JP5002347B2 - 有軌道搬送システム - Google Patents
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Description
また、各搬送車間並びに各搬送車及び地上集中制御盤間の通信ネットワークを構成するLAN(Local Area Network)の伝送路規格として、比較的容易に高性能なLANを作成することができるトークンパッシング方式があり、このトークンパッシング方式を使用してデータ転送を行うバスシステムの通信制御方式として、データ転送とトークン送信との間に無送信状態を設け、緊急データ送信等の際にデータ送信を必要とするノードがトークンの順番とは無関係に送信権を獲得することを可能とするもの(例えば、特許文献2参照。)がある。
したがって、走行している搬送車の停止が遅れて搬送車同士が衝突する等のリスクが大きくなる。
したがって、特に、地上集中制御盤が管理する搬送車が例えば100台以上であるような大規模なシステムにおいては、搬送車の走行速度が速くなると、レスポンス時間を短縮する必要が生じ、例えば、搬送車側で異常事態が発生した際に、全ライン(全搬送車)を停止させるためのレスポンス時間を短縮する必要がある。
したがって、特に、地上集中制御盤が管理する搬送車が例えば100台以上であるような大規模なシステムにおいて、搬送車の走行速度が速い場合であっても、搬送車側で異常事態が発生した際に、全搬送車を停止させるためのレスポンス時間を大幅に短縮することができる。
有軌道搬送システム1は、床面FLに敷設された走行レール(軌道)1Aに沿って走行する複数の搬送車3,…(例えば、100台以上)を、これら搬送車3,…に設けた、スレーブである搬送車上制御盤4,…と、軌道外に設置された、マスターである地上集中制御盤2との無線通信により制御するものである。
ここで、地上集中制御盤2と搬送車上制御盤4,…との無線通信、及び、搬送車上制御盤4と他の搬送車上制御盤4,…との無線通信は、例えばペンシル型ダイバーシティアンテナにより行われる。
ここで、ドライブトロリ5は、ガイドローラ11,…により左右方向への移動が規制された状態で、例えばギヤドモータである回転駆動装置9により回転する駆動輪10が走行レール1A上を走行する。
また、リヤトロリ6は、ガイドローラ11,…により左右方向への移動が規制されるとともに、走行レール1A上を転動する従動輪が設けられているため、ロードバー7を介してドライブトロリ5により牽引され、走行レール1A上を走行する。
また、搬送車3のリヤトロリ6には、前後方向視略逆U字状でありコードレール15を跨ぐ形状の光学式の検出器14がブラケット13により取り付けられている。
したがって、検出器14によってコードレール15の絶対番地を読み取ることにより、各搬送車3,…は、所定軌道(走行レール1A)上の自己の位置を知ることができる。
各搬送車3,…は、各検出器14,…により前記絶対番地を読み取りながら走行レール1A上を走行し、これら各搬送車3,…の位置データは無線通信により地上集中制御盤2並びに他の全ての搬送車3,…の搬送車上制御盤4,…へ伝達される。
地上集中制御盤2は、例えば、搬送車3,…側で異常事態が発生した際には、全ライン(全搬送車3,…)を停止させるように、運転信号をオフにする停止指令を行う。
なお、搬送車上制御盤4のコントローラ、検出器及び各種センサ類並びに回転駆動装置9等への給電は、走行レール1Aの側面に添設された給電用バスバー12により行われる。
また、地上集中制御盤2に前記ヒューマンインターフェイス機能を備えたことで、一箇所から全ての搬送車3,…の運転動作の設定及び変更を行うことができる。
さらに、絶対番地が付与されたコードレール15及びこの絶対位置を読み取る検出器14と無線通信機能を組み合わせたことにより、フレキシブルなシステムが構築でき、有軌道搬送システム1の据付け及び試運転立上げ時間を大幅に短縮することができる。
図4は、本発明の有軌道搬送システムに用いる割込みを許可したトークンリング方式の概念図、図5(a)はパケットのフォーマット例を示す図、図5(b)は割込パケットのフォーマット例を示す図であり、搬送車3,…の搬送車上制御盤(スレーブ)4,…をスレーブ1、スレーブ2、・・・、スレーブn、・・・としている。
また、図6(a)は図4のトークンリング方式において正常運転しているスレーブ3が発信したパケットを、図6(b)は同じく異常が発生したスレーブ6が発信した割込パケットを、図6(c)は同じく地上集中制御盤(マスター)2が全ての搬送車3,…を停止させるために発信したパケットを示している。
また、割込み許可のルールとして、トークンが1周する間に複数回、例えば搬送車3,…の搬送車上制御盤4,…(スレーブ)の3〜5台おきに挿入されたマスターの発信タイミングの1つ前のスレーブにのみ、割込み許可フラグをセットできる(1にする)権限を与えている。この割込み許可フラグは、マスターにトークンが渡ってマスターが発信する際にリセットする(0にする)。
以下において、本発明におけるトークンリング方式による通信制御システムの構成について具体例により説明する。
スレーブ3にトークンがあるためデータの発信権限(送信権)は、スレーブ3にあり、正常に運転しているスレーブ3は、図5(a)のフォーマットに則った図6(a)に示すパケットを一斉同報通信のコマンドで全局へ発信する。
すなわち、図6(a)のパケットにおいて、スレーブ3はマスターの発信タイミングの1つ前であるため、割込み許可フラグをセットできる権限があり、したがって「割込み許可フラグ」が1となっている。
また、マスターは、一つ前のスレーブからトークンを受け取り、「割込み許可フラグ」が1であれば、基本的に一定時間(例えばプログラマブルコントローラの2〜3スキャンタイム程度)を待ち、このアイドリング時間が経過した後に自分からの情報発信処理をスタートさせる。
すなわち、図4に示す例で異常が発生しているスレーブ6は、図5(b)のフォーマットに則った図6(b)の割込パケットをマスターに発信する。
マスターがこの割込パケットを受信し、トークンを受け取ると、全スレーブに対して、図5(a)のフォーマットに則った図6(c)のパケットを発信し、緊急停止指令である「運転指令OFF」により全ての搬送車3,…を停止させる。
よって、特に、地上集中制御盤2が管理する搬送車3,…が例えば100台以上であるような大規模なシステムにおいて、搬送車3,…の走行速度が速い場合であっても、搬送車3,…側で異常事態が発生した際に、全搬送車3,…を停止させるためのレスポンス時間を大幅に短縮することができる。
1A 走行レール(軌道)
2 地上集中制御盤(マスター)
3 搬送車
4 搬送車上制御盤(スレーブ)
5 ドライブトロリ
6 リヤトロリ
7 ロードバー
8 支持フレーム
9 駆動装置
10 駆動輪
11 ガイドローラ
12 給電用バスバー
13 ブラケット
14 検出器
15 コードレール
F 搬送方向
FL 床面
W 被搬送物
Claims (2)
- 軌道に沿って走行する複数の搬送車の各々にスレーブである搬送車上制御盤を設け、これら搬送車上制御盤と軌道外に設置されたマスターである地上集中制御盤との無線通信により、前記搬送車の走行を制御する有軌道搬送システムであって、
前記無線通信の通信方式を一斉同報通信によるトークンリング方式とし、
このトークンリング方式による通信制御システムを、トークンが1周する間に前記マスターが情報を発信するタイミングを複数回挿入するとともに、前記マスターの情報発信の直前にアイドリング時間を設定し、このアイドリング時間内に、異常が発生している前記スレーブから前記マスターに向けて割込パケットを送信するように構成したことを特徴とする有軌道搬送システム。 - 前記軌道に沿って絶対番地が付与されたコードレールを敷設し、前記搬送車の各々に前記絶対番地を読み取る検出器を設け、各検出器により読み取られた前記絶対番地を、無線通信により前記地上集中制御盤及び他の全ての搬送車上制御盤へ伝達してなる請求項1記載の有軌道搬送システム。
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