JP5002245B2 - ガイドワイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ガイドワイヤ、特に血管や胆管のような体腔内にカテーテルを導入する際に用いられるガイドワイヤに関する。
ガイドワイヤは、例えばPTCA(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty:経皮的冠状動脈血管形成術)のような、外科的手術が困難な部位の治療、または人体への低侵襲を目的とした治療や、心臓血管造影などの検査に用いられるカテーテルを誘導するのに使用される。PTCAに用いられるガイドワイヤは、ガイドワイヤの先端をバルーンカテーテルの先端より突出させた状態で、バルーンカテーテルと共に目的部位である冠状動脈の狭窄部付近まで挿入され、バルーンカテーテルの先端部を血管狭窄部付近まで誘導する。
また、PTA(Percutaneous Transluminal Angioplasity)の場合においても、フェモラール、イリアック、リーナル、シャントなどの末梢血管の狭窄・閉塞部位を再開通させるために、PTCAと同じように、ガイドワイヤは、バルーンカテーテルを狭窄部まで誘導する。
さらに、ガイドワイヤは、胆管や膵管の病変部治療において、例えば次のような方法にて、胆管、膵管病変部付近まで各治療デバイスを誘導するために使用される。
1.ERCP(endoscopic retrograde cholangiopancreatography)
内視鏡を十二指腸の下行部まで挿入し、その内視鏡でVator乳頭を正面に見ながら、造影カニューレを胆管、膵管に挿入し、造影剤を注入してX線撮影する方法。
2.EST(endoscopic sphincterotomy)
十二指腸乳頭開口部に切開用のパピロトームを挿入し、高周波で乳頭括約筋を切開する方法。
3.EPBD(endoscopic papillary balloon dilation)
内視鏡を経由して乳頭をバルーンで拡張し、胆管胆石を廃除する方法。
PTCAを必要とする血管は、複雑に湾曲しており、バルーンカテーテルを血管に挿入する際に用いるガイドワイヤには、適度の曲げに対する柔軟性と復元性、基端部における操作を先端側に伝達するための押し込み性およびトルク伝達性(以下これらを総称して「操作性」という)、さらには耐キンク性(耐折れ曲がり性)等が要求される。
これらの特性の内、適度の柔軟性を得るための構造として、ガイドワイヤの先端部の芯線の回りに、柔軟に湾曲し得る金属製コイルを設置した構成のもの(例えば、特許文献1参照)が知られており、柔軟性と復元性とを得るために、ガイドワイヤの芯線を超弾性合金で構成したもの(例えば、特許文献2参照)が知られており、トルク伝達性を重視し、ガイドワイヤの芯線にステンレス鋼を用いたもの(例えば、特許文献3参照)が知られている。
一方、近年、患者の負担をより軽減する等の目的で、生体内に挿入されるカテーテル等の細径化が進んでおり、これに伴い、ガイドワイヤに対してもより一層の細径化が要求されるようになってきている。
しかしながら、前述したような従来のガイドワイヤでは、その構造上細径化が困難であるか、または細径化した場合に、ガイドワイヤの曲げ剛性や捻り剛性が低くなり(不十分となり)、操作性、すなわち、押し込み性およびトルク伝達性が十分に確保できず、そのため、場合によっては、バルーンカテーテル等を目的部位まで円滑かつ適正に誘導することができなくなるという問題がある。
特開2003−164530号公報 特公平2−24548号公報 特公平4−25024号公報
本発明の目的は、ガイドワイヤを細径化した場合でも、必要な箇所に適度な剛性が得られ、十分な操作性および耐キンク性を確保することができるガイドワイヤを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(17)の本発明により達成される。
(1) 可撓性を有する芯線の少なくとも表面に硬化処理を施して形成された硬化部を有するワイヤ本体を備えるガイドワイヤであって、
前記ワイヤ本体は、前記芯線の長手方向に沿う所定の領域[A]およびそれより基端側の領域[B]を有し、
前記硬化部は、前記領域[A]においては、直線状、曲線状、円環状、螺旋状、網状またはこれらのうちの2以上を組み合わせた形状をなす異形部を有するとともに、前記領域[B]においては、前記ワイヤ本体の外周の全面に存在し、これにより、前記ワイヤ本体の前記領域[B]は、前記領域[A]に比べ高い剛性を有することを特徴とするガイドワイヤ。
(2) 前記芯線の前記硬化処理を施していない未硬化部のビッカース硬度をKとしたとき、前記硬化部のビッカース硬度の平均は、1.02K〜3.5Kである上記(1)に記載のガイドワイヤ。
(3) 前記異形部における前記硬化部の設置間隔が前記芯線の一端側に向って漸減している部分を有する上記(1)または(2)に記載のガイドワイヤ。
(4) 前記芯線の外周部における前記硬化部の形状は帯状をなし、その幅が前記芯線の長手方向に沿って変化している部分を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(5) 前記硬化部の少なくとも一部は、前記芯線の中心部に接近または到達している上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(6) 前記領域[A]の異形部においては、前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の硬化処理を施していない未硬化部の横断面積未満である部分を有する上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(7) 前記領域[B]においては、前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の硬化処理を施していない未硬化部の横断面積以上である部分を有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(8) 前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の長手方向に沿って変化する部分を有する上記(1)ないし(7)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(9) 前記芯線は、鉄基合金で構成される上記(1)ないし(8)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(10) 前記鉄基合金は、ステンレス鋼、ピアノ線、鉄−コバルト系合金、その他コバルト系合金、炭素鋼、軟鋼、硬鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼よりなる群から選択される1種である上記(9)に記載のガイドワイヤ。
(11) 前記芯線は、炭素(C)を0.1wt%以上含む金属材料で構成されている上記(1)ないし(10)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(12) 前記硬化部は、前記ワイヤ本体の径方向および/または長手方向に沿って硬度が異なる部分を有する上記(1)ないし(11)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(13) 前記硬化部は、加熱・急冷することにより形成されたものである上記(1)ないし(12)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(14) 前記加熱は、レーザ光の照射によりなされたものである上記(13)に記載のガイドワイヤ。
(15) 前記硬化部は、前記異形部に隣接して設けられ、前記芯線の長手方向に沿って配置されたほぼ直線状をなす直線状部を有する上記(1)ないし(14)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(16) 前記硬化部の前記異形部における配設密度は、前記ワイヤ本体の基端側が大きく、先端側が小さくなっている上記(1)ないし(15)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
(17) 前記ワイヤ本体を被覆する被覆層を有する上記(1)ないし(16)のいずれかに記載のガイドワイヤ。
本発明によれば、硬化部を設けたことにより、通常の外径のガイドワイヤは勿論のこと、ガイドワイヤを細径化した場合でも、例えばガイドワイヤの基端部のような必要な箇所には十分な剛性が得られる。その結果、操作性(押し込み性およびトルク伝達性)および耐キンク性に優れたガイドワイヤを提供することができる。また、このような剛性は、ガイドワイヤの先端部の柔軟性を犠牲にすることなく得られる。そして、硬化部に異形部を設けたことにより、特に、トルク伝達性を向上させることができる。
ワイヤ本体の各部(例えば、基端部、中間部、先端部)における硬化部(特に異形部)の形状、配置、横断面積、到達深さ、配設密度、硬度等の条件を所望に設定することにより、ガイドワイヤの各部を目的に応じた種々の物理的特性にすることができ、ガイドワイヤを使用する目的部位や症例等に応じた対応が可能となる。特に、ガイドワイヤの先端部では、十分な柔軟性を確保し、それより基端側の部分では、基端側に向かって徐々に剛性を増すことによって、優れた押し込み性、トルク伝達性および耐キンク性を付与することができる。
また、本発明では、硬化部は、ワイヤ本体の芯線自体に硬化処理を施して形成されたものであるため、硬化部がワイヤ本体から離脱(剥離)したりすることもなく、また、硬化部の形成パターンの選択の自由度が大きい。
特に、硬化処理がレーザ光の照射および急冷により行われる場合には、レーザ光の照射パターンが硬化部のワイヤ本体外周面上でのパターンに対応するため、複雑な形状や微細なパターンの硬化部でも容易に形成することができる。そして、照射されるレーザ光のエネルギーを適宜選択することにより、硬化部の深さも設定することができ、ワイヤ本体の横断面における硬化部の占める割合等を容易に調整することができる。
また、被覆層、特に摩擦を低減し得る材料で構成された樹脂被覆層を設けた場合には、カテーテル内などにおけるガイドワイヤの摺動性が向上し、ガイドワイヤの操作性をより優れたものとすることができる。ガイドワイヤの摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤのキンクやねじれをより確実に防止することができ、さらなる操作性の向上が図れる。
以下、本発明のガイドワイヤについて添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のガイドワイヤの実施形態を示す部分縦断面図、図2〜図10は、それぞれ、図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体(芯線)の構成例を示す斜視図、図11は、図1に示すガイドワイヤの領域[B]におけるワイヤ本体(芯線)の構成例を示す斜視図、図12〜図15は、それぞれ、図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体(芯線)の構成例を示す横断面図である。
なお、説明の都合上、図1中の右側および図2〜図11中の右上側を「基端」、図1中の左側および図2〜図11中の左下側を「先端」という。また、図1では、理解を容易にするため、ガイドワイヤの長さ方向を短縮し、ガイドワイヤの太さ方向を誇張して模式的に図示しており、長さ方向と太さ方向の比率は実際とは異なる。また、図1中では、硬化部4の記載は省略されている。
図1に示すガイドワイヤ1は、カテーテル(内視鏡も含む)の内腔に挿入して用いられるカテーテル用ガイドワイヤであって、可撓性または柔軟性を有する芯線(コア)で構成されるワイヤ本体2を有している。ワイヤ本体2の横断面形状は、円形をなしている。
本実施形態では、ワイヤ本体2は、1本の連続した芯線(線材)で構成されている。ただし、本発明ではこれに限らず、ワイヤ本体2は、同一または異なる材料の複数本の芯線(線材)を例えば溶接により接合したものでもよい。
ガイドワイヤ1の全長は、特に限定されないが、200〜5000mm程度であるのが好ましい。
本実施形態では、ワイヤ本体2は、その外径が一定である部分と、外径が先端方向へ向かって漸減している部分(外径漸減部)とを有する。後者は、一箇所でも二箇所以上でもよく、図1に示す構成では、二箇所の外径漸減部(テーパ部)15、16を有している。
このような外径漸減部15、16を有することにより、ワイヤ本体(芯線)10の剛性(曲げ剛性、ねじり剛性)を先端方向に向かって徐々に減少させることができ、その結果、ガイドワイヤ1は、先端部に良好な柔軟性を得て、血管への追従性、安全性が向上すると共に、折れ曲がり等も防止することができる。
図示の構成では、外径漸減部15、16は、それぞれワイヤ本体2の長手方向の一部に形成されているが、ワイヤ本体2の全体が外径漸減部を構成していてもよい。また、外径漸減部15、16のテーパ角度(外径の減少率)は、ワイヤ本体2の長手方向に沿って一定でも、長手方向に沿って変化する部位があってもよい。例えば、テーパ角度(外径の減少率)が比較的大きい箇所と比較的小さい箇所とが複数回交互に繰り返して形成されているようなものでもよい。
ワイヤ本体2の外径漸減部16より基端側の部分は、その外径がワイヤ本体2の基端部付近まで一定となっている。
ワイヤ本体2の芯線には、少なくともその表面に硬化処理を施して形成された所定パターンの硬化部4を有している。また、ワイヤ本体2の芯線における前記硬化部4以外の部位(硬化処理が施されていない部位)は、未硬化部3である。
このような硬化部4を設けることにより、ワイヤ本体2の芯線の材料(物理的特性)の選択や外径の大小等の条件の選定とは別に(または該条件との組み合わせにより)、ワイヤ本体2の剛性、特に曲げ剛性や捻り剛性を所望に設定することができる。これにより、ガイドワイヤ1の柔軟性を確保しつつ、操作性および耐キンク性を向上することができる。
なお、硬化部4は、ワイヤ本体2の芯線に別部材を接合したり埋設したりして形成されるものではなく、ワイヤ本体2の芯線自体に例えば加熱・急冷等の硬化処理を施して芯線の構成材料を変性させることにより形成されたものであるため、硬化部4がワイヤ本体2から離脱(剥離)したりすることもなく、また、硬化部4の形成パターンも自由に設定することができるという利点がある。
硬化部4は、未硬化部3に比べて硬度が高いものであるが、両者の硬度の差異は次のようなものが好ましい。すなわち、未硬化部3のビッカース硬度(Hv)をKとしたとき、硬化部4のビッカース硬度の平均は、1.02K〜3.5K程度であるのが好ましく、1.05K〜2.0K程度であるのが好ましい。この値が小さすぎると、硬化部4の機能が十分に発揮されず、また、硬化処理の方法によっては、前記上限値以上の硬度差を設けることは困難である。
なお、硬化部4は、その全体が同一の硬度である場合の他、硬化部4の部位によって硬度が異なっていてもよい。例えば、ワイヤ本体2の長手方向に沿って硬度が異なっている場合や、ワイヤ本体2の外周面と中心部側とで硬度が異なっている場合が挙げられる。このような場合には、硬化部4の各部の硬度の平均値が前記範囲であるのが好ましい。
また、硬化部4の実際のビッカース硬度(Hv)の好ましい値は、ワイヤ本体2の構成材料によって異なる。すなわち、ワイヤ本体2の芯線がステンレス鋼(SUS)で構成されている場合には、硬化部4のビッカース硬度(Hv)は、平均で300〜800程度であるのが好ましく、ワイヤ本体2の芯線がニッケルクロムモリブテン鋼で構成されている場合には、硬化部4のビッカース硬度(Hv)は300〜900程度であるのが好ましい。このような硬化部4の硬度は、ワイヤ本体2を構成する芯線の素材の選択の他、後述するように、加熱後の冷却(急冷)の際の冷却速度の設定により調整することができる。
硬化部4の形成方法(硬化処理方法)は、特に限定されないが、好ましい例として、加熱、特にレーザ光の照射による加熱を行い、その後急冷することにより形成する方法が挙げられる。この方法によれば、複雑な形状や微細なパターンの硬化部4でも容易に形成することができる。特に、レーザ光の照射パターンに対応して硬化部4のワイヤ本体2の外周面上でのパターンを設定することができるとともに、照射されるレーザ光のエネルギー(レーザ光源のパワー、集光密度、温度、照射時間等の条件に依存する)を適宜設定することにより、硬化部4の深さ(ワイヤ本体2の半径方向の到達度)を設定することができる。照射されるレーザ光のエネルギーを大きくすれば、硬化部4は、ワイヤ本体2の中心部に到達する深さまで形成することができる。
照射するレーザ光の種類としては、例えば、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ、He−Neレーザ、半導体レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ等が挙げられる。
また、レーザ光照射後(加熱後)の急冷の条件としては、例えば、冷却速度1〜2000℃/秒程度とすることができる。この冷却速度は、速いほど硬化部4の硬度が高くなる。従って、冷却速度は、800〜1500℃/秒程度とするのが好ましい。
なお、加熱の他の方法としては、プラズマ照射、放電、高周波誘電加熱、マイクロ波加熱、ミリ波加熱等が挙げられる。
ワイヤ本体2を構成する芯線の構成材料は、特に限定されず、例えば、ステンレス鋼(例えば、SUS304、SUS303、SUS302、SUS316、SUS316L、SUS316J1、SUS316J1L、SUS405、SUS430、SUS434、SUS444、SUS429、SUS430F、SUS302等SUSの全品種)、ピアノ線、鉄−コバルト系合金、炭素鋼(極低炭素鋼、低炭素鋼等も含む)、軟鋼、硬鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼等の鉄基合金(鉄を主とする合金)や、その他コバルト系合金、チタン系合金、ニッケル系合金等の各種金属材料が挙げられる。
特に、芯線の構成材料としては、炭素(C)を0.1wt%以上含むものが好ましく、0.1〜2wt%含むもの(特に鉄基合金)がより好ましい。このようなものとしては、炭素を0.3〜2wt%含む炭素鋼が挙げられ、特に共析炭素鋼が好ましい。その理由は、次の通りである。
硬化部4を形成する方法として、前述したレーザ光の照射(レーザ加熱)および急冷を施す場合、芯線の構成材料の金属組織をオーステナイト組織とし、それを過熱後急冷することにより、マルテンサイト組織・パーライト組織・ベイナイト組織に変化させることで、効率良く硬度を高めることができる。この方法の有効元素は炭素(C)であり、共析変態を起こす、炭素鋼、特に共析炭素鋼が好ましい。
また、芯線の構成材料として、ニッケルクロムモリブテン鋼が好ましい。ニッケルクロムモリブデン鋼としては、例えば、0.4〜3.5wt%Ni−0.4〜3.5wt%Cr−0.15〜0.7wt%Mo−0.2〜0.5wt%C−残部Feの組成からなる合金や、その一部が他の元素で置換された合金等が好ましい。この場合、置換元素としては、Ti、Nb、Si、Mn、P、S、Cu、V等が挙げられる。
ニッケルクロムモリブデン鋼が好ましい理由は、加熱により硬化し易い材料であり、硬化部4の形成を容易に行うことができ、硬化部4のパターンの自由度が広いということにある。また、前記の置換元素は、パーライト組織、ベイナイト組織を出現させるのに都合の良い元素であり、これらの元素が導入されているものは、パーライト組織・ベイナイト組織の出現をより明確にすることができる。
硬化部4は、ワイヤ本体2の芯線の構成材料(未硬化部3の構成材料)とは異なる材料組織で構成されているのが好ましい。すなわち、未硬化部3がオーステナイト組織を有し、硬化部4がマルテンサイト組織、パーライト組織、ベイナイト組織のいずれか1種を有することが好ましい。これにより、同一材料内で部分的に剛性を変化させられるので細いワイヤであってもトルク伝達性や押し込み性に優れるという効果が得られる。
また、硬化部4は、単一の材料組織、すなわち、前記マルテンサイト組織、パーライト組織、ベイナイト組織のうちに1種を有するものに限らず、これらのうちの2種以上の材料組織を併有するものでもよい。各材料組織は、それぞれ硬度が異なるため、硬化部4が複数種の材料組織を有する場合には、各材料組織の含有率を調整することにより、硬化部4の硬度を自由に設定することができるという利点がある。
このような硬化部4は、ワイヤ本体(芯線)2の長手方向に沿う所定の領域(本実施形態では、図1中に示す領域[A])に、例えば直線状、曲線状、円環状、螺旋状、網状またはこれらのうちの2以上を組み合わせた形状をなす異形部41を有している。
以下、硬化部4の形状、特に異形部41の形状の例について説明する。
図2に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に3本の線状または帯状の硬化部4が周方向にほぼ等間隔で形成されており、各硬化部4は、螺旋状(曲線状)をなしている。
図3に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に1本の帯状の硬化部4が螺旋状に形成されている。
図4に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に1本の帯状の硬化部4が螺旋状に形成されている。この場合、帯状をなす硬化部4の幅は、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に増大している。すなわち、先端側に向かって硬化部4の配設密度(芯線中で占める体積の割合)が漸増している。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)が基端側から先端側に向かって徐々に増大する。
なお、硬化部4の本数は、図2に示すように複数本であってもよい。この場合、硬化部4の分岐等により、途中からその本数が増加または減少していてもよい。また、前記とは逆に、硬化部4の幅は、ワイヤ本体2の先端側から基端側に向かって徐々に増大していてもよい。
図5に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に1本の帯状の硬化部4が螺旋状に形成されている。この場合、硬化部4の螺旋のピッチ(設置間隔)は、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に減少している。すなわち、先端側に向かって硬化部4の配設密度(芯線中で占める体積の割合)が漸増している。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)が基端側から先端側に向かって徐々に増大する。
なお、硬化部4の本数は、図2に示すように複数本であってもよい。この場合、硬化部4の分岐等により、途中からその本数が増加または減少していてもよい。また、前記とは逆に、硬化部4の螺旋のピッチは、ワイヤ本体2の先端側から基端側に向かって徐々に減少していてもよい。
図6に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部にワイヤ本体2の長手方向とほぼ平行な方向に延在する4本の直線状(直線の帯状も含む)の硬化部4が形成されている。この場合、各硬化部4は、好ましくは周方向にほぼ等間隔で形成されている。
図6に示す構成では、帯状をなす硬化部4の幅は、各硬化部4共に等しいが、硬化部4の幅は、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に増加または減少していてもよい。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)を基端側から先端側に向かって徐々に変化(増大また減少)させることができる。また、基端側と先端側とで、硬化部4の本数を変えてもよく(例えば、硬化部4の分岐等により本数が増加または減少する)、この場合でも同様の効果が得られる。
また、図6に示す構成において、硬化部4は、隣接する直線状の部分(直線状部)同士を連結する連結部(図示せず)を有するようなパターンであってもよい。この場合、連結部としては、円環状、螺旋状、網状等の形状が挙げられる。
図7に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部にワイヤ本体2の周方向に沿った円環状(曲線状)の硬化部4が形成されている。この場合、複数の円環状の硬化部4がワイヤ本体2の長手方向に沿って間欠的に形成されている。
なお、図7に示す構成では、各硬化部4は等間隔(等ピッチ)で形成されているが、これに限らず、硬化部4のピッチ(設置間隔)がワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に減少または増加していてもよい。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)を基端側から先端側に向かって徐々に変化(増大また減少)させることができる。
また、図7に示す構成では、円環状(帯状)をなす硬化部4の幅は、各硬化部4共に等しいが、硬化部4の幅は、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に増加または減少していてもよい。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)を基端側から先端側に向かって徐々に変化(増大また減少)させることができる。
また、図7に示す構成において、硬化部4は、隣接する円環状の部分同士を連結する連結部(図示せず)を有するようなパターンであってもよい。この場合、連結部としては、直線状、螺旋状、網状等の形状が挙げられる。
図8に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に網状の硬化部4が形成されている。換言すれば、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に、少なくとも1本の右回りの螺旋状の硬化部4と、少なくとも1本の左回りの螺旋状の硬化部4とが互いに交差するように形成されている。
このような網状の硬化部4についても、硬化部4の幅や螺旋のピッチ、目開き(網目の開口度)等の条件がそれぞれワイヤ本体(芯線)2の長手方向に沿って等しくても変化していてもよく、このことについては、前記と同様である。
例えば、網状の硬化部4の目開きが、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって徐々に減少している構成とすることができ、この場合には、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)を基端側から先端側に向かって徐々減少させることができる。
図9に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周部に4本の線状または帯状の硬化部4が形成されている。この場合、各硬化部4は、螺旋状(曲線状)に形成された部分Aと、該部分Aの基端側に隣接し(連続的に形成され)ワイヤ本体2の長手方向に平行な直線状に形成された部分(直線状部)Bとを有する。これにより、ワイヤ本体(芯線)2の剛性(曲げ剛性、捻り剛性)は、部分Bより部分Aの方が大きくなる。
なお、部分Bにおける直線状部の本数を部分Aでの本数より多くしたり、部分Bにおける直線状部の幅を部分Aでの幅よりも大きくしたりすることもでき、この場合には、ワイヤ本体(芯線)2の剛性の大小関係を逆転させることができる。
図9に示す構成において、部分Aにおける螺旋状の硬化部4の螺旋のピッチは、その全体にわたって同一であってもよいが、変化していてもよい。例えば、直線状の部分(直線状部)Bの近傍は、螺旋のピッチが徐々に大きくなり、その傾斜角度が直線状の部分Bに近付くような構成とすることができる。これにより、部分Aから部分Bへの剛性の変化をより滑らかにすることができ、部分Aと部分Bとの境界部付近でのトルク伝達性および耐キンク性をより向上することができる。
なお、このような直線状の部分(直線状部)Bは、図2、図3、図4、図5、図7および図8に示す構成の硬化部4に対し組み合わされていてもよい。
図10に示す例では、ワイヤ本体(芯線)2の外周のほぼ全面に硬化部4が形成されており、部分的に未硬化部3が残っている。図示の構成では、未硬化部3は、散点状(スポット状)に配置されているが、その形状や配置はこれに限定されず、例えば、未硬化部3が規則的に配置されていてもよい。
図10に示す構成では、未硬化部3に比べ硬化部4の占める割合(配設密度)が大きいので、ワイヤ本体2に比較的高い剛性を付与することができる。そのため、このような構成は、ワイヤ本体2の基端側に適用するのが好ましい。
なお、図10に示す構成では、ワイヤ本体2の外周部における未硬化部3の配設密度をワイヤ本体2の長手方向に沿って変化(増減)させることで、ワイヤ本体2の剛性を変化させることができる。例えばワイヤ本体2の先端側の未硬化部3の配設密度は、基端側の未硬化部3の配設密度より大きくすることができる。また、硬化部4の層の厚さを変化させることによっても、同様に、ワイヤ本体2の剛性を変化させることができる。
なお、ワイヤ本体2の外周面における未硬化部3の形状は、図10に示すような円形または楕円形に限らず、その他例えば、矩形、三角形等、いかなる形状でもよい。また、未硬化部3の形状や大きさは、ワイヤ本体2の長手方向に沿って同一でも変化していてもよい。
ワイヤ本体(芯線)2の領域[A]より基端側の所定部位(図1中の領域[B])においては、硬化部4は、例えば図11に示すように、ワイヤ本体(芯線)2の外周の全面を覆うように層状に形成されている。この場合には、異形部41に比べ、ワイヤ本体2により高い剛性を付与することができる。
また、図1中の領域[B]における硬化部4の構成は、図11に示すものに限定されず、例えば、図6に示すような直線状部や、図10に示すような未硬化部3を部分的に残したものであってもよい。さらには、領域Bのうちの基端側が図11に示す構成であり、それより先端側が図6に示すような直線状部であってもよい。
次に、ワイヤ本体2の横断面における硬化部4の形状や面積等の条件について、図12〜15を参照しつつ説明する。
図12に示すように、ワイヤ本体2に形成された硬化部4の厚さは、硬化部4の幅方向に一定ではなく、幅方向の中央部で最も厚く、中央部から両端部に向かって徐々に薄くなっている。
また、図13に示すように、硬化部4は、ワイヤ本体2の比較的深い位置まで形成されており、ワイヤ本体2の中心部に接近または到達していてもよい。硬化部4の最大深さ(ワイヤ本体2の中心に最も近い位置)は、各硬化部4で同一でも異なっていてもよい。
また、硬化部4の最大深さは、ワイヤ本体2の長手方向に沿って変化していてもよい。例えば、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって硬化部4の最大深さが連続的または断続的に減少しているような部位を有する場合には、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって柔軟性を徐々に増大させ、剛性を徐々に減少させることができる。これにより、ガイドワイヤ1の操作性および安全性を両立することができる。
なお、レーザ光の照射および急冷により硬化部4を形成する場合、前述したように、硬化部4の最大深さは、照射されるレーザ光のエネルギー(レーザ光源のパワー、集光密度、温度、照射時間等の条件に依存する)をより大きくすることにより可能となる。
また、図14に示すように、硬化部4は、ワイヤ本体2の中心部まで形成されていてもよい。この場合、各硬化部4は、ワイヤ本体2の中心部にて接続されている。
また、図15に示すように、複数本の硬化部4のうちの一部の硬化部4同士は、ワイヤ本体2の中心部まで形成されており(ワイヤ本体2の中心部にて接続されており)、その他の硬化部4は、ワイヤ本体2の中心部まで到達していない。
ワイヤ本体2の横断面における硬化部4の横断面の合計面積Sと、未硬化部3の横断面の合計面積Sとの比率は、特に限定されないが、例えば0<S<Sなる条件(以下「条件1」と言う)を満足することができる。ワイヤ本体2の条件1を満たす部分は、比較的柔軟性に富んだものとすることができる。従って、ワイヤ本体2の先端側の部分に適用するのが好ましい。なお、前記条件1は、ざらに0<S<0.6×Sとすることもできる。
また、前記とは逆に、S≧S>0なる条件(以下「条件2」と言う)を満足することもできる。ワイヤ本体2の条件2を満たす部分は、比較的剛性に富んだものとすることができる。従って、ワイヤ本体2の基端側の部分に適用するのが好ましい。なお、前記条件2は、ざらに0.6×S≧S>0とすることができる。
本発明では、1本のワイヤ本体2に条件1を満たす部分と条件2を満たす部分の双方が存在していてもよい。すなわち、硬化部4の横断面の合計面積Sが、ワイヤ本体(芯線)2の長手方向に沿って変化する部分を有していてもよい。例えば、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かってSが連続的または断続的に減少しているような部位を有する場合には、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって柔軟性を徐々に増大させ、剛性を徐々に減少させることができる。これにより、ガイドワイヤ1の操作性および安全性を両立することができる。
前述したように、硬化部4は、その全体が同一の硬度である場合に限らず、所定の硬度分布(特にワイヤ本体2の径方向および/または長手方向に沿った硬度分布)を有していてもよい。例えば、ワイヤ本体2の外周面付近の硬度が最も大きく、ワイヤ本体2の中心部に向かって硬度が徐々に小さくなるような硬度分布を有するものであってもよい。この場合、ガイドワイヤ1のトルク伝達性をより向上することができる。また、ワイヤ本体2の基端部から先端部にかけて硬化部4が形成されている場合に、その基端側と先端側とで硬化部4の硬度が異なっていてもよい。具体的には、ワイヤ本体2の基端側の硬度が先端側の硬度より大きくなっている場合が挙げられる。この場合、前記と同様に、ワイヤ本体2の基端側から先端側に向かって柔軟性を徐々に増大させ、剛性を徐々に減少させることができる。
本発明では、硬化部4は、図2〜図15に示す構成のうちの任意の2以上を組み合わせた構成であってもよい。
なお、上記では、ワイヤ本体2の外径がほぼ一定の部位に硬化部4が形成された例について説明したが、本発明はこれに限らず、外径漸減部15、16のようなワイヤ本体2の外径が長手方向に沿って変化するような部分に硬化部4、特に異形部41が形成されていてもよい。この場合には、ワイヤ本体2の外径の減少による柔軟性の向上(剛性の低下)と硬化部4の形成による剛性の付与とが相まって、より滑らかな剛性変化を実現することができ、その結果、ガイドワイヤ1の操作性および安全性のさらなる向上が図れる。
図1に示すように、ワイヤ本体2の先端部外周には、コイル8が配置されている。このコイル8は、線材(細線)を螺旋状に巻回してなる部材であり、ワイヤ本体2(ワイヤ本体2)の少なくとも先端側の部分(領域Aより細径化された部分)を覆うように設置されている。図示の構成では、ワイヤ本体2の先端側の部分は、コイル8の内側のほぼ中心部に挿通されている。また、ワイヤ本体2の先端側の部分は、コイル8の内面と非接触で挿通されている。
なお、図示の構成では、コイル8は、外力を付与しない状態で、螺旋状に巻回された線材同士の間にやや隙間が空いているが、図示と異なり、外力を付与しない状態で、螺旋状に巻回された線材同士が隙間なく密に配置されていてもよい。
コイル8は、金属材料で構成されているのが好ましい。コイル8を構成する金属材料としては、例えば、ステンレス鋼、超弾性合金、コバルト系合金や、金、白金、タングステン等の貴金属またはこれらを含む合金(例えば白金−イリジウム合金)等が挙げられる。特に、貴金属のようなX線不透過材料で構成した場合には、ガイドワイヤ1にX線造影性が得られ、X線透視下で先端部の位置を確認しつつ生体内に挿入することができ、好ましい。
また、コイル8は、複数のコイルを連結したものでもよい。特に、コイル8は、その先端側と基端側とをそれぞれ異なる材料で構成してもよい。例えば、先端側をX線不透過材料のコイル、基端側をX線を比較的透過する材料(ステンレス鋼など)のコイルにて各々構成してもよい。なお、コイル8の全長は、特に限定されないが、5〜500mm程度であるのが好ましい。
コイル8の基端部および先端部は、それぞれ、固定材料11および12によりワイヤ本体2に固定されている。また、コイル8の中間部(先端寄りの位置)は、固定材料13によりワイヤ本体2に固定されている。固定材料11、12および13は、半田(ろう材)で構成されている。なお、固定材料11、12および13は、半田に限らず、接着剤でもよい。また、コイル8の固定方法は、固定材料によるものに限らず、例えば、溶接でもよい。また、血管等の体腔の内壁の損傷を防止するために、固定材料12の先端面は、丸みを帯びているのが好ましい。
本実施形態では、このようなコイル8が設置されていることにより、ワイヤ本体2は、コイル8に覆われて接触面積が少ないので、摺動抵抗を低減することができ、よって、ガイドワイヤ1の操作性がより向上する。
なお、本実施形態の場合、コイル8は、線材の横断面が円形のものを用いているが、これに限らず、線材の断面が例えば楕円形、四角形(特に長方形)等のものであってもよい。
図1に示すように、ワイヤ本体2は、その外周面(外表面)の全部または一部を覆う樹脂被覆層(被覆層)9を有している。この樹脂被覆層9は、種々の目的で形成することができるが、その一例として、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)を低減し、摺動性を向上させることによってガイドワイヤ1の操作性を向上させることがある。
ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)の低減を図るためには、樹脂被覆層9は、以下に述べるような摩擦を低減し得る材料で構成されているのが好ましい。これにより、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)が低減されて摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、ガイドワイヤ1の摺動抵抗が低くなることで、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれをより確実に防止することができる。
このような摩擦を低減し得る材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂(PTFE、ETFE等)、またはこれらの複合材料が挙げられる。
その中でも特に、フッ素系樹脂(またはこれを含む複合材料)を用いた場合には、ガイドワイヤ1とカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)をより効果的に低減し、摺動性を向上させることができ、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。また、これにより、ガイドワイヤ1をカテーテル内で移動および/または回転した際に、ガイドワイヤ1のキンク(折れ曲がり)やねじれ、特に溶接部付近におけるキンクやねじれをより確実に防止することができる。
また、フッ素系樹脂(またはこれを含む複合材料)を用いた場合には、焼きつけ、吹きつけ等の方法により、樹脂材料を加熱した状態で、ワイヤ本体2への被覆を行うことができる。これにより、ワイヤ本体2と、樹脂被覆層9との密着性は特に優れたものとなる。
また、樹脂被覆層9がシリコーン樹脂(またはこれを含む複合材料)で構成されたものであると、樹脂被覆層9を形成する(ワイヤ本体2に被覆する)際に、加熱しなくても、ワイヤ本体2に確実かつ強固に密着した樹脂被覆層9を形成することができる。すなわち、樹脂被覆層9をシリコーン樹脂(またはこれを含む複合材料)で構成されたものとする場合、反応硬化型の材料等を用いることができるため、樹脂被覆層9の形成を室温にて行うことができる。このように、室温にて樹脂被覆層9を形成することにより、簡便にコーティングができる。
また、樹脂被覆層9(特に樹脂被覆層9の先端部)は、ガイドワイヤ1を血管等に挿入する際の安全性の向上を目的として設けることもできる。この目的のためには、樹脂被覆層9は柔軟性に富む材料(軟質材料、弾性材料)で構成されているのが好ましい。
このような柔軟性に富む材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(PET、PBT等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、シリコーン樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー等の熱可塑性エラストマー、ラテックスゴム、シリコーンゴム等の各種ゴム材料、またはこれらのうちに2以上を組み合わせた複合材料が挙げられる。
特に、樹脂被覆層9が前述した熱可塑性エラストマーや各種ゴム材料で構成されたものである場合には、ガイドワイヤ1の先端部の柔軟性がより向上するため、血管等への挿入時に、血管内壁等を傷つけることをより確実に防止することができ、安全性が極めて高い。
また、このような樹脂被覆層9は、2層以上の積層体でもよい。
樹脂被覆層9の厚さは、特に限定されず、樹脂被覆層9の形成目的や構成材料、形成方法等を考慮して適宜されるが、通常は、樹脂被覆層9共に、厚さ(平均)が1〜100μm程度であるのが好ましく、1〜30μm程度であるのがより好ましい。樹脂被覆層9の厚さが薄すぎると、樹脂被覆層9の形成目的が十分に発揮されないことがあり、また、樹脂被覆層9の剥離が生じるおそれがある。また、樹脂被覆層9の厚さが厚すぎると、ワイヤ本体2の物理的特性に影響を与えるおそれがあり、また樹脂被覆層9の剥離が生じるおそれがある。
ワイヤ本体2の芯線を前述したような材料で構成した場合には、比較的樹脂被覆層9の密着性が高いが、硬化部4の表面は、より密着性が高い。なお、ワイヤ本体2の外周面と樹脂被覆層9との間に、密着性を向上し得る中間層を設けることもできる。
ガイドワイヤ1の少なくとも先端部の外面には、親水性材料がコーティングされているのが好ましい。本実施形態では、ガイドワイヤ1の先端から外径漸減部16の基端付近に至るまでの領域におけるガイドワイヤ1の外周面に、親水性材料がコーティングされている。これにより、親水性材料が湿潤して潤滑性を生じ、ガイドワイヤ1の摩擦(摺動抵抗)が低減し、摺動性が向上する。従って、ガイドワイヤ1の操作性が向上する。
親水性材料としては、例えば、セルロース系高分子物質、ポリエチレンオキサイド系高分子物質、無水マレイン酸系高分子物質(例えば、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体のような無水マレイン酸共重合体)、アクリルアミド系高分子物質(例えば、ポリアクリルアミド、ポリグリシジルメタクリレート−ジメチルアクリルアミド(PGMA−DMAA)のブロック共重合体)、水溶性ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
このような親水性材料は、多くの場合、湿潤(吸水)により潤滑性を発揮し、ガイドワイヤ1とともに用いられるカテーテルの内壁との摩擦抵抗(摺動抵抗)を低減する。これにより、ガイドワイヤ1の摺動性が向上し、カテーテル内でのガイドワイヤ1の操作性がより良好なものとなる。
以上のような構成のガイドワイヤ1では、ワイヤ本体2に硬化部4を設けたことにより、当該ガイドワイヤ1の各部分をそれに応じた所望の剛性に設定することができる。すなわち、ガイドワイヤ1の基端部には、比較的高い剛性を付与し、ガイドワイヤ1の先端部には柔軟性を確保することができ、その結果、優れた押し込み性やトルク伝達性を得て良好な操作性を確保することができ、安全性も高い。また、外径を小さく設定したとしても、前記効果を発揮することができる。
図16および図17は、それぞれ、本発明のガイドワイヤ1をPTCAに用いた場合における使用状態を示す図である。
図16および図17中、符号40は大動脈弓、符号50は心臓の右冠状動脈、符号60は右冠状動脈開口部、符号70は血管狭窄部(病変部)である。また、符号30は大腿動脈からガイドワイヤ1を確実に右冠状動脈に導くためのガイディングカテーテル、符号20はその先端部分に拡張・収縮自在なバルーン201を有する狭窄部拡張用のバルーンカテーテルである。以下の操作は、X線透視下で行われる。
図16に示すように、ガイドワイヤ1の先端をガイディングカテーテル30の先端から突出させ、右冠状動脈開口部60から右冠状動脈50内に挿入する。さらに、ガイドワイヤ1を進め、先端から右冠状動脈50内に挿入し、先端が血管狭窄部70を超えた位置で停止する。これにより、バルーンカテーテル20の通路が確保される。なお、このとき、ガイドワイヤ1の外径漸減部16は、大動脈弓40の下行大動脈側(生体内)に位置しており、硬化部4は、大動脈弓40内の前後に亘ってに位置している。
次に、図17に示すように、ガイドワイヤ1の基端側から挿通されたバルーンカテーテル20の先端をガイディングカテーテル30の先端から突出させ、さらにガイドワイヤ1に沿って進め、右冠状動脈開口部60から右冠状動脈50内に挿入し、バルーン201が血管狭窄部70の位置に到達したところで停止する。
次に、バルーンカテーテル20の基端側からバルーン拡張用の流体を注入して、バルーン201を拡張させ、血管狭窄部70を拡張する。このようにすることによって、血管狭窄部70の血管に付着堆積しているコレステロール等の堆積物は物理的に押し広げられ、血流阻害が解消できる。
以上、本発明のガイドワイヤを図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、ガイドワイヤを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明のガイドワイヤの用途は、上述したPTCAにおいて使用される場合に限られず、例えばCTO(Chronic Total Occlusion:慢性完全閉塞)を治療する際の操作や、血管造影や経内視鏡手技などに使用することもできる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
(実施例1)
下記条件のワイヤ本体を作製した。
まず、ワイヤ本体を構成する芯線として、SUS302材(C:0.12wt%、Si:0.39wt%、Mn:0.80wt%、P:0.029wt%、S:0.001wt%、Ni:8.51wt%、Cr:18.82wt%、残部Fe)よりなる直径0.34mm、長さ1.5mのステンレス鋼線を用意した。
前記芯線の外周面に、Rofin社製YAGレーザ照射装置を用いて、出力500Vでアルゴンガスを吹き付けながらYAGレーザを照射し、その後、アルゴンガスの吹き付けを継続して2秒程度で常温に戻るように急冷し、図3に示すような、1本の帯状(幅:平均0.1mm(芯線の全長に渡り幅一定))の硬化部を螺旋状(螺旋のピッチ:5mm)に形成した。硬化部の平均厚さは、0.1mmであった。
この芯線の各部のビッカース硬度(Hv)を測定したところ、芯線の表面(未硬化部表面)のビッカース硬度(Hv)は、660〜700の範囲内であり、硬化部表面のビッカース硬度(Hv)は、720〜770の範囲内であった。
(比較例)
ワイヤ本体として、実施例1と同様のステンレス鋼線による芯線を用いた。芯線の表面には、硬化部の形成は行わなかった。
<トルク試験>
実施例1および比較例の各々のワイヤ本体に対し、下記のトルク試験を行った。
図18に示すように、内径2mm、湾曲部分の中心軸の曲率半径が50mmのU字状をなすガラス製のチューブ100を用意し、このチューブ100内に1本のワイヤ本体を挿入し、ワイヤ本体の両端部をそれぞれチューブ100の両端より突出させた。
次に、ワイヤ本体の一端部に回転力を与えるための治具101を取り付け、ワイヤ本体の他端部に回転角度を測定するための測定用部材102を取り付けた。
この状態で、チューブ100を固定しつつ、治具101を回転速度3rpmで一方向に回転させた。この回転力はワイヤ本体に伝達されて他端側の測定用部材102を治具101とは逆方向に回転させる。そして、この測定用部材102の回転角度を測定した。
実施例1および比較例の各ワイヤ本体について、治具101の回転角(入力角)と測定用部材102の回転角(出力角)の経時変化を、それぞれ、図19(a)および図19(b)に示す。同図中、実線は入力角を示し、点線は出力角を示す。実線と点線とが一致しているほど、ワイヤ本体のトルク伝達性が優れ、実線と点線とが乖離しているほど、ワイヤ本体のトルク伝達性が劣ることを意味する。
図19(b)に示すように、硬化部を有さない比較例のワイヤ本体では、入力角(実線)と出力角(点線)とが乖離している部分が複数箇所あり(例えば、30秒前後、40秒前後)、トルク伝達性が劣るのに対し、図19(a)に示すように、硬化部を有する実施例1のワイヤ本体では、入力角(実線)と出力角(点線)とが全体にわたりほぼ一致しており、トルク伝達性に優れることが分かる。
(実施例2)
ワイヤ本体の外周面に形成される硬化部のパターンを、図2に示すように周方向に等間隔の3本の帯状(幅:平均0.05mm(芯線の全長に渡り幅一定))の硬化部を螺旋状(螺旋のピッチ:5mm)に形成した以外は実施例1と同様のワイヤ本体を作製した。この場合、硬化部の平均厚さは、0.05mmであった。
(実施例3)
3本の帯状の硬化部のそれぞれの幅を平均0.08mm(芯線の全長に渡り幅一定)に拡張して各硬化部の厚さを増し、図14に示すように、3本の硬化部がワイヤ本体の中心部にて接続されている形状とした以外は実施例2と同様のワイヤ本体を作製した。
(実施例4)
ワイヤ本体の外周面に形成される硬化部のパターンを、図6に示すように周方向に等間隔の3本の帯状(幅:平均0.05mm(芯線の全長に渡り幅一定))の硬化部を軸方向に平行に形成した以外は実施例1と同様のワイヤ本体を作製した。この場合、硬化部の平均厚さは、0.05mmであった。
(実施例5)
3本の帯状の硬化部のそれぞれの幅を平均0.1mm(芯線の全長に渡り幅一定)に拡張して各硬化部の厚さを増し、図14に示すように、3本の硬化部がワイヤ本体の中心部にて接続されている形状とした以外は実施例4と同様のワイヤ本体を作製した。
(実施例6)
ワイヤ本体の外周面に形成される硬化部のパターンを、図8に示すように網状(線幅:0.05mm(芯線の全長に渡り線幅一定))とした以外は実施例1と同様のワイヤ本体を作製した。
(実施例7)
ワイヤ本体の外周面に形成される硬化部のパターンを、図10に示すように散点状の未硬化部を残して芯線の外周面を硬化部で覆った形状とした以外は実施例1と同様のワイヤ本体を作製した。
前記実施例2〜7の各ワイヤ本体に対し、前記と同様のトルク試験を行った。その結果、実施例2〜7のワイヤ本体は、いずれも、図19(a)で示すのと同様の特性(入力角と出力角とが全体にわたりほぼ一致)が得られ、トルク伝達性に優れることが確認された。
本発明のガイドワイヤの実施形態を示す部分縦断面図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[B]におけるワイヤ本体の構成例を示す斜視図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す横断面図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す横断面図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す横断面図である。 図1に示すガイドワイヤの領域[A]におけるワイヤ本体の構成例を示す横断面図である。 本発明のガイドワイヤの使用例を説明するための模式図である。 本発明のガイドワイヤの使用例を説明するための模式図である。 本発明の実施例におけるトルク試験の状態を示す説明図である。 本発明の実施例におけるトルク試験の結果(入力角および出力角の経時変化)を示すグラフである。
符号の説明
1 ガイドワイヤ
2 ワイヤ本体
3 未硬化部
4 硬化部
41 異形部
8 コイル
9 樹脂被覆層(被覆層)
11、12、13 固定材料
15、16 外径漸減部(テーパ部)
20 バルーンカテーテル
201 バルーン
30 ガイディングカテーテル
40 大動脈弓
50 右冠状動脈
60 右冠状動脈開口部
70 血管狭窄部
100 チューブ
101 治具
102 測定用部材

Claims (17)

  1. 可撓性を有する芯線の少なくとも表面に硬化処理を施して形成された硬化部を有するワイヤ本体を備えるガイドワイヤであって、
    前記ワイヤ本体は、前記芯線の長手方向に沿う所定の領域[A]およびそれより基端側の領域[B]を有し、
    前記硬化部は、前記領域[A]においては、直線状、曲線状、円環状、螺旋状、網状またはこれらのうちの2以上を組み合わせた形状をなす異形部を有するとともに、前記領域[B]においては、前記ワイヤ本体の外周の全面に存在し、これにより、前記ワイヤ本体の前記領域[B]は、前記領域[A]に比べ高い剛性を有することを特徴とするガイドワイヤ。
  2. 前記芯線の前記硬化処理を施していない未硬化部のビッカース硬度をKとしたとき、前記硬化部のビッカース硬度の平均は、1.02K〜3.5Kである請求項1に記載のガイドワイヤ。
  3. 前記異形部における前記硬化部の設置間隔が前記芯線の一端側に向って漸減している部分を有する請求項1または2に記載のガイドワイヤ。
  4. 前記芯線の外周部における前記硬化部の形状は帯状をなし、その幅が前記芯線の長手方向に沿って変化している部分を有する請求項1ないし3のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  5. 前記硬化部の少なくとも一部は、前記芯線の中心部に接近または到達している請求項1ないし4のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  6. 前記領域[A]の異形部においては、前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の硬化処理を施していない未硬化部の横断面積未満である部分を有する請求項1ないし5のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  7. 前記領域[B]においては、前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の硬化処理を施していない未硬化部の横断面積以上である部分を有する請求項1ないし6のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  8. 前記硬化部の横断面の合計面積が、前記芯線の長手方向に沿って変化する部分を有する請求項1ないし7のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  9. 前記芯線は、鉄基合金で構成される請求項1ないし8のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  10. 前記鉄基合金は、ステンレス鋼、ピアノ線、鉄−コバルト系合金、その他コバルト系合金、炭素鋼、軟鋼、硬鋼、ニッケル鋼、ニッケルクロム鋼、ニッケルクロムモリブテン鋼よりなる群から選択される1種である請求項9に記載のガイドワイヤ。
  11. 前記芯線は、炭素(C)を0.1wt%以上含む金属材料で構成されている請求項1ないし10のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  12. 前記硬化部は、前記ワイヤ本体の径方向および/または長手方向に沿って硬度が異なる部分を有する請求項1ないし11のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  13. 前記硬化部は、加熱・急冷することにより形成されたものである請求項1ないし12のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  14. 前記加熱は、レーザ光の照射によりなされたものである請求項13に記載のガイドワイヤ。
  15. 前記硬化部は、前記異形部に隣接して設けられ、前記芯線の長手方向に沿って配置されたほぼ直線状をなす直線状部を有する請求項1ないし14のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  16. 前記硬化部の前記異形部における配設密度は、前記ワイヤ本体の基端側が大きく、先端側が小さくなっている請求項1ないし15のいずれかに記載のガイドワイヤ。
  17. 前記ワイヤ本体を被覆する被覆層を有する請求項1ないし16のいずれかに記載のガイドワイヤ。
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