JP5005612B2 - 脆性材料のフルカット割断方法 - Google Patents

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Description

本発明は脆性材料のフルカット割断方法、特に、無アルカリガラスをフルカットする脆性材料のフルカット割断方法に関する。
脆性材料は、従来はダイアモンドチップなどの超硬バイトを使用した機械的方法で割断してきた。ガラスに対するこの方法の適用は、過去1世紀以上の長期間にわたって使用されてきた方法でもある。
ところが、こうした機械的方法には次に述べるような欠点が存在する。第一は、割断時にカレットと呼ばれる小破片が発生し、ワーク表面を汚すことである。第二は、割断面付近にマイクロクラックが発生し、それを起点としてワークが割れる危険があることである。第三は、最小でも数百ミクロン程度の切り代が存在し、ワークサイズが際限なく微小化していく現在、この切り代の存在が無視できなくなることである。この他にも、加工速度の限界、消耗品である工具コストなど、産業上無視できない欠点がある。
窓ガラスの割断などは従来技術の使用で問題ないが、液晶表示器やプラズマ表示器などに使用するファインガラス割断の場合、マイクロクラック対策のために割断面を研磨し、その後洗浄を行うなどの後工程が必要とされている。
それに対して、最近将来性が期待されてきたレーザ割断法には次に述べるような長所があり、ダイアモンドチップ法の欠点を消去する可能性がある。第一に、質量損失がゼロ(カレット発生なし)で、洗浄などの後工程が不要である。第二に、割断面付近にマイクロクラックなどの破壊欠陥が発生せず高強度断面が得られるので、研磨などの後工程が不要である。第三に、面粗さが1μm以下の鏡面が得られる。第四に、製品外形寸法精度が±25μm以下である。第五に、ガラス板厚0.2mmまでの薄さに使用でき、今後の液晶TV用ガラスに使用できる。
このようなレーザ割断方法として、先に、発明者の一人によって特許文献1および特許文献2の特許出願がなされている。特許文献2には本発明におけるレーザ割断方法の原理の一部が記載されている。
そこで、特許文献2に記載されているレーザ割断方法の原理を説明する。ガラスに高エネルギー密度のCO2レーザビームを照射すると、一般的には照射スポットにおいてレーザビームの吸収が起こり、急激な加熱の結果放射状にクラックが発生してしまい、進行方向のみに割断を進行させることは出来ない。
しかしながら、レーザビームのエネルギー密度をこうしたクラックを発生させるものより十分低いものに設定すると、ガラスは加熱されるだけで、溶融もクラック発生も起こらない。この時ガラスは熱膨張しようとするが、局所加熱なので膨張ができず、照射点を中心にその周辺には圧縮応力が発生する。この局所加熱源を割断したい方向に移動させるのである。加熱後に冷却液を噴射して冷却を行うと、今度は逆に引っ張り張力が発生する。
この様子を図1に示す。図1に示すように加熱レーザビーム1の断面形状を適当なものに成形すると、加熱レーザビーム1の移動方向7と直交する方向のみに、引っ張り張力4が発生する。この引っ張り張力の作用で割断亀裂5が生じる。図1において、2はガラス内部の圧縮応力、3は冷却液、6はガラス板である。なお、ガラス板6の加熱レーザビーム1による加熱後に冷却液3の噴射を行わなくてもガラス板6に引っ張り張力4は発生し、この引っ張り張力4の作用で割断亀裂5を生じさせることができる。
図2に示すガラス板6において、始点に機械的方法によるトリガークラック8をつけておくと、割断亀裂5はこのトリガークラック8から発生し、加熱レーザビーム1の移動方向7に沿って進行させることができる。こうした現象が理想的に発生するためには、照射加熱レーザビームのエネルギー分布が、引っ張り張力4を生じさせるために最適である必要がある。種々のガラスの割断において、こうした最適分布が研究されている。図1および図2に示す加熱レーザビーム1は、この最適化がなされたものである。
特開2005−88078号公報 特開2005−314198号公報
次に、このレーザ割断方法の原理を説明する。ガラスに高エネルギー密度のCO2レーザビームを照射すると、一般的には照射スポットにおいてレーザビームの吸収が起こり、急激な加熱の結果放射状にクラックが発生してしまい、進行方向のみに割断を進行させることは出来ない。
しかしながら、レーザビームのエネルギー密度をこうしたクラックを発生させるものより十分低いものに設定すると、ガラスは加熱されるだけで、溶融もクラック発生も起こらない。この時ガラスは熱膨張しようとするが、局所加熱なので膨張ができず、照射点を中心にその周辺には圧縮応力が発生する。この局所加熱源を割断したい方向に移動させるのである。加熱後に冷却液を噴射して冷却を行うと、今度は逆に引っ張り張力が発生する。
図1に示すようにレーザビームの断面形状を適当なものに成形すると、光の移動方向と直交する方向のみに、引っ張り張力が発生する。図1において、1は加熱レーザビーム、2はガラス内部の圧縮応力、3は冷却液、4はガラス内部の引っ張り張力である。この引っ張り張力の作用で割断亀裂5が生じる。図2に示すガラス板6において、始点に機械的方法によるトリガークラック8をつけておくと、割断亀裂5はこのトリガークラックから発生し、レーザビームの移動方向7に沿って進行させることができる。こうした現象が理想的に発生するためには、照射レーザビームのエネルギー分布が、こうした張力を生じるために最適である必要がある。種々のガラスの割断において、こうした最適分布が研究されている。図1および図2に示す加熱レーザビーム1は、この最適化がなされたものである。
こうした最適分布の実現方法については、特許文献1および特許文献2に記載されている。このガラス割断へのレーザ応用は、これから需要が急増するファインガラス全般の加工において、必要不可欠のものであるといえる。
COレーザビーム照射によるガラスの熱応力割断においては、図3に示すようにCOレーザビームはガラス表面層だけで吸収され、ガラスの全厚さにわたって透過しない。これは、COレーザ波長におけるガラスの吸収係数が著しく大きいことによる。レーザによる割断(レーザスクライブと称する)深さは通常100μm程度である。図3において、9がレーザスクライブ面である。レーザスクライブ面9をこれより深くすることは、COレーザビームを使用する限り、たとえレーザ出力を増大させても不可能である。ただし、レーザ出力を増大させれば、熱伝導によって熱源がガラス内部に浸透し、多少スクライブ深さを増大させ得ることが実証されている。しかしながら、図4に示す機械的スクライブ面も通常は同程度の深さであり、ガラスは脆性が強くこのスクライブ線にあわせて応力を印加し、機械的に割断することが容易であるので、スクライブ深さの増大は従来あまり求められてこなかった。この機械的応力の印加によって割断するプロセスをブレークと称する。
このように、従来は、機械スクライブとブレークの組み合わせでガラス割断を行っている。機械スクライブの場合、図4に示すようにスクライブ線付近にはマイクロクラックが多量存在するので、ブレークは比較的容易である。ただし、図4において機械スクライブ後のブレーク面12は必ずしもガラス表面に直交する一平面を構成しない。機械スクライブの場合には、ブレーク後に割断面を研磨洗浄するので、ブレーク自体には高品質は要求されなかった。
レーザスクライブの場合も、従来方法同様ブレークの併用が必要であった。そのために、前記した折角の長所がありながら、生産現場への普及が制約されている。比較的その長所が評価される液晶テレビ用ファインガラスの場合でも、実際の製造ラインではまだ実用になっていない。実用化のためには、ブレーク面位置精度、角度精度、清浄さが要求される。当然、カレットが付着していることは許されない。これらの諸問題を解決したブレーク技術は、残念ながらまだ完成していない。特に、マイクロワーク、曲線、複層構造ガラス、厚板ガラス、強化ガラス割断などの場合、レーザ割断技術の適用が強く望まれているのに、解決策が提供されるには至っていない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、レーザスクライブを脆性材料、特に無アルカリガラスの全板厚にわたって実現することによりブレーク工程を不要とした無アルカリガラスのような脆性材料の割断方法を提供するものである。このような脆性材料の全板厚にわたるスクライブを以下フルカットと呼称する。
本発明においては、このフルカット実現のために、与えられた試料の厚みに対して最適の吸収係数が得られる波長を選択する。すなわち、脆性材料として無アルカリガラスを使用し、無アルカリガラスの厚さをL(cm)、前記無アルカリガラスの波長に対する透過率をT、前記無アルカリガラスの光吸収係数α(cm−1)としたとき、無アルカリガラスおける透過率Tの波長特性および透過率T、厚さLおよび光吸収係数αとの関係式T=e―Lαから、不等式0.105/L<α<18.42/Lを満足するように波長を選択する。波長の選択は、具体的にはパラメトリック発振の波長選択、あるいは複数の化合物半導体の混晶比を変えて得た混晶半導体レーザを選択することにより実現する。
実用的には、吸収係数αが最適値であるα=0.693/Lより大きいとガラス板によるレーザ光の吸収が大きくなるので、α=0.693/Lまたは0.105/L<α<0.693/Lとなるようにレーザ光の波長を選択するのが好ましい。
本発明では、脆性材料への加熱レーザビーム透過を十分な深さまで、多くの場合表面から裏面に至るまでの全板厚において実現する。そのため、従来のレーザ割断熱源が表面のみに存在する線状熱源であり、材料深さ方向には熱伝導で浸透していったのに対して、本発明では最初から表面から裏面に達する面熱源を使用するのである。この差異を、図5に示す。図5(a)および図5(b)は、それぞれ従来熱源と本発明による熱源を示す。図5(a)の従来熱源においては、加熱レーザビーム1による熱伝導13は材料深さ方向に浸透するが裏面にまで到達はしない。一方、本発明においては、照射レーザ光の波長がガラス板6の厚さLおよび光の吸収係数αに対して0.105/L<α<18.42/Lを満足するように選択されているので、図5(b)に示すように、加熱レーザビーム1がガラス板6の内部に吸収されて透過加熱レーザビーム14として加熱される。このためスクライブ深さも全板厚に及ぶので、ブレーク工程が不必要になるのである。
こうした加熱レーザビーム1の透過は、脆性材料の加熱レーザビームに対する吸収係数αを最適化して行なうことができる。
本発明によれば、レーザスクライブとブレークの両工程からなる従来のレーザ・ガラス割断をスクライブだけの一工程にすることができる。レーザによるガラス割断は、多くのすばらしい技術上の利点がありながら、いまだに過去1世紀にわたって使用されてきたダイアモンドカッター方式を置換できないできた。本発明はそうした事態を変革する。その直接の効果として、液晶テレビの生産工程だけにおいても次に挙げるものがある。
(1)割断位置精度が高い。
(2)割断面が鏡面で、面粗さが良好である。
(3)割断面がガラス表面に対して、十分に垂直である。
(4)割断面にカレットの付着がなく、清浄である。
(5)割断の自動化ができる。
(6)割断が高速度で行える。
(7)研磨、洗浄などの後工程が大幅に省略できる。
上記のメリット以外にも、次に上げる一般的なメリットがある。
イ 曲線割断が可能である。これはレーザによる金属加工にも匹敵する。
ロ 複層構造板の割断が可能である。液晶ディスプレィやプラズマディスプレィガラスに適用できる。
ハ マイクロワークの割断が可能である。ICタッグに適用できる。
ニ 強化ガラスの割断が可能である。建築用ガラスに適用できる。
ホ 曲面ガラスの割断が可能である。自動車用ガラスに適用できる。
このように、レーザによるガラス割断が産業界の各分野に普及すれば、加工速度、加工品質、経済性、難易度の克服などにおいて、その効果にははかり知れないものがある。
一般的に光が材料中をどの程度透過していくかは材料による吸収に依存する。材料の級数係数をα(cm −1 )、伝播距離をx(cm)、距離xを伝播する前後の光強度をそれぞれI、Iとすると、ガラス表面のフレネル反射を無視すれば次の関係式が成立する。
I=I・e―αx (1)
(1)式から、透過率T=I/Iおよび伝播距離xの所要値が分かれば必要な吸収係数αを求めることができる。すなわち、吸収係数αは、(1)式から
α=−(1/x)lnT (2)
により計算される。
図6に、液晶テレビに使用される厚さ0.7mmの無アルカリガラスの透過特性を波長の関数として示す。縦軸は透過率であってこの割合をTとするとガラスのフレネル反射を無視した場合、(1)式の吸収係数αが単位長さ(厚さ)あたりの吸収能力を意味するので、(1)式を用いれば、T=I/I=e―0.07αから、吸収係数αが板厚に関係せずに(2)式によりα=−ln(I/I )/0.07として求まる。すなわち、(1)式から透過率Tと吸収係数αの関係が求まり、図6の横軸の各波長λに対する各透過率Tのデータを読みとって、この透過率Tのデータをα=−ln(I/I )/0.07の(I/I )に代入すれば各波長に対する吸収係数が板厚に関係せずに求められる。ガラスは組成と構造が決まっている結晶と異なって、メーカによって組成が異なるが、波長に対する透過特性はおおむね図6に示すものとほとんど変わらない。
吸収係数αの下限値としては、ガラス板厚Lを加熱レーザビーム1が90%透過してしまう場合を考える。この時、エネルギーの一部は無駄に消費されるが、十分にフルカットが実現できる。(1)式においてI/I=0.9とおくと、α=0.105/Lとなる。これが吸収係数αの下限値である。
上限値としては、発明者達の経験によれば、ガラス板厚の1/4までスクライブするとフルカットになってしまうことがよくあるので、ガラス板厚の1/4までスクライブする条件を上限値と設定する。そこで、ガラス板を加熱レーザビームが透過する透過率Tとして、図6におけるT<90%の範囲に含まれる値であるT=I/I =0.01を選択し、(1)式にT=0.01およびガラス板厚の1/4までスクライブする条件であるx=L/4を代入すると、α=18.42/Lとなる。
最適値としてはガラス板6によって加熱レーザビーム1の50%が吸収される場合であって(1)式から同様にα=0.693/Lとなる。
以上から、ガラス板6における光の吸収係数αが0.105/L<α<18.42/Lを満足するような光を照射すればガラス板6はフルカットされることがわかる。
なお、吸収係数αが最適値であるα=0.693/Lより大きい場合は、フルカットは可能ではあるが、ガラス板6によるレーザ光の吸収が大きくなるので、実用的にはα=0.693/Lまたは0.105/L<α<0.693/Lとなるようにレーザ光の波長を選択するのが好ましい。
3種類の代表的なガラス板厚0.02cm(将来の液晶TV)、0.07cm(現在の液晶TV)、0.28cm(現在のプラズマTV)に対して、この吸収係数αの上限値、下限値ならびに最適値を表示すると以下のようになる。
α下限値(cm−1)最適値(cm−1)α上限値(cm−1
板厚 0.02cm 5.25 34.65 921
板厚 0.07cm 1.50 9.90 263
板厚 0.28cm 0.38 2.48 65.8
前述したように、光の吸収係数αは光の波長の関数である。したがって、ガラス板6における光の吸収係数αを0.105/L<α<18.42/Lを満足するように制御するには、照射レーザ光1の波長を制御すればよい。以下の実施例に、これらの数値を実現するために照射レーザ光1の波長を変えて得るαの制御技術について説明する。
以上の説明から明らかなように、ガラス板をフルカットするためには、吸収係数αが0.105/L<α<18.42/Lを満足するようにレーザ光の波長を選択すればよい。前述したように、0.105/Lは(1)式においてI/I =0.9としたとき、すなわち透過率T=I/I =0.9としたときであり、18.42/Lは(1)式においてI/I =0.01としたとき、すなわち透過率T=I/I =0.01とし、かつX=L/4としたときである。したがって、吸収係数αは透過率Tが0.01(かつX=L/4)<T<0.9を満足すればよいことになる。
透過率Tがこの条件を満足するには、図6から波長が2〜5μmのレーザ光を選択すればよい。たとえば、厚さ0.7mmの無アルカリガラスの場合には、図6の透過率−波長特性と(1)式から吸収係数αが決まり、約2.5μmから4.6μmにいたる波長域の無アルカリガラスの吸収係数αは約2.3cm−1から40cm−1であることがわかる。一方、段落0023に示した各板厚の無アルカリガラスをフルカットする場合の最適吸収係数はほぼこの波長域の吸収係数と合致するから、この波長域から板厚に合わせてフルカットが可能な最適な吸収係数の得られる波長のレーザ光を選択して照射すれば各板厚の無アルカリガラスをフルカットできる。
なお、図6の透過率Tが0.01<T<0.9の範囲において、透過率0.4<T<0.67および0.13<T<0.25の範囲においてはそれぞれ3つの波長が存在するが、これらいずれの波長を選択してもα=0.105/L<α<18.42/Lを満足するので、加熱レーザビームがガラス板の内部に吸収されて加熱される。したがって、図5(b)に示すように、スクライブ深さがガラス板の全板厚に及ぶので、ブレーク工程が不必要になりフルカットが達成される。







本発明の実施例1はこの波長域のレーザ光を、YAGレーザを励起光として非線形結晶に照射して生じる光パラメトリック発振のシグナル光、あるいはアイドラー光で得る光パラメトリック発振器で実現するものである。
図7は波長1.06μmのYAGレーザ光を励起光としてKTP結晶に照射してタイプIIで角度位相整合した場合の位相整合角に対するシグナル光とアイドラー光の波長を示すもので、Walter Koechnerの著書「Solid-State Laser
Engineering」(Fifth edition Springer-Verlag 1999)から引用して示す。この場合の光パラメトリック発振の波長域は1.6μmから4μmにいたり、無アルカリガラスの板厚0.02cmから0.28cmの場合の吸収係数αの最適値である約2.4cm−1から35cm−1を得ることができる波長域をほぼカバーできる。
この光パラメトリック発振器を用いれば、板厚の異なる複数のガラスをフルカットする場合、その板厚に最適な吸収係数αの得られる波長を位相整合角を変えて選び、その板厚に最適なレーザ出力を選ぶのみで対応でき、複数の板厚のガラスをフルカットする場合に作業変えの段取り効率が極めて良くなる利点が生じる。
厚さ0.07cmの無アルカリガラスをフルカットするためには、COレーザ光を照射した場合に約100Wを要するとする経験則がある。COレーザ光の場合は吸収係数が大きいために、このレーザパワー100Wは厚さ0.07mmの無アルカリガラスに吸収されたパワーであると考えられる。段落0024に示した吸収係数の最適値はそれぞれの板厚で50%のレーザ光を吸収する値である。したがって、この厚みの無アルカリガラスをフルカットするためには大略200Wのレーザ光を照射してこの半分の100Wを吸収させる必要がある。現在、光パラメトリック発振で得られる平均出力は数10ワットであるが周期分極反転構造を用いた擬似位相整合などによって高出力化が図られており、出力200Wは実現可能な値である。
無アルカリガラスが透明から不透明に大きく透過率を変える波長域である2.5μmから5μmの範囲のレーザ光の中から、与えられた厚さの無アルカリガラスに対してフルカットが可能になる最適な吸収係数αが得られる波長を選択して照射する本発明の他の実施例は数種の化合物半導体の混晶比を変えてバンドギャップを望みの波長が得られるようにした混晶半導体レーザを用いるものである。
一般に、格子常数の異なる数種の化合物半導体の混晶比を変えて混晶半導体を作ると混晶比の高い化合物半導体の格子常数に近づき、バンドギャップもこの化合物半導体のそれに近づく。例えば、III−V族の化合物InP、InAs、InSbをIn(AsSb1-x1-yのようにその混晶比をxとyを変えて混晶半導体を作ると、格子常数はy=0で最小、バンドギャップは最大になり、x=0,y=1で格子常数は最大、バンドギャップは最小になるからこの混晶半導体を活性層にした半導体レーザによって2μmから4μmのレーザ光が得られる
。同様のことは、In1-xGaAsSb1-yあるいはAl1-xInAsSb1-yなどの混晶半導体レーザでも可能である。また、IV−VI族のPb1-xEuSeTe1-yを活性層とする混晶半導体レーザではxとyを変えることにより2.6μmから6.6μmのレーザ光が得られる。
これらの波長域は、無アルカリガラスの吸収特性のうち前述したこの材料をフルカットする最適吸収係数が得られる範囲にあるから、これらの混晶半導体レーザを用いれば各板厚の無アルカリガラスをフルカットすることができる。しかし、混晶半導体レーザは光パラメトリック発振の場合のように例えば位相整合角を連続的に変えてある範囲の波長のレーザ光を連続的に発振することができない。混晶半導体レーザの場合は各板厚の無アルカリガラスのフルカットを可能ならしめるそれぞれの最適吸収係数が得られる波長に該当するバンドギャップを実現できる混晶比の化合物半導体からなる混晶半導体レーザの複数個を予め用意して、複数の板厚のうちの当該一つに対して最適な吸収係数の得られる混晶半導体レーザに切替えて発振・照射させフルカットすれば複数の板厚をフルカットする場合に作業変えの段取り効率が極めて良くなる利点が生じる。
実施例1で説明した光パラメトリック発振器または実施例2で説明した混晶半導体レーザを用いて本発明を実現するフルカット割断装置の一例を図8に示す。なお、以下の説明では混晶半導体レーザを用いた場合を例に説明するが、光パラメトリック発振器を用いた場合も同様な構成である。
図8において15は多数個の混晶半導体レーザエレメントからなるレーザスタックであり、16はそれぞれの混晶半導体レーザエレメントからの加熱レーザビームを導光するファイバーを1本に束ねたファイバーバンドルである。このファイバーバンドル16の入射端17はコネクターとして脱着可能になっている。出射端18ではファイバーバンドル16はレーザ光断面形状が種々の形状を取れるように配列されている。図8では直線状の割断に最適な直線状断面形状19用になっている。異なった直径の円形割断のためには図9に示すようにファイバー出射端は円弧状配列20にするが、直径制御のために射出端と無アルカリガラス表面の間に図10のような拡大・縮小光学系21を設置する。直線や円弧以外の任意形状の割断のためにはそれに最適のファイバー配列を行えばよい。
図11に別の実施例を示す。図11では混晶半導体レーザスタック15から結合光学系22を用いて1本のファイバーにレーザ光を導光する。前記ファイバーを通過した1本のレーザ光は断面形状制御用光学系23によって割断に最適の断面形状に変換される。このような光学系としては、特許文献1あるいは特許文献2に記載されたものを使用することができる。
本発明の場合のように、レーザビームが材料内の十分な深さまで浸透する場合には、熱源は薄い面熱源であり更なる熱伝導は不要である。できるだけ低レーザ出力であることが望ましいので、照射ビームの断面構造は幅が狭い線状のものが望ましい。
表面吸収が強いCOレーザビームでも、或る程度高出力にすれば熱伝導によって熱源が材料の深さ方向に浸透していく。特に、材料厚さが薄い場合にはこの方法でもスクライブは深くなるであろう。この場合には、熱伝導は深さ方向と同時に、材料の表面方向にも伝達してしまう。望むらくは、熱伝導は材料深さ方向に集中して欲しい。極端な例として照射レーザビームの断面が材料全表面に等しい場合には、深さ方向のみに熱伝導が発生する。勿論、これではスクライブ位置の特定ができないから、このようなことは選択できない。それにしてもなるべく深さ方向の比率が増すように、照射レーザビームは幅広の断面形状を持つことが望ましい。
以上は、加熱方法について説明を行った。フルカット実現のためには、レーザ光照射のみでも可能であるが、レーザ光照射後にガラス板6を冷却液や冷風などにより強制的に冷却して、図1に示すようにガラス内部に引っ張り張力4を発生させ、この引っ張り張力4の作用により割断亀裂5を発生させてもよい。この場合、冷却も板厚方向に効率的に行う必要がある。そのためには冷却をガラス表面のみで行うのでなく、ガラスの裏面においても行うほうが効果的である。
以上説明したのは本発明の機能を実現する若干の実施例であって、本発明の精神はその他の多くの方法で実現可能であることは言を俟たない。
液晶ディスプレィ、プラズマディスプレィなどのフラットパネルデスプレィ、モバイルやカーナビ用表示器、光学装置用IRフィルターなどに用いる平面ガラスの切断が、現在はダイアモンドカッターで行われており、切断後の洗浄工程の必要性や、マイクロクラックの存在などの問題を呈している。本発明によるレーザ割断で、こうした問題を解決することができる。ICチップカバーガラスやICダグなど微小チップの加工にも、本発明は応用できる。大型ワークの場合よりも切断長が大きいので、本発明の効果は大きい。
自動車用のガラス部品は曲線加工が多いので、現在は機械的に直線切断の後、研磨を施している。このために、ガラス割断だけですませられるレーザ加工への期待は大きい。
さらに、建築資材としての強化ガラスの加工で、犯罪防止という現代社会に求められている課題解決に貢献できる。強化ガラスの切断は機械的方法では困難であり、レーザの使用が期待されているのである。
このように、脆性材料割断を改善するレーザ技術の出現は、現代社会に要求されている種々の課題への解決である。
レーザ光加熱および冷却による脆性材料内の圧縮応力および引っ張り張力の発生原理を説明する概念図 レーザによる脆性材料割断原理を説明する概念的斜視図 従来の脆性材料のレーザスクライブを説明する概念的斜視図 従来の脆性材料の機械スクライブを説明する概念的斜視図 ガラス内部の熱発生の状態を説明する概念的斜視図で、(a)は従来方法、(b)は本発明による図 本発明による脆性材料のフルカット割断方法を説明するための、無アルカリガラスの光吸収スペクトル図 本発明の実施例1による脆性材料のフルカット割断方法を説明するための、タイプIIクリチカル位相制御のKTP結晶にYAGレーザを励起光として照射した場合の位相整合角に対するシグナル光とアイドラー光の波長特性図 本発明による脆性材料のフルカット割断方法に使用されるフルカット割断装置の第1の実施例を示す概念的斜視図 本発明による脆性材料のフルカット割断方法に使用されるフルカット割断装置の第2の実施例を示す概念的斜視図 本発明による脆性材料のフルカット割断方法に使用されるフルカット割断装置の第3の実施例を示す概念的斜視図 本発明による脆性材料のフルカット割断方法に使用されるフルカット割断装置の第4の実施例を示す概念的斜視図
符号の説明
1 加熱レーザビーム
2 脆性材料内部の圧縮応力
3 冷却液
4 脆性材料内部の引っ張り張力
5 脆性材料に生じる割断亀裂
6 ガラス板
7 加熱レーザビームの移動方向
8 トリガークラック
9 レーザスクライブ面
10 レーザスクライブ後のブレーク面
11 機械スクライブ面
12 機械スクライブ後のブレーク面
13 熱伝導による熱源
14 透過レーザビーム吸収による熱源
15 混晶半導体レーザスタック
16 ファイバーバンドル
17 ファイバーバンドル入射端
18 ファイバーバンドル出射端
19 直線配列ファイバー出射端からの照射レーザ光
20 円弧配列ファイバー出射端からの照射レーザ光
21 拡大・縮小光学系
22 ファイバー結合用光学系
23 断面形状制御用光学系

Claims (8)

  1. 脆性材料にレーザ光を照射して、または、レーザ光を照射後に冷却して脆性材料に熱応力に起因する亀裂を発生させ、前記脆性材料を全厚さにわたって割断する脆性材料の割断方法であって、前記脆性材料が無アルカリガラスであり、前記無アルカリガラスの厚さをL(cm)、前記無アルカリガラスの波長に対する透過率をT、前記無アルカリガラスの光吸収係数α(cm−1)としたとき、前記無アルカリガラスにおける透過率Tの波長特性および前記透過率T、厚さLおよび光吸収係数αとの関係式T=e―Lαから不等式0.105/L<α<18.42/Lを満足するように前記照射レーザ光の波長を選択することを特徴とする脆性材料のフルカット割断方法。
  2. αが不等式0.105/L<α≦0.693/Lを満足するように照射レーザ光の波長を選択することを特徴とする請求項1に記載の脆性材料のフルカット割断方法。
  3. 脆性材料にレーザ光を照射して、または、レーザ光を照射後に冷却して脆性材料に熱応力に起因する亀裂を発生させ、前記脆性材料を全厚さにわたって割断する脆性材料のフルカット割断方法であって、前記脆性材料が無アルカリガラスであり、前記レーザ光の波長を、前記無アルカリガラスの厚さをL、前記無アルカリガラスの波長に対する透過率をT、前記無アルカリガラスの光吸収係数をαとしたとき、前記透過率T、厚さLおよび光吸収係数αとの関係式T=e―Lαにより吸収係数αを求め、前記無アルカリガラスにおける透過率Tの波長特性から前記吸収係数αを与える透過率Tに対応する波長を選択して定めることを特徴とする脆性材料のフルカット割断方法。
  4. レーザ光の光源として光パラメトリック発振器を使用し、前記照射レーザ光の波長選択を、光パラメトリック発振の波長選択によって行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の脆性材料のフルカット割断方法。
  5. レーザ光の光源として複数の化合物半導体の混晶比を変えて得る混晶半導体レーザを使用し、前記照射レーザ光の波長選択を前記混晶半導体レーザの混晶比を変えて行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の脆性材料のフルカット割断方法。
  6. 複数の化合物半導体の混晶比を変えて得る混晶半導体レーザとして、PbEuSeTe、InAsSbP、InGaAsSbおよび、AlInAsSbのいずれかを活性層とする混晶半導体レーザを用いたことを特徴とする請求項5に記載の脆性材料のフルカット割断方法。
  7. 光パラメトリック発振の波長選択を、YAGレーザを励起光として非線形結晶に照射し、前記非線形結晶のクリチカル位相整合における角度制御、非クリチカル位相整合における温度制御および周期分極反転構造による擬似位相整合における周期制御のいずれかでシグナル光あるいはアイドラー光を発生して行うことを特徴とする請求項4に記載の脆性材料のフルカット割断方法。
  8. 請求項5に記載の混晶半導体レーザを複数使用し、前記複数の混晶半導体レーザにおける各々の混晶比を変えて互いに異なる波長のレーザ光を発生させ、前記複数の混晶半導体レーザを切替えて前記レーザ光を異なる板厚の脆性材料に順次照射させることにより、異なる板厚の無アルカリガラスを順次フルカットすることを特徴とする脆性材料のフルカット割断方法。
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