JP5005033B2 - 超高分子量マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の調製方法 - Google Patents

超高分子量マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の調製方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本願は、2006年8月23日に出願された米国仮出願番号第60/839594号の利益を主張する。
発明の分野
本発明は、超高分子量ポリ(アルファ−オレフィン)(以下、UHMWPO)マルチフィラメント糸の調製方法、及びそれにより製造される糸に関する。
先行技術の説明
高いテナシティ、引張弾性率及び破壊エネルギー等の張力特性をもつUHMWPOマルチフィラメント糸が製造されてきた。この糸は、防弾チョッキ、ヘルメット、胸あて、ヘリコプターの座席、及びスポールシールド等の衝撃吸収及び弾道抵抗を要する用途と、カヤック、カヌー、自転車及びボート等の複合スポーツ用品と、釣り糸、帆、ロープ、縫合糸及び布とにおいて有用である。
超高分子量ポリ(アルファ−オレフィン)には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ブテン−1)、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、並びにそれらの共重合体、混合物及び付加物が挙げられる。マルチフィラメント「ゲル紡糸」超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)糸は、例えばHoneywell International社により製造される。ゲル紡糸の方法は、折りたたみ鎖分子構造の形成を妨げ、より効率的に引張荷重を伝える伸びきり鎖構造の形成を助ける。
ゲル状態の単一UHMWPEフィラメントの調製及び延伸は、P.Smith、P.J.Lemstra、B.Kalb及びA.J.Pennings、Poly.Bull.、731(1979)により初めて記述された。UHMWPEの単一フィラメントを、溶媒を蒸発させつつ、溶液から紡糸し延伸した。デカリン又は蝋等の実質的な濃度の溶媒を含有するポリエチレンフィラメントの延伸は、例えば、P.Smith及びP.J.Lemstra、Macromol.Chem.180、2983(1979)、J.Matl.Sci.、15、505(1980)、並びにGB2042414A、GB2051667B、US4411854、US4422993、US4430383、US4436689、EP0077590、US4617233、US4545950、US4612148、US5246657、US5342567、EP0320188A2及びJP−A−60/5264の特許及び特許出願においてさらに記述されている。USP4422993には、溶媒をほとんど又は全く含有しないフィラメントより、溶媒含有フィラメントを延伸したときの方がより高い延伸比を達成し得ることと、溶媒含有フィラメントの延伸がより高い張力特性につながることとが開示されている。
本質的に希釈剤の無い状態のゲル紡糸高強度ポリエチレンフィラメントの延伸は、B.Kalb及びA.J.Pennings、Poly.Bull.、871(1979)により初めて記述された。単一フィラメントは、ドデカン溶液から紡糸され、100から148℃の温度上昇下で、加熱された管の中にて、同時に乾燥され延伸される。約10g/d(9g/dtex)のテナシティの乾燥フィラメントを、次いで、153℃で再延伸して、約29g/d(26.1g/dtex)のテナシティとした。
本質的に希釈剤の無い状態のゲル紡糸ポリエチレンフィラメントの延伸は、例えば、B.Kalb及びA.J.Pennings、Polymer21、3(1980)、J.Smook他、Poly.Bull.、775(1980)、P.Smith他、J.Poly Sci.、Poly Phys.編19、877(1981)、J.Smook及びA.J.Pennings、J.Appl.Poly.Sci.27、2209(1982)、J.Matl.Sci.19、31(1984)、J.Matl.Sci.19、3443(1984)、J.P.Penning他、Poly.Bull.31、243(1993)、日本国特許出願公開238416−1995、並びに米国特許第4413110号、第4536536号、第4551296号、第4663101号、第5032338号、第5286435号、第5578374号、第5736244号、第5741451号、第5958582号、第5972498号及び第6448359号にさらに記載されている。
より最近の方法(例えば、米国特許第4551296号、第4663101号、第6448659号及び第6969553号を参照されたい)には、溶液フィラメント、ゲルフィラメント及び無溶媒フィラメントの3種すべての延伸が記載されている。さらに別の最近の延伸方法が、同時係属中の米国出願公開第20050093200号に記載されている。前述の、米国特許第4551296号、第4663101号、第5741451号、第6448659号及び第6969553号、並びに米国出願公開第20050093200号の開示を、本明細書と矛盾しない程度において、本明細書に参照により明確に組み込む。
UHMWPOのマルチフィラメント糸の調製及び延伸は、米国特許第4413110号に初めて記載された。本質的に希釈剤の無い乾燥糸を、紡糸しつつインラインで延伸し、次いで、オフラインで再延伸する方法は、米国特許第5741451号に初めて記載された。「インライン」及び「オフライン」という用語は、それぞれ、連続した逐次的操作、及び非連続的な逐次的操作を指すと理解されたい。
前述の文献のそれぞれにより、この技術の状態の進歩が表されるが、改善された張力特性を有するUHMWPOマルチフィラメント糸を、高い生産性で調製する方法が提供されることは望ましい。
本発明によれば、
a)135℃でデカリン中にて測定時に約5から約45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
b)この溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
c)この溶液糸を約1.1:1から約30:1の延伸比で延伸するステップと、
d)この溶液糸をこの溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
e)約1.1:1から約30:1の延伸比で、少なくとも1つの段階にて、このゲル糸を延伸するステップと、
f)延伸しつつ、このゲル糸から溶媒を除去して、約10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
g)少なくとも1つの段階でこの乾燥糸を延伸して、約12から約25g/dのテナシティを有する部分配向糸を形成するステップと、
h)場合によって、この部分配向糸を、その長さの約0.5から約5パーセント、リラックスさせるステップと、
i)この部分配向糸を巻き取るステップと、
j)この部分配向糸を巻き出し、約130℃から約160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、約1.8:1から約10:1の延伸比に延伸して、約38から約70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
k)張力を与えつつ、この高配向糸を冷却し、この高配向糸を巻き取るステップと
を含み、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続した逐次的ステップと非連続的である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法が提供される。
本発明によれば、
a)135℃でデカリン中にて測定時に約5から約45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
b)この溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
c)この溶液糸を約1.1:1から約30:1の延伸比で延伸するステップと、
d)この溶液糸をこの溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
e)約1.1:1から約30:1の延伸比で、少なくとも1つの段階にて、このゲル糸を延伸するステップと、
f)延伸しつつ、このゲル糸から溶媒を除去して、約10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
g)この乾燥糸を、少なくとも1つの段階で、これらの段階の最後に約1.2:1以下の延伸比になるまで最大限延伸して、それにより部分配向糸を形成するステップと、
h)場合によって、この部分配向糸を、その長さの約0.5から約5パーセント、リラックスさせるステップと、
i)この部分配向糸を巻き取るステップと、
j)この部分配向糸を巻き出し、約130℃から約160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、約1.8:1から約10:1の延伸比に延伸して、約38から約70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
k)張力を与えつつ、この高配向糸を冷却し、この高配向糸を巻き取るステップと
を含み、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続的な逐次的ステップと非連続的である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法も提供される。
本発明によれば、
a)135℃でデカリン中にて測定時に約5から約45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
b)この溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
c)この溶液糸を約1.1:1から約30:1の延伸比で延伸するステップと、
d)この溶液糸をこの溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
e)第1の延伸比DR1で、少なくとも1つの段階にて、このゲル糸を延伸するステップと、
f)第2の延伸比DR2で延伸しつつ、このゲル糸から溶媒を除去して、約10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
g)この乾燥糸を、少なくとも1つの段階で、約1.10:1から約2.00:1の第3の延伸比DR3で延伸して、部分配向糸を形成するステップと、
h)場合によって、この部分配向糸を、その長さの約0.5から5パーセント、リラックスさせるステップと、
i)この部分配向糸を巻き取るステップと、
j)この部分配向糸を巻き出し、約130℃から約160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、この部分配向糸を約1.8:1から約10:1の第4の延伸比DR4に延伸して、約35から約70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
k)張力を与えつつ、高配向糸を冷却し、それを巻き取るステップと
を含み、生成物の延伸比DR1×DR2×DR3が、約5:1以上であり、
Figure 0005005033
の関係で定義される、この乾燥糸のオフライン延伸分数(FOLDY)が、約0.75から約0.95であり、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続的な逐次的ステップと非連続的である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法がさらに提供される。FOLDYについての上記式中のアスタリスク(*)は、乗算を示すものと理解されたい。
本発明には、上述の方法のいずれかにより製造される糸も含まれる。
本発明の方法により、改善された張力特性を有する超高分子量ポリ(アルファ−オレフィン)マルチフィラメント糸が、高い生産性で提供されることを見出した。
図1は、本発明の方法と比較するための方法における張力特性の数列を示すプロットである。 図2は、高配向糸のテナシティと、それを生成する部分配向糸(POY)のテナシティとの関係を示すプロットである。 図3は、高配向糸(HOY)のテナシティと、乾燥糸のオフライン延伸分数との関係を示すプロットである。
本発明は、改善された張力特性を有する超高分子量ポリ(アルファ−オレフィン)(UHMWPO)マルチフィラメント糸をより高い生産性で調製する方法を提供する。UHMWPOには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ブテン−1)、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、並びにそれらの共重合体、混合物及び付加物が挙げられる。本発明の目的では、UHMWPOは、135℃でデカリン中にて測定時に約5から約45dl/gの固有粘度を有するものと定義する。
本発明の目的では、繊維とは、幅及び厚さといった横の寸法より、長さの寸法が非常に大きい細長い物体である。したがって、繊維という用語には、規則的又は不規則な断面を有するフィラメント、リボン及びストリップ等が含まれる。糸とは、多くの繊維又はフィラメントから構成される連続した糸状のものである。
「ゲル紡糸」には、UHMWPO溶液の形成と、この溶液を紡糸口金に通し溶液フィラメントを形成することと、この溶液フィラメントを冷却しゲルフィラメントを形成することと、この紡糸溶媒を除去して本質的に乾燥したフィラメントを形成することと、溶液フィラメント、ゲルフィラメント又は乾燥フィラメントの少なくとも1種を延伸することとが含まれる。高い張力特性を有するUHMWPOマルチフィラメント糸の製造は、延伸により、高度の分子配列及び分子配向を達成することにかかっている。
最も先行するゲル紡糸方法において、溶液糸及び/又はゲル糸すなわち溶媒膨潤糸のみを、しばしば溶媒の除去と組み合わせて、紡糸しつつインラインで延伸した。乾燥した繊維は、オフライン操作で延伸されるか、全く延伸されなかった。USP5342567に記載の、別の先行する方法においては、ゲル繊維及び乾燥繊維を、オフラインでなく、紡糸しつつインラインのみで延伸した。USP5741451においては、溶液繊維、ゲル繊維及び乾燥繊維を、29から30g/d(26.1から27g/dtex)のテナシティに紡糸しつつインラインで延伸し、次いで、34から37g/d(30.6から33.3g/dtex)のテナシティにオフラインで再延伸した。
溶液フィラメント、ゲルフィラメント及び乾燥フィラメントの3種すべてを延伸するときに、最も高度な分子配列及び分子配向が得られることを見出した。そのうえ、フィラメントの状態が、溶液の状態から、ゲルすなわち溶媒膨潤の状態、最終的には乾燥した状態に変化するにつれ、所与の延伸比の効果が増大すると思われる。乾燥した状態での延伸は、延伸速度が特定の範囲以内に維持されるときに、高い分子配列の生成に最も有効であり得ることも見出された(前述のUSP6969553及び米国出願公開第20050093200号を参照されたい)。しかし、延伸速度、延伸比及び糸速度は、連続的な方法において相関しており、延伸速度の上限は、延伸比及び張力特性、又は糸速度及び結果的に方法がもつ生産性のいずれかに制限を加える。本発明は、高糸張力特性及び高生産性の両方を達成するゲル紡糸方法を提供することによりこの問題の解決を提供し、この方法は、ある程度においてのみ連続的であり、次いで中断し、乾燥糸の延伸を紡糸からオフラインで続ける。
本発明の方法において用いられるUHMWPOは、好ましくは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(ブテン−1)、ポリ(4−メチル−ペンテン−1)、並びにそれらの共重合体及び付加物からなる群から選択される。より好ましくは、UHMWPOは、100個の炭素原子あたり1個未満のペンダント側基、なおより好ましくは300個の炭素原子あたり1個未満の側基、さらにより好ましくは500個の炭素原子あたり1個未満の側基、最も好ましくは1000個の炭素原子あたり側基未満をもつポリエチレンである。側基には、C1からC10アルキル基、ビニル末端アルキル基、ノルボルネン、ハロゲン原子、カルボニル、ヒドロキシル、エポキシド及びカルボキシルを挙げることができるが、それらに限定されるものではない。UHMWPOは、少量、概して約5重量パーセント未満、好ましくは約3重量パーセント未満の抗酸化剤、熱安定剤、着色剤、流れ促進剤及び溶媒等の添加剤を含有してよい。
UHMWPOを高温で紡糸溶媒中に溶解する。紡糸溶媒は、形成されるUHMWPO溶液のゲル化点と少なくとも同じ高さの大気中の沸点を有する。紡糸溶媒は、好ましくは、脂肪族化合物、脂環式化合物及び芳香族化合物等の炭化水素、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、並びにそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましい紡糸溶媒は、鉱物油、デカリン、低分子量のパラフィン蝋、及びそれらの混合物である。
UHMWPOの紡糸溶媒溶液は、例えば、米国特許第4536536号、第4668717号、第4784820号及び第5032538号等に記載される任意の適切な方法により調製され得る。好ましくは、UHMWPOの溶液は、同時係属中の2006年3月30日出願の出願番号第11/393218号の方法により形成され、その開示は、本明細書と矛盾しない程度において、本明細書に参照により明確に組み込む。紡糸溶媒中のUHMWPOの濃度は、約1から約75重量パーセント、重量%、好ましくは約5から約50重量パーセント、より好ましくは約5から約35重量パーセントの範囲であり得る。
UHMWPO溶液を連続してマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成する。好ましくは、紡糸口金は約10から約3000個の紡糸孔を有し、溶液糸は約10から約3000本のフィラメントを含む。より好ましくは、紡糸口金は約100から約2000個の紡糸孔を有し、溶液糸は約100から約2000本のフィラメントを含む。好ましくは、紡糸孔は円錐状の入口を有し、その円錐は約15から約75度の夾角を有する。好ましくは、この夾角は約30から約60度である。好ましくは、この紡糸孔は、円錐状の入口の後に、この紡糸孔の出口まで延在する、まっすぐにくり抜かれた毛細管をも有する。この毛細管は、好ましくは、約10から約100、より好ましくは約15から約40の直径対長さ比を有する。
紡糸口金から出る溶液糸を、好ましくは約1.1:1から約30:1の延伸比で延伸されるガス域に連続して通す。このガス域は、冷却チムニーとなることができ、そこで溶液糸は、同時に延伸され、冷却ガス流れ、及び揮発性紡糸溶媒の蒸発により急冷される。すなわち、溶液糸を、冷却及び蒸発を伴い、又は冷却及び蒸発なしに、それが延伸される短い気体が充満した空間を通し、次いで、それを急冷する液体急冷浴の中に通すことができる。
溶液糸は、UHMWPO溶液のゲル化点未満の温度に冷却され、ゲル糸を形成する。紡糸口金の温度と115℃との温度間隔の間におけるこの糸のフィラメントの平均冷却速度は、好ましくは少なくとも約100℃/秒、より好ましくは少なくとも約500℃/秒である。
その温度間隔の間の、この糸のフィラメントの平均冷却速度は、以下の通りであり、
平均冷却速度、℃/秒=(Tspinneret−115)/t
式中、Tspinneretは、紡糸口金温度(℃)であり、tは、フィラメント断面の平均温度を115℃に冷却するために必要な時間(秒)である。
溶液糸が、実質的な冷却又は蒸発なしに、気体が充満した短い空間を通り、液体急冷浴の中を通るならば、急冷バッチの中でフィラメントを冷却するのに必要な時間は、「Conduction of Heat in Solids」H.S.Carslaw及びJ.C.Jaeger、第2版、Oxford at the Clarendon Press、ロンドン、1959の202ページの式7.7(9)から算出される。溶液フィラメントの任意の延伸が気体が充満した空間の中で生じ、急冷浴の中でのフィラメントの半径が一定であると仮定する。このフィラメントの表面での伝熱係数は、以下のように与えられ、
Figure 0005005033
式中、Vは、フィラメント速度(cm/sec)であり、
は、フィラメント直径(cm)であり、
は、急冷浴液体の比熱(cal/g・℃)であり、
ρは、急冷浴液体の密度(g/cm)であり、
kは、急冷浴液体の熱伝導率(cal/sec・cm・℃/cm)である。
溶液糸を、紡糸チムニーの中に通す、又は実質的に気体が充満し冷却及び蒸発が生じる空間に通す場合、フィラメントの冷却速度は、この技術分野において既知のように、有限要素解析から算出される。この計算を達成することができる市販のコンピュータプログラムの例は、バージニア州シャーロットビルのBlue Ridge Numerics社からのCFdesignである。
溶液糸を冷却することにより形成されるゲル糸を、約1.1:1から約30:1の第1の延伸比DR1で1つ又は複数の段階にて連続してインラインで延伸する。好ましくは、ゲル糸の延伸の少なくとも1つの段階を、この糸に熱を当てることなく行う。好ましくは、ゲル糸の延伸の少なくとも1つの段階を約25℃以下の温度で行う。ゲル糸の延伸を、第2の延伸比DR2での溶媒の除去と同時に行うことができる。
揮発性の紡糸溶媒を、乾燥によりゲル糸から連続的に除去することができる。この目的に適した装置が、例えば、米国出願公開第20040040176号に記載されている。あるいは、紡糸溶媒を抽出によりゲル糸から連続的に除去してから、低沸点の第2の溶媒を乾燥することができる。連続した抽出ステップに適した装置が、例えばUSP4771616に記載されている。
紡糸溶媒の除去により、約10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を生じる。好ましくは、この乾燥糸は、約5重量パーセント未満、より好ましくは約2重量パーセント未満の溶媒を含有する。
この乾燥糸を、少なくとも1つの段階にて、第3の延伸比DR3で、インラインで連続的に延伸し、部分配向糸(POY)を形成する。第3の延伸比は、好ましくは約1.10:1から約2.00:1である。好ましくは、ゲル糸及び乾燥糸の合わせた延伸DR1×DR2×DR3は、少なくとも約5:1、より好ましくは少なくとも約10:1、さらにより好ましくは少なくとも約15:1、最も好ましくは少なくとも約20:1である。好ましくは、この乾燥糸を、延伸の最後の段階で約1.2:1未満の延伸比になるまで、インラインで最大限延伸する。
場合によって、延伸の最後の段階の後に、乾燥糸は、その長さの約0.5パーセントから約5パーセント、リラックスさせる。
POYは、好ましくは、少なくとも約12g/d(10.8g/dtex)のテナシティを有する。好ましくは、POYは、約12g/dから約25g/d(10.8g/dtexから22.5g/dtex))、より好ましくは約14から約22g/d(12.6から19.8g/dtex)のテナシティを有する。本発明の目的では、テナシティをASTM D2256−02に従って、25.4cm(10インチ)ゲージ長さ、及び100%/分の歪速度で測定する。
POYの連続したインラインでの製造は、POYのフィラメントあたり少なくとも約0.35g/分、好ましくはフィラメントあたり少なくとも約0.60g/分、より好ましくはフィラメントあたり少なくとも約0.75g/分、最も好ましくはフィラメントあたり少なくとも約1.00g/分の速度である。次いで、POYを、糸の包装としてすなわち角材に、好ましくは糸にねじれを与えることなく巻き取る。
次いで、POYを、オフライン延伸操作に移し、そこでこのPOYを巻き出し、約130℃から約160℃の温度で少なくとも1つの段階にて約1.8:1から約10:1の第4の延伸比DR4に延伸し、高配向糸(HOY)生成物を形成する。好ましくは、関係
Figure 0005005033
により定義される乾燥糸のオフライン延伸分数(FOLDY)は、約0.75から約0.95である。FOLDYについての上記式中におけるアスタリスク(*)は、乗算を示すものと理解されたい。
好ましくは、POYは、強制対流オーブン中で延伸され、好ましくは、POYは、空気中で延伸される。好ましくは、POYは、前述のUSP6969553、又は米国出願公開第20050093200号に記載の条件下で延伸される。HOY生成物は、約38から約70g/d(34.2から63g/dtex)、好ましくは約40から約70g/d(36から63g/dtex)、最も好ましくは約50から約70g/d(45から63g/dtex)のテナシティを有する。次いで、HOYを、張力を与えつつ冷却し巻き取る。
以下の非制限的な実施例を、本発明のより完全な理解を提供するために示す。本発明を例証するために明らかにした、特定の技術、条件、比率及び報告データは代表的なものであり、本発明の範囲を制限するものと解釈すべきではない。
比較例
攪拌した混合槽の中で、UHMWPO8重量%と白色鉱油92重量%とを含有するスラリーを調製した。このUHMWPOは、135℃でデカリン中にて18dl/gの固有粘度を有する直鎖のポリエチレンであった。この直鎖のポリエチレンは、1000個の炭素原子あたり約0.5個未満の置換基と、138℃の融点とを有した。この白色鉱油は、パラフィン系炭素約70%とナフテン系炭素約30%とを含有する、Crompton Corporationからの低揮発性油、HYDROBRITE(登録商標)550 POであった。
このスラリーを、加熱した管に通すことにより連続的に溶液に変換させ、次いで、ギアポンプ、紡糸ブロック及び多孔紡糸口金に通し、マルチフィラメント溶液糸を形成した。紡糸口金から出るこの溶液糸を、空隙を通し約12℃の温度で水急冷浴の中に通すと同時に約2:1に延伸して、ゲル糸を形成した。
このゲル糸を、トリクロロトリフルオロエタンの流れに対し向流で通して鉱物油を抽出し、乾燥機に通してトリクロロトリフルオロエタンを実質的に蒸発させ、室温で5:1に延伸した。このゲル糸を、抽出及び乾燥の間に約2:1にさらに延伸した。
この乾燥糸を、130℃から150℃の温度での1つから7つの延伸段階を構成する2個から8個の一連の延伸ロールに、乾燥機から連続的に通した。連続したインラインでの生成速度は、フィラメントあたり0.28g/分であった。
この延伸糸の試料を、ロール2、3、4、5、6、7及び8でのそれぞれの延伸段階後に収集し、実験室的引張試験に供した。図1は、収集した糸のテナシティ20及び極限伸び10の、延伸ロール番号の関数としてのプロットである。
3番目の延伸段階の終了に対応する延伸ロール番号4以下では、糸のテナシティ20は急速に増加し、その後、より非常にゆっくりと増加したことがわかる。同様に、極限伸び10は、延伸ロール番号4以下では急速に、その後はより非常にゆっくりと減少した。
ロール番号4の後に収集した部分配向糸のテナシティは、25g/d(22.5g/dtex)であった。ロール番号8の後に収集した糸のテナシティは、32g/d(28.8g/dtex)であった。
ロール番号8の後に巻き取った糸を、オフラインの延伸装置に移し、USP5741451の方法により後延伸した。この後延伸糸は、36g/d(32.4g/dtex)のテナシティを有した。
実施例1
室温で攪拌した混合槽の中で、UHMWPO10重量%と白色鉱油90重量%とを含有するスラリーを調製した。このUHMWPOは、135℃でデカリン中にて20dl/gの固有粘度を有する直鎖のポリエチレンであった。この直鎖のポリエチレンは、1000個の炭素原子あたり約0.5個未満の置換基と、138℃の融点とを有した。この白色鉱油は、パラフィン系炭素約70%とナフテン系炭素約30%とを含有する、Crompton Corporationからの低揮発性油、HYDROBRITE(登録商標)550 POであった。
このスラリーを、二軸同方向回転押出機、追加的な滞留時間を提供する容器に通すことにより連続して溶液に変換させ、次いで、ギアポンプ、紡糸ブロック及び多孔紡糸口金に通し、マルチフィラメント溶液糸を形成した。紡糸口金から出るこの溶液糸を、空隙を通し約12℃の温度で水急冷浴の中に通すと同時に1.9:1に延伸し、ゲル糸を形成した。この溶液糸を、紡糸口金の温度と115℃との間を約550℃/分の速度で冷却した。
このゲル糸を、室温で、5:1の第1の延伸比DR1で延伸し、トリクロロトリフルオロエタンの流れに対し向流で通して鉱物油を抽出し、乾燥機を通してトリクロロトリフルオロエタンを実質的に蒸発させた。このゲル糸を、抽出及び乾燥の間に、2.1:1の第2の延伸比DR2でさらに延伸した。約10重量%未満の溶媒を含有する、本質的に乾燥した糸を、143℃の温度で2つの段階にて、1.22:1の第3の延伸比DR3に延伸してPOYを形成した。最後のインラインの延伸は、1.2:1未満の比であった。
このPOYは、17.6g/d(15.8g/dtex)のテナシティ、296g/d(266g/dtex)の引張弾性率(ヤング率)、及び8.35%の破断伸びを有した。このPOYを、ねじれることなく、フィラメントあたり0.501g/minの速度で巻き取った。上記の工程は、溶液の形成からPOYの巻き取りまで、連続的で途切れることはなかった。生成物のDR1×DR2×DR3は12.2であった。
このPOYが、米国出願公開第20050093200号に記載の条件下で、150℃の温度で4.8:1の第4の延伸比DR4にて延伸されるオフラインの延伸装置にこのPOYを移し、高配向糸(HOY)を形成した。この乾燥糸のオフライン延伸分数は、
Figure 0005005033
であった。
このHOYを、張力を与えつつ冷却し巻き取った。これは、40.1g/dのテナシティ、1300g/dの引張弾性率、及び3.3%の破断伸びを有した。このHOY、及びこのHOYを作り出したPOYの引張特性を表1に示す。
このHOYのテナシティを、図2に、このHOYを生成したPOYのテナシティに対してプロットし、図3に、乾燥糸のオフライン延伸分数に対してプロットする。
実施例2から16
ゲル糸及び乾燥糸の延伸比の実質的でない差異のみを伴い、実施例1をそのまま繰り返した。POY、及びこのPOYから生成したHOYの引張特性を図1に示し、それらのテナシティを図2及び3にプロットする。図2及び3における実線は、データの傾向線である。POYのテナシティが約12から約25g/d(10.8から22.5g/dtex)の範囲内にある、及び/又は乾燥糸のオフライン延伸分数が約0.75から約0.95の範囲内にあるときに、HOYのテナシティは一般に最も高いことを、このデータは示す。
本発明の方法において達成した引張特性は、乾燥糸のすべての延伸をインラインで行った比較例の方法で得られる引張特性より優れていることがわかるであろう。このように、本発明の方法により、高い特性を有するうえに高い生産性で製造することができる糸に対する要求が満たされる。
このように、本発明をかなり十分詳細に記載したが、この詳細に厳密に従う必要はなく、さらなる変化及び修正を当業者が着想することがあり、そのすべては添付の請求項により定義される本発明の範囲内に含まれると理解されたい。
Figure 0005005033

Claims (10)

  1. a)135℃でデカリン中にて測定時に5から45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
    b)前記溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
    c)前記溶液糸を1.1:1から30:1の延伸比で延伸するステップと、
    d)前記溶液糸を前記溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
    e)1.1:1から30:1の延伸比で、少なくとも1つの段階にて、前記ゲル糸を延伸するステップと、
    f)延伸しつつ、前記ゲル糸から溶媒を除去して、10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
    g)少なくとも1つの段階で前記乾燥糸を延伸して、12から25g/dのテナシティを有する部分配向糸を形成するステップと、
    h)場合によって、前記部分配向糸を、その長さの0.5から5%、リラックスさせるステップと、
    i)前記部分配向糸を巻き取るステップと、
    j)前記部分配向糸を巻き出し、130℃から160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、1.8:1から10:1の延伸比に延伸して、38から70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
    k)張力を与えつつ、前記高配向糸を冷却し、それを巻き取るステップと
    を含み、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続的な逐次的ステップと非連続である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法。
  2. 前記部分配向糸を、前記部分配向糸のフィラメントあたり少なくとも1.00g/分の速度で製造する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリ(アルファ−オレフィン)がポリエチレンである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記紡糸口金の温度と115℃との温度間隔の間における前記糸のフィラメントの平均冷却速度が少なくとも100℃/秒であるように、ステップd)における前記冷却を行う、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ゲル糸を25℃以下の温度で少なくとも1つの段階にて延伸する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記部分配向糸を、強制対流エアオーブン中で延伸する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記部分配向糸が、14から22g/d(12.6から19.8g/dtex)のテナシティを有し、前記高配向糸が、50から70g/d(45から63g/dtex)のテナシティを有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記溶媒が、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  9. a)135℃でデカリン中にて測定時に5から45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
    b)前記溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
    c)前記溶液糸を1.1:1から30:1の延伸比で延伸するステップと、
    d)前記溶液糸を前記溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
    e)1.1:1から30:1の延伸比で、少なくとも1つの段階にて、前記ゲル糸を延伸するステップと、
    f)延伸しつつ、前記ゲル糸から溶媒を除去して、10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
    g)前記乾燥糸を、少なくとも1つの段階で、これらの段階の最後に1.2:1以下の延伸比になるまで最大限延伸して、それにより部分配向糸を形成するステップと、
    h)場合によって、前記部分配向糸を、その長さの0.5から5%、リラックスさせるステップと、
    i)前記部分配向糸を巻き取るステップと、
    j)前記部分配向糸を巻き出し、130℃から160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、それを1.8:1から10:1の延伸比に延伸して、38から70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
    k)張力を与えつつ、前記高配向糸を冷却し、それを巻き取るステップと
    を含み、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続的な逐次的ステップと非連続である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法。
  10. a)135℃でデカリン中にて測定時に5から45dl/gの固有粘度を有するポリ(アルファ−オレフィン)の溶媒中の溶液を高温で形成するステップと、
    b)前記溶液を高温のマルチフィラメント紡糸口金に通して、溶液糸を形成するステップと、
    c)前記溶液糸を1.1:1から30:1の延伸比で延伸するステップと、
    d)前記溶液糸を前記溶液のゲル化点未満の温度に急冷して、ゲル糸を形成するステップと、
    e)第1の延伸比DR1で、少なくとも1つの段階にて、前記ゲル糸を延伸するステップと、
    f)第2の延伸比DR2で延伸しつつ前記ゲル糸から溶媒を除去して、10重量パーセント未満の溶媒を含有する本質的に乾燥した糸を形成するステップと、
    g)前記乾燥糸を、少なくとも1つの段階で、1.10:1から2.00:1の第3の延伸比DR3で延伸して、部分配向糸を形成するステップと、
    h)場合によって、前記部分配向糸を、その長さの0.5から5%、リラックスさせるステップと、
    i)前記部分配向糸を巻き取るステップと、
    j)前記部分配向糸を巻き出し、130℃から160℃の温度で、少なくとも1つの段階にて、それを1.8:1から10:1の第4の延伸比DR4に延伸して、38から70g/d(34.2から63g/dtex)のテナシティを有する高配向糸を形成するステップと、
    k)張力を与えつつ、前記高配向糸を冷却し、それを巻き取るステップと
    を含み、前記生成物の延伸比DR1×DR2×DR3が、5:1以上であり、
    Figure 0005005033
    の関係で定義される、前記乾燥糸のオフライン延伸分数(FOLDY)が、0.75から0.95であり、a)からi)のステップが、連続して逐次的に行われ、j)からk)の連続的な逐次的ステップと非連続である、マルチフィラメントポリ(アルファ−オレフィン)糸の製造方法。
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