JP5003995B2 - 高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法 - Google Patents

高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、固体高分子型燃料電池、水電解装置、ハロゲン化水素酸電解装置、食塩電解装置、酸素及び/又は水素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等の各種電気化学デバイスに用いられる電解質膜として好適な高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜の両面に電極が接合された膜電極接合体(MEA)を基本単位とする。また、固体高分子型燃料電池において、電極は、一般に、拡散層と触媒層の二層構造をとる。拡散層は、触媒層に反応ガス及び電子を供給するためのものであり、カーボンペーパー、カーボンクロス等が用いられる。また、触媒層は、電極反応の反応場となる部分であり、一般に、白金等の電極触媒を担持したカーボンと固体高分子電解質(触媒層内電解質)との複合体からなる。
このようなMEAを構成する電解質膜あるいは触媒層内電解質には、耐酸化性に優れた炭化フッ素系電解質(例えば、ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(登録商標、旭化成(株)製)、フレミオン(登録商標、旭硝子(株)製)等。)を用いるのが一般的である。また、炭化フッ素系電解質は、耐酸化性に優れるが、一般に極めて高価である。そのため、固体高分子型燃料電池の低コスト化を図るために、炭化水素系電解質の使用も検討されている。
これらの固体高分子電解質膜に第1に要求される特性は、高プロトン伝導性を有することである。これは、プロトン伝導度の高い膜を用いることにより、燃料電池作動において高電流密度で電圧降下が小さくなり、高い電池出力を引き出すことができるためである。
固体高分子電解質膜の製造には、一般に、固体高分子電解質と有機溶媒等との溶液を基材上に流延塗布し、高温で溶媒を除去して膜を得るキャスト法が用いられている。このようなキャスト法により得られる固体高分子電解質膜のプロトン伝導性を向上させる方法としては、
(1) 膜を水中又は飽和水蒸気圧下で加熱する方法(特許文献1)
(2) 溶媒の除去を加湿雰囲気下で行う方法(特許文献2)
(3) 溶媒として、沸点の異なる2種類の溶媒を用いる方法(特許文献3)
などが知られている。
特開平9−199144号公報 特開2003−249245号公報 特開2003−249244号公報
キャスト法により得られた膜に対し、上述の処理を行うと、プロトン伝導性が向上すると言われている。これは、上述の処理を行うことによって、膜中のプロトン酸基が再配列し、相対的に大きなプロトン伝導パスが形成されるためと考えられている。しかしながら、膜を特定条件下で加熱したり、あるいは、溶媒の除去を特定の条件下で行う方法は、迂遠な方法である。また、2種類の溶媒を用いる方法は、低沸点溶媒に溶解する電解質にしか適用できないという欠点を持つ。
さらに、電解質膜は、一般に含水時に膨潤する。そのため、上述の処理によって相対的に大きなプロトン伝導パスを形成しても、使用中に膨潤・収縮を繰り返すことによって、膜内部に形成された構造が壊れ、プロトン伝導度が低下する場合がある。
本発明が解決しようとする課題は、相対的に高いプロトン伝導度を有する高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、膨潤・収縮を繰り返しても相対的に高いプロトン伝導度を維持することが可能な高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法を提供することにある。
さらに、本発明が解決しようとする他の課題は、このような優れた特性を有する電解質膜を簡便な方法により製造することが可能な高プロトン伝導性電解質膜の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る高プロトン伝導性電解質膜の製造方法は、固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させ、アニオン・カチオンコンプレックスを形成するコンプレックス形成工程と、前記コンプレックス形成工程で得られた溶液をキャスト製膜し、膜を得る製膜工程と、アルコールを含む酸水溶液に前記膜を浸漬し、前記膜から前記カチオン分子の80%以上を除去する除去工程とを備えている。この場合、前記製膜工程の前に、前記コンプレックス形成工程で得られた溶液に、2箇所以上のカチオン部を持つ第1の架橋剤を添加する架橋剤添加工程をさらに備えていても良い。また、前記除去工程の後に、前記膜中に第2の架橋剤を含浸させ、前記膜中に架橋構造を導入する架橋導入工程をさらに備えていても良い。
また、本発明に係る高プロトン伝導性電解質膜は、本発明に係る方法により得られたものからなる。
固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させると、プロトン酸基のプロトンとカチオン分子とがイオン交換し、アニオン・カチオンコンプレックスが形成される。次いで、アニオン・カチオンコンプレックスが導入された固体高分子電解質を含む溶液をキャスト製膜すると、膜中においてアニオン・カチオンコンプレックスが会合する。さらに、得られた電解質膜からカチオン分子の80%を除去すると、電解質膜内部にカチオン分子サイズに相当する相対的に大きな連続孔(プロトン伝導パス)が形成される。そのため、単に電解質をキャスト製膜する場合に比べて、プロトン伝導度が向上する。
また、膜中に架橋構造を導入すると、形成したプロトン伝導パスがより強固に固定される。そのため、膜が膨潤・収縮を繰り返しても、相対的に高いプロトン伝導度を維持することができる。
以下、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
初めに、本発明の第1の実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法について説明する。本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜の製造方法は、コンプレックス形成工程と、製膜工程と、除去工程とを備えている。また、本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜は、本実施の形態に係る方法により得られたものからなる。
コンプレックス形成工程は、固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させ、アニオン・カチオンコンプレックスを形成する工程である。
本発明において、固体高分子電解質は、特に限定されるものではなく、炭化フッ素系電解質又は炭化水素系電解質のいずれであっても良い。
ここで、「炭化フッ素系電解質」とは、全フッ素系電解質又は部分フッ素系電解質をいう。
「全フッ素系電解質」とは、ポリマ骨格中にC−F結合を含み、C−H結合を含まないものをいう。本発明において、「全フッ素系電解質」というときは、ポリマ骨格中に、C−F結合以外の構造(例えば、−O−、−S−、−C(=O)−、−N(R)−等。但し、「R」は、アルキル基。)を有するものも含まれる。
「部分フッ素系電解質」とは、ポリマ骨格中にC−F結合とC−H結合の双方を含むものをいう。
「炭化水素系電解質」とは、ポリマ骨格中にC−H結合を含み、C−F結合を含まないものをいう。
本発明に係る電解質膜には、これらのいずれか1種の電解質のみが含まれていても良く、あるいは、2種以上が含まれていても良い。
これらの中でも、固体高分子電解質は、芳香環及び複素環の少なくとも一方を有する重合体からなり、芳香環及び複素環のいずれか1以上ににプロトン酸基が結合しているものが好ましい。
このような固体高分子電解質としては、
(1) ポリアリーレン系重合体(例えば、ポリエーテル系、ポリケトン系、ポリスルホン系、ポリエーテルスルホン系、ポリエーテルエーテルスルホン系、ポリフェニレンオキシド系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリフェニレンスルホキシド系、ポリエーテルケトンケトン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリアミドイミド系)を含み、重合体に含まれる芳香環及び複素環のいずれか1以上にプロトン酸基が結合しているもの、
(2) ポリアゾール系重合体(例えば、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾチアゾール系、ポリベンゾオキサゾール系)を含み、重合体に含まれる芳香環及び複素環のいずれか1以上にプロトン酸基が結合しているもの、
が挙げられる。
また、プロトン酸基としては、スルホン酸、ホスホン酸、カルボン酸が挙げられ、これらの中でもスルホン酸が最も好ましい。
ポリアリーレン系構造の繰り返し構成単位を含む重合体(ポリアリーレン系重合体)を含む固体高分子電解質は、具体的には、式(1)に示すものが好ましい。
Figure 0005003995
式(1)中、X1、X2、及びX3は、それぞれ、単結合、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などからなる。これらの基の内、フェニル基、ナフチル基が好ましい。また、ポリマーユニット全体の20〜100%のユニットに含まれるX1、X2、X3の1種以上には、プロトン酸基が結合している。
A、B及びCは、2価の単結合又は有機基を示す。具体的には、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)−、−C(CF2)2−、−(CH2)−、−C(CH2)2−、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C−などが挙げられる。
nは、10〜10000の整数を示す。
ポリアゾール系構造の繰り返し構成単位を含む重合体(ポリアゾール系重合体)を含む固体高分子電解質は、具体的には、式(2)に示すものが好ましい。
Figure 0005003995
式(2)中、X4は、O、S、N原子のいずれかを表す。また、X5は、単結合、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基を表す。また、ポリマーユニット全体の20〜100%のユニットに含まれるX5又はベンズアゾール基中の芳香環及び/又は複素環には、プロトン酸基が結合している。
「カチオン分子」とは、固体高分子電解質に含まれるプロトン酸基のプロトンとイオン交換することによって、アニオン・カチオンコンプレックスを形成することができる化合物をいう。このようなカチオン分子としては、具体的には、アミン化合物、アンモニウム塩、イミダゾール誘導体、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体などがある。これらは、それぞれ単独で用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
アミン化合物としては、具体的には、ブチルアミン、ヘキシルアミン、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ペンチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、フェニルアミンなどがある。
アンモニウム塩としては、具体的には、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラヘプチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、トリエチルヘキシルアンモニウムブロミド、トリエチルメチルアンモニウムブロミドなどがある。
イミダゾール誘導体としては、具体的には、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾールなどがある。
ピリジン誘導体としては、具体的には、ピリジン、2−エチルピリジン、3−エチルピリジン、4−エチルピリジン、1,2−ジメチルピリジンイオダイドなどがある。
キノリン誘導体としては、具体的には、キノリン、3−メチルキノリン、6−メチルキノリン、7−メチルキノリン、8−メチルキノリンなどがある。
ピリダジン誘導体としては、具体的には、ピリダジン、4−メチルピリダジンなどがある。
ピリミジン誘導体としては、具体的には、ピリミジン、4−メチルピリミジン、4,6−ジメチルピリジミンなどがある。
ピラジン誘導体としては、具体的には、ピラジン、2−メチルピラジン、エチルピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジンなどがある。
溶媒は、固体高分子電解質及びカチオン分子の双方を溶解させることが可能なものであればよい。溶媒としては、具体的には、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチルピロリドン(NMP)、エタノール、メタノール、プロパノール、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、O−ジクロロベンゼン、テトラヒドロフラン(THF)、メチルエチルケトン、ヘキサン、キシレン、トルエンなどがある。これらは、単独で用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。また、溶媒への溶解手順は、特に限定されるものではなく、アニオン・カチオンコンプレックスが形成できる限り、いずれを先に溶解させても良い。
溶媒に溶解させる固体高分子電解質の量は、特に限定されるものではなく、固体高分子電解質の溶解度、作業性等を考慮して、任意に選択することができる。
カチオン分子の量は、固体高分子電解質中のプロトン酸基のすべてをアニオン・カチオンコンプレックスに変換できる量以上であればよい。一般に、カチオン分子の量が少なくなるほど、相対的に多量のプロトン酸基が残り、相対的に大きなアニオン・カチオンコンプレックスの会合体を得るのが困難となる。カチオン分子の量は、具体的には、すべてのプロトン酸基をアニオン・カチオンコンプレックスに変換できる量の50%以上が好ましく、さらに好ましくは、80%以上である。
一方、必要以上のカチオン分子の添加は、実益がない。従って、カチオン分子の量は、すべてのプロトン酸基をアニオン・カチオンコンプレックスに変換できる量の150%以下が好ましく、さらに好ましくは、120%以下である。
製膜工程は、コンプレックス形成工程で得られた溶液をキャスト製膜し、膜を得る工程である。製膜方法は、特に限定されるものではなく、周知の方法を用いることができる。溶液を適当な基材(例えば、ポリテトラフルオロエチレン基板、ガラスシャーレなど)表面にキャストし、溶媒を除去すると、アニオン・カチオンコンプレックスを含む電解質膜が得られる。
除去工程は、膜からカチオン分子の80%以上を除去する工程である。カチオン分子の除去は、得られた膜を酸水溶液に浸漬することにより行う。カチオン分子の除去に用いる酸としては、具体的には、塩酸、硝酸、硫酸などがある。酸水溶液中の酸濃度、浸漬時間等は、特に限定されるものではなく、効率よくカチオン分子を除去できる条件であればよい。
また、カチオン分子の分子量が大きい場合、酸水溶液で処理する前又はこれと同時に、膜を膨潤させる処理を施すのが好ましい。膜を若干、膨潤させた状態で酸処理を行うと、カチオン分子の除去を容易に行うことができる。このような処理としては、
(1) 酸水溶液による処理を相対的に高温(室温〜100℃)で行う方法、
(2) 酸水溶液にアルコール(例えば、エタノール)を添加する方法、
などがある。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法について説明する。本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜の製造方法は、コンプレックス形成工程と、架橋剤添加工程と、製膜工程と、除去工程とを備えている。また、本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜は、本実施の形態に係る方法により得られたものからなる。
コンプレックス形成工程は、固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させ、アニオン・カチオンコンプレックスを形成する工程である。コンプレックス形成工程の詳細は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
架橋剤添加工程は、コンプレックス形成工程で得られた溶液に、第1の架橋剤を添加する工程である。
ここで、「第1の架橋剤」とは、2箇所以上のカチオン部を持つ化合物をいう。第1の架橋剤としては、具体的には、次の式(3)で表されるものがある。これらは、それぞれ単独で用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。なお、式(3)は、それぞれの繰り返し単位がランダム又はブロックで連結していることを示す。
Figure 0005003995
架橋剤の添加量は、特に限定されるものではなく、目的に応じて任意に選択することができる。一般に、架橋剤の添加量が多くなるほど、膜内部に形成された構造を強固に固定化することができる。一方、架橋剤の添加量が多くなりすぎると、プロトン酸基が架橋に消費されるので、プロトン伝導度が低下する。従って、架橋剤の添加量は、固体高分子電解質の種類、要求される特性等に応じて、最適な添加量を選択するのが好ましい。
製膜工程は、架橋剤添加工程で得られた溶液をキャスト製膜し、膜を得る工程である。製膜工程は、第1の架橋剤を含む溶液を用いる点以外は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
除去工程は、膜からカチオン分子の80%以上を除去する工程である。カチオン分子の除去は、得られた膜を酸水溶液に浸漬することにより行う。除去工程に関するその他の点については、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
但し、本除去工程においては、カチオン分子のみを選択的に除去して、第1の架橋剤を可能な限り除去しないことが重要である。第1の架橋剤の架橋機序は、アニオン・カチオンコンプレックスの形成機序と同様なので、酸浸漬により架橋剤分子自体が膜外へ流出する可能性がある。このような流出を避けるためには、カチオン分子・架橋剤の選択や酸への浸漬条件の最適化が必要である。
カチオン分子及び架橋剤の選択においては、カチオン分子として流出しやすいもの(分子量の小さいもの。例えば、テトラメチルアンモニウムクロリドなど。)、架橋剤としては流出しにくいもの(分子量の大きいもの。例えば、4,4’−ジ[トリメチルアンモニウムクロリド]ビフェニルなど。)等を選択するのがよい。
また、酸への浸漬条件としては、酸溶液(酸濃度、溶媒、温度)や浸漬時間を最適化することで、カチオン分子のみを選択的に除去できる。
第1の架橋剤を含む溶液をキャスト製膜し、カチオン分子のみを選択的に除去すると、固体高分子電解質のプロトン酸基と第1の架橋剤のカチオン部とがカチオン/アニオン相互作用を起こし、高分子鎖間に架橋(イオン架橋)が形成される。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法について説明する。本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜の製造方法は、コンプレックス形成工程と、製膜工程と、除去工程と、架橋導入工程とを備えている。また、本実施の形態に係る高プロトン伝導性電解質膜は、本実施の形態に係る方法により得られたものからなる。これらの内、コンプレックス形成工程、製膜工程及び除去工程は、第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
架橋導入工程は、カチオン分子を除去した後の膜中に第2の架橋剤を含浸させ、膜中に架橋構造を導入する工程である。
第2の架橋剤としては、具体的には、
(1) イオン架橋を導入可能な架橋剤(すなわち、第1の架橋剤と同種のもの)、
(2) 共有結合架橋(例えば、−SO2NHSO2−、−SO2NHCO−、−CONHCO−など)を導入可能な架橋剤、
などがある。
また、共有結合架橋を導入可能な架橋剤としては、具体的には、(4)〜(7)式で表されるものがある。これらの架橋剤は、それぞれ単独で用いても良く、あるいは、2種以上を組み合わせて用いても良い。
Figure 0005003995
架橋構造の導入は、第2の架橋剤を含む溶液を膜中に含浸させ、第2の架橋剤と高分子鎖との間で架橋反応させることにより行う。反応条件は、第2の架橋剤の種類に応じて、最適な条件を選択する。
例えば、第2の架橋剤が、イオン架橋を導入可能な架橋剤である場合、カチオン分子を除去した膜に第2の架橋剤を含浸させるだけでよい。これにより、固体高分子電解質のプロトン酸基と第2の架橋剤のカチオン部とがカチオン/アニオン相互作用を起こし、高分子鎖間にイオン架橋が形成される。
また、例えば、第2の架橋剤がパーフルオロアルキルジスルホニルアミドであり、膜中に含まれるプロトン酸基がスルホン酸基である場合、予め膜を塩化チオニルに浸漬し、スルホン酸基(−SO3H)をスルホニルクロライド基(−SO2Cl)に変換する。次いで、この膜にパーフルオロアルキルジスルホニルアミド/トリエチルアミン溶液を含浸させると、膜中においてスルホニルクロライド基とスルホニルアミド基とが反応し、高分子鎖間に共有結合架橋(−SO2NHSO2−)が形成されるされる。
他の第2の架橋剤を用いる場合も同様であり、必要に応じて膜中のプロトン酸基を第2の架橋剤と反応可能な官能基に変換した後、膜中に第2の架橋剤を導入すれば良い。また、第2の架橋剤による架橋構造の導入は、単独で用いても良く、あるいは、第1の架橋剤による架橋構造の導入と組み合わせても良い。
次に、本発明に係る高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法の作用について説明する。キャスト法は、高分子電解質を含む溶液を基材に流延塗布し、溶媒を除去する方法であり、従来の標準的な高分子電解質膜の製造方法である。キャスト法により電解質膜を製膜すると、プロトン酸基が会合し、膜内にプロトン伝導パスが形成される。しかしながら、キャスト法により得られるプロトン伝導パスの大きさは、相対的に小さいので、この方法では、到達可能なプロトン伝導度に限界がある。
これに対し、固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させると、プロトン酸基のプロトンとカチオン分子とがイオン交換し、アニオン・カチオンコンプレックスが形成される。次いで、アニオン・カチオンコンプレックスが導入された固体高分子電解質を含む溶液をキャスト製膜すると、図1(a)に示すように、高分子鎖12の末端に結合しているアニオン(プロトン酸基からプロトンがとれたもの)12aとカチオン分子14からなるアニオン・カチオンコンプレックスが会合すると考えられる。さらに、電解質膜10からカチオン分子14の80%以上を除去すると、図1(b)に示すように、電解質膜10内部にカチオン分子14とほぼ同等の大きさを有する連続孔10aが形成される。この連続孔10aは、プロトン伝導の際にプロトン伝導パスとして機能するものであるが、その大きさは、単に電解質をキャスト製膜する場合に比べて大きくなる。そのため、従来の方法に比べて、高いプロトン伝導度が得られる。
さらに、このような連続孔10aを有する膜中に架橋構造を導入すると、連続孔10aがより強固に固定される。そのため、膜が膨潤・収縮を繰り返しても、相対的に高いプロトン伝導度を維持することができる。
本発明に係る方法は、キャスト法により製膜する場合において、高分子電解質を含む溶液にカチオン分子を溶解させるという簡便なものであり、しかも、これによって高いプロトン伝導度が得られるという特徴がある。また、キャスト法により製膜できるすべての電解質にも適用できる。さらに、製造条件を最適化すれば、単に電解質をキャスト製膜する場合に比べて、20%以上高いプロトン伝導度を有する電解質膜が得られる。
(実施例1)
スルホン化ポリエーテルエーテルケトン(S−PEEK)0.1108gをはかり取り、4mLのDMAcに溶解・攪拌した(溶液A)。この溶液Aにテトラブチルアンモニウムブロミド0.1019gを添加し、さらに攪拌した(溶液B)。φ48.5mmのシャーレに溶液Bを注ぎ、ドラフト内の水平台の上に乗せ、3日間室温下に放置した。概ねDMAcがなくなったところで、シャーレごと真空乾燥(60℃、2時間)した。
次に、余分なDMAcを除去するために、膜をシャーレから剥がし、1N塩酸で洗浄(ゆっくり攪拌しながら一晩。その後、新しい塩酸に替えて2時間攪拌)した。さらに、イオン交換水による洗浄(1時間ゆっくり攪拌×3回)を行い、真空乾燥(140℃、2時間)を行った。
次に、テトラブチルアンモニウムブロミドを除去するために、膜をEtOH/HCl混合溶液(EtOH/HCl=9/1)中で洗浄(40℃、ゆっくり攪拌、24時間)した。さらに、イオン交換水による洗浄(1時間ゆっくり攪拌×3回)を行い、真空乾燥(60℃、一晩)を行った。
(実施例2)
テトラブチルアンモニウムブロミドに代えて、ブチルアミンを用いた以外は、実施例1と同一の手順に従い、電解質膜を作製した。
(実施例3)
テトラブチルアンモニウムブロミドに代えて、ヘキシルアミンを用いた以外は、実施例1と同一の手順に従い、電解質膜を作製した。
(実施例4)
実施例1の方法により得た膜を五塩化りん/塩化チオニル(4vol./1vol.)中に室温で一晩浸漬し、膜中のスルホン酸基をスルホニルクロライド基へと変換した。次に、膜をパーフルオロプロパンジスルホニルアミド(0.78mg)/トリエチルアミン(1ml)/THF(100ml)中に50℃で一晩浸漬し、高分子鎖間にスルホンイミド基を介した架橋を形成した膜を得た。次に、1N塩酸中で膜を洗浄(室温、3時間×3回)、さらにイオン交換水による洗浄(室温、1時間×3回)、真空乾燥(60℃、一晩)を行い、架橋導入電解質膜を得た。
(比較例1)
S−PEEKのみからなる電解質膜を試験に供した。
実施例1〜4及び比較例1で得られた膜について、当量重量(EW:Equivalent Weight)、含水率、及び、電気伝導度を測定した。表1に、その結果を示す。表1より、実施例1〜4で得られた膜の当量重量は、比較例1とほぼ同等であるのに対し、含水率及び電気伝導度は、いずれも比較例1より向上していることがわかる。これは、キャスト製膜時に溶液中にテトラアンモニウムブロミド等のカチオン分子を添加し、製膜後に膜からカチオン分子を除去しているので、膜中に相対的に大きなプロトン伝導パスが形成されたためと考えられる。
Figure 0005003995
次に、実施例1、4及び比較例1で得られた膜について、煮沸/乾燥サイクル試験を行った。煮沸/乾燥は、膜の水煮沸(1時間)と真空乾燥(60℃、3時間)を1サイクルとして、10サイクル実施した。サイクル試験後のプロトン伝導度(水中、25℃)を試験前と比較し、膨潤・乾燥を繰り返すことによるプロトン伝導度への影響を調べた。表2に、その結果を示す。実施例1では、試験による膨潤・乾燥が繰り返されると、形成されていた構造が壊れることによるプロトン伝導度の低下が生じたが、実施例4では、低下は生じなかった。
Figure 0005003995
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係る高プロトン伝導性電解質膜及びその製造方法は、固体高分子型燃料電池、水電解装置、ハロゲン化水素酸電解装置、食塩電解装置、酸素及び/又は水素濃縮器、湿度センサ、ガスセンサ等の各種電気化学デバイスに用いられる電解質膜及びその製造方法として使用することができる。
図1(a)は、アニオン・カチオンコンプレックスを有する電解質膜の製膜直後の断面模式図であり、図1(b)は、カチオン分子を除去した後の電解質膜の断面模式図である。
符号の説明
10 固体高分子電解質膜
12 高分子鎖
12a アニオン
14 カチオン

Claims (7)

  1. 固体高分子電解質及びカチオン分子を溶媒に溶解させ、アニオン・カチオンコンプレックスを形成するコンプレックス形成工程と、
    前記コンプレックス形成工程で得られた溶液をキャスト製膜し、膜を得る製膜工程と、
    アルコールを含む酸水溶液に前記膜を浸漬し、前記膜から前記カチオン分子の80%以上を除去する除去工程と
    を備えた高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  2. 前記固体高分子電解質は、ポリアリーレン系又はポリアゾール系の重合体を含み、前記重合体に含まれる芳香環及び複素環のいずれか1以上にプロトン酸基が導入されたものである請求項1に記載の高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  3. 前記カチオン分子は、アミン化合物、アンモニウム塩、イミダゾール誘導体、ピリジン誘導体、キノリン誘導体、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、及び、ピラジン誘導体から選ばれるいずれか1以上である請求項1又は2に記載の高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  4. 前記コンプレックス形成工程は、前記固体高分子電解質に含まれるすべてのプロトン酸基をアニオン・カチオンコンプレックスに変換することができる量の50%以上150%以下の前記カチオン分子を前記溶媒に溶解させるものである請求項1から3までのいずれかに記載の高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  5. 前記製膜工程の前に、前記コンプレックス形成工程で得られた溶液に、2箇所以上のカチオン部を持つ第1の架橋剤を添加する架橋剤添加工程をさらに備えた請求項1から4までのいずれかのいずれかに記載の高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  6. 前記除去工程の後に、前記膜中に第2の架橋剤を含浸させ、前記膜中に架橋構造を導入する架橋導入工程をさらに備えた請求項1から5までのいずれかに記載の高プロトン伝導性電解質膜の製造方法。
  7. 請求項1から6までのいずれかに記載の方法により得られる高プロトン伝導性電解質膜。
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