JP4943970B2 - 両面印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、両面印刷装置に関し、さらに詳しくは1工程で被印刷媒体(以下、「シート」ともいう)の両面に印刷を行うことが可能な孔版印刷装置等を含む両面印刷装置に関する。
簡便な印刷方式として、デジタル感熱式の孔版印刷装置が知られている。この孔版印刷装置では、多数の微細な発熱素子が主走査方向に配列されたサーマルヘッドを孔版原紙とも呼ばれる感熱孔版マスタ(以下、「マスタ」という)に接触させ、各発熱素子にパルス的に通電させながら主走査方向と直交する副走査方向(マスタ搬送方向)にマスタを搬送することで、画像情報に応じてマスタを加熱溶融穿孔し、この製版済みのマスタを多孔性円筒状の版胴を外周に備えた印刷ドラムの該版胴外周面に巻き付け・巻装した後にシートの一例としての印刷用紙(以下、単に「用紙」ともいう)を介して版胴外周面をプレスローラ等の押圧手段によって押圧することにより、版胴の内周に供給されたインキを版胴の開孔部分、製版済みのマスタの穿孔部分より通過させて用紙に転移させることによって印刷画像を得るものである。以下、この明細書では、説明の簡明化のために、版胴を含めて「印刷ドラム」ともいい、また印刷ドラムのことを単に「ドラム」ともいう。
孔版印刷において、用紙の一方の面にのみ印刷を行う片面印刷に加えて、近年では用紙の消費量および書類の保管スペースを低減させるため等の目的から、用紙の両面に印刷を行う両面印刷が頻繁に行われるようになってきている。そこで、本願出願人は、ユーザからの両面印刷の要望に応えるために両面印刷可能な印刷装置の提案を行った(例えば、特許文献1〜5参照)。
特許第3857110号公報には、両面印刷が可能な印刷装置において、印刷ドラムには第1の画像と第2の画像が周方向へ並べて製版された孔版原紙が巻装され、第1の画像を用紙の表面に印刷後該用紙を上記再給紙トレイで受けるとともに、該再給紙トレイにストックされていた第1の画像を印刷済みの用紙を反転再給紙して該用紙の裏面に第2の画像を印刷することにより、上記印刷ドラムの1回転中に表面印刷と裏面印刷がなされ、サイドフェンス対が用紙の搬送方向と直交する同一方向へ移動可能に設けられている構成によって、用紙の搬送方向と直交する方向(用紙幅方向)の用紙に対する表面画像と裏面画像の位置を同一に調整することができる両面印刷可能な印刷装置が開示されている。
特許第3857110号公報 特開2003−200645号公報 特開2003−266906号公報 特開2005−350161号公報 特開2006−224633号公報
特許文献1〜5のような両面印刷可能な印刷装置(以下、「両面印刷装置」ともういう)を使用して両面印刷を行う場合に、2回目の製版時に表面製版画像および裏面製版画像のうち片面のみの製版画像を変更したいという場合を考える。例えば、学校などの文教施設で各学級に印刷物が必要な場合に、印刷物の表面が学年全体で使用する共通の印刷物、印刷物の裏面は各学級のみで使用する上記共通の印刷物とは異なった印刷物という両面印刷された資料が必要であるとき、全学級共通の表面の印刷部分は同じ1つの版である製版済みのマスタだけで印刷を行い、裏面の印刷部分だけを各学級で使用する印刷物に対応した製版済みのマスタに変更をして、印刷作業を行えることが、印刷時間も短くできて、製版済みのマスタも効率よく活用でき、マスタの無駄遣いをなくせて望ましい両面印刷環境である。
しかしながら、上述の両面印刷装置では、1回目の両面印刷用の製版済みのマスタの耐刷枚数に達する前において、たとえ2回目の製版時に1回目の製版時と同じ製版画像を片面だけ使用して印刷したいという場合でも、2回目の製版を行うときには、印刷ドラムに巻装されている、表面製版画像と裏面製版画像とが形成されている1回目の両面印刷用のマスタは連続した1枚の使用済みのマスタであるため、何れの製版画像も一度一緒に排版されて、再び新しい版である両面印刷用のマスタを製版し、このマスタを印刷ドラムに巻装するという構成をとっている。このため、1回目と2回目との両面印刷で片面は同じ製版画像の製版済みのマスタを使用して印刷する場合には、捨てる必要のない高価なマスタを片面分排版してしまうので、その分マスタの無駄遣いになってしまう。すなわち、上述の両面印刷装置では、製版済みのマスタをクランプ(挟持)・保持固定するマスタ保持手段としてのクランプ部材を単一備えた印刷ドラム等の構成であるため、マスタの無駄遣いをなくして望ましい両面印刷環境を作ることができなかった。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解決することを第1の目的とする。すなわち、製版済みのマスタを外周に巻装する印刷ドラムに、例えば第1の製版画像としての表面製版画像を形成された製版済みのマスタの先端部をクランプするクランプ部材(例えば第1のマスタ保持手段)の他に、例えば第2の製版画像としての裏面製版画像を形成された製版済みのマスタの先端部をクランプするクランプ部材(例えば第2のマスタ保持手段)の計2つを配設する機構等を採用することにより、印刷ドラムに巻装する製版済みのマスタを表面印刷用と裏面印刷用との2枚に分割・分離して各クランプ部材にクランプ・固定可能に構成することで、両面印刷で2回目の製版時に前回(1回目)の印刷に使用していた版のうち片面の版である第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方のみを取り替えて製版・印刷を行えるようにし、もってマスタの消費を必要最小限に抑制してマスタの無駄遣いをすることのない両面印刷装置を実現し提供することを第1の目的とする。
本発明の第2の目的は、第1の製版済みのマスタまたは第1の製版画像の位置に対して、第2の製版済みのマスタまたは第2の製版画像の位置を製版画像の主走査方向あるいは副走査方向に移動可能に構成したり、位置調整可能に構成したりすることにより、製版画像における主走査方向位置あるいは副走査方向位置の誤りによる印刷ミスをなくしてマスタの無駄防止を図れると共に、ユーザの理想により近い印刷画像品質を提供することにある。
本発明の第3の目的は、上述の2つのクランプ部材を備え両面印刷が可能な印刷ドラムを具備し印刷装置本体に対して着脱自在に構成した第1のドラムユニットと、従来と同様の単一のクランプ部材を備え片面印刷が可能な印刷ドラムを具備し装置本体に対して着脱自在に構成した第2のドラムユニットとを選択的に使用可能とすることにより、第1の目的を達成する場合と両面印刷のときよりも大きいサイズの片面印刷物を得たい場合等とで、ユーザの要望等に柔軟に対応することが可能な両面印刷装置を実現し提供することにある。
本発明の第4の目的は、上述の2つのクランプ部材を備え両面印刷が可能な印刷ドラムを具備し印刷装置本体に対して着脱自在に構成した第1のドラムユニットと、両面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のクランプ部材(マスタ保持手段)を備え両面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムを具備し印刷装置本体に対して着脱自在に構成した第3のドラムユニットとを選択的に使用可能とすることにより、第1の目的を達成する場合と、第1の目的達成が不必要な場合であって例えば何よりも早く両面印刷物を得たい場合等とで、ユーザの要望等に柔軟に対応することが可能な両面印刷装置を実現し提供することにある。
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・構成を採っている。
請求項1記載の発明は、第1の製版画像が形成された第1の製版済みのマスタの先端部を保持する第1のマスタ保持手段と第2の製版画像が形成された第2の製版済みのマスタの先端部を保持する第2のマスタ保持手段とを備え、第1および第2の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムならびに該印刷ドラムに対して相対的に接離自在な押圧手段を具備し、給送されてきたシートの表面および裏面に印刷を行う印刷部と、上記印刷部で印刷された印刷済みのシートを排出する排出部と、上記印刷部で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済みのシートを一時的に保持した後、該表面印刷済みのシートを反転させて上記印刷部に向けて再給送する再給送部と、上記印刷部を通過したシートを上記再給送部または上記排出部に案内する切換手段とを有し、第1および第2の製版済みのマスタを用いての両面印刷終了後、第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の排版動作と、該排版動作によって排版された上記印刷ドラム上に、次の第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の巻装動作とが実行可能であることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の両面印刷装置において、第1の製版画像を第1のマスタに、第2の製版画像を第2のマスタに製版・形成するとき、または第1の製版済みのマスタおよび第2の製版済みのマスタを上記印刷ドラムに巻装するとき、第1の製版済みのマスタまたは第1の製版画像の位置に対して、第2の製版済みのマスタまたは第2の製版画像の位置を製版画像の主走査方向に相対的に移動させる主走査方向画像位置移動手段を有することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の両面印刷装置において、上記主走査方向画像位置移動手段は、上記印刷ドラムをその軸方向に移動調整するドラム移動手段からなることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れか一つに記載の両面印刷装置において、第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版・形成されるものであり、上記画像データを一時的に記憶する画像記憶手段と、上記画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版するとき、上記画像記憶手段から上記画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の副走査方向の位置を調整する副走査方向画像データ位置調整手段とを有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一つに記載の両面印刷装置において、第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版されるものであり、上記画像データに基づいて第1の製版画像および第2の製版画像がそれぞれマスタに製版・形成される前に、第1の製版画像および第2の製版画像がシートに印刷されたときと同様の印刷画像を出力可能であり、かつ、該印刷画像の表裏方向および該印刷画像位置の少なくとも一つを確認可能な画像出力手段を有することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の両面印刷装置において、上記画像出力手段により出力された上記印刷画像の表裏方向および上記印刷画像位置の少なくとも一つを確認したとき、上記印刷画像の表裏方向および上記印刷画像位置の少なくとも一つに係る上記画像データの調整および編集が可能であることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項3記載の両面印刷装置において、第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版されるものであり、上記画像データを一時的に記憶する画像記憶手段と、上記画像データに基づいてマスタに製版するとき、上記画像記憶手段から上記画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の主走査方向の位置を調整する主走査方向画像データ位置調整手段とを有し、上記ドラム移動手段による上記軸方向への移動量が所定量を超えたとき、上記主走査方向画像データ位置調整手段による上記主走査方向の位置調整に切り替えることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の両面印刷装置において、第1および第2のマスタ保持手段を備えた上記印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在な第1のドラムユニットを構成し、片面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、片面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが上記印刷装置本体に対して着脱自在な第2のドラムユニットを構成しており、第1のドラムユニットおよび第2のドラムユニットの何れか一方を上記印刷装置本体に装着して、両面印刷動作または片面印刷動作を行うことが可能であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の両面印刷装置において、上記装置本体に装着されたドラムユニットが第1のドラムユニットまたは第2のドラムユニットの何れであるかを検知するドラムユニット検知手段と、第1のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段と、第2のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第2の印圧範囲可変手段と、上記ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第2の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替える印圧範囲可変制御手段とを有することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載の両面印刷装置において、第1および第2のマスタ保持手段を備えた上記印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在な第1のドラムユニットを構成し、両面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、両面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが上記印刷装置本体に対して着脱自在な第3のドラムユニットを構成しており、第1のドラムユニットおよび第3のドラムユニットの何れか一方を上記印刷装置本体に装着して、両面印刷動作または両面印刷動作と片面印刷動作とを行うことが可能であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の両面印刷装置において、上記装置本体に装着されたドラムユニットが第1のドラムユニットまたは第3のドラムユニットの何れであるかを検知するドラムユニット検知手段と、第1のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段と、第3のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第3の印圧範囲可変手段と、上記ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第3の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替える印圧範囲可変制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、上記課題を解決して新規な両面印刷装置を提供することができる。請求項ごとの発明の効果を挙げれば、以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、上記構成により、第1および第2の製版済みのマスタを用いての両面印刷終了後、第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の排版動作と、該排版動作によって排版された印刷ドラム上に、次の第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の巻装動作とが実行可能であることにより、両面印刷で2回目の製版時に前回(1回目)の印刷に使用していた版のうち片面の版である第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方のみを取り替えて製版・印刷が行えるので、片面のみ前回(1回目)と同じ第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方を使用したい場合のマスタの無駄遣いを抑制することができる。
請求項2記載の発明によれば、第1の製版済みのマスタまたは第1の製版画像の位置に対して、第2の製版済みのマスタまたは第2の製版画像の位置を製版画像の主走査方向に相対的に移動させる主走査方向画像位置移動手段を有することにより、両面印刷実行時の片面のみの製版画像の主走査方向の位置調整が可能となることによって、ユーザの理想により近い印刷画像品質を提供することができると共に、製版画像における主走査方向位置の誤りによる印刷ミスをなくしてマスタの無駄防止を図れる。
請求項3記載の発明によれば、主走査方向画像位置移動手段は、印刷ドラムをその軸方向に移動調整するドラム移動手段からなることにより、請求項2記載の発明の効果を奏する。
請求項4記載の発明によれば、画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版するとき、画像記憶手段から画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の副走査方向の位置を調整する副走査方向画像データ位置調整手段とを有することにより、両面印刷実行時の片面のみの製版画像の副走査方向の位置調整が可能となることによって、ユーザの理想により近い印刷画像品質を提供することができると共に、製版画像における副走査方向位置の誤りによる印刷ミスをなくしてマスタの無駄防止を図れる。
請求項5記載の発明によれば、画像データに基づいて第1の製版画像および第2の製版画像がそれぞれマスタに製版・形成される前に、第1の製版画像および第2の製版画像がシートに印刷されたときと同様の印刷画像を出力可能であり、かつ、印刷画像の表裏方向および印刷画像位置の少なくとも一つを確認可能な画像出力手段を有することにより、ユーザの理想により近い印刷画像品質を提供することができると共に、印刷画像の表裏方向および印刷画像位置の少なくとも一つの誤りによる印刷ミスをなくしてマスタの無駄防止を図れる。
請求項6記載の発明によれば、画像出力手段により出力された上記印刷画像の表裏方向および上記印刷画像位置の少なくとも一つを確認したとき、印刷画像の表裏方向および印刷画像位置の少なくとも一つに係る画像データの調整および編集が可能であることにより、請求項5記載の発明の効果を奏する。
請求項7記載の発明によれば、ドラム移動手段によるその軸方向への移動量が所定量を超えて、インキが染み出るようなマスタ位置ずれになるときにも、画像記憶手段から画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の主走査方向の位置を調整する主走査方向画像データ位置調整手段による主走査方向の位置調整に切り替えるので、インキの染み出しを未然に防止して、請求項3記載の発明の効果を奏する。
請求項8記載の発明によれば、第1および第2のマスタ保持手段を備えた印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在に構成された第1のドラムユニットと、片面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、片面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在に構成された第2のドラムユニットとを選択的に使用可能とすることができるので、請求項1ないし7の何れか一つに記載の発明の効果を得る場合とそれ以外の場合等とで、ユーザの要望等に柔軟に対応することが可能となる。
請求項9記載の発明によれば、印圧範囲可変制御手段は、ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第2の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替えることにより、各ドラムユニットに対応した印圧範囲可変手段が自動的に選択されるので、請求項8記載の発明の効果をより確実に奏する。
請求項10記載の発明によれば、第1および第2のマスタ保持手段を備えた印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在に構成された第1のドラムユニットと、両面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、両面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在に構成された第3のドラムユニットとを選択的に使用可能とすることができるので、請求項1ないし7の何れか一つに記載の発明の効果を得る場合と、その効果を得ることが不必要な場合であって例えば何よりも早く両面印刷物を得たい場合等とで、ユーザの要望等に柔軟に対応することが可能となる。
請求項11記載の発明によれば、印圧範囲可変制御手段は、ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第3の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替えることにより、各ドラムユニットに対応した印圧範囲可変手段が自動的に選択されるので、請求項10記載の発明の効果をより確実に奏する。
以下、図を参照して発明を実施するための最良の形態および実施例を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。各実施形態等に亘り、同一の機能および形状等を有する構成要素(部材や構成部品)等については、一度説明した後では同一符号を付すことによりその説明を省略する。公開特許公報等の構成要素を引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
(第1の実施形態)
図1〜図12を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。まず、図1に基づいて、第1の実施形態における孔版式の両面印刷装置1の全体構成の概要を説明する。両面印刷装置1は、本発明の要部を除き、特許文献3および4で開示されている両面印刷装置(1)と同様の構成を有しているため、同様の構成部分については上記公報に開示されている図や段落番号等を適宜紹介することにより、その説明をできるだけ省略する。
図1において、本実施形態の両面印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、スキャナとも呼ばれる画像読取部7、再給紙部9、切換手段・切換部材としての切換部材10等を具備している。以下、主として本発明に密接に関連する装置・部材の構成および機能について説明する。
印刷部2は、装置本体100のほぼ中央に配置されている。印刷部2には、図2に示す印刷ドラム12等を具備してユニット化された第1のドラムユニット19(以下、単に「ドラムユニット19」ともいう)または図4に示す印刷ドラム512等を具備してユニット化された第2のドラムユニット519(以下、単に「ドラムユニット519」ともいう)が選択的に装着されるようになっている。
印刷部2は、選択的に装着されたドラムユニット19の印刷ドラム12の外周面またはドラムユニット519の印刷ドラム512の外周面に対して接離自在な押圧手段・押圧部材としてのプレスローラ13を有している。
ドラムユニット19は、印刷ドラム12と、装置本体100側に設けられた後述するドラム駆動手段からの回転駆動力を印刷ドラム12に伝達するギヤやベルト等の駆動力伝達手段と、インキ供給手段等を含めて一体化されて、装置本体100に対して着脱自在に構成されている。
ドラムユニット19を装置本体100に対して着脱自在とする着脱手段としては、例えば実開昭61−85462号公報の第1図ないし第4図に示されている版胴支持装置と同様のものを採用している。その他、例えば特開平5−229243号公報の図2および図3等に示され段落「0021」等に記載されている保持手段(36)、把持フレーム(50)、前フレーム(51)および後フレーム(52)等から構成されているものと同様のものでも構わない。図4に示すドラムユニット519も共通の着脱手段を採用している。
ドラムユニット19は、印刷ドラム12と、装置本体100側に設けられた後述するドラム駆動手段からの回転駆動力を印刷ドラム12に伝達するギヤやベルト等の駆動力伝達手段と、インキ供給手段等を含めて一体化されて、装置本体100に対して着脱自在に構成されている。
印刷ドラム12は、図1および図2に示すように、第1の製版画像が形成された第1の製版済みのマスタ11A(以下、単に「製版済みのマスタ11A」もしくは「表面印刷用の製版済みのマスタ11A」ともいう)の先端部をクランプ・保持固定する第1のマスタ保持手段としての第1のクランプ部材14A(以下、「クランパ14A」と言い替える)と、第2の製版画像が形成された第2の製版済みのマスタ11B(以下、単に「製版済みのマスタ11B」もしくは「裏面印刷用の製版済みのマスタ11B」ともいう)の先端部をクランプ・保持固定する第2のマスタ保持手段としての第2のクランプ部材14B(以下、「クランパ14B」と言い替える)とを備え、これら分割・分離された製版済みのマスタ11A,11Bを外周面(版胴外周面)に巻装する。印刷ドラム12は、ドラムユニット19が装置本体100に装着・セットされた際、支軸15を介して装置本体100に回転自在に支持されるようになっている。
印刷ドラム12は、上述したように2つのクランパ14A,14Bを備え、別々の製版済みのマスタ11A,11Bをクランプすることが大きな特徴となっている。各クランパ14A,14Bは、それぞれ、印刷ドラム12のインキ不通過部(非開孔部)に所定角度回動自在に支持された軸14aにその基端部が固着され、自由端部が上記インキ不通過部に設けられたステージ14bに対して開閉自在に揺動変位するように構成されている。
図3に示すように、製版済みのマスタ11Aには、画像情報に基づいて製版部3によりマスタ11が穿孔製版されることにより、表面印刷用の第1の製版画像11Aa(以下、「表面製版画像11Aa」と呼ぶ)が印刷ドラム12の図中矢印回転方向に沿って形成されている。製版済みのマスタ11Aは、その先端部をクランパ14Aによってクランプされて、その表面製版画像11Aa部分を図2に示す印刷ドラム12のインキ通過部(多数の開孔が形成されている開口部、以下同様)である表面領域に巻装されるようになっている。
また、製版済みのマスタ11Bには、画像情報に基づいて製版部3によりマスタ11が穿孔製版されることにより、裏面印刷用の第2の製版画像11Ba(以下、「裏面製版画像11Ba」と呼ぶ)が印刷ドラム12の図中矢印回転方向に沿って形成されている。製版済みのマスタ11Bは、その先端部をクランパ14Bによってクランプされて、その裏面製版画像11Ba部分を図2に示す印刷ドラム12のインキ通過部である裏面領域に巻装されるようになっている。
図4に示すように、ドラムユニット519は、印刷ドラム512と、装置本体100側に設けられた後述する印刷ドラム駆動手段からの回転駆動力を印刷ドラム12に伝達するギヤやベルト等の駆動力伝達手段と、インキ供給手段等を含めて一体化されて、装置本体100に対して着脱自在に構成されている。
印刷ドラム512は、従来の印刷ドラムと同様の構成であり、画像情報に基づいて製版部3によりマスタ11が穿孔製版されることにより、図5に示すように、片面印刷用の製版画像11Caが形成された製版済みのマスタ11Cの先端部をクランプ・保持固定する単一のマスタ保持手段としてのクランプ部材512(以下、「クランパ512」と言い替える)を備え、製版済みのマスタ11Cを外周面(版胴外周面)のインキ通過部に巻装する。印刷ドラム512は、ドラムユニット519が装置本体100に装着・セットされた際、支軸515を介して装置本体100に回転自在に支持されるようになっている。
クランパ512は、印刷ドラム512のインキ不通過部(非開孔部)に所定角度回動自在に支持された軸512aにその基端部が固着され、自由端部が上記インキ不通過部に設けられたステージ512bに対して開閉自在に揺動変位するように構成されている。
各クランパ14A,14Bおよび従来のクランパ512の細部構成は、例えば特許第2803954号公報の図1〜図7および段落「0017」に記載されているものと同様である。
印刷ドラム12の各クランパ14A,14Bおよび印刷ドラム512のクランパ512は、それぞれ、各印刷ドラム12,512が後述する排版位置、給版位置を占めたとき、装置本体100に配設された図示しない開閉手段によって開閉される。この開閉手段としては、例えば特許第2803954号公報記載の原紙係止装置(60)が挙げられる。
なお、各クランパ14A,14B,512および上記開閉手段の例は、上記したものに限らず、それぞれの機能を発揮できるものであれば全ての公知のものが対象となる。
装置本体100側には、選択的に装着されたドラムユニット19の印刷ドラム12またはドラムユニット519の印刷ドラム512を、前記駆動力伝達手段を介して各図中矢印方向に回転駆動する図12に示す印刷ドラム駆動手段121が配設されている。印刷ドラム駆動手段121としては、例えばブラシレスDCモータが好ましく用いられるが、回転位置および回転速度の制御が容易かつ精確に行えるものならば他のモータでもよい。
上述したマスタ11上の製版画像の元となるデジタル画像データは、原稿を画像読取部7で読み取って作成され、またはコンピュータ上で作成される。原稿のセットは、図示しない自動原稿送り装置(ADF)や自動両面原稿送り装置あるいはオペレータによるコンタクトガラスヘの原稿セット操作により行われる。デジタル画像データの作成は、コンピュータ上に作成されたデジタル原稿を出力したものでも良いのは言うまでもない。これらデジタル画像データは後述する図13に示す画像メモリ135に一度格納された後、製版部3に送られマスタ11への穿孔製版が行われる。
図1、図2および図4に示すように、各印刷ドラム12,512の内部には、インキローラ16と、インキローラ16と平行に配置され該インキローラ16との間に楔状のインキ溜まり18を形成するドクターローラ17等とから構成されるインキ供給手段が設けられていて、このインキ供給手段により印刷ドラム12,512の内周面、すなわち版胴の内周面にインキを供給できるようになっている。
両面印刷装置1は、特許文献1〜5と同様に、単一の印刷ドラム12、単一のインキ供給手段および単一のプレスローラ13を用いて、両面印刷を連続的に行うことが可能に構成されている。
各印刷ドラム12,512を構成する図示しないフランジの外面には、ドグ27、527が取り付けられている。各印刷ドラム12,512の外周面近傍には、装置本体100に取り付けられたホームポジションセンサ28が配設されている。ホームポジションセンサ28は、クランパ14Aまたは512がプレスローラ13と対向する位置を印刷ドラム12,512が占めたときにドグ27、527を検知して後述する制御手段にその検知信号を送信する。
装置本体100側には、装置本体100に装着されたドラムユニットがドラムユニット19または519の何れであるかを検知するドラムユニット検知手段としての図12にのみ示すユニット識別センサ74が配設されている。
ユニット識別センサ74の具体例としては、例えば特開平8−132723号公報の図3等に示され段落「0053」〜「0054」に記載されているホール素子センサ群(20)と各マグネット(30,31,32)との組み合わせを採用することにより、装着されたドラムユニットがドラムユニット19であるかドラムユニット519であるかを識別できるようになっている。この場合、例えばホール素子センサ群(20)を装置本体100側に、2つのマグネット(30,31,)をドラムユニット19または519側に配置すればよい。
ドラムユニット検知手段は、上記ユニット識別センサ74に限らず、例えば特開2006−261658号公報の図4に示されてる印刷ドラム検出手段としてのドラムユニットインキ種類識別センサ(51)等であってもよい。この具体例としては、例えばドラムユニット側に配設された電気コネクタ(例えば雄)と、両面印刷装置1の装置本体100側に配設された電気コネクタ(例えば雌)との結合の組み合わせにより、後述する図12等に示されている制御手段129がその違いを電気的に検出し判断するものである。
印刷ドラム12の下方近傍には、プレスローラ13が配設されている。プレスローラ13は、耐油性を有する弾性体である例えばニトリルゴム(NBR)で形成されていて、少なくとも該ゴムの外周表面には、微細な凹凸状の表面処理を施されたフィルムとしての、例えばオフセット印刷機などで印刷物の汚れ防止等に用いられていると同様の例えばガラス質微粒子としてのガラスビーズやセラミック質微粒子が均一に被覆または接着されている。これにより、印刷ドラム12,512の外周表面または該印刷ドラム12,512上の製版済みのマスタ11A,11B,11Cと接触したときや、表面印刷済み用紙PBの印刷画像面側のインキと接触することによる膨潤およびインキ汚れが最小となるように構成されている。
プレスローラ13は、自身と一体的に形成された軸13aを介して図6に示す一対の印圧アーム80にその両端を回転自在に支持されており、印圧アーム対80は後述のプレスローラ接離機構によって揺動昇降自在に支持されている。プレスローラ13は、プレスローラ接離機構によって、その周面が印刷ドラム12または512より離間する図1および図6に示す非印刷位置(離間位置)と、その周面が印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11A,11Bまたは印刷ドラム512上の製版済みのマスタ11Cに圧接する印刷位置(圧接位置)とを選択的に占めるように構成されている。
プレスローラ13は、印刷ドラム12または512の回転中心軸方向に延在して設けられている。プレスローラ13は、図6に示すように、軸13aの両端部を介して、紙面の手前側および奥側に配設された一対の印圧アーム80(紙面の手前側は省略されている)によって回転自在に支持されている。各印圧アーム80は、略L字形状をなし、その曲折部近傍の部位に取り付けられた揺動軸81および図示しない連結補強部材によってそれぞれ一体化されている。揺動軸81は、図9に示すように、装置本体100側に固設された筐体側板101a,101b(図6の右側の筐体側板101aは省略されている)間に軸受148bを介して回動自在に支持されている。
各印圧アーム80間には、プレスローラ13の他、図1に示すガイド部材49、図1に示す再給紙コロ47、再給紙搬送装置42等が設けられているが、本実施形態の要部を簡明に説明するため、図6においてそれらの図示および説明を省略する。
図6および図9に示すように、各印圧アーム80においてプレスローラ13が支持された一端側と対向する他端側には、それぞれ回転自在なカムフォロア141が互いに外側を向く態様で配設されている。また、揺動軸81とカムフォロア141との略中央部の各印圧アーム80には、その一端を装置本体100に固着された印圧ばね142の他端がそれぞれ取り付けられている。これにより、各印圧アーム80は、揺動軸81を中心に図6において時計回り方向への回動付勢力をそれぞれ付与されている。
各カムフォロア141の左方近傍には、図9を参照して後述するように、多段カムとも呼ばれる圧解除カム組体143が配設されている。圧解除カム組体143は、カム軸144の一端部寄りの部分に一体的に取り付けられている。カム軸144の両端部は、筐体側板101a,101b間に軸受148aを介して回転可能かつ図9の左右方向に移動(摺動)可能に支持されている。カム軸144の一端には、駆動ギヤ145が一体的に取り付けられている。カム軸144の一端近傍には、図示しない軸受を介して筐体側板101bに回転自在に支持された支軸146が設けられている。支軸146の端部には、印刷ドラム12または121を回転駆動する印刷ドラム駆動手段(図示せず)からの回転力を伝達され、常に駆動ギヤ145と噛み合う歯幅の長い伝達ギヤ147が一体的に取り付けられている。したがって、圧解除カム組体143は、伝達ギヤ147およびこれと噛み合っている駆動ギヤ145を介して、図12に示す印刷ドラム駆動手段121からの回転駆動力を伝達され、図6において時計回り方向に回転駆動される。
次に、図6〜図9を参照して、プレスローラ13の印圧範囲を決定している印圧範囲可変手段155およびその機構周りの詳細構成について説明する。印圧範囲可変手段155は、プレスローラ接離機構(押圧手段接離手段)とも呼ばれる。
図6に示すように、各印圧アーム80の他端部近傍には、プレスローラ13が非印刷位置を占めた状態で各印圧アーム80の揺動を禁止してプレスローラ13を非印刷位置に保持する、プレスローラ係止用の係止手段180が配設されている。
係止手段180は、その一端部が装置本体100側の図しない筺体側板に所定角度回動自在に支持された支軸182に固着されたフック部材183と、フック部材183の他端部側にピンを介して連結されたプランジャ181aを備えたプル型のソレノイド181と、その一端が支軸182と上記ピンとの間のフック部材183に係止され、他端が前記筺体側板側に係止された付勢手段としての引張ばね184とを有している。フック部材183の他端部には、印圧アーム80の他端部に形成された切欠部80aと選択的に係合するフック部183aが形成されている。引張ばね184は、フック部材183のフック部183aを支軸182を中心として常に時計回り方向、すなわち常に印圧アーム80の切欠部80aに係合する向きに揺動・付勢している。
ソレノイド181のオン・オフの切り換え制御によって、各印圧アーム80を保持する状態と保持を解除する状態とが選択的に切り換えられる。図示を省略しているが、ソレノイド181に通電されてこれがオンされると、フック部183aが図6に示す状態から反時計回り・下向きに揺動して印圧アーム80の切欠部80aとの係合状態が外れて、印圧ばね142の付勢力によって各印圧アーム80は揺動軸81を中心として時計回り・上向きに揺動して、プレスローラ13を介して印圧ばね142の付勢力による印圧を付与される。ソレノイド181は、カムフォロア141が圧解除カム組体143を構成する各圧解除カム143a,143b,143c,143dの何れかの大径部と当接した状態で作動される(図6参照)。
圧解除カム組体143は、上記したようにカム軸144の一端部寄りの部分に一体的に取り付けられていて、印刷ドラム12または512の回転と同期して回転駆動される伝達ギヤ147と常に噛み合っている駆動ギヤ145を介して、印刷ドラム駆動手段121からの回転力を伝達され、図6および図7において時計回り方向に回転駆動される。
この実施形態例では、各圧解除カム143a,143b,143c,143dの山の部分、すなわち各々のカム143a,143b,143c,143dの何れか一つの大径部が各印圧ばね142の付勢力に抗してカムフォロア141と圧接することにより、プレスローラ13による印圧をオフ・解除するようになっていて、プレスローラ13は図2に示す非印刷位置を占める。各圧解除カム143a,143b,143c,143dの何れか一つの大径部がカムフォロア141との圧接を解除され、かつ、各印圧ばね142の付勢力によってプレスローラ13の外周面が印刷ドラム12の外周面に圧接すると、プレスローラ13は印刷ドラム12または512に圧接する印刷位置を占める。
圧解除カム組体143は、図7および図9に示すように、4つのカム、すなわち第1のカムとしての圧解除カム143b、第2のカムとしての圧解除カム143c、第3のカムとしての圧解除カム143aおよび第4のカムとしての圧解除カム143dを有しており、多段カムとも呼ばれる。各圧解除カム143a,143b,143c,143dは、大径部および小径部を備えた板状のカムからなり、図9中の左右方向に移動自在かつ回転自在なカム軸144にそれぞれ後述するような特有の位相関係をもって取り付け固定されている。図6には、図9に示されている中央の圧解除カム143aのみが図示されており、他の3つの圧解除カム143b,143c,143dの図示は省略されている。図6では、図面の簡明化を図るため圧解除カム143a部の断面ハッチング表示を省略しており、また同趣旨から図7におけるカム軸144および各圧解除カム143a〜143d部の断面ハッチング表示を省略している。
圧解除カム143aは、本実施形態において基準となるドラムユニット19を装着しその印刷ドラム12を用いて両面印刷を実行する際に使用される。圧解除カム143aは、図7に示すように、回転方向に見て、小径部であるR1の部分と大径部であるR2の部分と小径部であるR3の部分と大径部であるR4の部分とからなる。R1の部分は、表面印刷時の印圧オンの部分であり、R2の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14B突出部分を逃げるための印圧オフの部分であり、R3の部分は、裏面印刷時の印圧オンの部分であり、R4の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14A突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図7において、圧解除カム143bは、印刷ドラム12を用いて両面印刷を実行する際に印刷最初の1枚目印刷時用として使用される。圧解除カム143bは、回転方向に見て、小径部であるR1の部分と大径部であるR2,R3,R4の部分とからなる。R1の部分は、表面印刷時の印圧オンの部分であり、R2の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14B突出部分を逃げるための印圧オフの部分であり、R3の部分は、裏面印刷がないので印圧オフの部分であり、R4の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14A突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図7において、圧解除カム143bの左隣に描かれている圧解除カム143cは、印刷ドラム12を用いて両面印刷を実行する際に印刷最後の最終枚目(印刷最後の1枚目)印刷時用として使用される。圧解除カム143cは、回転方向に見て、大径部であるR1,R2の部分と小径部であるR3の部分と大径部であるR4の部分とからなる。R1の部分は、表面印刷がないので印圧オフの部分であり、R2の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14B突出部分を逃げるための印圧オフの部分であり、R3の部分は、裏面印刷時の印圧オンの部分であり、R4の部分は、印刷ドラム12外周部のクランパ14A突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
圧解除カム143dは、本実施形態においてドラムユニット519を装着しその印刷ドラム512を用いて片面印刷を実行する際に使用される。圧解除カム143dは、図7に示すように、回転方向に見て、小径部であるR1,R2,R3の部分と大径部であるR4の部分とからなる。R1,R2,R3の部分は、片面印刷時の印圧オンの部分であり、R4の部分は、印刷ドラム512外周部のクランパ512突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図8は、プレスローラ13の印圧範囲を分かりやすくこれを展開して図示したものである。図8において、両面印刷用の製版済みのマスタ11Aには、図3にも示した表面製版画像11Aa(ハッチングを付した領域部分)が形成されている。また、両面印刷用の製版済みのマスタ11Bには、図3にも示した裏面製版画像11Ba(ハッチングを付した領域部分)が形成されている。ここで、印刷ドラム12のクランパ14A,14Bにクランプ・固定される先端余白部とも呼ばれる各製版済みのマスタ11A,11Bの先頭側は左端側である。
両面印刷時には、印圧範囲パターンIIIのようになって、R1とR3とが印圧オンになるように、印刷ドラム12上のクランパ14Aによりクランプされた製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaの領域部分と、クランパ14Bによりクランプされた製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baの領域部分とが印刷されるように、圧解除カム143aが選択される。
印刷開始最初の1枚目のときには、印圧範囲パターンIのようになって、R1は印圧オンになるがR2,R3,R4は印圧オフになるように、すなわち印刷ドラム12上のクランパ14Aによりクランプされた製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaの領域部分のみが印刷されるように、圧解除カム143bが選択される。
印刷最後の最終枚目(印刷最後の1枚目)のときには、印圧範囲パターンIIのようになって、R1,R2,R4はオフになるがR3は印圧オンになるように、すなわち印刷ドラム12上のクランパ14Bによりクランプされた製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baの領域部分のみが印刷されるように、圧解除カム143cが選択される。
一方、ドラムユニット519を装着しその印刷ドラム512を用いて片面印刷を実行するときには、印圧範囲パターンIVのようになって、R1,R2,R3の部分が印圧オンとなるように、すなわち印刷ドラム512上のクランパ512にクランプされた製版済みのマスタ11Cにおける製版画像11Caの領域部分が印刷されるように、圧解除カム143dが選択される。
上述したことを図1、図2、図4および図8を参照してまとめると、次のようになる。すなわち、ドラムユニット19を装着してその印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Aにおける表面製版画像11Aaに対応した表面領域のみに印圧を付与する第1の印圧範囲パターンとしての印圧範囲パターンIと、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Bにおける裏面製版画像11Baに対応した裏面領域のみに印圧を付与する第2の印圧範囲パターンとしての印圧範囲パターンIIと、表面領域からクランパ14Bの突出部分を避けて裏面領域に亘って印圧を付与する第3の印圧範囲パターンとしての印圧範囲パターンIIIと、ドラムユニット519を装着してその印刷ドラム512上の製版済みのマスタ11Cにおける片面印刷用の製版画像11Caに対応した領域のみに印圧を付与する第4の印圧範囲パターンとしての印圧範囲パターンIVとの少なくとも4つの印圧範囲パターンのうちの一つを選択的に切り換え可能になっている。これら4つの印圧範囲パターンのうちの一つを選択的に切り換える印圧範囲可変手段に係る機構が、図9に示されている。
上述したことから、各圧解除カム143a,143b,143c,143dの小径部の形成範囲は、次のようになっている。両面印刷時において、ドラムユニット19が装着されたときにおける印刷ドラム12とプレスローラ13との接触範囲は、圧解除カム143aでは図1および図2に示す表面領域と裏面領域との部分のみの範囲となるように、圧解除カム143bでは表面領域と同じ範囲となるように、圧解除カム143cでは裏面領域と同じ範囲となるようにそれぞれ設定されている。
一方、片面印刷時において、ドラムユニット519が装着されたときにおける印刷ドラム512とプレスローラ13との接触範囲は、図4に示す片面印刷領域となるように設定されている。また、図9に示すように、各圧解除カム143a,143b,143c,143dのカム幅は、印圧アーム80の板厚よりも十分に大きくなるように設定されている。
印圧範囲可変手段155は、図9に示すように、各圧解除カム143a,143b,143c,143dを重なる態様で一体的に結合された圧解除カム組体143と、この圧解除カム組体143を固着し図9の左右方向に移動(摺動)可能かつ時計回り方向に回転可能に支持されたカム軸144と、カム軸144の略中央部に取り付け固定された樹脂製の回転円板149と、この回転円板149の両側面を挟み付け転動自在なコロ150a,150bと、これらのコロ150a,150bを転動自在に支持する軸を固着して図9の左右方向に移動可能であり、その下部にラック歯151aを形成され、かつ、他端に下向きの突起151bを形成されたスライド部材151と、スライド部材151のラック歯151aと常に噛み合うピニオンギヤ152を出力軸に取り付け固定された圧解除カム切換用モータ153(以下、単に「モータ153」という)と、圧解除カム組体143のホームポジションを検知するための、突起151bと選択的に係合するカムホームポジションセンサ154とから主に構成されている。
印圧範囲可変手段155のうち、各圧解除カム143a,143b,143c、カム軸144、回転円板149、コロ150a,150b、スライド部材151、モータ153およびカムホームポジションセンサ154が、ドラムユニット19が装置本体100に装着されたときに対応してプレスローラ13による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段を構成している。
印圧範囲可変手段155のうち、圧解除カム143d、カム軸144、回転円板149、コロ150a,150b、スライド部材151、モータ153およびカムホームポジションセンサ154が、ドラムユニット519が装置本体100に装着されたときに対応してプレスローラ13による印圧範囲を設定する第2の印圧範囲可変手段を構成している。
図9は、両面印刷時の状態を示しており、各印圧アーム80のカムフォロア141が圧解除カム組体143の圧解除カム143aと係合・当接している状態を示している。モータ153は、例えば正逆転可能なステッピングモータからなり、4つの圧解除カム143a,143b,143c,143dのうちの何れか一つに切り換えるための印圧範囲切換駆動手段としての機能を有する。モータ153は、装置本体100側の前記筺体側板に固設されている。
なお、モータ153に対して閉ループ制御を行うような場合には、上記したカムホームポジションセンサ154や突起151bは無くてもよいが、脱調時を考慮した場合有る方が好ましい。モータ153は、正逆転可能なDCモータ等の電動モータであってもよい。
各圧解除カム143a,143b,143c,143dは、その図示を省略したが、プレスローラ13が印刷位置を占めたときに各印圧ばね142の付勢力が精度良く作用して適正な印圧を付与するように、各圧解除カム143a,143b,143c,143dの小径部とカムフォロア141とが接触しないように構成されている。図9における紙面の手前側および奥側には、スライド部材151を図において略平行に摺動すべくコロを介して案内する図示しない案内部材が配設されている。カムホームポジションセンサ154は、例えば発光素子および受光素子を具備した透過型フォトセンサであり、装置本体100側の前記筺体側板に固設されている。回転円板149は、耐摩耗性が良好で摩擦係数の小さい潤滑性の樹脂として、例えばポリアセタール樹脂(POM)やポリアミド樹脂(ナイロン:商品名)等が好ましく用いられる。
カム軸144上には、図9に示すように、印圧範囲パターンIIIに対応して設定された圧解除カム143a(第3のカム)を中心として、印圧範囲パターンIに対応して設定された圧解除カム143b(第1のカム)、印圧範囲パターンIIに対応して設定された圧解除カム143c(第2のカム)および印圧範囲パターンIVに対応して設定された圧解除カム143d(第4のカム)が、圧解除カム143a(第3のカム)の両側のカム軸144上にそれぞれ配置されている。
上記したように、圧解除カム組体143、カムフォロア141および印圧ばね142を各印圧アーム80側にそれぞれ配設した方がプレスローラ13の均一な押圧力を得られることから好ましいが、それ程の均一な押圧力を望まなくてもよいのであればこれに限らず、例えば圧解除カム組体143、カムフォロア141および印圧ばね142を図6に示されている紙面の奥側の印圧アーム80側にのみ配設してもよい。
製版部3は、印刷ドラム12のほぼ右横に配置されていて、製版済みのマスタ11A,11B,11Cを作製し、印刷ドラム12または512に給版する機能・構成を有する。
製版部3は、マスタ支持部材20、プラテンローラ21、サーマルヘッド22、切断手段23、マスタストック部24、テンションローラ対25、反転ローラ対26等を有している。製版部3の細部構成は、本実施形態では符号を変えているが、特許文献3の図1に示され、それに対応した段落「0053」〜「0061」に記載されている内容と同様のものであり、重複説明を避けるためその説明を省略する。
給紙部4は、製版部3の右下方に配置されていて、印刷部2にシートの一例としての用紙Pを給送するシート給送部としての機能・構成を有する。給紙部4は、給紙台50、シート給送手段としてのピックアップ給紙コロ51および分離コロ52、分離パッド53、レジストローラ対54等から主に構成されている。
給紙台50には、用紙Pが積載されている。この用紙Pは、ドラムユニット19を用いる場合では、図2および図3において、印刷ドラム12上に巻装される製版済みのマスタ11Aにおける表面製版画像11Aaと、製版済みのマスタ11Bにおける裏面製版画像11Baの大きさに適応した用紙サイズとなっている。また、ドラムユニット519を用いる場合では、図4および図5において、印刷ドラム512上に巻装される製版済みのマスタ11Cにおける片面印刷用の製版画像11Caの大きさに適応した用紙サイズとなっている。
つまり、ドラムユニット519を用いる場合では、片面印刷時の最大印刷サイズが例えばA3サイズである場合は、最大通紙用紙もA3サイズになる。通紙方向は短手方向になる。一方、ドラムユニット19を用いて両面印刷を行う場合であって、印刷ドラム512と印刷ドラム12との大きさ(外径)が同じときには、最大印刷サイズはおおよそA4サイズとなる。
給紙台50は、図示しない昇降機構により昇降可能となっている。給紙台50には、給紙台50上にセットされた用紙Pのサイズを検知する複数の用紙サイズ検知センサ73が配置されている。
給紙部4の細部構成は、本実施形態では符号を変えているが、特許文献3の図1に示され、それに対応した段落「0062」〜「0066」に記載されている内容と同様のものである。
排版部5は、印刷ドラム12の左上方に配置されていて、印刷ドラム12または512上の使用済みのマスタ11A,11B,11Cを剥離し排版する機能・構成を有する。
排版部5は、駆動ローラ66、従動ローラ67、無端ベルト68等を備えた上排版部材62と、駆動ローラ69、従動ローラ70、無端ベルト71等を備えた下排版部材63と、排版ボックス64と、圧縮板65等とを有している。排版部5の細部構成は、本実施形態では符号を変えているが、特許文献3の図1に示され、それに対応した段落「0067」〜「0068」に記載されている内容と同様のものである。
排紙部6は、排版部5の左下方に配置されていて、印刷ドラム12または512上の製版済みのマスタ11A,11B,11Cから印刷された用紙Pを剥離し排出する排出部としての機能・構成を有する。排紙部6の細部構成は、特許文献3の図1に示され、それに対応した段落「0069」に記載されている内容とほぼ同様のものであり、本実施形態では特許文献3の図1に示されているそれと比較して、剥離ファン58を付設した点および下記する点等が相違する。
すなわち、排紙部6は、剥離爪55、排紙搬送ユニット56、シート排出台および排紙台としての排紙トレイ57、剥離ファン58等から主に構成されている。剥離爪55は、図示しない揺動手段によってその先端部が印刷ドラム12(従来の両面印刷装置201では印刷ドラム512、以下同様)の外周面に対して近接・離間可能に設けられており、近接位置を占めた際に印刷ドラム12の外周面より印刷済みの用紙Pを剥離する。排紙搬送ユニット56は、ベルト式の吸引搬送装置からなり、駆動ローラ59aと、従動ローラ59bと、駆動ローラ59aと従動ローラ59bとの間に掛け渡された無端ベルト60と、剥離された印刷済みの用紙Pを無端ベルト60上に吸引・吸着する空気吸引手段としての吸引ファン61等を具備している。駆動ローラ59aは、例えば駆動手段としてのステッピングモータで回転駆動される。排紙搬送ユニット56は、無端ベルト60の上面に印刷済みの用紙Pを吸引・吸着しつつ図中矢印方向に搬送する。
排紙トレイ57は、1個のエンドフェンスと一つのサイドフェンスとを有しており、その上面に印刷済みの用紙Pを整然と積載する。剥離ファン58は、剥離爪55の上方近傍に配設されており、印刷ドラム12または512上の製版済みのマスタ11A,11B,11Cと印刷済みの用紙Pの先端部との間に送風することにより、表面印刷工程を終えて切換部材10によって印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11から剥離される用紙P、および裏面印刷工程を終えて剥離爪55によって印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11から剥離される用紙Pの先端部を浮き上がらせて完全剥離する送風分離手段としての機能を有する。
剥離ファン58および吸引ファン61は、従来と同様のブラシレスDCモータが使用されている。なお、剥離ファン58に代えて、剥離爪55および剥離ファン58の両方の機能を兼ね備えた送風分離手段としての周知のエアーナイフも用いられる。
画像読取部7(以下、「スキャナ7」ともいう)は、装置本体100の上部に配置されていて、原稿の画像情報を読み取る機能・構成を有する。スキャナ7は、コンタクトガラス32と、コンタクトガラス32に対して接離自在もしくは開閉自在に設けられた圧板33と、原稿の画像を走査して読み取る反射ミラー34a,34bおよび蛍光灯35と、走査された画像の反射光を集束するレンズ36と、集束された画像の反射光を光電変換処理するCCD等からなる画像センサ37と、コンタクトガラス32上にセットされた原稿のサイズを検知する複数の原稿サイズ検知センサ等を具備している。スキャナ7の上部には、周知構成の自動原稿送り装置38(以下「ADF38」ともいう)が搭載されている。図示しない自動両面原稿送り装置が搭載される場合もある。ADF38は、複数枚の原稿を載置可能な原稿載置台39を有しており、原稿載置台39には原稿の有無を検知する原稿センサ等も設けられている。
再給紙部9は、プレスローラ13の周りに配置されていて、第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像が形成された表面印刷済み用紙PAを一時的に保持した後、プレスローラ13に向けて搬送し該プレスローラ13で反転させて印刷部2に向けて再給送する再給送手段としての機能・構成を有する。以下、表面印刷済み用紙PAは、第1の製版画像としての表面製版画像11Aaに対応してその表面に印刷画像が形成されるものとする。
再給紙部9は、印刷部2から送り出され該印刷部2で表面製版画像11Aaを印刷された表面印刷済み用紙PAの先端部を印刷部2近傍の第1の位置(移動位置)付近で挟持・保持するクランパ40を備え、上記移動位置よりも低い第2の位置(初期位置もしくは待機位置)でクランパ40をして表面印刷済み用紙PAの先端を開放させるシート挟持搬送手段としてのすれ違いガイド板41と、再給紙トレイ8に配設され表面印刷済み用紙PBを一時的に保持してプレスローラ13に向けて吸引・吸着しながら搬送する再給送搬送手段としての再給紙搬送装置42と、再給紙搬送装置42により搬送されてきた表面印刷済み用紙PBの先端をプレスローラ13に受け渡す前で一時的に停止させて位置決めする再給送位置決め手段としての再給紙位置決め部材もしくはストッパ部材であるストッパ48と、このストッパ48により一時的に停止された表面印刷済み用紙PBの先端の停止状態を所定のタイミングで解除してその用紙PBの先端をプレスローラ13に当接・押し付けさせる当接位置と、この当接位置から離間した非当接位置との間で変位自在な再給送レジスト手段としての再給紙コロ47と、プレスローラ13の右側においてプレスローラ13外周面に近接して設けられ、再給紙コロ47によりプレスローラ13外周面に当接された表面印刷済み用紙PBを印刷部2に形成されるニップ部へ案内する再給送案内手段・再給送案内部材としてのガイド部材49とから主に構成されている。
再給紙トレイ8、再給紙搬送装置42およびストッパ48は、図6および図9に示したプレスローラ接離機構を介して一体的に昇降揺動する。
再給紙搬送装置42は、ベルト式の吸引搬送装置からなり、再給紙トレイ8と一体的に形成された筺体側板に回転自在に軸支された駆動ローラ43と、上記筺体側板に回転自在に軸支された従動ローラ44と、駆動ローラ43と従動ローラ44との間に掛け渡された複数本の無端ベルト45と、比較的弱い吸着力で表面印刷済み用紙PBを無端ベルト45上に吸引・吸着する吸引ファン46等を具備している。駆動ローラ43は、例えば駆動手段としてのステッピングモータで回転駆動される。
再給紙搬送装置42は、例えば特許文献3の図1および図2等に示されている再給紙搬送手段(25)と同様のものである。
クランパ40を備えたすれ違いガイド板41は、例えば特許文献5の図1および図5等に示されている移動ガイド(81)と同様のものであり、同じく特許文献5の図7および図8に示されている移動手段(87)等と同様の構成で往復移動し、クランパ40の開閉が行われるものである。
ガイド部材49は、全体として弓形の形状をなし、その内周面がプレスローラ13の外周面から約0.3〜1.0mmの所定の隙間をもって、プレスローラ13と非接触状態に配置されていて、例えば特許文献4の図1および図2等に示されている記録媒体ガイド手段(22)と同様のものである。
切換部材10は、印刷ドラム12とプレスローラ13との圧接位置の左方であって、用紙搬送経路上に配設されている。切換部材10は、その用紙搬送方向下流側端部を装置本体100に揺動変位自在に支持されており、図示しないソレノイドを備えた変位手段によって揺動変位され、図1に実線で示す第1の位置と二点鎖線で示す第2の位置とを選択的に占める。
図10を参照して、両面印刷装置1の操作部としての操作パネル103を説明する。操作パネル103は、図1における装置本体100の上部前面に設けられており(図1には図示せず)、その上面に製版スタートキー104、印刷スタートキー105、試し刷りキー106、連続キー107、クリア/ストップキー108、テンキー109、エンターキー110、プログラムキー111、モードクリアキー112、印刷速度設定キー113および設定印刷速度を表示するLED(発光ダイオード)からなる速度表示装置113A、表面画像位置調整キーとしての機能も有する4方向キー114および裏面画像位置調整キーとしての4方向キー214、用紙サイズ設定キー115、両面印刷キー117、片面印刷キー118、7セグメントLEDからなる表示装置119、LCD(液晶表示装置)からなる表示装置120等を有している。
本実施形態では、ドラムユニット19が装着されている状態の下で、両面印刷キー117を押下してそのLED117aを点灯させると、両面印刷モード設定状態となり、表示装置120には図11に示す両面印刷に係る選択画面が表示されるようになっている。ここで、表示装置120には、例えば同図に示されているように、1回目の両面印刷モードでの両面印刷終了後に、「両面印刷を行います。排版と製版する画像面を選択してください。」という旨の表示がされる。
両面版替モード(第1および第2の製版画像版替モード)は、選択画面として「両面」として表示され、このモードを選択設定するモード選択設定手段としての選択設定キー120aの押下により、印刷ドラム12上における2つの製版済みのマスタ11Aおよび11Bを両方とも排版し、この排版によって剥離・排版された2つの使用済みのマスタ11Aおよび11Bの代わりに、画像情報に基づいて2つの表・裏面製版画像を得る新規のマスタ11を製版する動作を実行可能状態に設定することを意味する。
表面版替モード(第1の製版画像版替モード)は、選択画面として「表面のみ」として表示され、このモードを選択設定するモード選択設定手段としての選択設定キー120bの押下により、印刷ドラム12上における2つの製版済みのマスタ11Aおよび11Bのうち製版済みのマスタ11Aのみを排版し、この排版によって剥離・排版された使用済みのマスタ11Aの代わりに、画像情報に基づいて表面製版画像を得る新規のマスタ11を製版・給版巻装する動作を実行可能状態に設定することを意味する。
裏面版替モード(第2の製版画像版替モード)は、選択画面として「裏面のみ」として表示され、このモードを選択設定するモード選択設定手段としての選択設定キー120cの押下により、印刷ドラム12上における2つの製版済みのマスタ11Aおよび11Bのうち製版済みのマスタ11Bのみを排版し、この排版によって剥離・排版された使用済みのマスタ11Bの代わりに、画像情報に基づいて裏面製版画像を得る新規のマスタ11を製版・給版巻装する動作を実行可能状態に設定することを意味する。
4方向キー114,214、括弧を付して示す両面製版前キー135Aおよび表示装置120以外の上記各種キーおよび表示装置119の詳細機能等は、特許文献3の段落「0074」〜「0076」に記載されていると同様であるため、その説明を省略する。括弧を付して示す両面製版前キー135Aは、後述する変形例で使用されるものであり、第1の実施形態では使用されないことを表している。
4方向キー114は、上キー114a、下キー114b、左キー114c、右キー114dを有しており、表面画像編集時にその表面画像位置を調整する場合あるいは各種設定時に数値や項目等を選択する場合等に押下される。
ここで、上キー114aおよび下キー114bは、図3に示した製版済みのマスタ11Aにおける表面製版画像11Aaの位置を主走査方向としての用紙幅方向に移動させる際の移動量の指示を行うための、または製版済みのマスタ11A自体の印刷ドラム12に対する位置を用紙幅方向に移動させる際の移動量の指示を行うための主走査方向画像移動手段の移動量指示手段を構成している。
また、左キー114cおよび右キー114dは、図3に示した製版済みのマスタ11Aの位置を副走査方向としての用紙搬送方向に移動させる際の移動量の指示を行うための、または製版済みのマスタ11A自体の印刷ドラム12に対する位置を用紙搬送方向に移動させる際の移動量の指示を行うための副走査方向画像移動手段の移動量指示手段を構成している。
4方向キー214は、上キー214a、下キー214b、左キー214c、右キー214dを有しており、裏面画像編集時にその裏面画像位置を調整する場合あるいは各種設定時に数値や項目等を選択する場合等に押下される。
ここで、上キー214aおよび下キー214bは、図3に示した製版済みのマスタ11Bにおける裏面製版画像11Baの位置を主走査方向としての用紙幅方向に移動させる際の移動量の指示を行うための、または製版済みのマスタ11B自体の印刷ドラム12に対する位置を用紙幅方向に移動させる際の移動量の指示を行うための主走査方向画像移動手段の移動量指示手段を構成している。
また、左キー214cおよび右キー214dは、図3に示した製版済みのマスタ11Bの位置を副走査方向としての用紙搬送方向に移動させる際の移動量の指示を行うための、または製版済みのマスタ11B自体の印刷ドラム12に対する位置を用紙搬送方向に移動させる際の移動量の指示を行うための副走査方向画像移動手段の移動量指示手段を構成している。
表示装置120は、階層表示構造となっており、その下方に設けられた選択設定キー120a,120b,120c,120dを押下することにより、原稿種類の設定、変倍や用紙種類の設定、位置調整等の様々なモードへの変更および各モードでの設定が可能に構成されている。また、表示装置120には、両面印刷装置1の状態が表示される他、製版あるいは排版ジャム、給紙あるいは排紙ジャム等のアラーム、印刷用紙、マスタ、インキ等のサプライの供給指示等も表示される。
次に、図12および図13の一部を借用して、両面印刷装置1の制御構成を簡単に説明する。図13において、制御手段129は、内部にCPU130、ROM131、RAM132、図示しないタイマおよび図示しない入出力ポートを有する周知のマイクロコンピュータを具備しており、装置本体100の内部に設けられている。
CPU130は、操作パネル103からの各種信号および装置本体100に設けられた各種センサからの検知信号およびROM131から呼び出された動作プログラムに基づいて、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7に設けられた各駆動手段、印刷部2の印圧範囲可変手段155のモータ153、再給紙部9に設けられた再給紙コロ47をプレスローラ13に接離させる再給紙レジスト接離機構のソレノイド(図示せず)再給紙搬送装置42の駆動ローラ43および無端ベルト45を回転駆動する搬送部材駆動モータ122ならびに図1に示すすれ違いガイド板41を往復移動させる駆動装置(図示せず)に設けられたステッピングモータ、切換部材10を作動させるソレノイド123の作動等を制御し、両面印刷装置1全体の動作を制御する。
前記した印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7に設けられた各駆動手段としては、基本的に、特許文献3の図10に示されている各駆動手段、すなわち印刷ドラム駆動手段121、製版駆動手段124、給紙駆動手段125、排版駆動手段126、排紙駆動手段127、読取駆動手段128と同様のものを採用しているため、それらの符号と同じ符号を付している。以下、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7、再給紙部9および切換部材10の前記各駆動手段等を総称して「両面印刷装置1の制御対象駆動手段」という。
ROM131には、両面印刷装置1全体の動作プログラムおよび前記各駆動手段を駆動制御するための関係データ等が記憶されており、この動作プログラムはCPU130によって適宜呼び出される。RAM132は、CPU130の計算結果を一時的に記憶する機能、操作パネル103上の各種キーおよび各種センサから設定および入力されたデータ信号およびオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有している。また制御手段129は、ホームポジションセンサ134からのホームポジション信号と、印刷ドラム駆動手段121に設けられた図示しないエンコーダからの信号とに基づいて、印刷ドラム12や212の回転位相位置の把握も行っている。図12に示す制御手段129と図13に示す制御手段129は同じもので、それぞれ別の観点からのブロック図である。図13において、「PSU」はパワーサプライユニット(電源)を示し、符号176に括弧を付した両面機能つきプリンタは第1の実施形態で使用されず、後述の変形例で使用されることを示している。以下、説明の簡明化を図るためCPU130を、単に制御手段129ともいう。
本実施形態において、制御手段129(CPU130)は次の機能を有する。
第1に、制御手段129は、ユニット識別センサ74によりドラムユニット19が装着されていると検知されたとき、両面印刷キー117による両面印刷モードの設定信号に基づいて、両面印刷モードを実行するように、両面印刷装置1の制御対象駆動手段を制御する基本的な機能を有する。
第2に、制御手段129は、両面印刷キー117による両面印刷モード設定信号に基づいての両面印刷終了後、選択設定キー120a、選択設定キー120bまたは選択設定キー120cからの信号に基づいて、選択画面が「両面」と白黒反転表示される両面版替モード、選択画面が「表面のみ」と白黒反転表示される表面版替モードまたは選択画面が「裏面のみ」と白黒反転表示される裏面版替モードを実行するように、両面印刷装置1の制御対象駆動手段を制御する機能を有する。
第3に、制御手段129は、ユニット識別センサ74によりドラムユニット519が装着されていると検知されたとき、片面印刷キー118による片面印刷モードの設定信号に基づいて、片面印刷モードを実行するように、両面印刷装置1における再給紙部9および切換部材10を除く制御対象駆動手段を制御する機能を有する。
第4に、制御手段129は、カムホームポジションセンサ154の信号を参照しながら、ユニット識別センサ74によりドラムユニット19が検知されたとき、第1の印圧範囲可変手段に切り替えるように、ユニット識別センサ74によりドラムユニット519が検知されたとき、第2の印圧範囲可変手段に切り替えるようにモータ153を制御する印圧範囲可変制御手段としての機能を有する。
上述した構成に基づき、両面印刷装置1の動作を適宜細部構成を補足しながら説明する。以下の動作は制御手段129の監視・制御の下に実行される。
まず、ドラムユニット519を装着して行う片面印刷動作は、従来と同様に一連の周知の動作、例えば特許文献3の段落「0115」〜「0132」に記載されている内容と同様に実行されるため、その説明を省略する。片面印刷動作において、ドラムユニット519が装置本体100に装着されていない場合には、制御手段129は片面印刷を禁止して、その旨の表示を表示装置120に表示させる。ユニット識別センサ74によりドラムユニット519の装置本体100への装着が検知された場合には、制御手段129は以降の片面印刷動作に関する入力および動作を許容し、カムホームポジションセンサ154の信号を参照しながら第2の印圧範囲可変手段の図7等に示した圧解除カム143dに切り替えるようにモータ153を制御することで、適正な印圧範囲が決定されて片面印刷動作が従来と同様に実行される。
次に、両面印刷を行う場合の動作について説明する。本実施形態における両面印刷に係る一連の動作、すなわち製版スタートキー104押下後の排版動作、製版・給版動作、給紙・両面印刷・排紙動作は、特許文献3記載のそれと比較して、主として排版動作、製版・給版動作およびプレスローラ13の印刷ドラム12に対する接離動作が異なるため、この相違点を中心に詳しく説明する。以下、理解を容易にするため、特許文献3の段落「0133」に記載されていると同様に、例えば両面印刷装置1が版付け動作を不要とする構成を具備していて、版付け動作無しの場合を説明する。
先ず始めに、ユニット識別センサ74によりドラムユニット19が装置本体100に装着されているか否かが判断される。ドラムユニット19が装置本体100に装着されていない場合には、制御手段129は両面印刷を禁止して、その旨の表示を表示装置120に表示させる。ドラムユニット19が装置本体100に装着されている場合には、制御手段129は以降の両面印刷動作に係る動作指示の入力および動作を許容する。そして、ユーザは給紙台50上に印刷に使用される用紙Pを積載し、圧板33を開放してコンタクトガラス32上に印刷すべき原稿を載置した後、再び圧板33を閉じる。その後、ユーザは両面印刷キー117を押下して両面印刷モードを設定した後、両面印刷モードであることをLED117aの点灯によって確認する。
次いで、ユーザはテンキー109によって印刷枚数を入力した後に印刷スタートキー105を押下する。本実施形態の動作例では、印刷枚数としてN枚が入力された場合を説明する。この動作に前後して、ユーザは給紙台50上に用紙Pをセットした後に、製版スタートキー104を押下する。すると、片面印刷モード時と同様にスタート信号が生成されて、これが制御手段129に入力される。
片面印刷モード時と同様に、各センサ73,102から用紙サイズ検知信号および原稿サイズ検知信号がそれぞれ制御手段129に送られ、制御手段129は入力された各信号を比較する。本実施形態では、片面印刷時においてドラムユニット519を装着しての印刷ドラム512で印刷可能な最大用紙サイズがA3サイズであるため、ドラムユニット19を装着しての印刷ドラム12で両面印刷時において使用可能な用紙サイズはA4横置きまでである。
原稿サイズと用紙サイズとを比較した結果、両サイズが同じ場合には直ちに画像読取動作が行われ、両サイズが異なる場合には、制御手段129はその旨を表示装置120に警告として表示してユーザに注意を促す。また、用紙サイズがA4横置きを超える大きさの場合には、制御手段129は両面印刷を禁止し、例えばドラムユニット519を装着して片面印刷を促す旨を表示装置120に表示させてもよい。
一方、製版スタートキー104が押下されると、印圧範囲可変手段155において印刷最初の1枚目用の圧解除カム143bが選択されているか否かが判断される。圧解除カム143bが選択されていれば、すなわち圧解除カム143bがカムフォロア141に対向した位置を占めていれば、次の排版工程(動作)へ進む。圧解除カム143bが選択されていないとき、制御手段129は、カムホームポジションセンサ154からの信号を参照しつつ印圧範囲可変手段155のモータ153を駆動制御して各印圧アーム80のカムフォロア141に当接する圧解除カムを圧解除カム143bになるようにスライド部材151を移動させる。制御手段129は、圧解除カム143bがカムフォロア141に対向した位置を占めたことを、カムホームポジションセンサ154からの信号とモータ153へ供給したパルス数(もしくはステップ数)とから判断する。
なお、排版および給版動作において、印刷ドラム12が回転する際には、従来の動作と同様に、プレスローラ13は係止手段180によって非印刷位置を占めた状態に置かれており、プレスローラ13の印圧が印刷ドラム12に加わることがないと共に、各クランパ14A,14Bと干渉することもないことは無論である。
上記した印圧範囲可変手段155での圧解除カム143bへの切換動作と並行して、上記スタート信号が制御手段129に入力されると、排版部5において、印刷ドラム12の外周面から2枚の使用済みのマスタ11A,11Bを連続的に剥離する排版動作が行われる。印刷ドラム12が回転を開始し、印刷ドラム12がクランパ14Aをほぼ真下に位置する図1に示すホームポジションに達すると、ドグ27がホームポジションセンサ28に係合して検知され、ホームポジションセンサ28から制御手段129にホームポジション信号が送られる。ホームポジション信号を受けた制御手段129は、このホームポジションを基点として図示しないエンコーダが発するパルス数を計測し、印刷ドラム12の外周面表面領域上に巻装された使用済みのマスタ11Aの先端が従動ローラ70の外周面上に位置する無端ベルト71と対応する所定の排版位置に達したと判断すると、印刷ドラム駆動手段121の作動を停止させる。
印刷ドラム駆動手段121が停止されて印刷ドラム12が所定の排版位置で停止すると、クランパ14Aが前記開閉手段により開放されると共に、印刷ドラム駆動手段121および排版駆動手段126が作動して各駆動ローラ66,69が回転駆動されることにより、下排版部材63が印刷ドラム12側に移動し、従動ローラ70の外周面上に位置する無端ベルト71が使用済みのマスタ11Aと当接する。すると、印刷ドラム12の回転および無端ベルト71の移動によって印刷ドラム12の外周面上よりすくい上げられた使用済みのマスタ11Aは、下排版部材63と上排版部材62とで挟持搬送されて印刷ドラム12の外周面より剥離される。剥離された使用済みのマスタ11Aは排版ボックス64内に廃棄された後、圧縮板65によって圧縮される。
使用済みのマスタ11Aが全て剥離された後も印刷ドラム12は回転を継続し、印刷ドラム12がクランパ14Bをほぼ真下にする位置に達すると、今度は、印刷ドラム12の外周面・裏面領域上に巻装された使用済みのマスタ11Bの剥離・排版動作が上述した使用済みのマスタ11Aの場合と同様に行われる。
なお、上述したようにユーザが製版スタートキー104を押す前に、制御手段129内の前記タイマを利用して、印刷ドラム12の外周面に巻装されていた2枚の製版(使用)済みのマスタ11A,11Bによる印刷終了後から例えば半日後であるならば「2回目の製版」とみなさないで、自動的に、印刷ドラム12の外周面から2枚の使用済みのマスタ11A,11Bを連続的に剥離する排版動作を行い、印刷終了後から例えば半日以前であるならば「1回目の製版」とみなして、製版選択キー120a、120b、120cの入力を許容して制御手段129が本実施形態に特有の制御を行うようにしてもよい。
外周面上より使用済みのマスタ11A,11Bが全て剥離された後も印刷ドラム12は回転を継続し、クランパ14Aが右斜め上方に位置する所定のクランパ14A用の給版待機位置まで回転して停止する。印刷ドラム12がクランパ14A用の給版待機位置で停止すると図示しない開閉手段が作動してクランパ14Aが開放され、両面印刷装置1はクランパ14A用の給版待機状態となる。
上記排版動作と並行して、画像読取部7で表面製版画像に対応した原稿画像の読取動作が行われる。原稿画像の読み取り動作は、片面印刷モード時と同様に表面印刷用の1枚目の原稿画像が読み取られる。具体的には、蛍光灯35によって照明された反射光を各反射ミラー34a,34bによって反射することにより行われ、読み取られた原稿画像に係る反射光はレンズ36で集束された後に画像センサ37に入射されて光電変換される。光電変換された電気信号は装置本体100内の図示しないA/D(アナログ/デジタル)変換器に入力された後、画像データを一時的に記憶する画像記憶手段としての画像メモリ135内に表面製版画像形成用でもある表面印刷用の1枚目の画像データ信号として格納される。
1枚目の原稿画像の読取動作が完了して画像データ信号が画像メモリ135内に格納されると、制御手段129は表示装置120に「裏面印刷用の2枚目の原稿をセットして下さい」という旨の表示を行わせる。ユーザはこの表示に従って圧板33を開放してコンタクトガラス32上より1枚目の原稿を取り除き、2枚目の原稿を載置して再び圧板33を閉じる。圧板33が閉じられたことを図示しないセンサが検知し、コンタクトガラス32上に原稿があることを他の図示しないセンサが検知すると、1枚目の表面印刷用と同様に裏面印刷用の2枚目の原稿の読取動作が行われる。読み取られた原稿画像に係る情報は画像メモリ135内に2枚目の裏面製版画像形成用でもある裏面印刷用の画像データ信号として格納される。
なお、本実施形態において、片面印刷モード時および両面印刷モード時における原稿画像の読取動作はユーザが圧板33を開閉してコンタクトガラス32上に読み取られる原稿をセットする構成としたが、ADF38(自動原稿給送装置)を用いて自動的に原稿を原稿載置台39よりコンタクトガラス32上の読取部に搬送する構成、あるいは図示しない外部装置から画像データを取り込む構成としてもよい。また、両面印刷モード時において1枚の原稿を反転させて搬送し、その表面および裏面から2枚分の画像データを取得する構成としてもよい。
外部装置から画像データを取り込む構成としては、例えば両面印刷装置1とパーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)等とを信号線およびパソコンコントローラ等を介して接続して、パソコン等上で作成・出力されたデジタル画像データを取り込む例が挙げられる。
排版動作および画像読取動作と一部並行して、製版部3では製版動作が行われる。プラテンローラ21、テンションローラ対25、反転ローラ対26がそれぞれ回転駆動されてマスタロール11aよりマスタ11が引き出される。このときマスタストック部24に配設されている図示しない可動マスタガイド板は搬送位置に位置決めされている。マスタ11が引き出されてその画像形成領域がサーマルヘッド22の発熱素子と対応する位置に達すると、画像メモリ135内に格納されている表面印刷用の画像データ信号が画像処理を施された後に呼び出され、上記サーマルヘッド駆動回路がサーマルヘッド22の各発熱素子を選択的に発熱させることにより、図3および図8に示すようにマスタ11の熱可塑性樹脂フィルム面に表面製版画像11Aaが形成される。マスタ11は製版されつつ搬送されその先端部が反転ローラ対26に挟持されると、図示しない可動マスタガイド板が退避位置に移動されると共に反転ローラ対26の回転が停止される。
反転ローラ対26の回転停止後もプラテンローラ21およびテンションローラ対25は回転を継続しており、サーマルヘッド22によって製版された製版済みのマスタ11Aはマスタストック部24内に貯容される。反転ローラ対26の停止時において、マスタストック部24に設けられた図示しない吸引ファンが作動されており、製版済みのマスタ11Aは図示しない吸引ファンに吸引されることによってマスタストック部24内に整然と貯容されていく。
上述の製版動作中、排版動作が完了して両面印刷装置1が給版待機状態となると、反転ローラ対26が回転を開始してマスタストック部24内に貯容されている製版済みのマスタ11Aが開放されているクランパ14Aに向けて搬送される。そして、製版済みのマスタ11Aの先端部がクランパ14Aにより挟持可能な所定位置まで搬送されたと、製版駆動手段124におけるプラテンローラ21等を回転駆動するステッピングモータのステップ数から制御手段129によって判断されると、図示しない開閉手段が作動してクランパ14Aが閉じられ、製版済みのマスタ11Aはその先端部を印刷ドラム12の外周面上に保持される。
その後、印刷ドラム12が図1において時計回り方向に間欠的に回転駆動され、製版済みのマスタ11Aの印刷ドラム12への巻装動作が行われる。このとき反転ローラ対26は回転を停止しており、駆動ローラ26aは内部に設けられた図示しないワンウェイクラッチによって製版済みのマスタ11Aの引き出しに伴い連れ回りする。そして、画像メモリ135からの画像データ信号が途絶えるとサーマルヘッド22の作動が停止し、1版分の製版済みのマスタ11Aが製版搬送されるとプラテンローラ21、テンションローラ対25、反転ローラ対26の回転がそれぞれ停止されると共に切断手段23が作動して製版済みのマスタ11Aの後端が切断される。切断された製版済みのマスタ11Aは印刷ドラム12の回転によって製版部3より引き出され、印刷ドラム12のクランパ14Aがほぼ左横に位置するまで回転して停止することで、マスタ11に表面製版画像11Aaを形成しこれを印刷ドラム12の外周面・表面領域に巻装する製版動作および給版動作が終了する。
次の製版済みのマスタ11Bの先端がクランパ14Bに向けて搬送されるまでに、印刷ドラム12は回転して、クランパ14Bが右斜め上方に位置する所定の給版待機位置まで回転して停止し、図示しない開閉手段が作動してクランパ14Bが開放され、両面印刷装置1は給版待機状態となる。
一方、製版済みのマスタ11Aの後端が切断された後、直ちに画像メモリ135内に格納されている裏面印刷用の画像データ信号が画像処理を施された後に呼び出され、製版部3では裏面製版画像に対応した製版動作が表面製版画像に対応した製版動作と同様に行われ、図3および図8に示すようにマスタ11の熱可塑性樹脂フィルム面に裏面製版画像11Baが形成される。以下、製版済みのマスタ11Aのときと同様に製版済みのマスタ11Bは、製版されつつ搬送され、さらに反転ローラ対26が回転を開始してマスタストック部24内に貯容されている製版済みのマスタ11Bが開放されているクランパ14Bに向けて搬送され、製版済みのマスタ11Aのときと同様に図示しない開閉手段が作動してクランパ14Bが閉じられ、製版済みのマスタ11Bはその先端部を印刷ドラム12の外周面上に保持され、最終的に印刷ドラム12のクランパ14Bがほぼ左横に位置するまで回転して停止することで、マスタ11に裏面製版画像11Baを形成しこれを印刷ドラム12の外周面・表面領域に巻装する製版動作および給版動作が完了する。
上述したように給版動作中においては、係止手段180のソレノイド181はオフされたままであり、印刷ドラム12の外周面からプレスローラ13が非印刷位置を占めて保持されている。
印刷ドラム12がホームポジションで停止した後、図1中矢印方向(時計回り方向)へ回転を始める。この印刷ドラム12の回転と同期して、ピックアップ給紙コロ51、分離コロ52、各駆動ローラ43,59a、各吸引ファン46,61がそれぞれ駆動される。すなわち、ピックアップ給紙コロ51により給紙台50上から1枚目の用紙Pが引き出され、分離コロ52と分離パッド53との協働作用により1枚ずつに分離され、レジストローラ対54へ向けて送られる。用紙Pは、レジストローラ対54で一旦停止されて斜めずれ(スキュー)等を修正される。
一方、クランパ14Aが切換部材10と対応する位置を通過するとソレノイド123が作動して切換部材10が第2の位置に位置決めされ、その後、印刷ドラム12上に巻装された製版済みのマスタ11Aの印刷ドラム12回転方向における表面製版画像11Aaの画像領域先端部がプレスローラ13と対応する位置に到達する所定のタイミングでレジストローラ対54(図1において下側のローラ)が回転駆動されることで、引き出された1枚目の用紙Pは印刷ドラム12とプレスローラ13との間に向けて給送される。
こうして1枚目の用紙Pの先端が印刷ドラム12とプレスローラ13との間に向けて給送されたことが、上記用紙センサによって制御手段129の上記タイマで計時される所定の時間内に検知されると、制御手段129からの指令により係止手段180が作動する。これにより、図6に示したプレスローラ13の非印刷位置での保持状態が解除される。
なお、ピックアップ給紙コロ51および分離コロ52の回転は、専用のステッピングモータなどの駆動手段で回転駆動してもよいし、印刷ドラム12の駆動手段であるメインモータからの駆動力を扇形カムや電磁クラッチを用いて受けるようにしてもよい。
上記所定のタイミングにおいて、カムフォロア141と当接可能である位置に移動されている圧解除カム143bはその大径部をカムフォロア141から離脱させ、プレスローラ13が印圧ばね142の付勢力によってその周面を印刷ドラム12の外周面に圧接させる。これにより、印刷ドラム12の外周面とプレスローラ13の外周面との間に印刷ニップ部が形成されることとなり、プレスローラ13と1枚目の用紙Pと製版済みのマスタ11の表面製版画像11Aa形成部と印刷ドラム12とが圧接し、インキローラ16によって印刷ドラム12の内周面に供給されたインキが、印刷ドラム12の開口部より滲出し、印刷ドラム12に巻着された図示しない版胴および図示しないメッシュスクリーン、および製版済みのマスタ11の多孔性支持体に充填された後に、表面製版画像11Aaの穿孔部を介して用紙Pに転写され、製版済みのマスタ11Aのうちの表面製版画像11Aaに対応した画像形成・印刷が行われて、表面画像が用紙Pに形成される。
このとき、印圧範囲可変手段155では「印刷最初の1枚目用の圧解除カム143b」に切り換えられており、印圧範囲は図7および図8に示した印圧範囲パターンIが選択されているので、裏面製版画像11Baに対応した部分は画像形成されないし、プレスローラ13の外周表面がインキで汚れることもない。
表面製版画像11Aaに対応した表面画像をその表面に印刷された表面印刷済みの用紙PAは、切換部材10の先端によってその先端部から印刷ドラム12外周面上の製版済みのマスタ11Aから剥離されつつ、第2の位置を占めた切換部材10によって再給紙部9へと案内される。切換部材10によって下方へと導かれた表面印刷済みの用紙PAは、上向きに切り換わっている切換部材10により、図の左下方向に案内され、再給紙部9の再給紙トレイ8に向かって排出される。
すれ違いガイド板41は図示しない駆動手段としてのステッピングモータ等を備えた駆動装置によって表面印刷済み用紙PAの排出に合わせて高速で矢印d方向に往復移動し、表面印刷済み用紙PAの先端部をクランプして案内するようになっている。
印刷部2で表面製版画像11Aaを印刷された表面印刷済み用紙PAは、その先端部をすれ違いガイド板41に設けられたクランパ40で挟持されて、すれ違いガイド板41の左下方向への移動によって、既に再給紙搬送装置42上にある表面印刷済み用紙PBの上面との接触が防止された状態で再給紙トレイ8上に案内・搬送される。
再給紙トレイ8上に搬送された表面印刷済みの用紙PBは、吸引ファン46の吸引力によって無端ベルト45に保持されつつ図1中矢印(右)方向に搬送され、その先端(表面製版画像11Aaに対応した印刷時における後端)をストッパ48に突き当たり停止させ位置決めされた状態で待機させる。このとき、吸引ファン46の吸引力は上記したように比較的弱いので過大な搬送力による用紙座屈や撓みを発生させることなく、表面印刷済みの用紙PBと無端ベルト45との間で滑りが発生して、表面印刷済みの用紙PBはその先端をストッパ48に当接させた状態で停留・待機される。
なお、表面印刷済みの用紙PBの先端がストッパ48に当接したときにこれを検知する図示しないセンサを設け、この図示しないセンサが表面印刷済みの用紙PBの先端を検知したときに駆動ローラ43および吸引ファン46の作動を停止させる構成としてもよい。図1中の表面印刷済みの用紙PBは、その先端がストッパ48に突き当たっている状態を示している。
表面印刷済みの用紙PBが再給紙トレイ8上に案内されている間も印刷ドラム12は回転を継続しており、プレスローラ13は印刷ドラム12の表面領域12Aとの接触を終えると圧解除カム143bの大径部がカムフォロア141に当接することで非印刷位置を占める。この圧解除カム143bの働きにより、用紙Pが存在しない状態で印刷ドラム12の裏面領域12Bとプレスローラ13とが圧接することがなく、上述したようにプレスローラ13の外周表面へのインキの転移を防止できる。
ここで、係止手段180が作動してプレスローラ13を非印刷位置で保持した後、印刷ドラム12は給紙・印刷動作を休んで低速で回転し、その間にタイミングを合わせて印圧範囲可変手段155が作動して、「印刷最初の1枚目用の圧解除カム143b」から「連続的両面印刷時用の圧解除カム143a」に切り換える動作が行われる。具体的には、圧解除カム143bのR1の部分を利用してモータ153の回転駆動によってスライド部材151を高速で圧解除カム143aがカムフォロア141と対向するように移動させてしまう。
一方、再給紙トレイ8上で停留・待機している1枚目の表面印刷済みの用紙PBが、後述するように給紙部4から給紙される2枚目の用紙Pの後端に続けて上記印刷ニップ部に送り込まれる所定のタイミングで、再給紙コロ47をプレスローラ13に向けて上昇・揺動させる図示しないソレノイドが作動されることにより、再給紙トレイ8上の1枚目の表面印刷済みの用紙PBがプレスローラ13の回転力によって上記印刷ニップ部へと搬送される。
再給紙コロ47の下流から印刷ドラム12とプレスローラ13とが圧接することにより形成されるニップ手前までの範囲にかけては、表面印刷済み用紙PBはガイド部材49によって案内される。表面印刷済み用紙PBは、プレスローラ13とガイド部材49間の上記所定の微細な隙間を、プレスローラ13に密着した状態で搬送され、印刷ドラム12とプレスローラ13のニップ部まで送り込まれる。こうして再給紙されて印刷部2のニップ部に入ってきた表面印刷済み用紙PBは反転されており、先ほどの表面印刷済み面が下面に、未印刷面が上面になっている。今度はその上面、すなわち未印刷面に裏面製版画像11Baを、製版済みのマスタ11Bによって印刷する。こうして両面印刷が行われることになる。
両面印刷が行われた両面印刷済みの用紙PCは、今度は下向きに切り換わっている切換部材10により図において左方向にほぼ水平に案内され、排紙搬送ユニット56により、排紙トレイ57に向けて図において左方向へ搬送され、エンドフェンスおよび一対のサイドフェンスにより排紙揃えがされつつ排出される。そして排紙トレイ57上に整然と順次積載される。
説明が前後するが、1枚目の表面印刷済みの用紙PBは2枚目の用紙Pの後端が上記印刷ニップ部を抜けきった後、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Aの後端とクランパ14Bとがプレスローラ13と対向する位置を通過して印刷ドラム12の裏面領域がプレスローラ13と対向するタイミングで印刷ドラム12とプレスローラ13との上記印刷ニップ部に送られる。
この時、印圧範囲は「連続的両面印刷時用の圧解除カム143a」によってプレスローラ13による印圧範囲パターンIIIが選択設定されているので、所定のタイミングにおいて、カムフォロア141と当接可能である位置に移動されている圧解除カム143aはその大径部をカムフォロア141から離脱させ、プレスローラ13が印圧ばね142の付勢力によってその周面を印刷ドラム12の外周面に圧接させることにより、印刷ドラム12の外周面とプレスローラ13の外周面との間に印刷ニップ部が形成されることとなる。
そして、プレスローラ13が図8に示すように2枚目の用紙Pを、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Aにおける表面製版画像11Aaと2枚目の用紙Pとを押し付けた後、クランパ14Bの突出部分を避けるように図7に示した圧解除カム143aの大径部であるR2部分がカムフォロア141と係合することにより、プレスローラ13が非印刷位置を占める。次いで、2枚目の用紙Pの後端に連続して搬送されている表裏反転された1枚目の表面印刷済みの用紙PBを、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Bにおける裏面製版画像11Baに押し付けることにより、2枚目の用紙P2には表面製版画像11Aaに対応した画像形成・印刷が行われ、1枚目の表面印刷済みの用紙PBの表面(未印刷面である上面であり、反転される前の裏面に相当)には裏面製版画像11Baに対応した画像形成・印刷が行われる。
説明が前後するが、2枚目の用紙Pの給紙動作は以下のように行われる。すなわち、ピックアップ給紙コロ51および分離コロ52が駆動され、給紙台50上から通常両面印刷用の2枚目の用紙Pが引き出されてその先端をレジストローラ対54のニップ部に突き当て停止される。そして、1枚目の用紙P1と同様のタイミングで駆動ローラ71aが回転駆動され、引き出された用紙P2は印刷ドラム12とプレスローラ13との間に向けて給送される。切換部材10はクランパ14Aとの衝突を回避すべく第1の位置に位置決めされた後、クランパ14Aの通過後に再び第2の位置に位置決めされる。
こうして2枚目の用紙Pの先端が印刷ドラム12とプレスローラ13との間に向けて給送されたことが、上記用紙センサによって制御手段129の上記タイマで計時される所定の時間内に検知されると、制御手段129からの指令により係止手段180が作動する。これにより、図2に示したプレスローラ13の非印刷位置での保持状態が解除される。
2枚目の用紙Pは上述した詳細動作を経て表面製版画像11Aaに対応した画像形成・印刷が行われた後、第2の位置を占めた切換部材10によって印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Aから剥離案内されて再給紙トレイ8上に搬送される。
上述の動作中、印刷ドラム12のクランパ14Bがプレスローラ13と対向する位置を占める直前にソレノイド123が作動されることにより、切換部材10が第2の位置から第1の位置に変位される。これにより、切換部材10によって案内されていた2枚目の用紙Pは、切換部材10の下面とプレスローラ13の外周周面との間の僅かな隙間を通って、その先端部が上述したクランパ40によりクランプされつつ、すれ違いガイド板41によって搬送され、再給紙トレイ8上に案内され、この用紙Pの後端に続いて搬送された1枚目の両面印刷済みの用紙PCの先端は、切換部材10の上面に沿って排紙搬送ユニット56へと案内される。1枚目の両面印刷済みの用紙PCは、剥離爪55によって製版済みのマスタ11Bより剥離された後にベルト式の吸引搬送装置である排紙搬送ユニット56によって搬送され、排紙トレイ57上に排出される。
以下、給紙部4から給紙される3枚目の用紙Pも4枚目の用紙Pないしは(N―1)枚目の用紙P(N−1)についても、上述したと同様の両面印刷動作が継続して行われる。
テンキー109で設定された印刷枚数である所定枚数N枚の最後のN枚目の用紙PNが給紙部4から給送され、その表面に表面製版画像11Aaに対応した表面画像を印刷されたあと、その先端部がクランパ40によりクランプされつつ、すれ違いガイド板41によって搬送され、再給紙トレイ8上に案内搬送される。一方、再給紙トレイ8上で待機している(N−1)枚目の表面印刷済みの用紙PB(N−1)が、上述したと同様に上記印刷ニップ部に向けて反転・再給紙されて、その表面に裏面製版画像11Baに対応した裏面画像を印刷されて両面印刷された後、排紙トレイ57上に排出される。この直後、係止手段180が作動されてプレスローラ13が非印刷位置で保持される。これと同時的に、印刷ドラム12は給紙・印刷動作を休止すると共に、再給紙トレイ8からの再給紙・搬送も休んで低速で回転し、その間にタイミングを合わせて印圧範囲可変手段155が作動して、「連続的両面印刷時用の圧解除カム143a」から「印刷最後の1枚目用の圧解除カム143c」に切り換える動作が行われる。具体的には、圧解除カム143aのR2の部分を利用してモータ153の回転駆動によってスライド部材151を高速で圧解除カム143cがカムフォロア141と対向するように移動させてしまう。このとき、切換部材10は第1の位置を占めている。
そして、製版済みのマスタ11における裏面製版画像11Baの画像領域先端部がプレスローラ13と対応する位置に到達するよりも早いタイミングでカムフォロア141と当接可能である位置に移動された圧解除カム143cはその大径部であるR2部分をカムフォロア141から離脱させ、小径部であるR3部分をカムフォロア141と対向・非接触させることで、プレスローラ13が印圧ばね142の付勢力によってその周面を印刷ドラム12の外周面に圧接させる。その後、製版済みのマスタ11における裏面製版画像11Baの画像領域先端部がプレスローラ13と対応する位置に到達するよりもやや早いタイミングで再給紙コロ47を駆動する図示しないソレノイドが作動されることにより、再給紙コロ47が離間位置から圧接位置に揺動され、先端をストッパ48に当接させた状態で停留されていた印刷最後の表面印刷済みの用紙PBが印刷ドラム12と当接して回転しているプレスローラ13の外周周面に当接される。
印刷最後の表面印刷済みの用紙PBは1枚目の用紙Pと同様のタイミングで印刷ドラム12とプレスローラ13との上記印刷ニップ部に送られ、その表面(未印刷面)に裏面製版画像11Baに対応した裏面画像を印刷される。表面画像および裏面画像を形成された両面印刷済み用紙PCは切換部材10の上面に沿って排紙搬送ユニット56へと案内され、剥離爪55によって製版済みのマスタ11より剥離された後に排紙搬送ユニット56によって搬送され、排紙トレイ57上に排出される。その後、プレスローラ13は印刷ドラム12の裏面領域12Bとの接触を終えると圧解除カム143cの大径部であるR4部分がカムフォロア141に当接することで非印刷位置を占める。
印圧範囲は、上記したように印刷最後の1枚目用の圧解除カム143cに切り換えられていて、印圧範囲パターンIIが選択されているので、用紙Pが存在しない状態で印刷ドラム12の表面領域12Aとプレスローラ13とが圧接することがなく、表面製版画像11Aaに対応した表面画像は形成されないし、プレスローラ13の外周表面がインキで汚れてしまうこともない。このとき、係止手段180が作動してプレスローラ13が非印刷位置で保持され、その後に印刷ドラム12がクランパ14Aが真下となるホームポジションで停止して、両面印刷装置1は所定枚数の1つのジョブ印刷動作を終えて再び印刷待機状態となる。
次に、製版給版後に先ず版付け印刷が行われて、そこで一旦動作を停止して画像確認を行う場合や、1枚だけの試し刷り印刷を行う場合には、上述した通常両面印刷動作と若干異なる動作・制御が行われるが、これは特許文献3の段落「0159」〜「0166」に記載されている内容と本実施形態例の上述した内容とから当業者であれば容易に理解して実施できるため、その説明を省略する。
以上説明したとおり、本実施形態における2つのクランパ14A,14Bを備えた印刷ドラム12等を具備したドラムユニット19と、印圧範囲可変手段155等とを制御することによって、特許文献3等と同様な1パスの両面印刷動作を行、両面印刷物を得ることができた。本実施形態においては、上述の構成によって本発明の課題を解決する特有の動作が行える。
すなわち、製版済みのマスタを外周に巻装する印刷ドラム12に、表面製版画像11Aa(例えば第1の製版画像)を形成された製版済みのマスタ11Aの先端部をクランプするクランパ14A(第1のマスタ保持手段)の他に裏面製版画像11Ba(例えば第2の製版画像)を形成された製版済みのマスタ11Bの先端部をクランプするクランパ14B(第2のマスタ保持手段)の計2つを配設する機構等を採用することにより、印刷ドラム12に巻装する製版済みのマスタ11A,11Bを表面印刷用と裏面印刷用との2枚に分割・分離して各クランパ14A,14Bにクランプ・固定可能に構成することで、両面印刷で2回目の製版時に前回(1回目)の印刷に使用していた版のうち片面の版である第1および第2の製版済みのマスタ11Aおよび11Bのうちの何れか一方のみを取り替えて製版・印刷を行えるようにし、もってマスタ11の消費を必要最小限に抑制してマスタ11の無駄遣いをすることのない両面印刷装置を実現し提供することができるものである。以下、その一例を説明する。
両面印刷装置1を使用して両面印刷を行う場合に、2回目の製版時に表面製版画像11Aaおよび裏面製版画像11Baのうち片面のみの製版画像を変更したいという場合を考える。例えば、学校などの文教施設で各学級に印刷物が必要な場合に、印刷物の表面(表面製版画像11Aaに対応した印刷画像)が学年全体で使用する共通の印刷物、印刷物の裏面(裏面製版画像11Baに対応した印刷画像)は各学級のみで使用する上記共通の印刷物とは異なった印刷物という両面印刷された資料が必要であるとき、全学級共通の表面の印刷部分は同じ1つの版である製版済みのマスタ11Aだけで印刷を行い、裏面の印刷部分だけを各学級で使用する印刷物に対応した製版済みのマスタ11Bに変更をして、印刷作業を行えることが、印刷時間も短くできて、製版済みのマスタも効率よく活用でき、マスタの無駄遣いをなくせて望ましい両面印刷環境である。
そこで、2回目の製版時において、例えば裏面の印刷部分だけを各学級で使用する印刷物に対応した別の製版済みのマスタ11Bに変更するために、図11において、「裏面のみ」の選択画面を選択するために、ユーザは選択設定キー120cを押下すると、「裏面のみ」の選択画面が白黒反転表示されて本実施形態に特有の「裏面版替モード」が実行可能となる。
すなわち、裏面版替モードが設定されると、上述した両面印刷動作のうちで、先ず、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Bのみが排版される。この排版動作の詳細は上述したとおりに実行されるのでその説明を省略する。製版済みのマスタ11Bのみが剥離・排版される動作と並行して、排版された使用済みのマスタ11Bの代わりに、各学級で使用する印刷物に対応した別の製版済みのマスタ11Bを作製するために、それに対応した原稿の読取(あるいはパソコン等からの画像データの取り込み)動作が上述したと同様に実行され、その画像データが画像メモリ135に一時的に記憶される。次いで、画像メモリ135からその画像データを呼び出しながらの製版動作が上述したと同様に実行されることで、各学級で使用する印刷物に対応した別の製版済みのマスタ11Bが作製され、その給版動作が上述したと同様に実行され、具体的には印刷ドラム12上のクランパ14Bによって別の製版済みのマスタ11Bの先端部がクランプされて、印刷ドラム12の回転によって別の製版済みのマスタ11Bが印刷ドラム12の裏面領域に巻装されることとなる。以降、上述したと同様の両面印刷動作が設定された印刷枚数分行われて、所望する上述の両面印刷物を得ることができる。
上述とは反対の場合には、図11において、「表面のみ」の選択画面を選択するために、ユーザは選択設定キー120bを押下すると、「表面のみ」の選択画面が白黒反転表示されて本実施形態に特有の「表面版替モード」が実行可能となり、裏面版替モード実行時と同様にして、最終的には印刷ドラム12上のクランパ14Aによって別の製版済みのマスタ11Aの先端部がクランプされて、印刷ドラム12の回転によって別の製版済みのマスタ11Aが印刷ドラム12の表面領域に巻装され、以降、上述したと同様の両面印刷動作が設定された印刷枚数分行われて、所望する上述の両面印刷物を得ることができる。
また、図11において、「両面」の選択画面を選択するために、ユーザは選択設定キー120aを押下すると、「両面」の選択画面が白黒反転表示されて、「両面版替モード」が実行可能となり、2回目の排版動作および製版給版動作が上述した1回目の通常の両面印刷動作と同様に実行される。
従って、本実施形態によれば、上述した効果の欄等に述べた効果を奏するものである。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、第1の実施形態の両面印刷装置1と比較して、両面印刷物よりも大サイズの片面印刷物を得ることが可能な片面印刷動作を実行するための構成、すなわちドラムユニット519を除去すると共に、操作パネル90から片面印刷キー118およびLED118aを除去し、かつ、印圧範囲可変手段155から印圧範囲パターンIVに係る圧解除カム143dを除去して、本発明の両面印刷動作、2回目以降の排版・製版に係る両面版替モード、表面版替モードおよび裏面版替モードを実行可能になっている点が主に相違する(請求項1参照)。これらの詳細は、当業者であれば上述した技術内容によって十分理解して実施できるからこれ以上の説明を省略する。
第2の実施形態においても、後述する第1の実施形態の変形例1〜4等を適用してその効果を奏することは無論である。
(変形例1)
主として図12〜図15を参照して、第1の実施形態の変形例1を説明する。この変形例1は、第1の実施形態の両面印刷装置1と比較して、図14および図15に示すように、製版済みのマスタ11Aおよび製版済みのマスタ11Bを印刷ドラム12に巻装するとき、製版済みのマスタ11Aの位置に対して、製版済みのマスタ11Bの位置を製版画像の主走査方向である用紙幅方向Y(右側Ya,左側Yb)に相対的に移動させる主走査方向画像位置移動手段としての、印刷ドラム12をその軸方向に移動調整するドラム移動手段という構成を付加した両面印刷装置1を用いる点が主に相違する。
前記ドラム移動手段の具体例としては、例えば特開平9−104159号公報の図1〜図4、図5または図6に示されているものが、同公報の段落「0005」〜「0018」に記載されている課題および段落「0100」〜「0101」に記載されている効果を奏する点から好ましく採用される。この効果をそれ程望まなくても良いのであれば、ドラムユニット全体、あるいは版胴や印刷ドラムの全体を左右の軸線方向に移動したりするものであってもよい。
具体的には、図14において、図10の操作パネル103に配設されている例えば下キー214bを1回押すごとに、製版済みのマスタ11B自体に対して、製版済みのマスタ11A自体を印刷ドラム12ごと用紙幅送方向右側Yaに0.5mmずつ移動させることで、図15に示すように、最終的に、製版済みのマスタ11B自体を用紙幅送方向左側Ybに距離Gだけずらした状態で印刷ドラム12に巻装することができる。これと反対に、下キー214bを1回押すごとに、製版済みのマスタ11B自体に対して、製版済みのマスタ11A自体を印刷ドラム12ごと用紙幅送方向左側Ybに0.5mmずつ移動させることで、最終的に製版済みのマスタ11B自体を用紙幅送方向右側Yaに距離Gだけずらした状態で印刷ドラム12に巻装することができる。こうして、第1の実施形態で説明した表面印刷モードや裏面印刷モード実行時の動作を活用して、製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baに対して、製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaの相対的な位置を調整することができ、最終的に、製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baによる裏面印刷画像に対して、製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaによる表面印刷画像の用紙幅方向Yの相対的な位置を調整することができることとなる。
ドラム移動手段に代えて、図13等に示した画像メモリ135から表面印刷用および裏面印刷用の画像データを読み出す際の制御手段129による読み出し制御により、マスタ11に形成される表面製版画像11Aaや裏面製版画像11Baの主走査方向の位置を調整する主走査方向画像データ位置調整手段によるものであってもよい。
ここで、画像メモリ135から表面印刷用および裏面印刷用の画像データを読み出す際の読み出し制御とは、例えばデジタルカメラの技術分野等で多用されている技術を意味する。具体的には、画像メモリ135に記憶された画像データの読み出すアドレスを変更することで、読み出す画像データの位置調整を可能とする制御を指している。
具体的には、画像メモリ135から表面印刷用および裏面印刷用の画像データを読み出す際の制御手段129による読み出し制御によって、図14において、図10の操作パネル103に配設されている例えば下キー214bを1回押すごとに、製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baに対して、製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaを用紙幅送方向右側Yaに0.5mmずつ移動させることで、図15に示すように、最終的に、製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baを用紙幅送方向左側Ybに距離Gだけずらした状態で印刷ドラム12に巻装することができる。これと反対に、下キー214bを1回押すごとに、製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baに対して、製版済みのマスタ11Aの表面製版画像11Aaを用紙幅送方向左側Ybに0.5mmずつ移動させることで、最終的に製版済みのマスタ11Bの裏面製版画像11Baを用紙幅送方向右側Yaに距離Gだけずらした状態で印刷ドラム12に巻装することができる。
従って、本変形例によれば、上述の効果の欄に記載した効果を奏するものである。
(変形例2)
主として図16を参照して、第1の実施形態の変形例2を説明する。この変形例2は、第1の実施形態の両面印刷装置1と比較して、図16に示すように、図13等に示した画像メモリ135から表面印刷用および裏面印刷用の画像データを読み出す際の制御手段129による読み出し制御により、マスタ11に形成される表面製版画像11Aaや裏面製版画像11Baの副走査方向の位置を調整する副走査方向画像データ位置調整手段という構成を付加した両面印刷装置1を用いる点が主に相違する。
具体的には、図16において、例えば左キー214dを1回押すごとに、製版済みのマスタ11Bの裏面画像11Baを用紙搬送方向Xの下流側、すなわち用紙Pの天方向へ0.5mmずつ移動させることで、最終的に製版済みのマスタ11Bの裏面画像11Baを用紙搬送方向Xの下流側に距離Jだけずらした状態で印刷ドラム12に巻装することができる。4方向キー114も、上述したと同様にその表面画像を移動させることができるようになっている。
従って、本変形例によれば、上述の効果の欄に記載した効果を奏するものである。
(変形例3)
図13等を参照して、第1の実施形態の変形例3を説明する。この変形例3は、第1の実施形態の両面印刷装置1と比較して、図3において、表面印刷用および裏面印刷用の画像データに基づいて表面製版画像11Aaおよび裏面製版画像11Baがそれぞれマスタ11に製版・形成される前に、表面製版画像11Aaおよび裏面製版画像11Baが用紙Pの表裏面に印刷されたときと同様の両面印刷画像を出力可能であり、かつ、両面印刷画像の表裏方向および両面印刷画像位置の少なくとも一つを確認可能な画像出力手段としての図13に括弧を付して示す両面機能つきプリンタ176を両面印刷装置1と通信可能に接続した点、図10の操作パネル103に括弧を付して示す両面製版前キー135Aを用いる点、および制御手段129に代えた制御手段129Aを用いる点が主に相違する。
両面機能つきプリンタ176は、例えば特開2005−169999号公報の図25に示されていると同様のものであり、本変形例の図13に示すように、両面印刷装置1の装置本体100内に設けられた外部I/F175、プリンタコントローラ174、およびVIDEO I/F173を介して、制御手段129AのCPU130(図12参照)に互いに通信可能に接続されている。両面機能付きプリンタ176は、両面機能付きプリンタ176の全体動作を制御する図示しないプリンタ制御手段を介して、外部I/F175に互いに通信可能に接続されている。プリンタコントローラ174は、制御手段129Aで作った製版用画像データを両面機能付きプリンタ176に出力するためにデータを変換する機能を有する。両面機能付きプリンタ176の具体例としては、例えば株式会社リコー製の両面専用機能を有する「imagio Color 4055」が挙げられるが、これに限定されるものではなく、両面機能付きプリンタであれば周知のもの全てが含まれる。
両面製版前キー135Aは、両面印刷用製版を開始する前に、両面機能付きプリンタ176を後述するように作動させるためのものである。両面製版前キー135Aの内部には、図示しないLEDが内蔵されていて、両面製版前キー135Aを1回押下すると上記LEDが点灯して、両面機能付きプリンタ176を作動させるための起動信号が生成されたことを知らせ、両面製版前キー135Aを2回押下すると上記LEDが消灯して、上記起動信号が消滅したことを知らせるようになっている。
制御手段129Aは、図12に示したと同様に、内部にCPU130、ROM131、RAM132、図示しないタイマおよび図示しない入出力ポートを有するマイクロコンピュータを具備しており、装置本体100の内部に設けられている。上記プリンタ制御手段も、マイクロコンピュータを具備して構成されている。
制御手段129AのCPU130は、第1の実施形態のCPU130(制御手段129)と比較して、両面印刷用製版を開始する前に、すなわち両面製版前キー135Aからの起動信号に基づいて、両面機能付きプリンタ176が用紙の表裏面(両面)に上記両面画像の表裏方向および該画像位置の少なくとも一つを確認可能に上記両面画像を作成するように両面機能付きプリンタ176の上記プリンタ制御手段を制御する制御機能を付加した点が主に相違する。その他の点は第1の実施形態のCPU130(制御手段129)と同様である。
制御手段129AのROM131には、両面印刷装置1全体の動作プログラムが記憶されている他、両面機能付きプリンタ176を作動・制御するためのプログラムも記憶されており、この動作プログラムは制御手段129AのCPU130によって適宜呼び出される。制御手段129AのRAM132は、制御手段129AのCPU130の計算結果を一時的に記憶する機能、操作パネル103上の各種キーおよび各種センサから設定および入力されたデータ信号およびオン・オフ信号を随時記憶する機能等を有している。
本変形例の動作を説明する。両面印刷を行う前において、先ず、ユーザはADF38の原稿載置台39に両面印刷用の原稿を載置・セットしたり、あるいはコンタクトガラス32上に載置・セットしたりした後、図10に示す操作パネル103上の両面製版前キー135Aを押す。これにより、両面製版前キー135Aから後述する動作を自動的に起動するための起動信号が生成されて、これが制御手段129Aに入力されるとともに、両面製版前キー135A内部の上記LEDが点灯することにより、ユーザは両面製版前モード状態であることを確認する。
次いで、両面印刷用の原稿の画像が上述したと同様にして画像読取部7で読み取られ処理され、表面印刷用および裏面印刷用製版を行うためのデジタルの画像データが画像メモリ135に一時的に記憶された後、順次制御手段129Aに送信・入力される。この際、制御手段129Aは両面製版前モード状態であることを認識しており、両面印刷用製版を開始する前に、両面機能付きプリンタ176の上記プリンタ制御手段に一度両面印刷用のデジタルの画像データを送信して、その画像データに応じた両面画像の表裏方向および該画像位置の少なくとも一つを確認可能に両面画像を用紙の両面に作成・出力させるように両面機能付きプリンタ176の制御対象駆動を制御するので、その両面画像が用紙の両面に作成・出力される。ユーザは、用紙の両面に作成・出力された両面画像を見て、適宜その両面画像の表裏方向やその画像位置を確認することができる。
両面画像の表裏方向やその画像位置を確認した結果、両面印刷条件がオーケーと判断した場合に、上述したように両面印刷モードキー117を押した後、両面印刷モード表示ランプ117aの点灯を確認し、さらに上記したように両面製版・印刷条件を各種キーで入力・設定し、最後に製版スタートキー104を押すと、スタート信号が生成されてこれが図25に示す制御手段129Aへ送信されると、制御手段129Aから両面印刷用製版開始の指令が出される。以下の動作は、第1の実施形態と同様に行われるためその説明を省略する。
両面印刷条件がオーケーでないエヌジーの場合には、ADF38の原稿載置台39にセットした両面印刷用の原稿、あるいはコンタクトガラス32上にセットした両面印刷用の原稿の画像の向きや位置などを適宜修正した後、あるいは原稿セットマニュアル等を参照して修正した後、両面印刷動作を行うための上記操作を行うこととなる。
従って、本変形例によれば、両面印刷用製版を開始する前に、ユーザは両面製版前キー135Aを押すだけで、制御手段129Aからの指令の下に両面機能付きプリンタ176によって画像データに応じた両面画像が用紙の両面に自動的に作成・出力されるので、ユーザは用紙の両面に作成・出力された両面画像の表裏方向および該画像位置を確認した後に、両面印刷用製版を行うことにより、両面印刷物の印刷画像の表裏方向や、画像位置、綴じ代の位置の違いなどに直結する両面印刷用製版のミスがなくなるので、製版時のマスタの無駄をなくすことができる。
画像出力手段としては、両面機能付きプリンタ176に限らず、特開2005−169999号公報の図26に示され、段落「0168」〜「0176」に記載されているように、製版部3で両面印刷用製版を開始する前に、両面印刷用製版を行うための画像データに応じた両面画像を縮小表示して表示する表示手段としての、操作パネル103に配置された液晶ディスプレイ(120)と同様の表示装置120を用いて、これを制御するようにしてもよい。
また、特開2005−169999号公報の図26に示され、段落「0177」〜「0183」に記載されているように、製版部3で両面印刷用製版を開始する前に、液晶ディスプレイ120をして縮小表示された両面画像を3次元的に表示できるように3D表示手段としての液晶ディスプレイ(120)と同様の表示装置120を用いて、これを制御するようにしてもよい。
上述したとおり、画像出力手段としての両面機能付きプリンタ176、両面画像を縮小表示して表示する表示手段としての液晶ディスプレイ(120)や3D表示手段としての液晶ディスプレイ(120)と同様の表示装置120により出力された印刷画像の表裏方向および印刷画像位置の少なくとも一つを確認したとき、印刷画像の表裏方向および印刷画像位置の少なくとも一つに係る画像データの調整および編集が可能となっていることが容易に理解できる。
(変形例4)
第1の実施形態の変形例4を説明する。この変形例4は、変形例1と比較して、図13等に示した画像メモリ135から表面印刷用および裏面印刷用の画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタ11に形成される表面製版画像11Aaや裏面製版画像11Baの主走査方向の位置を調整する主走査方向画像データ位置調整手段を付加した点、変形例1の制御手段129に代えた制御手段129Bを用いる点が主に相違する。
制御手段129Bは、変形例1の制御手段129と比較して、変形例1の上記ドラム移動手段による軸方向への移動量が所定量を超えたとき、上記主走査方向画像データ位置調整手段による主走査方向の位置調整に自動的に切り替える機能を付加した点のみが相違する。
従って、本変形例によれば、上述の効果の欄に記載した効果を奏するものである。
(第3の実施形態)
図17〜図21を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、図1〜図12に示した第1の実施形態の両面印刷装置1と比較して、片面印刷動作を実行するための構成であるドラムユニット519を除去すると共に、印圧範囲可変手段155から印圧範囲パターンIVに係る圧解除カム143dを除去し、これらに代えて、図17に示す印刷ドラム612等を備えた第3のドラムユニット619(以下、単に「ドラムユニット619」ともいう)を用いる点、印圧範囲可変手段155に代えて、図21に示す印圧範囲可変手段155Aを用いる点、制御手段129に代えて、図12および図13に示す制御手段129Cを用いる点が主に相違する。
上記相違点の構成を除き、第3の実施形態は、第1の実施形態と同様の構成である。
図1を借りて説明すると、印刷部2には、ドラムユニット19(第1のドラムユニット19)または図17に示す印刷ドラム612等を具備してユニット化されたドラムユニット619が選択的に装着可能になっている。
ドラムユニット619は、印刷ドラム612と、上記駆動力伝達手段と、インキ供給手段等を含めて一体化されて、装置本体100に対して着脱自在に構成されている。ドラムユニット619を装置本体100に対して着脱自在とする着脱手段は、第1の実施形態と同様である。
印刷ドラム612は、特許文献2の図1等に示されている版胴(12)および特許文献3の図1等に示されている印刷ドラム(12)と実質的に同一の構成である。すなわち、図17および図18に示すように、印刷ドラム612は、両面印刷用の製版済みのマスタ11D(以下、「製版済みのマスタ11D」ともいう)の先端部をクランプ・保持固定する単一のマスタ保持手段としてのクランプ部材614A(以下、「クランパ614」と言い替える)を備え、製版済みのマスタ11Dを外周面(版胴外周面)に巻装する。印刷ドラム612は、ドラムユニット619が装置本体100に装着・セットされた際、支軸615を介して装置本体100に回転自在に支持されるようになっている。
印刷ドラム612は、特許文献2および3等と同様に、両面印刷動作を実行可能であって、かつ、両面印刷物よりも大サイズの片面印刷物を得ることが可能な片面印刷動作も実行可能な周知の構成を有している。例えば、ドラムユニット619の印刷ドラム612とドラムユニット19の印刷ドラム12との大きさ(外径)は、同じ大きさに設定されており、それぞれ両面印刷動作を行うときには、最大印刷サイズはおおよそA4サイズとなる。ドラムユニット619の印刷ドラム612を用いて片面印刷動作を行うときには、最大印刷サイズはおおよそA3サイズとなる。
クランパ614は、印刷ドラム612のインキ不通過部(非開孔部)に所定角度回動自在に支持された軸614aにその基端部が固着され、自由端部が上記インキ不通過部に設けられたステージ614bに対して開閉自在に揺動変位するように構成されている。クランパ614の細部構成は、第1の実施形態における印刷ドラム12の各クランパ14A,14Bと同様のものが用いられていて、第1の実施形態と同様の装置本体100に配設された図示しない開閉手段によって開閉される。
図18に示すように、製版済みのマスタ11Dには、画像情報に基づいて製版部3によりマスタ11が穿孔製版されることにより、表面印刷用の第1の製版画像11Da(以下、「表面製版画像11Da」と呼ぶ)と裏面印刷用の第2の製版画像11Db(以下、「裏面製版画像11Db」と呼ぶ)とが印刷ドラム612の図中矢印回転方向に沿って2面並んで形成されている。このとき、表面製版画像11Daと裏面製版画像11Dbとの間には、図18に示すように所定の空白部S(未製版領域)が設けられるように各製版画像11Da,11Dbが製版される。この所定の空白部Sは、製版済みのマスタ11Dが印刷ドラム612の外周面上に巻装されたときに、図17に示す中間領域(インキ通過部、開口部)と対応する位置に設けられる。
ドラムユニット619が装置本体100側の所定の装着部に装着・セットされたときには、図12に示す印刷ドラム駆動手段121によって、第1の実施形態と同様の前記駆動力伝達手段を介して図中矢印方向に回転駆動される。
上述したマスタ11上の製版画像の元となるデジタル画像データは、第1の実施形態と同様にして、図13に示した画像メモリ135に一度格納された後、製版部3に送られマスタ11への穿孔製版が行われる。
印刷ドラム612の内部には、第1の実施形態の印刷ドラム12内に配設されていると同様のインキ供給手段が設けられている。
第3の実施形態における両面印刷装置1は、特許文献1〜5と同様に、単一の印刷ドラム612、単一のインキ供給手段および単一のプレスローラ13を用いて、両面印刷を連続的に行うことが可能に構成されている。
印刷ドラム612を構成する図示しないフランジの外面には、第1の実施形態と同様にドグ627が取り付けられている。装置本体100に取り付けられたホームポジションセンサ28は、クランパ614がプレスローラ13と対向する位置であるホームポジションを印刷ドラム612が占めたときにドグ67を検知して図12に示した制御手段129Cにその検知信号を送信する。
装置本体100側には、装置本体100に装着されたドラムユニットがドラムユニット19または619の何れであるかを検知するドラムユニット検知手段としての図12にのみ示すユニット識別センサ74が配設されている。
本実施形態の図21に示す印圧範囲可変手段155Aは、図9に示した第1の実施形態の印圧範囲可変手段155と比較して、4つの圧解除カム143a〜143dからなる圧解除カム組体143に代えて、圧解除カム143dを除去すると共に図19および図21に示すように6つの圧解除カム143a〜143c,143e〜143gからなる圧解除カム組体143Aを用いる点、圧解除カム組体143Aの変更に伴いカム軸144の図において左右方向へのスライド量の増加に対応してカム軸144の長さを長く変更した点、伝達ギヤ147の歯幅を広くした点、スライド部材151の長さを長く変更した点が主に相違する。
各カムフォロア141の左方近傍には、図19に示すように、上記の6つの圧解除カム143a〜143c,143e〜143g(多段カム)からなる圧解除カム組体143Aが配設されている。圧解除カム143a〜143cは、第1の実施形態で詳述したようにドラムユニット19を装着して両面印刷動作時に使用されるものであるため、その説明を省略する。
圧解除カム143e〜143gは、本実施形態においてドラムユニット619を装着して両面印刷動作時や片面印刷動作時に使用されるものである。
この実施形態例では、各圧解除カム143a,143b,143c,143e,143f,143gの山の部分、すなわち各々のカム143a,143b,143c,143e,143f,143gの何れか一つの大径部が各印圧ばね142の付勢力に抗してカムフォロア141と圧接することにより、プレスローラ13による印圧をオフ・解除するようになっていて、プレスローラ13は図2に示す非印刷位置を占める。各圧解除カム143a,143b,143c,143e,143f,143gの何れか一つの大径部がカムフォロア141との圧接を解除され、かつ、各印圧ばね142の付勢力によってプレスローラ13の外周面が印刷ドラム12または612の外周面に圧接すると、プレスローラ13は印刷ドラム12または612に圧接する印刷位置を占める。
圧解除カム143e,143f,143gは、本実施形態においてドラムユニット619を装着しその印刷ドラム612を用いて両面印刷を実行する際に使用されるものである。圧解除カム143eは、特許文献3の図4および図6に記載の圧解除カム(43a)に相当し、図19に示す回転方向に見て、小径部であるR1’の部分およびR2’の部分と、大径部であるR3’の部分とからなる。R1’の部分は、表面印刷時の印圧オンの部分であり、R2’の部分は、裏面印刷時の印圧オンの部分であり、R3’の部分は、印刷ドラム612外周部のクランパ614突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図19において、圧解除カム143fは、特許文献3の図4および図6に記載の圧解除カム(43b)に相当し、印刷ドラム612を用いて両面印刷を実行する際に印刷最初の1枚目印刷時用として使用される。圧解除カム143fは、図19に示す回転方向に見て、小径部であるR1’の部分と大径部であるR2’およびR3’の部分とからなる。R1’の部分は、表面印刷時の印圧オンの部分であり、R2’の部分は、裏面印刷がないので印圧オフの部分であり、R3’の部分は、印刷ドラム612外周部のクランパ614突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図19において、圧解除カム143fの左隣に描かれている圧解除カム143gは、特許文献3の図4および図6に記載の圧解除カム(43c)に相当し、印刷ドラム612を用いて両面印刷を実行する際に印刷最後の最終枚目(印刷最後の1枚目)印刷時用として使用される。圧解除カム143gは、図19に示す回転方向に見て、大径部であるR1’の部分と小径部であるR2’の部分と大径部であるR3’の部分とからなる。R1’の部分は、表面印刷がないので印圧オフの部分であり、R2’の部分は、裏面印刷時の印圧オンの部分であり、R3’の部分は、印刷ドラム612外周部のクランパ614突出部分を逃げるための印圧オフの部分である。
図20は、プレスローラ13の印圧範囲を分かりやすくこれを展開して図示したものである。図20において、両面印刷用の製版済みのマスタ11Dには、図18にも示した表面製版画像11Daの領域部分と裏面製版画像11Dbの領域部分(共にハッチングを付した領域部分)とが形成されていて、それらの間には空白部である中間未製版領域Sを設けてある。ここで、印刷ドラム612のクランパ614にクランプ・固定される先端余白部とも呼ばれる製版済みのマスタ11Dの先頭側は左端側である。
片面印刷を含む通常印刷・両面印刷時には、印圧範囲パターンVIIのようになって、R1’とR2’とが印圧オンになるように、製版済みのマスタ11Dの表面製版画像11Daの領域部分と裏面製版画像11Dbの領域部分とが印刷されるように、圧解除カム143eが選択される。
印刷開始最初の1枚目のときには、印圧範囲パターンVのようになって、R1’は印圧オンになるがR2’は印圧オフになるように、すなわち製版済みのマスタ11Dの表面製版画像11Daの領域部分のみが印刷されるように、圧解除カム143fが選択される。
印刷最後の最終枚目(印刷最後の1枚目)のときには、印圧範囲パターンVIのようになって、R1’とR3’とはオフになるがR2’は印圧オンになるように、すなわち製版済みのマスタ11Dの裏面製版画像11Dbの領域部分のみが印刷されるように、圧解除カム143gが選択される。
上述したことを図17および図20を参照してまとめると、次のようになる。すなわち、ドラムユニット619を装着してその印刷ドラム612上の製版済みのマスタ11Dにおける表面製版画像11Daに対応した表面領域のみに印圧を付与する印圧範囲パターンVと、印刷ドラム612上の製版済みのマスタ11Dにおける裏面製版画像11Dbに対応した裏面領域のみに印圧を付与する印圧範囲パターンVIと、表面領域から裏面領域に亘って印圧を付与する印圧範囲パターンVIIとの3つの印圧範囲パターンのうちの一つを選択的に切り換え可能になっている。これに加えて、図8を参照して詳述したように、ドラムユニット19を装着してその印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Aにおける表面製版画像11Aaに対応した表面領域のみに印圧を付与する印圧範囲パターンIと、印刷ドラム12上の製版済みのマスタ11Bにおける裏面製版画像11Baに対応した裏面領域のみに印圧を付与する印圧範囲パターンIIと、表面領域からクランパ14Bの突出部分を避けて裏面領域に亘って印圧を付与する第3の印圧範囲パターンとしての印圧範囲パターンIIIとの3つの印圧範囲パターンのうちの一つを選択的に切り換える印圧範囲可変手段155Aに係る機構が、図21に示されている。
印圧範囲可変手段155Aのうち、各圧解除カム143a,143b,143c、カム軸144、回転円板149、コロ150a,150b、スライド部材151、モータ153およびカムホームポジションセンサ154が、ドラムユニット19が装置本体100に装着されたときに対応してプレスローラ13による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段を構成している。
印圧範囲可変手段155Aのうち、各圧解除カム143e,143f,143g、カム軸144、回転円板149、コロ150a,150b、スライド部材151、モータ153およびカムホームポジションセンサ154が、ドラムユニット619が装置本体100に装着されたときに対応してプレスローラ13による印圧範囲を設定する第3の印圧範囲可変手段を構成している。
図21は、第1の実施形態における両面印刷時の状態を示しており、各印圧アーム80のカムフォロア141が圧解除カム組体143Aの圧解除カム143aと係合・当接している状態を示している。モータ153は、第1の実施形態と同様に例えば正逆転可能なステッピングモータからなり、6つの圧解除カム143a,143b,143c、圧解除カム143e,143f,143gのうちの何れか一つに切り換えるための印圧範囲切換駆動手段としての機能を有する。
各圧解除カム143a,143b,143c,143e,143f,143gは、その図示を省略したが、プレスローラ13が印刷位置を占めたときに各印圧ばね142の付勢力が精度良く作用して適正な印圧を付与するように、各圧解除カム143a,143b,143c,143e,143f,143gの小径部とカムフォロア141とが接触しないように構成されている。
本実施形態において、制御手段129C(CPU130)は次の機能を有する。
第1に、制御手段129Cは、ユニット識別センサ74によりドラムユニット19が装着されていると検知されたとき、両面印刷キー117による両面印刷モードの設定信号に基づいて、両面印刷モードを実行するように、両面印刷装置1の制御対象駆動手段を制御する基本的な機能を有する。
第2に、制御手段129Cは、ユニット識別センサ74によりドラムユニット619が装着されていると検知されたとき、両面印刷キー117による両面印刷モードの設定信号に基づいて、両面印刷モードを実行するように、両面印刷装置1の制御対象駆動手段を制御する基本的な機能を有する。
第3に、制御手段129Cは、ユニット識別センサ74によりドラムユニット619が装着されていると検知されたとき、両面印刷キー117による両面印刷モード設定信号に基づいての両面印刷終了後、選択設定キー120a、選択設定キー120bまたは選択設定キー120cからの信号に基づいて、選択画面が「両面」と白黒反転表示される両面版替モード、選択画面が「表面のみ」と白黒反転表示される表面版替モードまたは選択画面が「裏面のみ」と白黒反転表示される裏面版替モードを実行するように、両面印刷装置1の制御対象駆動手段を制御する機能を有する。
第4に、制御手段129Cは、ユニット識別センサ74によりドラムユニット619が装着されていると検知されたとき、片面印刷キー118による片面印刷モードの設定信号に基づいて、片面印刷モードを実行するように、両面印刷装置1における再給紙部9および切換部材10を除く制御対象駆動手段を制御する機能を有する。
第5に、制御手段129Cは、カムホームポジションセンサ154の信号を参照しながら、ユニット識別センサ74によりドラムユニット19が検知されたとき、第1の印圧範囲可変手段に切り替えるように、ユニット識別センサ74によりドラムユニット619が検知されたとき、第3の印圧範囲可変手段に切り替えるようにモータ153を制御する印圧範囲可変制御手段としての機能を有する。
上述した構成に基づき、両面印刷装置1の動作を適宜細部構成を補足しながら説明する。以下の動作は制御手段129Cの監視・制御の下に実行される。
まず、ドラムユニット19を装着して行う両面印刷動作は、第1の実施形態で詳述したと同様に実行されるため、その説明を省略する。
次に、ドラムユニット619を装着して行う片面印刷動作は、従来と同様に一連の周知の動作、例えば特許文献3の段落「0115」〜「0132」に記載されている内容と同様に実行されるため、その説明を省略する。片面印刷動作において、ドラムユニット619が装置本体100に装着されていない場合には、制御手段129Cは片面印刷を禁止して、その旨の表示を表示装置120に表示させる。ユニット識別センサ74によりドラムユニット619の装置本体100への装着が検知された場合には、制御手段129Cは以降の片面印刷動作に関する入力および動作を許容し、カムホームポジションセンサ154の信号を参照しながら第3の印圧範囲可変手段の図21等に示した圧解除カム143eに切り替えるようにモータ153を制御することで、適正な印圧範囲が決定されて片面印刷動作が従来と同様に実行される。
次に、両面印刷を行う場合の動作については、従来と同様に一連の周知の動作、例えば特許文献3の段落「0133」〜「0166」に記載されている内容と同様に実行され、当業者であれば上述した内容から容易に理解し実施できるため、その説明を省略する。なお、本実施形態では、図1に示したように、再給紙部9には特許文献3のそれと比べて改良された構成が反映されているため、その再給紙部9での動作はその限りではなく、第1の実施形態で説明したとおりであることを付記しておく。
従って、本実施形態によれば、上述した効果の欄等に述べた効果を奏するものである。すなわち、第1の実施形態で説明したように、図1〜図3において両面印刷装置1を使用して両面印刷を行う場合に、2回目の製版時に表面製版画像11Aaおよび裏面製版画像11Baのうち片面のみの製版画像を変更したいという場合は、ユーザごとにその必要度合いは異なるものと考えられる。それ故に、ドラムユニット19または519しか装着できないようなオプション展開、すなわち第1の実施形態のような特有の印刷条件の場合と比べて、通常の両面印刷物や片面印刷物を早く得たいというユーザの必要度合いが高い場合にはその要望に柔軟に応えることができなくなってしまう。そこで、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果を得ることが不必要な場合であって、例えば何よりも早く両面印刷物を得たい場合等とで、ユーザの要望等に柔軟に対応することが可能となるものである。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態およびその変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した実施形態や変形例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、例えば第1の実施形態の変形例1〜4を上述した第2あるいは第3の実施形態においても同様に展開して適用できる点など、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明の第1の実施形態を示す両面印刷装置全体の概略的な正面図である。 第1の実施形態に用いられるドラムユニットにおける2つのクランパを備えた印刷ドラム要部の断面図である。 図2における印刷ドラム上の2つのクランパによって表面印刷用および裏面印刷用の製版済みのマスタがそれぞれクランプ・巻装されている状態を展開して示す平面図である。 第1の実施形態に用いられるドラムユニットにおける単一のクランパを備えた印刷ドラム要部の断面図である。 図4における印刷ドラム上の単一のクランパによって片面印刷用の製版済みのマスタがクランプ・巻装されている状態を展開して示す平面図である。 図1の両面印刷装置における印刷ドラム外周面から離間したプレスローラおよび圧解除カム周りを示す一部断面正面図である。 図1の両面印刷装置に用いられる圧解除カムの形状およびそれらの位相関係を説明するための概略的な正面図である。 図1の両面印刷装置に用いられる印刷ドラム上の表面印刷用および裏面印刷用の製版済みのマスタならびに片面印刷用の製版済みのマスタに対応して適用される4つの印圧範囲パターンを展開して説明するための図である。 図1の両面印刷装置に用いられる印圧範囲可変手段の要部の図であって、図7の各圧解除カムを右横側から見たときの一部断面側面図である。 図1の両面印刷装置に用いられる操作パネルの平面図である。 2回目の製版時に用いられる操作パネルの表示装置に表示される選択画面およびそれを選択設定する選択設定キー周りの要部の平面図である。 図1の両面印刷装置の制御構成を示すブロック図である。 図12に示した制御構成の別の観点からのブロック図である。 変形例1を説明する図であって、印刷ドラム上にクランパ・巻装されている表面印刷用の製版済みのマスタに対して、裏面印刷用の製版済みのマスタがクランプされる直前に、印刷ドラム自体が用紙幅方向の矢印方向にGの距離だけ移動することで、裏面印刷用の製版済みのマスタが用紙幅方向にGの距離だけずれることを表す説明図である。 図14に示した印刷ドラム上にクランパ・巻装されている表面印刷用の製版済みのマスタに対して、図14に示した裏面印刷用の製版済みのマスタが用紙幅方向にGの距離だけずれて、印刷ドラムのクランパによってクランプ・巻装された状態を表す説明図である。 表面印刷用の製版済みのマスタに形成されている表面製版画像の位置に対して、裏面印刷用の製版済みのマスタに形成されている裏面製版画像の位置が用紙搬送方向の下流側にJの距離だけずれて、印刷ドラムの2つのクランパによってクランプ・巻装された状態を表す説明図である。 第3の実施形態の両面印刷装置に用いられるドラムユニットにおける単一のクランパを備えた印刷ドラム要部の断面図である。 図17における印刷ドラム上の単一のクランパによって両面印刷用の製版済みのマスタがクランプ・巻装されている状態を展開して示す平面図である。 図17の両面印刷装置に用いられる圧解除カムの形状およびそれらの位相関係を説明するための概略的な正面図である。 図17の両面印刷装置に用いられる印刷ドラム上の表面印刷用および裏面印刷用の製版済みのマスタに対応して適用される3つの印圧範囲パターンを展開して説明するための図である。 図17の両面印刷装置に用いられる印圧範囲可変手段の要部の図であって、図19の各圧解除カムを右横側から見たときの一部断面側面図である。
符号の説明
1 両面印刷装置
2 印刷部
3 製版部
4 給紙部(シート給送部)
5 排版部
6 排紙部(排出部)
7 スキャナ、画像読取部
8 再給紙トレイ
9 再給紙部(再給送部)
11 マスタ
11A 表面印刷用の製版済みのマスタ(第1の製版済みのマスタ)
11B 裏面印刷用の製版済みのマスタ(第2の製版済みのマスタ)
11C 片面印刷用の製版済みのマスタ
11Aa 表面製版画像(第1の製版画像)
11Ba 裏面製版画像(第2の製版画像)
12 両面印刷用の印刷ドラム
13 プレスローラ(押圧手段・押圧部材)
14A クランパ(第1のマスタ保持手段・第1のクランプ部材)
14B クランパ(第2のマスタ保持手段・第2のクランプ部材)
19 両面印刷用のドラムユニット(第1のドラムユニット)
42 再給紙搬送装置(再給送搬送手段)
50 給紙台(シート積載台・シート給送台)
74 ユニット識別センサ(ドラムユニット検知手段)
100 装置本体
103 操作パネル(操作部)
120 表示装置(報知手段、表示手段)
120a〜120d 選択設定キー(印刷速度選択手段)
129,129A,129B,129C 制御手段(副走査方向画像データ位置調整手段、主走査方向画像データ位置調整手段、印圧範囲可変制御手段)
135 画像メモリ(画像記憶手段)
143,143A 圧解除組体
143a〜143g 圧解除カム
155,155A 印圧範囲可変手段(第1〜第3の印圧範囲可変手段)
176 両面機能つきプリンタ(画像出力手段)
512 片面印刷用の印刷ドラム
514 クランパ(単一のマスタ保持手段・単一のクランプ部材)
519 片面印刷用のドラムユニット(第2のドラムユニット)
612 両面印刷用および片面印刷用の印刷ドラム
619 両面印刷用および片面印刷用のドラムユニット(第3のドラムユニット)
P 用紙(シート、シート状記録媒体、被印刷媒体の一例)
PA,PB 表面印刷済み用紙
PC 両面印刷された用紙
X 用紙搬送方向(シート搬送方向、副走査方向)
Xa 再給紙方向(再給送方向)
Y 用紙幅方向(シート幅方向、主走査方向)

Claims (11)

  1. 第1の製版画像が形成された第1の製版済みのマスタの先端部を保持する第1のマスタ保持手段と第2の製版画像が形成された第2の製版済みのマスタの先端部を保持する第2のマスタ保持手段とを備え、第1および第2の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムならびに該印刷ドラムに対して相対的に接離自在な押圧手段を具備し、給送されてきたシートの表面および裏面に印刷を行う印刷部と、
    上記印刷部で印刷された印刷済みのシートを排出する排出部と、
    上記印刷部で第1の製版画像または第2の製版画像に対応してその表面に印刷画像を形成された表面印刷済みのシートを一時的に保持した後、該表面印刷済みのシートを反転させて上記印刷部に向けて再給送する再給送部と、
    上記印刷部を通過したシートを上記再給送部または上記排出部に案内する切換手段とを有し、
    第1および第2の製版済みのマスタを用いての両面印刷終了後、第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の排版動作と、該排版動作によって排版された上記印刷ドラム上に、次の第1および第2の製版済みのマスタのうちの何れか一方の巻装動作とが実行可能であることを特徴とする両面印刷装置。
  2. 請求項1記載の両面印刷装置において、
    第1の製版画像を第1のマスタに、第2の製版画像を第2のマスタに製版・形成するとき、または第1の製版済みのマスタおよび第2の製版済みのマスタを上記印刷ドラムに巻装するとき、第1の製版済みのマスタまたは第1の製版画像の位置に対して、第2の製版済みのマスタまたは第2の製版画像の位置を製版画像の主走査方向に相対的に移動させる主走査方向画像位置移動手段を有することを特徴とする両面印刷装置。
  3. 請求項2記載の両面印刷装置において、
    上記主走査方向画像位置移動手段は、上記印刷ドラムをその軸方向に移動調整するドラム移動手段からなることを特徴とする両面印刷装置。
  4. 請求項1ないし3の何れか一つに記載の両面印刷装置において、
    第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版・形成されるものであり、
    上記画像データを一時的に記憶する画像記憶手段と、
    上記画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版するとき、上記画像記憶手段から上記画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の副走査方向の位置を調整する副走査方向画像データ位置調整手段と、
    を有することを特徴とする両面印刷装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一つに記載の両面印刷装置において、
    第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版されるものであり、
    上記画像データに基づいて第1の製版画像および第2の製版画像がそれぞれマスタに製版・形成される前に、第1の製版画像および第2の製版画像がシートに印刷されたときと同様の印刷画像を出力可能であり、かつ、該印刷画像の表裏方向および該印刷画像位置の少なくとも一つを確認可能な画像出力手段を有することを特徴とする両面印刷装置。
  6. 請求項5記載の両面印刷装置において、
    上記画像出力手段により出力された上記印刷画像の表裏方向および上記印刷画像位置の少なくとも一つを確認したとき、上記印刷画像の表裏方向および上記印刷画像位置の少なくとも一つに係る上記画像データの調整および編集が可能であることを特徴とする両面印刷装置。
  7. 請求項3記載の両面印刷装置において、
    第1の製版画像および第2の製版画像は、それぞれ画像データに基づいて第1および第2のマスタに製版されるものであり、
    上記画像データを一時的に記憶する画像記憶手段と、
    上記画像データに基づいてマスタに製版するとき、上記画像記憶手段から上記画像データを読み出す際の読み出し制御により、マスタに形成される製版画像の主走査方向の位置を調整する主走査方向画像データ位置調整手段とを有し、
    上記ドラム移動手段による上記軸方向への移動量が所定量を超えたとき、上記主走査方向画像データ位置調整手段による上記主走査方向の位置調整に切り替えることを特徴とする両面印刷装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一つに記載の両面印刷装置において、
    第1および第2のマスタ保持手段を備えた上記印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在な第1のドラムユニットを構成し、片面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、片面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが上記印刷装置本体に対して着脱自在な第2のドラムユニットを構成しており、
    第1のドラムユニットおよび第2のドラムユニットの何れか一方を上記印刷装置本体に装着して、両面印刷動作または片面印刷動作を行うことが可能であることを特徴とする両面印刷装置。
  9. 請求項8記載の両面印刷装置において、
    上記装置本体に装着されたドラムユニットが第1のドラムユニットまたは第2のドラムユニットの何れであるかを検知するドラムユニット検知手段と、
    第1のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段と、
    第2のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第2の印圧範囲可変手段と、
    上記ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第2の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替える印圧範囲可変制御手段と、
    を有することを特徴とする両面印刷装置。
  10. 請求項1ないし7の何れか一つに記載の両面印刷装置において、
    第1および第2のマスタ保持手段を備えた上記印刷ドラムが印刷装置本体に対して着脱自在な第1のドラムユニットを構成し、両面印刷用の製版済みのマスタの先端部を保持する単一のマスタ保持手段を備え、両面印刷用の製版済みのマスタを巻装する印刷ドラムが上記印刷装置本体に対して着脱自在な第3のドラムユニットを構成しており、
    第1のドラムユニットおよび第3のドラムユニットの何れか一方を上記印刷装置本体に装着して、両面印刷動作または両面印刷動作と片面印刷動作とを行うことが可能であることを特徴とする両面印刷装置。
  11. 請求項10記載の両面印刷装置において、
    上記装置本体に装着されたドラムユニットが第1のドラムユニットまたは第3のドラムユニットの何れであるかを検知するドラムユニット検知手段と、
    第1のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第1の印圧範囲可変手段と、
    第3のドラムユニットが上記装置本体に装着されたときに対応して上記押圧手段による印圧範囲を設定する第3の印圧範囲可変手段と、
    上記ドラムユニット検知手段からの信号に基づいて、第1の印圧範囲可変手段および第3の印圧範囲可変手段の何れか一方に切り替える印圧範囲可変制御手段と、
    を有することを特徴とする両面印刷装置。
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