JP5004626B2 - Sプリントにおける凝固シェル厚の現出方法 - Google Patents
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Description
・鋳型幅W[mm]は、800〜2100とする。
・鋳型厚みD[mm]は、230〜280とする。
・鋳型高さH[mm]は、800〜900とする。
・鋳造速度Vc[m/min]は、1.2〜2.0とする。
・溶鋼過熱度ΔT[℃]は、10〜45とする。
・比水量Wt[L/kgSteel]は、1〜3とする。
・鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、300〜800とする。
・圧下勾配Ak[mm/m]は、0.05〜0.10とする。
・溶鋼成分は、規格協定に基づく。代表的な成分は、C、Si、Mnである。これに、CrやCuなどが適宜に添加される。P及びSは極力少なくなるように調整される。その他の不可避の不純物を含む。
・鋳型幅W[mm]及び鋳型厚みD[mm]は、鋳型1の上端で観念される。
・鋳造速度Vc[m/min]は、鋳片の引抜速度であって、前記複数のロール対3・3・・・のうち最上流に配されるロール対3の周速度で観念される。
・溶鋼過熱度ΔT[℃]は、鋳型1内へ注湯される溶鋼の温度の指標である。詳細は、本明細書の末尾に記載する。
・比水量Wt[L/kgSteel]は、鋼1kgに対して用いられる冷却水の容積を意味する。この冷却水は、0〜20のメニスカス距離[m]で観念される上記の2次冷却帯で鋳片に対して噴射/噴霧される。
・鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、鋳型1内の溶鋼を攪拌するために作用される磁場の強度の指標である。詳細は、本明細書の末尾に記載する。
・圧下勾配Ak[mm/m]は、鋳造方向に対するロール対3・3・・・のロールギャップGの減少勾配[mm/m]を意味する。即ち、鋳造経路の単位距離[m]におけるロール対の面間距離の減少量[mm]に相当する。
先ず、各確認試験に共通する試験条件について説明する。なお、後述する表1及び表2に記載されている事項については、ここではその記載を割愛する。また、前述した連続鋳造機100の一般的な操業条件と重複する記載も同様に割愛する。
・鋳型高さH[mm]は、900とする。
・溶鋼成分としてのC含有量C[wt%]は、0.05〜0.25とする。
・溶鋼吐出孔5・5の外周縁の幅5w[mm]は、70とする(図2参照)。
・溶鋼吐出孔5・5の外周縁の高さ5h[mm]は、85とする(図2参照)。
・溶鋼吐出孔5・5の下面5kが水平に対して為す角度θ1[deg.]は、35とする(図3参照)。
・円筒容器8の内径は、70[mm]とする(図4(a)参照)。この場合、S塊9の高さは概ね60[mm]程度となる。
・支持棒7の径は、8[mm]とする(図4(a)参照)。
・S塊9の原材料は、CAS No.7704-34-9という規格で特定されるものを使用する。
・S塊9の浸漬位置は、鋳型1の幅方向においては浸漬ノズル2からみて調査対象としての鋳型コーナ側であって、その中心が該鋳型1の狭面からW/8[mm]となるようにする。
・各確認試験において調査する凝固シェル内側の固液界面は、浸漬ノズル2からみて一の狭面側のものに限ることはなく、同時に同一条件で他の狭面側のものも調査することとする。
・浸漬ノズル2の内径[mm]は85とし、外径[mm]は150とする。この外径[mm]と、上記の角度θ1[deg.]から、前述の仮想延長線Pは容易に観念されよう(図5参照)。
・メニスカスは、鋳型1の上端から概ね100〜150[mm]とする。
次に、各確認試験に共通する試験方法について説明する。ただし、上述した説明と重複する説明は適宜、割愛する。(i)上述したように、浸漬時に鋳型1内に存在していた鋳片を鋳造方向に対して垂直に50[mm]ピッチで薄板状に輪切りして得られた切断面に対して上記のSプリントを為した結果、夫々の切断面に固液界面が明瞭に現出されていたかを記録する。ここで、「固液界面の現出の明瞭性」については視覚に頼らざるを得ないものであるが、その一例として先述した図7を参照されたい。図7の左側における明瞭性は客観的に不十分であり、同じく右側における明瞭性は客観的に十分である、いうことができよう。(ii)次に、各確認試験ごとに、現出率Ap[%]を計算して求める。ここで、現出率Ap[%]を以下のように定義する。即ち、(a)上記切断により得られた複数の切断面のうち、切断面内の4つのコーナ近傍の何れかにおいて固液界面が明瞭に現出された切断面のうち更に、最も下流側の切断面を特定する。(b)この特定した切断面が、浸漬時において鋳型1の上端から下端へ向かってどれだけ離れた切断面に相当するものなのかを求め、この距離を変数I[mm]とする。(c)この距離I[mm]と、鋳型高さH[mm]と、に基づいて下記式により現出率Ap[%]が定義される。
Ap=I/H×100
(iii)そして、上記のように求められた現出率Ap[%]に基づいて各確認試験を評価する。即ち、現出率Ap[%]が100とされる確認試験のみを「○(良好)」と評価し、現出率Ap[%]が100に満たない確認試験はすべて「×(不良)」と評価した。なお、試験番号37〜60は、従来の現出方法に係るものであり、即ち、S塊9の代わりに粉末状のSを用いた。これら従来の現出方法に係る各確認試験(試験番号37〜60)においては、粉末状のSは、浸漬の際に、0.3[mm]厚の銅板を用いて作成した粉末用容器(形状は、図4に示されるものと類似する。)内に収容することとする。
各確認試験の試験結果を下記の表1及び表2、図8〜10に示す。図8〜10は、各確認試験の試験結果を示すグラフである。
「Ds mm」の列には、鋳型1の狭面からS塊9(又は粉末用容器)の中心に至るまでの水平の離間距離Dsを記入した(図5参照)。
「BR mm」の列には、上記の離間距離Dsと、仮想延長線Pと、から求められるS塊9(又は粉末用容器)の下端9aの理想的な浸漬位置であって、鋳型1の上端からの距離BR[mm]を記入した(図5参照)。
「BJ mm」の列には、上記の理想的な距離BRに対して、実際の浸漬位置であって、鋳型1の上端から、S塊9(又は粉末用容器)の下端9aまでの、距離BJ[mm]を記入した(図5参照)。
「特記事項」の列には、各確認試験において発生した問題を記入した。なお、ブレークアウトが発生した場合は、この列に、「(B.O.)」と記入した。
次に、図8〜10に基づいて、各試験結果を考察する。
A=W×D/2
定義:鋳型内へ注湯される溶鋼の温度の指標である。
(1)『測定時刻』は、「タンディッシュ内の溶鋼の流動が定常状態に至った時刻、より詳しくは、転炉から該タンディッシュへ溶鋼を搬送するための取鍋内に収容されている溶鋼の1/4〜1/3程度が該タンディッシュへ注湯された時刻」とする。
(2)『測定地点』は、以下の通りとする。即ち、「水平位置」はタンディッシュの底面に備え付けられる浸漬ノズルの軸心とし、「鉛直位置」はタンディッシュ内に保持されている溶鋼の湯面を基準として深さ100mmとする。
(3)『測定器具』は、消耗型熱電対を用いる構成とする。上記の通り、深さ100mmの地点に消耗型熱電対を浸漬させることから、適宜に用意した棒の先端に消耗型熱電対を取着した構成が適する。
(4)上記の『測定時刻』及び『測定地点』、『測定器具』に準じて測定した溶鋼の温度から、溶鋼の溶鋼成分により唯一に求められる液相線温度と、を比較する。そして上述した溶鋼過熱度ΔT[℃]は、前者から後者を除いた(引いた)残りとして求めることとする。
(5)なお、種々の観点から、上記溶鋼過熱度ΔT[℃]は、10〜45が好ましい。
定義:鋳型内の溶鋼を攪拌するために作用される磁場の強度の指標である。
(1)『測定時刻』は、任意である。
(2)『測定地点』は、以下の通りとする。即ち、「水平位置」は、(i)鋳型幅方向においては中央とし、(ii)鋳型厚み方向においては鋳型内壁面から中心へ向かって15[mm]とし、(iii)鋳型高さ方向においては鋳型に埋設される電磁コイルのコイル中心と揃えるものとする。
(3)『測定器具』は、適宜のガウスメータを用いる。
(4)上記の『測定時刻』及び『測定地点』、『測定器具』に準じて複数回測定する。そして上述した鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は、上記複数の測定値を平均化して求めることとする。
(5)なお、種々の観点から、上記鋳型内電磁攪拌強度M-EMS[gauss]は0〜1000が好ましいとされ、鋳型内の溶鋼に作用される磁場の周波数[Hz](「磁場の周波数」とは、上記電磁コイルに導通される電流が1秒間に向きを変える回数を意味する。)は1〜5が好ましいとされ、一般に、この磁場の周波数[Hz]として2が採用される。
2 浸漬ノズル
5 溶鋼吐出孔
5k 下面
9 S塊
P 仮想延長線
Claims (1)
- 鋳型と、この鋳型に対して所定位置に配され、該鋳型の両狭面に対向する一対の溶鋼吐出孔が穿孔される浸漬ノズルと、を用い、この浸漬ノズルを介して鋳型へ溶鋼をスループットTp[ton/min]を2.5以上として注湯する連続鋳造にて、
所定形状のS塊を前記鋳型内の所定浸漬位置に所定添加量M[kg]、浸漬して溶解し、
この浸漬時に前記鋳型内に存在していた鋳片を鋳造方向に対して垂直に切断し、
この切断により得られた切断面に対してSプリントを為す、Sプリントにおける凝固シェル厚の現出方法において、
前記S塊については、S塊1個あたりの重量m[g]を250以上とし、
前記S塊の浸漬位置については、前記鋳型の幅方向においては前記浸漬ノズルからみて調査対象としての鋳型コーナ側とし、前記鋳型の鉛直方向においては前記浸漬ノズルの溶鋼吐出孔の下面の仮想延長線から鉛直方向に±50[mm]の範囲内に該S塊の下端を配することとし、
前記S塊の添加量M[kg]については、前記鋳型内空間の水平断面のうち前記鋳型の上端における水平断面の断面積[m2]のうち更に前記浸漬ノズルからみて調査対象としての鋳型コーナ側の断面積[m2]をAとすると、2.0≦M/A≦3.1が成立する範囲内とする、
ことを特徴とする、Sプリントにおける凝固シェル厚の現出方法
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