JP5006341B2 - 磁気検出方法および磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出方法および磁気検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、磁気抵抗効果素子を使用して外部磁界の有無や強度を検出する磁気検出方法および磁気検出装置に関する。
外部環境によって抵抗値が変化する可変抵抗素子を使用して、前記外部環境の変化を検出する場合に、通常は、前記可変抵抗素子と、抵抗値が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続されて、直列の前記可変抵抗素子と前記固定抵抗素子に直流の電圧が印加される。そして、前記可変抵抗素子と前記固定抵抗素子との中間の電位を検出することで、使用環境温度の影響を大きく受けることなく、可変抵抗素子の抵抗値の変化を検出することができる。
また、外部磁場の有無や外部磁場の強度を検出する検出装置では、前記可変抵抗素子として磁気抵抗効果素子が使用されているものがある。この場合も、磁気抵抗効果素子と固定抵抗素子とが直列に接続されて、直列の両素子に電圧が印加され、両素子の中間から抵抗値の変化出力を得る構成とすることが好ましい。
この種の検出装置では、固定抵抗素子の抵抗値を調整して、可変抵抗素子と固定抵抗素子との中間出力を調整することが必要である。好ましくは、前記中間出力は電源電圧の1/2の電圧値に設定され、外部磁界を検出する場合には、外部磁界がゼロのときに前記中間出力の電圧値が電源電圧の1/2に設定されることが好ましい。
特開平6−203333号公報 特開2001−167902号公報
しかし、従来は、中間出力の電圧を電源電圧の1/2に調整するために固定抵抗素子をトリミングするなどの加工を行っていた。そのため、調整作業が煩雑であった。また、固定抵抗素子をトリミングする調整作業では、前記中間出力の電圧値を電源電圧の1/2に高精度に合わせることが難しい。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、固定抵抗素子の抵抗値の調整を不要にでき、または抵抗値の調整を行ったとしてもその調整作業をラフに行うことができ、しかも高精度な中間出力を得ることができる磁気検出方法および磁気検出装置を提供することを目的としている。
本発明は、外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出方法において、
前記中間出力がその出力範囲の1/2の値となるときの前記外部磁界の強度を検出し、検出された前記外部磁界の強度に応じて、前記中間出力から前記検知出力を得るためのしきい値を決めることを特徴とするものである。
上記磁気検出方法では、例えば、前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、
前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、このオフセット量に応じて前記しきい値を設定する。
また、本発明は、外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出方法において、
前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、前記中間出力を前記オフセット量に応じて増減させて前記検知出力を得ることを特徴とするものである。
上記磁気検出方法では、例えば、前記オフセット量に応じて増減させた出力が所定のしきい値を超えたときに前記検知出力を得るものである。
また、本発明は、前記磁気抵抗効果素子および前記固定抵抗素子に、第1の方向の電流とこれとは逆向きの第2の方向の電流を与え、且つ前記磁気抵抗効果素子に与える磁界の強度と方向とを変化させて、第1の方向の電流を与えたときと第2の方向の電流を与えたときとで同じ値となったときの前記中間出力を、その出力範囲の1/2の値とすることが好ましい。
上記のように、第1の方向の電流と第2の方向の電流を与えることで、中間出力の出力範囲の1/2の値を、容易に且つ正確に知ることができる。
また、本発明は、外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出装置において、
前記中間出力がその出力範囲の1/2の値となったときの前記外部磁界の強度に応じてしきい値を設定するしきい値設定部と、前記中間出力と前記しきい値設定部で設定されたしきい値とから前記検知出力を得る差動手段とが設けられていることを特徴とするものである。
また、本発明は、外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出装置において、
前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、前記中間出力を前記オフセット量に応じて増減させて前記検知出力を得る演算手段が設けられていることを特徴とするものである。
本発明は、磁気抵抗効果素子と固定抵抗素子の素子のばらつきなどにより、外部磁界がゼロのときの中間出力が、中間出力の出力範囲の1/2の値からずれていても、しきい値を調整したり、中間出力そのものを増減することにより、結果として、外部磁界がゼロのときに得られる前記中間出力が前記1/2の値に一致した素子を使用しているのと同じ精度で検知出力を得ることができる。
よって、固定抵抗素子をトリミングして抵抗値を調整する作業などを不要にでき、または調整作業を行ったとしてもその調整はラフな作業でよくなる。
図1は本発明の第1の実施の形態の磁気検出装置1を示す回路ブロック図である。
図1に示す磁気検出装置1は、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2とを有しており、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2は直列に接続されている。磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2との中間点3から得られる中間出力は、A/D変換手段4によってアナログ値からディジタル値に変換され、演算部5に与えられる。演算部5にはメモリ6が接続されている。演算部5には、しきい値設定部7が接続されており、演算部5での演算処理結果に応じてしきい値設定部7においてしきい値が設定される。
前記磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2との中間点3から得られる中間出力は、出力ライン8を経て比較回路10に与えられる。前記しきい値設定部7で設定されたしきい値は、D/A変換手段9でアナログ値に変換されて前記比較回路10に与えられる。比較回路10では、出力ライン8から得られた中間点3での電位と、D/A変換されたしきい値とが比較され、中間点3から得られた中間出力の電位の絶対値がしきい値の絶対値を超えたときに、比較回路10から検知出力が得られる。
図1に示すように、磁気抵抗効果素子20の端部20aは切換えスイッチ11に接続され、固定抵抗素子2の端部2aは切換えスイッチ12に接続されている。切換えスイッチ11は、磁気抵抗効果素子20の端部20aを、例えば5Vの電源電圧Vccが印加されている電源ライン13と、接地ライン14とに切換えるものであり、切換えスイッチ12は、固定抵抗素子2の端部2aを、電源ライン13と接地ライン15とに切換えるものである。また、切換えスイッチ11と切換えスイッチ12はトランジスタなどの能動素子で構成されており、制御部としても機能する演算部5からの指令により切換えられる。
図3(A)は、前記磁気抵抗効果素子20の平面図であり、図4は磁気抵抗効果素子20の素子部21を示す断面図である。
図3(A)に示すように、磁気抵抗効果素子20の素子部21は複数設けられ、互いに平行に形成されている。図4の断面図に示すように、個々の素子部21は、基板22の上に、反強磁性層23、固定磁性層24、非磁性導電層25、および自由磁性層26の順に積層されて成膜され、自由磁性層26の表面が保護層27で覆われた巨大磁気抵抗効果素子(GMR素子)である。
反強磁性層23は、Ir−Mn合金(イリジウム−マンガン合金)などの反強磁性材料で形成されている。固定磁性層24はCo−Fe合金(コバルト−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。非磁性導電層25はCu(銅)などである。自由磁性層26は、Ni−Fe合金(ニッケル−鉄合金)などの軟磁性材料で形成されている。保護層27はTa(タンタル)の層である。
素子部21では、反強磁性層23と固定磁性層24との反強磁性結合により、固定磁性層24の磁化の方向が固定されている。図3(B)に示すように、個々の素子部21では、固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)が、左右方向に延びる個々の素子部21に直交する向きである。
図3(A)に示すように、素子部21は接続電極28,29によって2つずつ接続され、さらに、上下両端部に位置する素子部21には引き出し電極31,32が接続されている。よって、各素子部21は直列に接続され、ミアンダ型パターンが構成されている。
図3(A)に示すように、各素子部21では、右側にマグネット33が左側にマグネット34が設けられて、各素子部21に対して、その長手方向である図示左方向へバイアス磁界が与えられている。よって、外部磁界が与えられていないときには、自由磁性層26内がバイアス方向(B方向)に単磁区化されている。バイアス方向(B方向)と固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)とは、互いに直交している。
図3(A)(B)に示すように、磁気抵抗効果素子20は、外部磁界のうちの素子部21の長手方向と直交する向きの成分を検出することができる。外部磁界の向きは、固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)と正反対の向きが(+)方向であり、固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)と同じ向きが(−)方向である。
図3(B)に示すように、(+)方向の外部磁界が与えられると、バイアス磁界Bが作用している自由磁性層26内の磁化の方向が(+)方向、すなわち固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)と同じ方向へ向けられる。このとき磁気抵抗効果素子20の電気抵抗が高くなる。(−)方向の外部磁界が与えられると、自由磁性層26内の磁化の方向が(−)方向、すなわち固定磁性層24の磁化の固定方向(P方向)と同じ方向へ向けられる。このとき磁気抵抗効果素子20の電気抵抗が低下する。
図1に示す固定抵抗素子2は、固定抵抗器や、図3(A)に示す素子部21と同じ材料で且つ外部磁界に反応しないように、例えば非磁性導電層25と自由磁性層26を上下逆に積層したものなどで構成される。
図1において、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2に第1の方向であるA1方向への直流電流を与え、または第2の方向であるA2方向へ直流電流を与えた状態で、且つ磁気抵抗効果素子20に外部磁界が作用していないときに、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2との中間点3の中間出力の電圧が、電源電圧Vccの1/2となることが好ましい。すなわち、磁気抵抗効果素子20に(−)方向と(+)方向の外部磁界を、その大きさを変化させながら与え、(−)方向の外部磁界の最大値の絶対値と(+)方向の外部磁界の最大値の絶対値とが同じであるときの、中間点3の出力範囲(電圧の変化幅)をW(図5参照)としたときに、外部磁界が作用していないときの中間点3の電位が、出力範囲Wの中点に位置していることが好ましい。
しかし、実際には、固定抵抗素子2をトリミングする調整などを精度良く行わないかぎり、外部磁界が作用していないときの中間点3の電圧を電源電圧Vccの1/2に設定することは難しい。図5は、横軸に外部磁界Hの向きおよびその大きさを示し、縦軸に中間点3の電位と接地電位との電圧Vを示している。図5に示す例では、外部磁界が作用していないときの(H=0のときの)、中間点3の電圧Vaが、電源電圧Vccの1/2よりも低い値である。また、磁気抵抗効果素子20に対して、(+)方向へW0の大きさの外部磁界が与えられたときに、中間点3の電圧Vが電源電圧Vccの1/2となっている。
この種の磁気検出装置では、図5に示すように、中間点3の電圧としきい値電圧V1とを比較し、または中間点3の電圧としきい値電圧V2とを比較し、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V1を超えたときに、(+)方向の外部磁界が作用したと判断し、中間点3の電圧Vが、しきい値電圧V2よりも小さくなったときに、(−)方向の外部磁界が作用したと判断するのが一般的である。
しかし、図5に示すように、外部磁界Hと中間点3の電圧Vの出力範囲Wが、外部磁界H=0のときの電圧Vaに対して非対称である場合には、(+)方向の外部磁界が予定よりもかなり大きくならない限り、電圧Vがしきい値電圧V1を超えることができず、逆に(−)方向への微細な外部磁界が作用しただけで、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V2よりも低くなってしまう。
よって、図5に示すように、外部磁界Hと中間点3の電圧Vとの関係を示す特性線図が、非対称の場合には、外部磁界を正確に測定できなくなる。
そこで、図1に示す実施の形態の磁気検出装置1では、前記特性線図の非対称性を回路上で補正できるようにしている。以下、前記磁気検出装置1を使用した磁気検出方法を説明する。
まず、図1に示す切換えスイッチ11と切換えスイッチ12を制御して、磁気抵抗効果素子20の端部20aを電源ライン13に接続し、固定抵抗素子2の端部2aを接地ライン15に接続する。その結果、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2に第1の方向であるA1方向へ直流電流が与えられる。そして、磁気抵抗効果素子20に対して、(−)方向への外部磁界を所定の最大値からゼロとなるまで変化させて与え、続けてゼロから(+)方向への外部磁界を所定の最大値となるまで変化させて与える。ただし、(−)方向の最大値となる外部磁界の大きさの絶対値と、(+)方向の最大値となる外部磁界の大きさの絶対値を同じとする。
このときの中間点3での電圧Vは、図1に示すA/D変換手段4でディジタル値に変換されて演算部5に与えられる。演算部5では、図6において実線で示すように、外部磁界Hの大きさと中間点3の電圧Vとの変化曲線αをプロットして生成し、メモリ6に記憶させる。
次に、切換えスイッチ11と切換えスイッチ12を制御して、磁気抵抗効果素子20の端部20aを接地ライン14に接続し、固定抵抗素子2の端部2aを電源ライン13に接続して、固定抵抗素子2と磁気抵抗効果素子20に第2の方向であるA2方向の直流電流を与える。そして、A1方向へ直流電流を与えたときと同じ大きさの外部磁界を(−)方向から(+)方向へその大きさを徐々に変化させながら与える。このとき、(−)方向の最大値となる外部磁界の大きさの絶対値と、(+)方向の最大値となる外部磁界の大きさの絶対値が互いに同じであり、これら絶対値は、電流をA1方向へ与えて測定したときのそれぞれの絶対値と同じに設定する。
このときの中間点3での電圧Vは、図1に示すA/D変換手段4でディジタル値に変換されて演算部5に与えられる。演算部5では、図6において破線で示すように、外部磁界Hの大きさと中間点3の電圧Vとの変化曲線βをプロットして生成し、メモリ6に記憶させる。
図6に示すように、変化曲線αと変化曲線βの交点kは、中間点3の出力電圧がその出力範囲Wの1/2になる点、すなわち中間点3の出力電圧が電源電圧Vccの1/2となる点である。したがって、図1に示す演算部5において、変化曲線αに基づく電圧と変化曲線βに基づく電圧との差がゼロとなる電圧を求めることによって、電源電圧Vccの1/2の値を求めることができ、且つ変化曲線αの電圧VがVcc/2となるときの外部磁界の大きさH10を求めることができる。
さらに、演算部5では、A1方向の電流が与えられているときの変化曲線αから、外部磁界Hがゼロのときの中間点3の電圧Vbを求めることができる。この電圧VbとVcc/2との差が、A1方向の電流を与えたときの変化曲線αの電圧Vのオフセット量である。また、外部磁界Hがゼロのときの中間点3の電圧Vbと、前記交点kでの外部磁界の大きさH10とを知ることにより、変化曲線αにおいて斜めにほぼ直線状に延びる部分の傾きを知ることができる。
演算部5からしきい値設定部7に対して、前記オフセット量{(Vcc/2)−Vb}に関するデータと、変化曲線αの斜めにほぼ直線状に延びる部分の傾きに関するデータが与えられると、しきい値設定部7では、前記オフセット量を考慮したしきい値電圧V11とV12が設定される。
このしきい値電圧V11とV12は次のようにして設定される。図6に示すように、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2にA1方向の直流電流が与えられたときに、外部磁界Hが基準値Haを超えると、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V11を超えるようにし、外部磁界Hが基準値Hbを下回ると、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V12を下回るように設定する。なお、基準値Haと基準値Hbは、磁界の方向が逆であるが、磁界の大きさの絶対値は互いに同一である。
このように、変化曲線αと変化曲線βとから交点kを求め、さらにオフセット量{(Vcc/2)−Vb}を求め、これら情報に基づいて、しきい値電圧V11およびしきい値電圧V12を設定することにより、変化曲線αの非対称性とオフセット量を回路上で補正することができる。その結果、外部磁界がHaを超えたときに検知出力が得られ、外部磁界がHbを下回ったときに検知出力が得られ、外部磁界Haと外部磁界Hbの絶対値を同じ値にすることが可能となる。
図1に示す磁気検出装置1で外部磁界を測定するときには、切換えスイッチ11で、磁気抵抗効果素子20の端部20aを電源ライン13に接続し、切換えスイッチ12で、固定抵抗素子2の端部2aを接地ライン15に接続して、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2にA1方向の電流を与える。
このときの磁気検出装置1の中間点3での電圧は、検出ライン8から比較回路10に与えられ、またしきい値設定部7で設定されたしきい値電圧V11としきい値電圧V12がD/A変換手段9でアナログ値に変換されて、比較回路10に与えられる。よって、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V11を超えたときに、比較回路10から「1」の検知出力が得られる。また、中間点3の電圧Vがしきい値電圧V12を下回ったときに、比較回路10から「1」の検知出力が得られる。
よって、(+)側の外部磁界が所定値を超えたときと、(−)側の外部磁界が所定値を超えたときの双方において、検知出力を得ることができ、検知出力を得たときの(+)側の外部磁界の絶対値と、検知出力を得たときの(−)側の外部磁界の絶対値とが同じとなる。
図2は本発明の第2の実施の形態の磁気検出装置101を示すブロック図である。図2に示す磁気検出装置101と図1に示す磁気検出装置1とで同じ構成部分は同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
図2に示す磁気検出装置101では、外部磁界を測定しているときの中間点3の電圧が、A/D変換手段4でディジタル値に変換されて演算部5に与えられるが、さらに前記中間点3の電圧は、演算部5で補正されて、D/A変換手段9によりアナログ値に変換されてから比較回路10に与えられる。またしきい値設定部107では、図7に示すように値が固定されたしきい値電圧V101としきい値電圧V102が設定されて保持されている。
図2に示す磁気検出装置101を使用した磁気検出方法を説明する。
まず、図1に示した磁気検出装置1での磁気検出方法と同様に、切換えスイッチ11と切換えスイッチ12を切換えて、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2に対してA1方向の電流を与え、且つ外部磁場Hの大きさを変化させて、図6に実線で示す変化曲線αを得る。次に、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2に対してA2方向の電流を与え、且つ外部磁場Hの大きさを変化させて、図6において破線で示す変化曲線βを得る。演算部5では、変化曲線αと変化曲線βとの差を演算することで、両変化曲線αとβとの交点kを求める。このときの中間点3の電圧をメモリ6に記憶させる。交点kを求めたときの中間点3の電圧が電源電圧Vccの1/2である。すなわち、中間点3の電圧の出力範囲Wの中点の電位である。
次に、A1方向の電流を与え、且つ磁気抵抗効果素子20に外部磁界が与えられていない状態(H=0)のときの中間点3の電圧Vbを得て、演算部5では、交点kを求めたときの中間点3の電圧と前記電圧Vbとの差を求める。この差は、A1方向の電流を与えたときの変化曲線αのオフセット量{(Vcc/2)−Vb}である。このオフセット量がメモリ6に記憶される。
この磁気検出装置101を使用して外部磁界を検出するときには、切換えスイッチ11と12を切換えて、磁気抵抗効果素子20と固定抵抗素子2に対してA1方向への電流を与える。この測定状態で、中間点3で得られる電圧は、A/D変換手段4でディジタル値に変換されて演算部5に与えられる。演算部5では、中間点3から得られた電圧に前記オフセット量を加算して、D/A変換手段9でアナログ値に変換する。
D/A変換手段9から得られる出力は、図7において破線で示す補正曲線α1である。この補正曲線α1は、非対称でオフセットされている中間点3の電圧の変化曲線αに対してオフセット量を補正したものとなる。
よって、しきい値設定部107で設定されるしきい値電圧V101とV102は、その極性が異なるが電圧の絶対値が同じ値としておけばよい。補正曲線α1で得られる出力としきい値電圧V101とV102が比較回路10に与えられることにより、外部磁界がHcを超えると比較回路10から検知出力「1」が得られ、外部磁界がHdを下回ると比較回路10から検知出力「1」が得られる。前記HbとHcは磁界の大きさの絶対値が同じである。
なお、前記実施の形態の磁気検出装置1と101では、その装置内に位置する切換えスイッチ11,12および演算部5により、図6に示す変化曲線αとβを得て、交点kおよび電圧Vbなどを得られるようにしているが、磁気検出装置の製造過程において、素子にA1方向とA2方向の電流を与え、図6に示すしきい値電圧V11とV12を求めてメモリ6に記憶させ、または図7に示す特性値のVcc/2およびVbの値から求められるオフセット量をメモリ6に記憶さえてもよい。
本発明の第1の実施の形態の磁気検出装置を示すブロック図、 本発明の第2の実施の形態の磁気検出装置を示すブロック図、 (A)は磁気抵抗効果素子の平面図、(B)は磁化および磁界の方向の説明図、 磁気抵抗効果素子の素子部の断面図、 オフセットを有する中間出力と外部磁界との関係を示す変化曲線、 第1の実施の形態の磁気検出方法を説明する線図、 第2の実施の形態の磁気検出方法を説明する線図、
符号の説明
1,101 磁気検出装置
2 固定抵抗素子
3 中間点
4 A/D変換手段
5 演算部
6 メモリ
7,107 しきい値設定部
8 出力ライン
9 D/A変換手段
10 比較回路
11,12 切換えスイッチ
13 電源ライン
14,15 接地ライン
20 磁気抵抗効果素子、

Claims (7)

  1. 外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出方法において、
    前記中間出力がその出力範囲の1/2の値となるときの前記外部磁界の強度を検出し、検出された前記外部磁界の強度に応じて、前記中間出力から前記検知出力を得るためのしきい値を決めることを特徴とする磁気検出方法。
  2. 前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、このオフセット量に応じて前記しきい値を設定する請求項1記載の磁気検出方法。
  3. 外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出方法において、
    前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、前記中間出力を前記オフセット量に応じて増減させて前記検知出力を得ることを特徴とする磁気検出方法。
  4. 前記オフセット量に応じて増減させた出力が所定のしきい値を超えたときに前記検知出力を得る請求項3記載の磁気検出方法。
  5. 前記磁気抵抗効果素子および前記固定抵抗素子に、第1の方向の電流とこれとは逆向きの第2の方向の電流を与え、且つ前記磁気抵抗効果素子に与える磁界の強度と方向とを変化させて、第1の方向の電流を与えたときと第2の方向の電流を与えたときとで同じ値となったときの前記中間出力を、その出力範囲の1/2の値とする請求項1ないし4のいずれかに記載の磁気検出方法。
  6. 外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出装置において、
    前記中間出力がその出力範囲の1/2の値となったときの前記外部磁界の強度に応じてしきい値を設定するしきい値設定部と、前記中間出力と前記しきい値設定部で設定されたしきい値とから前記検知出力を得る差動手段とが設けられていることを特徴とする磁気検出装置。
  7. 外部磁界で電気抵抗が変化する磁気抵抗効果素子と、外部磁界で電気抵抗が変化しない固定抵抗素子とが直列に接続され、直列の前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子に電圧が印加されて、前記磁気抵抗効果素子に外部磁界が与えられたときに、前記磁気抵抗効果素子と前記固定抵抗素子との間の中間出力から検知出力を得る磁気検出装置において、
    前記外部磁界がゼロになったときの前記中間出力と、前記中間出力の出力範囲の1/2の値との差であるオフセット量を求め、前記中間出力を前記オフセット量に応じて増減させて前記検知出力を得る演算手段が設けられていることを特徴とする磁気検出装置。
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