JP4951129B2 - Mr素子の磁化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、GMR(giant magneto resistance:巨大磁気抵抗)素子やMTJ(magnetic tunnel junction:磁気トンネル接合)素子を用いて、360度の測定範囲にわたって磁場角を測定するための磁場角測定装置の製造に適用可能なMR素子の磁化方法に関する。
磁場角センサ(磁気位置検出センサ)は、動的物体の動きを非接触で検出する手段として一般的になりつつある。回転運動あるいは直線運動をする物体に第1の磁石またはセンサ素子を取り付ける一方、固定位置に相補的な第2のセンサ素子または磁石を設置することによって、磁場の相対方向を電気的に定量化することができる。また、複数のセンサ素子あるいは磁石を用いることによって、広範な角度測定や直線上の位置測定の性能を高めることが可能になる。非特許文献1には、素子としてAMR(anisotropic magneto-resistance)素子を用いた磁場角センサが記載されている。
図7はこのAMR素子を用いた従来の磁場角センサの構成を表すものである。磁場角センサ5は、パーマロイのような異方性磁気抵抗材料を用いた4つの同じAMR素子1a,1b,1c,1dを結合してホイートストンブリッジを構成している。AMR素子1a〜1dは端子2a,2b,2c,2dによって、隣り合う素子同士が接続されると共に、各素子が菱形状に配置されたものとなっている。対向する2つの端子2a,2b間には直流電源3(Vs )が接続されている。他の2つの対向する端子2c,2dが出力端子となる。各AMR素子1a〜1dではcos2 (θ)に比例して抵抗が変化する。ここで、θは、磁気モーメント(M)のベクトル方向と、直流電源3により各AMR素子1a〜1dを流れる電流(I)の方向との間のなす角度である。
この磁場角センサでは、磁場の無い(0ガウス)環境下、出力端子2c,2dの各電位は、AMR素子1a〜1d上の製作公差により僅かなオフセット電位が発生することを除いて等しくなる。磁場中においては、出力端子2c,2d間に、供給電圧Vs3AMR素子1a〜1dの抵抗比、AMR素子1a〜1dを流れる素子電流Iと磁気モーメントMのベクトルとの間のなす角度(θ)の関数で表される差動電圧が生ずる。
ここで、このような構成の磁場角センサでは、その測定範囲は±45度に限定される。測定範囲を±90度に広げるには、上記ホイートストンブリッジ構成のセンサを2つ用い、これらを互いに45度の角度をなすように配置する必要がある。更に、測定範囲を360度にするためには、このような構成の2つのセンサに加えて、ホール効果センサが必要になる。ホール効果センサはシリコン半導体材料により形成されており、バイアス電流が流れるセンサ基板を直角に横切る磁場ベクトルに比例する電位を発生し、衝突磁場のベクトル成分を検出信号として出力する。しかしながら、このようなホール効果センサを用いたセンサでは、1チップに集積化することは困難であるという問題があった。
なお、この種のセンサに関連するものとして特許文献1〜3がある。特許文献1は、2つのホイートストンブリッジを用いた360度角度センサを開示し、特許文献2は、0〜360度の範囲で測定可能とするために、4つのGMR素子を互いに90度の角度をなすように配置した構造を開示している。特許文献3でも、2つのホイートストンブリッジを用いているが、ここでは静的磁場の絶対方向よりも寧ろ磁場方向の変化を検出している。
HYPERLINK "http://www.ssec.honeywell.com/magnetic/datasheets/an211.pdf,March"www.ssec.honeywell.com/magnetic/datasheets/an211.pdf,March 20,2007 、"磁気位置センサの応用"Honeywell Application Note-AN211 米国特許7,095,596号公報 米国特許6,927,566号公報 米国特許6,640,652号公報
上述の従来技術では、いずれも、ウエハ段階のプロセスにおいて4つ(または2つ)のGMR素子の各リファレンス層の固定磁化方向をあらゆる方向に同時に設定する方法については開示されていない。そのため、従来技術では、特許文献2のようにGMR素子を同じウエハから切り出し、0〜360度の範囲で測定可能とするために、互いに90度の角度をなすよう配置する必要があった。しかしながら、これでは1チップへの集積化は困難であり、製作コストが高くなると共に、検出エラーが発生し易くなるという問題がある。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、360度の測定範囲にわたって磁場角を精度良く測定可能な磁場角測定装置の製造に適用されるMR素子の磁化方法を提供することにある。即ち、本発明の目的は、GMRあるいはMTJデバイスのような非平行MR素子のリファレンス層におけるピンド磁化の方向を同時に設定可能なMR素子の磁化方法を提供することにある。
本発明のMR素子の磁化方法は、磁気リファレンス層(サブAP1層)、非磁気スペース層、磁気ピンド層(サブAP2層)および反強磁性(AFM)層を含むシンセティックAFM構造を有すると共に、矩形状を有する複数の非平行MR素子の各リファレンス層におけるピンド磁化方向を同時に設定する方法であって、各サブAP1層の厚みを対応するサブAP2層よりも薄くし、複数のMR素子を、AP2層の磁化方向を磁場方向に向けるのに十分な方向と大きさを有する磁場中に配置し、そののち、前記磁場の大きさを零になるまで減少させることにより、全てのサブAP2層の磁化方向を長手方向の形状異方性方向へ回転させ、全てのサブAP1層の磁化方向を、より厚いサブAP2層との反平行カップリングによって、前記サブAP2層とは反対方向に回転させ、それにより形状異方性によって長手方向に沿ったノン−ゼロネット磁気モーメントを有するシンセティックAFM構造を形成し、磁場の大きさが零になったときに、MR素子を熱処理し、それによって各サブAP1層の磁化方向を当該MR素子の長手方向に沿うように固定するものである。
本発明のMR素子の磁化方法によれば、GMRあるいはMTJ素子のような複数の非平行MR素子のリファレンス層におけるピンド磁化の方向を同時に設定することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の一実施の形態に係る磁場角測定装置の説明に先立ち、この装置に用いるGMR素子の構造について説明する。このGMR素子は、図6に示したように、基板10上に、シード層11,反強磁性層(AFM層)12,強磁性層(サブAP2層,磁気ピンド層)13,非磁性スペーサ層(Ru層)14,強磁性リファレンス層(サブAP1層)15,Cu層16,フリー層17およびキャップ層18をこの順に積層した構造を有している。このうちサブAP2層13,非磁性スペーサ層(Ru層)14およびサブAP1層15によってシンセティック反平行ピンド層が構成されている。なお、ここでは上下の電極は省略されている。シンセティック反平行ピンド層はAFM層12によってその磁化方向が固定される。なお、以下、GMR素子を用いた例について説明するが、本発明はこれに限るものではなく、MTJ素子を用いることも可能である。MTJ素子の場合には、フリー層17の直下のCu層16が例えばAlOx からなる絶縁トンネル障壁層に置き換えられる。
AFM層12を構成する反強磁性素材には、PtMn,PtPdMnおよびNiMn等のような規則性のある正方晶の合金が含まれる。これらの材料が堆積された状態では非磁気fcc構造を有する。強磁性層(サブAP2層)13は純強磁性層とほぼ同等の飽和保磁力を有し、交換バイアスを有しない(ピンニング)。本実施の形態では、ストライプ状のGMR素子の全てのタイプ(A〜C)について、シンセティック反平行層のピンニング方向がその長軸方向に沿うよう設定される。そのために、強磁性層(サブAP2層)13の磁気モーメントは、強磁性リファレンス層(サブAP1層15)のそれよりも大きくなるように設定されている。その結果、シンセティック反平行ピンド層の磁気モーメントはノンゼロネット磁気モーメント(non-zero net magnetic moment)となる。
上記GMR素子を構成する各層は、積層されたのち、非常に大きな(例えば3:1以上)アスペクト比を持つ矩形のストライプ状にパターンニングされる。その結果、各ストライプには、その長軸方向に沿ったネット磁気モーメント(net magnetic moment) により大きな形状異方性が発生する。GMR素子には、その熱処理(アニール)が施される前に、サブAP1層15とサブAP2層13の両方を磁気的にほぼ飽和させるのに十分な大規模磁場が−X方向(図4参照)に印加される。そののち、この大規模磁場は徐々に減少され、磁場が零になると、外部磁場の存在しない環境下において、高温のアニールが施される。
後述のように本実施の形態の磁場角測定装置は、一対のホイートストンブリッジを有するものであるが、これらホイートストンブリッジは、以下のようなタイプの異なるストライプ状のGMR素子をその構成要素として構築される。全てのGMR素子は、精確に同じ構成となるよう同じプロセスにより作製される。以下、これらGMR素子のストライプによる配向性について説明する。
図1は、3つのタイプ(A〜C)のGMR素子100A〜100Cの配列構成を表すものである。各GMR素子100A〜100Cはそれぞれ大きなアスペクト比を有する矩形状のパターン形状を有している。なお以下の角度については、各ストライプの長軸方向が図1の水平方向(X方向)に対してなす角をいい、時計回り方向を正(+)、反時計周り方向を負(−)とする。タイプAのGMR素子100AはX方向に対して例えば−45度、タイプBのGMR素子100BはX方向に対して平行(0度)、タイプCのGMR素子100CはX方向に対して例えば+45度の角度を有している。GMR素子100AとGMR素子100Cとの角度は,互いに絶対値が同じで正負が逆となる。
図2は、GMR素子100A〜100Cにおけるフリー層17およびリファレンス層(サブAP1層)15の磁化方向を表すものであり、MA ,MB ,MC がそれぞれフリー層17の磁化方向、RefA ,RefB ,RefC がそれぞれリファレンス層15の磁化方向を示している。
図3は、このようなタイプの異なるGMR素子100A〜100Cを用いた磁場角測定装置200の構成を表すものである。この磁場角測定装置200は、共通電源V0 (0.5〜5.0V)によって駆動される第1ホイートストンブリッジ200Aおよび第2ホイートストンブリッジ200Bを備えている。
第1ホイートストンブリッジ200Aは、互いに電気的に並列な第1セクション210Aおよび第2セクション211Aを有している。第2ホイートストンブリッジ200Bも同じく、互いに電気的に並列な第1セクション210Bおよび第2セクション211Bを有している。これら第1セクション210A、第2セクション211A、第1セクション210Bおよび第2セクション211Bにはそれぞれ、上記GMR素子100A〜100Cのいずれかの組を直列に接続してなる第1抵抗素子対と第2抵抗素子対が含まれている。そして、これら第1抵抗素子対と第2抵抗素子対との間が電圧出力端子V11,V12,V21,V22となっている。
具体的に、第1ホイートストンブリッジ200Aでは、第1セクション210Aの第1抵抗素子対が2つのCタイプGMR素子100C、第2抵抗素子対が2つのAタイプGMR素子100Aにより構成されている。第2セクション211Aの第1抵抗素子対は2つのAタイプGMR素子100A、第2抵抗素子対は2つのCタイプGMR素子100Cにより構成されている。
第2ホイートストンブリッジ200Bでは、第1セクション210Bの第1抵抗素子対がA,CタイプGMR素子100A,100C、第2抵抗素子対が2つのBタイプGMR素子100Bにより構成されている。第2セクション211Bの第1抵抗素子対は2つのBタイプGMR素子100B、第2抵抗素子対はA,CタイプGMR素子100A,100Cにより構成されている。
第1ホイートストンブリッジ200Aの2つの電圧出力端子V11,V12は第1アンプ43Aの入力端、第2ホイートストンブリッジ200Bの2つの電圧出力端子V21,V22は第2アンプ43Bの入力端にそれぞれ接続されている。第1アンプ43Aでは入力信号の差分(ΔV1 =V11−V12)、同じく第2アンプ43Bでは入力信号の差分(ΔV2 =V21−V22)をそれぞれ増幅して信号ΔU1 ,ΔU2 としてマイクロコントローラ44へ出力するようになっている。ここに、第1アンプ43Aから出力される信号ΔU1 は、測定対象の磁場角θの正弦値(sine)に比例した大きさの電圧(ΔU1 =A・sinθ)、第2アンプ43Bから出力される信号ΔU1 は、磁場角の余弦値(cosine)に比例した大きさの電圧ΔU2 (ΔU2 =A・cosθ)である。
マイクロコントローラ44では、arctanθ=sinθ/cosθの関係、すなわち、θ=arctan(ΔU1 /ΔU2 )により磁場角の値を算出すると共に、後述のようにΔU1 ,ΔU2 それぞれの符号の正負を比較して、360度の円内において当該磁場角が属する象限を決定するようになっている。
以上の第1ホイートストンブリッジ回路200A、第2ホイートストンブリッジ回路200B、第1アンプ43A、第2アンプ43Bおよびマイクロコントローラ44は1チップに集積化されている。
本実施の形態の磁場角測定装置200では、磁場角度の検出中、印加磁場は全てのGMR素子100A〜100Cのフリー層17を飽和するに状態に十分な大きさであり、全てのフリー層17の磁化方向を同じ方向に整列させる。このとき、3つのタイプのGMR素子100A〜100Cの抵抗は、それぞれ以下の式(1)〜(3)で与えられる。
RA =R+dR・{1−cos(π/4−θ)}/2 −(1)
RB =R+dR・{1−cos(θ)}/2 −(2)
RC =R+dR・{1−cos(π/4+θ)}/2 −(3)
ここに、Rは、フリー層およびピンドリファレンス層の磁化方向が平行であるときの抵抗値、dRは、フリー層およびピンドリファレンス層の磁化方向が反平行に変化したときの抵抗値の変化量、θは、リファレンス軸(X)と印加磁界による磁気モーメントとがなす角度をそれぞれ表している。
ここで、上式(1)〜(3)から次式(4),(5)が導かれる。
RC −RA =dR・{cos(π/4−θ)−cos(π/4+θ)}/2=dR(√2/2)・sin(θ) −(4)
(RC +RA )/2−RB =dR・[cos(θ)−{cos(π/4−θ)+cos(π/4+θ)}/2]/2=dR(1−√2/2)/2・cos(θ)−(5)
この結果により、電位差ΔV1 がsinθに比例するのに対し、電位差ΔV2 がcosθに比例することがわかる。ΔU1 =A1 sinθ、ΔU2 =A2 cosθとなる。ここに、A1 ,A2 はアンプ43A,43Bのそれぞれの増幅率を表しており、A1 =A2 であると、磁場角θは、上記の式θ=arctan(ΔU1 /ΔU2 )から容易に決定できる。arctan(ΔU1 /U2 )の値の算出はマイクロコントローラ44においてなされるが、マイクロコントローラ44ではこの値をその都度計算することにより求めてもよいが、予め格納した検索テーブルにより求めるようにしてもよい。
なお、A1 とA2 とを等しくするには、第1アンプ43Aおよび第1アンプ43Bに同じ信号を同時に入力すると共に、その出力を差動アンプに入力させ、そのとき差動アンプの出力が零を読み出すまで、第1アンプ43Aおよび第1アンプ43Bのどちらかあるいは両方の増幅率を調整すればよい。なお、これら第1アンプ43Aおよび第1アンプ43Bは除いてもよく、その場合には、増幅率の比をθの計算に用いられる正規化定数としてマイクロコントローラ44に保存しておけばよい。
図4に示した磁場角測定装置200は、精度±0.5度程度までの角度測定が可能である。
本実施の形態では、上記のような磁場角θの算出に加えて、θが四分円のどの象限に位置するかを決定することもできる。この象限の決定は、マイクロコントローラ44において第1アンプ43Aおよび第1アンプ43Bの出力ΔU1 ,ΔU2 のそれぞれ符号(正負)を比較することによってなされる。表1にその態様を示す。
Figure 0004951129
次に、上記GMR素子100A〜100Cの作製方法について説明する。
全てのタイプのGMR素子100A〜100Cでは、シンセティック反平行層のピンニング方向が自身の長軸方向に沿っていることが必要である。そのために、GMR素子100A〜100Cの各サブAP2層13(磁気ピンド層)の磁気モーメントを、サブAP1層15(リファレンス層)のそれよりも大きく設計する。それによりシンセティック反平行ピンド層にはノン−ゼロネット磁気モーメントが生じる。これは、サブAP1層15をサブAP2層13よりも薄くすることによって達成される。具体的には、サブAP2層13の厚さが200〜500nmであるのに対して、サブAP1層15のそれは100〜300nmである。
本実施の形態では、公知の方法によりGMR素子100A〜100Cの各層を積層したのち、3:1あるいはそれ以上の大きなアスペクト比を持つ矩形状ストライプにパターニングする。このストライプには、その長軸方向に沿ったネット磁気モーメントにより大きな形状異方性が発生する。
そののち、熱処理(アニール)が施されるが、その前に、サブAP1層15とサブAP2層13の両方を磁気的に飽和させるのに十分な巨大磁場(100〜10,000Oe)を−X方向に印加し、徐々にこの磁場を減少させる。その結果、図4に示したように、薄い方のリファレンス層(サブAP1層15)の磁化方向refA は、厚い方のサブAP2層13との反平行結合によって、最初は、+X方向に向かって回転し、シンセティックAFM構造のネットモーメントを外部磁場の方向(−X方向)に向けさせる。
そして、磁場が零になると、AタイプGMR素子100AにおけるサブAP1層15の磁化方向refA (サブAP2層13の磁化方向AP2A とは反対方向)は、図5に示したように、その形状異方性によりストライプに沿って長軸方向に落ち着く。B,CタイプGMR素子100B,100Cについても同様である。その後、外部磁場の存在しない環境下において、高温熱アニール(例えば約250〜350℃で,約1000分間)を施すと、リファレンス層(サブAP1層15)の磁化方向は、各GMR素子100A〜100Cの長軸方向に沿うようにAFM層12によって永続的に固定化される。すなわち、タイプA、タイプBおよびタイプCそれぞれのGMR素子100A〜100Cのピンド方向は、+X方向に対してそれぞれ、−45度,0度および+45度に設定される。
以上のようにして作製された磁場角測定装置200では、ホール効果素子を用いることなく、360度の測定範囲にわたって磁場角を精度良く測定することができる。また、1チップ化も可能となり、コストを低減することができると共に、検出エラーが発生する虞もない。
以上、実施の形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で、種々変形が可能である。
本発明の一実施の形態に係る磁場角測定装置に用いる3つのタイプのGMR素子を説明するための図である。 各GMR素子を構成するフリー層およびリファレンス層における磁化方向を説明するための図である。 磁場角測定装置の構成図である。 −X方向に沿って適用された外部磁場が印加されたときのサブAP2層(磁気ピンド層)とサブAP1層(リファレンス層)の磁化方向を説明するための図である。 印加磁場が零となったとき、その形状異方性によりサブAP2層とサブAP1層の磁化方向が変化する様子を説明するための図である。 GMR素子の概略構成を表す断面図である。 従来の磁場角センサの構成を表す図である。
100A〜100C…GMR素子、200A…第1ホイートストンブリッジ、200B…第2ホイートストンブリッジ、43A…第1アンプ、43B…第2アンプ、44…コントローラ

Claims (5)

  1. 磁気リファレンス層(サブAP1層)、非磁気スペース層、磁気ピンド層(サブAP2層)および反強磁性(AFM)層を含むシンセティックAFM構造を有すると共に、矩形状を有する複数の非平行MR素子の各リファレンス層におけるピンド磁化方向を同時に設定するMR素子の磁化方法であって、
    各サブAP1層の厚みを対応するサブAP2層よりも薄くし、
    前記複数のMR素子を、サブAP2層の磁化方向を磁場方向に向けるのに十分な方向と大きさを有する磁場中に配置し、
    そののち、前記磁場の大きさを零になるまで減少させることにより、全てのサブAP2層の磁化方向を長手方向の形状異方性方向へ回転させ、全てのサブAP1層の磁化方向を、より厚いサブAP2層との反平行カップリングによって、前記サブAP2層とは反対方向に回転させ、それにより形状異方性によって長手方向に沿ったノン−ゼロネット磁気モーメントを有するシンセティックAFM構造を形成し、
    前記磁場の大きさが零になったときに、前記MR素子を熱処理し、それによって各サブAP1層の磁化方向を当該MR素子の長手方向に沿うように固定する
    ことを特徴とするMR素子の磁化方法。
  2. 前記MR素子のAFM層を、PtMn,NiMn,PtPdMnおよびCrPtMnからなる群から選択された材料により形成する請求項1に記載のMR素子の磁化方法。
  3. 前記サブAP1層の厚さを100〜300nmとする請求項1に記載のMR素子の磁化方法。
  4. 前記サブAP2層の厚さを200〜500nmとする請求項1に記載のMR素子の磁化方法。
  5. 前記ノン−ゼロネット磁気モーメントを少なくとも厚さ2nmのNiFe層のそれと同じ大きさとする請求項1に記載のMR素子の磁化方法。
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