JP5005616B2 - スリップジョイント - Google Patents

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Description

本発明は、シートベルト装置のスリップジョイントに関し、特に自動車等の車両内において乗員を拘束して保護するウエビングを案内するスリップジョイントに関する。
周知のように、自動車等の車両には、衝突時の乗員の安全を図るために、座席に着座する乗員の肩部から腰部に掛けてウエビングを引き回し、その腰部及び胸部等に接触させて非常時に乗員を座席に拘束するシートベルト装置が備えられている。
このようなシートベルト装置は、タングに挿通されたウエビングの一方側端部を巻き取り・引き出し可能に連結するリトラクタ、ウエビングの他方側端部を連結するアンカ、及びウエビングが挿通されたタングを着脱するバックルを有している。
また、シートベルト装置は、リトラクタ,アンカ及びバックルの他に、リトラクタから引き出されたウエビングを車両用のセンタピラー上方で折り返して摺動可能に案内するスリップジョイントを有している。
従来、この種のシートベルト装置のスリップジョイントは、取付用ボルトを挿通させるボルト挿通孔、及びウエビングを挿通させるウエビング挿通孔を有し、センタピラーに取付用ボルトによって回動可能に保持されている(特許文献1)。
ボルト挿通孔は丸孔によって、またウエビング挿通孔はウエビング摺動面を内部に有する幅広の長孔によってそれぞれ形成されている。
以上の構成により、ウエビングの着用は、車両の座席に着座した乗員がウエビングをリトラクタから引き出してその前側に引き回した後、タングをバックルに装着することにより行われる。この場合、ウエビングがその引き出しによってウエビング挿通孔のウエビング摺動面上をウエビング引き出し方向に摺動する。
一方、ウエビングの着用から解放するときは、乗員がタングをバックルから離脱した後、ウエビングを手放すことにより行われる。この場合、ウエビングがリトラクタに巻き取られ、ウエビング挿通孔のウエビング摺動面上をウエビング巻き取り方向に摺動する。
ところで、前記したリトラクタには、非常時に作動してウエビングを瞬時に巻き取るプリテンショナー、及びこのプリテンショナーによるウエビングの巻き取り後に乗員からウエビングに加わる荷重を制限するフォースリミッター(エネルギー吸収機構)が組み込まれる。
このようなリトラクタにおいては、プリテンショナーが作動して車両衝突等の非常時にプリテンショナーによってウエビングを瞬時に内部に巻き取り、乗員を拘束する。また、プリテンショナーによるウエビングの巻き取り後にフォースリミッターによってウエビングは引き出し可能となり、ウエビングへの荷重を緩和する。
特開2007−76626号公報
しかしながら、特許文献1のスリップジョイントによると、ウエビング巻き取り・引き出し時にウエビングとウエビング摺動面との間に摩擦抵抗を発生するため、ウエビング摺動面に加工を施すことで通常使用時の摺動性を確保し、プリテンショナーやフォースリミッターの設計には摩擦抵抗を考慮した荷重設計を行う必要があった。
従って、本発明の目的は、プリテンショナーやフォースリミッターの設計に摩擦抵抗を考慮した荷重設計を行う必要がないスリップジョイントを提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、ウエビングを巻き取り・引き出し可能なリトラクタから引き出された前記ウエビングをウエビング巻き取り・引き出し方向に摺動可能に案内するガイド部材と、前記ガイド部材に案内される前記ウエビングをアシストするアシスト力を付与するアシスト機構とを備え、前記アシスト機構は前記ガイド部材に配置されていることを特徴とするスリップジョイントを提供する。
(2)上記(1)に記載のスリップジョイントにおいて、前記ガイド部材はガイドローラを有し、前記アシスト機構は、前記ガイドローラを回転させる回転モータからなる。
(3)上記(2)に記載のスリップジョイントにおいて、前記アシスト機構は、前記回転モータがアウタロータ型モータからなり、前記ガイドローラに内蔵されている。
本発明によると、プリテンショナーやフォースリミッターの設計に摩擦抵抗を考慮した荷重設計を行う必要がない。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの使用状態を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの全体を説明するために示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの全体を説明するために示す断面図である。図4は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの要部を拡大して示す断面図である。図5は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントを説明するために示すブロック図である。
〔スリップジョイントの全体構成〕
図1〜図3において、符号1で示すスリップジョイントは、保持軸としての保持ボルト1Aと、この保持ボルト1Aによって車両に保持されてウエビングWを折り返すガイド部材1Bと、このガイド部材1Bにアシスト力を付与するアシスト機構としての回転モータ1Cと、この回転モータ1Cを回転制御するコントローラ1Dとを備え、シートベルト装置100の一部を構成して車両のセンタピラーPに配置されている。
このスリップジョイント1の各構成要素について説明する前にシートベルト装置100について簡単に説明すると、シートベルト装置100は、図1に示すように、スリップジョイント1の他に、リトラクタ200及びアンカ300・バックル400を備えている。
リトラクタ200は、車両に衝撃が作用する初期にウエビングWを瞬時に巻き取って座席の乗員を拘束するプリテンショナー200A、及び慣性移動する乗員の運動エネルギを吸収するフォースリミッター(図示せず)を内蔵し、座席のドア側に配置され、かつセンタピラーPの下方に固定されている。そして、リール付きのウエビング巻き取り・引き出し機構として機能し、ウエビングWの一方側端部を巻き取り・引き出し可能に連結するように構成されている。また、リトラクタ200には、ウエビングWをウエビング巻き取り方向へ付勢するリターンスプリング(図示せず)が内蔵されている。
アンカ300は、リトラクタ200と同様に座席のドア側に配置され、ウエビングWの他方側端部を連結するように構成されている。
なお、本実施の形態では、リトラクタ200がプリテンショナー200A及びフォースリミッターを備える場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、プリテンショナー及びフォースリミッターのうちいずれか一方を備えていればよい。
バックル400は、アンカ300と座席を介して並列する位置に配置され、かつ車両の床部に固定されている。そして、ウエビングWを挿通させたタング500を着脱可能に連結するように構成されている。これにより、乗員の拘束時にはバックル400に対してタング500が装着され、乗員の非拘束時にはバックル400からタング500が離脱される。
(保持ボルト1Aの構成)
保持ボルト1Aは、図2及び図3に示すように、リトラクタ200(図1に示す)の上方に配置され、かつセンタピラーPに固定され、全体がねじ部10A,11A及びガイドホルダ部12Aからなる取付用ボルトによって形成されている。
一方のねじ部10Aは、保持ボルト1Aの一方側端部に配置され、かつセンタピラーPのねじ孔pに螺合されている。他方のねじ部11Aは、保持ボルト1Aの他方側端部(自由端部)に配置され、かつナットNに螺合されている。
ガイドホルダ部12Aは、両ねじ部11A,11Bとの間に配置され、かつガイド部材1Bに挿通されている。
なお、本実施の形態では、保持ボルト1Aとして専用の取付用ボルトを用い、この取付用ボルトにナットNを螺合してガイド部材1BをセンタピラーPに保持する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、通常のヘッド付きボルトを用い、このヘッド付きボルトによってガイド部材をセンタピラーPに保持してもよい。
(ガイド部材1Bの構成)
ガイド部材1Bは、図2及び図3に示すように、ベース10B及びガイドローラ11Bからなり、ガイドホルダ部12Aの外周面に回動可能に保持されている。
ベース10Bは、ガイドホルダ部12Aを挿通させる丸孔からなるボルト挿通孔100Bを有し、全体が金属製の板部材によって形成されている。ベース10BとセンタピラーPとの間及びベース10BとナットNとの間には、それぞれガイドホルダ部12Aを挿通させるスプリングワッシャ13,14が弾装されている。ベース10Bの自由端部には、ウエビング巻き取り・引き出し方向及びリトラクタ側に開口する切り欠き101Bが設けられている。ベース10Bの自由端部は、切り欠き101Bの一部を閉塞し、切り欠き101Bと同様にウエビング巻き取り・引き出し方向及びトラクタ側に開口する切り欠き1020Bを有する合成樹脂製のカバー102Bで被覆されている。
ガイドローラ11Bは、そのローラ一部を切り欠き1020B内に臨ませてベース10Bに回転可能に保持され、全体が金属製の円筒ローラによって形成されている。そして、ガイドローラ11Bの外周面は、リトラクタ200から引き出されたウエビングWをウエビング巻き取り・引き出し方向に摺動可能に案内するガイド部110Bが設けられている。ガイドローラ11Bのガイド部110Bと切り欠き1020Bの第1切り欠き面1021Bとの間には、ウエビングWを挿通させる幅広のウエビング挿通孔1022Bが設けられている。
(回転モータ1Cの構成)
回転モータ1Cは、図4及び図5に示すように、ステータ10C及びロータ11Cを有するアウタロータ型モータからなり、ガイドローラ11Bに内蔵され、かつコントローラ1Dに第1駆動回路15を介して接続されている。そして、第1駆動回路15からのモータ回転用の駆動信号を入力し、ガイド部材1Bのガイドローラ11Bによって案内されるウエビングWにウエビング巻き込み・引き出し動作に対応してウエビング巻き込み・引き出し動作をアシストするアシスト力としての回転力、すなわちウエビング巻き取り・引き出し時にウエビングWとガイドローラ11Bのガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗を小さくする方向の回転力をガイドローラ11Bに付与するように構成されている。
第1駆動回路15は、コントローラ1D及び回転モータ1Cに接続されている。そして、コントローラ1Dからモータ回転用の制御信号を入力し、回転モータ1Cにモータ回転用の駆動信号を出力するように構成されている。
ステータ10Cは、シャフト100C及び巻線部101Cからなり、切り欠き1020Bの第2切り欠き面1023Bと第3切り欠き面1024Bとの間に介在して配置されている。
シャフト100Cは、その両端部がベース10Bに固定されている。巻線部101Cは、ステータベース1010C,磁極1011C及び巻線1012Cを有し、シャフト100Cの周囲に配置されている。
ロータ11Cは、ロータベース110C及びセグメント111C〜114Cからなり、ステータ10Cの周囲に回転可能に配置され、かつロータ外周面がガイドローラ11Bの内周面に固定されている。そして、ガイドローラ11Bと共に正逆両方向に回転するように構成されている。
ロータベース110Cは、環状部材からなり、ベース10Bに軸受(図示せず)を介して回転可能に保持されている。セグメント111C〜114Cは、ロータベース110Cの円周方向に並列して配置され、N極及びS極が交互に着磁されている。
(コントローラ1Dの構成)
コントローラ1Dは、図5に示すように、ECU(Electronic Control Unit)からなり、車両内に配置されている。また、コントローラ1Dは、回転モータ1Cに第1駆動回路15を介して、リトラクタ200のプリテンショナー200A(リール回転モータ)に第2駆動回路16を介してそれぞれ接続され、さらにはリール回転検出用センサ17及び衝突検出用センサ18に接続されている。そして、リール回転検出用センサ17及び衝突検出用センサ18からそれぞれモータ回転用のセンサ信号及びプリテンショナー作動用のセンサ信号を入力して第1駆動回路15及び第2駆動回路16にそれぞれモータ回転用の制御信号及びプリテンショナー作動用の制御信号を出力するように構成されている。
第1駆動回路15は、コントローラ1D及び回転モータ1Cに接続されている。そして、コントローラ1Dからモータ回転用の制御信号を入力して回転モータ1Cにモータ回転用の駆動信号を出力するように構成されている。
第2駆動回路16は、コントローラ1D及びプリテンショナー200Aに接続されている。そして、コントローラ1Dからプリテンショナー作動用の制御信号を入力してプリテンショナー200Aにプリテンショナー作動用の駆動信号を出力するように構成されている。
リール回転検出用センサ17は、ポテンショメータ等の変位センサからなり、コントローラ1Dに接続されている。そして、リトラクタ200のリールの回転方向を検出し、この検出信号をモータ回転用のセンサ信号としてコントローラ1Dに出力するように構成されている。
衝突検出用センサ18は、サテライトセンサ等の加速度センサからなり、コントローラ1Dに接続されている。そして、車両の加減速時やその左右旋回時の加速度を検出し、この検出信号をプリテンショナー作動用のセンサ信号としてコントローラ1Dに出力するように構成されている。
〔スリップジョイント1の動作〕
次に、本実施の形態に示すスリップジョイント1の動作につき、図6を用いて説明する。図6(a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの動作を説明するために模式化して示す正面図である。図6(a)はウエビングの引き出し時の動作を、また図6(b)はウエビングの巻き取り時の動作をそれぞれ示す。
本実施の形態に示すスリップジョイント1の動作は、「ウエビングの装着及びその解除時(通常の使用時)」及び「車両の衝突時」の動作があるため、これら各動作に分けて説明する。
「ウエビングの装着及びその解除時」
ウエビングWの装着は、車両の座席に着座した乗員がウエビングWをリトラクタ200から引き出してその前側に引き回した後、タング500をバックル400に連結することにより行われる。この場合、ウエビングWがリトラクタ200(リール)からリターンスプリングの付勢力に抗して引き出されるため、スリップジョイント1ではガイドローラ11Bのガイド部110BがウエビングWとの間で比較的小さい摩擦抵抗を図6(a)に矢印aで示す方向に発生する。また、ウエビングWの引き出しによってリール回転検出用センサ16がリールの回転方向(ウエビングWの引き出し方向)を検出するため、コントローラ1Dではリール回転検出用センサ17からモータ回転用のセンサ信号を入力して第1駆動回路15にモータ回転用の制御信号を出力する。第1駆動回路15ではコントローラ1Dからモータ回転用の制御信号を入力し、回転モータ1Cにモータ回転用の駆動信号を出力する。これにより、回転モータ1Cのロータ11Cがガイドローラ11Bと共にウエビングWの引き出し動作に対応した回転速度をもって図6(a)に矢印mで示す方向に回転し、ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗が低減される。
一方、ウエビングWによる装着解除は、ウエビングWによって車両の座席に拘束された乗員がタング500をバックル400から離脱した後、ウエビングWを手放すことにより行われる。この場合、ウエビングWがリターンスプリングの付勢力によってリールに巻き取られるため、スリップジョイント1ではガイドローラ11Bのガイド部110BがウエビングWとの間で比較的小さい摩擦抵抗を図6(b)に矢印bで示す方向に発生する。また、ウエビングWの巻き取りによってリール回転検出用センサ17がリールの回転方向(ウエビングWの巻き取り方向)を検出するため、コントローラ1Dではリール回転検出用センサ17からリール回転用のセンサ信号を入力して第1駆動回路15にリール回転用の制御信号を出力する。第1駆動回路15ではコントローラ1Dからリール回転検出用の制御信号を入力して回転モータ1Cにモータ回転用の駆動信号を出力する。これにより、回転モータ1Cのロータ11Cがガイドローラ11Bと共にウエビングWの巻き取り動作に対応した回転速度をもって図6(b)に矢印nで示す方向に回転し、ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗が低減される。
「車両の衝突時」
車両の座席に着座した乗員がウエビングWを装着した状態において、車両が例えば障害物に衝突すると、衝突検出用センサ18が車両の急減速を検出するため、コントローラ1Dでは衝突検出用センサ18からプリテンショナー作動用のセンサ信号を入力して第2駆動回路16にプリテンショナー作動用の制御信号を出力する。第2駆動回路16ではコントローラ1Dからプリテンショナー作動用の制御信号を入力してプリテンショナー200Aにプリテンショナー作動用の駆動信号を出力する。このため、プリテンショナー200AがウエビングWを巻き取る方向に作動する。この場合、ウエビングWがプリテンショナーの作動によってリールに瞬時に巻き取られるため、スリップジョイント1ではガイドローラ11Bのガイド部110BがウエビングWとの間でプリテンショナーの作動による摩擦抵抗を図6(b)に矢印bで示す方向に発生する。また、ウエビングWの巻き取りによってリール回転検出用センサ17がリールの回転方向(ウエビングWの巻き取り方向)を検出するため、コントローラ1Dではリール回転検出用センサ17からリール回転用のセンサ信号を入力して第1駆動回路15にリール回転用の制御信号を入力する。第1駆動回路15ではコントローラ1Dからリール回転用の制御信号を入力して回転モータ1Cにリール回転用の駆動信号を出力する。これにより、回転モータ1Cのロータ11Cがガイドローラ11Bと共にウエビングWの巻き取り動作に対応した回転速度をもって図6(b)に矢印nで示す方向に回転し、ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗が低減される。
一方、車両の障害物への衝突によって慣性移動する乗員からウエビングWに加わる荷重が所定値を超えると、フォースリミッターが作動する。この場合、ウエビングWが乗員から慣性移動による荷重を受けてリトラクタ200(リール)から引き出されるため、スリップジョイント1ではガイドローラ11Bのガイド部110BがウエビングWとの間でフォースリミッターのエネルギー吸収方向への作動による摩擦抵抗を図6(a)に矢印aで示す方向に発生する。また、プリテンショナー200Aによる瞬時の巻き取り後におけるフォースリミッターによるウエビングWの引き出しによってリール回転検出用センサ17がリールの回転方向(ウエビングWの引き出し方向)を検出するため、コントローラ1Dではリール回転検出用センサ17からリール回転用のセンサ信号を入力して第1駆動回路15にリール回転用の制御信号を出力する。第1駆動回路15では、コントローラ1Dからリール回転用の制御信号を入力して回転モータ1Cにリール回転用の駆動信号を出力する。これにより、回転モータ1Cのロータ11Cがガイドローラ11Bと共にウエビングWの引き出し動作に対応した回転速度をもって図6(a)に矢印mで示す方向に回転し、ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗が低減される。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗を低減することができ、ウエビングWの円滑な巻き取り・引き出し、特に非常時の円滑な巻き取りを行うことができる。これにより、プリテンショナーやフォースリミッターの設計に摩擦抵抗を考慮した荷重設計を行う必要がない。
(2)回転モータ1Cによるガイド部材1Bに対するアシスト時にガイドローラ11Bの回転速度を変えることができ、ウエビングWとガイド部110Bとの間に発生する摩擦抵抗の大きさに応じたアシスト力をウエビングWに対して付与することができる。
以上、本発明のスリップジョイントを上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)本実施の形態では、回転モータ1Cとしてアウタロータ型モータである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、インナロータ型モータであってもよい。この場合、例えば回転モータをガイドローラ外に配置し、さらに回転モータとガイドローラとの間に回転力伝達機構を介在させる。これにより、回転モータ(ガイドローラ)の回転力がアシスト力として回転力伝達機構を介してウエビングに伝達される。
(2)本実施の形態では、リール回転検出用センサ17及び衝突検出用センサ18によってそれぞれリールの回転方向と車両の衝突を検出し、これら検出信号に基づいてウエビングWにアシスト力を付与する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばロードセル等の荷重センサによってウエビングWから受ける荷重をガイドローラにおいて検出し、この検出信号に基づいてウエビングにアシスト力を付与してもよい。
(3)本実施の形態では、車両に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、航空機等の他の高速移動体にも本実施の形態の場合と同様に適用可能である。
(4)本実施の形態では、ガイド部材1Bのベース10B及びガイドローラ11Bが金属製である場合について説明したが、本発明は所定の機械的強度を得ることができれば、ベース及びガイドローラを他の材料によって形成しても勿論よい。
本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの使用状態を示す斜視図。 本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの全体を説明するために示す斜視図。 本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの全体を説明するために示す断面図。 本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの要部を拡大して示す断面図。 本発明の実施の形態に係るスリップジョイントを説明するために示すブロック図。 (a)及び(b)は、本発明の実施の形態に係るスリップジョイントの動作を説明するために模式化して示す正面図。
符号の説明
1…スリップジョイント
1A…保持ボルト、10A,11A…ねじ部、12A…ガイドホルダ部
1B…ガイド部材
10B…ベース、100B…ボルト挿通孔、101B…切り欠き、102B…カバー、1020B…切り欠き、1021B…第1切り欠き面、1022B…ウエビング挿通孔、1023…第2切り欠き面、1024B…第3切り欠き面
11B…ガイドローラ、110B…ガイド部
13,14…スプリングワッシャ
1C…回転モータ、10C…ステータ、100C…シャフト、101C…巻線部、1010C…ステータベース、1011C…磁極、1012C…巻線、11C…ロータ、110C…ロータベース、111C〜114C…セグメント
15…第1駆動回路
16…第2駆動回路
17…リール回転検出用センサ
18…衝突検出用センサ
100…シートベルト装置
200…リトラクタ、200A…プリテンショナー
300…アンカ
400…バックル
500…タング
N…ナット
P…センタピラー、p…ねじ孔
W…ウエビング
a,b…摩擦抵抗の発生方向
m,n…ガイドローラの回転方向

Claims (3)

  1. ウエビングを巻き取り・引き出し可能なリトラクタから引き出された前記ウエビングをウエビング巻き取り・引き出し方向に摺動可能に案内するガイド部材と、
    前記ガイド部材に案内される前記ウエビングをアシストするアシスト力を付与するアシスト機構とを備え、
    前記アシスト機構は前記ガイド部材に配置されている
    ことを特徴とするスリップジョイント。
  2. 前記ガイド部材はガイドローラを有し、
    前記アシスト機構は、前記ガイドローラを回転させる回転モータからなる請求項1に記載のスリップジョイント。
  3. 前記アシスト機構は、前記回転モータがアウタロータ型モータからなり、前記ガイドローラに内蔵されている請求項2に記載のスリップジョイント。
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