JP5001211B2 - 中心位置検出方法および装置、並びに中心位置合わせ方法および装置 - Google Patents
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Description
前記複数点でのエッジ極座標位置[r+S,θ]を前記円の方程式にそれぞれ代入した連立方程式を解いて求められる前記中心直交座標位置(a,b)を示す2次の有理多項式を近似した前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式に、前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を代入して前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を算出することを特徴としている。ちなみに前記中心直交座標位置(a,b)を示す前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式は、予め前記各ラインセンサの方位角度[θ]から算出した係数と前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されたエッジ位置[S]との積和演算式として与えられるものである。
<a> テーブル上に載置された円板体の周縁に沿って配置されて前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を検出する少なくとも3個のラインセンサと、
<b> 前記各ラインセンサの極座標位置[r,θ]と、前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体のエッジ位置[S]とにより示される前記円板体の複数点でのエッジ極座標位置[r+S,θ]を、前記円板体の周縁を表す円の方程式に代入した連立方程式を解いて求められる前記中心直交座標位置(a,b)を示す2次の有理多項式を近似した前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式を記憶したメモリと、
<c> 上記有理式に前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を代入して前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を算出する演算手段と
を備えたことを特徴としている。
また前記有理式は、例えば半径が[r]の円板体を載置したテーブルを移動させて前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されるエッジ位置[S]が等しくなったときの前記円板体の中心に相当する前記テーブルの位置を極座標の原点[0,0]とし、この原点を中心として前記円板体を回転させたときの前記各ラインセンサにより検出されるエッジ位置[S]の変化から該円板体の縁部に形成されたノッチを検出した向きの回転角[θ]として求められた前記各ラインセンサの極座標位置[r,θ]に基づいて設定される。
また本発明に係る中心位置合わせ装置は、前述した中心位置検出装置の構成に加えて、更に、
<d> 前記中心位置検出装置にて求められる前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を用いて、前記円板体を載置したテーブルの位置を補正するテーブル位置補正手段と、
<e> 前記中心位置検出装置にて求められる前記円板体の中心直交座標位置(a,b)が所定の誤差範囲に収まるまで、前記中心位置検出装置による前記円板体の中心直交座標位置(a,b)の検出と前記テーブル位置補正手段による前記テーブルの位置補正とを繰り返し実行させる位置合わせ制御手段と
を備えることを特徴としている。
この中心位置検出装置(中心位置合わせ装置)は、図1に示すようにテーブル機構1に載置されて微細加工に供される半導体ウェハ等の円板体Wの中心位置を検出し、この円板体Wの中心位置と前記テーブル機構1の回転中心とを高精度に一致させる役割を担う。ちなみにテーブル機構1は、θステージ2とX-Yステージ3とを備え、例えばそのテーブル面に載置される円板体(半導体ウェハ等)Wを吸着保持する機能を備える。そしてテーブル機構1は、例えばサーボ系により高精度に、且つ高速度に応答性良く制御されて、上記テーブル面に載置した円板体WをX-Y平面に沿って水平移動させると共に、設定された回転中心を軸として回転させる役割を担う。
(X1−a)2+(Y1−b)2=r2
(X2−a)2+(Y2−b)2=r2
(X3−a)2+(Y3−b)2=r2 …(式1)
の連立方程式を解くことにより
a={X22(Y1−Y3)−X32(Y1−Y2)
−(Y2−Y3)[Y12+X12+Y2Y3−Y1(Y2+Y3)]}
÷{2[X2(Y1−Y3)−X3(Y1−Y2)−X1(Y2−Y3)]}
b={X22(X3−X1)+X32X1−X3(Y12+X12−Y22)
+X2(Y12−X32+X12−Y32)−X1(Y22−Y32)}
÷{2[X2(Y1−Y3)−X3(Y1−Y2)−X1(Y2−Y3)]}
…(式2)
として算出することができる。
X1=(r+S1)cosθ1, Y1=(r+S1)sinθ1
X2=(r+S2)cosθ2, Y2=(r+S2)sinθ2
X3=(r+S3)cosθ3, Y3=(r+S3)sinθ3
…(式3)
となり、半径rの円の方程式に代入すると
[(r+S1)cosθ1−a]2+[(r+S1)sinθ1−b]2=r2
[(r+S2)cosθ2−a]2+[(r+S2)sinθ2−b]2=r2
[(r+S3)cosθ3−a]2+[(r+S3)sinθ3−b]2=r2
…(式4)
なる連立方程式を求めることができる。従ってこの連立方程式を解いても円板体Wの中心位置(a,b)を算出することができる。しかし三角関数演算となるので、その計算が複雑化することが否めない。
a=[α2r2+α1r+α0]÷[β2r2+β1r+β0]
b=[γ2r2+γ1r+γ0]÷[β2r2+β1r+β0]
…(式5)
なるrに関しての有理多項式として示すことができる。そして前記各ラインセンサ5a,5b,5cによるエッジ位置の測定幅が最大で±3.5mm(=3500μm)程度であり、これに対して円板体Wの半径rが、例えば150mmと十分に大きいことに着目して前記(式5)におけるr2項以外を無視するものとすると、前述した円板体Wの中心位置(a,b)を
a=α2/β2, b=γ2/β2 …(式6)
として、rを含むことのない有理式に近似することが可能となる。つまり円板体Wの半径rに拘わることなく、前述した各ラインセンサ5a,5b,5cによってそれぞれ検出されるエッジ位置(測定値)S1,S2,S3に基づいて円板体Wの中心位置(a,b)を近似計算することが可能となる。
α2=2{(sinθ2−sinθ3)S1+(sinθ3−sinθ1)S2
+(sinθ1−sinθ2)S3}
β2=8sin[(θ1-θ2)/2]sin[(θ2-θ3)/2]sin[(θ3-θ1)/2]
γ2=−2{(cosθ2−cosθ3)S1+(cosθ3−cosθ1)S2
+(cosθ1−cosθ2)S3}
…(式7)
特に(式7)に示されるようにβ2は、ラインセンサ5a,5b,5cによる測定値S1,S2,S3を含まないので、前述した(式6)を
a=2(A12S1+A23S2+A31S3)
b=−2(B12S1+B23S2+B31S3) …(式8)
として、前記測定値(エッジ位置)S1,S2,S3の一次結合として表すことができる。
A12=(sinθ1−sinθ2)/β2
A23=(sinθ2−sinθ3)/β2
A31=(sinθ3−sinθ1)/β2
B12=(cosθ1−cosθ2)/β2
B23=(cosθ2−cosθ3)/β2
B31=(cosθ3−cosθ1)/β2
β2=8sin[(θ1-θ2)/2]sin[(θ2-θ3)/2]sin[(θ3-θ1)/2)
…(式9)
である。そしてこれらの係数A12,A23,A31,B12,B23,B31については、ラインセンサ5a,5b,5cの設置位置である極座標位置[r,θ1],[r,θ2],[r,θ3]の各方位角θ1,θ2,θ3を予め求めておくことで、定数として与えることが可能となる。
5(5a,5b,5c) ラインセンサ
6 装置本体(CPU)
11 エッジ位置検出手段
12 係数メモリ
13 中心位置計算手段
14 テーブル制御手段
15 方位検出手段
16 係数演算手段
Claims (8)
- テーブル上に載置された円板体の周縁に沿って配置された少なくとも3個のラインセンサの極座標位置[r,θ]と、前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体の径方向のエッジ位置[S]とにより示される前記円板体の複数点でのエッジ極座標位置[r+S,θ]を、前記円板体の周縁を表す円の方程式に代入して該円板体の中心直交座標位置(a,b)を算出する中心位置検出方法であって、
前記複数点でのエッジ極座標位置[r+S,θ]を前記円の方程式にそれぞれ代入した連立方程式を解いて求められる前記中心直交座標位置(a,b)を示す2次の有理多項式を近似した前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式に、前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を代入して前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を算出することを特徴とする中心位置検出方法。 - 前記中心直交座標位置(a,b)を示す前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式は、予め前記各ラインセンサの方位角度[θ]から算出した係数と前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されたエッジ位置[S]との積和演算式として与えられるものである請求項1の記載の中心位置検出方法。
- 前記各ラインセンサの極座標位置[r,θ]は、半径が[r]の円板体を載置したテーブルを移動させて前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されるエッジ位置[S]が等しくなったときの前記円板体の中心に相当する前記テーブルの位置を極座標の原点(0,0)として設定した後、設定した原点を中心として前記円板体を回転させたときの前記各ラインセンサにより検出されるエッジ位置[S]の変化から該円板体の縁部に形成されたノッチを検出した向きの回転角[θ]として求められるものである請求項1に記載の中心位置検出方法。
- テーブル上に載置された円板体の周縁に沿って配置されて前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を検出する少なくとも3個のラインセンサと、
前記各ラインセンサの極座標位置[r,θ]と、前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体のエッジ位置[S]とにより示される前記円板体の複数点でのエッジ極座標位置[r+S,θ]を、前記円板体の周縁を表す円の方程式に代入した連立方程式を解いて求められる前記中心直交座標位置(a,b)を示す2次の有理多項式を近似した前記各ラインセンサの距離[r]に関与しない有理式を記憶したメモリと、
上記有理式に前記各ラインセンサによりそれぞれ検出される前記円板体の径方向のエッジ位置[S]を代入して前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を算出する演算手段と
を具備したことを特徴とする中心位置検出装置。 - 前記メモリに記憶される有理式は、予め前記各ラインセンサの方位角度[θ]から算出した係数と前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されたエッジ位置[S]との積和演算式として与えられるものである請求項4の記載の中心位置検出装置。
- 前記有理式は、半径が[r]の円板体を載置したテーブルを移動させて前記各ラインセンサによりそれぞれ検出されるエッジ位置[S]が等しくなったときの前記円板体の中心に相当する前記テーブルの位置を極座標の原点[0,0]とし、この原点を中心として前記円板体を回転させたときの前記各ラインセンサにより検出されるエッジ位置[S]の変化から該円板体の縁部に形成されたノッチを検出した向きの回転角[θ]として求められた前記各ラインセンサの極座標位置[r,θ]に基づいて設定されるものである請求項4に記載の中心位置検出装置。
- 請求項1〜3のいずれかに記載される中心位置検出方法にて求められる前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を用いて、前記円板体を載置したテーブルの位置を補正する処理を繰り返し実行することを特徴とする中心位置合わせ方法。
- 請求項4〜6のいずれかに記載される中心位置検出装置にて求められる前記円板体の中心直交座標位置(a,b)を用いて、前記円板体を載置したテーブルの位置を補正するテーブル位置補正手段と、
前記中心位置検出装置にて求められる前記円板体の中心直交座標位置(a,b)が所定の誤差範囲に収まるまで、前記中心位置検出装置による前記円板体の中心直交座標位置(a,b)の検出と前記テーブル位置補正手段による前記テーブルの位置補正とを繰り返し実行させる位置合わせ制御手段とを備えることを特徴とする中心位置合わせ装置。
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