JP5002384B2 - 含有化学物質情報管理システム、サプライヤ端末、含有化学物質情報管理方法、および含有化学物質情報管理プログラム - Google Patents

含有化学物質情報管理システム、サプライヤ端末、含有化学物質情報管理方法、および含有化学物質情報管理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、含有化学物質情報管理システム、サプライヤ端末、含有化学物質情報管理方法、および含有化学物質情報管理プログラムに関し、具体的には、サプライチェーンにおける企業間で含有化学物質情報を効率的に取得・管理する技術に関する。
環境問題に対する社会的な関心の高まりと法規制の強化により、製造業には、環境に対する負荷がより少ない製品の製造、そして製品の含有化学物質に関する具体的な情報の開示が求められている。このような背景から、製造業は、原材料や部品を購入する際に、取引先に対して含有化学物質に関する情報の提供を義務づけるようになっている。
含有化学物質の情報を取得する技術に関して、以下のような従来技術がある。例えば、製品を構成する購入部品の購入先に、化学物質の含有量の回答要求を重複して要求しないようにするとの課題の下、購入部品の化学物質情報を管理する部品管理システムであって、各製品の部品構成表データが記憶された部品構成記憶部と、各部品の購入先データおよび化学物質の含有量データが記憶された購入部品記憶部と、製品の化学物質の含有量に関する調査を支援する調査支援部と、を有し、前記調査支援部は、化学物質の調査が必要な部品の情報を記憶する要調査部品記憶手段と、調査対象製品の識別情報および調査対象化学物質のリストを含む調査依頼の入力を受け付ける調査依頼受付手段と、前記部品構成記憶部に記憶されている、前記調査依頼受付手段で受け付けた調査依頼に含まれている識別情報を持つ製品の部品構成表データを用いて、当該製品の購入部品を特定する購入部品特定手段と、前記購入部品特定手段で特定された購入部品のうち、前記購入部品記憶部に化学物質の含有量データが記憶されていない購入部品を検出し、検出した購入部品を未調査部品として、当該購入部品の購入先データおよび前記調査依頼受付手段で受け付けた調査依頼に含まれている化学物質のリストと共に、前記要調査部品記憶手段に記憶する未調査部品検出手段と、前記購入部品特定手段で特定された購入部品であって且つ前記購入部品記憶部に化学物質の含有量データが記憶されている購入部品各々について、前記調査依頼受付手段で受け付けた調査依頼に含まれている化学物質のリストに掲載されている全ての化学物質の含有量データが前記購入部品記憶部に記憶されているか否かを調べ、記憶されていない場合に、当該購入部品を再調査部品として、当該購入部品の購入先データおよび前記調査依頼受付手段で受け付けた調査依頼に含まれている化学物質のリストに掲載されている化学物質のうち前記購入部品記憶部に含有量データが記憶されていない化学物質と共に、前記要調査部品記憶手段に記憶する再調査部品検出手段と、前記未調査部品検出手段および前記再調査部品検出手段により前記要調査部品記憶手段に記憶された購入部品のデータを出力する要調査部品出力手段と、を有することを特徴とする部品管理システム(特許文献1参照)などが提案されている。
特開2005−339373号公報
製品が含有する化学物質情報を正確に把握することは、該当製品の製造に関するサプライチェーン順序に従って含有化学物質の情報収集を行うことを意味している。しかし現実には、前記サプライチェーンに従って含有化学物質情報を集めることができるとは限らない。例えば、材料メーカと最終製品メーカの企業規模が大きく、サプライチェーンでその中間に位置する川中企業の企業規模が相対的に小さい場合、前記材料メーカが前記川中企業に含有化学物質情報の提供を拒否する場合がある。これでは、含有化学物質情報を効率的に収集することはできない。従来では、このような状況に対応して含有化学物質情報の収集処理を効率的に実行することが困難であった。
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、製品の含有化学物質の情報を効率的に収集可能とする技術の提供を主たる目的とする。
上記課題を解決する本発明の含有化学物質情報管理システムは、製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するコンピュータシステムであり、前記コンピュータシステムは、各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置と前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理とを実行する演算装置とを備える。
これによれば、サプライチェーンにおける川中企業と大手素材メーカとの間など、企業規模が異なる関係者間でも含有化学物質情報取得の迅速化、効率化が図りやすくなる。したがって、製品の含有化学物質の情報を効率的に収集できる。
これによれば、前記化学物質情報管理システムは、サプライヤの備えるサプライヤ端末、他サプライヤの備える他サプライヤ端末らとネットワークを介してデータ通信し、効率的かつ確実な化学物質情報の取得処理を図れることとなる。
これによれば、含有化学物質情報が得られていない部品について、フラグのチェックだけで検知を行うことができるから、処理の一層の効率化が図られる。
これによれば、含有化学物質情報が得られていない部品のフラグ有無による確認処理や、後に該当情報が得られた場合の含有化学物質情報の登録先のフラグによる特定処理などについて効率化が図られる。
本発明のサプライヤ端末は、完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の含有化学物質情報を管理するコンピュータとネットワークで結ばれ、製品製造のサプライチェーンにおける第1のサプライヤが備える端末であり、前記端末は、前記コンピュータとデータ通信するための通信装置と、管理対象部品および当該部品の子部品の、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を格納している部品管理テーブルと、管理対象部品を構成する子部品の入手元である第2のサプライヤが備える他サプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する他サプライヤ連絡先テーブルと、格納する記憶装置と、前記第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を前記部品管理テーブルから読み出し、ここで読み出した情報を登録情報として前記コンピュータに送信する、登録情報送信処理と、前記コンピュータから、前記部品の子部品に関する含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を受信する、取得指示受信処理と、前記取得指示通知に応じて、該当子部品の入手元である第2のサプライヤの他サプライヤ端末の連絡先情報を前記他サプライヤ連絡先テーブルで検索し、この第2のサプライヤの連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供をリクエストする提供リクエスト通知を送信する、リクエスト送信処理と、前記他サプライヤ端末から前記提供リクエスト通知に対する応答データを受信し、この応答データが含有化学物質情報の提供拒否通知を含む場合、前記他サプライヤ連絡先テーブルから読み出した該当他サプライヤの連絡先情報と、含有化学物質情報の取得不首尾の通知とを含む取得処理結果を前記コンピュータに送信する、取得結果送信処理とを実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。
このサプライヤ端末によれば、前記コンピュータにおける、製品の含有化学物質の情報収集の効率化を図れる。
本発明の含有化学物質情報管理方法は、製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するべく、各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置とを備えたコンピュータシステムが、前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理と、を実行することを特徴とする。
これによれば、前記コンピュータを用いて製品の含有化学物質の情報を効率的に収集できる。
本発明の含有化学物質情報管理プログラムは、製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するべく、各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置とを備えたコンピュータシステムに、前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理と、を実行させるプログラムである。
このプログラムによれば、製品の含有化学物質の情報を効率的に収集する含有化学物質情報管理方法をコンピュータにて実行できる。
なお、前記完成品メーカーとは、「完成品」としての製品を扱うメーカーのみならず、半製品を扱うメーカーであってもよい。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、製品の含有化学物質の情報を効率的に収集できる。
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態における含有化学物質情報管理システム100を含むネットワーク構成図である。本実施形態における含有化学物質情報管理システム100(以下、システム100)は、製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーとサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するコンピュータシステムであり、前記サプライヤの利用するサプライヤ端末200、前記サプライヤが前記完成品メーカーに納入する部品を構成する子部品の供給元である他サプライヤが利用する他サプライヤ端末300とは、ネットワーク140でデータ通信可能に結ばれている例をここでは想定する。他の例としては、サプライヤや他サプライヤが、電話回線を通じた音声通話やファックス通信などの処理をもってシステム100に含有化学物質情報等を送ってくる場合、システム100が音声や文字画像を電子的に読み取って文字や数字の電子データとして取得するとしてもよい。また、サプライヤや他サプライヤが郵送などで送ってきた含有化学物質情報等を担当者が、入力インターフェイスを介してシステム100に入力し、システム100はこの入力インターフェイスを介して含有化学物質情報等を受付けるとしてもよい。
前記システム100は、本発明の含有化学物質情報管理方法を実行する機能を実現すべくハードディスクドライブ101などの記憶装置に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。また、システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類といった入力インターフェイス105や、ディスプレイなどの出力インターフェイス106、ならびにサプライヤ端末200や他サプライヤ端末300らとの間のデータ授受を担う通信装置107などを有している。システム100は、前記通信装置107により、前記サプライヤ端末200や他サプライヤ端末300らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続しデータ授受を実行する。
続いて、前記システム100が例えばプログラム102に基づき構成・保持する機能につき説明を行う。なお前記システム100は、前記ハードディスクドライブ101において、各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブル125と、各部品毎に当該部品を納品するサプライヤの連絡先情報を格納する連絡先テーブル126と、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブル127とを格納しているものとする。
こうしたシステム100は、サプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を入力インターフェイス105から受け付けて、前記化学物質情報テーブル125において前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得部110を備える。
また、前記システム100は、前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものが不足することを検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行うサプライヤの連絡先情報を前記連絡先テーブル126で検索し、ここで検索したサプライヤの連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視部111を備える。
なお、前記情報監視部111は、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について設定された情報不足フラグを確認することで該当子部品の検知をするとしてもよい。勿論、この情報不足フラグは、前記登録情報の送信に際して前記サプライヤ端末200で設定されている。
また、前記システム100は、前記取得指示通知に応じて前記サプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を入力インターフェイス105から受け付けて、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、前記取得処理結果が含む、前記子部品のサプライヤである他サプライヤの連絡先情報を取得して、この他サプライヤの連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示部112を備える。
また、前記システム100は、前記提供指示通知に応じて、前記他サプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を入力インターフェイス105から受け付けて、ここで受け付けた含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブル125に格納する、不足情報登録部113を備える。
なお、前記提供指示部112は、前記取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブル127の該当子部品について設定するとしてもよい。この場合、前記不足情報登録部113は、前記他サプライヤ側で実行された、前記子部品に関する含有化学物質情報の取得処理結果として含有化学物質情報を入力インターフェイス105で受付できた場合、前記構成情報テーブル127において該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去する。
また、前記連絡先テーブル126は、部品を納品するサプライヤが利用するサプライヤ端末200のネットワーク140上の連絡先情報を格納するものであるとしてもよい。
この場合、前記登録情報取得部110は、サプライヤが利用するサプライヤ端末200とネットワーク140を通じて通信し、前記サプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブル125において前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納するものとなる。
また、前記情報監視部111は、前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものが不足することを検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行うサプライヤが利用するサプライヤ端末200の連絡先情報を前記連絡先テーブル126で検索し、ここで検索したサプライヤ端末200の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を送信するものとなる。
また、前記提供指示部112は、前記取得指示通知に応じて前記サプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果をサプライヤ端末200から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、前記取得処理結果が含む、前記子部品のサプライヤである他サプライヤが利用する他サプライヤ端末300の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末300の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を送信するとなる。
また、前記不足情報登録部113は、前記提供指示通知に応じて、前記他サプライヤの他サプライヤ端末300から該当子部品の含有化学物質情報が送信されてきた場合にこれを受信し、ここで受信した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブル125に格納するものとなる。
以上がシステム100の構成となる。他方、前記含有化学物質情報管理システム100とネットワーク140で結ばれ、製品製造のサプライチェーンにおけるサプライヤが備えるのがサプライヤ端末200である。このサプライヤ端末200は、前記システム100や前記他サプライヤ端末300とネットワーク140でデータ通信可能に結ばれている。
サプライヤ端末200は、前記システム100と協働して本発明の含有化学物質情報管理方法を実行する機能を実現すべくハードディスクドライブ201などの記憶装置に格納されたプログラム202をメモリ203に読み出し、演算装置たるCPU204により実行する。また、サプライヤ端末200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種キーボードやボタン類といった入力インターフェイス205や、ディスプレイなどの出力インターフェイス206、ならびにシステム100や他サプライヤ端末300との間のデータ授受を担う通信装置207などを有している。サプライヤ端末200は、前記通信装置107により、前記システム100や他サプライヤ端末300らと例えばインターネットやLAN、シリアル・インターフェース通信線などのネットワーク140を介して接続しデータ授受を実行する。
続いて、前記サプライヤ端末200が例えばプログラム202に基づき構成・保持する機能につき説明を行う。なお前記サプライヤ端末200は、前記ハードディスクドライブ201において、管理対象部品および当該部品の子部品の、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を格納している部品管理テーブル225と、管理対象部品を構成する子部品の入手元である他サプライヤが備える他サプライヤ端末300のネットワーク上の連絡先情報を格納する他サプライヤ連絡先テーブル226とを格納しているものとする。
前記サプライヤ端末200は、前記サプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を前記部品管理テーブル225から読み出し、ここで読み出した情報を登録情報として前記システム100に送信する、登録情報送信部210を備える。
この登録情報送信部210は、前記登録情報を前記システム100の情報監視部111に送信する際に、他サプライヤから含有化学物質情報が得られていない子部品について情報不足フラグを前記登録情報に設定するとすれば好適である。
また、前記サプライヤ端末200は、前記システム100から、前記部品の子部品に関する含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を受信する、取得指示受信部211を備える。
また、前記サプライヤ端末200は、前記取得指示通知に応じて、該当子部品の入手元である他サプライヤの他サプライヤ端末300の連絡先情報を前記他サプライヤ連絡先テーブル226で検索し、この他サプライヤの連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供をリクエストする提供リクエスト通知を送信する、リクエスト送信部212を備える。
また、前記サプライヤ端末200は、前記他サプライヤ端末300から前記提供リクエスト通知に対する応答データを受信し、この応答データが含有化学物質情報の提供拒否通知を含む場合、前記他サプライヤ連絡先テーブル226から読み出した該当他サプライヤの連絡先情報と、含有化学物質情報の取得不首尾の通知とを含む取得処理結果を前記システム100に送信する、取得結果送信部213を備える。
なお、前記他サプライヤ端末300もこのサプライヤ端末200と同様の機能を備えるものとする。
なお、これまで示したシステム100おける各機能部110〜113、およびサプライヤ端末200における各機能部210〜213は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶装置に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、前記CPUがプログラム実行に合わせて記憶装置より該当プログラムをメモリに読み出して、これを実行することとなる。
また、前記ネットワーク140に関しては、インターネット、LANの他、ATM回線や専用回線、WAN(Wide Area Network)、電灯線ネットワーク、無線ネットワーク、公衆回線網、携帯電話網など様々なネットワークを採用することも出来る。また、VPN(Virtual Private Network)など仮想専用ネットワーク技術を用いれば、インターネットを採用した際にセキュリティ性を高めた通信が確立され好適である。
−−−テーブル構造例−−−
次に、本実施形態におけるシステム100が利用するテーブルの構造について説明する。図2は本実施形態における、(a)化学物質情報テーブル125、(b)連絡先テーブル126、(c)構成情報テーブル127、(d)製品情報テーブル128の各データ構造例を示す図である。
前記化学物質情報テーブル125は、前記完成品メーカーが製造する製品の各構成部品の含有化学物質の情報を格納するテーブルであり、例えば、製品ないし部品毎に定めた製品情報インデックス(システム内部で使用する情報)をキーとして、前記製品情報インデックスに対応する部品の含有化学物質情報たる、CAS番号(米国化学会のCAS(Chemical Abstracts Service)における化学物質登録システムで付与される化学物質に固有の識別番号)、含有量、およびその単位といった情報を対応付けたレコードの集合体となる。
また、前記連絡先テーブル126は、例えば、部品を納品するサプライヤのネットワーク上の連絡先情報を格納するテーブルであり、製品情報インデックスをキーとして、納品物たる部品の製品番号(請求項で言う部品ID)、該当部品のサプライヤの連絡先(例:電子メールアドレスなどの各種ネットワーク上のアドレス、電話番号、ファックス番号など)、担当者名、該当部品の発注番号(完成品メーカーからサプライヤに出された部品発注案件毎の識別情報)といった情報を対応付けたレコードの集合体となる。なお、前記システム100が、サプライヤ端末200から、前記他サプライヤの連絡先情報を取得した際に、前記発注番号の情報として、サプライヤから他サプライヤに出された部品発注案件毎の識別情報を追記するとしてもよい。
また、前記構成情報テーブル127は、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めたテーブルであり、例えば、前記製品情報インデックスをキーとして、前記製品情報インデックスに対応する部品およびこの部品を構成する子部品の各製品番号(請求項における部品ID)、ならびに前記部品および子部品らの員数、仮登録フラグといった情報を対応付けたレコードの集合体となる。この仮登録フラグは、前記提供指示部112が、前記取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合にこの構成情報テーブル127の該当子部品について設定するフラグである。
なお本実施形態では、上記各テーブル類のインデックスとなる製品情報テーブル128を想定する。この製品情報テーブル128は、前記製品情報インデックスと、これに対応する前記製品番号、製品名(ないしは部品名)、前記製品ないし部品の質量、および状態(仮登録フラグの設定済み有無)とを対応付けて管理するテーブルである。
次に、本実施形態におけるサプライヤ端末200が利用するテーブルの構造について説明する。図3は本実施形態における、(a)部品管理テーブル225、(b)他サプライヤ連絡先テーブル226の各データ構造例を示す図である。
前記部品管理テーブル225は、管理対象部品および当該部品の子部品の、各製品番号(部品IDにあたる)、および含有化学物質の情報を格納しているテーブルであり、例えば、前記サプライヤが管理する部品の製品番号をキーとして、前記部品を構成する子部品の製品番号、およびそれらの含有化学物質情報たる、CAS番号(米国化学会のCAS(Chemical Abstracts Service)における化学物質登録システムで付与される化学物質に固有の識別番号)、含有量、およびその単位といった情報を対応付けたレコードの集合体となる。なお、この部品管理テーブル225は、他サプライヤ端末300においても他サプライヤで管理する部品群を管理するために、部品管理テーブル325として同様に備えているものとする。
また、前記他サプライヤ連絡先テーブル226は、管理対象部品を構成する子部品の入手元である他サプライヤが備える他サプライヤ端末300のネットワーク上の連絡先情報を格納するテーブルであり、例えば、他サプライヤから納品される部品の製品番号をキーとして、該当部品を納入する他サプライヤの連絡先(例:電子メールアドレスなどの各種ネットワーク上のアドレス、電話番号、ファックス番号など)、担当者名、該当部品の親部品ないし製品の製品番号、該当部品の発注番号(サプライヤから他サプライヤに出された部品発注案件毎の識別情報)といった情報を対応付けたレコードの集合体となる。
−−−処理フロー例−−−
以下、本実施形態における含有化学物質情報管理方法の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する含有化学物質情報管理方法に対応する各種動作のうち、前記システム100に関するものは当該システム100が、メモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現され、また前記サプライヤ端末200に関するものは当該サプライヤ端末200がメモリ203に読み出して実行するプログラム202によって実現される。そして、これらの各プログラムは102、202、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
まずここで図4に示すように、ある製品を製造する完成品メーカーが、部品AについてサプライヤBに対して発注し、前記サプライヤBがこの部品Aを構成する子部品aを他サプライヤCに対して発注する、という状況を一例として想定する。この場合、前記サプライヤBは他サプライヤCから子部品aの供給を受けて部品Aを組立て、この部品Aを前記完成品メーカーに納入することとなる。また、前記完成品メーカーがサプライヤとして認識しているのは前記サプライヤBであり、他サプライヤCについては認識していないものとする。従って当初完成品メーカーは、前記子部品aを扱う前記他サプライヤCについてサプライチェーン上での存在を知らず、直接連絡等をすることもない。また企業規模が、完成品メーカー>他サプライヤ>サプライヤ、となっており、他サプライヤCはサプライヤBに対して含有化学物質情報の安易な提供を拒否する傾向にあるものとする。
図5は、本実施形態の含有化学物質情報管理方法の処理手順例を示す図である。ここで、前記サプライヤBの利用するサプライヤ端末200は、前記完成品メーカーの発注情報(前記部品Aに関するもので部品ID、員数、納期などを含む)を、当該完成品メーカーの端末(または完成品メーカーの端末からの発注情報を格納するシステム100)から予め取得して、メモリ103などに格納しているものとする。またサプライヤ端末200は、前記発注情報に基づいて、サプライヤ自身で管理している部品についてはその子部品の情報や含有化学物質情報を部品管理テーブル225から検索しておく。
そして、サプライヤ端末200の登録情報送信部210は、前記サプライヤBが完成品メーカーへ納品する部品Aと当該部品Aを構成する子部品aの各々に関する、製品番号、子製品番号、および含有化学物質の情報を前記部品管理テーブル225から読み出す(s100)。この時、他サプライヤCで管理されている子部品aについて、該当他サプライヤCから含有化学物質情報が予め得られていない場合(s101:NG)、情報不足フラグを該当子部品aに関して設定する(s102)。
そして、情報不足フラグを該当子部品aに関して設定した後、または、子部品aについて、該当他サプライヤCから含有化学物質情報が予め得られていた場合(s101:OK)、前記登録情報送信部210は、前記ステップs100で読み出した情報を、登録情報として前記システム100に送信する(s103)。
一方、前記システム100の登録情報取得部110は、サプライヤBが利用するサプライヤ端末200とネットワーク140を通じて通信し、前記サプライヤBが完成品メーカーへ納品する部品Aと当該部品Aを構成する子部品aの各々に関する、製品番号、子製品番号、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信する(s104)。そして、この登録情報に基づき、前記化学物質情報テーブル125において該当部品や子部品の各製品番号に対応づけて各含有化学物質情報を格納する(s105)。なお、前記製品情報テーブル128にて製品番号らに対応する製品情報インデックスを特定し、その製品情報インデックスに対応するレコードに関して前記化学物質情報テーブル125への情報格納を行うと想定できる。
この時、前記システム100の情報監視部111は、前記化学物質情報テーブル125へ格納される登録情報をモニタリングしておき(s106)、前記登録情報における前記情報不足フラグが設定されたものをチェックすることで含有化学物質情報が不足する子部品aを検知し(s107:NG)、この子部品aの親部品となる部品Aを前記構成情報テーブル127で特定するなどして、前記登録情報に対応付けされた前記部品Aの製品番号を得て、該当部品Aの納入を行うサプライヤBの連絡先情報を前記連絡先テーブル126で検索する(s108)。
そして、前記情報監視部111は、ステップs108で検索したサプライヤBの連絡先情報に宛てて、該当子部品aの含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を送信する(s109)。
他方、前記サプライヤ端末200の取得指示受信部211は、前記システム100から、前記部品Aの子部品aに関する含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を受信する(s110)。続いて、前記サプライヤ端末200のリクエスト送信部212は、前記取得指示通知に応じて、該当子部品aの入手元である他サプライヤCの他サプライヤ端末300の連絡先情報を前記他サプライヤ連絡先テーブル226で検索する(s111)。そして、この他サプライヤCの連絡先情報に宛てて、該当子部品aの含有化学物質情報の提供をリクエストする提供リクエスト通知を送信する(s112)。
他サプライヤ端末300では、この提供リクエスト通知を受信して出力インターフェイスに表示すると共に、前記提供リクエスト通知への返信内容に関する指示をインターフェイス上で担当者らから受付けて、これを応答データとしてサプライヤ端末200に返信する(s113)。この応答データを返信する際に、含有化学物質情報を含めて回答する場合には、前記他サプライヤ端末300は、部品管理テーブル325から該当子部品aの含有化学物質情報を引き出して応答データに含めるものとする。
一方、前記サプライヤ端末200の取得結果送信部213は、前記他サプライヤ端末300から前記提供リクエスト通知に対する応答データを受信する(s114)。この応答データが含有化学物質情報の提供拒否通知を含む場合(s115:NG)、前記取得結果送信部213は、前記他サプライヤ連絡先テーブル226から読み出した該当他サプライヤの連絡先情報と、含有化学物質情報の取得不首尾の通知とを含む取得処理結果を前記システム100に送信する(s116)。なお、前記応答データが含有化学物質情報を含む場合(s115:OK)、この含有化学物質情報を含む取得処理結果をシステム100に送信する(ステップs116に含める)。
この時、前記システム100の提供指示部112は、前記取得指示通知に応じて前記サプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果をサプライヤ端末200から受信する(s117)。そして、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合(s118:NG)、仮登録フラグを前記構成情報テーブル127の該当子部品aについて設定する(s119)。また、前記取得処理結果が含む、前記子部品aのサプライヤである他サプライヤCの連絡先情報を取得して、この他サプライヤCの連絡先情報に宛てて、該当子部品aの含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を送信する(s120)。
他サプライヤ端末300では、この提供指示通知を受信して出力インターフェイスに表示すると共に、前記提供指示通知への返信内容に関する指示をインターフェイス上で担当者らから受付けて、これを応答データとしてシステム100に返信する(s121)。この応答データを返信する際に、含有化学物質情報を含めて回答する場合には、前記他サプライヤ端末300は、部品管理テーブル325から該当子部品aの含有化学物質情報を引き出して応答データに含めるものとする。
完成品メーカーより規模が小さい他サプライヤCは、完成品メーカーからの指示であれば前記子部品aの含有化学物質情報を提供することに同意する傾向にある、と想定すれば、前記応答データには子部品aの含有化学物質情報が含まれている。勿論、そうした企業規模やサプライチェーン上での立場に関わりなく、他社への含有化学物質情報の提供を拒否する場合もありうる。そうした場合は、前記応答データに子部品aの含有化学物質情報は含まれていないであろう。
前記システム100の不足情報登録部113は、前記提供指示通知に応じて、前記他サプライヤCの他サプライヤ端末300から送信されてきた前記応答データを受信する(s122)。この応答データに該当子部品aの含有化学物質情報が含まれていた場合(s123:OK)、前記構成情報テーブル127において該当子部品aに対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去すると共に、ここで受信した含有化学物質情報を該当子部品aに対応付けて前記化学物質情報テーブル125に格納し(s124)、処理を終了する。或いは、前記ステップs118でサプライヤ端末200からの取得処理結果に含有化学物質情報が含まれていた場合(s118:OK)、このステップs124での含有化学物質情報の登録処理を実行する。
以上、本実施形態によれば、製品の含有化学物質の情報を効率的に収集できる。
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
本実施形態における含有化学物質情報管理システムを含むネットワーク構成図である。 本実施形態における、(a)化学物質情報テーブル、(b)連絡先テーブル、(c)構成情報テーブル、(d)製品情報テーブルの各データ構造例を示す図である。 本実施形態における、(a)部品管理テーブル、(b)他サプライヤ連絡先テーブルの各データ構造例を示す図である。 本実施形態のサプライチェーンにおける状況を示す図である。 本実施形態の含有化学物質情報管理方法の処理手順例を示す図である。
符号の説明
100 含有化学物質情報管理システム
101、201、301 ハードディスクドライブ(記憶装置)
102、202、302 プログラム
103、203、303 メモリ
104、204、304 CPU
105、205、305 入力インターフェイス
106、206、306 出力インターフェイス
107、207、307 通信装置
110 登録情報取得部
111 情報監視部
112 提供指示部
113 不足情報登録部
125 化学物質情報テーブル
126 連絡先テーブル
127 構成情報テーブル
128 製品情報テーブル
140 ネットワーク
200 サプライヤ端末
210 登録情報送信部
211 取得指示受信部
212 リクエスト送信部
213 取得結果送信部
225 部品管理テーブル
226 他サプライヤ連絡先テーブル
300 他サプライヤ端末

Claims (4)

  1. 製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するコンピュータシステムであり、前記コンピュータシステムは、
    各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、
    前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置と
    前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、
    前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、
    前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、
    前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理とを実行する演算装置と、
    を備える含有化学物質情報管理システム。
  2. 完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の含有化学物質情報を管理するコンピュータとネットワークで結ばれ、製品製造のサプライチェーンにおける第1のサプライヤが備える端末であり、前記端末は、
    前記コンピュータとデータ通信するための通信装置と、
    管理対象部品および当該部品の子部品の、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を格納している部品管理テーブルと、管理対象部品を構成する子部品の入手元である第2のサプライヤが備える他サプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する他サプライヤ連絡先テーブルと、格納する記憶装置と、
    前記第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を前記部品管理テーブルから読み出し、ここで読み出した情報を登録情報として前記コンピュータに送信する、登録情報送信処理と、
    前記コンピュータから、前記部品の子部品に関する含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を受信する、取得指示受信処理と、
    前記取得指示通知に応じて、該当子部品の入手元である第2のサプライヤの他サプライヤ端末の連絡先情報を前記他サプライヤ連絡先テーブルで検索し、この第2のサプライヤの連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供をリクエストする提供リクエスト通知を送信する、リクエスト送信処理と、
    前記他サプライヤ端末から前記提供リクエスト通知に対する応答データを受信し、この応答データが含有化学物質情報の提供拒否通知を含む場合、前記他サプライヤ連絡先テーブルから読み出した該当他サプライヤの連絡先情報と、含有化学物質情報の取得不首尾の通知とを含む取得処理結果を前記コンピュータに送信する、取得結果送信処理とを実行する演算装置と、
    を備えることを特徴とするサプライヤ端末。
  3. 製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するべく、
    各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、
    前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置と
    を備えたコンピュータシステムが、
    前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、
    前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、
    前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、
    前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理と、
    を実行することを特徴とする含有化学物質情報管理方法。
  4. 製品製造のサプライチェーンにおける完成品メーカーと複数のサプライヤとの間で取引される部品の、含有化学物質の情報を管理するべく、
    各部品毎に該当部品の含有化学物質の情報を格納する化学物質情報テーブルと、各部品毎に当該部品を前記完成品メーカーに納品する第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末のネットワーク上の連絡先情報を格納する連絡先テーブルと、前記完成品メーカーが製造する製品毎に構成部品間の親子関係を定めた構成情報テーブルを格納する記憶装置と、
    前記第1のサプライヤの利用するサプライヤ端末、および、前記第1のサプライヤに前記部品の子部品を納品する第2のサプライヤが利用する他サプライヤ端末とネットワークを介して通信するための通信装置と
    を備えたコンピュータシステムに、
    前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末とネットワークを通じて通信し、第1のサプライヤが完成品メーカーへ納品する部品と当該部品を構成する子部品の各々に関する、部品ID、子部品ID、および含有化学物質の情報を含む登録情報を受信し、前記化学物質情報テーブルにおいて前記部品IDおよび子部品IDの各々に対応づけて各含有化学物質情報を格納する、登録情報取得処理と、
    前記登録情報における含有化学物質情報のうち子部品に関するものの不足を、前記登録情報において含有化学物質情報が不足する子部品について前記サプライヤ端末で設定された情報不足フラグを確認することで検知し、前記登録情報に対応付けされた前記部品の部品IDに基づいて、該当部品の納入を行う前記第1のサプライヤが利用するサプライヤ端末の連絡先情報を前記連絡先テーブルで検索し、ここで検索したサプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の取得を促す取得指示通知を出力する、情報監視処理と、
    前記取得指示通知に応じて前記第1のサプライヤ側で実行された、前記第2のサプライヤの端末たる他サプライヤ端末への前記子部品の含有化学物質情報の提供要求とその応答データの受信処理による、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記サプライヤ端末から受信し、この取得処理結果が含有化学物質情報の取得不首尾である旨の通知を含む場合、仮登録フラグを前記構成情報テーブルの該当子部品について設定し、前記取得処理結果が含む、前記子部品を前記第1のサプライヤに納品した前記第2のサプライヤが利用する前記他サプライヤ端末の連絡先情報を取得して、この他サプライヤ端末の連絡先情報に宛てて、該当子部品の含有化学物質情報の提供を促す提供指示通知を出力する、提供指示処理と、
    前記提供指示通知に応じて、前記第2のサプライヤ側で実行された、該当子部品の含有化学物質情報の取得処理結果を前記他サプライヤ端末から受信し当該取得処理結果として含有化学物質情報を取得できた場合、前記構成情報テーブルにおいて該当子部品に対応して設定されていた前記仮登録フラグを消去し、前記取得した含有化学物質情報を該当子部品に対応付けて前記化学物質情報テーブルに格納する、不足情報登録処理と、
    を実行させる含有化学物質情報管理プログラム。
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