JP3226546U - ボディアップマウント及びそれを利用した車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を維持するボディアップマウント構造を提供する。【解決手段】シャシフレームに対してボディを嵩上げするボディマウント構造であって、嵩上げブロック110が、ボルト・ナット手段120により、スペーサ102を介してシャシフレーム10に固定され、シャシフレームの振動は、嵩上げブロックの下面112側から上面114側に伝達される。一方、嵩上げブロックの上面側には、ゴムマウント130、132によるボディマウント構造が設けられている。このため、嵩上げブロックの上面があたかもシャシフレームの上面のような状態で、ボディ20が振動するようになり、シャシフレームに対するボディの変動は、ボディアップ前とほぼ同様となる。【選択図】図1
Description
本考案は、車両のボディをシャシフレームに対してリフトアップするボディアップマウント構造及びそれを利用した車両に関するものである。
車両のボディマウント構造は、例えば下記特許文献1や特許文献2にあるように、ゴムマウント(防振ゴム)を使用して、シャシフレームに対してボディを弾性支持する構造となっている。図3(C-1)には、その基本的な構成が示されており、シャシフレーム10とボディ20の所定位置の間を貫通する貫通ボルト30に、ゴムマウント40,42が介装されている。図示の例では、シャシフレーム10と貫通ボルト30のナット32との間にゴムマウント40が介装されており、シャシフレーム10とボディ20との間にゴムマウント42が介装されている。これらのゴムマウント40,42により、シャシフレーム10の振動がボディに対して伝わりにくくなっている。
ここで、シャシに対してボディをリフトアップし、車高を上げると、より大径のタイヤを装着することが可能となる。図3(B-1)には、従来のボディアップマウント構造(リフトアップマウント構造)が示されており、図3(C-1)に示した純正マウント構造の上に、リフトブロック90を介装した構造となっている。
しかしながら、上述したボディアップマウント構造では、例えば図3(B-2)に示すように、矢印F3で示す力が加わったときのシャシフレーム10に対するボディ20の変動が、図3(C-2)に示すリフトアップ前よりも大きくなってしまう。すなわち、ボディ20は、シャシフレーム10に対して大きく揺れるようになる。
リフトアップの他の手法としては、純正のボディマウント40,42をシャシフレーム10から切り落とし、かさ上げしたい位置で再度シャシフレーム10に溶接するといった方法もあるが、シャシフレーム10に対して切断・溶接加工を施す必要があり、手間と時間がかかってしまう。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を維持することを、その目的とする。
本考案のボディアップマウント構造は、シャシフレームに対してボディを嵩上げするボディアップマウント構造であって、前記シャシフレームに嵩上げブロックを所定の間隔で複数配置するとともに、それらの下面側をシャシフレームに固定し、前記嵩上げブロックの上面を挟んでゴムマウントを取り付け、これらのゴムマウント上に前記ボディを固定したことを特徴とする。
主要な形態の一つによれば、前記シャシフレームと前記嵩上げブロックとの間にスペーサを設けるとともに、このスペーサによって、前記嵩上げブロックと前記シャシフレームとの間に隙間を設けたことを特徴とする。他の形態によれば、前記嵩上げブロックの側面に、少なくとも一つの開口を設けたことを特徴とする。更に他の形態によれば、前記シャシフレームに対する前記嵩上げブロックの固定、及び、前記嵩上げブロックの上面に対する前記ゴムマウント及びボディの固定を、ボルト・ナット手段で行ったことを特徴とする。あるいは、ボディアップを行う車両の純正ボディマウントを、前記嵩上げブロックの上面を挟んで取り付けたことを特徴とする。
本考案の車両は、前記いずれかのボディアップマウント構造を備えたことを特徴とする。主要な形態の一つによれば、前記車両が、ラダーフレーム構造の乗用車であることを特徴とする。本考案の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本考案によれば、シャシフレームに対して嵩上げブロックを取り付け、これを利用してボディアップを図ることとしたので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を維持することができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
図1(A)には、本考案の一実施例にかかるボディアップマウント構造が示されている。また、同図の主要縦断面が(B)に示されている。これらの図に示すように、ボディアップマウント100は、函状であって、側面に開口111が設けられた嵩上げブロック110を中心に構成されている。嵩上げブロック110は、その下面112側がシャシフレーム10の凹部12にスペーサ102を介して固定されており、上面114側がボディ20側に固定されている。下面112側の固定は、ボルト・ナット手段120で行われている。これに対し、上面114側の固定は、ゴムマウント130,132を介して、ボルト・ナット手段140により行われている。ボルト142としては、フランジ144(図1のみ図示)が設けられたものを使用している。
詳述すると、シャシフレーム10には、適宜位置にマウント取付用の凹部12が形成されいる。凹部12の形状としては各種あるが、例えば図1(C)に示すような円形の場合、スペーサ102も円形となる。なお、本考案のボディアップマウント構造を取り付ける前の状態では、このスペーサ102の部分にゴムマウント130,132が取り付けられているので、スペーサ102はゴムマウント130,132の形状に合った形状となっている。スペーサ102の上面は、シャシフレーム10の表面よりも多少突出するように、スペーサ102の厚みが設定されている(図1(B)のΔH参照)。このように、シャシフレーム10と嵩上げブロック110との間に隙間ΔHを設けることで、嵩上げブロック110が多少傾いても、その下面112がシャシフレーム10に当たらないようにすることができる。
次に、嵩上げブロック110の内側では、上面114とナット146との間に、ゴムマウント130が介装されている。一方、嵩上げブロック110の上面114とボルト142のフランジ144の間には、ゴムマウント132とボディ20とが、介装されている。ゴムマウント130,132は、例えば、ゴム部分と表面の金属板とによって構成されており、自動車メーカーの純正品をそのまま使用することができる。すなわち、本実施例では、シャシフレーム10に対して、まず、嵩上げブロック110の下面112側をボルト・ナット手段120で固定し、これによってシャシフレーム10から嵩上げされた上面114側に、図3(C-1)に示したボディマウント構造を設けた構成となっている。嵩上げ量Hは、図1に示すように、嵩上げブロック110の下面112から上面114に至る高さとなる。なお、ゴムマウント130,132には導通管150が貫通しており、これをボルト・ナット手段140のボルト142が貫通している。ボルト・ナット手段140としては、当該車両に本来取り付けられている純正のものをそのまま使用することができる。
以上のようなボディアップマウント100は、図2(A)に示すように、シャシフレーム10に対して適宜の間隔で設けられる。同図(A)を矢印F1方向から見た様子が同図(B)に示されており、同図(A)の#2−#2線に沿って矢印方向に見た様子が同図(C)に示されている。
次に、本実施例の作用を、図3も参照しながら説明すると、同図(A-1)に示すように、嵩上げブロック110は、ボルト・ナット手段120によってシャシフレーム10にスペーサ102を介して固定されている。このため、シャシフレーム10の振動は、嵩上げブロック110の下面112側から上面114側に伝達される。ここで、本実施例では、上述したように、嵩上げブロック110の上面114側にボディ20を設けた構成となっている。このため、前記上面114があたかもシャシフレーム10上面のような状態で、ボディ20が振動するようになる。従って、同図(A-2)に示す矢印F3方向の力が加わったときのシャシフレーム10に対するボディ20の変動は、同図(C-2)に示す場合とほぼ同様となり、同図(B-2)のような従来のボディアップマウント構造と比較して、良好に揺れが低減されるようになる。
このように、本実施例によれば、次のような効果が得られる。
a,嵩上げブロック110を使用することとしたので、ボディアップを簡単に行うことができる。
b,シャシフレーム10に対する嵩上げブロック110の取付をボルト・ナット手段120によって行うこととしたので、溶接を必要とせず、短時間で簡便に施工することができる。
c,嵩上げブロック110による嵩上げを行っているにもかかわらず、振動はボディアップ前とほとんど変わらないので、従来技術よりもボディに対する負担が軽減され、リフトアップ後も良好な乗り心地を維持することができる。
d,嵩上げブロック110の上面114側に純正のボディマウントをそのまま取り付けることもできる。
e,ボディアップ前と同様に安全性を確保しつつ、大径タイヤを装着することでき、走破性能の向上を図ることができる。
a,嵩上げブロック110を使用することとしたので、ボディアップを簡単に行うことができる。
b,シャシフレーム10に対する嵩上げブロック110の取付をボルト・ナット手段120によって行うこととしたので、溶接を必要とせず、短時間で簡便に施工することができる。
c,嵩上げブロック110による嵩上げを行っているにもかかわらず、振動はボディアップ前とほとんど変わらないので、従来技術よりもボディに対する負担が軽減され、リフトアップ後も良好な乗り心地を維持することができる。
d,嵩上げブロック110の上面114側に純正のボディマウントをそのまま取り付けることもできる。
e,ボディアップ前と同様に安全性を確保しつつ、大径タイヤを装着することでき、走破性能の向上を図ることができる。
<他の実施例>……本考案には数多くの実施例があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状・構造は一例であり、本考案はそれらに限定されるものではない。例えば、前記実施例では、角筒状の嵩上げブロック110としたが、図1(C)に示すような円筒状の嵩上げブロック200としてもよい。この場合も、前記実施例と同様に、側面に開口202が設けられる。開口111,202を複数設けるようにしてもよい。
(2)嵩上げブロック110は、シャシフレーム10とボディ20との間に適当数設けられるが、それらの開口面の向きをシャシフレーム10の外側とすると、設置作業には好都合である。また、開口面を嵩上げブロック側面の複数個所に設けるようにしてもよい。
(3)前記実施例では、嵩上げブロック110の上面114を挟んで、それぞれゴムマウント130,132を設けたが、いずれか一方のみとすることを妨げるものではない。また、純正のゴムマウントに更にゴム部を追加するようにしてもよい。
(4)前記実施例で示したスペーサ102の形状は、シャシフレーム10側の凹部12の形状に対応したものとなるが、スペーサ102の上面形状と嵩上げブロック110,200の下面形状は一致しなくてもよい。
(5)本考案は、主としてラダーフレーム構造の自動車その他の車両に好適である。
(1)前記実施例で示した形状・構造は一例であり、本考案はそれらに限定されるものではない。例えば、前記実施例では、角筒状の嵩上げブロック110としたが、図1(C)に示すような円筒状の嵩上げブロック200としてもよい。この場合も、前記実施例と同様に、側面に開口202が設けられる。開口111,202を複数設けるようにしてもよい。
(2)嵩上げブロック110は、シャシフレーム10とボディ20との間に適当数設けられるが、それらの開口面の向きをシャシフレーム10の外側とすると、設置作業には好都合である。また、開口面を嵩上げブロック側面の複数個所に設けるようにしてもよい。
(3)前記実施例では、嵩上げブロック110の上面114を挟んで、それぞれゴムマウント130,132を設けたが、いずれか一方のみとすることを妨げるものではない。また、純正のゴムマウントに更にゴム部を追加するようにしてもよい。
(4)前記実施例で示したスペーサ102の形状は、シャシフレーム10側の凹部12の形状に対応したものとなるが、スペーサ102の上面形状と嵩上げブロック110,200の下面形状は一致しなくてもよい。
(5)本考案は、主としてラダーフレーム構造の自動車その他の車両に好適である。
本考案によれば、シャシフレームに対して嵩上げブロックを取り付け、これを利用してボディアップを図ることとしたので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を良好に維持することができ、特にラダーフレーム構造のSUV車に好適である。
10:シャシフレーム
12:凹部
20:ボディ
30:貫通ボルト
32:ナット
40、42:ゴムマウント
90:リフトブロック
100:ボディアップマウント
102:スペーサ
110,200:嵩上げブロック
111,202:開口
112:下面
114:上面
120:ボルト・ナット手段
130,132:ゴムマウント
140:ボルト・ナット手段
142:ボルト
144:フランジ
146:ナット
150:導通管
12:凹部
20:ボディ
30:貫通ボルト
32:ナット
40、42:ゴムマウント
90:リフトブロック
100:ボディアップマウント
102:スペーサ
110,200:嵩上げブロック
111,202:開口
112:下面
114:上面
120:ボルト・ナット手段
130,132:ゴムマウント
140:ボルト・ナット手段
142:ボルト
144:フランジ
146:ナット
150:導通管
本考案は、車両のボディをシャシフレームに対してリフトアップするボディアップマウント及びそれを利用した車両に関するものである。
車両のボディマウントは、例えば下記特許文献1や特許文献2にあるように、ゴムマウント(防振ゴム)を使用して、シャシフレームに対してボディを弾性支持する構造となっている。図3(C-1)には、その基本的な構成が示されており、シャシフレーム10とボディ20の所定位置の間を貫通する貫通ボルト30に、ゴムマウント40,42が介装されている。図示の例では、シャシフレーム10と貫通ボルト30のナット32との間にゴムマウント40が介装されており、シャシフレーム10とボディ20との間にゴムマウント42が介装されている。これらのゴムマウント40,42により、シャシフレーム10の振動がボディに対して伝わりにくくなっている。
ここで、シャシに対してボディをリフトアップし、車高を上げると、より大径のタイヤを装着することが可能となる。図3(B-1)には、従来のボディアップマウント(リフトアップマウント)が示されており、図3(C-1)に示した純正マウントの上に、リフトブロック90を介装した構造となっている。
しかしながら、上述したボディアップマウントでは、例えば図3(B-2)に示すように、矢印F3で示す力が加わったときのシャシフレーム10に対するボディ20の変動が、図3(C-2)に示すリフトアップ前よりも大きくなってしまう。すなわち、ボディ20は、シャシフレーム10に対して大きく揺れるようになる。
リフトアップの他の手法としては、純正のボディマウント40,42をシャシフレーム10から切り落とし、かさ上げしたい位置で再度シャシフレーム10に溶接するといった方法もあるが、シャシフレーム10に対して切断・溶接加工を施す必要があり、手間と時間がかかってしまう。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたもので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を維持することを、その目的とする。
本考案のボディアップマウントは、シャシフレームに対してボディを嵩上げするボディアップマウントであって、前記シャシフレームに嵩上げブロックを所定の間隔で複数配置するとともに、それらの下面側をシャシフレームに固定し、前記嵩上げブロックの上面を挟んでゴムマウントを取り付け、これらのゴムマウント上に前記ボディを固定したことを特徴とする。
主要な形態の一つによれば、前記シャシフレームと前記嵩上げブロックとの間にスペーサを設けるとともに、このスペーサによって、前記嵩上げブロックと前記シャシフレームとの間に隙間を設けたことを特徴とする。他の形態によれば、前記嵩上げブロックの側面に、少なくとも一つの開口を設けたことを特徴とする。更に他の形態によれば、前記シャシフレームに対する前記嵩上げブロックの固定、及び、前記嵩上げブロックの上面に対する前記ゴムマウント及びボディの固定を、ボルト・ナット手段で行ったことを特徴とする。あるいは、ボディアップを行う車両の純正ボディマウントを、前記嵩上げブロックの上面を挟んで取り付けたことを特徴とする。
本考案の車両は、前記いずれかのボディアップマウントを備えたことを特徴とする。主要な形態の一つによれば、前記車両が、ラダーフレーム構造の乗用車であることを特徴とする。本考案の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本考案によれば、シャシフレームに対して嵩上げブロックを取り付け、これを利用してボディアップを図ることとしたので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を維持することができる。
以下、本考案を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
図1(A)には、本考案の一実施例にかかるボディアップマウントが示されている。また、同図の主要縦断面が(B)に示されている。これらの図に示すように、ボディアップマウント100は、函状であって、側面に開口111が設けられた嵩上げブロック110を中心に構成されている。嵩上げブロック110は、その下面112側がシャシフレーム10の凹部12にスペーサ102を介して固定されており、上面114側がボディ20側に固定されている。下面112側の固定は、ボルト・ナット手段120で行われている。これに対し、上面114側の固定は、ゴムマウント130,132を介して、ボルト・ナット手段140により行われている。ボルト142としては、フランジ144(図1のみ図示)が設けられたものを使用している。
詳述すると、シャシフレーム10には、適宜位置にマウント取付用の凹部12が形成されいる。凹部12の形状としては各種あるが、例えば図1(C)に示すような円形の場合、スペーサ102も円形となる。なお、本考案のボディアップマウントを取り付ける前の状態では、このスペーサ102の部分にゴムマウント130,132が取り付けられているので、スペーサ102はゴムマウント130,132の形状に合った形状となっている。スペーサ102の上面は、シャシフレーム10の表面よりも多少突出するように、スペーサ102の厚みが設定されている(図1(B)のΔH参照)。このように、シャシフレーム10と嵩上げブロック110との間に隙間ΔHを設けることで、嵩上げブロック110が多少傾いても、その下面112がシャシフレーム10に当たらないようにすることができる。
次に、嵩上げブロック110の内側では、上面114とナット146との間に、ゴムマウント130が介装されている。一方、嵩上げブロック110の上面114とボルト142のフランジ144の間には、ゴムマウント132とボディ20とが、介装されている。ゴムマウント130,132は、例えば、ゴム部分と表面の金属板とによって構成されており、自動車メーカーの純正品をそのまま使用することができる。すなわち、本実施例では、シャシフレーム10に対して、まず、嵩上げブロック110の下面112側をボルト・ナット手段120で固定し、これによってシャシフレーム10から嵩上げされた上面114側に、図3(C-1)に示したボディマウントを設けた構成となっている。嵩上げ量Hは、図1に示すように、嵩上げブロック110の下面112から上面114に至る高さとなる。なお、ゴムマウント130,132には導通管150が貫通しており、これをボルト・ナット手段140のボルト142が貫通している。ボルト・ナット手段140としては、当該車両に本来取り付けられている純正のものをそのまま使用することができる。
以上のようなボディアップマウント100は、図2(A)に示すように、シャシフレーム10に対して適宜の間隔で設けられる。同図(A)を矢印F1方向から見た様子が同図(B)に示されており、同図(A)の#2−#2線に沿って矢印方向に見た様子が同図(C)に示されている。
次に、本実施例の作用を、図3も参照しながら説明すると、同図(A-1)に示すように、嵩上げブロック110は、ボルト・ナット手段120によってシャシフレーム10にスペーサ102を介して固定されている。このため、シャシフレーム10の振動は、嵩上げブロック110の下面112側から上面114側に伝達される。ここで、本実施例では、上述したように、嵩上げブロック110の上面114側にボディ20を設けた構成となっている。このため、前記上面114があたかもシャシフレーム10上面のような状態で、ボディ20が振動するようになる。従って、同図(A-2)に示す矢印F3方向の力が加わったときのシャシフレーム10に対するボディ20の変動は、同図(C-2)に示す場合とほぼ同様となり、同図(B-2)のような従来のボディアップマウントと比較して、良好に揺れが低減されるようになる。
このように、本実施例によれば、次のような効果が得られる。
a,嵩上げブロック110を使用することとしたので、ボディアップを簡単に行うことができる。
b,シャシフレーム10に対する嵩上げブロック110の取付をボルト・ナット手段120によって行うこととしたので、溶接を必要とせず、短時間で簡便に施工することができる。
c,嵩上げブロック110による嵩上げを行っているにもかかわらず、振動はボディアップ前とほとんど変わらないので、従来技術よりもボディに対する負担が軽減され、リフトアップ後も良好な乗り心地を維持することができる。
d,嵩上げブロック110の上面114側に純正のボディマウントをそのまま取り付けることもできる。
e,ボディアップ前と同様に安全性を確保しつつ、大径タイヤを装着することでき、走破性能の向上を図ることができる。
a,嵩上げブロック110を使用することとしたので、ボディアップを簡単に行うことができる。
b,シャシフレーム10に対する嵩上げブロック110の取付をボルト・ナット手段120によって行うこととしたので、溶接を必要とせず、短時間で簡便に施工することができる。
c,嵩上げブロック110による嵩上げを行っているにもかかわらず、振動はボディアップ前とほとんど変わらないので、従来技術よりもボディに対する負担が軽減され、リフトアップ後も良好な乗り心地を維持することができる。
d,嵩上げブロック110の上面114側に純正のボディマウントをそのまま取り付けることもできる。
e,ボディアップ前と同様に安全性を確保しつつ、大径タイヤを装着することでき、走破性能の向上を図ることができる。
<他の実施例>……本考案には数多くの実施例があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記実施例で示した形状・構造は一例であり、本考案はそれらに限定されるものではない。例えば、前記実施例では、角筒状の嵩上げブロック110としたが、図1(C)に示すような円筒状の嵩上げブロック200としてもよい。この場合も、前記実施例と同様に、側面に開口202が設けられる。開口111,202を複数設けるようにしてもよい。
(2)嵩上げブロック110は、シャシフレーム10とボディ20との間に適当数設けられるが、それらの開口面の向きをシャシフレーム10の外側とすると、設置作業には好都合である。また、開口面を嵩上げブロック側面の複数個所に設けるようにしてもよい。
(3)前記実施例では、嵩上げブロック110の上面114を挟んで、それぞれゴムマウント130,132を設けたが、いずれか一方のみとすることを妨げるものではない。また、純正のゴムマウントに更にゴム部を追加するようにしてもよい。
(4)前記実施例で示したスペーサ102の形状は、シャシフレーム10側の凹部12の形状に対応したものとなるが、スペーサ102の上面形状と嵩上げブロック110,200の下面形状は一致しなくてもよい。
(5)本考案は、主としてラダーフレーム構造の自動車その他の車両に好適である。
(1)前記実施例で示した形状・構造は一例であり、本考案はそれらに限定されるものではない。例えば、前記実施例では、角筒状の嵩上げブロック110としたが、図1(C)に示すような円筒状の嵩上げブロック200としてもよい。この場合も、前記実施例と同様に、側面に開口202が設けられる。開口111,202を複数設けるようにしてもよい。
(2)嵩上げブロック110は、シャシフレーム10とボディ20との間に適当数設けられるが、それらの開口面の向きをシャシフレーム10の外側とすると、設置作業には好都合である。また、開口面を嵩上げブロック側面の複数個所に設けるようにしてもよい。
(3)前記実施例では、嵩上げブロック110の上面114を挟んで、それぞれゴムマウント130,132を設けたが、いずれか一方のみとすることを妨げるものではない。また、純正のゴムマウントに更にゴム部を追加するようにしてもよい。
(4)前記実施例で示したスペーサ102の形状は、シャシフレーム10側の凹部12の形状に対応したものとなるが、スペーサ102の上面形状と嵩上げブロック110,200の下面形状は一致しなくてもよい。
(5)本考案は、主としてラダーフレーム構造の自動車その他の車両に好適である。
本考案によれば、シャシフレームに対して嵩上げブロックを取り付け、これを利用してボディアップを図ることとしたので、短時間で簡便に施工することができ、ボディに対する負担を軽減して、リフトアップ後も乗り心地を良好に維持することができ、特にラダーフレーム構造のSUV車に好適である。
10:シャシフレーム
12:凹部
20:ボディ
30:貫通ボルト
32:ナット
40、42:ゴムマウント
90:リフトブロック
100:ボディアップマウント
102:スペーサ
110,200:嵩上げブロック
111,202:開口
112:下面
114:上面
120:ボルト・ナット手段
130,132:ゴムマウント
140:ボルト・ナット手段
142:ボルト
144:フランジ
146:ナット
150:導通管
12:凹部
20:ボディ
30:貫通ボルト
32:ナット
40、42:ゴムマウント
90:リフトブロック
100:ボディアップマウント
102:スペーサ
110,200:嵩上げブロック
111,202:開口
112:下面
114:上面
120:ボルト・ナット手段
130,132:ゴムマウント
140:ボルト・ナット手段
142:ボルト
144:フランジ
146:ナット
150:導通管
Claims (7)
- シャシフレームに対してボディを嵩上げするボディアップマウント構造であって、
前記シャシフレームに嵩上げブロックを所定の間隔で複数配置するとともに、それらの下面側をシャシフレームに固定し、
前記嵩上げブロックの上面を挟んでゴムマウントを取り付け、
これらのゴムマウント上に前記ボディを固定したことを特徴とするボディアップマウント構造。 - 前記シャシフレームと前記嵩上げブロックとの間にスペーサを設けるとともに、このスペーサによって、前記嵩上げブロックと前記シャシフレームとの間に隙間を設けたことを特徴とする請求項1記載のボディアップマウント構造。
- 前記嵩上げブロックの側面に、少なくとも一つの開口を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載のボディアップマウント構造。
- 前記シャシフレームに対する前記嵩上げブロックの固定、及び、前記嵩上げブロックの上面に対する前記ゴムマウント及びボディの固定を、ボルト・ナット手段で行ったことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のボディアップマウント構造。
- ボディアップを行う車両の純正ボディマウントを、前記嵩上げブロックの上面を挟んで取り付けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のボディアップマウント構造。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載のボディアップマウント構造を備えたことを特徴とする車両。
- 前記車両が、ラダーフレーム構造の乗用車であることを特徴とする請求項6記載の車両。
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---|---|---|---|
JP2020000035U JP3226546U (ja) | 2020-01-08 | 2020-01-08 | ボディアップマウント及びそれを利用した車両 |
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JP2020000035U JP3226546U (ja) | 2020-01-08 | 2020-01-08 | ボディアップマウント及びそれを利用した車両 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP3226546U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11541714B2 (en) * | 2020-03-19 | 2023-01-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle |
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2020
- 2020-01-08 JP JP2020000035U patent/JP3226546U/ja active Active
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US11541714B2 (en) * | 2020-03-19 | 2023-01-03 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle |
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