JP4683425B2 - 自動薄切片作製装置及び自動薄切片標本作製装置並びに自動薄切片作製方法 - Google Patents

自動薄切片作製装置及び自動薄切片標本作製装置並びに自動薄切片作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、理化学実験や顕微鏡観察等に用いられる薄切片を自動的に作製する自動薄切片作製装置及び自動薄切片作製方法、並びに、作製された薄切片を基板上に固定して薄切片標本を自動的に作製する自動薄切片標本作製装置に関するものである。
従来より、新薬開発において臨床試験に先立ち、実験動物による毒性試験や病理検査等が行われている。これらの試験や検査は、スライドガラス等の基板上に、厚さが数μm(例えば、3μm〜5μm)の薄切片が固定された薄切片標本を用いて行われるものである。薄切片としては、薬物を投与したネズミやウサギ等の実験動物を剖検し、病理検査のために薄切りしたものが使用されている。また、種々の部位(例えば、脳や肺等)毎に作製されている。
このような薄切片標本を作製する装置として、ミクロトームが知られている。ここで、ミクロトームを利用して薄切片試料を作製する一般的な方法について説明する。
まず、ホルマリン固定された生物や動物等の生体試料をパラフィン置換した後、更に周囲をパラフィンで固めて強固にして、ブロック状態の包埋ブロックを作製する。次に、この包埋ブロックを専用の薄切り装置であるミクロトームにセットして、粗削りを行う。この粗削りによって、包埋ブロックの表面が平滑面となると共に、実験や観察の対象物である包埋された生体試料が表面に露出した状態となる。
粗削りが終了した後、本削りを行う。これは、ミクロトームが有する切断刃により、包埋ブロックを上述した厚みで極薄にスライスする工程である。これにより、薄切片を得ることができる。この際、包埋ブロックを可能な限り薄くスライスすることで、薄切片の厚みを細胞レベルの厚みに近付けることができるので、より品質の高い薄切片標本を得ることができる。よって、可能な限り厚さが薄い薄切片を作製することが求められている。なお、この本削りは、必要枚数の薄切片が得られるまで連続して行う。
次いで、本削りによって得られた薄切片を伸展させる伸展工程を行う。つまり、本削りによって作製された薄切片は、上述したように極薄の厚みでスライスされたものであるので、皺がついた状態や、丸まった状態(例えば、Uの字状)となってしまう。そこで、この伸展工程によって、皺や丸みを取って伸ばす必要がある。
一般的には、水とお湯を利用して伸展させている。始めに、本削りによって得られた薄切片を水の中に浸漬させる。これにより、生体試料を包埋しているパラフィン同士のくっつきを防止しながら、薄切片の大きな皺や丸みを取ることができる。その後、薄切片をお湯の中に浸漬させる。これにより、薄切片が伸び易くなるので、水による伸展では取りきれなかった残りの皺や丸みを取ることができる。
そして、お湯による伸展が終了した薄切片をスライドガラス等の基板で掬って該基板上に載置する。なお、この時点で仮に伸展が不十分であった場合には、基板ごとホットプレート等に乗せてさらに熱を加える。これにより、薄切片をより伸展させることができる。
最後に、薄切片を乗せた基板を乾燥器内に入れて乾燥させる。この乾燥により、伸展で付着した水分が蒸発すると共に、薄切片が基板上に固定される。その結果、薄切片標本を作製することができる。
このように作製された薄切片標本は、生物、医学分野等で使用されている。従来から行われていた細胞の形状から組織の正常/異常を診断する方法を始めとして、近年においてはゲノム科学の進歩により、網羅的且つ組織学的に遺伝子や蛋白の発現を見るニーズが増加している。そのため、ますます多くの薄切片標本を効率良く作製する必要が出てきた。ところが、従来上述した工程のほとんどが、高度な技術や経験を要するものであるため、熟練した作業者の手作業でしか対応できず、時間や手間がかかるものであった。
そこで、このような不具合を少しでも解消するため、上述した工程の一部分を自動で行う薄切片試料作製装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この薄切片試料作製装置は、セットされた包埋ブロックを切断して薄切片を作製する工程と、作製した薄切片をキャリアテープによって搬送してスライドガラス上に転写させる工程と、スライドガラスごと薄切片を伸展装置まで搬送して伸展を行う工程とを、自動的に行っている。
この薄切片試料作製装置によれば、作業者の負担を軽減することができると共に、作業者による人為的なミスもなくすことができ、良好な薄切片標本を作製することができる。
ところで、包埋ブロックをスライスして得られる薄切片は、その厚みが薄切片標本自体の品質を決定付ける重要なパラメータの一つとされている。これは、薄切片標本を後に試験や実験等で染色したときに、薄切片の厚みが染色状態に影響を与えてしまうからである。そのため、包埋ブロックから薄切片を切り出す際に、所望する厚みで均一に作製することが求められている。
この点、上述したように熟練した作業者が手作業で薄切片の切り出しを行う場合には、薄切片の厚みを、常に所望する厚さで均一に作製することは不可能に近いものであった。また、上述した薄切片試料作製装置であっても、薄切片標本を自動的に作製することができるとはいえ、薄切片の厚みを所望する厚さで均一に作製することができなかった。
特に、温度変化によって薄切片の切削に関係する各構成品や、包埋ブロック自身が膨張又は収縮してしまうので、薄切片の厚さを常に一定にすることが難しかった。
そこで、このような不具合を解消するための装置として、試料を所定の厚さで切断することができる切断装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この切断装置は、試料の上方にレーザ変位計を備えており、該レーザ変位計により試料の高さ位置(レーザ変位計と試料上面との距離)を常に測定している。まず、レーザ変位計による測定結果に基づいて、試料の上面を所望する高さにセットする。この際、レーザ変位計で直接試料の高さを測定しているので、各構成品や試料自体の温度変化による伸縮に影響を受けず、確実に試料を所望する高さにセットできる。そして、試料をカッターで切断して、薄切片を作製する。これにより、所望する厚みの薄切片を得ることができる。
また、レーザ変位計は、切断後の試料の高さ位置(レーザ変位計と試料上面との距離)を測定している。これにより、切断前と切断後との高さ位置の差分(距離の差分)を求めることができる。また、この高さ位置の差分は、電力差に変換される。次いで、この電力差をなくすように、試料台を介して試料を支持している圧電アクチュエータに電圧を印加して、試料を上昇させる。その結果、再度試料の上面を、所望する高さにセットすることができる。
このように、レーザ変位計を利用すると共に、該レーザ変位計による測定結果に基づいて圧電アクチュエータを作動させることで、各構成品や試料自体の温度変化による伸縮に影響を受けることなく、所望する厚さの薄切片を得ることができる。
特開2004−28910号公報 特開平10−104131号公報
しかしながら、上述した従来の装置では、まだ以下の課題が残されていた。
即ち、特許文献2に記載されている切断装置によれば、試料上面との距離を直接測定するレーザ変位計の測定結果に基づいて試料を上昇させることで、薄切片の厚さを均一にする装置であるが、これはカッターが常に同じ状態で試料を切断するという前提の上に成り立っているものである。
ここで、薄切片の厚さに影響を与える要因としては、上述した各構成品及び試料自体の温度変化に起因する伸縮に加え、カッター等の切断刃の影響も重要な一つとされている。つまり、切断刃の切削速度や、試料と切断刃との摩擦力(温度変化に基づく試料の物性変化によって変化する)や、切断刃の摩耗度等の影響により、試料への切込み量が変化してしまう。
そのため、試料上面を所望する位置に正確にセット、即ち、試料上面とレーザ変位計との距離を常に一定に維持できたとしても、切断刃の切込み量が変化してしまった場合には、所望する厚みの薄切片を得ることができなかった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、温度変化や切断刃の影響を受けることなく、確実に所望する厚みの薄切片を自動的に作製することができる自動薄切片作製装置及び自動薄切片作製方法、並びに、自動薄切片作製装置を備えた自動薄切片標本作製装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明の自動薄切片作製装置は、生体試料が包埋材に包埋された包埋ブロックを所定の厚みで切断して、シート状の薄切片を切り出す自動薄切片作製装置であって、前記包埋ブロックを載置固定すると共に、包埋ブロックの上面に垂直な方向に移動可能な固定台と、該固定台上に配された切断刃を有し、該切断刃と前記固定台とを、前記包埋ブロックの上面に平行な方向に相対的に移動させて包埋ブロックから前記薄切片を切り出す切断手段と、前記固定台上に配され、前記包埋ブロックの上面までの距離を少なくとも切断前後で測定すると共に、測定した距離から基準高さに対する包埋ブロックの高さを算出する高さ測定手段と、該高さ測定手段による測定結果に基づいて、前記固定台の移動量を決定すると共に該固定台の作動を制御する制御部とを備え、該制御部が、前記薄切片を作製する毎に、切断前後で前記高さ測定手段により測定された包埋ブロックの高さの差分量と前記所望する薄切片の厚み量とを比較して補正量を算出し、前記固定台の次回の移動量を、補正量と厚み量とを加算した量に決定することを特徴とするものである。
また、本発明の自動薄切片作製方法は、生体試料が包埋材に包埋された包埋ブロックを所定の厚みで切断して、シート状の薄切片を切り出す自動薄切片作製方法であって、前記包埋ブロックの上面が前記所望する薄切片の厚み量だけ切断ラインから突出するように、包埋ブロックをセットするセット工程と、該セット工程後、前記包埋ブロックの上方に配された高さ測定手段により、基準高さに対する切断前の包埋ブロックの高さを算出する第1の算出工程と、該第1の算出工程後、前記包埋ブロック上に配された切断刃と包埋ブロックとを、該包埋ブロックの上面に平行な方向に相対的に移動させて前記薄切片を切り出す切断工程と、該切断工程後、前記高さ測定手段により再度測定を行って、基準高さに対する切断後の包埋ブロックの高さを算出する第2の算出工程と、前記第1の算出工程及び前記第2の算出工程で算出されたそれぞれの前記包埋ブロックの高さから切断前後の高さの差分量を求め、該差分量と前記所望する薄切片の厚み量とを比較して補正量を算出する補正量算出工程と、該補正量算出工程後、前記所望する薄切片の厚み量に前記補正量を加算した量だけ前記包埋ブロックを上昇させる上昇工程とを備え、該上昇工程後、前記第1の算出工程、前記切断工程、前記第2の算出工程、前記補正量算出工程及び上昇工程を順次繰り返しながら、前記薄切片を必要枚数作製することを特徴とするものである。
この発明に係る自動薄切片作製装置及び自動薄切片作製方法においては、まず、手動若しくはロボット等により、包埋ブロックを固定台上に載置固定する。そして、固定台を上面に垂直なZ方向に移動させて、包埋ブロックの上面を切断刃の切断ラインから上方に突出させるセット工程を行う。この際、所望する薄切片の厚み分だけ突出するようにセットする。なお、このセット工程は、包埋ブロックが固定台に載置されて、最初の薄切片を作製するまでの間、行われる工程である。
次いで、高さ測定手段により、包埋ブロックの上面までの距離を測定すると共に、測定した距離から基準高さに対する包埋ブロックの高さを算出する第1の算出工程を行う。また、高さ測定手段は、算出結果を制御部に出力する。これにより、制御部は、基準高さに対する切断前の包埋ブロックの高さ(H1)を認識することができる。
切断前の包埋ブロックの高さ(H1)を認識した後、切断手段が固定台と切断刃とを、包埋ブロックの上面に平行な方向に向けて相対的に移動させて、包埋ブロックをシート状に切断(スライス)する切断工程を行う。この際、包埋ブロックは、切断ラインよりも上方に突出した分だけ切断される。これにより、包埋ブロックから薄切片を切り出して作製することができる。なお、薄切片は、温度変化による各構成品の伸縮や、切断刃の影響を受けない限り、この時点において上記セット工程でセットされた所望の厚みで作製される。
上記切断工程後、高さ測定手段により、再度包埋ブロックの上面までの距離を測定すると共に、測定した距離から基準高さに対する包埋ブロックの高さを算出する第2の算出工程を行う。また、高さ測定手段は、測定結果を制御部に出力する。これにより、制御部は、基準高さに対する切断後の包埋ブロックの高さ(H2)を認識することができる。
次いで、制御部は、送られてきた切断前の包埋ブロックの高さ(H1)と、切断後の包埋ブロックの高さ(H2)とを比較して、両者の差から切断前後の、包埋ブロックの高さの差分量を求める。これにより、切断刃による切削量、即ち、切り出された薄切片の実際の厚み量を求めることができる。そして、制御部は、この実際の厚み量と、上記セット工程で移動させた“所望する薄切片の厚み量”との比較を行う。これにより、制御部は、両者の差から誤差を求めることができ、補正が必要な補正量を算出することができる。なお、薄切片が所望する厚みで切り出されていた場合には、誤差が“ゼロ”となり、補正は必要ない。
上記補正量算出工程が終了した後、制御部は、所望する薄切片の厚み量に、算出した補正量を加算した量を固定台の次回の移動量として決定し、該移動量にしたがって固定台を上昇させる上昇工程を行う。これにより、包埋ブロックの上面は、所望する厚み量に補正量が加算された量だけ、切断ラインよりも上昇した状態となる。
その後、上述した第1の算出工程、切断工程、第2の算出工程、補正量算出工程及び上昇工程を繰り返すことで、必要枚数の薄切片を自動的に作製することができる。
特に、切断前後の包埋ブロックの高さを比較して、実際に切り出された薄切片の厚み量を求め、該厚み量と、“所望する薄切片の厚み量”との差から誤差を算出している。そのため、切断時の速度や、包埋ブロックと切断刃との摩擦力や、切断刃の摩耗等、切断刃の影響を受けて包埋ブロックへの切込み量が変化したとしても、該切込み量を考慮した状態で、次の包埋ブロックの高さをセットすることができる。よって、薄切片の作製を行っている間に、切削速度や摩擦力が変化したとしても、これらの影響を極力受けずに、薄切片を作製できる。
また、高さ測定手段により、直接測定した包埋ブロックの上面までの距離に基づいて、切断前後の包埋ブロックの高さを算出しているので、温度変化による各構成品の伸縮や、包埋ブロック自体の伸縮等にも影響を受けることはない。
これらの結果、温度変化や切断刃の影響を受けることなく、確実に所望する厚みの薄切片を自動的に作製することができ、薄切片の高品質化を図ることができる。
また、本発明の自動薄切片作製装置は、上記本発明の自動薄切片作製装置において、前記切断刃及び前記高さ測定手段は、それぞれ固定された状態で配され、前記切断手段が、前記固定台と前記切断刃とを結ぶ方向に延びたガイドレールと、前記固定台を保持した状態で前記ガイドレールに沿って移動自在なステージとを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る自動薄切片作製装置においては、薄切片を作製する際に、固定台を保持しているステージをガイドレールに沿って移動させる。これにより、固定されている切断刃に対して固定台を相対的に移動させることができ、固定されている切断刃によって包埋ブロックから薄切片を切り出すことができる。また、ステージを元の位置に戻したときに、高さ測定手段が測定を行う。
特に、高さ測定手段を同じ位置に固定させ続けることができるので、機械的な取付誤差を極力なくすことができ、高精度に包埋ブロックの高さを測定することができる。よって、補正量をより正確に算出することができ、薄切片の厚みをより正確にコントロールすることができる。また、切断刃も固定しているので、包埋ブロックと高さ測定手段との間を、切断刃が遮ることはない。よって、誤検出を極力なくすことができる。このことからも、補正量をより正確に算出することができる。
また、本発明の自動薄切片標本作製装置は、上記本発明の自動薄切片作製装置と、前記包埋ブロックを前記固定台上に搬送するブロック搬送手段と、前記切断手段によって切り出された前記薄切片を、固定台上から搬送する薄切片搬送手段と、該薄切片搬送手段により搬送された前記薄切片を、少なくとも液体に浮かべて伸展させる伸展手段と、伸展された前記薄切片を、基板上に転写させて薄切片標本を作製する転写手段とを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る自動薄切片標本作製装置においては、ブロック搬送手段を備えているので、複数の包埋ブロックを簡単且つ容易に、順々に固定台上に搬送することができる。また、自動薄切片作製装置の切断手段によって切り出された薄切片は、薄切片搬送手段によって伸展手段に搬送される。伸展手段は、搬送されてきた薄切片を、水等の液体に浮かべて伸展させる。つまり、水に浮かべられた薄切片は、表面張力によって切断時に生じた皺や丸みが取れて伸びた状態となるので伸展される。この伸展手段によって伸展された薄切片は、転写手段によってスライドガラス等の基板上に転写される。これにより、基板上に薄切片が転写された薄切片標本を作製することができる。
特に、自動薄切片作製装置で作製された薄切片は、温度変化や切断刃の影響を受けることなく、確実に所望する厚みに調整された高品質な薄切片であるので、薄切片標本に関しても同様に、高品質なものを作製することができる。
よって、この薄切片標本を用いた各種の試験や検査等の精度をより高めることができ、信頼性を向上することができる。
また、本発明の自動薄切片作製方法は、上記本発明の自動薄切片作製方法において、前記第1の算出工程の際、前記包埋ブロックの上面が所定の高さに達したか否かを判断し、達していないと判断したときに、前記包埋ブロックの高さを微調整して所定の高さに一致させることを特徴とするものである。
この発明に係る自動薄切片作製方法においては、第1の算出工程の際、算出した切断前の包埋ブロックの高さが、所定の高さ、即ち、上昇工程時に上昇させた量(補正量と“所望する薄切片の厚み量”とを加算した量)に一致した高さであるかを判断する。その結果、一致していると判断した場合には、切断工程に移行する。一方、一致していないと判断して場合には、包埋ブロックの高さを微調整して一致させる。その後、切断工程に移行する。このように、切断工程を行う前に、切断前の包埋ブロックの高さを一旦確認するので、より高精度に薄切片の厚みを、所望する厚みにすることができる。
本発明に係る自動薄切片作製装置及び自動薄切片作製方法によれば、温度変化や切断刃の影響を受けることことなく、確実に所望する厚みの薄切片を自動的に作製することができ、薄切片の高品質化を図ることができる。
また、本発明に係る自動薄切片標本作製装置によれば、確実に所望する厚みに調整された高品質な薄切片を用いるので、同様に高品質な薄切片標本を自動的に作製することができる。従って、該薄切片標本を用いた各種の試験や検査等の精度をより高めることができ、信頼性を向上することができる。
以下、本発明に係る自動薄切片作製装置及び自動薄切片作製方法、並びに、自動薄切片標本作製装置の一実施形態を、図1から図7を参照して説明する。なお、本実施形態では、生体試料として、鼠等の実験動物から採取した生体組織を例に挙げて説明する。
本実施形態の自動薄切片標本作製装置1は、生体組織Sが包埋剤に包埋された包埋ブロックBから作製された薄切片B1を、スライドガラス(基板)G上に転写させて薄切片標本Pを作製する装置である。
即ち、自動薄切片標本作製装置1は、図1及び図2に示すように、包埋ブロックBを、自動薄切片作製装置3のZステージ(固定台)10上に搬送するブロックハンドリングロボット(ブロック搬送手段)2と、搬送された包埋ブロックBから薄切片B1を作製する自動薄切片作製装置3と、該自動薄切片作製装置3で作製された薄切片B1を、Zステージ10上から搬送する切片搬送機構(薄切片搬送手段)4と、該切片搬送機構4によって搬送された薄切片B1を、少なくとも水(液体)Wに浮かべて伸展させる伸展機構(伸展手段)5と、伸展された薄切片B1を、スライドガラスG上に転写させて薄切片標本Pを作製するスライドガラスハンドリングロボット(転写手段)6とを備えている。
上記自動薄切片作製装置3は、上記包埋ブロックBを所定の厚みで切断して、シート状の薄切片B1を切り出して作製する装置である。
即ち、自動薄切片作製装置3は、図3に示すように、上記ブロックハンドリングロボット2によって搬送された包埋ブロックBを載置固定すると共に、包埋ブロックBの上面B2に垂直なZ方向に移動可能なZステージ10と、Zステージ10上に配された切断刃11を有し、該切断刃11とZステージ10とを、包埋ブロックBの上面B2に平行なX方向に相対的に移動させて包埋ブロックBから薄切片B1を切り出す切削機構(切断手段)12と、Zステージ10上に配され、包埋ブロックBまでの距離を少なくとも切断前後で光学的に測定すると共に、測定した距離から基準高さ(H)に対する包埋ブロックBの高さを算出する高さ測定部(高さ測定手段)13と、該高さ測定部13による測定結果に基づいて、Zステージ10の移動量を決定すると共に、Zステージ10の作動を制御する制御部14とを備えている。
なお、この制御部14は、自動薄切片作製装置3の各構成品を始め、自動薄切片標本作製装置1の各構成品についても、総合的な制御を行っている。
上記包埋ブロックBは、図4に示すように、ホルマリン固定された生体組織S内の水分をパラフィン置換した後、さらに周囲をパラフィン等の包埋剤によってブロック状に固めたものである。これにより、生体組織Sがパラフィン内に包埋された状態となっている。また、この包埋ブロックBは、箱状に形成されたカセット15に保持されている。
上記Zステージ10は、図3に示すように、例えば、圧電素子であり、制御部14から電圧を印加されることでZ方向に伸縮するようになっている。また、Zステージ10の伸縮量、即ち、移動量は、上述したように制御部14にコントロールされている。このZステージ10は、固定された切断刃11に向かうX方向に伸びたガイドレール16に沿って移動可能なXステージ(ステージ)17上に保持された状態で取り付けられている。
ガイドレール16は、切断刃11を越えた反対側にまで延びた状態で取り付けられている。また、Xステージ17は、図示しないモータ等によって、ガイドレール16上を往復運動するようになっている。これにより、Zステージ10上に載置固定された包埋ブロックBは、Xステージ17の移動に伴って切断刃11に向けて移動して、該切断刃11によって切断されるようになっている。これらガイドレール16、Xステージ17及び切断刃11は、上記切削機構12を構成している。
なお、本実施形態では、切断刃11を固定し、該切断刃11に対してZステージ10側を移動させることで包埋ブロックBを切断する構成としたが、切削機構12はこの構成に限られるものではない。例えば、Zステージ10側を固定し、該Zステージ10に対して切断刃11を移動させても構わないし、Zステージ10と切断刃11とを共に移動させて、切削機構12を構成しても構わない。いずれにしても、Zステージ10と切断刃11とを、相対的に移動させるように構成すれば構わない。
上記高さ測定部13は、包埋ブロックBの上面B2に光Rを照射する光照射部13aと、上面B2で反射した光Rを受光する光受光部13bとを備えている。この光受光部13bは、例えば、リニアCCDであり、光照射部13aから照射された光Rの反射具合から包埋ブロックBの上面B2までの距離を測定している。
より具体的に説明すると、光照射部13aから照射された光Rが包埋ブロックBの上面B2に当たって反射すると、光Rが当たった位置に散乱スポットが生じる。そして、この散乱スポットは、図示しないレンズ等を介して光受光部13bに結像するようになっている。またこの際、散乱スポットは、包埋ブロックBの上面B2の高さ位置に比例して、光受光部13bdで結像する結像位置も異なるようになっている。そのため、光受光部13は、結像した散乱スポットの位置から、包埋ブロックBの上面B2までの距離を算出することができるようになっている。
また、高さ測定部13は、測定した包埋ブロックBの上面B2までの距離から、基準高さに(H)対する包埋ブロックBの高さ(上面B2の高さ)を算出して制御部14に出力している。
なお、上述した測定方法に限られず、例えば、光照射部13aで光を出射した時間から光受光部13bで受光するまでの時間に基づいて、包埋ブロックBの上面B2までの距離を測定するように高さ測定部13を構成しても構わない。
また、本実施形態の高さ測定部13は、アーム18を介して切断刃11と一体的に固定されている。これにより、高さ測定部13は、機械的に動かず固定された状態で取り付けられている。
制御部14は、高さ測定部13から送られてきた切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)と切断後の包埋ブロックBの高さ(H2)とから、両者の差分量を求め、該差分量と予め入力された“所望する薄切片B1の厚み量(d)”とを比較して、補正量(h)を算出するようになっている。そして、制御部14は、Zステージ10の次回の移動量を、この補正量(h)と“所望する薄切片B1の厚み量(d)”とを加算した量に決定し、この決定した量だけ上昇させるようにZステージ10に電圧を印加するようになっている。これについては、後に詳細に説明する。
また、自動薄切片作製装置3の隣には、図2に示すように、水(液体)Wを貯留した水槽20を有する伸展機構5と、未使用のスライドガラスGを収納するスライドガラス収納棚21と、作製された薄切片標本Pを収納する収納棚22とが順に設けられている。
また、Zステージ10の上方には、例えば、ガイドレール16と同じX方向に延びる水平ガイドレール25が図示しない支持部によって取り付けられている。この水平ガイドレール25には、該水平ガイドレール25に沿って移動可能な水平ステージ26が取り付けられている。そして、この水平ステージ26には、Z方向に移動可能であると共に、包埋ブロックBから切り出された薄切片B1を、例えば静電気を利用して先端に吸着可能なアーム部27が取り付けられている。なお、静電気に限られず、吸引力や接着剤等を利用して薄切片B1を捕らえても構わない。また、アーム部27は、吸着した薄切片B1を、後述する水槽20まで搬送し、貯留された水に浮かべるようになっている。
これら水平ガイドレール25、水平ステージ26及びアーム部27は、上記切片搬送機構4を構成している。
また、水平ガイドレール25には、上記水平ステージ26に加え、該水平ガイドレール25に沿って移動可能な水平ステージ30が取り付けられている。この水平ステージ30は、単に水平方向に移動するだけでなく、Z軸周りに回転可能とされている。また、水平ステージ30には、Z方向に直交する一軸周りに回転可能な状態でスライドガラス把持ロボット31が取り付けられている。また、スライドガラス把持ロボット31は、一定距離離間した状態で平行に配されると共に互いの距離を接近離間自在に調整可能な一対のアーム部31aを備えている。
そしてこれら水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31をそれぞれ適宜作動させることで、スライドガラス収納棚21から未使用のスライドガラスGを把持すると共に、水槽20内に浮いている薄切片B1を、把持したスライドガラスG上に転写して薄切片標本Pを作製することができるようになっている。更には、作製した薄切片標本Pを収納棚22に収納することもできるようになっている。これについては、後に詳細に説明する。これら水平ガイドレール25、水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31は、上記スライドガラスハンドリングロボット6を構成している。
なお、本実施形態では、水平ガイドレール25が、切片搬送機構4及びスライドガラスハンドリングロボット6を共に構成する兼用部品となっている。
更に、自動薄切片作製装置3を挟む水槽20の反対側には、図2及び図5に示すように、Z方向に延びるZ軸ガイドレール35が取り付けられている。このZ軸ガイドレール35には、該Z軸ガイドレール35に沿って移動可能な昇降ステージ36が取り付けられている。また、昇降ステージ36には、水平方向に延びた水平ガイドレール37が取り付けられている。そして、この水平ガイドレール37に、該水平ガイドレール37に沿って移動可能な水平ステージ38が取り付けられている。なお、水平ステージ38は、単に水平方向に移動するだけでなく、Z軸周りに回転可能とされている。
また、水平ステージ38には、一定距離離間した状態で平行に配されると共に、互いの距離を接近離間自在に調整可能な一対のアーム部39aを有する把持ロボット39が取り付けられている。そして、昇降ステージ36、水平ステージ38及び把持ロボット39をそれぞれ適宜作動させることで、包埋ブロックBをZステージ10上に搬送することができるようになっている。これについては、後に詳細に説明する。
これらZ軸ガイドレール35、昇降ステージ36、水平ガイドレール37、水平ステージ38及び把持ロボット39は、上記ブロックハンドリングロボット2を構成している。
次に、このように構成された自動薄切片作製装置3及び自動薄切片標本作製装置1により、包埋ブロックBから必要枚数の薄切片B1を作製すると共に、作製された薄切片B1をスライドガラスG上に転写させて薄切片標本Pを作製する場合について、図6に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。
本実施形態の自動薄切片作製方法は、包埋ブロックBの上面B2が“所望する薄切片B1の厚み量(d)”だけ切断ラインLから突出するように、包埋ブロックBをセットするセット工程と、該セット工程後、高さ測定部13により基準高さ(H)に対する切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)を算出する第1の算出工程と、該第1の算出工程後、切断刃11と包埋ブロックBとをX方向に相対的に移動させて薄切片B1を切り出す切断工程と、該切断工程後、高さ測定部13により再測定を行って、基準高さ(H)に対する切断後の包埋ブロックBの高さ(H2)を算出する第2の算出工程と、第1及び第2の算出工程で算出されたそれぞれの包埋ブロックBの高さから切断前後の高さの差分量を求め、該差分量と“所望する薄切片B1の厚み量(d)”とを比較して補正量(h)を算出する補正量算出工程と、該補正量算出工程後、“所望する薄切片B1の厚み量(d)”に補正量(h)を加算した量だけ包埋ブロックBを上昇させる上昇工程とを備えている。そして上昇工程後、第1の算出工程、切断工程、第2の算出工程、補正量算出工程及び上昇工程を順次繰り返しながら、薄切片B1を必要枚数だけ作製する方法である。
上述した各工程について、以下に詳細に説明する。
まず、作業者は、“所望する薄切片B1の厚み量(d)”を、例えば、図1及び図3に示す入力部14aを介して予め制御部14に入力しておく。次に、包埋ブロックBを、ブロックハンドリングロボット2の把持ロボット39が有する一対のアーム部39a間に位置させる。すると、把持ロボット39は、図5に示すように、包埋ブロックBが載置されているカセット15を一対のアーム部39aで挟持し、包埋ブロックBを作業者から受け取る。そして、ブロックハンドリングロボット2は、包埋ブロックBを受け取った後、カセット15を挟持したまま昇降ステージ36及び水平ステージ38を適宜作動させて、図5に示すように、包埋ブロックBをZステージ10上に載置する。
Zステージ10上に包埋ブロックBが載置されると、図2に示すように、切片搬送機構4の水平ステージ26が水平ガイドレール25に沿って移動して、アーム部27の先端が包埋ブロックBの切断開始位置近傍に待機した状態となる。
またこれと同時に、制御部14は、現在の包埋ブロックBの高さを確認するために、高さ測定部13に測定を行わせる。これを受けて、まず、光照射部13aが包埋ブロックBの上面B2に向けて光Rを照射する。また、光受光部13bは、上面B2に光Rが当たって発生した散乱スポットの結像位置の測定を行うと共に、該散乱スポットの結像位置から包埋ブロックBの上面B2までの距離を算出する。そして、高さ測定部13は、図7(a)に示すように、この測定された距離から、基準高さ(H)に対する現在の包埋ブロックBの高さ(H0)測定を行う(S1)。
現在の包埋ブロックBの高さ(H0)を認識した後、制御部14は、図7(b)に示すように、Zステージ10に電圧を印加させて、包埋ブロックBの上面B2が、切断刃11が移動する切断ラインLに合うようにZステージ10を上昇させると共に、さらに切断ラインLから“所望する薄切片B1の厚み量(d)”だけ突出するように上昇させるセット工程を行う(S2)。なお、このセット工程は、包埋ブロックBがZステージ10上に載置されて、最初の薄切片B1を作製するまでの間、行われる工程である。
次いで、高さ測定部13により、再度包埋ブロックBの上面B2までの距離を測定すると共に、測定した距離から基準高さ(H)に対する包埋ブロックBの高さを算出する第1の算出工程を行う(S3)。また、高さ測定部13は、算出結果を制御部14に出力する。これにより、制御部14は、図7(c)に示すように、基準高さ(H)に対する切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)を認識することができる。
また、本実施形態では、上記第1の算出工程の際、切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)が、所定の高さであるか否かを判断する(S4)。即ち、制御部14は、包埋ブロックBの上面B2が、切断ラインLよりも“所望する薄切片B1の厚み量(d)”だけ突出しているか否かを判断する。そして、制御部14は、一致したと判断した場合には以降の切断工程に進み、一致していないと判断した場合には、一致するように過不足分の距離だけZステージ10移動させて微調整を行う(S5)。その結果、包埋ブロックBは、図7(b)に示すように、切断ラインLよりも“所望する薄切片B1の厚み量(d)”だけ上面B2が突出した状態となる。
次いで、制御部14は、Xステージ17をガイドレール16に沿って移動させ、切断刃11によって包埋ブロックBをシート状にスライスする切断工程を行う。この際、包埋ブロックBは、切断ラインLよりも上方に突出した分だけ切断される。これにより、包埋ブロックBから薄切片B1を切り出して作製することができる(S6)。なお、薄切片B1は、温度変化による各構成品の伸縮や、切断刃11の影響を受けない限り、この時点においてセット工程でセットされた所望の厚み(d)で作製される。
一方、包埋ブロックBの切断開始位置近傍に先端が待機したアーム部27は、図2に示すように、切断刃11によって包埋ブロックBから切り出され始めた薄切片B1を静電気によって吸着する。そして、Xステージ17の移動に合わせて、アーム部27が取り付けられた水平ステージ26が水平ガイドレール25に沿って動く。これにより、薄切片B1に外力を加えることなく、アーム部27の先端に、薄切片B1を確実に吸着させることができる。これ以降の動きに関しては、後に説明する。
上述した切断工程後、高さ測定部13により、再度包埋ブロックBの上面B2までの距離を測定すると共に、測定した距離から基準高さ(H)に対する包埋ブロックBの高さを算出する第2の算出工程を行う(S7)。また、高さ測定部13は、算出結果を制御部14に出力する。これにより、制御部14は、図7(d)に示すように、基準高さ(H)に対する切断後の包埋ブロックBの高さ(H2)を認識することができる。
次いで、制御部14は、送られてきた切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)と、切断後の包埋ブロックBの高さ(H2)とを比較して、両者の差から切断前後の、包埋ブロックBの高さの差分量を求める。これにより、切断刃11による切削量、即ち、切り出された薄切片B1の実際の厚み量を求めることができる。そして、制御部14は、この実際の厚み量と、セット工程で移動させた“所望する薄切片B1の厚み量(d)”との比較を行う。これにより、制御部14は、両者の差から誤差を求めることができ、補正が必要な補正量(h)を算出することができる(S8)。
なお、薄切片B1が、所望する厚みで切り出されていた場合には、誤差が“ゼロ”となり、補正は必要ない。
また、制御部14が、この算出した誤差と予め設定された許容値とを比較することで、薄切片B1の良否判断を行っても構わない。例えば、誤差が許容値内であれば、切り出された薄切片B1を良品と判断して、以降の工程に進む。一方、誤差が許容値を超えていた場合には、切り出された薄切片B1を不良と判断してその旨の処理を行う。例えば、薄切片B1を以降の工程で搬送する段階や、以降の工程でスライドガラスGに転写して薄切片標本Pを作製した段階で、廃棄する。或いは、薄切片標本Pを作製した段階で不良の識別目印をつけて、他の良品と区別する等の処理を行う。
上述した補正量算出工程が終了した後、制御部14は、“所望する薄切片B1の厚み量(d)”に、算出した補正量(h)を加算した量をZステージ10の次回の移動量として決定し、該移動量にしたがって電圧を印加してZステージ10を上昇させる上昇工程を行う(S9)。これにより、包埋ブロックBの上面B2は、図7(e)に示すように、所望する厚み量(d)に補正量(d)が加算された量だけ、切断ラインLよりも上昇した状態となる。
そして、再度上述した第1の算出工程を行って、切断前の包埋ブロックBの高さ(H1)を測定する(S3)と共に、該高さが上昇工程で指定した所定の高さに一致しているか否かを判断する(S4)。また、上述したように、必要に応じてZステージ10の高さを微調整する。その後、セット工程を除く、各工程を繰り返し行うことで、必要枚数の薄切片B1を包埋ブロックBから自動的に切り出して作製することができる。
一方、切片搬送機構4は、上述したようにアーム部27の先端に薄切片B1を吸着した後、図2に示すように、水平ステージ30を移動させて薄切片B1を水槽20に向けて搬送し始める。そして、伸展機構5が有する水槽20の上方にアーム部27が達したときに、該アーム部27をZ方向に下降させて先端を水の中に入れる。これにより、アーム部27の先端に吸着されていた薄切片B1は、吸着が解かれて水Wの中に浮かんだ状態となる。水Wに浮かんだ薄切片B1は、表面張力により切断時に生じた皺や丸みが取れて伸び、伸展した状態となる。
また、上述した薄切片B1の切り出し及び搬送に合わせて、スライドガラスハンドリングロボット6は、水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31を適宜作動させて、スライドガラス収納棚21から未使用のスライドガラスGを1枚取り出し、水槽20上方にて待機している。
即ち、まず水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31を適宜作動させて、スライドガラス把持ロボット31の一対のアーム部31aをスライドガラス収納棚21に挿し込ませる。次いで、一対のアーム部31aを互いに接近させるように作動させて、未使用のスライドガラスGを1枚挟み込んで挟持固定する。そして、スライドガラスGを挟持したまま、再度水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31を適宜作動させて、スライドガラスGを引き出し、水槽20上方に移動させる。そしてこの状態のまま、水槽20に薄切片B1が搬送されてくるまで待機する。
そして、上述したように水槽20内に薄切片B1が搬送されて、水Wに浮かんだ状態が一定時間経過した後、スライドガラスハンドリングロボット6は、水平ステージ30及びスライドガラス把持ロボット31を適宜作動させて、把持しているスライドガラスGを用いて水Wに浮かんでいる薄切片B1を掬い上げる。これにより薄切片B1は、スライドガラスG上に転写された状態となる。その結果、薄切片標本Pが作製される。最後にスライドガラスハンドリングロボット6は、作製した薄切片標本Pを収納棚22まで搬送し、該収納棚22に入れて保管する。
上述したように、本実施形態の自動薄切片標本作製装置1によれば、包埋ブロックBから薄切片標本Pを自動的に作製して、作製した薄切片標本Pを収納棚22に保管させることができる。よって、作業者の負担を軽減することができる。また、Xステージ17をガイドレール16に沿って往復運動させることで、1つの包埋ブロックBから必要な枚数の薄切片B1を自動で作製して、薄切片標本Pを作製することができる。
この際、算出した誤差と許容値とを比較して薄切片B1の良否判断を制御部14に行わせていた場合、該制御部14は薄切片B1を不良と判断したときに、不良分の枚数をカバーするように薄切片B1を余分に作製させる。これにより、良品の薄切片B1のみを必要枚数だけ確実に作製することができる。
また、ブロックハンドリングロボット2は、必要枚数の薄切片B1の作製が終了すると、使用済みの包埋ブロックBをZステージ10上から取り上げて搬送する。これにより作業者は、使用済みの包埋ブロックBを、新しい次の包埋ブロックBに取り替えることができる。そして、上述した各工程を繰り返すことで、次の包埋ブロックBから必要枚数の薄切片標本Pを自動的に作製することができる。
特に、自動薄切片作製装置3は、包埋ブロックBから薄切片B1を作製する際に、切断前後の包埋ブロックBの高さを比較して、実際に切り出された薄切片B1の厚み量を求め、該厚み量と、“所望する薄切片B1の厚み量(d)”との差から誤差を算出している。そのため、切断時の速度や、包埋ブロックBと切断刃11との摩擦力や、切断刃11の摩耗等、切断刃11の影響を受けて包埋ブロックBへの切込み量が変化したとしても、該切込み量を考慮した状態で次の包埋ブロックBの高さをセットすることができる。よって、薄切片B1の作製を行っている間に、切削速度や摩擦力が変化したとしても、これらの影響を受けずに薄切片B1を作製することができる。
また、高さ測定部13により、直接測定した包埋ブロックBの上面B2までの距離に基づいて、切断前後の包埋ブロックBの高さを算出しているので、温度変化による各構成品の伸縮や、包埋ブロックB自体の伸縮等にも影響を受けることはない。
その結果、温度変化や切断刃11の影響を受けることなく、確実に所望する厚みの薄切片B1を自動的に作製することができ、薄切片B1の高品質化を図ることができる。
また、第1の算出工程後、算出した切断前の包埋ブロックBの高さが、所定の高さ、即ち、上昇工程時に上昇させた量(補正量(h)と“所望する薄切片B1の厚み量(d)”とを加算した量)に一致した高さであるか否かを判断すると共に、必要に応じてZステージ10の高さを微調整している。このように、切断工程を行う前に、切断前の包埋ブロックBの高さを一旦確認するので、より高精度に薄切片B1の厚みを、所望する厚みにすることができる。
また、高さ測定部13を同じ位置に固定させ続けることができるので、機械的な取付誤差を極力なくすことができ、高精度に包埋ブロックBの高さを測定することができる。よって、補正量(h)をより正確に算出することができ、薄切片B1の厚みをより正確にコントロールすることができる。また、切断刃11も固定しているので、包埋ブロックBと高さ測定部13との間を、切断刃11が遮ることはない。よって、誤検出をなくすことができる。このことからも、補正量(h)をより正確に算出することができる。
また、本実施形態の自動薄切片標本作製装置1によれば、確実に所望する厚みに調整された高品質な薄切片B1を用いるので、同様に高品質な薄切片標本Pを自動的に作製することができる。従って、該薄切片標本Pを用いた各種の試験や検査等の精度をより高めることができ、信頼性を向上することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加える
例えば、上記実施形態では、伸展機構として水を貯留する水槽を設けただけの構成にしたが、この場合に限られるものではない。例えば、水槽に隣接して、お湯を貯留する水槽と、ホットプレートとを設けた伸展機構としても構わない。
この場合には、スライドガラスハンドリングロボットによって、水伸展が終了した薄切片をスライドガラス上に載置した後、該薄切片をお湯が貯留されている別の水槽に搬送してお湯の中に浸漬させる。このお湯伸展によって、薄切片が伸び易くなるので、水による伸展では取り切れなかった残りの皺や丸み等を取ることができる。よって、さらに高品質な薄切片標本を作製することができる。
更に、このお湯伸展後、薄切片を載置したスライドガラスをホットプレート上に載置することで、スライドガラスを通して薄切片にさらに熱を加えることができる。これにより、お湯伸展で取り切れなかった皺や丸み等をさらに取ることができる。このように、お湯が貯留された水槽及びホットプレートを設けることで、より高品質な薄切片標本を作製できるので、より好ましい。
本発明に係る自動薄切片標本作製装置の一実施形態を示すブロック構成図である。 図1に示す自動薄切片標本作製装置の全体構成図である。 図1に示す自動薄切片標本作製装置の構成品であって、本発明に係る自動薄切片作製装置の構成図である。 図1に示す自動薄切片標本作製装置で使用される包埋ブロックの斜視図である。 図1に示す自動薄切片標本作製装置のブロックハンドリングロボットを示す側面図である。 図3で示す自動薄切片作製装置により包埋ブロックから薄切片を作製する自動薄切片作製方法の、フローチャートである。 図3で示す自動薄切片作製装置により包埋ブロックから薄切片を作製する自動薄切片作製方法の、一工程図である。
符号の説明
d 所望する薄切片の厚み量
h 補正量
S 生体組織(生体試料)
B 包埋ブロック
B1 薄切片
B2 包埋ブロックの上面
L 切断ライン
G スライドガラス(基板)
H 基準高さ
H1 切断前の包埋ブロックの高さ
H2 切断後の包埋ブロックの高さ
P 薄切片標本
W 水(液体)
1 自動薄切片標本作製装置
2 ブロックハンドリングロボット(ブロック搬送手段)
3 自動薄切片作製装置
4 切片搬送機構(薄切片搬送手段)
5 伸展機構(伸展手段)
6 スライドガラスハンドリングロボット(転写手段)
10 Zステージ(固定台)
11 切断刃
12 切削機構(切断手段)
13 高さ測定部(高さ測定手段)
14 制御部
16 ガイドレール
17 Xステージ(ステージ)






Claims (5)

  1. 生体試料が包埋材に包埋された包埋ブロックを所定の厚みで切断して、シート状の薄切片を切り出す自動薄切片作製装置であって、
    前記包埋ブロックを載置固定すると共に、包埋ブロックの上面に垂直な方向に移動可能な固定台と、
    該固定台上に配された切断刃を有し、該切断刃と前記固定台とを、前記包埋ブロックの上面に平行な方向に相対的に移動させて包埋ブロックから前記薄切片を切り出す切断手段と、
    前記固定台上に配され、前記包埋ブロックの上面までの距離を少なくとも切断前後で測定すると共に、測定した距離から基準高さに対する包埋ブロックの高さを算出する高さ測定手段と、
    該高さ測定手段による測定結果に基づいて、前記固定台の移動量を決定すると共に該固定台の作動を制御する制御部とを備え、
    該制御部は、前記薄切片を作製する毎に、切断前後で前記高さ測定手段により測定された包埋ブロックの高さの差分量と前記所望する薄切片の厚み量とを比較して補正量を算出し、前記固定台の次回の移動量を、補正量と厚み量とを加算した量に決定することを特徴とする自動薄切片作製装置。
  2. 請求項1に記載の自動薄切片作製装置において、
    前記切断刃及び前記高さ測定手段は、それぞれ固定された状態で配され、
    前記切断手段は、前記固定台と前記切断刃とを結ぶ方向に延びたガイドレールと、前記固定台を保持した状態で前記ガイドレールに沿って移動自在なステージとを備えていることを特徴とする自動薄切片作製装置。
  3. 請求項1又は2に記載の自動薄切片作製装置と、
    前記包埋ブロックを前記固定台上に搬送するブロック搬送手段と、
    前記切断手段によって切り出された前記薄切片を、固定台上から搬送する薄切片搬送手段と、
    該薄切片搬送手段により搬送された前記薄切片を、少なくとも液体に浮かべて伸展させる伸展手段と、
    伸展された前記薄切片を、基板上に転写させて薄切片標本を作製する転写手段とを備えていることを特徴とする自動薄切片標本作製装置。
  4. 生体試料が包埋材に包埋された包埋ブロックを所定の厚みで切断して、シート状の薄切片を切り出す自動薄切片作製方法であって、
    前記包埋ブロックの上面が前記所望する薄切片の厚み量だけ切断ラインから突出するように、包埋ブロックをセットするセット工程と、
    該セット工程後、前記包埋ブロックの上方に配された高さ測定手段により、基準高さに対する切断前の包埋ブロックの高さを算出する第1の算出工程と、
    該第1の算出工程後、前記包埋ブロック上に配された切断刃と包埋ブロックとを、該包埋ブロックの上面に平行な方向に相対的に移動させて前記薄切片を切り出す切断工程と、
    該切断工程後、前記高さ測定手段により再度測定を行って、基準高さに対する切断後の包埋ブロックの高さを算出する第2の算出工程と、
    前記第1の算出工程及び前記第2の算出工程で算出されたそれぞれの前記包埋ブロックの高さから切断前後の高さの差分量を求め、該差分量と前記所望する薄切片の厚み量とを比較して補正量を算出する補正量算出工程と、
    該補正量算出工程後、前記所望する薄切片の厚み量に前記補正量を加算した量だけ前記包埋ブロックを上昇させる上昇工程とを備え、
    該上昇工程後、前記第1の算出工程、前記切断工程、前記第2の算出工程、前記補正量算出工程及び上昇工程を順次繰り返しながら、前記薄切片を必要枚数作製することを特徴とする自動薄切片作製方法。
  5. 請求項4に記載の自動薄切片作製方法において、
    前記第1の算出工程の際、前記包埋ブロックの上面が所定の高さに達したか否かを判断し、達していないと判断したときに、前記包埋ブロックの高さを微調整して所定の高さに一致させることを特徴とする自動薄切片作製方法。





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