JP5002763B2 - 薄切片作製装置及び薄切片作製方法 - Google Patents

薄切片作製装置及び薄切片作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5002763B2
JP5002763B2 JP2007302243A JP2007302243A JP5002763B2 JP 5002763 B2 JP5002763 B2 JP 5002763B2 JP 2007302243 A JP2007302243 A JP 2007302243A JP 2007302243 A JP2007302243 A JP 2007302243A JP 5002763 B2 JP5002763 B2 JP 5002763B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thin
cutter
block
along
transport
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007302243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009128132A (ja
Inventor
哲雅 伊藤
幸司 藤本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP2007302243A priority Critical patent/JP5002763B2/ja
Priority to US12/272,398 priority patent/US8166855B2/en
Publication of JP2009128132A publication Critical patent/JP2009128132A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5002763B2 publication Critical patent/JP5002763B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/02Devices for withdrawing samples
    • G01N1/04Devices for withdrawing samples in the solid state, e.g. by cutting
    • G01N1/06Devices for withdrawing samples in the solid state, e.g. by cutting providing a thin slice, e.g. microtome
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/04Processes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/162With control means responsive to replaceable or selectable information program
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/202With product handling means
    • Y10T83/2092Means to move, guide, or permit free fall or flight of product
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/202With product handling means
    • Y10T83/2092Means to move, guide, or permit free fall or flight of product
    • Y10T83/2096Means to move product out of contact with tool
    • Y10T83/2098With means to effect subsequent conveying or guiding
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/202With product handling means
    • Y10T83/2092Means to move, guide, or permit free fall or flight of product
    • Y10T83/2192Endless conveyor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T83/00Cutting
    • Y10T83/647With means to convey work relative to tool station
    • Y10T83/6668Interrelated work-feeding means and tool-moving means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)

Description

本発明は、理化学実験や顕微鏡観察等に用いられる薄切片標本を作製する前段階として、生体試料が包埋された包埋ブロックを薄切して薄切片を作製すると共に、作製した薄切片を次工程に向けて搬送する薄切片作製装置及び薄切片作製方法に関する。
従来から、人体や実験動物等から取り出した生体試料を検査する方法の1つとして、該生体試料を極薄に薄切して各種の染色を施した後、顕微鏡観察によって検査する方法が知られている。この検査方法は、主に、新薬開発における臨床試験に先立つ検査の1つである、毒性検査や病理検査等を行う際に採られる手法として知られている。
この検査を行うにあたって一般的には、軟らかい組織や細胞の形態を壊さないように生体試料を薄切りするため、まず生体試料を予めパラフィン等の包埋材で包埋して包埋ブロックとしている。そして、この包埋ブロックを2μm〜5μm程度の厚さに薄くスライス(薄切)することで、薄切片を作製する。こうすることで、検査対象物が軟らかい組織等であっても、形態を壊さずに極薄にスライスすることができる。
そして、この薄切片を搬送した後、スライドガラス等の基板上に固定することで、薄切片標本とすることができる。通常、作業者は、この薄切片標本を顕微鏡観察することで、各種の検査を行っている。顕微鏡観察に当たって、薄切片に皺や破れがあると観察の妨げになるため、皺や破れのない薄切片の作製が望まれている。
また、例えば、前臨床試験においては、数百個の包埋ブロックから作製された膨大な数の薄切片を使用する場合がある。このため、作業者は、薄切片の作製に膨大な工数をとられていた。この工数を少しでも削減するために、薄切片作製における一連の工程を自動化し、連続して薄切片を作製することが試みられている。
特に、包埋ブロックを自動的に連続して薄切するためには、カッターによって薄切された薄切片を自動的に搬送することが必要になる。このために、例えば、特許文献1の薄切片作製装置では、搬送機構として無端ベルトを用いている。この無端ベルトは、カッターの刃先と略平行な刃先方向に沿ってカッターに近接して設けられたローラと、該ローラの後方に設けられた複数の別ローラとの間に巻回されており、刃先方向と平面視略垂直な搬送方向に走行するように構成されている。
この薄切片作製装置によれば、カッターによって包埋ブロックから薄切片を切り出しながら、切り出した薄切片をカッターに近接して設けられている無端ベルトに受け渡すことが可能である。従って、無端ベルトを搬送方向に走行させながら、カッターによって包埋ブロックを薄切することにより、薄切片を作製しながら次工程に向けて自動的に搬送することができる。このように、作製した薄切片を自動的に搬送できるので、作業効率を向上させることができる。よって、薄切片作製に費やす工数を削減することができる。
特開2007−178287号公報
ところで、カッターは、包埋ブロックの薄切を繰り返すと切れ味が徐々に悪くなる。そこで、カッターの切れ味をできるだけ長期間維持させるため、包埋ブロックに対してカッターに引き角をつけて薄切する方法が一般的に知られている。なお、包埋ブロックに対してカッターに引き角をつけるということは、包埋ブロックを薄切するために包埋ブロックとカッターとが接近離間する接近離間方向に対して、上述した刃先方向が平面視垂直以外の角度で交わるようにカッターを配置したということである。
よって、従来の装置においても、カッターに引き角を持たせることが好ましいが、無端ベルトを利用して薄切した薄切片を搬送する必要があるので、不都合が生じる恐れがあった。つまり、薄切片を無端ベルトに受け渡す際に、薄切片に皺や破れが生じる可能性があった。以下に詳細を説明する。
図11に示すように、包埋ブロックBから薄切片Sを切り出す際には、既にカッターによって切り出され、無端ベルト102上に載置された部分P11と、まだ切り出されておらず、包埋ブロックBに残っている部分P12とで移動速度が異なる。
つまり、無端ベルト102上に載置された部分P11には、包埋ブロックBとカッター101とが接近離間方向Lに沿って接近する際のブロック速度ベクトルV11と、無端ベルト102が搬送方向Mに沿って移動する際の搬送速度ベクトルV12とがそれぞれ伝わる。よって、無端ベルト102上に載置された部分P11の移動速度は、ブロック速度ベクトルV11と搬送速度ベクトルV12との合成ベクトルである合成速度ベクトルV13になる。これに対し、包埋ブロックBに残っている部分P12の移動速度は、包埋ブロックBの移動速度であるブロック速度ベクトルV11である。
従って、従来の装置で自動的に薄切片Sを作製するためには、1枚の薄切片S内において、無端ベルト102上に載置された部分P11と、包埋ブロックBに残っている部分P12とが異なる移動速度(合成速度ベクトルV13及びブロック速度ベクトルV11)でそれぞれ移動しようとする。これにより、1枚の薄切片S内において移動速度に差が発生するため、薄切片Sに皺や破れが生じてしまう。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、引き角をつけたカッターを利用した上で、薄切片に皺や破れを生じさせずに、薄切片の作製及び次工程への搬送を自動化する薄切片作製装置及び薄切片作製方法を提供するものである。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明は、生体試料が包埋された包埋ブロックを薄切して薄切片を作製し、次工程に向けて搬送する薄切片作製装置であって、前記包埋ブロックを所定の引き角で薄切するカッターと、前記包埋ブロックと前記カッターとを、互いが接近離間する接近離間方向に沿って相対的に移動させ、前記包埋ブロックから前記薄切片を切り出す接近離間機構と、前記カッターの刃先に一端側が近接した状態で配置され、切り出された前記薄切片が上面に載置される搬送体と、該搬送体を前記刃先と略平行な刃先方向に対して平面視略垂直な搬送方向に沿って移動させる移動部と、を有し、載置された前記薄切片を前記搬送方向に沿って前記搬送体の一端側から他端側に向けて搬送する搬送機構と、前記包埋ブロックと前記搬送体とを前記刃先方向に沿って相対的に移動させるスライド機構と、前記包埋ブロックから前記薄切片を切り出す際に、前記搬送方向に沿った前記搬送体の搬送速度ベクトルと、前記刃先方向に沿った前記包埋ブロックと前記搬送体との相対的な移動速度ベクトルと、を合成した合成速度ベクトルが、前記接近離間方向に沿った前記カッターに対する前記包埋ブロックのブロック速度ベクトルと略等しくなるように、前記スライド機構及び前記移動部の移動速度を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、生体試料が包埋された包埋ブロックをカッターによって薄切して薄切片を作製し、次工程に向けて搬送する薄切片作製方法であって、前記包埋ブロックと前記カッターとを、互いが接近離間する接近離間方向に沿って相対的に移動させ、包埋ブロックから所定の引き角で前記薄切片を切り出す切断工程と、前記切断工程で切り出された前記薄切片を、前記カッターの刃先に一端側が近接した状態で配置され、刃先と略平行な刃先方向に対して平面視略垂直な搬送方向に沿って移動する搬送体の上面に載置し、搬送方向に沿って搬送体の一端側から他端側に向けて搬送する搬送工程と、を備え、前記切断工程及び前記搬送工程を行う際に、前記包埋ブロックと前記搬送体とを前記刃先方向に沿って相対的に所定の移動速度で移動させると共に、前記搬送体を所定の搬送速度で移動させて、前記包埋ブロックと前記搬送体との相対的な移動速度ベクトルと、前記搬送体の搬送速度ベクトルと、を合成した合成速度ベクトルが、前記接近離間方向に沿った前記カッターに対する前記包埋ブロックのブロック速度ベクトルと略等しくなるように制御すること、を特徴とする。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、切断工程で、接近離間機構によって包埋ブロックとカッターとを、互いが接近離間する接近離間方向に沿って相対的に移動させることで、カッターによって包埋ブロックから薄切片を切り出すことができる。この際、カッターには所定の引き角がついているので、カッターの切れ味を長期間維持しながら、薄切片を作製することができる。
ところで、切断工程で切り出された薄切片は、カッターの刃先に一端側が近接した状態で配置され、刃先と略平行な刃先方向に対して平面視略垂直な搬送方向に沿って移動する搬送体の上面に乗り上げる。即ち、搬送体の一端側がカッターの刃先に近接された状態で配置されているので、包埋ブロックとカッターとが相対的に移動することで、カッターによって切り出された薄切片が搬送体の上面に自動的に載置される。この搬送体は、移動部によって搬送方向に移動させられるので、上面に載置された薄切片を搬送体の一端側から他端側に向けて搬送することができる。これにより、薄切片を次工程に向けて自動的に搬送することができるので、切断工程にて薄切片を連続して作製することができる。
特に、上述した切断工程及び搬送工程の際に、制御部によって、スライド機構による包埋ブロックと搬送体との相対的な移動速度と、移動部による搬送体の搬送速度とを以下に示すように制御している。
即ち、刃先方向に沿った包埋ブロックと搬送体の相対的な移動速度ベクトルと、搬送体の搬送方向に沿った搬送速度ベクトルとを合成した合成速度ベクトルが、接近離間方向に沿ったカッターに対する包埋ブロックのブロック速度ベクトルと略等しくなるように制御している。よって、カッターによって包埋ブロックから切り出され、搬送体の上面に既に乗り上げた薄切片の一部と、まだカッターによって切り出されず、包埋ブロック側に残っている(包埋ブロックと繋がっている)薄切片の一部とには、同じブロック速度ベクトルが作用する。
従来では、カッターによって既に切り出された薄切片と、包埋ブロック側に残っている薄切片とに作用する速度ベクトルが異なっていた。そのため、完全に薄切されるまでの間に薄切片に対して、異なる方向の力が作用してしまい皺や破れ等が生じ易かった。しかしながら、本発明によれば上述したように、1枚の薄切片内において、既に薄切された部分と、まだ薄切されていない部分との間で移動速度の差が発生しないため、薄切片に皺や破れが生じることがない。従って、薄切片を皺や破れのない状態で搬送体に受け渡すことができる。その結果、高品質な薄切片を搬送することができ、次工程に引き渡すことができる。
また、上記本発明における薄切片作製装置において、前記搬送体には、所定の流体が一定量含有されていること、が好ましい。
また、上記本発明における薄切片作製方法において、前記搬送体には、所定の流体が一定量含有されており、前記搬送工程の際、前記流体の表面張力を利用して前記薄切片を前記搬送体に密着させながら該薄切片を搬送すること、が好ましい。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、搬送工程の際、所定の流体が一定量含有された搬送体を用い、薄切片と搬送体とを表面張力によって密着させながら薄切片を搬送する。これにより、搬送体上で薄切片の位置がずれることが無く、薄切片が搬送体から落下することがない。従って、薄切片を確実に次工程に向けて搬送することができる。
また、上記本発明における薄切片作製装置において、前記包埋ブロック及び前記搬送体のそれぞれに、互いに異なる極性の電荷を帯電させる帯電機構を備えること、が好ましい。
また、上記本発明における薄切片作製方法において、前記搬送工程の際、前記薄切片と前記搬送体とを静電気によって密着させながら該薄切片を搬送すること、が好ましい。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、予め帯電機構によって互いに異なる極性の電荷を包埋ブロック及び搬送体に帯電させておく。これにより、搬送工程の際、薄切片と搬送体とを静電気によって密着させながら薄切片を搬送することができる。そのため、搬送体上で薄切片の位置がずれることが無く、薄切片が搬送体から落下することがない。従って、薄切片を確実に次工程に向けて搬送することができる。
また、上記本発明における薄切片作製装置において、前記搬送体は、無端ベルトであること、が好ましい。
また、上記本発明における薄切片作製方法において、前記搬送体として、無端ベルトを利用すること、が好ましい。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、一般的な無端ベルトを利用して搬送体を構成しているので、構成の簡略化を図ることができる。特に、無端ベルトを回転させることで、途切れることなく連続的に薄切片を搬送できるので、作製された薄切片をより効率良く搬送することができる。
また、上記本発明における薄切片作製装置において、前記接近離間機構は、前記接近離間方向に沿って延びたガイドレールと、前記包埋ブロックを保持した状態で前記ガイドレールに沿って移動自在なステージと、を備え、前記スライド機構は、前記搬送体を前記刃先方向に沿って移動させるスライダ部を備えていること、が好ましい。
また、上記本発明における薄切片作製方法において、前記切断工程の際、前記包埋ブロックを前記接近離間方向に沿って移動させると共に、前記搬送体を前記刃先方向に沿って移動させること、が好ましい。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、包埋ブロック及びカッターを両方移動させるのではなく、単に包埋ブロックを保持するステージをガイドレールに沿って移動させるだけで、接近離間方向に沿ってカッターと包埋ブロックとを相対的に移動させることができる。同様に、包埋ブロック及び搬送体を両方移動させるのではなく、単に搬送体をスライダ部によって移動させるだけで、刃先方向に包埋ブロックと搬送体とを相対的に移動させることができる。従って、包埋ブロック、カッター及び搬送体を異なる方向にそれぞれ移動させるといった複雑な動きが不要で、単に包埋ブロックと搬送体のみをそれぞれ一方向に移動させるといった簡単な動きでかまわないので、接近離間機構及びスライド機構の動きを単純化することができる。
また、上記本発明における薄切片作製装置において、前記接近離間機構は、前記カッターの刃先に対して前記包埋ブロックの側面が対向するように該包埋ブロックを固定していること、が好ましい。
また、上記本発明における薄切片作製方法において、前記切断工程の際、前記カッターの刃先に対して前記包埋ブロックの側面が対向するように、前記包埋ブロックと前記カッターとを相対的に移動させること、が好ましい。
この発明に係る薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、切断工程の際、接近離間機構によって、カッターの刃先に対して包埋ブロックの側面が対向するように包埋ブロックが固定されながら、包埋ブロックとカッターとが相対的に移動する。従って、包埋ブロックが直方体であれば、切り出された薄切片が搬送体の上面に搬送方向に沿って平行に載置される。よって、搬送されてくる薄切片を次工程で取り扱いやすくなる。例えば、搬送体と平行な状態で薄切片が搬送されてくるので、次工程で薄切片をスライドガラス等の基板上に固定する際、位置決めが容易になる。
本発明の薄切片作製装置及び薄切片作製方法によれば、引き角をつけたカッターを利用した上で、薄切片に皺や破れを生じさせずに、薄切片の作製及び次工程への搬送を自動化することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る第1実施形態を、図1〜図7を参照して説明する。
本実施形態の薄切片作製装置1は、図1に示すように、生体試料Aが包埋された略直方体の包埋ブロックBを厚さ3〜5μm程度の極薄に薄切して薄切片Sを作製すると共に、作製した薄切片Sを次工程に搬送する装置である。なお、この薄切片作製装置1は、主に薄切片Sに含まれる生体試料Aを検査、観察する過程で使用される。
生体試料Aは、例えば、人体や実験動物等から取り出した臓器などの組織であり、医療分野、製薬分野、食品分野、生物分野などで適時選択されるものである。また、包埋ブロックBは、上記のような生体試料Aを包埋剤B1によって包埋、即ち周囲を覆い固めたものである。このような包埋ブロックBは、より詳しくは、以下のように作製されるものである。まず、上記の生体試料Aの塊をホルマリンに漬けて、生体試料Aを構成する蛋白質を固定する。そして、組織を固い状態にした後、適当な大きさに切断する。最後に、切断された生体試料Aの内部の水分を包埋剤B1に置き換えたものを、溶解した包埋剤B1の中に埋め込んで、固めることで作製される。ここで、包埋剤B1は、液状化と冷却固化とが容易で、且つ、エタノールに浸漬することで溶解する材質であり、例えば樹脂やパラフィンなどである。以下、薄切片作製装置1の構成について説明する。
薄切片作製装置1は、図1〜図3に示すように、包埋ブロックBを所定の引き角θ1で薄切するカッター2と、包埋ブロックBとカッター2とを、互いが接近離間する接近離間方向Xに沿って相対的に移動させ、包埋ブロックBから薄切片Sを切り出すXステージ(接近離間機構)30と、カッター2の刃先2aに一端側が近接した状態で配置され、切り出された薄切片Sが上面41aに載置される無端ベルト(搬送体)41と、該無端ベルト41を刃先2aと略平行な刃先方向Yに対して平面視略垂直な搬送方向Tに沿って移動させるモータ(移動部)42と、を有し、載置された薄切片Sを無端ベルト41の一端側から他端側に向けて搬送する搬送機構40と、包埋ブロックBと無端ベルト41とを刃先方向Yに沿って相対的に移動させるスライド機構50と、Xステージ30と搬送機構40とスライド機構50とが後述する作動をするように制御する制御部6と、を備える。
カッター2は、図1に示すように、Xステージ30の後述するガイドレール30aの上方に設けられている。また、カッター2は、図3に示すように、固定台21とホルダ22とで上下両面から挟持されている。固定台21は、カッター2及びホルダ22を上面にて支持するように刃先方向Yに沿って配置され、図示しない支持部材によって支持されている。ホルダ22は、固定台21の上面に一部が当接した状態で配置されている。これにより、カッター2は、刃先2aが露出した状態でぐらつくことなく保持されている。なお、ホルダ22は、固定台21から取り外すことができるようになっており、カッター2を交換することができるようになっている。
Xステージ30は、図2に示すように、接近離間方向Xに沿って延びたガイドレール30aと、包埋ブロックBを保持している試料台31を支持した状態でガイドレール30aに沿って移動自在なステージ30bと、を備える。
即ち、本実施形態では、包埋ブロックB及びカッター2を両方移動させるのではなく、単に包埋ブロックBを保持する試料台31を支持するステージ30bをガイドレール30aに沿って移動させるだけで、接近離間方向Xに沿ってカッター2と包埋ブロックBとを相対的に移動させることができるようになっている。なお、Xステージ30の作動は、制御部6によって制御される。この作動に関しては、後に説明する。
また、Xステージ30のステージ30b上には、図2に示すように、包埋ブロックBが載置されたカセットCを位置決めして固定する試料台31と、鉛直方向Zに沿って試料台31を移動させて、包埋ブロックBの高さを調整するZステージ32とが、互いに重なるように設けられている。また、Zステージ32は、Xステージ30と同様に、制御部6によって作動が制御されている。具体的には、ステージ30bのスライド移動に合わせて、包埋ブロックBを所定量上昇させるように制御されている。これにより、包埋ブロックBは、所定の厚みで切断されて、薄切片Sが切り出されるようになっている。
搬送機構40は、図1及び図3に示すように、刃先2aに近接して設けられた前部ローラ43と、カッター2の後方に設けられた後部ローラ44と、前部ローラ43と後部ローラ44との間に巻回された無端ベルト41と、無端ベルト41を搬送方向Tに沿って移動させるモータ42と、両ローラ43、44を回転可能に軸止するフレーム47と、を備えている。
前部ローラ43及び後部ローラ44は、図1に示すように、共に刃先方向Yと略平行に配置されている。両ローラ43、44のうち、前部ローラ43は、図3に示すように、カッター2のホルダ22との間に無端ベルト41を通過可能な隙間を空けた状態で、フレーム47の前端部47aに軸止されている。一方、後部ローラ44は、図1に示すように、フレーム47の後端部47bに回転可能に軸止されており、フレーム47と共に後述する液槽7内の流体Wに浸漬された状態となっている。さらに、前部ローラ43と後部ローラ44との間には、図3に示すように、前部ローラ43及び後部ローラ44よりも上方に位置した2つの中間ローラ45、46が、フレーム47に回転可能に軸止されている。これら2つの中間ローラ45、46は、前部ローラ43と後部ローラ44との間に刃先方向Yと略平行に配置されている。
無端ベルト41は、図3に示すように、前部ローラ43及び後部ローラ44の間に、中間ローラ45、46のそれぞれの上部に当接するように巻回されている。特に、無端ベルト41は、後部ローラ44近傍で液槽7内の流体Wに浸漬されるので、単にモータ42によって移動されるだけで流体Wを一定量含有することになる。また、無端ベルト41が当接している中間ローラ45、46は、前部ローラ43よりも上方に位置している。なお、本実施形態の搬送方向Tは、包埋ブロックBの表面B2に平行な平面と、無端ベルト41の上面41aに平行な平面とが交差する角度である搬送角度θ2だけ、包埋ブロックBの表面B2に対して角度がついた状態となっている。
モータ42は、図1に示すように、一方の中間ローラ46に接続されている。モータ42が駆動することによって、搬送機構40の無端ベルト41は、搬送方向Tに無限走行し、載置された薄切片Sを無端ベルト41の一端側から他端側に向けて搬送することが可能となる。なお、モータ42の作動は、Xステージ30と同様に、制御部6によって制御される。この作動に関しては、後に説明する。
フレーム47は、図1に示すように、各ローラ43〜46の両端を軸止するように平行に配置された一対のフレームであり、搬送方向Tに沿って延設されている。なお、図3では、フレーム47の図示を省略している。また、フレーム47は、図示しない筐体により支持されている。
スライド機構50は、図1に示すように、フレーム47を介して、無端ベルト41が巻回されている各ローラ43〜46を刃先方向Yに沿って移動させるスライダ部51を備えている。スライダ部51としては、例えば、フレーム47を支持する図示しない筐体と、該筐体を支持する図示しないステージを設け、ステージをサーボモータで移動させる機構などが挙げられる。よって、スライダ部51を作動させることで、フレーム47と共に無端ベルト41を刃先方向Yに移動できるようになっている。
つまり、本実施形態では、包埋ブロックB及び無端ベルト41を両方移動させるのではなく、単に無端ベルト41が巻回されている各ローラ43〜46を、フレーム47を介してスライダ部51によって移動させるだけで、刃先方向Yに沿って無端ベルト41と包埋ブロックBとを相対的に移動させることができるようになっている。なお、スライダ部51の作動は、Xステージ30及びモータ42と同様に、制御部6によって制御される。この作動に関しては、後に説明する。
ところで、液槽7には、例えば水やお湯あるいは特定の溶液などである流体Wが貯留されている。また、液槽7は、スライド機構50によって無端ベルト41が刃先方向Yに沿って移動する際に干渉しないように、刃先方向Yに十分長くなるように設計されている。
制御部6は、図4に示すように、Xステージ30によって、カッター2に対して包埋ブロックBを接近離間方向Xに沿ったブロック速度ベクトルV1をもって相対的に接近させながら薄切片Sを切り出させる。この際、スライド機構50による、刃先方向Yに沿った包埋ブロックBと無端ベルト41との相対的な移動速度ベクトルV2と、モータ42による、搬送方向Tに沿った無端ベルト41の搬送速度ベクトルV3とを、以下に示すように制御する。即ち、図4に示すように、移動速度ベクトルV2と搬送速度ベクトルV3とを合成した合成速度ベクトルV4が、ブロック速度ベクトルV1と略等しくなるように制御する。より具体的には、移動速度ベクトルV2と搬送速度ベクトルV3とのそれぞれの速さを、引き角θ1と搬送角度θ2を用いて、|V2|=|V1|cosθ1、|V3|=|V1|sinθ1/cosθ2、に制御する。
次に、本実施形態の薄切片作製装置1を用いた薄切片Sの作製方法について説明する。図5は、本発明に係る薄切片Sの作製方法を示すフローチャートである。
まず、試料台31上に包埋ブロックBが載置されたカセットCを所定の向きでセットする。続いて、包埋ブロックBの高さを、Zステージ32によって試料台31を介して調整する。調整する高さは、例えば、包埋ブロックBをカッター2によって所定の厚さ(3〜5μm程度)に薄切できる高さが好ましい。
包埋ブロックBの高さ調整が終了した後、包埋ブロックBを薄切して薄切片Sを切り出す切断工程S1と、薄切された薄切片Sを液槽7に搬送する搬送工程S2とを連続的に行う。即ち、図6及び図7に示すように、まず、包埋ブロックBとカッター2とが接近するように、ガイドレール30aに沿ってステージ30bを移動させる。これにより、カッター2によって包埋ブロックBから薄切片Sを切り出すことができる。この際、カッター2には所定の引き角θ1がついているので、カッター2の切れ味を長期間維持しながら、薄切片Sを作製することができる。
一方、ステージ30bの作動と同時に、スライド機構50により無端ベルト41を刃先方向Yに移動させながら、モータ42を駆動して無端ベルト41を走行させる。これにより、カッター2によって徐々に薄切されていく薄切片Sは、カッター2の上方に捲り上げられ、前部ローラ43を乗り越えて、無端ベルト41の上面41aに乗り始める。即ち、無端ベルト41の一端側がカッター2の刃先2aに近接された状態で配置されているので、包埋ブロックBとカッター2とが相対的に移動することで、カッター2によって切り出された薄切片Sが無端ベルト41の上面41aに自動的に載置される。そして、薄切片Sは、包埋ブロックBから完全に切り離されると、無端ベルト41の上面41aに載置された状態でカッター2の後方へ搬送された後、後部ローラ44に向かって進む。そして、無端ベルト41と共に液槽7まで搬送された薄切片Sは、液槽7に貯留された流体Wと接触した時点で無端ベルト41から離脱する。そして、薄切片Sは、流体Wに浮かんだ状態となって伸展がなされる。これ以降、薄切片Sは、次工程に引渡される。これにより、薄切片Sを次工程に向けて自動的に搬送することができるので、切断工程S1にて薄切片Sを連続して作製することができる。
特に、上述した工程の際、制御部6によって、移動速度ベクトルV2と搬送速度ベクトルV3とを合成した合成速度ベクトルV4が、ブロック速度ベクトルV1と略等しくなるように制御する。よって、カッター2によって包埋ブロックBから切り出され、無端ベルト41の上面41aに既に乗り上げた薄切片Sの一部P1と、まだカッター2によって切り出されず、包埋ブロックB側に残っている(包埋ブロックBと繋がっている)薄切片Sの一部P2とには、同じブロック速度ベクトルV1が作用する。
従来では、カッター2によって既に切り出された薄切片Sと、包埋ブロックB側に残っている薄切片Sとに作用する速度ベクトルが異なっていた。そのため、完全に薄切されるまでの間に薄切片Sに対して、異なる方向の力が作用してしまい皺や破れ等が生じ易かった。しかしながら、本発明によれば上述したように、1枚の薄切片S内において、既に薄切された部分P1と、まだ薄切されていない部P2との間で移動速度の差が発生しないため、薄切片Sに皺や破れが生じることがない。従って、薄切片Sを皺や破れのない状態で無端ベルト41に受け渡すことができる。その結果、高品質な薄切片Sを搬送することができ、次工程に引き渡すことができる。
また、切断工程S1において、単に包埋ブロックBの固定された試料台31をXステージ30のガイドレール30aに沿って移動させるだけで、包埋ブロックBとカッター2とを接近離間方向Xに沿って相対的に移動させることができる。また、無端ベルト41が巻回された各ローラ43〜46を支持するフレーム47をスライダ部51によって刃先方向Yに沿って移動させるだけで、包埋ブロックBと無端ベルト41とを刃先方向Yに沿って相対的に移動させることができる。従って、包埋ブロックB、カッター2及び無端ベルト41を異なる方向にそれぞれ移動させるといった複雑な動きが不要で、単に包埋ブロックBと無端ベルト41とをそれぞれ一方向に移動させるといった簡単な動きでかまわないので、Xステージ30及びスライド機構50の動きを単純化することができる。
また、搬送工程S2において、一般的な無端ベルト41を利用して搬送体を構成しているので、構成の簡略化を図ることができる。特に、無端ベルト41をモータ42回転させることで、途切れることなく連続的に薄切片Sを搬送できるので、作製された薄切片Sをより効率良く搬送することができる。
また、搬送工程S2において、無端ベルト41として所定の流体が一定量含有された無端ベルト41を用い、薄切片Sと無端ベルト41とを表面張力によって密着させながら薄切片Sを搬送する。これにより、無端ベルト41上で薄切片Sの位置がずれることが無く、薄切片Sが無端ベルト41から落下することがない。従って、薄切片Sを確実に次工程に向けて搬送することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態を、図8及び図9を参照して説明する。なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については、同一の符号を付しその説明を省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、包埋ブロックBの固定されている方向である。
つまり、薄切片作製装置10によれば、切断工程S1の際、Xステージ30によって、カッター2の刃先2aに対して包埋ブロックBの側面が対向するように包埋ブロックBが試料台36に固定されながら、包埋ブロックBとカッター2とが相対的に移動する。従って、切り出された薄切片Sが無端ベルト41の上面41aに搬送方向Tに沿って平行に載置される。よって、搬送されてくる薄切片Sを次工程で取り扱いやすくなる。例えば、無端ベルト41と平行な状態で薄切片が搬送されてくるので、次工程で薄切片Sをスライドガラス等の基板上に固定する際、位置決めが容易になる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記実施形態では、無端ベルト41として所定の流体Wを一定量含有した無端ベルト41を用いているが、搬送体はこれに限らない。例えば、図10に示すように、包埋ブロックB及び無端ベルト41のそれぞれに異なる極性の電荷を帯電させる帯電機構20Aを備える薄切片作製装置20において、薄切片Sと無端ベルト41とを静電気を用いて密着させてもかまわない。また、薄切片Sとの密着性は落ちるが、搬送体として単なる無端ベルトなどを用いてもかまわない。
また、上記実施形態では、切断工程S1において、包埋ブロックBとカッター2とを接近離間方向Xに相対的に移動させるために、包埋ブロックBを接近離間方向Xに沿って移動させたが、これに限らない。例えば、包埋ブロックBの位置を固定して、カッター2を接近離間方向Xに沿って移動させてもかまわない。また、包埋ブロックB及びカッターの両者を、接近離間方向Xに沿って移動させてもかまわない。ただし、その際は、搬送機構40をカッター2の作動に追随させる必要がある。
また、上記実施形態では、切断工程S1において、包埋ブロックBと無端ベルト41とを刃先方向Yに相対的に移動させるために、無端ベルト41を刃先方向Yに沿って移動させたが、これに限らない。例えば、無端ベルト41の位置を固定して、包埋ブロックBを刃先方向Yに沿って移動させてもかまわない。また、包埋ブロックB及び無端ベルト41の両者を、刃先方向Yに沿って移動させてもかまわない。
また、本実施形態では、切断工程S1において、スライド機構50をXステージ30の作動開始と同時に作動させたが、この場合に限定されるものではない。即ち、包埋ブロックBから切り出された薄切片Sが無端ベルト41の上面41aに載置される際に、スライド機構50が作動していればよい。例えば、切断工程S1において、Xステージ30の作動開始から切り出された薄切片Sが無端ベルト41に乗り上げ開始するまでに要する時間を予め記憶させ、この時間に基づいてスライド機構50の作動を開始させる方法を用いてもかまわない。また、薄切片Sと無端ベルト41との接点に、薄切片Sの乗り上げを検知して信号を発信する検知手段を設け、検知手段が発信した信号に基づいてスライド機構50の作動を開始させる方法を用いてもかまわない。
本発明の第1実施形態における薄切片作製装置の上面図である。 図1に示す薄切片作製装置におけるXステージの側面図である。 図1に示す薄切片作製装置におけるカッター、搬送機構及び液槽の側面図である。 図1に示す薄切片作製装置の包埋ブロック切断時の上面図及び側面図で、制御部の機能を説明するための図である。 本発明の第1実施形態における薄切片作製方法のフローチャートである。 図1に示す薄切片作製装置における薄切片作製時のカッター、搬送機構及び液槽の側面図である。 図1に示す薄切片作製装置における薄切片作製時の上面図である。 本発明の第2実施形態における薄切片作製装置の上面図である。 図8に示す薄切片作製装置における薄切片作製時の上面図である。 本発明にかかる薄切片作製装置の変形例を示す部分側面図である。 従来の薄切片作製装置のおける包埋ブロック切断時の上面図で、現状の問題を説明するための図である。
符号の説明
1、10、20 薄切片作製装置
2 カッター
2a カッターの刃先
6 制御部
A 生体試料
B 包埋ブロック
S 薄切片
T 搬送方向
X 接近離間方向
Y 刃先方向
30 Xステージ(接近離間機構)
30a ガイドレール
30b ステージ
40 搬送機構
41 無端ベルト(搬送体)
41a 無端ベルトの上面
42 モータ(移動部)
50 スライド機構
51 スライダ部
S1 切断工程
S2 搬送工程
V1 ブロック速度ベクトル
V2 移動速度ベクトル
V3 搬送速度ベクトル
V4 合成速度ベクトル
θ1 引き角
W 流体
20A 帯電機構

Claims (12)

  1. 生体試料が包埋された包埋ブロックを薄切して薄切片を作製し、次工程に向けて搬送する薄切片作製装置であって、
    前記包埋ブロックを所定の引き角で薄切するカッターと、
    前記包埋ブロックと前記カッターとを、互いが接近離間する接近離間方向に沿って相対的に移動させ、前記包埋ブロックから前記薄切片を切り出す接近離間機構と、
    前記カッターの刃先に一端側が近接した状態で配置され、切り出された前記薄切片が上面に載置される搬送体と、該搬送体を前記刃先と略平行な刃先方向に対して平面視略垂直な搬送方向に沿って移動させる移動部と、を有し、載置された前記薄切片を前記搬送方向に沿って前記搬送体の一端側から他端側に向けて搬送する搬送機構と、
    前記包埋ブロックと前記搬送体とを前記刃先方向に沿って相対的に移動させるスライド機構と、
    前記包埋ブロックから前記薄切片を切り出す際に、前記搬送方向に沿った前記搬送体の搬送速度ベクトルと、前記刃先方向に沿った前記包埋ブロックと前記搬送体との相対的な移動速度ベクトルと、を合成した合成速度ベクトルが、前記接近離間方向に沿った前記カッターに対する前記包埋ブロックのブロック速度ベクトルと略等しくなるように、前記スライド機構及び前記移動部の移動速度を制御する制御部と、
    を備えていることを特徴とする薄切片作製装置。
  2. 請求項1に記載の薄切片作製装置において、
    前記搬送体には、所定の流体が一定量含有されていること、
    を特徴とする薄切片作製装置。
  3. 請求項1に記載の薄切片作製装置において、
    前記包埋ブロック及び前記搬送体のそれぞれに、互いに異なる極性の電荷を帯電させる帯電機構を備えること、
    を特徴とする薄切片作製装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の薄切片作製装置において、
    前記搬送体は、無端ベルトであること、
    を特徴とする薄切片作製装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の薄切片作製装置において、
    前記接近離間機構は、前記接近離間方向に沿って延びたガイドレールと、前記包埋ブロックを保持した状態で前記ガイドレールに沿って移動自在なステージと、を備え、
    前記スライド機構は、前記搬送体を前記刃先方向に沿って移動させるスライダ部を備えていること、
    を特徴とする薄切片作製装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の薄切片作製装置において、
    前記接近離間機構は、前記カッターの刃先に対して前記包埋ブロックの側面が対向するように該包埋ブロックを固定していること、
    を特徴とする薄切片作製装置。
  7. 生体試料が包埋された包埋ブロックをカッターによって薄切して薄切片を作製し、次工程に向けて搬送する薄切片作製方法であって、
    前記包埋ブロックと前記カッターとを、互いが接近離間する接近離間方向に沿って相対的に移動させ、包埋ブロックから所定の引き角で前記薄切片を切り出す切断工程と、
    前記切断工程で切り出された前記薄切片を、前記カッターの刃先に一端側が近接した状態で配置され、刃先と略平行な刃先方向に対して平面視略垂直な搬送方向に沿って移動する搬送体の上面に載置し、搬送方向に沿って搬送体の一端側から他端側に向けて搬送する搬送工程と、を備え、
    前記切断工程及び前記搬送工程を行う際に、前記包埋ブロックと前記搬送体とを前記刃先方向に沿って相対的に所定の移動速度で移動させると共に、前記搬送体を所定の搬送速度で移動させて、前記包埋ブロックと前記搬送体との相対的な移動速度ベクトルと、前記搬送体の搬送速度ベクトルと、を合成した合成速度ベクトルが、前記接近離間方向に沿った前記カッターに対する前記包埋ブロックのブロック速度ベクトルと略等しくなるように制御すること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
  8. 請求項7に記載の薄切片作製方法において、
    前記搬送体には、所定の流体が一定量含有されており、
    前記搬送工程の際、前記流体の表面張力を利用して前記薄切片を前記搬送体に密着させながら該薄切片を搬送すること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
  9. 請求項7に記載の薄切片作製方法において、
    前記搬送工程の際、前記薄切片と前記搬送体とを静電気によって密着させながら該薄切片を搬送すること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
  10. 請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の薄切片作製方法において、
    前記搬送体として、無端ベルトを利用すること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
  11. 請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の薄切片作製方法において、
    前記切断工程の際、前記包埋ブロックを前記接近離間方向に沿って移動させると共に、前記搬送体を前記刃先方向に沿って移動させること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
  12. 請求項7から請求項11のいずれか1項に記載の薄切片作製方法において、
    前記切断工程の際、前記カッターの刃先に対して前記包埋ブロックの側面が対向するように、前記包埋ブロックと前記カッターとを相対的に移動させること、
    を特徴とする薄切片作製方法。
JP2007302243A 2007-11-21 2007-11-21 薄切片作製装置及び薄切片作製方法 Active JP5002763B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007302243A JP5002763B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 薄切片作製装置及び薄切片作製方法
US12/272,398 US8166855B2 (en) 2007-11-21 2008-11-17 Thin section preparing apparatus and thin section preparing method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007302243A JP5002763B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 薄切片作製装置及び薄切片作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009128132A JP2009128132A (ja) 2009-06-11
JP5002763B2 true JP5002763B2 (ja) 2012-08-15

Family

ID=40668622

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007302243A Active JP5002763B2 (ja) 2007-11-21 2007-11-21 薄切片作製装置及び薄切片作製方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8166855B2 (ja)
JP (1) JP5002763B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6013142B2 (ja) * 2012-11-08 2016-10-25 サクラファインテックジャパン株式会社 薄切片作製装置
CN104020009B (zh) * 2013-03-01 2016-03-23 天津出入境检验检疫局工业产品安全技术中心 一次性卫生用品处理装置
WO2015066534A1 (en) * 2013-10-31 2015-05-07 3Scan Inc. Motion strategies for scanning microscope imaging
US10571368B2 (en) 2015-06-30 2020-02-25 Clarapath, Inc. Automated system and method for advancing tape to transport cut tissue sections
US10473557B2 (en) 2015-06-30 2019-11-12 Clarapath, Inc. Method, system, and device for automating transfer of tape to microtome sections
JP6841609B2 (ja) 2015-07-10 2021-03-10 3スキャン インコーポレイテッド 組織学的染色の空間的多重化
US10724929B2 (en) 2016-05-13 2020-07-28 Clarapath, Inc. Automated tissue sectioning and storage system
US10012567B2 (en) 2016-11-14 2018-07-03 Sakura Finetek U.S.A., Inc. Microtome chuck with light source
EP3754322A1 (en) * 2019-06-18 2020-12-23 Xyall B.V. Tissue sample dissection apparatus
CN112171791A (zh) * 2020-09-18 2021-01-05 飞比达电子元器件(苏州)有限公司 一种双面联合胶带不同步切片机构

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60137748U (ja) * 1984-02-22 1985-09-12 株式会社 名南製作所 ベニヤ単板の分離搬送装置
JPH05273094A (ja) * 1992-03-24 1993-10-22 Feather Safety Razor Co Ltd ミクロトームにおける切片採取装置
RU2084854C1 (ru) * 1992-07-10 1997-07-20 Илья Борисович Извозчиков Способ изготовления микротомных срезов и подготовки их к исследованию и устройство для его осуществления
JP3606673B2 (ja) * 1996-04-12 2005-01-05 財団法人神奈川科学技術アカデミー 薄切補助部材の貼り付け方法及びそのための装置
GB9611465D0 (en) * 1996-06-01 1996-08-07 Thurne Eng Co Ltd Slicing of products
JP2001289747A (ja) * 2000-04-06 2001-10-19 Toshiba Mach Co Ltd 薄片試料作製装置及び方法
ATE452537T1 (de) * 2004-02-20 2010-01-15 Scanvaegt Int As Verfahren und vorrichtung zum portionsschneiden von lebensmitteln oder dergleichen
JP5148828B2 (ja) 2005-12-28 2013-02-20 サクラファインテックジャパン株式会社 薄切片作製装置
JP4743778B2 (ja) * 2006-07-19 2011-08-10 セイコーインスツル株式会社 薄切片作製装置
JP2008051797A (ja) * 2006-07-28 2008-03-06 Seiko Instruments Inc 薄切片搬送装置、薄切片掬い具及び薄切片の搬送方法
DE202007018047U1 (de) * 2007-12-27 2008-03-27 Leica Biosystems Nussloch Gmbh Mikrotom mit konzentrischen Bedienelementen zum Steuern einer Motoreinheit
US8931240B2 (en) * 2008-10-27 2015-01-13 Formax, Inc. Shuttle system and method for moving food products into packaging

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009128132A (ja) 2009-06-11
US20090133556A1 (en) 2009-05-28
US8166855B2 (en) 2012-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5002763B2 (ja) 薄切片作製装置及び薄切片作製方法
JP5148828B2 (ja) 薄切片作製装置
JP6013142B2 (ja) 薄切片作製装置
JP4548357B2 (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP2007212386A (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP2010261794A (ja) 薄切片標本作製装置及び薄切片標本作製方法
JP5827490B2 (ja) 薄切片試料作製装置
JP2007178286A (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP6013143B2 (ja) 替刃供給機構
JP5222541B2 (ja) 薄切片作製装置
JP4831486B2 (ja) 薄切片標本作製装置及び薄切片標本の作製方法
JP5017704B2 (ja) 薄切片標本作製装置及び薄切片標本作製方法
JPH10104136A (ja) 組織観察用薄切片試料作製方法
JP4743778B2 (ja) 薄切片作製装置
JP4683425B2 (ja) 自動薄切片作製装置及び自動薄切片標本作製装置並びに自動薄切片作製方法
JP6476123B2 (ja) 薄切片試料作製装置及び薄切片試料作製方法
JP5193085B2 (ja) 薄切片作製装置及び薄切片作製方法
JP4817319B2 (ja) 薄切片作製装置及び薄切片作製方法
JP4666505B2 (ja) 自動薄切装置及び自動薄切片方法
JP5878986B2 (ja) 薄切片作製方法及び薄切片作製装置
JP2000346764A (ja) 薄片試料作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120403

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20120413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120413

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5002763

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250