工業、化粧品工業、医薬品工業、化学工業、環境分野等に広く普及をはかるため、水溶性の向上したバイオサーファクタントを製造する方法を提供することを目的とする。より具体的には、マンノシルエリスリトールリッピドのアシル基を加水分解して水溶性を高めたMELの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、糖脂質型バイオサーファクタントのアシル基を切断することにより、脱アシル体を高効率かつ安価に製造することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下の発明を提供するものである。
(1)糖脂質型バイオサーファクタントの、アシル基を位置選択的に切断することを特徴とする糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
(2)上記糖脂質型バイオサーファクタントが、マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)またはマンノシルマンニトールリピッド(MML)であることを特徴とする(1)に記載の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
(3)上記糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体が、式(I)
(式中、R、およびRは、それぞれ独立して炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基を示す)で表される糖脂質であることを特徴とする(2)に記載の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
(4)糖脂質型バイオサーファクタントと加水分解酵素とを反応させることにより、上記エステル結合の切断を行うことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
(5)上記加水分解酵素が、リパーゼ、プロテアーゼおよびエステラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の加水分解酵素であることを特徴とする(4)に記載の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
本発明により、糖脂質型バイオサーファクタントの、脱アシル体を高効率かつ安価に製造することができる。
特に、MELの4位および/または6位に付加しているアセチル基を、脱アセチル化して水溶性が向上したMELの脱アセチル体であるMEL−Dに変換することが出来る。
以下、本発明を詳述する。なお、本明細書中に記載された非特許文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
本発明の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法(以下、「本発明の製造方法」と略記する)は、糖脂質型バイオサーファクタントのアシル基を位置選択的に切断するものであればよい。
「バイオサーファクタント」とは生物によって生み出される界面活性能力や乳化能力を有する物質の総称であり、優れた界面活性や、高い生分解性を示すばかりでなく、様々な生理作用を有していることから合成界面活性剤とは異なる挙動・機能を発現する可能性がある。
バイオサーファクタントのうち、糖と、エステル結合を介して糖に結合した脂肪酸とを備えるバイオサーファクタントを「糖脂質型バイオサーファクタント」という。なお、本明細書において、「脂肪酸」には酢酸を含むものとする。
本明細書において、「糖脂質型バイオサーファクタントのアシル基を位置選択的に切断する」とは、脂肪酸と糖との間に形成されている上記エステル結合を、糖の炭素の位置によって選択的に加水分解することによって、脂肪酸に含まれるアシル基を切断することを意味する。
それゆえ、本発明の製造方法によって製造される「糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体」は、糖の炭素の特定の位置のアシル基が脱離している構成の糖脂質型バイオサーファクタントである。なお、「糖脂質型バイオサーファクタントのアシル基を切断する」ことと、「糖脂質型バイオサーファクタントを脱アシル化する」ということとは同義である。
アシル基とは、「RCO−(Rは、炭化水素基を表す。)」で表される官能基であり、例えば、アセチル基等を挙げることができる。
脂肪酸は、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とに分類することができる。
上記飽和脂肪酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘプタン酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸等を挙げることができる。
上記不飽和脂肪酸としては、例えば、デセン酸、ドデセン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オクタデセン酸、イコセン酸、デカジエン酸、ドデカジエン酸、ヘキサデカジエン酸、オクタデカジエン酸、リノレン酸、アラキドン酸等を挙げることができる。
糖脂質型バイオサーファクタントとしては、マンノシルエリスリトールリピッド(MEL)、マンノシルマンニトールリピッド(MML)、ソホロリピッド、ラムノリピッド、トレハロースリピッドなどが知られている。
本発明の製造方法では、糖脂質型バイオサーファクタントの中でも、上記アシル基の一部が、アセチル基である糖脂質型バイオサーファクタント(以下、「アセチル基含有糖脂質型バイオサーファクタント」と略記する)を用いることが好適である。
上記アセチル基含有糖脂質型バイオサーファクタントとして、マンノシルエリスリトールリピッド(以下、「MEL」と略記する)、マンノシルマンニトールリピッド(以下、「MML」と略記する)が知られているが、これに限定されない。
本発明の製造方法により製造される、糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の具体的な構造としては、例えば、下記の式(I)
(式中、R、およびRは、それぞれ独立して炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基を示す)で表されるMEL−Dを挙げることができる。上記式(I)中、R、Rの炭化水素基は、飽和結合のみを有していてもよく、不飽和結合を有していてもよい。不飽和結合を有している場合、複数の二重結合を有していてもよい。炭素鎖は直鎖状であってもよく分岐鎖状であってもよい。また、酸素原子含有炭化水素基の場合、含まれる酸素原子の数および位置は限定されない。
式(I)中、R、Rは炭素数が6〜20であることが好ましい。RおよびRは、脂肪族アシル基(RCO−)としてマンノースの2位および3位の水酸基とエステル結合をしている。
以下本発明の製造方法の一例として、MELのアシル基を位置選択的に切断して脱アシル体を製造する方法について説明する。しかし本発明の製造方法は、MELに限定されること無く、MML等のアセチル基含有糖脂質型バイオサーファクタントも用いることができる。なぜならば、MMLの構造は、炭素数がエリスリトールより2つ多い糖アルコールを有している以外は、MELと同様だからである。ゆえに、MELにおいて脱アシル化が容易に進行すれば、MMLにおいても脱アシル化が容易に進行することを当業者は容易に理解する。
式(II)にMELの構造を示す。式(II)中、RおよびRは、炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基を示す。RおよびRはアセチル基またはHを示す。さらにMELは、アセチル基の有無からMEL−A、MEL−B、MEL−C、MEL−Dの4種類が知られている。MEL−Aは、式(II)中、RおよびRが、炭素数6〜20の炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基であり、RおよびRがアセチル基である化合物である。
なお、MEL−Bは式(II)においてRおよびRがそれぞれHおよびアセチル基であり、MEL−Cは式(II)においてRおよびRがそれぞれアセチル基およびHであり、MEL−Dは式(II)においてRおよびRがいずれもHである。本明細書では、アセチル基を有するMEL、すなわち、MEL−A、MEL−B、MEL−Cの3種類を総称してアセチル基含有MELという。
上述したように「アシル基」は、「アセチル基」を含む官能基である。そこで、MELのアシル基を位置選択的に切断するとは、具体的には、MELのマンノースの2位のアシル基、3位のアシル基、4位のアセチル基、および6位のアセチル基からなる群より選ばれる官能基の1種以上を位置選択的に切断することを意味する。
<MELの製造方法>
本発明の製造方法に用いることのできるMELは、特に制限されるものではないが、微生物を用いた発酵方法を任意に選択して行うことにより製造することができる。微生物としては、例えば、Pseudozyma antarctica NBRC 10736、Candida antarctica、Candida sp.、P.tsukubaensis等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。いずれの微生物でも容易にMELが得られることは周知の事実である。MELを生産する能力を有する微生物としては特に限定するものではなく、目的に応じて適宜使用することができる。
なお、上記に例示した微生物の内、Pseudozyma antarctica NBRC 10736を用いることによりMEL−Aを主に選択的に製造することができ、上記P.tsukubaensisを用いることにより、MEL−Bを主に選択的に製造することができる。
上記MELを生産することができる微生物の発酵培養に用いる培地は、酵母エキス、ペプトン等の窒素源、グルコース、フルクトース等の炭素源、および無機窒素源、リン酸水素二カリウム、硫酸マグネシウム7水塩等の無機塩類を含む培地に、油類および非水溶性基質を添加したものを使用することができる。なお、ミリスチン酸などの脂肪酸やそのエステル体を上記油類の代わりに用いても良い。
油脂類としては植物油脂が好ましい。植物油脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができる。例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、パーム油、ヒマワリ油、トウモロコシ油、キャノーラ油、ココナッツ油などが挙げられ、これらの中でも、アセチル基含有MELの生産効率(生産量、生産速度、および収率)を向上させることができる点で、大豆油が特に好ましい。また、これらの植物油脂は、1種を単独で用いても良いし、または、2種以上を併用しても構わない。
非水溶性基質としては、流動パラフィン、テトラデカン等の炭化水素等を用いることができる。これらの非水溶性基質は、1種を単独で用いても良いし、または、2種以上を併用しても構わない。
無機窒素源としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができるが、例えば、硝酸アンモニウム、尿素、硝酸ナトリウム、塩化アンモニウム、硫安等が挙げられる。
発酵培養の条件(培養温度、培養時間、培地のpHなど)は用いる酵母に最適な条件を任意に設定できる。例えば、本発明者らは、下記の実施例1において、Pseudozyma antarctica NBRC 10736を30℃、300rpm(攪拌回転)、0.5L/min(Air)の条件で5L−jarを用いて7〜14日間培養している。
また、下記の実施例2において、P.tsukubaensisを26℃、300rpm(攪拌回転)、1/4VVM、0.5L/min(Air)の条件で5L−jarを用いて8日間培養している。ただし、これらに限定されるものではない。
発酵後の培養液には、MELが含まれている。そのため、発酵後の培養液をそのまま本発明の製造方法に用いることができる。さらに、発酵後の培養液を必要に応じて濾過、遠心分離、抽出、精製、滅菌等の操作を適宜加えることも可能であり、得られたエキスを希釈、濃縮、乾燥することもできる。
MELの回収、精製方法としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができる。例えば、培養液を遠心分離して油分を回収し、酢酸エチルエステルで抽出濃縮することにより回収することができる。
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノールなどの低級アルコール、またはプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール)、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルなどのエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルムなどの有機溶媒を、単独で或いは2種類以上の混液を任意に組み合わせて使用することができる。また、各々の溶媒抽出物が組み合わされたものでも使用することができる。
なお、抽出方法は特に制限されるものはないが、通常、常温から常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過またはイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。このようにして、MELの粗精製物を得ることができる。多くの場合は、当該粗精製物の状態で利用できるが、必要ならば、その効力に影響のない範囲で、脱臭、脱色等の精製処理を、さらに加えても良い。
脱臭・脱色等の精製処理の手段としては、活性炭カラムなどを用いればよく、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えばよい。このようにして純度の高いMELの精製物を得ることができる。また、必要に応じて、シリカゲルカラムを用いてさらに精製を行ってもよい。
以下では、本発明の製造方法の一例として、MELのマンノースの4位および6位のアセチル基を選択的に切断して脱アセチル体であるMEL−Dを製造する方法について説明する。
しかしMELの脱アシル体の製造方法は、これに限定されるものではない。MELの脱アシル体の製造方法は、MELのマンノースの2位のアシル基、3位のアシル基、4位のアセチル基、および6位のアセチル基からなる群より選ばれる官能基の1種以上を位置選択的に切断することにより、MELの脱アシル体を製造することができればよい。
<MEL−Dの製造方法>
MEL−Dの製造方法では、上述したアセチル基含有MEL(MEL−A、MEL−Bおよび、MEL−C)を好適に用いることができる。これらのアセチル基含有MELの内、1種を単独で用いても良いし、または、2種以上を併用しても良い。
また、上記アセチル基含有MELの態様としては、上述した発酵後の培養液、培養液中に生成する沈殿物、粗精製物、または精製物等である。
MEL−Dの製造方法は、アセチル基含有MELのマンノースの4位および6位のアセチル基を選択的に切断する工程を含むものであればよい。
上記アセチル基を選択的に切断する方法としては、例えば、「酸性またはアルカリ性の溶液中で、アセチル基含有MELのアセチル基を加水分解する方法」、「酵素を用いる方法」等を挙げることができる。上記「酵素を用いる方法」とは、アセチル基含有MELと加水分解酵素とを反応させる工程を含むものであれば良い。
上記加水分解酵素としては、リパーゼ、プロテアーゼ、エステラーゼ等を好適に用いることができる。なかでも、リパーゼおよびエステラーゼが好ましく、リパーゼがさらに好ましい。これらの加水分解酵素を用いることにより、アセチル基含有MELの脂肪酸部分を切断することなく、アセチル基のみを効率よく切断することができる。上記加水分解酵素の中から選択される少なくとも1種を用いてもよいし、複数の加水分解酵素を用いてもよい。
このように、上記加水分解酵素を用いることによりアセチル基含有MELのアセチル基のみを選択的に切断して効率よくMEL−Dが製造できることは当業者ですら予想できないことであった。
アセチル基含有MELと加水分解酵素とを反応させる方法は、特に限定されないが、例えば、アセチル基含有MELを含む溶液に加水分解酵素を添加することにより実施することができる。
上記溶液としては、水溶液、有機溶媒、または水溶液と有機溶媒との混合溶液を用いることができる。上記水溶液としては、0.1Mリン酸バッファー(pH7)、トリス緩衝溶液等の当業者にとって周知の水溶液を用いることができる。
上記有機溶媒としては、アセチル基含有MELの全部または一部を可溶化できるものなら限定されない。また、有機溶媒は複数の有機溶媒の混合物でもよい。例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、プロパノン、ブタノン、ペンタン−2−オン、1,2−エタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジオキサン、アセトニトリル、2−メチル−ブタン−2−オール、第3級ブタノール、2−メチルプロパノール、および4−ヒドロキシ−2−メチルペンタノン、テトラヒドロフラン、ヘキサン、DMF、DMSO、ピリジン、メチルエチルケトン等を挙げることができる。これら有機溶媒の中でも、メタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、第3級ブタノール、アセトニトリル、またはジオキサンが好ましく、メタノールまたは、アセトンがより好ましい。
1mg/ml〜1000mg/ml、より好ましくは5mg/ml〜500mg/mlの濃度で、アセチル基含有MELを含む溶液に、0.1mg/ml〜100mg/ml、より好ましくは1mg/ml〜10mg/mlの濃度になるように加水分解酵素を加えて攪拌して反応させることにより効率よくアセチル基を切断することができ、アセチル基含有MELの脱アセチル体を製造することができる。
反応温度は、10〜100℃であることが好ましく、20〜50℃であることがより好ましく、25〜40℃であることがさらに好ましい。反応時間は、1時間〜7日間が好ましい。
上述の反応の後に、生じたMEL−Dを回収することができるが、回収の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選定することができる。例えば、反応後の溶液に酢酸エチルエステルを加えて抽出濃縮することにより回収することができる。
抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノールなどの低級アルコール、またはプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールなどの多価アルコール)、アセトンなどのケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルなどのエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルムなどの有機溶媒を、単独で或いは2種類以上の混液を任意に組み合わせて使用することができる。また、各々の溶媒抽出物が組み合わされたものでも使用することができる。
なお、抽出方法は特に制限されるものはないが、通常、常温から常圧下での溶媒の沸点の範囲であれば良く、抽出後は濾過またはイオン交換樹脂を用い、吸着・脱色・精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、粉末状とすれば良い。このようにして、MEL−Dの粗精製物を回収することができる。さらに必要に応じて、その効力に影響のない範囲で、脱臭、脱色等の精製処理を加えても良い。
脱臭・脱色等の精製処理の手段としては、活性炭カラムなどを用いればよく、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行えばよい。このようにして純度の高いMEL−Dの精製物を得ることができる。また、必要に応じて、シリカゲルカラムを用いてさらに精製を行ってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。以下の実施例により、本発明をさらに、詳細に説明するが、本発明は、これらに何ら限定されるものではない。
<実施例1−加水分解酵素を用いたMEL―Aの脱アセチル化方法>
〔MEL−Aの製造〕
種菌培養はPseudozyma antarctica NBRC 10736を種培地(20ml/500ml容坂口フラスコ)に1roop植菌して実施した。30℃にて一晩培養した。得られた培養液を種菌とした。種培地組成は4% Glucose、0.3% NaNO、0.02% MgSO・HO、0.02% KHPO、0.1% yeast extractとした。
培養は上記種菌75mlを生産培地1.5L(5L−jar)に植菌し、30℃、300rpm(攪拌回転)、0.5L/min(Air)の条件で5L−jarを用いて7〜14日間培養した。生産培地組成は、3% 大豆油、0.02% MgSO・HO、0.02% KHPO、0.1% yeast extractとした。
得られた培養液250mLを遠心分離(6500rpm、30min)した。上清を取り除き、沈殿(菌体)を回収した。沈殿に、50mlの酢酸エチルを加え、十分攪拌後、遠心(8500rpm、30min)し、沈殿と上清に分け、上清をエバポーレーターで濃縮した。シリカゲルを用いて、ヘキサン:アセトン=5:1、ヘキサン:アセトン=1:2で溶出し、MEL―A画分を得た。
なお、NMRにより、MEL―Aであることを確認した。
〔MEL−Aの脱アセチル化〕
上述のように製造したMEL−A 1gを下記1〜5の組成の混合溶液50mlに懸濁した。その後、リパーゼLPL−311(東洋紡)1gを添加し30℃で12時間振とうし反応させた。
1−メタノール
2−0.1Mリン酸バッファー(pH7.0):メタノール=1:3
3−0.1Mリン酸バッファー(pH7.0):メタノール=1:1
4−0.1Mリン酸バッファー(pH7.0):メタノール=3:1
5−0.1Mリン酸バッファー(pH7.0)
反応後、酢酸エチルで抽出濃縮し、シリカゲル20gを用いて、酢酸エチル:メタノール10:1で生成物を単離し、無色油状の生成物100mgを得た。
図1は、反応後の各混合溶液のTLC(展開溶媒 酢酸エチル:メタノール:水=85:10:5、硫酸発色)を示す図である。なお、6は、対照として用いたMEL−AのTLCを示している。図1によれば、1〜5には、いずれもMEL−Aよりも極性が高い生成物のスポットが一つ認められた。
MEL−Aよりも極性が高い生成物を粗単離し、その構造を13C−NMRおよびH−NMRで確認した。
表1は、MEL−Aと生成物(MEL−D)との13C−NMR(溶媒:DMSO−d6における各炭素原子のケミカルシフト値(ppm)を示す表である。なお、表1のE1,E2,E3,E4,M1,M2,M3,M4,M5,M6は下記式(III)のマンノシルエリスリトール骨格の炭素原子を示す。
MEL−Aと比較し、生成物(MEL−D)ではMELのマンノース残基の4位、6位炭素が高磁場シフトし、隣接する3位、5位炭素が低磁場シフトしている。このことから、MEL−Aのアセチル基が脱アセチル化されたことが確認された。
表2は、MEL−Aと生成物(MEL−D)とのH−NMR(溶媒:DMSO−d6における各水素原子のケミカルシフト値(ppm)を示す表である。なお、表2のE1,E2,E3,E4,M1,M2,M3,M4,M5,M6は上記式(III)のマンノシルエリスリトール骨格の炭素原子を示す。
H−NMRから、生成物において、MEL−Aと比較して、アセチル基のピークが消失し、マンノースの6位の水酸基が出現、また、4位、6位プロトンが高磁場シフトしていることが分かった。表2に示したようにアサイメントした結果、生成物がMEL−Dであることを確認した。
<実施例2−酵素を用いたMEL―Bの脱アセチル化方法>
〔MEL−Bの製造〕
0.2mlのP.tsukubaensisのフローズンストックをYM種培地(20ml/500ml容坂口フラスコ)に植菌し、26℃、180rpmにて1晩培養した。得られた培養液を種菌とした。
培養は上記種菌20mlを2LのYM培地(5L−jar)に植菌し、26℃、300rpm(攪拌回転)、1/4VVM、0.5L/min(Air)の条件で8日間培養した。
得られた培養液を500ml容遠心管×6本に分注し、遠心分離(7900rpm、60min、4℃)した。上清を取り除き、菌体(MEL−Bを含む)を回収した。当該菌体画分×6本に、それぞれ80mlの酢酸エチルを加え、菌体が十分懸濁するように上下に攪拌した。攪拌後、遠心分離(7900rpm、60min、4℃)し、上清と沈殿とに分離した。
得られた上清を三角フラスコに回収した。再度、沈殿に80mlの酢酸エチルを加え、同様に遠心し沈殿と上清に分け、上清を上記三角フラスコに回収した。
得られた上清を分液ロートに入れ、上清と等量の飽和食塩水とを加え、十分攪拌した。水層を捨て、酢酸エチル層を得た。当該酢酸エチル層に無水硫酸Naを適量加え、30分間静置した。エバポレートすることによりMEL−B粗精製品を得た。
得られたMEL−B粗精製品(20g)をシリカカラム(200g、ヘキサン膨潤)に供し、ヘキサン:アセトン=5:1(1500ml)、ヘキサン:アセトン=5:2(700ml)、ヘキサン:アセトン=1:1(1000ml)でそれぞれ200mlずつ分取し、MEL−B画分を得た。
なお、NMRにより、MEL―Bであることを確認した。
〔MEL―Bの脱アセチル化〕
上述のように製造したMEL−B 1gを用いて、実施例1と同様の方法で反応後、精製を行い無色油状の生成物95mgを得た。
図2は、反応後の混合溶液のTLC(展開溶媒 酢酸エチル:メタノール:水=85:10:5、硫酸発色)を示す図である。図2中の1は、上記混合溶液の組成が、0.1Mリン酸バッファー(pH7.0):メタノール=1:1であることを示す。また、2は、対照としてのMEL−AのTLCを示し、3は、対照としてのMEL−BのTLCを示す。
図2によれば、実施例1と同様、1にはMEL−Aよりも極性が高い生成物のスポットが一つ認められ、MEL−Dが生成していると考えられた。
本発明によって、糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体を効率よく製造することができる。より具体的には、MELと加水分解酵素とを反応させて、加水分解反応により脱アシル化することにより水溶性の向上したMELを製造することが出来る。
つまり、本発明の製造方法により、MELを応用していく上で、従来法では製造することができなかったMEL−Dを提供することができる。それゆえ、食品産業、化粧品産業、医薬品産業、化学産業、環境分野等の産業界に広く利用可能である。
図1は、実施例1で示した反応液のTLCパターンを示す図である。 図2は、実施例2で示した反応液のTLCパターンを示す図である。

Claims (2)

  1. 式(II)
    (式中、R、およびRは、それぞれ独立して炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基を示し、R、およびRは、アセチル基またはHを示す。ただし、R、およびRは、同時にHになることはない。)で表される糖脂質型バイオサーファクタントの、アセチル基をリパーゼにより位置選択的に切断し、
    式(I)
    (式中、R、およびRは、それぞれ独立して炭化水素基または酸素原子含有炭化水素基を示す)で表される糖脂質を生産することを特徴とする糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
  2. 上記式(II)において、
    (i)RおよびRはともにアセチル基であるか、または、
    (ii)RがHで、Rがアセチル基である
    ことを特徴とする請求項1に記載の糖脂質型バイオサーファクタントの脱アシル体の製造方法。
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