JP5004361B2 - 防振装置 - Google Patents

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Description

本発明は、防振装置に関し、特に、変速機を車体に対して防振支持させる防振装置に関するものである。
従来から、トランスミッション(変速機)を支持するようにクロスメンバ等の車体フレームに取り付けられ、トランスミッションからの振動を車体に伝えないように減衰させるとともに、上下方向、車両前後方向及び車幅方向でストッパとして機能する防振装置が知られている。
例えば、特許文献1には、図11及び図12に示すように、三方向でストッパとして機能する防振装置が開示されている。この防振装置101は、鉄製の長方形の平板である上板金具105と、上板金具105の下面の長手方向の両端側に固定されて下方に突出した略U字状の係合金具109と、上板金具105に対して係合金具109を挟んで所定距離を隔てて対向配置された下板金具103と、下板金具103の長手方向中間位置にて立設されて係合金具109の底板109aを囲む第2係合金具113と、上板金具105の下面の両端側にそれぞれ接着されて下板金具103に向けて延び、各先端部分が下板金具103の各保持部103a,103aに圧入により嵌合固定されて上板金具105及び下板金具103間を弾性的に連結する一対の支持ゴム弾性体107,107と、支持ゴム弾性体107,107と一体で形成されて係合金具109の底板109aの表面を被覆するゴム弾性体被覆部111とにより構成されている。
この防振装置101では、上方に大きな荷重が入力すると、第2係合金具113の水平板部113aが係合金具109の底板109aに当接することにより、支持ゴム弾性体107,107の上方への過大な変位が抑えられるようになっている。また、支持ゴム弾性体107,107の長手方向及び幅方向への移動は、第1係止片115,115及び第2係止片117,117によって確実に抑えられるように構成されている。
特許第4120372号
ところで、互いに平行な取付板間にゴム弾性体を挟着してなる防振ゴムでは、圧縮剛性に比してせん断剛性が非常に小さい(柔らかい)バネ特性となっているが、例えば、変速機が車体に対しローリング方向に大きく振動して車幅方向に大きな荷重が入力した場合や、車両が急停車又は急発進したときの変速機の慣性力により車両前後方向に大きな荷重が入力した場合を考慮して、防振装置に対して上下方向、車幅方向及び車両前後方向のバネ特性として2:1:1という比率が要求されることがある。
ここで、特許文献1のものは、上下方向及び長手方向(車幅方向)では、支持ゴム弾性体107,107の角度を調整して支持ゴム弾性体107,107に圧縮方向の荷重を作用させることにより、高いバネ特性を得ることができるが、上下方向と長手方向とに直交する長手直角方向(車両前後方向)では、支持ゴム弾性体107,107の角度を調整しても、せん断方向の荷重が作用することから、高いバネ特性を得ることが困難になるという問題がある。また、長手直角方向において高いバネ特性を得るために支持ゴム弾性体107,107を大きくすると、防振装置101が大型化するという問題がある。
このような問題を解決するために、図13及び図14に示すような防振装置201を用いることが考えられる。この防振装置201は、平面視略長方形状に形成されていて、ボルト215により車体に取り付けられる下側水平部203aと、該下側水平部203aの長手方向両端部から外側に行くに従って上方に延びる一対の下側傾斜部203b,203bとを有している下側取付金具203と、上側水平部205aと該上側水平部205aの長手方向両端部から外側に行くに従って上方に延び、ボルト219により変速機に取り付けられる一対の上側傾斜部205b,205bとを有し、下側取付金具203と対向配置されている上側取付金具205と、一対の上側傾斜部205b,205bと一対の下側傾斜部203b,203bとをそれぞれ連結している一対の支持ゴム弾性体207,207とを備えているとともに、上下方向と長手方向とに直交する長手直角方向のバネ特性を高めるためのゴム弾性体307を有する防振マウント301をさらに備えている。
この防振装置201によれば、上下方向、長手方向及び長手直角方向で高いバネ特性を得ることができるが、製造工程及び部品点数の増大し、生産性が低下するという問題がある。
さらに、この防振装置では、防振マウントは長手直角方向の支持ゴムとしての機能しか有しないことから、万が一支持ゴム弾性体207,207が破断した場合には、トランスミッションが大きく傾いて脱落するおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、変速機を車体に対して防振支持させる防振装置において、製造工程及び部品点数の増大を抑えつつ三方向で要求される高いバネ特性を得るとともに、変速機の脱落を確実に抑えてフェールセーフを達成する技術を提供することにある。
第1の発明は、長尺物の金具であって、車体に取り付けられる下側水平部と、該下側水平部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の下側傾斜部とを有している下側取付金具と、中央に上下方向に延びる貫通孔が形成されている上側水平部と、該上側水平部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の上側傾斜部と、該上側傾斜部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に延びていて変速機に取り付けられる上側取付部とを有し、上記下側取付金具と対向配置されている上側取付金具と、上記各上側傾斜部と上記各下側傾斜部とをそれぞれ連結している一対の支持ゴム弾性体と、上記貫通孔の内周面及び周縁部を覆うように上記上側水平部に形成されている環状のストッパラバーと、上記環状のストッパラバーとその径方向に所定間隔を空けて該ストッパラバーを貫通しているストッパピンと、上記上側水平部の上方で上記ストッパピンに取り付けられているストッパプレートと、上記ストッパピンの下端部が固定され、上記下側水平部に取り付けられている架台とを備えており、上記各下側傾斜部には、該各下側傾斜部の傾斜方向に延び、上記各支持ゴム弾性体の下端部を切り欠くように該傾斜方向から見て断面略逆V字状に形成されている補強本体部を有する下側補強部がそれぞれ設けられている一方、上記各上側傾斜部には、上下方向と金具長手方向とに直交する金具長手直角方向から上記各支持ゴム弾性体の上端部を挟むように形成されている上側補強部がそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
第1の発明によれば、各支持ゴム弾性体は、上側取付金具の各上側傾斜部と下側取付金具の各下側傾斜部とをそれぞれ連結しているので、各傾斜部の角度を調整して各支持ゴム弾性体に圧縮方向の荷重を作用させることで、上下方向及び金具長手方向における防振装置のバネ特性を高く設定することができる。
また、各下側傾斜部には、該各下側傾斜部の傾斜方向に延び、各支持ゴム弾性体の下端部を切り欠くように該傾斜方向から見て断面逆V字状に形成されている下側補強部が設けられている一方、各上側傾斜部には、上下方向と金具長手方向とに直交する金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体を挟むように形成されている上側補強部が設けられているので、簡単な構造でせん断方向の荷重を圧縮方向の荷重として各支持ゴム弾性体に作用させ、金具長手直角方向における防振装置のバネ特性を高く設定することができる。
さらに、上側取付金具の貫通孔をストッパピンが貫通しており、且つ上側取付金具がストッパプレートと架台によって上下方向に挟まれているので、万が一支持ゴム弾性体が破断した場合にも、変速機が大きく傾いて脱落するのを抑制することができる。
したがって、製造工程及び部品点数の増大を抑えつつ三方向でそれぞれ所望のバネ特性を得るとともに、変速機の脱落を確実に抑えてフェールセーフを達成することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記各上側補強部は、上記傾斜方向から見て断面略逆U字状に形成され、該傾斜方向に延びていることを特徴とするものである。
第2の発明によれば、各上側補強部は、傾斜方向から見て断面逆U字状に形成されているので、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体を挟むことができる。したがって、簡単な構造で、金具長手直角方向のバネ特性を高く設定することができる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記各上側補強部は、金具長手直角方向両端部における中央部が上記各下側傾斜部に向かって膨出していることにより、金具長手直角方向両端部が金具長手直角方向から見て断面略逆ハット状に形成されているとともに上記傾斜方向中央部が傾斜方向から見て断面略ハット状に形成されていることを特徴とするものである。
第3の発明によれば、各上側補強部は、金具長手直角方向両端部が金具長手直角方向から見て断面逆ハット状をなすように上記各支持ゴム弾性体が延びる方向へ膨出しているので、これら両端部(エッジ)は金具長手直角方向に延びている。したがって、支持ゴム弾性体の成形用金型が金具長手直角方向と同じ方向に開閉する場合には、上側補強部のシール性を容易に確保することができる。
また、金具長手直角方向の両端部膨出することで、該各上側傾斜部の傾斜方向から見て断面略ハット状に形成されているので、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体を挟むことができる。したがって、防振装置の金具長手直角方向のバネ特性を高く設定することができる。
さらに、各上側補強部は、金具長手直角方向及び傾斜方向の2方向で屈曲する形状に形成されているので、その耐久性を向上させることができる。
第4の発明は、上記第3の発明において、上記各上側補強部は、上記各上側傾斜部を折り曲げ加工することにより形成されていることを特徴とするものである。
第4の発明によれば、製造工程及び部品点数を減らしつつ、上記第3の発明と同様の効果を得ることができる。
第5の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、上記下側及び上側取付金具は、金具長手方向が車幅方向と略一致するように、車体及び変速機にそれぞれ取り付けられることを特徴とするものである。
第5の発明によれば、下側及び上側取付金具は、金具長手方向が車幅方向と略一致するように車体及び変速機に取り付けられているので、例えば、変速機が車体に対しローリング方向に大きく振動して車幅方向に大きな荷重が入力した場合にも、変速機と車体との相対振動を支持ゴム弾性体によって吸収することができる。
さらに、各支持ゴム弾性体は、下側及び上側補強部により金具長手直角方向(車両前後方向)のバネ特性が高く設定されているので、例えば、車両が急停車したときや急発進したときのように、変速機の慣性力により車両前後方向に大きな荷重が入力した場合にも、変速機と車体との相対振動を支持ゴム弾性体によって吸収することができる。
本発明によれば、各傾斜部の角度を調整することで、上下方向及び金具長手方向における防振装置のバネ特性を設定することができ、且つ各下側傾斜部に下側補強部を設ける一方、各上側傾斜部に上側補強部を設ける簡単な構造で、金具長手直角方向における防振装置のバネ特性を高く設定することができるとともにに、上側取付金具の貫通孔をストッパピンが貫通し、且つ上側取付金具がストッパプレートと架台によって上下方向に挟まれているので、変速機の脱落を確実に抑えてフェールセーフを達成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
−防振装置の構成−
図1は、本発明に係る防振装置を示す正面図であり、図2は上面図であり、図3は側面図である。この防振装置1は、トランスミッション(変速機)25と車両のクロスメンバ(車体)27との連結部分に用いられ(図8参照)、トランスミッション25の振動がクロスメンバ27に伝わるのを緩和し、また、トルク反力や路面からの入力荷重によるトランスミッション25の移動変位を規制しつつトランスミッション25の重量を支えるようになっている。
この防振装置1は、上記クロスメンバ27に取り付けられる下側取付金具3と、トランスミッション25に取り付けられる上側取付金具5と、該両取付金具3,5を一体に連結している一対の支持ゴム弾性体(インシュレータ)7,7と、該下側取付金具3に取り付けられている架台9と、該架台9に固定されているストッパボルト31と、該ストッパボルト31に取り付けられているストッパプレート13と、該上側取付金具5に一体形成されているストッパラバー11と、該下側取付金具3をクロスメンバ27に取り付けるための2本のカシメボルト(締結部材)15,15とを備えている。
上記下側取付金具3は、略長方形状の鋼板を折り曲げ加工した長尺物の金具である。この下側取付金具3は、上記クロスメンバ27に取り付けられる下側水平部3aと、金具長手方向(上記一対の支持ゴム弾性体7,7を結ぶ方向)における該下側水平部3aの金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の下側傾斜部3b,3bとを有している。
上記下側水平部3aには、上下方向に延びるボルト挿通孔3c,3cが金具長手方向に2つ並設されている。これらのボルト挿通孔3c,3cには、カシメボルト15,15が挿通されている。カシメボルト15,15は、ボルト挿通孔3c,3cの孔壁部をかしめることにより下側水平部3aに取り付けられている。そして、下側取付金具3は、これらカシメボルト15,15を車両のクロスメンバ27に締結することで、車体に固定されるようになっている。また、この下側水平部3aには、上記架台9が取り付けられている。
上記各下側傾斜部3b,3bは、下側水平部3aの金具長手方向両端から略30度傾斜して斜め上方に延びている。これら各下側傾斜部3b,3bには、上下方向と金具長手方向とに直交する金具長手直角方向における防振装置1のバネ特性を高めるための下側補強部35,35がそれぞれ設けられている。
上記架台9は、鋼板を折り曲げ加工したものであり、略長方形状の頂壁部9aと、該頂壁部9aの金具長手直角方向両端部から下方に行くほど金具長手直角方向外側に傾斜して延びている略台形状の側壁部9b,9bとを有している。架台9は、各側壁部9b,9bの下端を下側水平部3aに溶接することにより、図4に示すように、金具長手方向に開口する閉断面を形成し、2つカシメボルト15,15を跨ぐように下側水平部3aに固定されている。換言すると、架台9は、金具長手方向から見て下側水平部3aを下底とする中空台形状に形成されていて、2つのカシメボルト15,15を覆うように金具長手方向に延びている。また、頂壁部9aの中央には、上記ストッパボルト31を取付固定するための上下方向に延びている取付孔9cが形成されている。さらに、頂壁部9aの下面には、この取付孔9cの周縁部を覆うようにナット39が溶接で取り付けられている。
このように架台9は、金具長手方向に開口する閉断面を形成し且つカシメボルト15,15を跨ぐように下側水平部3aに取り付けられているので、カシメボルト15,15の本数が増えたり、カシメボルト15,15同士の金具長手方向の間隔が拡がったりしても、カシメボルト15,15との干渉を回避することができる。したがって、カシメボルト15,15との干渉を避けるために架台9を大きくする必要がないので、防振装置1が大型化するのを抑えることができる。
さらに、架台9は、下側取付金具3と閉断面を形成しているとともに、その側壁部9bが金具長手方向に延びていて下側取付金具3のリブとしても機能するので、防振装置1の金具長手方向の剛性を高めることができる。
一方、上記下側補強部35は、下側取付金具3よりも厚さの薄い鋼板を折り曲げ加工したものであり、該下側傾斜部3bの傾斜方向に延び、支持ゴム弾性体7の下端部を切り欠くように該傾斜方向から見て断面逆V字状に形成されている補強本体部35aと、該補強本体部35aの下端部から金具長手直角方向外側に延びているフランジ部35b,35bとを有している。各下側補強部35,35は、フランジ部35b,35bを各下側傾斜部3b,3bに溶接することで、下側取付金具3に取り付けられている。
上記上側取付金具5は、略長方形状の鋼板を折り曲げ加工したものであり、上側水平部5aと、該上側水平部5aの金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の上側傾斜部5b,5bと、これら上側傾斜部5b,5bから外側に延びていてトランスミッション25に取り付けられる一対の上側取付部5c,5cとを有していて、上記下側取付金具3と対向配置されている。
上記上側水平部5aは、上記架台9の頂壁部9aと上下方向に所定間隔を空けて、上記下側取付金具3の下側水平部3aの上方に対向配置されている。この上側水平部5aには、その中央に上下方向に延びる貫通孔5dが形成されている。
上記各上側傾斜部5b,5bは、上側水平部5aの金具長手方向両端から略30度傾斜して(各下側傾斜部3b,3bと平行に)斜め上方に延びており、各下側傾斜部3b,3bの斜め上方に対向配置されている。各上側傾斜部5b,5bには、防振装置1の金具長手直角方向におけるバネ特性を高めるための上側補強部37,37がそれぞれ設けられている。
上記各上側取付部5c,5cは、上記各上側傾斜部5b,5bの金具長手方向の端部から上方に延びる立壁部5f,5fと、該各立壁部5f,5fの上端から略45度傾斜して斜め上方にそれぞれ延びている傾斜部5g,5gとを有している。このように、各上側取付部5c,5cに立壁部5f,5fを形成しているのは、防振装置1をトランスミッション25に取り付けた状態で、トランスミッション25と防振装置1との上下方向の間隔を確保する(上記ストッパボルト31とトランスミッション25との干渉を抑える)ためである。各傾斜部5g,5gには、該傾斜部5g,5gと直交する方向に延びるボルト挿通孔5e,5eが2つづつ形成されており、該ボルト挿通孔5e,5eに挿通されるボルト(図示せず)により、防振装置1がトランスミッション25に取り付けられるようになっている。
上記各上側補強部37,37は、上側取付金具5よりも厚さの薄い鋼板を折り曲げ加工したものであり、頂壁部37aと、該頂壁部37aの金具長手直角方向両端から外側に膨らむ湾曲形状をなしながら下方に延びる側壁部37b,37bを有していて、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体7,7の上端部を挟むように形成されている。換言すると、各上側補強部37,37は、各上側傾斜部5b,5bの傾斜方向に延び、図5に示すように、該傾斜方向から見て断面逆U字状に形成されていて、頂壁部37aと側壁部37b,37bとによって、各支持ゴム弾性体7,7の上端部を囲むようになっている。各上側補強部37,37は、各頂壁部37a,37aを各上側傾斜部5b,5bに溶接することで、上側取付金具5に取り付けられている。なお、各側壁部37b,37bは、上記下側補強部35と上下方向に重ならない範囲で下方に延びている。
上記各支持ゴム弾性体7,7は、加硫成形により上側取付金具5及び下側取付金具3と一体化されたゴム部材であり、下方に行くほど金具長手方向外側に傾斜していて、左側の上側傾斜部5bと左側の下側傾斜部3bとを、また右側の上側傾斜部5bと右側の下側傾斜部3bとをそれぞれ連結している。より詳しくは、各支持ゴム弾性体7,7は、左側の上側補強部37と左側の下側補強部35とを、また右側の上側補強部37と右側の下側補強部35とをそれぞれ連結している。換言すると、各支持ゴム弾性体7,7は、その上端が上側取付金具5の各上側補強部37,37に加硫接着されているとともに、その下端が下側取付金具3の各下側補強部35,35に加硫接着されている。各支持ゴム弾性体7,7は略30度傾いていて、上下方向と金具長手方向とのバネ特性の比が略2:1に設定されている。
ここで、従来の防振装置では、上側傾斜部及び下側傾斜部の傾斜角度を調整することにより、上下方向又は金具長手方向から入力した荷重や振動を、支持ゴム弾性体に圧縮方向の荷重や振動として作用させることで、上下方向及び水平一方向において高いバネ特性が得られるようになっているが、金具長手直角方向から荷重や振動が入力した場合、支持ゴム弾性体の角度を調整しても、支持ゴム弾性体にはせん断方向の荷重や振動が作用することから、高いバネ特性を得ることが困難であった。このため、例えば、上下方向、金具長手方向(車幅方向)及び金具長手直角方向(車両前後方向)のバネ特性の比が略2:1:0.625となり、防振装置に対して車両前後方向に大きな荷重が入力された場合、車体に振動が伝わるのを押さえることが困難であった。
これに対し、本実施形態の支持ゴム弾性体7,7は、上述のように、その上端部が上側補強部37,37によって金具長手直角方向から挟まれているとともに、その下端部が下側補強部35,35によって金具長手直角方向への移動が規制されているので、金具長手直角方向から荷重や振動が入力した場合、支持ゴム弾性体7,7には圧縮方向の荷重や振動が作用することから、所望の高いバネ特性が得られるようになっている。
また、支持ゴム弾性体7,7は、下側補強部35,35によって下端部が切り欠かれているが、上側補強部37,37を断面逆U字状に形成することで、支持ゴム弾性体7,7における金具長手直角方向中央部のラバーボリューム(ゴム弾性体の体積)が確保されているので、その上下方向や金具長手方向におけるバネ特性の低下が抑えられている。したがって、本実施形態の防振装置1によれば、例えば、上下方向、車幅方向及び車両前後方向のバネ特性の比を略2:1:1に設定することが可能となる。なお、上下方向又は金具長手方向における防振装置1のバネ特性は、上側傾斜部5b及び下側傾斜部3bの傾斜角度を調整することにより設定されるのに対し、金具長手直角方向における防振装置1のバネ特性は、例えば、断面逆V字状に形成されている補強本体部35aの開き角度を調整することにより設定される。
上記ストッパラバー11は、環状をなしていて、図6に示すように、貫通孔5dの内周面及び周縁部を覆うように上側水平部5aに一体形成されている。なお、ストッパラバー11は、成形用金型に形成された1つの注入孔でゴム部材を成形するために、上記各支持ゴム弾性体7,7と連結されている。
上記ストッパボルト31は、環状のストッパラバー11とその径方向に間隔を空けて該ストッパラバー11(貫通孔5d)を貫通している。このストッパボルト31は、その下端部が上記架台9の頂壁部9aに形成されている取付孔9cに挿通されていて上記ナット39で固定されている。
上記ストッパプレート13は、環状に形成されており、上側水平部5aよりも上側でストッパボルト31に取り付けられていて、その外径が上側水平部5aの貫通孔5dよりも大径となっている。より詳しくは、ストッパプレート13は、ストッパボルト31を囲むように架台9の頂壁部9aに載置されている筒状のスペーサー33の上端に載置されていることで、上記ストッパラバー11の上方に位置しており、該スペーサー33の上端とストッパボルト31の頭部31aとに挟まれている。このスペーサー33は、環状のストッパラバー11とその径方向に所定間隔を空けて該ストッパラバー11を貫通している。なお、径方向に所定間隔を空けて環状のストッパラバー11を貫通し、ストッパプレート13が取り付けられているとともに架台9の上端部に固定されている、本発明で言うところのストッパピンは、ストッパボルト31及びスペーサー33に対応する。
−防振装置の組立手順−
次に、防振装置1の組立手順について説明する。
先ず、上記下側取付金具3の下側水平部3aに形成されているボルト挿通孔3c,3cに上記カシメボルト15,15を挿通し、カシメボルト15,15を下側水平部3aに取付固定する。次いで、上記ナット39が溶接された上記架台9をカシメボルト15,15を跨ぐように下側取付金具3の下側水平部3aに配置し、該架台9の各側壁部9b,9bの下端を該下側水平部3aに溶接することにより、架台9を下側取付金具3に取り付ける。また、下側取付金具3の各下側傾斜部3b,3bにフランジ部35b,35bを溶接することで、下側補強部35,35を下側取付金具3に取り付ける。
一方、上側取付金具5の各上側傾斜部5b,5bには、該各上側傾斜部5b,5bの傾斜方向から見て断面逆U字状をなすように上側補強部37,37を配置し、頂壁部37a,37aを上側傾斜部5b,5bに溶接することで、上側補強部37,37を上側取付金具5に取り付ける。
そして、下側取付金具3の金具長手直角方向と同じ方向に開閉する成形用金型を用意し、上側取付金具5の上側水平部5aが、架台9の頂壁部9aと所定間隔を空けて下側取付金具3の下側水平部3aと対向し、上側取付金具5の一対の上側傾斜部5b,5bが、下側取付金具3の一対の下側傾斜部3b,3bと対向するような位置関係で、両取付金具3,5を該成形用金型内にセットする。
次いで、未加硫ゴム組成物を射出して、それを図示しないゴム注入孔を介して成形用金型内のキャビティに充填する。そして、型締めを行い、所定温度で所定時間そのままの状態を保持する。このとき、ゴムが加硫して一対の支持ゴム弾性体7,7及びストッパラバー11が成形されるとともに、これらゴム部材が下側補強部35,35や上側補強部37,37や上側水平部5aに加硫接着されて一体化する。
その後、成形用金型を開き、図7に示すように、下側取付金具3と上側取付金具5と一対の支持ゴム弾性体7,7とストッパラバー11とが一体に加硫成形された半製品を取り出す。
次いで、上記スペーサー33を上側水平部5aの貫通孔5dに挿通し、該スペーサー33の下端を架台9に形成された取付孔9cの周縁部に当接させる。そして、ストッパプレート13をスペーサー33の上端に載置した状態で、上記ストッパボルト31を上方からストッパプレート13及びスペーサー33に挿通し、その下端部をナット39で締め付けることで、ストッパボルト31及びスペーサー33(ストッパピン)とストッパプレート13とを架台9に固定する。
−防振装置の車体及び変速機への取付状態−
図8は、防振装置のトランスミッションへの取付状態を模式的に示す側面図である。図8中の符合23は、エンジンを示し、符合25は、マニュアルトランスミッションを示し、符合27は、車両のクロスメンバを示す。この車両は四輪駆動車であり、エンジン23が縦置きに搭載されている。また、クロスメンバ27は、マニュアルトランスミッション25の後端部を横切るように車幅方向に延びている。
マニュアルトランスミッション25は、その配置、重量、支持点数、出力等との関係上、上下方向及び車幅方向に大きな荷重が入力されるようになっている。このため、防振装置1は、上記金具長手方向が車幅方向と略一致するように、クロスメンバ27及びマニュアルトランスミッション25に取り付けられている。
具体的には、防振装置1は、下側取付金具3の下側水平部3aをクロスメンバ27の上面に載置し、該下側水平部3aのボルト挿通孔3c,3cに挿通されているカシメボルト15,15を、クロスメンバ27に形成されているボルト挿通孔27a,27aに挿通して図示しないナットで締め付けることにより、クロスメンバ27に締結されている。
一方、防振装置1は、上側取付金具5の傾斜部5g,5gをマニュアルトランスミッション25に当接させた状態で、該傾斜部5g,5gに形成されたボルト挿通孔5e,5eに挿通されたボルトをマニュアルトランスミッション25に設けられたナット(図示せず)で締め付けることで、該マニュアルトランスミッション25に取り付けられている。
−防振装置の動作−
次に、防振装置1の作用について説明する。
例えば、エンジン23始動後のようにマニュアルトランスミッション25から入力される振動や荷重が小さい場合には、上記各支持ゴム弾性体7,7が主として上下方向及び車幅方向の振動を吸収して減衰させて、振動が車体に伝わるのを緩和する。
これに対し、例えば悪路走行時等において、防振装置1に対し下向きに大きな荷重が作用すると、支持ゴム弾性体7,7が下方に変形し、それに伴って上記上側取付金具5が下方に変位する。そして、上側水平部5aに形成された貫通孔5dの周縁部を覆うストッパラバー11が架台9の頂壁部9aに当接することで、支持ゴム弾性体7,7の下方への過度の変形が抑えられる。一方、上方へのリバウンド時には、ストッパラバー11がストッパプレート13の下面に当接するので、支持ゴム弾性体7,7の上方への過大な変位を抑えられる。
また、例えば車両が急停車したときや急発進したときのように、マニュアルトランスミッション25の慣性力により、防振装置1に対し車両前後方向に大きな荷重が作用すると、下側補強部35,35及び上側補強部37,37によりバネ特性が高められた支持ゴム弾性体7,7が荷重を吸収するとともに車両前後方向(金具長手直角方向)に変形し、それに伴って上側取付金具5が車両前後方向に変位する。そして、貫通孔5dの内周面を覆うストッパラバー11がスペーサー33(ストッパピン)に当接し、支持ゴム弾性体7,7の車両前後方向への過度の変形が抑えられる。
さらに、マニュアルトランスミッション25が車体に対しローリング方向に大きく振動して防振装置1に対し車幅方向(金具長手方向)に荷重が入力したときには、上側取付金具5が車幅方向に変位して貫通孔5dの内周面を覆うストッパラバー11がスペーサー33に当接し、支持ゴム弾性体7,7の車幅方向への変形が抑えられる。
−効果−
本実施形態によれば、各支持ゴム弾性体7,7は、上側取付金具5の各上側傾斜部5b,5bと下側取付金具3の各下側傾斜部3b,3bとをそれぞれ連結しているので、各傾斜部3b,3b,5b,5bの角度を調整して各支持ゴム弾性体7,7に圧縮方向の荷重を作用させることで、上下方向及び金具長手方向における防振装置1のバネ特性を高く設定することができる。
また、各下側傾斜部3b,3bには、該各下側傾斜部3b,3bの傾斜方向に延び、各支持ゴム弾性体7,7の下端部を切り欠くように該傾斜方向から見て断面逆V字状に形成されている下側補強部35,35が設けられている一方、各上側傾斜部5b,5bには、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体7,7を挟むように形成されている上側補強部37,37が設けられているので、簡単な構造でせん断方向の荷重を圧縮方向の荷重として各支持ゴム弾性体7,7に作用させ、金具長手直角方向における防振装置1のバネ特性を高く設定することができる。
さらに、上側取付金具5の貫通孔5dをストッパボルト31及びスペーサー33が貫通しており、且つ上側取付金具5がストッパプレート13と架台9によって上下方向に挟まれているので、万が一支持ゴム弾性体7,7が破断した場合にも、マニュアルトランスミッション25が大きく傾いて脱落するのを抑制することができる。
したがって、製造工程及び部品点数の増大を抑えつつ三方向でそれぞれ所望のバネ特性を得るとともに、マニュアルトランスミッション25の脱落を確実に抑えてフェールセーフを達成することができる。
また、各上側補強部37,37は、傾斜方向から見て断面逆U字状に形成されているので、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体7,7を挟むことができる。したがって、簡単な構造で、金具長手直角方向における防振装置1のバネ特性を高く設定することができる。
さらに、下側及び上側取付金具3,5は、金具長手方向が車幅方向と略一致するようにクロスメンバ27及びマニュアルトランスミッション25に取り付けられているので、例えば、マニュアルトランスミッション25が車体に対しローリング方向に大きく振動して車幅方向に大きな荷重が入力した場合にも、マニュアルトランスミッション25とクロスメンバ27との相対振動を支持ゴム弾性体7,7によって吸収することができる。
また、各支持ゴム弾性体7,7は、下側及び上側補強部35,35,37,37により金具長手直角方向(車両前後方向)のバネ特性が高く設定されているので、例えば、車両が急停車したときや急発進したときのように、マニュアルトランスミッション25の慣性力により車両前後方向に大きな荷重が入力した場合にも、マニュアルトランスミッション25とクロスメンバ27との相対振動を支持ゴム弾性体7,7によって吸収することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、各上側補強部47,47の形状が実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
図9は、金具長手方向一側の上側及び下側補強部並びに支持ゴム弾性体を示す図である。以下、金具長手方向一側の上側補強部47について説明するが、金具長手方向他側の上側補強部47の構成も該一側の上側補強部47と同様である。なお、図9では、架台9やストッパラバー11等は図示省略している。
上側補強部47は、略矩形状のフラット鋼板をプレス加工したものであり、金具長手直角方向両端における中央部が下側傾斜部に向かって膨出することにより、金具長手直角方向両端部が金具長手直角方向から見て断面逆ハット状に形成されているとともに、傾斜方向中央部が傾斜方向から見て断面略ハット状に形成されている。
より詳しくは、上側補強部47の金具長手直角方向両端部には、金具長手直角方向から見て断面逆ハット状に形成されている膨出部47a,47aが形成されている。各膨出部47a,47aは、フラット鋼板の金具長手直角方向両端部における中央部を斜め下方(上側傾斜部5bから下側傾斜部3bへ向かう方向)へ膨出させることで、上側傾斜部5bと略平行に形成された底壁部47bと、中央部の膨出に伴って形成され、該底壁部47bの傾斜方向両端部から上方に末広がりに傾斜して延びている第1傾斜部47c,47cと、フラット形状を維持していて、該第1傾斜部47c,47cの上端部から傾斜方向外側に延びている第1頂壁部47e,47eと、下側水平部47bの金具長手直角方向内側の端部から上方に行くに従って金具長手直角方向内側に傾斜して延びている第2傾斜部47dとを有している。第2傾斜部47d,47dは、第1傾斜部47c,47cの金具長手直角方向内側の端部と繋がっており、図9(a)に示すように、各膨出部47a,47aの妻壁を構成している。
このように、上側補強部47の金具長手直角方向両端部に、膨出部47a,47aが形成されていることにより、傾斜方向中央部は、図9(b)に示すように、傾斜方向から見て、フラット形状を維持している第2頂壁部47fと、第2傾斜部47d,47dと、底壁部47b,47bとからなる断面略ハット状に形成されている。
第1頂壁部47e,47eは金具長手直角方向に延びている一方、第2頂壁部47fは傾斜方向に延びており、これら第1及び第2頂壁部47e,47e,47fが、フラットで且つH字状をなす頂壁部を形成している。そして、上側補強部47は、上側傾斜部5bの下面に頂壁部47e,47e,47fを溶接することにより、上側傾斜部5bに取り付けられている。
これにより、一方側の支持ゴム弾性体の上端部が、金具長手直角方向両端部に形成された膨出部47a,47aによって、金具長手直角方向両側から挟まれることになる。
また、下側水平部47b、第1傾斜部47c,47c及び上側水平部47e,47eの端部(エッジ)は、金具長手直角方向外側を向いているので、支持ゴム弾性体7を加硫成形する際には、金具長手直角方向と同じ方向に開閉する成形用金型を用意し、該成形用金型に膨出部47aと同じ逆ハット状の溝を形成し、該溝に膨出部47aのエッジを差し込むことで、シール性を容易に確保することができる。
−効果−
本実施形態によれば、金具長手直角方向の両端部膨出することで、上側傾斜部5bの傾斜方向から見て断面略ハット状に形成されているので、金具長手直角方向から各支持ゴム弾性体7,7を挟むことができる。したがって、簡単な構造で、防振装置1の金具長手直角方向のバネ特性を高く設定することができる。
さらに、各上側補強部35,35は、金具長手直角方向及び傾斜方向の2方向で屈曲する形状に形成されているので、その耐久性を向上させることができる。
(実施形態3)
本実施形態は、各上側補強部57,57が実施形態1及び2と異なるものである。以下、実施形態1及び2と異なる点について説明する。
図10は、金具長手方向一側の上側及び下側補強部並びに支持ゴム弾性体を示す図である。以下、金具長手方向一側の上側補強部57について説明するが、金具長手方向他側の上側補強部57の構成も該一側の上側補強部57と同様である。なお、図10では、架台9やストッパラバー11等は図示省略している。
上側補強部57は、上側傾斜部5bをプレス加工することにより、上記実施形態2の上側補強部47とほぼ同様の形状に形成されている。
より詳しくは、上側補強部57の金具長手直角方向両端部には、金具長手直角方向から見て断面逆ハット状に形成されている膨出部57a,57aが形成されている。各膨出部57a,57aは、上側傾斜部5bの金具長手直角方向両端部における中央部を斜め下方(上側傾斜部5bから下側傾斜部3bへ向かう方向)へ膨出させることで形成された底壁部57bと、中央部の膨出に伴って形成された第1傾斜部57c,57cと、フラット形状を維持している第1頂壁部57e,57eと、各膨出部57a,57aの妻壁を構成している第2傾斜部57dとを有している。
このように、上側補強部57の金具長手直角方向両端部に、膨出部57a,57aが形成されていることにより、傾斜方向中央部は、図10(b)に示すように、傾斜方向から見て、フラット形状を維持している第2頂壁部57fと、第2傾斜部57d,57dと、底壁部57b,57bとからなる断面略ハット状に形成されている。
−効果−
本実施形態によれば、製造工程及び部品点数を減らしつつ、上記実施形態2と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、長手方向と車幅方向とが略一致するように、防振装置1をクロスメンバ27及びトランスミッション25に取り付けたが、これに限らず、例えば、車幅方向よりも車両前後方向の振動が大きくなるように設定配置されたトランスミッション25を防振支持する場合には、長手直角方向と車幅方向とが略一致するように、防振装置1をクロスメンバ27及びトランスミッション25に取り付けてもよい。
さらに、上記実施形態1では、防振装置1をマニュアルトランスミッション25にボルト締結したが、これに限らず、例えば、オートマチックトランスミッションにボルト締結してもよい。
また、上記各実施形態では、防振装置1をクロスメンバ27に取り付けたが、これに限らず、他の車体フレーム部材に防振装置1を取り付けてもよい。
さらに、上記各実施形態では、ストッパボルト31とスペーサー33とによりストッパピンを構成したが、これに限らず、例えば、十分な強度を有し、ストッパプレート13と一体に形成される大径のストッパボルト31を用いるのであれば、スペーサー33を用いなくてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、変速機を車体に対して防振支持させる防振装置等について有用である。
本発明に係る防振装置を示す正面図である。 防振装置を示す上面図である。 防振装置を示す側面図である。 架台及び下側補強部が取り付けられた下側取付金具を示す斜視図である。 図1のV−V線の矢視断面図である。 図1のVI−VI線の矢視断面図である。 加硫成形後の上側及び下側取付金具を示す正面図である。 防振装置のマニュアルトランスミッションへの取付状態を模式的に示す側面図である。 上側及び下側補強部並びに支持ゴム弾性体を示す図であり、同図(a)は正面図であり、同図(b)は、図(a)のA−A線の矢視断面図である。 上側及び下側補強部並びに支持ゴム弾性体を示す図であり、同図(a)は正面図であり、同図(b)は、図(a)のA−A線の矢視断面図である。 従来の防振装置を示す正面図である。 図11のXII−XII線の矢視断面図である。 従来の防振装置を示す正面図である。 図13のXIV−XIV線の矢視断面図である。
符号の説明
1 防振装置
3 下側取付金具
3a 下側水平部
3b 下側傾斜部
5 上側取付金具
5a 上側水平部
5b 上側傾斜部
5c 上側取付部
5d 貫通孔
7 支持ゴム弾性体
9 架台
11 ストッパラバー
13 ストッパプレート
27 クロスメンバ(車体)
25 トランスミッション(変速機)
31 ストッパボルト(ストッパピン)
33 スペーサー(ストッパピン)
35 下側補強部
37 上側補強部

Claims (5)

  1. 長尺物の金具であって、車体に取り付けられる下側水平部と、該下側水平部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の下側傾斜部とを有している下側取付金具と、
    中央に上下方向に延びる貫通孔が形成されている上側水平部と、該上側水平部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に行くに従って上方に傾斜して延びている一対の上側傾斜部と、該上側傾斜部の金具長手方向両端部から金具長手方向外側に延びていて変速機に取り付けられる上側取付部とを有し、上記下側取付金具と対向配置されている上側取付金具と、
    上記各上側傾斜部と上記各下側傾斜部とをそれぞれ連結している一対の支持ゴム弾性体と、
    上記貫通孔の内周面及び周縁部を覆うように上記上側水平部に形成されている環状のストッパラバーと、
    上記環状のストッパラバーとその径方向に所定間隔を空けて該ストッパラバーを貫通しているストッパピンと、
    上記上側水平部の上方で上記ストッパピンに取り付けられているストッパプレートと、
    上記ストッパピンの下端部が固定され、上記下側水平部に取り付けられている架台とを備えており、
    上記各下側傾斜部には、該各下側傾斜部の傾斜方向に延び、上記各支持ゴム弾性体の下端部を切り欠くように該傾斜方向から見て断面略逆V字状に形成されている補強本体部を有する下側補強部がそれぞれ設けられている一方、上記各上側傾斜部には、上下方向と金具長手方向とに直交する金具長手直角方向から上記各支持ゴム弾性体の上端部を挟むように形成されている上側補強部がそれぞれ設けられていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置において、
    上記各上側補強部は、上記傾斜方向から見て断面略逆U字状に形成され、該傾斜方向に延びていることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1記載の防振装置において、
    上記各上側補強部は、金具長手直角方向両端部における中央部が上記各下側傾斜部に向かって膨出していることにより、金具長手直角方向両端部が金具長手直角方向から見て断面略逆ハット状に形成されているとともに上記傾斜方向中央部が傾斜方向から見て断面略ハット状に形成されていることを特徴とする防振装置。
  4. 請求項3記載の防振装置において、
    上記各上側補強部は、上記各上側傾斜部を折り曲げ加工することにより形成されていることを特徴とする防振装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の防振装置において、
    上記下側及び上側取付金具は、金具長手方向が車幅方向と略一致するように、車体及び変速機にそれぞれ取り付けられることを特徴とする防振装置。
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