JP5004479B2 - 高速旋回式蒸発装置の運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種調味料、エキス類等の液体原料の濃縮や、し尿処理汚泥、食品加工廃棄物、畜糞等の有機性汚泥を処理する際に生じる廃液の濃縮や、金属切削廃水、機械部品洗浄廃水等の油分含有廃水の濃縮に供される装置に関するものであって、特に無機塩等が結晶として析出してしまうような可能性がある廃液を濃縮する場合であっても、結晶によるポンプの詰まりや配管の閉塞等を回避することができるとともに、濃縮倍率の高い濃縮を行うことのできる高速旋回式蒸発装置の運転方法に係るものである。
従来より、漢方薬生薬エキス、各種調味料、動物エキス、魚介エキス、植物エキス、醗酵液等の各種液体物質や、アミノ酸、酵母、蛋白質等の水溶液あるいは各種廃液等を被処理液とし、この被処理液の濃縮を行う場合には種々の蒸発装置が用いられている。
このうち液膜上昇式の蒸発装置は、機械的な可動部分がない簡単な構造であるためイニシャルコストが低く済み、またほとんど故障しないため保守費用を含めたランニングコストも低く済むものであり、更には設置面積が少なく済むといったメリットがあるため広く普及しているものである。
そしてこのような液膜上昇式の蒸発装置によって各種廃液の濃縮処理を行う場合には、主に廃液の減容化が目的とされるため、なるべく高い濃縮倍率とすることにより、経済的効果を高めることが要求される。
ところで前記廃液に無機塩等が含まれていた場合、このものが濃縮に伴って結晶として析出されることがあり、更に結晶が過剰に析出してしまった場合には、ポンプや管路の閉塞等、装置にとって致命的な不具合が生じてしまうこととなる。
そしていったんこのような事態に陥ってしまうと、装置の運転ができなくなってしまうばかりか、掃除や部品交換等のメンテナンスが必要となってしまうため稼働率の著しい低下を招いてしまう。
特に連続運転が行われる場合には、バッチ運転時のように結晶を含めた液体成分が一旦すべて排出されることがないため、結晶が装置内に蓄積されてしまい、気が付かないうちにポンプや管路の閉塞等を起こしてしまうこともあった。
このような事態を避けるべく、無機塩が析出されないと思われる濃度までの濃縮に留めるような制御も行われているが、廃液という性質上、その成分や含まれる無機塩の濃度は定かではなく、また投入される廃液中の無機塩の濃度が常に一定であるわけではないため、上記制御を行ったとしても結晶が予想以上に析出してしまうことがあった。
そこで本出願人は、前記蒸発缶内において旋回流を生じさせることにより液体成分から結晶を遠心分離するとともに、分離された結晶を取り出すことのできる装置を開発し、既に特許出願に及んでいる(特許文献1参照)。
この発明は、分離された結晶を、濃縮液(液体成分)の取り出し経路とは別の管路からバルブを通じて抜き出すものであり、結晶の析出による悪影響を回避することができるものであった。
そしてその後も本出願人は高速旋回式蒸発装置における無機塩の結晶に関する問題を解消するための研究を継続して行ってきた。
特開2004−237233公報
本発明はこのような背景からなされたものであって、特に被処理液が濃縮される一方で生成される無機塩等の結晶によるポンプや管路の閉塞を確実に防ぐことのできる、新規な高速旋回式蒸発装置の運転方法の開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の高速旋回式蒸発装置の運転方法は、加熱缶と蒸発缶との間を吹込管路及び戻り管路によって接続することにより循環経路を形成するとともに、前記加熱缶内に配された長管内に流入した液体原料を、この長管の外側に供給された加熱媒体からの伝導熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった液体成分と蒸気成分とを前記蒸発缶内に吹き込み、この蒸発缶内においてこれら液体成分と蒸気成分とを分離して高濃度の液体成分を得る蒸発装置の運転方法において、前記蒸発缶の流出口付近には濃度計が具えられ、この濃度計によって検出された液体成分の濃度が所定値以上にならないように装置の制御要素を調節するとともに、前記濃度計によって検出された濃度の単位時間当たりの変化量が異常値を示したときには、停止操作を行うことを特徴として成るものである。
この発明によれば、濃度の単位時間当たりの変化量が異常値を示したときに、無機塩等の結晶が生じたものと判断して装置の運転が停止されることとなるため、結晶の生成を初期の段階で検知してポンプや管路の閉塞等、装置にとって致命的な不具合を確実に回避することができる。
また請求項2記載の高速旋回式蒸発装置の運転方法は、前記要件に加え、前記濃度の時間当たりの変化量が異常値を示したか否かの判断は、式(1)による濃度の単位時間当たりの変化量の算出値が、最大濃度上昇勾配または最大濃度下降勾配を超えたか否かによって行われるものであり、超えた場合を異常値とすることを特徴として成るものである。
濃度の単位時間当たりの変化量=最大濃縮液濃度−(最大濃縮液濃度×(最小滞留液量−抜出流量)+想定される最低原液濃度×供給流量)/(最小滞留液量+供給流量−抜出流量−蒸発流量)・・・式(1)
この発明によれば、無機塩等の結晶の発生を正確に検出することができる。
更にまた請求項3記載の高速旋回式蒸発装置の運転方法は、前記要件に加え、前記濃度計はBrix計であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、液体成分中に結晶が析出されたときにハンチングを引き起こすといったBrix計の特性を利用して異常値を検出することができる。
このため、無機塩の含有率が不明な廃液であっても、結晶の生成を最小限としつつ、最大限の濃縮を行うことができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、特に廃液等の被処理液が濃縮される一方で生成される無機塩等の結晶によるポンプや管路の閉塞を確実に防ぐことができ、装置の稼働率の低下を回避することができるとともに、被処理液を最大限まで濃縮することができる。
以下本発明を実施するための最良の形態について図示の実施例に基づいて説明するものであり、始めに高速旋回式蒸発装置の構成について説明した後、この装置の運転方法について説明を行う。なお以下に示す実施例に対して、本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。
図1中符号Dで示すものは本発明が適用される高速旋回式蒸発装置であり、この装置は加熱缶1と蒸発缶2との間を吹込管路3によって接続して成るものである。そして前記加熱缶1内に配された長管11内に流入する被処理液L0を、この長管11の外側に供給された加熱媒体たる加熱蒸気Hからの伝導熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった状態の液体成分L1と蒸気成分Sとを前記蒸発缶2内に吹き込み、この蒸発缶2内においてこれら液体成分L1と蒸気成分Sとの分離を行う装置である。
以下高速旋回式蒸発装置Dを構成する諸部材について詳しく説明する。
まず前記加熱缶1について説明すると、このものは密閉性が確保された筐体10内に、金属等の耐熱素材から成る管路である長管11が複数本具えられるものであり、この長管11の下端部は給液口12と連通状態とされ、一方、長管11の上部は排出口13と連通状態とされて成るものである。また前記筐体10の側周部分には蒸気口14及びドレン口15が形成される。
次に前記蒸発缶2について説明すると、このものは円筒下部に逆円錐を接続した形状の中空部材である筐体20の上部に排気口21が形成され、下部に流出口22が形成され、更に側周部に流入口23が形成されて成るものである。
そして前記加熱缶1における排出口13と、蒸発缶2における流入口23との間が吹込管路3によって連通状態に接続され、また前記加熱缶1における給液口12と、蒸発缶2における流出口22との間が戻り管路5によって連通状態に接続される。この結果、蒸発缶2、戻り管路5、加熱缶1及び吹込管路3を要素とした循環経路が形成されるものである。
ここで前記吹込管路3及び流入口23の好ましい形態例について説明すると、まず前記吹込管路3は図2に示すように、蒸発缶2に対して円形横断面の接線方向に流路を形成するように接続されることにより、蒸発缶2内において液体成分L1及び蒸気成分Sの旋回流が生じるように構成される。なお吹込管路3における加熱缶1との接続部位は先細り状のダクト31によって構成され、流速の増加が図られている。
更に吹込管路3における蒸発缶2との接続部位近傍の開口断面積を、前記複数本の長管11の開口断面積の総和よりも小さくなるように設定することにより流速の増大を図るようにしてもよい。
また前記流入口23は図2(c)に示すように、垂直辺が水平辺よりも長い長方形状のスリットとされ、一方、吹込管路3における蒸発缶2との接続部位の開口断面の形状も、垂直辺が水平辺よりも長い長方形状のスリットとされ、蒸発缶2内に吹き込まれる液体成分L1と蒸気成分Sとが薄層状態に成るように構成される。
前記戻り管路5の途中には濃縮液排出口51が形成されるものであり、排出用ポンプP2 によって、濃縮された状態の液体成分L1すなわち濃縮液L3が外部に排出されるように構成される。なお前記排出用ポンプP2 の後段にはバルブ52Aが具えられる。
更に蒸発缶2の流出口22付近である蒸発缶2の下部と、戻り管路5との間にバイパス管53が設けられるとともに、このバイパス管53に対して濃度計54及びバルブ52Bが具えられる。
この濃度計54は一例とししてBrix計が適用されるものであり、この計器の測定原理は次のようなものである。すなわち液体は、その濃度に応じて屈折率が異なることを利用したものであり、プリズムと接した被測定液に対してLED等の光源から光を照射することにより臨界角すなわち屈折率を測定して、この値に基づいて濃度を算出するというものである。
また、蒸発缶2における排気口21と加熱缶1における蒸気口14との間は蒸気循環路6によって接続され、更にその途中に圧縮機9が具えられる。そしてこの圧縮機9から筐体10内に供給された加熱蒸気Hが、長管11内に位置する被処理液L0(濃縮が進行した液体成分L1も含む)に対して熱を伝導し、その結果加熱蒸気Hは凝集して凝縮液L2となり、ドレン口15から外部に排出される。
なお前記ドレン口15の後段部分には、凝集液排出ポンプを兼用する真空ポンプP1 が具えられる。
更に前記排気口21と圧縮機9との間には外部デミスタ26が具えられるものであり、このものは筐体26a内に衝突板26bとメッシュ材26cとを具えて成るものである。
更にまたこの実施例においては、前記蒸発缶2における筐体20内に被処理液L0が供給されるものであり、給液タンク8に貯留された被処理液L0は、バルブ81の開度が調整されることにより、筐体20内に配されたノズル82から噴出されるものである。
そしてバルブ81、バルブ52A、バルブ52B及び圧縮機9は、図示しない制御盤によって操作され、それぞれ蒸発缶2への被処理液L0の供給量、戻り管路5からの濃縮液L3の抜出流量、加熱缶1における蒸気成分Sの蒸発流量の調節が行われることとなる。
本発明の適用対象である高速旋回式蒸発装置Dは、一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置を用いた本発明の運転方法について説明する。
まず圧縮機9を起動して加熱缶1内に加熱蒸気Hを供給するものであり、長管11を加熱した加熱蒸気Hは凝集して凝縮液L2となり、ドレン口15から外部に排出される。なお装置の始発状態において蒸気循環路6内に蒸気成分Sが存在しない場合には、適宜の蒸気供給装置を併設し、ここから蒸気循環路6内に蒸気を供給する等の措置を施す。
次いで真空ポンプP 1 を起動して被処理液L0及び液体成分L1の循環経路内の減圧を行い、被処理液L0の沸点低下を図り、この状態でバルブ81の開度を調節して、漢方薬生薬エキス、各種調味料、動物エキス、魚介エキス、植物エキス、醗酵液等の各種液体物質や、アミノ酸、酵母、蛋白質等の水溶液あるいは各種廃液等を被処理液L0としてノズル82から蒸発缶2内に供給する。なお被処理液L0の種類等によっては減圧を要さない場合もある。
すると被処理液L0は、戻り管路5を経由して加熱缶1に至って長管11内に供給され、加熱蒸気Hから伝導される熱によって長管11内部で沸騰し、発生した蒸気成分Sが長管11内を上昇する際に、濃縮された状態の液体成分L1を引き上げるものである。
そしてこれら蒸気成分Sと液体成分L1とは長管11内を上昇して排出口13に至りここから吹込管路3内に入り込むものであり、このとき先細り状のダクト31を通過するとともに、吹込管路3を通過するため流速が増すものである。なおこの実施例では、吹込管路3内における蒸気成分Sと液体成分L1との流速が、100〜250m/sとなるようにした。
次いで蒸気成分Sと液体成分L1とは、蒸発缶2における流入口23から筐体20内に流入するものであり、このとき図2に示すように、蒸発缶2は平面視で円形の横断面を有し、この蒸発缶2に対して吹込管路3が円形横断面の接線方向に流路を形成するように接続されているため、蒸発缶2内において液体成分L1の旋回流を生じさせることができる。なおこの実施例では前記旋回流の回転数は、小型の装置で20000rpm程度、大型の装置で1000rpm程度と、既存の装置と比べて高い値とすることができるため、遠心効果により液体成分L1の発泡を効果的に抑えることができるものである。
また前記吹込管路3における蒸発缶2との接続部位の開口断面を、垂直辺が水平辺よりも長い長方形形状としたため、蒸発缶2内に吹き込む液体成分L1と蒸気成分Sとが薄層状態となり、流入口23から排気口21に向けて移動する蒸気成分Sの流れが、流入口23から流出口22に向けて移動する液体成分L1の流れに干渉してしまうことがない。
そして蒸気成分Sは旋回流の状態で上方に向かうものであり、このとき蒸気成分S及び蒸気成分S中に含まれるミストM(液体成分L1の飛沫粒子)は、遠心作用によって筐体20の内壁近傍に位置することとなる。
やがて蒸気成分Sは排気口21から蒸気循環路6内を移動して外部デミスタ26に至り、ここでミストMの除去が成されて圧縮機9に至り、この圧縮機9の圧縮作用により高温の加熱蒸気Hとなって、蒸気口14に供給されるものである。
一方、液体成分L1は流出口22に至り、ここから戻り管路5内に移動するものであり、濃縮された状態の液体成分L1は、前記ノズル82から供給された新たな被処理液L0を伴って再び加熱缶1における長管11内に位置することとなる。なおこの際、濃縮された状態の液体成分L1は、新たに供給された液体原料Lと混ざり合うこととなり、濃度が均一となった状態で加熱缶1に供給され、複数の長管11での流量が不均一になることがなく、液切れによる過熱や焦げ付きが生じない。
そしてこの際、前記戻り管路5内の液体成分L1の一部は、バイパス管53を通じて濃度計54に導かれるものであり、濃度計54に具えられたプリズムと接した液体成分L1に対してLED等の光源から光が照射され、臨界角すなわち屈折率が測定されるとともに、この値に基づいて液体成分L1の濃度が算出される。
そして液体成分L1の濃度が所定値以上にならないように、バルブ81、バルブ52A、バルブ52B及び圧縮機9を操作して、それぞれ蒸発缶2への被処理液L0の供給量、戻り管路5からの濃縮液L3の抜出流量、加熱缶1における蒸気成分Sの蒸発流量等、装置の制御要素が調節されることとなる。
なおここで液体成分L1の濃度の所定値とは、被処理液L0の性状に由来するものであり、液体成分L1が濃縮されたときに、無機塩等の結晶が生成されると思われる濃度を意味するものである。
そして液体成分L1が所望の濃度となった時点でバルブ52Bを閉め、バルブ52Aを開放すると、濃縮された状態の液体成分L1が濃縮液L3として外部に排出されることとなる。
また濃度計54によって検出された濃度の単位時間当たりの変化量も監視されており、この値が異常値を示したときには、高速旋回式蒸発装置Dの停止操作が行われるものであり、バルブ81を閉じ、圧縮機9を停止するとともにバルブ52Bを閉め、バルブ52Aを開放し、蒸発缶2内の液体成分L1を全て排出するといった操作が行われる。
なお濃度の時間当たりの変化量が異常値を示したか否かの判断は、式(1)によって算出される濃度の単位時間当たりの変化量が、最大濃度上昇勾配または最大濃度下降勾配を超えたか否かによって行われるものであり、超えた場合を異常値とするものである。
濃度の単位時間当たりの変化量=最大濃縮液濃度−(最大濃縮液濃度×(最小滞留液量−抜出流量)+想定される最低原液濃度×供給流量)/(最小滞留液量+供給流量−抜出流量−蒸発流量)・・・式(1)
ここで前記最大濃縮液濃度とは、特定の蒸発操作で制御される被処理液の濃度(Brix)値の中で最も高い値、すなわち到達目標濃度を意味するものである。
また前記最小滞留液量とは、特定の蒸発装置において、運転可能な被処理液の滞留量の最も少ない液量を意味するものである。
また前記抜出流量とは、バルブ52の開度に応じて外部に排出される濃縮液L3の流量を意味するものである。
また前記想定される最低原液濃度とは、被処理液の予想される最も薄い濃度を意味するものである。
また前記供給流量とは、バルブ81の開度に応じて筐体20内に供給される被処理液L0の流量を意味するものである。
また前記蒸発流量とは、圧縮機9の運転状況に応じて長管11内で発生する蒸気成分Sの流量を意味するものである。
更にまた前記最大濃度上昇勾配とは、供給流量を0L/minに、濃縮液抜出流量を最大値に、蒸発流量を装置の最大能力にそれぞれ設定したときに、式(1)によって導き出される値である。
また前記最大濃度下降勾配とは、供給流量を最大値に、濃縮液抜出流量を0L/minに、蒸発流量を0L/minにそれぞれ設定したときに、式(1)によって導き出される値である。
そしてこれら最大濃度上昇勾配及び最大濃度下降勾配は、前記バルブ81、バルブ52及び圧縮機9を操作して供給流量、抜出流量及び蒸発流量を調節した場合であっても、液体成分L1の濃度調整が不可能となってしまうような勾配である。
なお前記濃度計54として用いられるBrix計は、液体成分L1中に結晶が析出されて液体成分L1が懸濁したときにハンチングを引き起こして本来の濃度とは異なった値を出力してしまうといった特性があり、このときには、前記式(1)によって算出される濃度の単位時間当たりの変化量は最大濃度上昇勾配または最大濃度下降勾配を超えた値を示すこととなる。
本発明の適用される高速旋回式蒸発装置を骨格的に示す側面図である。 蒸気缶に対する戻り管路の接続の様子を示す斜視図、平面図及び側面図である。
D 高速旋回式蒸発装置
1 加熱缶
10 筐体
11 長管
12 給液口
13 排出口
14 蒸気口
15 ドレン口
2 蒸発缶
20 筐体
21 排気口
22 流出口
23 流入口
26 外部デミスタ
26a 筐体
26b 衝突板
26c メッシュ材
3 吹込管路
31 ダクト
5 戻り管路
51 濃縮液排出口
52A バルブ
52B バルブ
53 バイパス管路
54 濃度計
6 蒸気循環路
7 コンデンサ
8 給液タンク
81 バルブ
82 ノズル
9 圧縮機
90 蒸気供給装置
H 加熱蒸気
L0 被処理液
L1 液体成分
L2 凝縮液
L3 濃縮液
M ミスト
1 真空ポンプ
2 排出用ポンプ
S 蒸気成分

Claims (3)

  1. 加熱缶と蒸発缶との間を吹込管路及び戻り管路によって接続することにより循環経路を形成するとともに、前記加熱缶内に配された長管内に流入した液体原料を、この長管の外側に供給された加熱媒体からの伝導熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった液体成分と蒸気成分とを前記蒸発缶内に吹き込み、この蒸発缶内においてこれら液体成分と蒸気成分とを分離して高濃度の液体成分を得る蒸発装置の運転方法において、前記蒸発缶の流出口付近には濃度計が具えられ、この濃度計によって検出された液体成分の濃度が所定値以上にならないように装置の制御要素を調節するとともに、前記濃度計によって検出された濃度の単位時間当たりの変化量が異常値を示したときには、停止操作を行うことを特徴とする高速旋回式蒸発装置の運転方法。
  2. 前記濃度の時間当たりの変化量が異常値を示したか否かの判断は、式(1)による濃度の単位時間当たりの変化量の算出値が、最大濃度上昇勾配または最大濃度下降勾配を超えたか否かによって行われるものであり、超えた場合を異常値とすることを特徴とする請求項1記載の高速旋回式蒸発装置の運転方法。

    濃度の単位時間当たりの変化量=最大濃縮液濃度−(最大濃縮液濃度×(最小滞留液量−抜出流量)+想定される最低原液濃度×供給流量)/(最小滞留液量+供給流量−抜出流量−蒸発流量)・・・式(1)
  3. 前記濃度計はBrix計であることを特徴とする請求項1または2記載の高速旋回式蒸発装置の運転方法。
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