JP5006115B2 - 二層型ネイルトリートメント化粧料 - Google Patents
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Description
その中でも二層型ネイルトリートメント化粧料は使用時のみずみずしさに優れるとともに、爪や周囲の皮膚に適度な油分を補うことができ、また、水相、油相それぞれに着色することで審美性に優れた化粧料として付加価値も向上する。
従来、爪に関するトラブルを解消する為のネイルトリートメント剤としては、ラノリンと尿素の複合体を含有することにより、爪甲の水分保持能力を増加させ爪甲のツヤの減退、折れ、二枚爪を防ぐ技術(例えば、特許文献1参照)や、ヒドロキシカルボン酸又はその塩類を特定量含有し、爪の硬化を減少させ、爪を柔軟にする技術(例えば、特許文献2参照)、同じくα−ヒドロキシ酸又はその塩類を特定量含有し、二枚爪及び爪の折れを防止する技術(例えば、特許文献3参照)が開示されている。また、ネイルトリートメントにうるおい感を付与するため、オレイルアルコール、HLB14以上の非イオン性界面活性剤、油性成分、水性成分を含有する技術(例えば、特許文献4参照)も開示されている。さらに、多層化粧料を得る技術としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、及びソルビタン脂肪酸エステルの一種又は二種以上とクエン酸ナトリウムと、水溶性高分子の一種又は二種以上とを配合することによって、使用前の再乳化性、使用後の二層分離性に優れた技術(例えば、特許文献5参照)や、充填パラメータが0.6〜1.2の非イオン界面活性剤とイオン性界面活性剤とを、質量比10:1〜1:2で含有し、25℃における粘度が10cs以下のシリコーン油を50質量%以上含む液体油 1〜15質量%、多価アルコールを含む水相 50〜98質量%を含有することによりさっぱりとした軽い使用感としっとり感を兼ね備え、使用時に振とうすることで容易に均一に混合して乳化状態になり、静置すると速やかに分離して元の状態に戻る技術(例えば、特許文献6参照)も開示されている。
従って、振とう時には、乳化状態を保持するため、使用性及び充填工程の容易性に優れ、二層に分離後は、その界面が白濁せず、審美性を損なわないで、爪および指先に水分、油分を付与する二層型ネイルトリートメント化粧料の開発が望まれていた。
(a)液状油
(b)水
(c)HLB2〜4のイソステアリン酸とポリグリセリンとのエステル
を配合することを特徴とする二層型ネイルトリートメント化粧料を提供するものである。
本発明の二層型ネイルトリートメント化粧料の使用部位は、爪はもちろんのこと、爪の周りの指先部分をも含むものである。従って、以後単に「爪」と記載しても、爪とその周りの指先部分も含む。
中でもデカイソステアリン酸デカグリセリル、ノナイソステアリン酸デカグリセリル、ヘキサイソステアリン酸デカグリセリル、ヘキサ2−エチルヘキサン酸デカグリセリルが、振とう後の乳化状態の保持や、分離後の界面の審美性の点で好ましい。市販品としては、ノナイソステアリン酸デカグリセリルとして「S−Fase IS−1009P(阪本薬品工業社製)」、デカイソステアリン酸デカグリセリルとして「ニッコール デカグリン10−IS(日光ケミカルズ社製)」等が挙げられる。
下記表1に示す処方の二層型ネイルトリートメント化粧料を調製し、(イ)振とう後の乳化状態保持時間、(ロ)外観の審美性(二層分離性)、(ハ)使用時のみずみずしさ、(ニ)使用後のしっとり感について下記の方法により官能評価を行った。その結果もあわせて表1に示す。
A.成分1〜6を室温にて均一に混合する。
B.成分7〜13を室温で均一に混合する。
C.ディスパーを用い、回転数1200rpmにてAにBを室温で均一に分散、乳化する。攪拌しながら分注器を用いて容器に充填し、静置後二層型ネイルトリートメント化粧料を得た。
(評価項目)
イ.振とう後の乳化状態保持時間
ロ.二層分離性
ハ.使用時のみずみずしさ(水分補給)
ニ.使用後のしっとり感(油分補給)
(評価方法)
イの振とう後の乳化状態保持時間は30回振とう後、分離するまで(下部に水層が確認されるまで)に要する時間を下記(1)2段階判定基準1により、ロの二層分離性は、30回振とう後、1時間後の界面の外観を観察して下記(2)4段階判定基準2により判定した。ハおよびニについては、20名の専門パネルに試料を、爪および指先をマッサージするように塗布してもらい、評価を行った。パネル各人が下記(3)絶対評価にて7段階に評価し評点を付け、各試料毎にパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記(4)4段階判定基準3により判定した。
30秒以上 :○
30秒未満で分離する :×
(2)4段階判定基準2
二層の界面が分離していることがはっきりわかる :◎
界面がすこしぼやけているが分離がはっきりわかる :○
界面がかなり白濁してぼやけており分離がはっきりとわからない:△
二層分離しない :×
(3)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(4)4段階判定基準3
5点を超える :◎
3.5点を超えて5点以下:○
2点を超えて3.5点以下:△
2点以下 :×
これに対して、成分(c)を配合しない比較例1ではW/O状態を形成せず、特に分離速度の点で満足できるものが得られなかった。
また、成分(c)の代わりにジイソステアリン酸トリグリセリル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールを用いた比較例2、3および4では振とう後の分離速度が速く、油相と水相界面の外観が劣るもので、特にジイソステアリン酸トリグリセリルを配合した比較例2では油相、水相の一部が乳化したまま戻らない状態であった。成分(c)を配合せず、水相にローカストビーンガムを配合した比較例5では、水溶性高分子のぬるぬるとした使用感が続き、充分に油性成分が爪に補給されない使用感であった。
(成分) (%)
<油相>
(1)流動パラフィン(30℃動粘度7〜11mm2/sec) 48.9
(2)オクチルドデカノール(30℃動粘度10〜30mm2/sec)1
(3)ノナイソステアリン酸ヘキサグリセリル(HLB:2) 0.02
(4)紫色201号 0.00005
(5)ビタミンE 0.02
(6)香料 0.05
<水相>
(7)精製水 残量
(8)塩化ナトリウム 0.5
(9)エタノール 4
(10)1,3−ブチレングリコール 2
(11)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1
(12)橙色205号 0.0003
(製造方法)
A.成分1〜6を室温にて均一に混合する。
B.成分7〜12を室温で均一に混合する。
C.ディスパーを用い、回転数1200rpmにてAにBを室温で均一に分散、乳化する。攪拌しながら分注器を用いて容器に充填し、静置後二層型ネイルトリートメント化粧料を得た。
以上の製法にて得られた二層型ネイルトリートメント化粧料は、振とう後の二層への分離速度、二層分離性、使用時のみずみずしさ、使用後のしっとり感の全てにおいて優れたものであった。
(成分) (%)
<油相>
(1)流動パラフィン(30℃動粘度10〜20mm2/sec) 48.9
(2)オクチルドデカノール(30℃動粘度10〜30mm2/sec)2
(3)ヘキサイソステアリン酸ポリグリセリル(HLB:2) 0.01
(4)紫色201号 0.00005
(5)ビタミンE 0.02
(6)香料 0.05
<水相>
(7)精製水 残量
(8)塩化カリウム 0.3
(9)イソプロピルアルコール 4
(10)1,3−ブチレングリコール 2
(11)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1
(12)赤色227号 0.0005
(製造方法)
A.成分1〜6を室温にて均一に混合する。
B.成分7〜12を室温で均一に混合する。
C.ディスパーを用い、回転数1200rpmにてAにBを室温で均一に分散、乳化する。攪拌しながら分注器を用いて容器に充填し、静置後二層型ネイルトリートメント化粧料を得た。
以上の製法にて得られた二層型ネイルトリートメント化粧料は、振とう後の二層への分離速度、二層分離性、使用時のみずみずしさ、使用後のしっとり感の全てにおいて優れたものであった。
(成分) (%)
<油相>
(1)流動パラフィン(30℃動粘度70〜90mm2/sec) 48.9
(2)オクチルドデカノール(30℃動粘度10〜30mm2/sec)2
(3)ノナイソステアリン酸デカグリセリル(HLB:3) 0.01
(4)紫色201号 0.0001
(5)ビタミンE 0.02
(6)香料 0.05
<水相>
(7)精製水 残量
(8)塩化マグネシウム 0.3
(9)イソプロピルアルコール 4
(10)1,3−ブチレングリコール 2
(11)防腐剤(パラオキシ安息香酸エステル) 0.1
(12)赤色227号 0.0005
(製造方法)
A.成分1〜6を室温にて均一に混合する。
B.成分7〜12を室温で均一に混合する。
C.ディスパーを用い、回転数1200rpmにてAにBを室温で均一に分散、乳化する。攪拌しながら分注器を用いて容器に充填し、静置後二層型ネイルトリートメント化粧料を得た。
以上の製法にて得られた二層型ネイルトリートメント化粧料は、振とう後の二層への分離速度、二層分離性、使用時のみずみずしさ、使用後のしっとり感の全てにおいて優れたものであった。
Claims (4)
- 次の成分(a)〜(c);
(a)液状油
(b)水
(c)HLB2〜4の、イソステアリン酸とポリグリセリンとのエステルであり、当該エステルがデカイソステアリン酸デカグリセリル、ノナイソステアリン酸デカグリセリル、ヘキサイソステアリン酸デカグリセリルから選ばれる1種または2種以上のエステル
を配合することを特徴とする二層型ネイルトリートメント化粧料。 - 成分(a)と成分(b)の配合比が質量比で4:6〜6:4であることを特徴とする請求項1記載の二層型ネイルトリートメント化粧料。
- 成分(a)が30℃における動粘度が3〜90mm2/secの液状油であることを特徴とする請求項1又は2記載の二層型ネイルトリートメント化粧料。
- 成分(c)の配合量が0.005〜0.05質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二層型ネイルトリートメント化粧料。
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