JP5005974B2 - 両面印刷装置 - Google Patents
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Description
用紙の片面のみに孔版印刷を行う上記従来の孔版印刷装置では、その印刷開始時に、印刷速度を、印刷を行いながら低速から設定印刷速度(以下、「設定速度」という)になるまで増速(以下、「スローアップ」ともいう)させて印刷を行っていた。例えば、印刷速度を5速(120rpm)に設定した場合、設定速度5速になるまでに待って印刷をしたのでは待ち時間が生じてしまうことにより、総印刷時間の短縮化を図りたいとのユーザの要望に応えるために、通紙1枚の印刷ごとに1速ずつスローアップ動作させるような制御を行っていた。
しかしながら、上記特許文献1および2記載の両面印刷装置では、その図1ないし図6等を参照して説明されているように、両面印刷動作時に、表面製版画像(65A)を表面印刷した後に裏面製版画像(65B)を裏面印刷するが、表面印刷と裏面印刷とは、版胴(12)の1回転中に同じ用紙になされるのではなく、1回転ずれて行われる。すなわち、両面印刷開始時における版胴(12)の1回転目は1枚目の用紙の表面印刷のみが行われ、次の版胴(12)の2回転目で2枚目の用紙への表面印刷と、プレスローラ(13)の回転・反転作用によって反転された1枚目の用紙への裏面印刷とが同時連続的に行われるのであり、表面印刷と裏面印刷とは版胴(12)の1回転中で同じ用紙になされない。
つまり、上述したような構成の両面印刷装置においては、設定速度になるまでのスローアップ動作について考慮されていなかった。
請求項1記載の発明は、版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、前記制御手段は、前記印刷手段への用紙の1枚ごとの給送に対応した前記版胴の1回転ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、前記構成により、両面印刷時も片面印刷時と同様に両面印刷ができると共に、スローアップ印刷時でも両面印刷が正常にできる。
これら両面印刷装置1の各部・手段を構成する構成要素は、例えば特開2004−26373号公報の図1ないし図9、図16および図17に示されているものと比較して、プレスローラの駆動機構および多段カムの名称等が相違するだけで、その他は上記公報の構成要素とほぼ同様である。本発明は、両面印刷開始時における印刷速度のスローアップ動作制御に関するものであり、この観点から本発明と関連の薄い上記各部・手段の構成についてはその説明を適宜省略する。
版胴12は、インキ供給パイプを兼ねた支軸14に回転自在に支持された図示しない一対の端板と、各端板の外周面に巻装された図示しない多孔性支持板と、図示しない多孔性支持板の外周面に巻装された図示しないメッシュスクリーンとから主に構成されており、版胴駆動手段121(図9参照)を構成するメインモータ(図示せず)によって回転駆動されると共に装置本体11に対して着脱可能に構成されている。第1の例において版胴12は、片面印刷時において最大でA3サイズの印刷物を得ることが可能な大きさを有している。
インキローラ16は、版胴12内に設けられた図示しない側板間に回転自在に支持されており、その周面を版胴12の内周面に近接して配置され、図示しない駆動手段によって版胴12と同方向に回転駆動される。ドクターローラ17も前記側板間に回転自在に支持されており、その周面をインキローラ16の周面に近接して配置され、図示しない駆動手段によって版胴12とは逆方向に回転駆動される。支軸14には、複数の小さな孔が穿設されており、支軸14から供給されたインキがインキローラ16とドクターローラ17との近接部に形成される断面楔形状の空間に溜まることにより、インキ溜まり18が形成される。
プレスローラ13の外周面は、撥インキ性を有する部材の他、例えばオフセット印刷機などで印刷物の汚れ防止等に用いられていると同様の例えばガラス質微粒子としてのガラスビーズが均一に被覆または接着されていてもよい。ガラス質微粒子に限らず、セラミック質微粒子であってもよい。これにより、版胴12の外周表面または該版胴12上の分割製版済みマスタ65や製版済みマスタ66と接触したときや、後述するように表面印刷済み用紙の印刷画像面側のインキと接触することによる膨潤およびインキ汚れが最小となる。
なお、プレスローラ13の駆動機構は、上記構成に限らず、特開2004−26373号公報の図1等に示されていると同様の版胴(12)に従動回転するものでもよい。
再給紙案内部材22および用紙ガイド板31は、特開2004−26373号公報の段落「0026」ないし「0027」に記載されていると同様である。
クリーニングローラ26の左上方には、ガイド板27が配設されている。板材であるガイド板27は、その両端部を各アーム部材20に固設されており、印刷部2より送られる表面印刷済み用紙PAがクリーニングローラ26に触れないように、かつ補助トレイ8に向かうように案内する。ガイド板27は、プレスローラ13およびクリーニングローラ26の各周面に近接する位置に配設されている。
プレスローラ係止手段180は、その一端部が装置本体11に所定角度回動自在に支持された支軸182に固着されたフック部材183と、フック部材183の他端部側にピンを介して連結されたプランジャ181aを備えたプル型の印圧ソレノイド181と、その一端が支軸182と前記ピンとの間のフック部材183に係止され、他端が装置本体11側に係止された付勢手段としての引張ばね184とを有している。フック部材183の他端部には、アーム部材20の他端部に形成された切欠部20aと選択的に係合するフック部183aが形成されている。引張ばね184は、フック部材183のフック部183aを支軸182を中心として常に時計回り方向、すなわち常にアーム部材20の切欠部20aに係合する向きに揺動・付勢している。
印圧ソレノイド181のオン・オフの切り換え制御によって各アーム部材20を保持する状態と保持を解除する状態とが選択的に切り換えられる。図5に示すように、印圧ソレノイド181に通電されてこれが作動されると、フック部183aが反時計回り・下向きに揺動してアーム部材20の切欠部20aとの係合状態が外れて、各アーム部材20は揺動軸21を中心として時計回り・上向きに揺動して、各印圧ばね42の付勢力によってプレスローラ13を介して版胴12に対する印圧を付与される。印圧ソレノイド181は、カムフォロア41が各カム板43A,43B,43Cの何れかの凸部と当接した状態で作動される。
段差カム49は、その周面に3箇所のカム部49a,49b,49cを有しており、装置本体11に回転自在に支持された支軸51に固着されている。支軸51には、装置本体11に取り付けられたステッピングモータ52の出力軸に取り付けられたギヤ53と噛合するギヤ54が取り付けられており、ステッピングモータ52の作動により段差カム49は図4の矢印方向に回転駆動される。この構成により、ステッピングモータ52が作動して段差カム49が回転すると移動アーム48が支軸48aを中心に揺動し、ローラ48bが円板44aあるいは円板44bを押すことでカム軸44が図4の左右方向に移動する。
プラテンローラ58、テンションローラ対62、反転ローラ対63を回転駆動する図示しないステッピングモータを含む駆動構成を始め、製版部3の他の前記各構成要素を駆動させる駆動構成を、総括的に製版駆動手段124(図9参照)とする。
上面に多数の用紙Pを積載可能な給紙台67は、装置本体11に上下動自在に支持されており、昇降手段を含む給紙駆動手段125(図9参照)によって上下動される。A3サイズの用紙Pを縦置き可能な給紙台67の上面には、図示しないレール部材によって用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在に支持された一対のサイドフェンス72が設けられている。また、給紙台67の自由端部側には、積載された用紙Pのサイズを検知する複数の用紙サイズ検知センサ73が設けられている。
レジストローラ対71の用紙搬送方向上流側および下流側には、給紙部4から印刷部2へと給送される用紙Pの搬送をガイドするための給紙ガイド板136,137がそれぞれ配設されている。各給紙ガイド板136,137は、装置本体11の図示しない側板間にそれぞれ固定されている。
剥離爪84は版胴12の幅方向に複数配置され、装置本体11に揺動自在に支持された支軸にそれぞれ一体的に取り付けられている。複数の剥離爪84は、図示しない爪揺動手段によって揺動され、その先端が版胴12の周面に近接する図に示す位置と、クランパ19b等の障害物を回避するためにその先端が版胴12の外周面から離間する位置とを選択的に占める。図示しない爪揺動手段は、版胴駆動手段121からの駆動力を図示しない駆動力伝達手段により伝達され、版胴12の回転と同期して剥離爪84を揺動させる。
これら各種キーや各表示装置119、120の細部の機能・構成は、例えば特開2004−26373号公報の段落「0072」ないし「0076」に記載されているものと同様であるため、その説明を省略する。
しかしながら、後述する本例のような両面印刷モード設定時には、設定速度になるまでのスローアップ動作について考慮されていなかった。
ROM131には、両面印刷装置1全体の動作プログラムが記憶されており、この動作プログラムはCPU130によって適宜呼び出される。RAM132は、CPU130の計算結果を一時的に記憶する機能、操作パネル103上の各種キーおよび各種センサから設定および入力されたデータ信号およびオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有している。また制御手段129は、ホームポジションセンサ134からのホームポジション信号と、版胴駆動手段121に設けられた図示しないエンコーダセンサからの信号とに基づいて、版胴12の位置の把握も行っている。
ユーザは給紙台67上に印刷に使用される用紙Pを積載し、圧板94を開放してコンタクトガラス93上に印刷すべき原稿を載置した後、再び圧板94を閉じる。その後、操作パネル103上の各種キーによって製版条件を設定した後、両面印刷キー117あるいは片面印刷キー118を押下して何れか一方の印刷モードを設定して製版スタートキー104を押下する。先ず、片面印刷キー118を押下して片面印刷を行う場合に関しては、特開2004−26373号公報の段落「0080」ないし「0094」に記載されているものと同様であるため、その説明を省略する。
ユーザにより、給紙台67上に普通紙や薄紙である用紙Pがセットされ、ユーザは両面印刷モードであることをLED117aの点灯によって確認した後、製版スタートキー104が押下されると、片面印刷時と同様に各センサ73,102から用紙サイズ検知信号および原稿サイズ検知信号がそれぞれ制御手段129に送られ、制御手段129は入力された各信号を比較する。本例では、版胴12で印刷可能な最大用紙サイズがA3サイズであるため、両面印刷時において使用可能な用紙サイズはA4横置きまでである。原稿サイズと用紙サイズとを比較した結果、両サイズが同じ場合には直ちに画像読取動作が行われ、両サイズが異なる場合には、制御手段129はその旨を表示装置120に警告として表示してユーザに注意を促す。
給版動作に引き続き版付け動作、試し刷りが行われる。版付け動作は、特開2004−26373号公報の段落「0101」ないし「0114」に記載されているものと同様であり、試し刷り動作は、同公報の段落「0115」ないし「0120」に記載されているものと同様であるため、それぞれの説明を省略する。
印刷スタートキー105が押下されると、版付け時および試し刷り時と同様に、版胴12がホームポジションで停止するとステッピングモータ52が作動して段差カム49が回転されると共に印圧ソレノイド181が作動され、カム部49aをカムフォロア48cに当接させる。これにより移動アーム48が支軸48aを中心に揺動されてカム軸44がカム板43Bをカムフォロア41に対して当接可能となる位置に移動された後、印圧ソレノイド181の作動が解除される。
上述の印刷動作時において、2枚目の用紙Pが版胴12とプレスローラ13とのニップ部を抜けて2枚目の表面印刷済み用紙PA2として補助トレイ8に送られるとき、補助トレイ8上からは1枚目の表面印刷済み用紙PA1が版胴12とプレスローラ13とのニップ部に向けて送られる。このとき、図10に示すように、表面印刷済み用紙PA2の一端が表面印刷済み用紙PA1の一端側に接触することとなり、これによって表面印刷済み用紙PA2の一端部および裏面部に擦れ汚れが発生し、さらに表面印刷済み用紙PA1の一端側にも擦れ汚れが発生してしまうという不具合がある。
ステッピングモータ138の近傍には、用紙受け台40のホームポジションを検知するためのホームポジションセンサ140が配設されている。ホームポジションセンサ140は、突起40dの突出部を検知可能な位置に配設されており、ホームポジションセンサ140からの信号は制御手段129に出力される。
上記のとおり、ステッピングモータ138、各ピニオン139および各ラック部40fは、第1の位置と第2の位置との間で用紙受け台40を往復動させる移動手段としての機能を有する。
さらに、用紙受け台40がその一端部に各エンドフェンス8aに対して嵌合可能な切欠部40eを有しているので、表面印刷済み用紙PA1の一端がエンドフェンス8aと用紙受け台40との間に入り込むことを防止でき、これが原因となる用紙搬送ジャムの発生を防止することができる。
このような構成とすることにより、表面印刷済み用紙PAが各サイドフェンス140eによってその幅方向の位置を決められ、かつ、エンドフェンス140gによってその搬送方向の位置を決められつつ搬送されるので、補助トレイ8上への落下時における表面印刷済み用紙PAのスキューおよび位置ずれの発生が効果的に防止され、用紙搬送ジャムの発生を防止することができる。
各突起140a,140b,140c,140dは、搬送ユニット本体35の両側板35b(図17参照)に形成された長穴35cに嵌合されている。長穴35bは、印刷部2から補助トレイ8上へと落下する表面印刷済み用紙PAの落下経路とほぼ同じとなるべく傾斜して形成されている。
第1プーリ142の図示しない支軸には駆動ギヤ146が取り付けられており、この駆動ギヤ146は一方の側板35bに取り付けられた正逆転可能なステッピングモータ147の出力軸147aに取り付けられたピニオン148に噛合している。
上記のとおり、用紙受け台141は、切換部材10により補助トレイ8に案内された表面印刷済み用紙PA2の先端を印刷部2近傍の第1の位置で受け止め、第1の位置よりも再給紙手段9の上流側近傍の第2の位置で表面印刷済み用紙PA2の先端を開放する用紙受止手段としての機能を有する。また、ステッピングモータ147、駆動ギヤ146、ピニオン148、第1プーリ142、第2プーリ143、無端ベルト144およびガイドローラ145は、第1の位置と第2の位置との間で用紙受け台141を往復動させる移動手段としての機能を有する。
図18を参照して、第1の実施形態に係る両面印刷時のスローアップ動作を説明する。
以下、第3の例の用紙受け台141を備えた両面印刷装置1に適用する第1の実施形態を説明する。図18を始めとして、後述の実施形態に係る図19ないし図21に示されている印刷状態および簡略的なタイミングチャートにおいて、「ドラム回転」とは版胴12の回転を、ドラム速度とは版胴12の回転速度、すなわち印刷速度をそれぞれ表す。また、「給紙(給紙台)」の両矢印は給紙台67からの用紙Pの給送期間を、「用紙受け台」の両矢印は用紙受け台141での表面印刷済み用紙PAの搬送期間を、「再給紙レジスト部材」の両矢印は再給紙レジストローラ23の作動期間を、「印圧ソレノイド状態」とは印圧ソレノイド181のオン・オフ(作動、非作動)をそれぞれ表す。
以下の図18ないし図21に示されている簡略的なタイミングチャートでは、主な構成要素、部材および駆動手段の動作タイミングのみを例示しているが、この限りでなく、上述した両面印刷装置1の他の構成要素および駆動手段等が含まれることは無論である。また、以下の図18ないし図21に示されている実施形態は、両面印刷開始時における印刷速度のスルーアップ制御に関するものであり、説明の簡単化のため両面印刷枚数を少数枚に限って説明するが、この限りでないことは無論である。
この両面印刷時に、両面印刷開始1枚目の印刷速度を、両面印刷装置の最低設定速度である低速から開始して、版胴の1回転ごとに印刷速度を上げて設定速度まで速度を上げる。すなわち、両面印刷開始時における印刷部への用紙の1枚ごとの給送に対応した版胴の1回転ごとに、印刷速度を低速から設定速度までスローアップ動作させる。
この動作を繰り返して両面印刷を連続的に実行する。両面印刷の最終紙は、両面最終紙の表面印刷後に、裏面印刷を行う回転時に給紙をせずに、かつ、表面印刷をせずに、上述したと同様に裏面印刷だけが実行される。すなわち、再給紙位置決め部材24の位置で停止していた両面最終紙の表面印刷済み用紙PAは、再給紙レジストローラ23の上昇により、プレスローラ13の周面に表面印刷済み用紙PAの先端が押し付けられることによって、印刷部2に反転・再給紙されることで、両面最終紙の裏面印刷が終了して、設定された印刷枚数の両面印刷が完了する。
このため、両面印刷開始時には、図18に示すように、版胴12の1回転ごとに印刷速度を上げて設定速度まで、速度を上げる時にドラム回転(版胴12の回転)に合わせて用紙搬送を行っている。ドラム回転の1回転目の1速(60rpm)で、表面印刷用の用紙1枚目を給紙台67から給送して印刷部2で表面印刷を行い、その表面印刷済み用紙PAが用紙受け台141によって再給紙搬送ユニット25に搬送されるが、この時にドラム速度(版胴12の回転速度)が2回転目になり、表面印刷済み用紙PAへの印圧時に増速して2速(75rpm)になる。
なお、同じ1枚の印刷済み用紙PBの表面印刷と裏面印刷とで印刷速度が異なるため、画像濃度差が生じることがあるが、公知の印圧調整機構(例えば、特開平10−44577号公報の図1に示されている押圧力可変手段20等参照)を設け、表面印刷よりも裏面印刷時の印圧を大きくするように印圧制御すれば、画像濃度差を軽減する方向に補正することが可能である。
図19を参照して、第2の実施形態に係る両面印刷時のスローアップ動作を説明する。
第1の実施形態では、用紙受け台141の搬送速度は、ドラム速度と同期して速くなるように制御する必要があった。しかしながら、これではドラム速度に合わせて用紙受け台141の搬送速度を設定しなければならず、ドラム速度の増速も各回転速度によって一定に加速するのではないので、搬送制御として複雑になっていた。そこで、第2の実施形態では、図19に示すように、用紙受け台141の搬送速度をドラム速度と同期する制御をしないで、両面印刷における片面印刷ごとに、印刷速度を低速から設定速度までスローアップ動作することが可能な発明をした。
ドラム回転の3回転目を用紙受け台141の搬送速度をドラム速度と同速にするために空回転として使用しているために、第1の実施形態のように給送される2枚目の用紙Pに表面印刷を行うことができないが、この方式によって給紙のタイミングは版胴12の1回転置き(2回転ごと)になっているが、用紙受け台141の搬送速度は版胴12の回転速度と同期制御しないで両面印刷時のスローアップ動作できるようになる。
図20を参照して、第3の実施形態に係る両面印刷時のスローアップ動作を説明する。
両面印刷モード時では、上述したように、版胴の1回転で表面印刷と裏面印刷とを行っているが、表面印刷と裏面印刷とは同じ版胴回転中に行われるのではなく、1回転ずれている。つまり、両面印刷開始時の版胴の1回転目は用紙1枚目の表面印刷のみで裏面印刷をせず、次の版胴の2回転目で、用紙2枚目の表面印刷と用紙1枚目の裏面印刷とを行うことで、1枚の両面印刷が完成する。
このため、両面印刷におけるスローアップ印刷中の1枚の印刷物では、その表面印刷と裏面印刷との印刷速度が異なることになる。
孔版印刷においては、印刷速度の違いによって、得られた印刷物の画像濃度に差異が生じることが知られている。これは、印刷時にはインキローラ16に対向するプレスローラ13の版胴12に対する押圧により、版胴12内のインキが版胴12と製版済みマスタを通して用紙に滲み出してくるときの時間が印刷速度によって異なるために生じる現象である。
そこで両面印刷におけるスローアップ印刷中の印刷物においても、表面印刷と裏面印刷との印刷画像濃度差が生じないような印刷方式を考案した。
本実施形態の両面印刷装置1では、表面印刷のみに用いるカム板43Bから裏面印刷のみに用いるカム板43Cへの移動、およびカム板43Cからカム板43Bへの移動が直接行えず、必ず両面印刷用のカム板43Aを経由しないと切り換えられない機構になっており、このカム板43Aへの経由時にドラム速度を切り換えている(5回転目の空回転参照)。また、3回転目、5回転目の空回転を利用して、印刷物の乾燥時間を確保することができる。
図21を参照して、第4の実施形態に係る両面印刷時のスローアップ動作を説明する。
図20に示す第3の実施形態で説明したように、両面印刷開始時におけるスローアップ印刷中の印刷においても、表面印刷と裏面印刷の印刷画像濃度差が生じないような印刷方式で印刷すると、印刷速度が設定速度までに増速するまでには、両面印刷を1枚完成させてから両面印刷のスローアップのためにドラム速度を増速しながら両面印刷を繰り返していくために時間がかかってしまう。
そこで、両面印刷開始時に設定速度になるまで、印刷速度のスローアップ動作中に給紙を停止させておいて、設定速度になった時に給紙を開始することによって、スローアップ時間が無駄にならない両面印刷ができる発明をした。
上記印圧可変機構を併用することにより、両面印刷時に設定速度までの印刷速度のスローアップ動作中に給紙を停止させておいて、設定速度になった時に給紙を開始することによって、スローアップ時間を待たないで両面印刷1枚目から表裏面の印刷画像濃度差なしの両面印刷ができるようになる。
そこで、ユーザがこれからどのような両面印刷をしたいかを操作パネル103の表示装置120に、スローアップ動作の種類に対応した両面印刷モードの選択表示をして、選択設定キー120a〜120dにより選択することによって、印刷開始時に両面印刷のスローアップ動作を自動的に実行させる。
この際、表示装置120および選択設定キー120a〜120dは、第1ないし第4の実施形態におけるスローアップの種類に対応した両面印刷モードを選択する選択手段として機能し、図9に示した制御手段129は、選択設定キー120a〜120dからの信号に基づいて、選択された両面印刷モードに対応したスローアップをさせる制御手段として機能する。
「最短両面モード」は、印刷速度は最低速度から立ち上げて最短時間で両面印刷のスローアップをする両面印刷モードである。これを選択した場合には、図18に示した第1の実施形態における両面印刷のスローアップ動作で両面印刷をする。
「美麗両面モード」は、印刷速度は最低速度から立ち上げて両面印刷における表面印刷および裏面印刷に関して最短時間で両面印刷のスローアップをする両面印刷モードであり、これは印刷速度変更時に起きる両面印刷汚れのないモードである。これを選択した場合には、図19に示した第2の実施形態における両面印刷のスローアップ動作で両面印刷をする。
「速美両面モード」は、印刷速度は設定速度から両面印刷を開始する印刷モードであり、最速で、かつ、両面印刷における表面印刷および裏面印刷に関して印刷画像濃度差のない両面印刷をする両面印刷モードである。これを選択した場合には、図21に示した第4の実施形態における両面印刷のスローアップ動作で両面印刷をする。
これらの選択肢である「最短両面モード」、「美麗両面モード」、「最美両面モード」、「速美両面モード」を操作パネル103の表示装置120に表示させて、ユーザが選択設定キー120a〜120dの何れか一つを操作し、例えば白黒反転表示させて選択する。これにより、選択された選択設定キー120a〜120dの何れか一つからの出力信号に基づいて、図9に示した制御手段129が上記4種類の両面モードから選択されたスローアップ動作をするように、給紙部4、印刷部2、排紙部6および再給紙手段9の各駆動手段を制御することで、ユーザが望みとする両面印刷モードに対応したスローアップ動作に自動的に変更される。これにより、ユーザが望む両面印刷が自動的にできるようになる。
そこで、例えば両面印刷装置の設置時等の初期状態として予め設定されている上記4種類の両面印刷モードを、常時使用する両面印刷モードに変更する変更手段を設けて、ユーザがこれからどのような両面印刷をしたいかを決めることができるようにすることが考えられる。
例えば、上記4種類の両面印刷モードを、常時使用する両面印刷モードとして「最短両面モード」だけを表示装置120に表示させて、これをユーザが選択設定キー120a〜120dの操作により選択する。
この際、選択設定キー120a〜120dは、スローアップの種類に対応して常時使用する印刷モードに変更する変更手段として機能する。図9に示した制御手段129は、選択設定キー120a〜120dの何れか一つからの出力信号に基づいて、常時使用する両面印刷モードとして「最短両面モード」に対応したスローアップ動作をするように、給紙部4、印刷部2、排紙部6および再給紙手段9の各駆動手段を制御する手段として機能する。これにより、ユーザが望む両面印刷モードに対応したスローアップ動作を自動的に実行される。
もちろん、選択項目を変更できるように選択設定キー120a〜120dを押下時に再選択するようにしてもよい。
2 印刷部(印刷手段)
4 給紙部(給紙手段)
6 排紙部(排紙手段)
8 補助トレイ(再給紙貯容手段)
8c 表面印刷済み用紙検知部材(センサ)
9 再給紙手段
10 切換部材(切換手段)
12 版胴
13 プレスローラ(押圧手段)
23 再給紙レジストローラ(再給紙レジスト部材)
24 再給紙位置決め部材
25 再給紙搬送ユニット
38 用紙搬送部材(無端ベルト)
40,140,141 用紙受け台(用紙受止手段)
40e 嵌合部(切欠部)
65 分割製版済みマスタ
65A 第1製版画像
65B 第2製版画像
129 制御手段
120 表示装置(選択手段、変更手段、報知手段、表示手段)
120a〜120d 選択設定キー(選択手段、変更手段)
138,147 ステッピングモータ(移動手段)
P 用紙
PA 表面印刷済み用紙
PB 印刷済み用紙
Claims (6)
- 版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、
両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、
前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、
前記制御手段は、前記印刷手段への用紙の1枚ごとの給送に対応した前記版胴の1回転ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする両面印刷装置。 - 版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、
両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、
前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、
前記制御手段は、前記両面印刷における片面印刷ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする両面印刷装置。 - 版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、
両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、
前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、
前記制御手段は、前記両面印刷における1枚ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする両面印刷装置。 - 版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、
両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、
前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、
前記制御手段は、前記スローアップ中に、前記給紙手段をして用紙の給送を停止させておいて、前記版胴の回転速度が前記設定速度までスローアップした時に、前記給紙手段をして用紙の給送を開始させるように前記各駆動手段を制御することを特徴とする両面印刷装置。 - 版胴の回転方向に沿って第1の製版画像と第2の製版画像とが2面並んで形成された分割製版済みマスタを巻装する前記版胴および該版胴に対して相対的に接離自在な押圧手段を有する印刷手段と、用紙を前記印刷手段に向けて給送する給紙手段と、前記印刷手段で印刷された印刷済み用紙を排出する排紙手段と、前記印刷手段で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済み用紙を一時的に保持し、その後に該表面印刷済み用紙を前記押圧手段に向けて送り出し、該押圧手段の回転により反転させて前記印刷手段に向けて再給紙する再給紙手段と、前記印刷手段を通過した用紙を前記再給紙手段または前記排紙手段に案内する切換手段とを有し、
両面印刷時に、前記給紙手段より1枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行い、印刷された1枚目の表面印刷済み用紙を前記切換手段により前記再給紙手段に案内した後、前記給紙手段より2枚目の用紙を前記印刷手段に給送してその表面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか一方に対応した表面印刷を行うと共に前記再給紙手段により1枚目の表面印刷済み用紙を前記印刷手段に再給紙してその裏面に第1の製版画像および第2の製版画像の何れか他方に対応した裏面印刷を行い、前記切換手段により1枚目の両面印刷済み用紙を前記排紙手段に、2枚目の表面印刷済み用紙を前記再給紙手段にそれぞれ案内する両面印刷モードが実行可能な両面印刷装置において、
前記両面印刷開始時に、印刷速度が低速から設定速度までスローアップするように、前記給紙手段、前記印刷手段、前記排紙手段、前記再給紙手段および前記切換手段の各駆動手段を制御する制御手段を具備し、
前記印刷手段への用紙の1枚ごとの給送に対応した前記版胴の1回転ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することに対応した第1の両面印刷モードと、前記両面印刷における片面印刷ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することに対応した第2の両面印刷モードと、前記両面印刷における1枚ごとに、前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することに対応した第3の両面印刷モードと、前記スローアップ中に、前記給紙手段をして用紙の給送を停止させておいて、前記版胴の回転速度が前記設定速度までスローアップした時に、前記給紙手段をして用紙の給送を開始させるように前記各駆動手段を制御することに対応した第4の両面印刷モードとの中から少なくとも2つの両面印刷モードが実行可能であり、
前記少なくとも2つの両面印刷モードのうちの何れか一つを選択する選択手段を有し、
前記制御手段は、前記選択手段からの信号に基づいて、該選択手段により選択された両面印刷モードに対応した前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする両面印刷装置。 - 前記少なくとも2つの両面印刷モードは、両面印刷装置の初期状態として予め設定されており、
前記少なくとも2つの両面印刷モードのうちから何れか一つを選んで常時使用する両面印刷モードに設定・変更する変更手段を有し、
前記制御手段は、前記変更手段からの信号に基づいて、前記常時使用する両面印刷モードに対応した前記スローアップするように前記各駆動手段を制御することを特徴とする請求項5記載の両面印刷装置。
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